(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
フィギュアの関節に対して一方側に位置付けられる雄関節パーツと他方側に位置付けられる雌関節パーツとを有し、雄関節パーツに雄関節部が設けられており、雌関節パーツに雄関節部が摺動可能に嵌り込む雌関節部が設けられており、雄関節部を雌関節部に嵌め込むことによって両パーツを連結する可動関節構造において、
雌関節部には互いに異なる方向へ向かう二つの開口を有する中空部が形成されており、中空部の内壁が、一方の開口側から該一方の開口側よりも中空部の外側に位置付けられる他方の開口端まで内側に向かうことなく伸びる内面を有する第一内壁部及び他方の開口側から該他方の開口側よりも中空部の外側に位置付けられる一方の開口端まで内側に向かうことなく伸びる内面を有する第二内壁部を有しており、第一内壁部の一方の開口側に位置する内面及び第二内壁部の他方の開口側に位置する内面が雌関節部の中空部に嵌め込まれた雄関節部の外面と摺動可能に接触することを特徴とする可動関節構造。
第一内壁部の一方の開口側に位置する内面及び第二内壁部の他方の開口側に位置する内面が雌関節部の中空部に嵌め込まれた雄関節部の外面と摺動可能に面接触する請求項1記載の可動関節構造。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、前記特許文献1又は2に開示されたボールジョイントを使用した可動関節構造においては、嵌め込み部(抱持部)に対して玉部(球体関節)を半球以上嵌め込む必要があるため、雌関節パーツを一つの部品から構成すると、その部品を成形するための金型の嵌め込み部(抱持部)を成形する部分に必ずアンダーカットが生じることから、金型に対してアンダーカット処理を施す必要があり、金型の構造が複雑になって製作費が高額になるという問題点があった。
【0007】
このため、従来は、前記問題点を解決するために、雌関節パーツを二つの部品から構成することにより、それぞれの部品を成形するための金型の嵌め込み部(抱持部)を成形する部分にアンダーカットが生じないように対策を講じていたが、この場合、雌関節パーツを構成する部品が二つに増えるため、関節の構造が複雑になって組み立てに時間を要するという問題点があった。
【0008】
そこで、本発明者は、雌関節パーツを成形する金型において、雌関節パーツの雄関節パーツを嵌め込む中空部を成形する部分にアンダーカットが生じない形状の雌関節パーツを備えた可動関節構造及び該可動関節構造を備えたフィギュアを得ることを技術的課題として、その具現化をはかるべく、試行錯誤的に試作・実験を重ねた結果、フィギュアの関節に対して一方側に位置付けられる雄関節パーツと他方側に位置付けられる雌関節パーツとを有し、雄関節パーツに雄関節部が設けられており、雌関節パーツに雄関節部が摺動可能に嵌り込む雌関節部が設けられており、雄関節部を雌関節部に嵌め込むことによって両パーツを連結する可動関節構造において、雌関節部に互いに異なる方向へ向かう二つの開口を有する中空部を形成し、中空部の内壁を、一方の開口側から該一方の開口側よりも中空部の外側に位置付けられる他方の開口端まで内側に向かうことなく伸びる内面を有する第一内壁部及び他方の開口側から該他方の開口側よりも中空部の外側に位置付けられる一方の開口端まで内側に向かうことなく伸びる内面を有する第二内壁部を有する構成とし、第一内壁部の一方の開口側に位置する内面及び第二内壁部の他方の開口側に位置する内面を雌関節部の中空部に嵌め込まれた雄関節部の外面と摺動可能に接触するようにすれば、前記技術的課題を解決できるという刮目すべき知見を得たものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって解決できる。
【0010】
