(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
可視光領域内であってそれぞれ互いに異なるピーク発光波長で発光する3種類の発光素子を備える光源を接続することが可能であり、前記光源を発光駆動する発光駆動部を備えた照明駆動装置であって、
前記発光駆動部は、前記3種類の発光素子のそれぞれの発光時において光束が最大になるタイミングと最小になるタイミングとが一定の周期で連続的に生じ、且つ、その連続的に生じる一周期を360度とすると、前記3種類の発光素子の一の光束の最大と最小が他の発光素子のそれらと45度、60度及び90度のいずれかの位相差があって互いにずれていて一致しないように、前記3種類の発光素子のそれぞれの光束を連続的に変化させ、更に、前記3種類の発光素子からの光束が合成された合成光束が連続的に変化するように発光駆動する、
ことを特徴とする照明駆動装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上の特許文献1では、昆虫に対して誘引効果のある紫外線領域の短波長の光を抑えつつ、昆虫に対して忌避効果のある白色の発光を実現する照明器具が提案されている。
【0006】
しかし、上述した非特許文献1によると、ある昆虫には黄色の光が忌避効果をもたらすが、別の
種類の昆虫には緑色の光が忌避効果をもたらすことが判明した、と記載されている。
【0007】
このため、上述した特許文献1の照明器具によると、特定の種類の昆虫を忌避することは可能であるが、異なる種類の昆虫を忌避することができないと予想される。更に、複数種類の昆虫を忌避するには、対象となる昆虫種類に応じて複数の互いに異なる波長(異なる色)の光を用意することが必要になる。このため、照明器具が大掛かりで大規模化するという問題が発生する。
【0008】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、光線の昆虫誘引性を低下させつつ、
忌避の光の種類が異なる複数種類の昆虫に対しても忌避効果を有する
コンパクトな照明装置と照明駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成する照明装置の発明は、可視光領域内であってそれぞれ互いに異なるピーク発光波長で発光する3種類の発光素子を備えた光源と、前記光源を発光駆動する発光駆動部とを備えた照明装置であって、前記発光駆動部は、前記3種類の発光素子のそれぞれ
の発光時において光束が最大になるタイミングと最小になるタイミングとが
一定の周期で連続的に生じ、且つ、その連続的に生じる一周期を360度とすると、前記3種類の発光素子の一の光束の最大と最小が他の発光素子のそれらと45度、60度及び90度のいずれかの位相差があって互いに
ずれていて一致しないように、前記3種類の発光素子のそれぞれの光束を連続的に変化させ、
更に、前記3種類の発光素子からの光束が合成された合成光束が連続的に変化するように発光駆動する、ことを特徴とする。
【0010】
また、上記目的を達成する照明駆動装置の発明は、可視光領域内であってそれぞれ互いに異なるピーク発光波長で発光する3種類の発光素子を備える光源を接続することが可能であり、前記光源を発光駆動する発光駆動部を備えた照明駆動装置であって、
前記発光駆動部は、前記3種類の発光素子のそれぞれ
の発光時において光束が最大になるタイミングと最小になるタイミングとが
一定の周期で連続的に生じ、且つ、その連続的に生じる一周期を360度とすると、前記3種類の発光素子の一の光束の最大と最小が他の発光素子のそれらと45度、60度及び90度のいずれかの位相差があって互いに
ずれていて一致しないように、前記3種類の発光素子のそれぞれの光束を連続的に変化させ、
更に、前記3種類の発光素子からの光束が合成され
て得られる合成光束が連続的に変化するように発光駆動する、ことを特徴とする。
【0011】
ここで、前記3種類の発光素子は、赤色発光ダイオードと、緑色発光ダイオードと、青色発光ダイオードから構成される、ことを特徴とする。
【0012】
また、前記光源は円柱形状であって、前記3種類の発光素子は円柱の外周方向に向かって発光するように配置されて構成される、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
