(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の錠剤が封入された錠剤シートから錠剤を取り出す錠剤取出手段と、複数の錠剤シートを保持する保持部から前記錠剤取出手段による錠剤取出位置に錠剤シートを搬送する搬送手段と、前記保持部に対応して設けられた表示部と、を有する錠剤取出装置の制御方法であって、
前記保持部に錠剤シートが保持されているか否かを判断する判断工程と、
前記判断工程で錠剤シートが保持されていないと判断された場合に、ユーザに対して当該保持部に錠剤シートを供給するように、投入すべき錠剤シートの外観を識別可能な状態で通知する通知工程と、
を有し、
前記通知工程は、投入すべき錠剤シートの画像を前記表示部に表示させることで、ユーザに対して投入すべき錠剤シートの外観を識別可能とすることを特徴とする制御方法。
複数の錠剤が封入された錠剤シートから錠剤を取り出す錠剤取出手段と、複数の錠剤シートを保持する保持部から前記錠剤取出手段による錠剤取出位置に錠剤シートを搬送する搬送手段と、を有する錠剤取出装置の制御方法であって、
前記保持部に錠剤シートが保持されているか否かを判断する判断工程と、
前記判断工程で錠剤シートが保持されていないと判断された場合に、ユーザに対して当該保持部に錠剤シートを供給するように、投入すべき錠剤シートの外観を識別可能な状態で通知する通知工程と、
を有し、
前記錠剤取出手段による錠剤取出条件は、外部の情報処理装置から取得しており、
前記通知工程は、前記外部の情報処理装置の表示部に、前記投入すべき錠剤シートの画像を表示させることで、ユーザに対して投入すべき錠剤シートの外観を識別可能とすることを特徴とする制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を用いて、本発明の錠剤供給システム(
図1)について説明する。
【0012】
図1は、供給された錠剤を包装する包装装置5と錠剤を取り出して包装装置5(以下、分包装置とも称する)に供給する錠剤供給装置10(以下、錠剤取出装置とも称する)と、手撒き投入部1401と、散薬投入部103を含む錠剤供給システム(以下、錠剤取出システムとも称する)を示す図である。錠剤供給装置10には、複数の錠剤取出ユニット1が搭載されており、この錠剤取出ユニット1により錠剤シートから錠剤が取り出される。このような錠剤取出ユニット1は、情報処理装置300や包装装置5に設けられたタッチパネル式のディスプレイ361等から分包条件(錠剤取出条件)を入力されることで、錠剤の取出動作を行うことができる。
【0013】
図2(a)は、
図1の一部領域を拡大して示す図である。さらに、
図2(b)は、錠剤シートを錠剤取出ユニット1に投入するための投入口203(保持部)の部分を拡大した図である。
【0014】
錠剤シート51は、プラスチック等からなる錠剤を収容する錠剤収容部510を有するシート本体の下面に、アルミニウム等からなる金属箔などを用いた封止シートを設けることによって錠剤が1錠ずつ錠剤収容部に封入されたものである。錠剤シート51は、一般的にPTPシート(press through pack)と呼ばれている(以下錠剤シートのことをPTPシートとも称する)。このようなPTPシートは錠剤の種類によって、シートの幅や長さ、錠剤の数などが異なっており、様々なものが流通している。
【0015】
錠剤供給装置10には複数の錠剤取出ユニット1(錠剤取出部)が収納されており、錠剤取出ユニット1により錠剤シート(PTPシート)から錠剤を取り出して、錠剤供給ユニット400の供給経路を経て、包装装置5に供給される。錠剤取出ユニット1は、本発明の錠剤取出装置の適用例である。錠剤取出ユニット1は、幅方向(左右方向)に6つが並べられ、この6つの錠剤取出ユニット1からなる組が上下に3段に配置されている。すなわち、錠剤取出ユニット1は、左右6列、上下3段に配列されている。このように錠剤供給装置10は錠剤取出ユニット1を複数備えているが、錠剤取出ユニット1の数は1でもよい。
【0016】
また、各錠剤取出ユニット1には、シートガイドの幅を調整するためのオートクローズスイッチ2010が設けられており、投入口203に錠剤シートが1枚投入された状態でオートクローズスイッチ2010が押下されると、錠剤井取出ユニットは錠剤シートの横幅にシートガイドの幅を併せるとともに、錠剤シートの横幅を取得することができる。
【0017】
散薬投入部103は、包装装置5で分包する散薬を投入する部分であり、散薬投入部103に投入された散薬は、投薬1回分ごとに分けられ、これが後述するメインホッパー505に投入することで、1回分ずつに分包される。
【0018】
手撒き投入部1401は、ユーザによって手撒きされた錠剤が投入され、手撒き投入部1401から投入された錠剤も、包装装置5に供給され分包されることになる。包装装置5は、錠剤供給装置10から供給された錠剤と手撒き投入部1401から供給された錠剤とを1つの分包として包装することもできるし、別々に分包することもできる。
