特許第6060933号(P6060933)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6060933
(24)【登録日】2016年12月22日
(45)【発行日】2017年1月18日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20170106BHJP
【FI】
   A63F7/02 320
【請求項の数】1
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-86478(P2014-86478)
(22)【出願日】2014年4月18日
(62)【分割の表示】特願2010-159975(P2010-159975)の分割
【原出願日】2010年7月14日
(65)【公開番号】特開2014-208020(P2014-208020A)
(43)【公開日】2014年11月6日
【審査請求日】2014年5月8日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000150051
【氏名又は名称】株式会社竹屋
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】竹内 正博
(72)【発明者】
【氏名】梁川 誠市
【審査官】 大浜 康夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−012049(JP,A)
【文献】 特開2010−029345(JP,A)
【文献】 特開2009−279232(JP,A)
【文献】 特開2009−285022(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技領域内に配置され、遊技球が入賞可能な第1の始動口と、
遊技領域内に配置され、遊技球が入賞可能な第2の始動口と、
前記第1の始動口へ遊技球が入賞したとき、前記入賞に対応する判定値を設定し、その判定値が関連づけられた保留記憶を記憶する第1の保留記憶手段と、
前記第2の始動口へ遊技球が入賞したとき、前記入賞に対応する判定値を設定し、その判定値が関連づけられた保留記憶を記憶する第2の保留記憶手段と、
前記第1の保留記憶手段に前記保留記憶がある場合は、その保留記憶に関連づけられた前記判定値に基づいて、大当り遊技を提供するとともに、前記判定値に基づいて、通常の遊技状態である遊技状態Aと、前記大当り遊技を提供する前記判定値が前記遊技状態Aよりも多い遊技状態である遊技状態Bとのいずれかを設定する第1の保留遊技実行手段と、
前記第1の保留記憶手段に前記保留記憶がなく、前記第2の保留記憶手段に前記保留記憶がある場合は、その保留記憶に関連づけられた前記判定値に基づいて、前記大当り遊技を提供するとともに、前記判定値に基づいて、前記遊技状態Aと、前記遊技状態Bとのいずれかを設定する第2の保留遊技実行手段と、
前記遊技状態A及び前記遊技状態Bのいずれにおいても前記大当り遊技を提供し、前記遊技状態Bを設定する前記判定値と関連づけられた前記保留記憶が前記第2の保留記憶手段に記憶されており、且つ前記遊技状態Bに設定されている場合は、所定の第1の報知を行うとともに、前記遊技状態A及び前記遊技状態Bのいずれにおいても前記大当り遊技を提供し、前記遊技状態Aを設定する前記判定値と関連づけられた前記保留記憶が前記第2の保留記憶手段に記憶されており、且つ前記遊技状態Bに設定されている場合に限り、前記第1の報知とは報知内容が異なる第2の報知を行う報知手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、パチンコ機等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
第1の始動口及び第2の始動口を備えるとともに、第1の特別図柄表示装置及び第2の特別図柄表示装置を備える遊技機が知られている。この遊技機では、第1の始動口に入賞して貯留された保留記憶(以下、第1の保留記憶とする)は、第1の特別図柄表示装置を作動させ、第2の始動口に入賞して貯留された保留記憶(以下、第2の保留記憶とする)は、第2の特別図柄表示装置を作動させる。そして、第1の特別図柄表示装置又は第2の特別図柄表示装置が表示する図柄に応じて、大当り遊技の提供、確率変動、時短等が行われる。
【0003】
前記の遊技機において、第1の保留記憶は、第2の保留記憶よりも優先して消化される。すなわち、第1の保留記憶と第2の保留記憶とが両方とも存在する場合、たとえ、第2の保留記憶の方が先に貯留されたとしても、第1の保留記憶が先に消化される(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−268126号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記の遊技機が確率変動であるとき、第2の保留記憶として、確変大当りの保留記憶が存在する場合がある。この場合、仮に、遊技球の発射を継続し、第1の保留記憶を貯めれば、第1の保留記憶、及び第2の保留記憶それぞれの少なくとも1個以上の大当り保留記憶を消化し、大当りを続けて発生させることができる。