以上の照明装置と照明駆動装置の発明では、可視光領域内であってそれぞれ異なるピーク発光波長で発光する3種類の発光素子を備えた光源を、発光駆動部により発光駆動する際に、3種類の発光素子のそれぞれ
の発光において光束が最大になるタイミングと最小になるタイミングとが他の発光素子の
それらと互いに
45度、60度及び90度のいずれかの位相差でずれていて一致しないように、3種類の発光素子のそれぞれの光束を連続的に変化させると共に、3種類の発光素子からの光束が合成された合成光束が連続的に変化するように発光駆動する。
【0014】
これにより、3種類の発光素子の発光が
前記位相差に対応してそれぞれ合成され
て得られる光束が連続的に変化すると共に、3種類の発光素子の発光が合成された可視光領域内の発光色や白色発光時の色温度が
前記位相差に対応してそれぞれ連続的に変化する状態になる。
【0015】
このような発光では、可視光領域内にピーク波長を有する発光であるため光線の昆虫誘引性を低下させる、あるいは、昆虫誘引性を有しない状態にすることができる。
また、3種類の発光素子の発光が合成され
て得られる光束と発光色(白色発光時は色温度)とが
前記位相差に対応してそれぞれ連続的に変化する状態になるため、
忌避となる発光の色が特定の種類の昆虫に限らず、
忌避する発光の色が異なる複数種類の昆虫に対して忌避効果を有する発光が可能になる。
【0016】
加えて、3種類の発光素子として、赤色発光ダイオードと、緑色発光ダイオードと、青色発光ダイオードとを使用することで、紫外線領域を含まなくなるために昆虫誘引効果がなくなると共に、赤・緑・青の混合により
前記位相差に対応した発光長さ時間の各種の色の発光が可能になる。
この結果、3種類の発光素子の発光が合成され
てなる光束と発光色(白色発光時には色温度)とが連続的に変化する状態になって、複数種類の昆虫に対して忌避効果を有する発光が可能になる。
【0017】
更に、3種類の発光素子は、円柱形状の光源の外周方向に向かって発光するように配置されて構成されることで、円柱形状の発光素子を地面に垂直な状態にして使用すること
によって、全周方向に均一な光を照射することが可能になる。この結果、複数種類の昆虫に対して忌避効果を有する発光を光源の周囲に有効に照射することが可能になる。
他方、本発明は上述した通りの構成であることから、昆虫の種類ごとに忌避する色の発光を行う装置をそれぞれ備えることに比べて、装置その物をコンパクトに構成することが可能になっていて、しかも、赤・緑・青の光束の最大・最少の位相差を選択可能な構成になっている。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下において、図面を参照しながら、照明装置や照明駆動装置において、複数種類の昆虫に対して忌避効果を有する発光を実現する実施形態を詳細に説明する。
〔照明装置、照明駆動装置の構成〕
【0019】
図1は、本実施形態の照明駆動装置を含む照明装置100の構成を示している。この照明装置100は、制御部101と、操作表示部105と、電源部110と、発光駆動部120と、光源130とを含んで構成されている。
また、照明装置100から光源130を除いた部分の構成が照明駆動装置である。
【0020】
ここで、制御部101は、照明装置100内の各部の制御を行う。操作表示部105は、発光のオン/オフや発光パターンの選択についてのユーザからの入力を受け付ける。
電源部110は、内蔵する電池や外部電源を電力源として、光源を駆動するのに必要な電圧と電流を生成する。発光駆動部120は、電源部110からの電源供給を受けて、制御部101からの制御に基づいて、光源130を所定のパターンにより発光駆動する。
光源130は、可視光領域内であってそれぞれ互いに異なるピーク発光波長で発光する3種類の発光素子を備えている。
【0021】
なお、
図1において、光源130は、赤色発光素子130Rと、緑色発光素子130Gと、青色発光素子130Bと、を備えている。また、各色で複数の発光素子が接続されて構成されている。
なお、複数の発光素子の接続は、電圧や電流の関係で、直列、並列、直並列など、各種の接続が可能な構成になっている。
【0022】
また、
図2において、光源130は、円柱形状のコーンライトとして構成されており、少なくとも円柱の外周面に複数の発光素子が配列され、周方向に均一な光を照射することが可能に構成されている。