【0019】
図3は、錠剤供給システムのハードウェア構成の一例についてブロック図を用いて説明する。ここでは、情報処理装置300のCPU330と、包装装置5のCPU351と、錠剤供給装置10のCPU311とがそれぞれ連携して、包装装置5が制御する各装置(各ユニット)、及び、錠剤供給装置10が制御する各装置(各ユニット)の各種動作を制御している一例を示している。しかし1つのCPUが、錠剤供給システムの全ての各装置を制御する構成でも構わない。また、ここでは錠剤供給装置10にCPUが1つ設けられている状態を図示しているが、錠剤取出ユニット1ごとにCPUを設けてもよいし、錠剤取出ユニット1の段ごとにCPUを設けてもよい。
【0020】
まず情報処理装置300のハードウェア構成について説明する。情報処理装置300のCPU330は、システムバスに接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御することができる。また、ROM331あるいは外部メモリ336には、CPU330の制御プログラムであるBIOS(Basic Input/Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。RAM333は、CPU330の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU330は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM333にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0021】
また、CPU330は、キーボードや不図示のマウス等の入力端末からの入力を制御する。ビデオコントローラ(VC)は、ディスプレイ334等の表示部への表示を制御することもでき、さらに、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフロッピー(登録商標)ディスク或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ336へのアクセスを制御することもできる。
【0022】
またI/F320は、ネットワークを介して外部機器と接続・通信するものであり、本実施形態においては包装装置5のI/F350と通信可能に接続されている。
【0023】
次に、包装装置5のハードウェア構成について説明する。包装装置5のCPU351は、バスに接続されている各デバイスを統括的に制御することができる。ROM352にはCPU351の制御ブログラムや各種制御プログラムが記憶されている。RAM353は、CPU351が動作するためのシステムワークメモリとして機能する。CPU351は、タッチパネル式のディスプレイ361に対して表示制御したり、ディスプレイ361のタッチパネル機能を入力端末362としてユーザから情報の入力を受け付けたり、プリンタ706に印刷指示を出したりすることもできる。さらにCPU351は、包装装置5の散薬投入部103から投入された散薬を1包に包装する際に動作させる散薬分包機構355を制御したり、ユーザから手撒き投入部に手撒きされた錠剤を包装する際に動作させる手撒き投入機構356を制御したりすることができる。そして包装装置5と錠剤供給装置10とは、包装装置5のI/O354と錠剤供給装置10のI/O312とで通信可能に接続されている。
【0024】
次に、錠剤供給装置10のハードウェア構成について説明する。錠剤供給装置10のCPU311は、バスに接続されている各デバイスを統括的に制御することができる。ROM314にはCPU311の制御ブログラムや各種制御プログラムが記憶されている。RAM313は、CPU311が動作するためのシステムワークメモリとして機能する。CPU311は、さらに錠剤取出機構15における取出動作を制御したり、錠剤シートを搬送する搬送機構16を制御したりすることもできる。
【0025】
このようなハードウェア構成においては、以下のように錠剤取出を行うように制御することができる。まず包装装置5のCPU351が、錠剤供給装置10のCPU311に対して、錠剤の取出動作命令を送信する。そして、錠剤供給装置10のCPU311が、当該取出動作命令に従って、錠剤取出機構15や搬送機構16を制御して錠剤取出動作を行わせることができる。また、錠剤供給装置10のCPU311は、包装装置5のCPU351に対して、錠剤取出動作の状況を示す動作情報を送信することもできる。
【0026】
次に、
図4、
図5、
図12を用いて、錠剤取出ユニット1の構造について説明する。
【0027】
図4は、錠剤取出ユニット1の内部構造を示す図である。なお、
図4は、錠剤取出ユニット1が2つ並んで配置されている例を示している。
図5は、錠剤取出ユニット1の内部構造(断面)を示す図であり、錠剤取出ユニット1を右側面から見た図である。