【0006】
しかしながら、遊技者は、遊技の状態(第2の保留記憶として、確変大当りの保留記憶が存在すること)を認識できないため、ジュース等を買いに行くために遊技機を離れ、遊技球の発射が止まってしまうことがある。すると、第1の保留記憶による大当りを発生させることなく、第2の保留記憶である、確変大当りの保留記憶が消化されてしまい、大当りを続けて発生させることができなくなってしまう。
【0007】
本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、遊技者が遊技の状況を認識できず、不利な状況となってしまうことを防止できる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)請求項1の発明は、
遊技領域内に配置され、遊技球が入賞可能な第1の始動口と、遊技領域内に配置され、遊技球が入賞可能な第2の始動口と、前記第1の始動口へ遊技球が入賞したとき、前記入賞に対応する判定値を設定し、その判定値が関連づけられた保留記憶を記憶する第1の保留記憶手段と、前記第2の始動口へ遊技球が入賞したとき、前記入賞に対応する判定値を設定し、その判定値が関連づけられた保留記憶を記憶する第2の保留記憶手段と、前記第1の保留記憶手段に前記保留記憶がある場合は、その保留記憶に関連づけられた前記判定値に基づいて、大当り遊技を提供するとともに、前記判定値に基づいて、通常の遊技状態である遊技状態Aと、前記大当り遊技を提供する前記判定値が前記遊技状態Aよりも多い遊技状態である遊技状態Bとのいずれかを設定する第1の保留遊技実行手段と、前記第1の保留記憶手段に前記保留記憶がなく、前記第2の保留記憶手段に前記保留記憶がある場合は、その保留記憶に関連づけられた前記判定値に基づいて、前記大当り遊技を提供するとともに、前記判定値に基づいて、前記遊技状態Aと、前記遊技状態Bとのいずれかを設定する第2の保留遊技実行手段と、前記遊技状態A及び前記遊技状態Bのいずれにおいても前記大当り遊技を提供し、前記遊技状態Bを設定する前記判定値と関連づけられた前記保留記憶が前記第2の保留記憶手段に記憶されており、且つ前記遊技状態Bに設定されている場合は、所定の第1の報知を行うとともに、前記遊技状態A及び前記遊技状態Bのいずれにおいても前記大当り遊技を提供し、前記遊技状態Aを設定する前記判定値と関連づけられた前記保留記憶が前記第2の保留記憶手段に記憶されており、且つ前記遊技状態Bに設定されている場合に限り、前記第1の報知とは報知内容が異なる第2の報知を行う報知手段と、を備えることを特徴とする遊技機を要旨とする。
【0009】
本発明の遊技機は、
(i)遊技状態A及び遊技状態Bのいずれにおいても大当り遊技を提供し、遊技状態Bを設定する判定値と関連づけられた保留記憶が第2の保留記憶手段に記憶されており、且つ(ii)遊技機が遊技状態Bに設定されているという場合は、所定の第1の報知を行うとともに、前記遊技状態A及び前記遊技状態Bのいずれにおいても前記大当り遊技を提供し、前記遊技状態Aを設定する前記判定値と関連づけられた前記保留記憶が前記第2の保留記憶手段に記憶されており、且つ前記遊技状態Bに設定されている場合に限り、前記第1の報知とは報知内容が異なる第2の報知を行う。
遊技者は、その第1の報知に従い、遊技球を発射し、第1の保留記憶手段に保留記憶を貯留することができる。この場合、前記(i)の保留記憶を消化する前に、第1の保留記憶手段への保留記憶の貯留と消化とを繰り返し、第1の保留記憶手段に記憶された大当り保留記憶(大当り遊技を生じさせる判定値と関連づけられた保留記憶)により、大当り遊技を行うことができる。よって、本発明によれば、遊技者は、第1の保留記憶に記憶された大当り保留記憶による大当り遊技、及び第2の保留記憶に記憶された前記(i)の保留記憶による大当り遊技のそれぞれ少なくとも1回以上の大当り遊技を行うことができるので、第1の保留記憶手段に保留記憶を貯留せず、直ちに、第2の保留記憶手段に記憶されている前記(i)の保留記憶によって大当り遊技を行うよりも、遊技者にとって有利になる。すなわち、本発明によれば、所定の報知によって、遊技者に遊技の状況を認識させ、遊技が不利な状況となってしまうことを防止できる。また、前記(i)の保留記憶は、遊技状態Bを設定するものであるから、前記(i)の保留記憶を消化した後、遊技者は有利に遊技を行うことができる。
【0010】
前記報知としては、例えば、表示手段による表示、音声による報知等が挙げられる。