ここで、実際には、複数の発光素子を備える光源130において、1つの発光素子内にRとGとBの発光部が内蔵されていることが多い。そして、1つの発光素子に、R、G、Bそれぞれの駆動信号線が設けられている。
更に、その発光素子が直列若しくは並列又は直並列になるように電気的に接続されている。なお、このようなコーンライトとして構成された発光ダイオードによる光源130は既知の部材である。
【0023】
ここで、赤色発光素子130Rは、
図3のRに示すように、ピーク発光波長が660nm前後で赤色に発光するLED(発光ダイオード)である。
また、緑色発光素子130Gは、
図3のGに示すように、ピーク発光波長が525nm前後で緑色に発光するLED(発光ダイオード)である。
更に、青色発光素子130Bは、
図3のBに示すように、ピーク発光波長が470nm前後で青色に発光するLED(発光ダイオード)である。
なお、以上の3種類の発光素子は、いずれも可視光領域内であってそれぞれ互いに異なるピーク発光波長で発光するように構成されたLEDである。
【0024】
また、制御部101の制御に基づいて、発光駆動部120は、3種類の発光素子のそれぞれ
の発光時において光束が最大になるタイミングと最小になるタイミングとが他の発光素子
の光束の最大になるタイミングと最小になるタイミングが互いに45度、60度及び90度のいずれかの位相差でずれていて一致しないように、3種類の発光素子のそれぞれの光束を連続的に変化させると共に、3種類の発光素子からの光束が合成され
て得られる合成光束が連続的に変化するように、発光駆動する。
【0025】
また、制御部101の制御に基づいて、発光駆動部120は、3種類の発光素子のそれぞれ
の発光時において光束が最大になるタイミングと最小になるタイミングとが他の発光素子
のそれらと
互いに45度、60度及び90度のいずれかの位相差でずれていて一致しないように、3種類の発光素子のそれぞれの光束を連続的に変化させると共に、3種類の発光素子からの光束が合成された合成光束が連続的に変化するように、発光駆動する。
【0026】
図4は、発光駆動部120による光源130の駆動電流を示す特性図である。横軸は時刻T(秒)を、縦軸は電流値(mA)をそれぞれ示す。
一点鎖線は赤色発光素子130Rの駆動電流であり、二点鎖線は緑色発光素子130Gの駆動電流であり、破線は青色発光素子130Bの駆動電流である。
また、ここでは、赤色発光素子130R、緑色発光素子130G、青色発光素子130Bで最大電流値が同一になった例を示すが、素子の特性に合わせて若干の変更が可能である。
【0027】
図5は、発光駆動部120による光源130の発光時の光束を示す特性図である。横軸は時刻T(秒)を、縦軸は光束Φ(lm)をそれぞれ示す。
一点鎖線は赤色発光素子130Rの発光による光束であり、二点鎖線は緑色発光素子130Gの発光による光束であり、破線は青色発光素子130Bの発光による光束であり、実線はRの発光とGの発光とBの発光が合成された光束である。
ここで、
図4と
図5とから明らかなように、駆動電流と光束とは比例の関係になっている。
【0028】
ここでは、3種類の発光素子(赤色発光素子130R,緑色発光素子130G,青色発光素子130B)のそれぞれ
の発光時において、光束が最大になるタイミングと最小になるタイミングとが他の発光素子のそれらと
互いに45度、60度及び90度のいずれかの位相差でずれて一致しないように、3種類の発光素子のそれぞれの光束(
図4及び
図5中の一点鎖線、二点鎖線、破線)を連続的に変化させると共に、3種類の発光素子からの光束が合成された合成光束(
図5中の実線)が連続的に変化するように、発光駆動している。
【0029】
なお、
図4と
図5の具体例では、赤色発光素子130Rと緑色発光素子130Gとにおいて、光束が最大になるタイミングと最小になるタイミングは、60度の位相差が生じている。
同様に、緑色発光素子130Gと青色発光素子130Bにおいて、光束が最大になるタイミングと最小になるタイミングは、60度の位相差が生じている。そして、青色発光素子130Bの発光駆動タイミングと赤色発光素子130Rの次の発光駆動タイミングにおいて、光束が最大になるタイミングと最小になるタイミングは、240度の位相差が生じている。