図12は、錠剤取出ユニット1に錠剤シートが投入される際の様子を示す図である。
【0028】
錠剤取出ユニット1は、錠剤収容部510が重力方向に関して上側に来るような状態で複数の錠剤シート51を積層させて投入可能な投入口203(錠剤シート保持部)と、錠剤シート51を搬送する搬送機構16と、搬送機構16により搬送された錠剤シート51が載置される載置台と、載置台上の錠剤シート51の錠剤収容部の側から押圧して錠剤を取り出す押出し機構(錠剤取出機構15)とを有している。錠剤シートを投入する投入口203となる領域は、一対の稼働側壁213(シートガイド)で位置が決められており、この幅は、投入される錠剤シートに応じて変更することができる。すなわち、投入する錠剤シートに応じて投入口203の幅を規定することができる。このような投入口203には、カバー901が設けられており、このカバーを開けることにより、錠剤シートを投入口203に搭載することが可能となる。
【0029】
そして投入口203に積層されている錠剤シートは、多重搬送防止板1411により、最下層に位置する錠剤シートが錠剤の取出動作が行われる除包位置(錠剤取出位置)へと搬送される。そして、錠剤シートが載置台18上に載置され、支持されている状態で取出動作が行われる。
【0030】
錠剤シート51は、錠剤を収容する錠剤収容部510を有するシート本体の下面に、アルミニウム等からなる金属箔などを用いた封止シートを設けることによって錠剤が錠剤収容部に密封されている。さらに錠剤シート51は、シート部上に凸状の錠剤収容部が幅方向に間隔をおいて2列に並んだ形態である。各列をなす複数の錠剤収容部は錠剤シート51の長さ方向に沿って並んでいる。
【0031】
なお、錠剤シート51としては、シート部上に錠剤収容部が2列に並んだ形態のものに限らず、錠剤収容部が錠剤シート51の長さ方向に1列に並んだ形態や、錠剤収容部が幅方向に間隔をおいて3列以上の複数列に並んだ形態も可能である。
【0032】
CCDカメラ4011(撮像手段)は、投入口203に積層されている錠剤シートの錠剤収容部が設けられた面の少なくとも一部を撮像することができ、例えば投入口203の上側に装着されている。
【0033】
一対の稼働側壁213(シートガイド)には、それぞれ錠剤シートとシートガイドとが接触したことを検知できる錠剤シート検出センサ1432が設けられている。1枚の錠剤シートが投入口203に投入され、ユーザによってオートクローズスイッチ2010が押下されると、錠剤取出ユニットが備える不図示のモータ(駆動手段)が駆動し、左右の稼働側壁が投入口203の幅を狭める方向に駆動する。そして、左右両側の錠剤シート検出センサ1432によって錠剤シートの接触が検知されると、投入された錠剤シートに即したシートガイド幅となったといえるため、一対の稼働側壁213の位置が決定される。その後ユーザは投入口203に複数の錠剤シートをセットすることができる。
【0034】
なお、錠剤検シート出センサ1432は、本実施形態においては接触センサの例を用いて示しているが、シートガイドと錠剤シートとが接していることを検知できれば光学センサ等の他の方式のセンサでも良い。
【0035】
次に、
図5を用いて錠剤収容部510から錠剤を取り出す際の様子を説明する。
図5は、投入口203にセットされた錠剤シートが、錠剤の除包位置(錠剤の取出位置)まで搬送を行った様子を示している。
【0036】
錠剤取出ユニット1は、錠剤シートを搬送する錠剤シート搬送機構16(搬送機構)と、錠剤シートが載置される載置台18と、錠剤シートから錠剤を取り出す錠剤取出機構15(押出し機構)とを備えている。
【0037】
錠剤シート搬送機構16は、錠剤シート51を進行方向に向け搬送するものであって、進行方向に沿って互いに間隔をおいて複数設けられた下部ローラ39と、進行方向に沿って互いに間隔をおいて設けられた上部ローラとを備えている。
【0038】
下部ローラ39は、駆動源(不図示)により回転駆動可能であり、錠剤シート部の重力方向に関して下面側に当接して錠剤シート51に進行方法への力を加えることができる。そして上部ローラは、駆動源(不図示)により回転駆動可能であり、PTPシート部の重力方向に関して上面に当接して錠剤シート51に進行方向への力を加えることができる。
【0039】
上部ローラおよび下部ローラの幅方向に関する配置位置は、2列の錠剤収容部の間に相当する位置であるため、上部ローラと下部ローラとは錠剤シートを搬送する際に錠剤収容部510に当接することはない。つまり、下部ローラ39と上部ローラとは、錠剤シート部を上下から挟み込んで錠剤シートを進行方向(錠剤取出装置の後方方向)に搬送できる。さらに、下部ローラ39と上部ローラは錠剤シート部を上下から挟み込んで錠剤シート51を進行方向とは逆の方向にも搬送できる。
【0040】