前記遊技状態Bに設定されている状態とは、その時点で遊技状態Bとなっている状態であってもよいし、その時点では未だ遊技状態Bではないが、その後、遊技状態Bとなることが決まっている状態(例えば大当り遊技の提供中であって、その大当たり遊技の終了後、遊技状態Bが始まることになっている状態)のいずれであってもよい
【0011】
第2の保留記憶手段に記憶される保留記憶は大当り遊技の提供中に貯まることが多いため、大当り遊技の提供中に報知を行えば、第2の保留記憶手段に記憶される保留記憶の内容を適切に遊技者に知らせることができる。
【0012】
本発明の遊技機は、大当り遊技の提供中のみに所定の報知を行ってもよいし、大当り遊技の提供中以外でも所定の報知を行ってもよい
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】遊技機1の正面図である。
図2】遊技機1が実行する始動入賞処理を表すフローチャートである。
図3】遊技機1が実行する大当り乱数判定処理を表すフローチャートである。
図4】遊技機1が実行する変動開始時処理を表すフローチャートである。
図5】遊技機1が実行する大当り判定処理を表すフローチャートである。
図6】遊技機1が実行する停止図柄作成処理を表すフローチャートである。
図7】遊技機1が奏する効果を表す説明図である。
図8】遊技機1が奏する効果を表す説明図である。
図9】比較例を表す説明図である。
図10】遊技機1が実行する変形例の大当り乱数判定処理を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
1.遊技機1の構成
遊技機1の全体構成を図1に基づいて説明する。遊技機1は、図示しない遊技場に来場した遊技者にパチンコ遊技を提供するものであって、図示しない遊技島に取り付けられる外枠3と、外枠3に開閉可能に取り付けられた内枠5と、内枠5に取り付けられ、遊技者に対面して配置された遊技盤7と、遊技者が遊技行為を行うために遊技盤7上に遊技球8を発射するためのハンドル9と、遊技盤7における遊技行為の結果として提供される賞品、ここでは遊技球8(賞品として払い出される遊技球8を賞品球と言う。)を貯留する上受け皿11と、上受け皿11から排出される遊技球8を受ける下受け皿13を備えている。
【0021】
遊技者に対面する遊技盤7は、遊技者から見える位置に、遊技者に興趣のある図柄を提供する図柄表示装置21と、第1の始動口17と、第2の始動口18とを備える。第1の始動口17は、第2の始動口18の真下に位置する。第1の始動口17の近傍には普通電動役物(電動チューリップ)19が設けられている。普通電動役物19は、後述する高確率状態又は時短のときは開放され易くなり、第1の始動口17へ遊技球8が入り易い状態となる。
【0022】
また、遊技盤7は、大入賞口25を備え、大入賞口25を開放することにより大量の賞品球を提供する機能を有する特別電動役物24と、特別図柄遊技の結果を表示する第1特別図柄表示装置31及び第2特別図柄表示装置32と、遊技球8が通過すると、普通図柄遊技用の普通図柄始動信号を出力する機能を有する普通図柄始動ゲート35と、普通図柄始動ゲート35を遊技球8が通過すると、普通図柄を所定時間変動表示してから、所定の普通図柄を確定表示する(普通図柄遊技の結果を表示する)普通図柄表示装置37と、普通図柄遊技の保留数を表示する普通図柄記憶表示装置39とを備えている。普通図柄表示装置37が当りの普通図柄を確定表示すると、普通電動役物19が開放される。上述した普通図柄記憶表示装置39は、4個のランプを備え、その4個のランプのうち、保留数に対応する数のランプだけが点灯するように構成されている。図柄表示装置21は、第1特別図柄遊技の保留数を表示する第1特別図柄記憶表示領域33及び第2特別図柄遊技の保留数を表示する第2特別図柄記憶表示領域34を備えている。第1特別図柄記憶表示領域33及び第2特別図柄記憶表示領域34は、保留数に対応する数の円形の表示を行うように構成されている。
【0023】
また、遊技盤7には、変動時間短縮機能(以降、時短と称す)が作動中(即ち、時短中)かを表示する時短表示LED42が設置されている。
また、遊技機1は、遊技機1の前記各構成を制御し、後述する処理を実行する主制御基板41及び図柄制御基板43を備えている。
2.遊技機1が実行する処理
遊技機1が実行する処理を図2図6に基づいて説明する。
(1)始動入賞処理
遊技機1は、第1の始動口17、又は第2の始動口18に遊技球が入賞したとき、乱数(判定値)を取得する処理(始動入賞処理)を行う。この始動入賞処理を図2のフローチャートに基づいて説明する。
【0024】
ステップ10では、0〜746のカウンタから1つの乱数を取得する。この乱数は大当り乱数であり、後に、大当りであるか否かの判定に使用される。
ステップ20では、0〜99のカウンタから、1つの乱数を取得する。この乱数は大当り用図柄乱数であり、後に、大当り用停止図柄の設定に使用される。また、この大当り用図柄乱数は、後述する確率変動(高確率状態/低確率状態)、時短、及び大当り遊技におけるラウンド数の設定に用いられる。
【0025】