すなわち、本発明に係る可動関節構造は、フィギュアの関節に対して一方側に位置付けられる雄関節パーツと他方側に位置付けられる雌関節パーツとを有し、雄関節パーツに雄関節部が設けられており、雌関節パーツに雄関節部が摺動可能に嵌り込む雌関節部が設けられており、雄関節部を雌関節部に嵌め込むことによって両パーツを連結する可動関節構造において、雌関節部には互いに異なる方向へ向かう二つの開口を有する中空部が形成されており、中空部の内壁が、一方の開口側から該一方の開口側よりも中空部の外側に位置付けられる他方の開口端まで内側に向かうことなく伸びる内面を有する第一内壁部及び他方の開口側から該他方の開口側よりも中空部の外側に位置付けられる一方の開口端まで内側に向かうことなく伸びる内面を有する第二内壁部を有しており、第一内壁部の一方の開口側に位置する内面及び第二内壁部の他方の開口側に位置する内面が雌関節部の中空部に嵌め込まれた雄関節部の外面と摺動可能に接触するものである。(第1発明)
【0011】
また、本発明は、第1発明の可動関節構造において、第一内壁部の一方の開口側に位置する内面及び第二内壁部の他方の開口側に位置する内面が雌関節部の中空部に嵌め込まれた雄関節部の外面と摺動可能に面接触するものである。(第2発明)
【0012】
また、本発明は、第1発明又は第2発明の可動関節構造において、中空部の内壁が、第一内壁部及び第二内壁部を交互に並べて形成されているものである。(第3発明)
【0013】
また、本発明は、第1発明〜第3発明の可動関節構造において、両関節部のいずれか一方又は双方が弾性を有しているものである。(第4発明)
【0014】
さらに、本発明は、第1発明〜第4発明の可動関節構造を備えたフィギュアである。
【0015】
なお、本発明におけるフィギュアは、関節を有するものであればよく、例えば、人間、ロボット、動物、昆虫又は架空生物などを模したものや、これらを模した外皮に内蔵される骨格も含まれる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、雌関節パーツを形成する分割可能な一対の金型において、雌関節部の中空部を一方の開口から抜いて成形する一方の金型によって中空部の第二内壁部を形成し、雌関節部の中空部を他方の開口から抜いて成形する他方の金型によって中空部の第一内壁部を形成することにより、両金型の中空部を成形する部分にアンダーカットが生じない。
【0017】
従って、本発明の産業上利用性は非常に高いといえる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】実施の形態1に係る人形を示した一部透視正面図である。
【
図2】
図1に示す骨格部材に使用されている可動関節構造を分解した状態を示した斜視図である。
【
図3】
図2に示す可動関節構造を組み立てた状態を示した正面図及び背面図である。
【
図4】
図2に示す雌関節部の内壁を展開した状態を示した斜視図である。
【
図5】
図4に示す内壁を有する雌関節部に雄関節部が嵌め込まれた状態における内壁のA−A部分及びB−B部分と雄関節部との位置関係を示した断面図である。
【
図6】実施の形態2に係る可動関節構造を分解した状態を示した斜視図である。
【
図7】実施の形態3に係る可動関節構造を分解した状態を示した斜視図である。
【
図8】実施の形態4に係る変形例1の雌関節部の内壁を展開した状態を示した斜視図である。
【
図9】
図8に示す内壁を有する雌関節部に雄関節部が嵌め込まれた状態における内壁のA−A部分、B−B部分及びC−C部分と雄関節部との位置関係を示した断面図である。
【
図10】実施の形態4に係る変形例2の雌関節部の内壁を展開した状態を示した斜視図である。
【
図11】
図10に示す内壁を有する雌関節部に雄関節部が嵌め込まれた状態における内壁のA−A部分及びB−B部分と雄関節部との位置関係を示した断面図である。
【
図12】実施の形態5に係る変形例3の雌関節部を第一内壁部及び第二内壁部を通るように切断した端面図である。
【
図13】実施の形態5に係る変形例4の雌関節部を第一内壁部及び第二内壁部を通るように切断した端面図である。
【
図14】実施の形態6に係る変形例5の雄関節パーツを示した斜視図である。
【
図15】実施の形態6に係る変形例5の可動関節構造を雌関節部の第一内壁部及び第二内壁部を通るように切断した端面図である。
【
図16】実施の形態6に係る変形例6の雄関節パーツを示した斜視図である。
【
図17】実施の形態6に係る変形例6の可動関節構造を雌関節部の第一内壁部及び第二内壁部を通るように切断した端面図である。