導入シュート24は、載置台の下側に設けられており、錠剤シート51から取り出され、落下してきた錠剤を、後述する錠剤導入路401に導くものである。すなわち、導入シュート24は、載置台の下面側に排出口を有しており、錠剤シート51から取り出された錠剤はその排出口を通り、後述する錠剤導入路401に落ちていく。なお、この導入シュート24は、錠剤取出ホッパーとも言う。
【0041】
錠剤取出ユニット1は、載置台上に錠剤シート51を搭載した状態で、錠剤取出機構15の押出し機構で錠剤を押し出すことで錠剤の取出動作を行う。また、錠剤取出ユニット1は、載置台上の錠剤シート51の錠剤収容部を押圧する速度を変更させる変更機構をさらに有している。そして錠剤取出ユニットの所定の動作で錠剤が取り出せなかった場合には、押出し機構の押出し速度を通常の速度より高速に変更して錠剤収容部の押圧を行い、取出動作の継続(リトライ)を行う。またリトライの際には、錠剤収容部の押圧を再度行う前に1度目の載置台18上の押圧位置から所定の距離だけ搬送手段で錠剤シート51を搬送させ、この状態で押出し機構を用いて錠剤収容部を押圧する。このような状態でリトライ動作を行うことにより、1度の取出動作で錠剤が取り出されなかったとしても、確実に錠剤を取り出すことができる。
【0042】
次に、押出し機構の詳細について説明する。押出し機構は、錠剤収容部の中央付近を押圧する内側押圧体83と、内側押圧体83を取り囲むように設けられ、中央付近よりも外側の部分を押圧する外側押圧体84とを含んで設けられている。この内側押圧体83と外側押圧体84とが独立して動作することでPTPシートの錠剤収容部を押圧し、PTPシートから錠剤を取り出す。具体的には押出し機構は、内側押圧体83よりも先に外側押圧体84により錠剤収容部を押圧する。
【0043】
内側押圧体83の先端は、錠剤取出ユニットに搭載されることが想定されるほとんどの錠剤シート51の錠剤収容部よりも面積が狭くなるように設けられている。そのため、内側押圧体83を錠剤を取り出すために下降させると、錠剤シートの錠剤収容部の面よりも重力方向に関して下側に至るまで先端が到達し、錠剤シート51の金属箔に開いた穴から先端が下側に突き出ることになる。一方、外側押圧体84の先端は、錠剤取出ユニットに搭載されることが想定されるほとんどの錠剤シート51の錠剤収容部よりも面積が広いので、錠剤を取り出すために下降させても、錠剤シート51の金属箔に開いた穴から先端が突き出ることはない。すなわち、外側押圧体84を用いて最初に錠剤シート51の錠剤収容部を押し潰し、その後内側押圧体83で錠剤を確実に押し出すというように用いられる。
【0044】
また、錠剤取出機構15(押出し機構)は、外側押圧体84を昇降させる第1昇降機構と、内側押圧体83を昇降させる第2昇降機構も有しており、これらを動作させることにより、押圧体で錠剤を押し出すことができる。
【0045】
第1昇降機構は、外側押圧体84が取り付けられた第1昇降体93と、回転駆動して第1昇降体93を昇降させるカム94と、第1昇降体93を上昇方向に付勢する付勢部材(ばね)とを備えている。
【0046】
第1昇降体93は、前後方向にわたって延在する柱状体であり、前端部に外側押圧体84が取り付けられている。カム94は、外側押圧体84の昇降動作を考慮して設計された形状の板状体であり、駆動機構によって回転駆動する軸部に固定されている。
【0047】
カム94は、第1昇降体93の上面側に設けられ、軸部の回転に伴って回転駆動し、第1昇降体93を押圧することによって高さ位置を調整し、これによって外側押圧体84の高さ位置を調整する(外側押圧体84の昇降動作を行う)ことができる。第1昇降機構は、カムの回転動作のタイミング、カムの形状、軸部に対するカムの固定位置などの設定によって、外側押圧体84の昇降動作のタイミングや変位量を任意に設定できる。
【0048】
第2昇降機構は、内側押圧体83が取り付けられた第2昇降体98と、回転駆動して第2昇降体98を昇降させるカム99と、第2昇降体98を上昇方向に付勢する付勢部材(ばね)とを備えている。
【0049】
第2昇降体98は、前後方向にわたって延在する柱状体であり、前端部に内側押圧体83が取り付けられている。カム99は、第2昇降体98の上面側に設けられ、軸部の回転に伴って回転駆動し、第2昇降体98を押圧して高さ位置を調整し、これによって内側押圧体83の高さ位置を調整する(内側押圧体83の昇降動作を行う)ことができる。第2昇降機構は、カム99の回転動作のタイミング、カムの形状、軸部に対するカムの固定位置などの設定によって、内側押圧体83の昇降動作のタイミングや変位量を任意に設定できる。
【0050】
このため、カム94とカム99は、それぞれ第1昇降体と第2昇降体に対して互いに独立に動作可能であり、内側押圧体83と外側押圧体84は、互いに独立に昇降動作させることができる。
【0051】
錠剤取出機構15における2つのカムの回転動作のタイミング等は、錠剤位置検出機構の検出部からの信号に基づいて定めることができる。具体的には、検出された錠剤収容部の位置に合わせて内側押圧体83と外側押圧体84を動作させることができる。