ステップ30では、0〜1306のカウンタから1つの乱数を取得する。この乱数は特図変動パターン選択用乱数であり、後に、変動表示における変動パターンの設定に使用される。
【0026】
ステップ40では、0〜100のカウンタから1つの乱数を取得する。この乱数は特図大当り変動選択用乱数であり、後に、変動表示における変動パターンの設定に使用される。
【0027】
ステップ50では、大当り乱数判定処理を行う。この大当り乱数判定処理について、図3のフローチャートに基づいて説明する。
ステップ110では、遊技球の入賞により生じる保留記憶が、非優先の保留記憶となるか否かを判断する。具体的には、遊技球が第2の始動口18に入賞した場合は、非優先の保留記憶となる(YES)と判断し、ステップ120に進む。一方、遊技球が第1の始動口17に入賞した場合は、優先の保留記憶となる(NO)と判断し、本処理を終了する。
【0028】
ステップ120では、遊技機1が高確率状態であるか否かを判断する。高確率状態とは
、大当り乱数が、1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39のいずれかであれば大当りとなる状態である。なお、高確率状態ではない状態(低確率状態)では、大当り乱数が、3、7の場合のみ、大当りとなる。高確率状態である場合はステップ130に進み、高確率状態ではない場合はステップ170に進む。
【0029】
ステップ130では、前記ステップ10で取得した大当り乱数が、高確率状態で大当りとなる値(高確率用大当り判定値)、すなわち、1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39のいずれかであるか否かを判断する。前記ステップ10で取得した大当り乱数が高確率用大当り判定値である場合はステップ140に進み、高確率用大当り判定値でない場合は本処理を終了する。
【0030】
ステップ140では、前記ステップ10で取得した大当り乱数が、低確率状態でも大当りとなる値(3、7)であるか否かを判断する。3又は7である場合はステップ150に進む。一方、3、7のいずれでもない場合はステップ210に進み、アシスト演出1をセットする。アシスト演出1がセットされていると、大当り遊技のとき、所定の表示がなされる。詳しくは後述する。
【0031】
ステップ150では、前記ステップ20で取得した大当り用図柄乱数が、確率変動(いわゆる確変であって、低確率状態を高確率状態にすること)を生じさせるものであるか否かを判断する。確率変動を生じさせるものである場合はステップ160に進む。一方、確率変動を生じさせるものでない場合はステップ220に進み、アシスト演出2をセットする。アシスト演出2がセットされていると、大当り遊技のとき、所定の表示がなされる。詳しくは後述する。
【0032】
ステップ160では、アシスト演出3をセットする。アシスト演出3がセットされていると、大当り遊技のとき、所定の表示がなされる。詳しくは後述する。
前記ステップ120でNOと判断されると、ステップ170に進み、遊技機1が時短であるか否かを判断する。時短とは、第1特別図柄表示装置31又は第2特別図柄表示装置32が変動表示を行うとき、その変動表示の時間が通常よりも短く設定されている状態である。また、時短とは、普通図柄表示装置37が変動表示を行うとき、その変動表示の時間が通常よりも短く設定されている状態であってもよい。時短である場合はステップ180に進み、時短でない場合は、本処理を終了する。
【0033】
ステップ180では、前記ステップ10で取得した大当り乱数が、低確率状態でも大当りとなる値(3、7)であるか否かを判断する。3又は7である場合はステップ190に進み、3、7のいずれでもない場合はステップ230に進む。
【0034】
ステップ190では、前記ステップ20で取得した大当り用図柄乱数が、確率変動(低確率状態を高確率状態にする)を生じさせるものであるか否かを判断する。確率変動を生じさせるものである場合はステップ200に進む。ステップ200では、前記ステップ160と同様に、アシスト演出3をセットする。一方、確率変動を生じさせるものでない場合はステップ240に進み、前記ステップ220と同様に、アシスト演出2をセットする。
【0035】
前記ステップ180でNOと判断された場合は、ステップ230に進み、「他の判定値の一部であおるだけの演出」がセットされる。これがセットされると、最終的には大当りにはならないが、大当りになるのではないかという期待を遊技者に持たせるリーチ演出を行う。
【0036】
なお、第1の始動口17、又は第2の始動口18に遊技球が入賞したとき、後述する変動開始時処理、又は大当り遊技の提供を行っていなければ、前記ステップ10〜40で取得する乱数を用いて、変動開始時処理を行う。
【0037】