【0030】
そして、以上のように、3種類の発光素子(赤色発光素子130R,緑色発光素子130G,青色発光素子130B)のそれぞれ
の発光時において、光束が最大になるタイミングと最小になるタイミングとが他の発光素子
のそれらと
互いに45度、60度及び90度のいずれかの位相差でずれていて一致しないように、3種類の発光素子のそれぞれの光束(
図4及び
図5中の一点鎖線、二点鎖線、破線)を連続的に変化させるように発光駆動していることで、3種類の発光素子の発光が合成された光束と発光色(白色発光時には色温度)とが連続的に変化する状態になる。
【0031】
発光色の変化は、
図5のようにR、G、Bの順に発光させた場合には、黄〜黄白〜緑白〜青白〜青緑〜赤紫〜の繰り返しになる。なお、発光順を変えた場合には、発光色の順序は変わるが、基本的に上述した発光色がいずれかの順序で現れ、繰り返した状態になる。
【0032】
図6は発光駆動部120による光源130の発光時の光束の他の例を示す特性図である。横軸は時刻T(秒)、縦軸は光束Φ(lm)を示す。一点鎖線は赤色発光素子130Rの発光による光束であり、二点鎖線は緑色発光素子130Gの発光による光束であり、破線は青色発光素子130Bの発光による光束であり、実線はRの発光とGの発光とBの発光が合成された光束である。
【0033】
この
図6の具体例では、赤色発光素子130Rと緑色発光素子130Gとにおいて、光束が最大になるタイミングと最小になるタイミングは、90度の位相差が生じている。同様に、緑色発光素子130Gと青色発光素子130Bにおいて、光束が最大になるタイミングと最小になるタイミングは、90度の位相差が生じている。
【0034】
そして、青色発光素子130Bの発光駆動タイミングと赤色発光素子130Rの次の発光駆動タイミングにおいて、光束が最大になるタイミングと最小になるタイミングは、180度の位相差が生じている。この場合、合成された光束は、
図5の場合よりも変化が小さくなっている。
また、RGB3色の重なり期間が少ないため、
図5の場合と比較して、白色発光期間が短く、有彩色発光の期間が長くなる。
【0035】
図7は、発光駆動部120による光源130の発光時の光束の他の例を示す特性図である。横軸は時刻T(秒)を、縦軸は光束Φ(lm)をそれぞれ示す。
一点鎖線は赤色発光素子130Rの発光による光束であり、二点鎖線は緑色発光素子130Gの発光による光束であり、破線は青色発光素子130Bの発光による光束であり、実線はRの発光とGの発光とBの発光が合成された光束である。
【0036】
この
図7の具体例では、赤色発光素子130Rと緑色発光素子130Gとにおいて、光束が最大になるタイミングと最小になるタイミングは、45度の位相差が生じている。
同様に、緑色発光素子130Gと青色発光素子130Bにおいて、光束が最大になるタイミングと最小になるタイミングは、45度の位相差が生じている。
【0037】
そして、青色発光素子130Bの発光駆動タイミングと赤色発光素子130Rの次の発光駆動タイミングにおいて、光束が最大になるタイミングと最小になるタイミングは、270度の位相差が生じている。この場合、合成された光束は、
図5や
図6の場合よりも変化が大きくなっている。
また、R、G、Bの3色の重なり期間が多いため、
図5や
図6の場合と比較して、白色発光期間が長くなり、有彩色発光の期間が短くなる。
【0038】
以上のように発光色が変化することで、
忌避となる発光色が特定の種類の昆虫に限定されず、
忌避となる発光色が異なる複数種類の昆虫に対して忌避効果を有する発光が可能になる。
なお、発光色に応じて忌避できる昆虫の種類が異なることは上述した非特許文献1にも記載されている通りである。
【0039】
また、光源130は可視光領域内であってそれぞれ異なるピーク発光波長で発光する3種類の発光素子により構成されており、紫外線領域の成分を含まないために、光束や発光色が変化した場合であっても、昆虫誘引性を有しない状態を保つことができる。
【0040】
更に、光源130に使用される3種類の発光素子として、赤色発光ダイオードと、緑色発光ダイオードと、青色発光ダイオードとを使用することで、ピーク発光波長が
図3のように鋭い状態(図示上で立ち上がりが急峻)であって、それぞれが他の波長成分を含まないため、紫外線領域も含まない状態になっている。