【0052】
錠剤取出ユニット1は、PTPシートの錠剤収容部の押圧をする前に、押圧される錠剤収容部の長さや押圧される錠剤収容部の位置を検知することができる検出機構17をさらに有している。そして錠剤供給装置は、検出した錠剤収容部の長さや錠剤収容部の位置に応じて押圧に最適な搬送方向に関する位置を算出し、当該位置とするために必要な搬送距離を算出することもできる。つまり搬送機構16(下部ローラ39、上部ローラ)は、搬送距離により載置台18上の錠剤収容部が押圧するために必要な最適位置に錠剤シートを搬送することができる。
【0053】
次に、
図6を用いて、錠剤供給装置10の内部構造について説明する。
図6は、錠剤供給装置10を背面側(裏側)から見た図である。
【0054】
検知機構204は、光学センサ(ビームセンサ)等で設けられた、落下物を検知することができる。除包された錠剤が導入シュート24内を落下する際、錠剤がセンサ上を通過し光の一部を遮光することになる。このビームセンサの光の一部が遮光され、光量が変化した状態をON状態とし、遮光されておらず光量が変化しない状態をOFF状態とする。このON/OFF状態を用いて落下物の有無の判定を行うことができる。さらに光学センサ204と錠剤の通過をカウントする落下錠剤カウンタが設けられており、錠剤落下カウンタと検知機構204により、押圧により錠剤収容部から錠剤が取り出されたか否かを判定することができる。
【0055】
そして取出動作を行っても錠剤の通過が検知されない場合(錠剤落下カウンタがカウントアップされない場合)には、押出し機構による錠剤収容部の押圧動作を継続(リトライ)させる。これにより、確実に錠剤の取り出しを行うことができる。一方、取出動作後に錠剤の通過が検知されない場合には、取出動作後に押出し機構による錠剤収容部の押圧動作を継続(リトライ)しない。
【0056】
錠剤導入路401は、導入シュート24と導通しており、錠剤シートから取り出され落下した錠剤を導入シュート24から第1集積ホッパーに中継するためのものである。
【0057】
次に、
図7を用いて、錠剤供給ユニット400の内部構造について説明する。第1集積ホッパー402は、錠剤取出ユニット1により、PTPシートから取り出された錠剤が導入シュート24を落下して通り、そして、導入シュート24から錠剤導入路401を通り、該錠剤が集積される部分である。すなわち、錠剤導入路401は、第1集積ホッパー402と直接導通している。
【0058】
第2集積ホッパー501は、第1集積ホッパー402で集積された錠剤をさらに集積する。すなわち、第2集積ホッパー501は、第1集積ホッパー402と導通している。
【0059】
つまり第1集積ホッパー402に落ちてきた錠剤50は、第2集積ホッパー501に落ちて集積される。
【0060】
第1の送り出し機構502は、第2集積ホッパーに集積された錠剤50を第3の集積ホッパーに移動させる。第3集積ホッパー503は、第1の送り出し機構502により送り出(移動)された錠剤を集積する。そして第2の送り出し機構504が、第3集積ホッパーに集積された錠剤をメインホッパー505に移動させる。そしてメインホッパー505は、第2の送り出し機構504により送り出(移動)された錠剤(1回分)を集積し、包装シート(分包紙)の中に集積した錠剤を投入する。
【0061】
次に、
図8、
図9を用いて、包装ユニット701の内部構造について説明する。
【0062】
図8は、包装ユニット701の内部構造を示す図である。
図9は、
図8に示す包装ユニット701の内部構造の一部(703、704、705)を拡大した図である。
【0063】
包装ユニット701は、包装装置5内のユニットである。ロール紙送出機構702は、包装シートが連なるロール紙(分包紙がロール状になっている紙)を包装機構703,704に送り出す。
【0064】
包装機構703,704は、メインホッパー505内に集積された錠剤(1回分の錠剤)が包装シートの中に投入されると、当該包装シートを加熱し溶着することにより、包装シートの中に投入された錠剤を、包装シートの中に封入する。すなわち、包装機構703と、包装機構704とで、包装シートを加熱し溶着することにより、包装シートの中に投入された錠剤を、包装シートの中に封入する。
【0065】
分断機構705は、連なるロール紙を1包毎の包装シート(1つの包み802)に分断するための分断用ミシン目801を包装シートに形成する。プリンタ706は、包装シートに、日付、患者データ、エラー情報を印字することができる。
【0066】
このような
図8及び
図9に示す包装ユニットにより、投薬1回分の錠剤または散薬を包装シートに分包することができる。なお包装シートとしては、表面に熱溶着可能な樹脂材をコーティングした紙のみならず、中身を視認することができる透明なフィルム材を用いることもできる。
【0067】
次に、
図10及び
図11を用いて、錠剤供給装置10から供給された錠剤が包装機構に運ばれる様子について説明する。