一方、第1の始動口17、又は第2の始動口18に遊技球が入賞したとき、変動開始時処理、又は大当り遊技の提供が行われていれば、入賞1回当り1個の保留記憶が主制御基板41の図示しないメモリに記憶され、前記ステップ10〜40で取得する乱数は、対応する保留記憶に関連づけて記憶される。なお、第1の始動口17へ遊技球が入賞したことによる保留記憶(以下、第1の保留記憶とする)と、第2の始動口18へ遊技球が入賞したことによる保留記憶(以下、第2の保留記憶とする)とは、区別して記憶される。第1の保留記憶、第2の保留記憶は、それぞれ、記憶できる数の上限が4個に設定されている。よって、例えば、既に第1の保留記憶が4個ある場合に、第1の始動口17に遊技球が入賞しても、その入賞による第1の保留記憶は生じない。
【0038】
(2)変動開始時処理
次に、変動開始時処理を、図4図6のフローチャートに基づいて説明する。変動開始時処理は、保留記憶がある場合は、1個の保留記憶を消化して、1回実行される。保留記憶は、最も先に記憶されたものから消化され、消化された保留記憶は消去される。ただし、保留記憶には、上述したように、第1の保留記憶と第2の保留記憶とがあり、第1の保留記憶が存在する場合は、第2の保留記憶が存在していても、第1の保留記憶が優先して消化される。よって、第2の保留記憶が消化されるのは、第1の保留記憶が存在しない場合のみである。保留記憶を消化して変動開始時処理を実行する場合、その保留記憶に関連づけて記憶された各種乱数(上述した始動入賞処理で取得したもの)が変動開始時処理において使用される。また、保留記憶がない場合は、第1の始動口17、又は第2の始動口18に遊技球が入賞したときに、変動開始時処理が実行される。
【0039】
変動開始時処理は、先の変動開始時処理が終了してから、開始される。また、先の変動開始時処理の結果、大当り遊技が提供される場合は、その大当り遊技が終了してから開始される。
【0040】
変動開始時処理は、図4に示すように、大当り判定処理(ステップ310)、停止図柄作成処理(ステップ320)、変動パターン選択処理(ステップ330)、及び変動表示処理(ステップ340)から成る。
【0041】
大当り判定処理を図5に基づいて説明する。ステップ410では、遊技機1が高確率状態であるか否かを判断する。高確率状態である場合はステップ420へ進み、低確率状態である場合はステップ440に進む。
【0042】
ステップ420では、前記ステップ10で取得した大当り乱数(保留記憶を消化して変動開始時処理を行う場合は、その保留記憶に関連づけられた大当り乱数)が、高確率状態での大当り(1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39)のいずれかであるか否かを判断する。その後、ステップ430に進む。
【0043】
一方、ステップ440では、前記ステップ10で取得した大当り乱数が、低確率状態での大当り(3、7)のいずれかであるか否かを判断する。その後、ステップ430に進む。
【0044】
ステップ430では、前記ステップ420又はステップ440で大当りに該当すると判
断した場合は大当り判定値を格納し、大当りではないと判定した場合は外れ判定値を格納する。
【0045】
次に、停止図柄作成処理(図4のステップ320)を、図6のフローチャートに基づいて説明する。
ステップ510では、前記ステップ430で、大当り判定値を格納したか、外れ判定値を格納したかを判断する。大当り判定値を格納した場合はステップ520に進み、外れ判定値を格納した場合はステップ530に進む。
【0046】
ステップ520では、前記ステップ20で取得した大当り用図柄乱数(保留記憶を消化して変動開始時処理を行う場合は、その保留記憶に関連づけられた大当り用図柄乱数)に基づき、変動表示処理(図4のステップ340)における大当り用停止図柄と、後述する大当り遊技処理におけるラウンド数と、時短の回数(時短が終了する条件)と、大当り遊技処理において大入賞口25(図1参照)を開放する時間(以下、大入賞口開放秒数とする)を決定する。大当り用停止図柄は、多数の種類があるが、それらは、「確変」と「非確変」との2種類に分けられる。「確変」の大当り用停止図柄が表示されると、遊技機1は、次に、「非確変」の大当り用停止図柄が表示されるまでの間、高確率状態となる。また、時短の回数がn回(nは自然数)に決定されると、以降n回の変動開始時処理において、変動表示処理での変動表示時間が短縮される。また、時短について「次回大当りまで」が設定されると、それ以降、次回の大当りとなるまで、変動表示処理での変動表示時間が短縮される。例えば、大当り用図柄乱数が、1、50、99の場合、大当り用停止図柄、ラウンド数、時短の回数(時短が終了する条件)、大入賞口開放秒数を、それぞれ表1のように設定する。
【0047】
【表1】
【0048】
ステップ530では、変動表示処理(図4のステップ340)における外れ用停止図柄を設定する。外れ用停止図柄は1種類のみである。