このため、白熱電球や蛍光灯に色フィルタを重ねて使用する場合と比較して、光束や発光色を変化させつつも昆虫誘引性を有しない良好な状態を保つことができる。
【0041】
また、3種類の発光素子は円柱(コーン)形状の光源130の外周方向に向かって発光するように配置されて構成されている。
斯かる構成により、円柱を地面に垂直な状態にして光源130を配置して発光させることによ
って、水平全方向に均一な光を照射することが可能になる。
従って、畑や果樹園などの農地で夜間の昆虫忌避(防虫)照明装置として使用することに適している。
【0042】
他方、光源130には赤色発光素子が含まれるため、植物の光合成に寄与することができる。
同様に、光源130には青発光素子が含まれるため、植物の葉や茎の成長(形態形成)植物の芽の脱黄化にも寄与することができる。
【0043】
また、照明装置100は、農地に限らず、庭、駐車場、建物近傍など夜間の各種照明としても使用することができる。さらに、各種集客用のディスプレイ照明として使用した場合、昆虫忌避効果に加え、発光色の変化による集客効果を期待することができる。
【0044】
ここで、
図8に、発光駆動の比較例を示す。横軸は時刻T(秒)を、縦軸は光束Φ(lm)をそれぞれ示す。
一点鎖線は赤色発光素子130Rの発光による光束であり、二点鎖線は緑色発光素子130Gの発光による光束であり、破線は青色発光素子130Bの発光による光束であり、実線はRの発光とGの発光とBの発光が合成された光束である。
この
図8の比較例では、赤色発光素子130Rと緑色発光素子130Gと青色発光素子130Bにおいて、光束が最大になるタイミングと最小になるタイミングは、均等に120度の位相差が生じている。そして、青色発光素子130Bの発光駆動タイミングと赤色発光素子130Rの次の発光駆動タイミングも、光束が最大になるタイミングと最小になるタイミングは、120度の位相差が生じている。
この場合、合成された光束(
図8中の実線)は一定になってしまうため、本実施形態には含まれない。
【0045】
ここで、
図9に、発光駆動の第2の比較例を示す。横軸は時刻T(秒)を、縦軸は光束Φ(lm)をそれぞれ示す。
一点鎖線は赤色発光素子130Rの発光による光束であり、二点鎖線は緑色発光素子130Gの発光による光束であり、破線は青色発光素子130Bの発光による光束であり、実線はRの発光とGの発光とBの発光が合成された光束である。
この
図9の比較例では、赤色発光素子130Rと緑色発光素子130Gと青色発光素子130Bにおいて、光束が最大になるタイミングと最小になるタイミングは一致する(位相差=0度)。
この場合、発光色が常に白色であり、色の変化が生じないため、本実施形態には含まれない。
【0046】
また、以上の実施形態では、光源130に使用される3種類の発光素子として、赤色発光ダイオードと、緑色発光ダイオードと、青色発光ダイオードとを具体例にしたが、これに限定されるものではない。
すなわち、光源130は可視光領域内であってそれぞれ互いに異なるピーク発光波長で発光する3種類の発光素子により構成すれば、各種の変形が可能である。
【0047】
また、光源130は、可視光領域内であってそれぞれが互いに異なるピーク発光波長で発光する、少なくとも3種類の発光素子を有する構成であればよい。
すなわち、光源130は可視光領域内であってそれぞれ互いに異なるピーク発光波長で発光する4種類以上の発光素子を有した構成であったもよい。
【0048】
また、照明装置100は、制御部101と発光駆動部120とを一体化して構成することも可能である。
加えて、操作表示部105をディップスイッチやジャンパピンなどの設定部で置き換えることも可能である。更には、発光パターンを1種類に限定して、操作表示部105を省略することも可能である。
【0049】
更に、以上の
図4に示した駆動電流は三角波を使用していたが、これに限定されるものではない。例えば、直線状ではなく細かく階段状に増加又は減少する駆動電流とすることも可能である。この構成では、駆動電離流をデジタル量の制御として取り扱うことが可能である。加えて、正弦波の駆動電流とすることも可能である。
また、上述した実施例では、光源130のコーンライトの形状が円柱形状となっているが、他に、半円柱形状(かまぼこ形状)、板形状など、発光すべき方向に合致させて適宜選択するのがよい。