図10は、錠剤供給装置10を正面から見た図である。
図11は、錠剤供給装置10を横(正面から見て右側)から見た図である。
図10及び11に示す点線の矢印は、錠剤取出ユニット1から取り出された錠剤の移動経路を示している。
【0068】
錠剤供給装置10には、
図11に示すように第1の段と第2の段と第3の段とが重力方向に関して重なるように設けられている。各段には、錠剤シートから錠剤を取り出す錠剤取出ユニット1、錠剤導入路401、及び導入シュート24が設けられている。
【0069】
錠剤取出ユニット1で、錠剤シートから取り出された錠剤は、導入シュート24を通り、そして、錠剤導入路401を通り、第1集積ホッパー402に落ちていく。
【0070】
具体的には最上段(第1の段)の錠剤取出ユニット1から取り出された錠剤は、第1の段の導入シュート24、中段(第2の段)の錠剤導入路401、下段(第3の段)の錠剤導入路401を通過して第1集積ホッパー402の第1の傾斜部1301に至る。また、第2の段の錠剤取出ユニット1から取り出された錠剤は、第2の段の導入シュート24、第3の段の錠剤導入路401を通過して第1集積ホッパー402の第1の傾斜部1301に至る。また、第3の段の錠剤取出ユニット1から取り出された錠剤は、第3の段の導入シュート24を通過して第1集積ホッパー402の第1の傾斜部1301に至る。
【0071】
この時、錠剤供給装置10全体の分包時間を短縮させることを考慮すると、導入シュート24(錠剤取出ホッパー)出口から、まっすぐ下に垂直落下させ、第2集積ホッパー下部に収めることが考えられる。しかし最上段の錠剤取出ユニット1で取り出された錠剤を、導入シュート24(錠剤取出ホッパー)出口からまっすぐ下に垂直落下させ、第2集積ホッパー下部に収めるとかなりの距離落下させる必要が生じ、錠剤が割れたり、欠けたりして破損してしまう可能性が高くなる。また、錠剤シートから取り出される薬が、カプセルの場合は凹んだりして変形をしてしまう可能性が高くなるため好ましくない。
【0072】
そのため第1集積ホッパー402の上部に、分包時間を余りロスしない程度に錠剤をバウンドさせる第1の傾斜部1301が設けられている。
【0073】
そして、第1集積ホッパー402を通った錠剤は、第2集積ホッパー501を通り、第1の送り出し機構502に送られる。第1の送り出し機構は、第1の中継ユニットとして用いられる。その後、第1の送り出し機構502は、錠剤を第3集積ホッパー503に送り、第3集積ホッパー503は、第2の送り出し機構504に錠剤を送る。第2の送り出し機構504は、第2の中継ユニットとして用いられる。第2の送り出し機構504は、第2の送り出し機構504に送られた錠剤を、メインホッパー505に送られる。
【0074】
また、第2集積ホッパー501においても、第1集積ホッパー402から第2集積ホッパー501の下部にダイレクトに錠剤が到達しないように、第2集積ホッパー501も分包時間を余りロスしない程度に錠剤をバウンドさせる第2の傾斜部1302を設けている。
【0075】
なお上述の第1の傾斜部1301及び第2の傾斜部1302の角度は一例であり、落下してくる錠剤がバウントして(落下スピードを落として)、その後の経路に移動可能な角度(次の供給部に落下により供給可能な角度の傾斜)であれば、どのような角度でもよい。
【0076】
また、第1の傾斜部1301、第2の傾斜部1302に、ゴムなどの、衝撃を吸収する材料(衝撃吸収材)を更に設けることにより、錠剤の衝撃をさらに抑えることが可能となる。
【0077】
先に説明したように、錠剤投入口に錠剤シートがセットされ、分包動作の開始が指示されると分包動作が開始されるが、錠剤シートから錠剤を取り出すことに失敗し、必要錠剤数分に足りなくなってしまった場合や、そもそも投入時に錠剤シートの投入すべき枚数が投入できていなかった場合などに、分包動作途中で錠剤シートが不足してしまうこともある。
【0078】
このような場合には、錠剤シートを収容している錠剤シート収容部(保持部)に新たな錠剤シートをセットするようにユーザ(薬剤師)に通知する必要が生じるが、単に錠剤名を通知しただけでは、どの錠剤シートを補充すべきかをユーザが把握しにくいという懸念があった。
【0079】
そこで本実施形態においては、分包動作中に錠剤シートが不足してしまい、ユーザによって錠剤シートの再投入(補充)が行われる際に、ユーザによる錠剤シートの間違えが発生しないように、CCDカメラ4011で撮像された画像を用いて、補充すべき錠剤シートの外観を識別可能にユーザに通知している。言い換えるとそれ以前に投入されていた錠剤シートと同じ種類の錠剤シートがわかるように外観を識別可能に通知している。
【0080】
一般的に錠剤は、患者の服用間違いを低減させるために、錠剤シートの色や形状、錠剤の形、錠剤シートに記載されている薬品名や重量等に違いが設けられており、多種多様の外観・形状をしている。そのため、錠剤シートの外観をユーザ(薬剤師)に通知してやることにより、錠剤取出ユニットに投入すべき錠剤シートを容易に判断することができ、投入間違えを防止することができる。