図4に戻り、ステップ330では、前記ステップ30〜40で取得した特図変動パターン選択用乱数、特図大当り変動選択用乱数等に基づき、変動表示処理(図4のステップ340)における変動パターンを設定する。このとき、時短である場合は、時短用の変動パターンを設定する。また、高確率状態である場合は高確率状態用の変動パターンを設定する。その他、停止図柄が大当りか否か、保留記憶の数、大当り用停止図柄が確変であるか否かに応じて、変動パターンを設定することができる。
【0049】
ステップ340では、以下のように、変動表示処理を行う。まず、主制御基板41が、変動開始コマンドを図柄制御基板43に送信する。この変動開始コマンドは、前記ステップ330で設定した変動パターンごとに対応するものである。図柄制御基板43は、変動開始コマンドを受信すると、前記ステップ330で設定した変動パターンにより、図柄表示装置21における図柄の変動表示を開始する。
【0050】
次に、主制御基板41は、前記ステップ520で決定した大当り用停止図柄に対応する
大当り用停止図柄コマンド、又は前記ステップ530で決定した外れ用停止図柄に対応する外れ用停止図柄コマンドを図柄制御基板43に送信する。図柄制御基板43は、主制御基板41から受信したコマンド(大当り用停止図柄コマンド又は外れ用停止図柄コマンド)に対応する、大当り用停止図柄又は外れ用停止図柄で変動表示が確定停止するように、変動表示を管理制御する。
【0051】
次に、主制御基板41は、前記ステップ330で設定した変動パターンの終了するタイミングで変動停止コマンドを図柄制御基板43に送信する。図柄制御基板43は、変動停止コマンドを受信すると、先に主制御基板41から受信していた大当り用停止図柄コマンド又は外れ用停止図柄コマンドに対応する、大当り用停止図柄、又は外れ用停止図柄で変動表示を停止させる。
【0052】
また、主制御基板41は、第1の始動口17への入賞、又は第1の保留記憶を消化して変動表示を行う場合は、前記ステップ520で決定した大当り用停止図柄に対応する大当り用停止図柄コマンド、又は前記ステップ530で決定した外れ用停止図柄に対応する外れ用停止図柄コマンドを、第1特別図柄表示装置31に送信する。第1特別図柄表示装置31は、送信されたコマンドに対応する停止図柄を表示する。
【0053】
また、主制御基板41は、第2の始動口18への入賞、又は第2の保留記憶を消化して変動表示を行う場合は、前記ステップ520で決定した大当り用停止図柄に対応する大当り用停止図柄コマンド、又は前記ステップ530で決定した外れ用停止図柄に対応する外れ用停止図柄コマンドを、第2特別図柄表示装置32に送信する。第2特別図柄表示装置32は、送信されたコマンドに対応する停止図柄を表示する。
(3)大当り遊技処理
次に、大当り遊技処理について説明する。大当り遊技処理は、上述した変動開始時処理において大当り用停止図柄が確定表示された場合、変動開始時処理に続いて実行される。大当り遊技処理は、大入賞口25を開放してから、閉じるまでを1ラウンドとし、複数のラウンドで構成される。ラウンド数は、上述したように、大当り用図柄乱数に基づいて設定される。大当り遊技処理のとき、図柄表示装置21には、ラウンドの進行に応じて、表2に示す内容の表示が行われる。なお、ここでは、ラウンド数が15の場合の表示である。
【0054】
【表2】
【0055】
また、表2に示す表示の代わりに、表3に示す表示を行ってもよい。
【0056】
【表3】
【0057】
表2又は表3における「遊技方法をアシスト」とは、上述した大当り乱数判定処理において設定されたアシスト演出1〜3セットに応じて所定の内容を表示することである。具体的には、アシスト演出1がセットされている場合は、表4におけるM1aのアシスト表示を行い、アシスト演出2がセットされている場合は、M2aのアシスト表示を行い、アシスト演出3がセットされている場合は、M3aのアシスト表示を行う。なお、アシスト演出1〜3のいずれか(又は全て)がセットされていない場合は、それに対応する表示は行われない。
【0058】
【表4】
【0059】
なお、M1aのアシスト表示に代えて、またはそれに加えて、M1b〜M1cのアシスト表示を行ってもよい。また、M2aのアシスト表示に代えて、またはそれに加えて、M2b〜M2gのアシスト表示を行ってもよい。M3aのアシスト表示に代えて、またはそれに加えて、M3b〜M3gのアシスト表示を行ってもよい。
3.遊技機1が奏する効果
遊技機1は、高確率状態又は時短状態にある場合に、第2の保留記憶として、高確率状態を発生させる大当りの保留記憶(大当り用図柄乱数が確率変動を生じさせるものである大当りの保留記憶、以下、確変大当りの保留記憶とする)が生じると(図3において、ステップ150又はステップ190でYESと判断されると)、アシスト演出3をセットし、大当り遊技のとき、M3a〜M3gのいずれかのアシスト表示を行い、遊技者に対し、遊技球を発射し、第1の保留記憶を貯留することを促す。遊技者は、M3a〜M3gのアシスト表示に従い、遊技球を発射し、第1の保留記憶を貯留すると、有利に遊技を行うことができる。このことを図7図8に基づいて説明する。
【0060】
なお、図7図8において、△は大当りではない保留記憶(外れの保留記憶)、○は確率変動を生じさせない大当りの保留記憶(大当り用図柄乱数が確率変動を生じさせるものでない大当りの保留記憶、以下、通常大当りの保留記憶とする)、◎は確変大当りの保留記憶を表し、×は保留記憶がない状態を表す。また、△、○、◎内の番号は、第1の保留記憶の中で、あるいは第2の保留記憶の中で、保留記憶が記憶された順番である。図7図8の「保留推移」の欄において、第1の保留記憶は上段に、第2の保留記憶は下段に記載されている。
【0061】
図7図8の例では、まず、第2の保留記憶である、番号5の確変大当りの保留記憶を
消化することで、遊技機1が高確率状態となる。この状態で、第2の保留記憶に、番号9の確変大当りの保留記憶が生じると、大当り遊技のとき、M3a〜M3gのアシスト表示が行われる。
【0062】
そのアシスト表示に応じて遊技者が遊技球を発射し、第1の始動口17に入賞させると、第1の保留記憶が貯留される。なお、高確率状態では、普通電動役物19が開放され易く、第1の始動口17へ遊技球が入り易い状態となっている。上述したように、第1の保留記憶は第2の保留記憶よりも優先して消化されるため、第1の保留記憶が存在する間は、第1の保留記憶のみが貯留と消化を繰り返す。
【0063】
図7の例では、第1の保留記憶が存在する間に、第1の保留記憶である、番号5の通常大当りの保留記憶を消化し、次に、第1の保留記憶が無くなってから、第2の保留記憶である、番号9の確変大当りの保留記憶が消化される。また、図8の例では、第1の保留記憶が存在する間に、第1の保留記憶である、番号5の確変大当りの保留記憶を消化し、次に、第1の保留記憶が無くなってから、第2の保留記憶である、番号9の確変大当りの保留記憶が消化される。また、第2の保留記憶である、番号9の確変大当りの保留記憶が消化された後は、高確率状態となるから、その後、大当り(図7における星印、図8における番号12の通常大当り)が発生し易い。
【0064】
このように、本発明によれば、第1の保留記憶、及び第2の保留記憶それぞれの少なくとも1個以上の大当り保留記憶を消化し、大当りを続けて発生させることができる。特に、図8のような場合は、第1の保留記憶である、確変大当りの保留記憶を消化することにより、高確率状態を継続させることができる。
【0065】
それに対し、アシスト表示を行わないと、図9のようになる。すなわち、第2の保留記憶である、番号5の確変大当りの保留記憶を消化することで、遊技機1が高確率状態となった状態で、第2の保留記憶に、番号9の確変大当りの保留記憶が生じても、M3a〜M3gのアシスト表示は行われない。そのため、遊技者は、第2の保留記憶に、確変大当りの保留記憶があることに気付かず、遊技球の発射を中止してしまうことがある。すると、第1の保留記憶が全て消化された後、第2の保留記憶の、確変大当りの保留記憶が消化され、1回の大当りしか発生しない。
【0066】
4.変形例
(1)変形例の大当り乱数判定処理
大当り乱数判定処理は、図3に示すものの代わりに、図10に示すものであってもよい。この大当り乱数判定処理を説明する。なお、変形例の遊技機1は、大当り乱数判定処理以外は、上述した遊技機1と同様である。
【0067】
ステップ610では、遊技球の入賞により、第2の保留記憶(非優先の保留記憶)が貯留されるか否かを判断する。第2の保留記憶が貯留される場合はステップ620に進み、第2の保留記憶が貯留されない場合は本処理を終了する。
【0068】
ステップ620では、遊技機1が高確率状態であるか否かを判断する。高確率状態ではない場合はステップ630に進み、高確率状態である場合は本処理を終了する。
ステップ630では、遊技機1が時短であるか否かを判断する。時短ではない場合はステップ640に進み、時短である場合は、本処理を終了する。
【0069】
ステップ640では、遊技機1が大当り遊技中であるか否かを判断する。大当り遊技中でない場合はステップ650に進み、大当り遊技中である場合は本処理を終了する。
ステップ650では、後述する満タン表示が既になされているか否かを判断する。満タ
ン表示が未だなされていない場合はステップ660に進み、満タン表示が既になされている場合はステップ690に進む。
【0070】
ステップ660では、新たに貯留する保留記憶が、大当りの保留記憶であるか否か(すなわち、前記ステップ10で取得した大当り乱数が、低確率状態でも大当りとなる値(3、7)であるか否か)を判断する。YESの場合はステップ670に進み、NOの場合は本処理を終了する。
【0071】
ステップ670では、新たに貯留する保留記憶が、確変大当りの保留記憶であるか否かを判断する。確変大当りの保留記憶である場合はステップ680に進む。一方、通常大当りの保留記憶である場合は本処理を終了する。
【0072】