【0081】
まず
図13のフローチャートを用いて、錠剤取出ユニット1に錠剤シートを再投入する際に、投入すべき錠剤シートの外観をユーザに識別させる際に用いる錠剤シートの少なくとも一部の画像を、CCDカメラ4011を用いて撮像する流れを説明する。このような制御は、錠剤取出ユニット1ごとに、例えば錠剤供給装置10のCPU311が記憶されている制御プログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0082】
S1301では、錠剤供給装置10のCPU311が、ユーザによってオートクローズスイッチ2010が押下されたかを判断する。オートクローズスイッチ2010が押下されたと判断された場合には、S1302に進み、錠剤供給装置10のCPU311は、左右のシートガイド(稼働側壁)213が投入口203の幅を狭める方向に移動を開始する。
【0083】
S1303では、錠剤供給装置10のCPU311は、両側の錠剤シート検出センサ1432において錠剤シートを検知したかを判断する。両側で検知された場合には、当該シートガイドの位置が錠剤シートの幅と一致した場所であるといえるため、S1304に進み、左右のシートガイド213の位置を決定する。
【0084】
現在投入口203に投入されている錠剤シートがこれから錠剤取出動作に用いられる錠剤シートであるといえるため、S1305では、錠剤供給装置10のCPU311は、CCDカメラ4011によって錠剤シートの少なくとも一部の画像を撮像させる。
【0085】
S1306では、錠剤供給装置10のCPU311は、撮像した画像を外部メモリなどに記憶させ、処理を終了する。
【0086】
以上のような処理により、各錠剤取出ユニット1に投入されている画像を記憶させることができる。なお、ここでは撮像のタイミングをシートガイドの位置決定後としたが、錠剤取出が行われる錠剤シートを撮影することができれば、オートクローズスイッチ押下のタイミングや、錠剤シートの搬送が開始されるタイミングとしてもよい。
【0087】
次に
図14のフローチャートを用いて、補充する錠剤シートの外観をユーザに通知する流れを説明する。このような制御は、錠剤取出ユニット1ごとに、例えば錠剤供給装置10のCPU311が記憶されている制御プログラムを読み出して実行することにより実現される。本実施形態においては、錠剤取出位置までの搬送量を決定する流れの一部として補充すべき錠剤シートの外観を表示させるようにしているが、これに限られないことは言うまでもない。
【0088】
S1401では、錠剤供給装置10のCPU311は、搬送を開始してから、または、検出機構17で錠剤収容部が最後に検知されてから一定時間(例えば5秒間)経過したか否かをチェックする。一定時間経過していない場合、S1402に進み、錠剤シートを搬送する。そうでない場合、搬送すべき錠剤シートが無い、すなわち錠剤シートが投入口に保持されておらずユーザに補充を促す必要があるため、S1411に進む。
【0089】
S1402では、錠剤供給装置10のCPU311は、処方データによって特定される錠剤分除包するために、1枚目の錠剤シートの搬送が開始されると搬送モータによる1ステップ分の搬送を特定する。
【0090】
S1403では、錠剤供給装置10のCPU311は、検出機構17による錠剤収容部の検出状態を取得する。そして、S1404で検出機構17が錠剤収容部を検出したかどうかを判断する。錠剤収容部を検出できた場合には、S1405に進む。一方、錠剤収容部を検出しなかった場合には、S1401に戻る。
【0091】
S1405では、錠剤幅を特定するための錠剤幅カウンタ値をインクリメントする。つまり搬送モータによるステップ数をカウントすることになるため、錠剤収容部を検出している間にカウントされる錠剤幅カウンタ値と搬送モータによる1ステップ分に対応する搬送距離とから、搬送方向に関する錠剤収容部の幅を特定できる。
【0092】
そしてS1406では、錠剤供給装置10のCPU311は、S1402と同様に搬送モータによる1ステップ分の搬送を特定し、S1407でS1403と同様に検出機構17による錠剤収容部の検出状態を取得する。そしてS1408では、検出機構17が錠剤収容部を検出しなくなったかどうかを判断する。錠剤収容部を検出しなくなった場合には、錠剤収容部が検出機構17の検出位置を通過したといえるため、S1409に遷移し、そうでない場合、S1405に戻る。
【0093】
S1409では、錠剤供給装置10のCPU311は、錠剤落下口の中心位置に錠剤収容部の中心位置が来るように、錠剤シートの錠剤収容部の通過を検出機構17で検知したタイミングから錠剤シートを搬送させる搬送距離を算出する。具体的には、錠剤幅カウンタ値から特定される錠剤収容部の幅Xと検出機構17の検出位置と錠剤落下口の中心位置との距離(A)とから、搬送距離(A−X/2)を算出し、錠剤落下口の中心位置に錠剤収容部の中心位置が来るように搬送する。