ステップ680では、第2の保留記憶の貯留数が上限に達するように、遊技球の発射を促す表示(満タン表示)を図柄表示装置21に行う。この表示は、確変大当りの保留記憶を消化して行う、変動表示が終了するまで(大当り遊技が開始される直前まで)行われる。
【0073】
前記ステップ650で、満タン表示が既になされていると判断された場合はステップ690に進み、新たに貯留する保留記憶の大当り判定値が、低確率状態でも大当りとなる値(3、7)であるか否かを判断する。3又は7である場合はステップ700に進み、3、7のいずれでもない場合は本処理を終了する。
【0074】
ステップ700では、新たに貯留する保留記憶が、確変大当りの保留記憶であるか否かを判断する。確変大当りの保留記憶である場合はステップ710に進む。一方、通常大当りの保留記憶である場合は本処理を終了する。
【0075】
ステップ710では、アシスト表示を開始する。その表示内容は、上述したM3a〜M3gのアシスト表示と同じである。この表示は、満タン表示後に貯留された確変大当りの保留記憶が消化されるまで継続する。なお、アシスト表示は、第2の保留記憶の貯留数が上限に達してから行うようにしてもよい。
(2)変形例の遊技機1が奏する効果
第2の保留記憶として、確変大当りの保留記憶(以下、確変大当りの保留記憶Xとする)が存在し、高確率状態となることが予測される状態において、その確変大当りの保留記憶Xの後に、第2の保留記憶として、確変大当りの保留記憶(以下、確変大当りの保留記憶Yとする)が存在する場合、そのままでは、確変大当りの保留記憶Xを消化して高確率状態となった後、第2の保留記憶である、確変大当りの保留記憶Yが消化され、大当りが十分に続かない。
【0076】
この変形例では、確変大当りの保留記憶Xを先読みで検出したとき(前記ステップ670でYESと判断されたとき)、第2の保留記憶の貯留数が上限に達することを促す満タン表示を行う(前記ステップ680)。その後、満タン表示に応じて遊技者が遊技球を発射し、第2の保留記憶において、確変大当りの保留記憶Xの後に、さらに、確変大当りの保留記憶Yが存在する場合(前記ステップ690及び前記ステップ700でYESと判断された場合)には、M3a〜M3gのアシスト表示を行う(前記ステップ710)。
【0077】
遊技者は、アシスト表示に応じて、遊技球を発射すると、満タン表示後に貯留された、第2の保留記憶である確変大当りの保留記憶Yを消化する前に、第1の保留記憶のみの貯留と消化を繰り返すことで、第1の保留記憶、及び第2の保留記憶それぞれの少なくとも1個以上の大当り保留記憶を消化し、大当りを続けて発生させることができる。
【0078】
この変形例では、主制御基板41から各種表示を行わせるコマンドを送信するタイミングは、大当り遊技中、高確率状態、時短のいずれでもないときとすることができる。そのため、大当り遊技中、高確率状態、時短のときに、主制御基板41からコマンドを送信することを禁止する規則に対応することができる。
【0079】
尚、本発明は前記実施の形態になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
例えば、前記変形例において、高確率状態ではなく、時短ではなく、大当り遊技中ではなく、未だ満タン表示をしていない状態において、第1の保留記憶(優先の保留記憶)に確変大当りの保留記憶を検出した場合にも、満タン表示を行うようにしてもよい。
【0080】
また、図柄表示装置は、第1の画面と第2の画面とを持つものであってもよい。第1の画面には、第1の保留記憶を消化して生じる図柄の変動表示、図柄の停止表示、アシスト表示を行うことができる。また、第2の画面には、第2の保留記憶を消化して生じる図柄の変動表示、図柄の停止表示、アシスト表示を行うことができる。第2の画面における図柄の変動表示は、第1の保留記憶が存在しているときに開始されてもよい。この場合、図柄の変動表示が停止して図柄が確定する(大当りの場合は大当り遊技を提供する)タイミングは、第1の保留記憶がなくなってからとすることができる。
【0081】
また、遊技機1は、大当り遊技の提供中のみに、アシスト表示を行うものであってもよい。
【符号の説明】
【0082】
1・・・遊技機、3・・・外枠、5・・・内枠、7・・・遊技盤、8・・・遊技球、
9・・・ハンドル、11・・・上受け皿、13・・・下受け皿、
17・・・第1の始動口、18・・・第2の始動口、19・・・普通電動役物、
21・・・図柄表示装置、24・・・特別電動役物、25・・・大入賞口、
31・・・第1特別図柄表示装置、32・・・第2特別図柄表示装置、
33・・・第1特別図柄記憶表示領域、34・・・第2特別図柄記憶表示領域、
35・・・普通図柄始動ゲート、37・・・普通図柄表示装置、
39・・・普通図柄記憶表示装置、41・・・主制御基板、42・・・時短表示LED、43・・・図柄制御基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図10
図7
図8
図9