【0094】
S1410では、錠剤供給装置10のCPU311は、処方データで指定される全ての錠剤数の除包が終了したかを判断し、終了した場合には、錠剤取出し後、錠剤取出し装置内に残っている錠剤シート51をすべて排出し、S1306でメモリに保存しておいた画像を削除する。なお、除包が終了した後に自動で錠剤シートを排出させなくてもよく、その場合には錠剤シートがユーザによって取り除かれたことを検知したタイミングでメモリに保存しておいた画像を削除すればよい。S1410で終了していないと判断された場合には、錠剤シートの搬送動作が開始されるので、S1401に戻る。
【0095】
S1411では、錠剤供給装置10のCPU311は、錠剤不足エラー処理として、錠剤シートの搬送動作を停止し、S1305においてCCDカメラ4011で撮像された画像を外部メモリから取得し、錠剤取出ユニットに補充すべき錠剤シートの画像をユーザに対して識別可能に表示させる。
【0096】
このような画像を表示させるディスプレイとしては、包装装置5のディスプレイ3501や情報処理装置300のディスプレイ334を用いることができ、錠剤供給装置10のCPU311は、このようなディスプレイに画像が表示されるように制御する。
【0097】
図15にこのようなディスプレイに表示される画面1500の一例を示す。画面1500には、どの錠剤ユニットに錠剤シートを補充すべきかを示すメッセージを表示するとともに、錠剤シートの外観1503、具体的には錠剤シートの一部の撮影画像が表示される。
【0098】
このように錠剤シートの外観1503を表示することにより、ユーザ(薬剤師)による錠剤シートの在庫が無い投入口への投入間違えを防止することができる。また、画面1500には、錠剤分包動作を再開させる再スタートボタン1501と、錠剤分包動作を再開させずに処方編集画面を開くための閉じるボタン1502も設けられている。
【0099】
S1412では、錠剤供給装置10のCPU311は、包装装置5のCPU311から除包動作再開指示を受けたかを判断する。投入口に錠剤シートが補充され再スタートボタン1501が押下され、除包動作再開指示がなされた場合には、S1401に戻り除包動作を再開する。
【0100】
閉じるボタン1502が押下され、除包動作再開指示が無いと判断される場合には、S1413では、表示中の画面1500が閉じられ処方編集画面が開かれ、処理が終了する。
【0101】
なお、ユーザに供給すべき錠剤シートを通知する方法としては、
図15に示す画面1500を包装装置5のディスプレイ3501や情報処理装置300のディスプレイ334に表示する方法のみならず、
図16に示すように錠剤供給装置10の錠剤シートの投入口が設けられた面に、錠剤取出ユニットごとのディスプレイ1601を設け、このディスプレイ1601を用いてユーザに識別可能に通知させてもよい。
図16に示す例では、オートクローズスイッチ2010の間の領域に、錠剤取出ユニット1a用のディスプレイ1601aと、錠剤取出ユニット1b用のディスプレイ1601bとが設けられている。
【0102】
このディスプレイ1601には、錠剤取出ユニットに錠剤シートが無くなった場合に錠剤シートの画像を表示させるようにしてもよいが、常に錠剤シートの画像を表示させておいてもよい。ディスプレイ1601が錠剤取出ユニットごとに設けられている構成の際に、このように投入口203に錠剤シートが搭載されている間常に錠剤シートの画像が表示されるように表示制御することで、どの錠剤シートがどの錠剤取出ユニット1に搭載されているかを容易に把握することができる。そして、常に錠剤シートの画像を表示させる場合には、ディスプレイやその周辺を点滅させたり、ディスプレイの輝度を変更し、錠剤シートが無くなった錠剤取出ユニットに対応するディスプレイを介して、錠剤シートが無くなった錠剤取出ユニットをユーザが識別させることが好ましい。なお、S1410で除包が全て終了し、錠剤シートを排出してメモリに保存された画像が削除された場合には、錠剤取出ユニットへの錠剤シートの紐づけが解除されたことになるため、ディスプレイ1601の画像も表示されなくなる。
【0103】
また、本実施形態においては、搬送経路に設けられた検出機構17で錠剤収容部が所定時間検知されないことにより、投入口に錠剤シートがなくなったことを判断する例を用いて説明を行ったが、投入口周辺に検出手段を設け、直接錠剤シートの有無を検出させてもよい。
【0104】
なお、本実施形態においては、ユーザに投入すべき錠剤シートの外観を認識させるために用いる錠剤シートの少なくとも一部の画像を、撮像手段4011で撮像されたものとしたが、あらかじめ情報処理装置300等の外部メモリに記憶されている錠剤マスタに、薬剤名に対応する画像を記憶させておき、この画像を用いてユーザにいずれの錠剤シートを投入すべきかを通知してもよい。