【
図18】実施の形態6に係る変形例7の雄関節パーツを示した斜視図である。
【
図19】実施の形態6に係る変形例7の可動関節構造を雌関節部の第一内壁部及び第二内壁部を通るように切断した端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0021】
本実施の形態に係るフィギュアは、
図1に示すように、人形1であり、当該人形1は、頭部位2、上胴部位3と下胴部位4とからなる胴体部5、上腕部位6と前腕部位7と手部位8とからなる腕部9、及び、大腿部位10と脛部位11と足部位12とからなる脚部13によって構成されている。前記各部位は、それぞれ中空状の外装部材14に骨格部材15を内蔵した構造になっている。そして、胴体部5に内蔵された骨格部材15が有する複数の関節に本実施の形態に係る可動関節構造16が使用されている。
【0022】
可動関節構造16は、
図2に示すように、関節に対して一方側に位置付けられる雄関節パーツ17と関節に対して他方側に位置付けられる雌関節パーツ18とを有している。そして、雄関節パーツ17は、雄本体部19の先端に球体状の雄関節部20が設けられた構造になっており、雌関節パーツ18は、雌本体部21の先端に雄関節部20が摺動可能に嵌り込む雌関節部23が設けられた構造になっており、両関節パーツ17,18は、雌関節部23に雄関節部20を嵌め込むことによって連結されている。なお、
図2〜
図4において、雄本体部19及び雌本体部22を円柱状に簡略化して示しているが、雄本体部19の形状は、関節に対して一方側に位置する部位の形態に合わせて適宜変更すればよく、雌本体部22の形状は、関節に対して他方側に位置する部位の形態に合わせて適宜変更すればよい。
【0023】
雌関節パーツ18の雌関節部23は、
図3に示すように、雌本体部21の先端から円弧を描くように二股状に伸びる支持片24,24によって構成されている。両支持片24,24は、それぞれが円の1/4周以上を囲う円弧状に形成されており、これにより、雌関節部23全体で見れば、円の1/2周以上を囲う円弧状に形成されている。そして、両支持片24,24の間には、
図2に示すように、雄関節部20を嵌め込むことができる中空部22が形成されており、その中空部22は、互いに相反する方向に向かう二つの開口25,26を有している。
【0024】
雌関節部23の中空部22の内壁は、
図4に示すように、一方の開口25側から該一方の開口25側よりも中空部22の外側に位置付けられる他方の開口端26aに達するまで中空部22の内側に向かうことなく伸びる内面を有する第一内壁部27、及び、他方の開口26側から該他方の開口26側よりも中空部22の外側に位置付けられる一方の開口端25aに達するまで中空部22の内側に向かうことなく伸びる第二内壁部28から構成されており、両内壁部27,28は、交互に並べて配置されている。よって、第一内壁部27の内面は、一方の開口25に向いた部分を有しておらず、第二内壁部28の内面は、他方の開口26に向いた部分を有していない。なお、第一内壁部27の最も一方の開口25側の位置から一方の開口端25bまで伸びる内壁部分25z(第一内壁部27よりも一方の開口25側に位置する内壁部分25z)は、その最も一方の開口25側の位置から該位置よりも中空部22の外側に位置する一方の開口端25bに達するまで中空部22の内側に向かうことなく伸びる内面に形成されている。よって、この内壁部分25zの内面は、他方の開口26に向いた部分を有していない。また、第二内壁部27の最も他方の開口26側の位置から他方の開口端26bまで伸びる内壁部分26z(第二内壁部28よりも他方の開口26側に位置する内壁部分26z)は、その最も他方の開口26側の位置から該位置よりも中空部22の外側に位置する他方の開口端26bに達するまで中空部22の内側に向かうことなく伸びる内面に形成されている。よって、この内壁部分26zの内面は、一方の開口25を向いた部分を有していない。このように、本発明においては、第一内壁部が一方の開口端に達していない場合には、当該第一内壁部よりも一方の開口側に位置する内壁部分は、一方の開口端に達するまで中空部の内側に向かうことなく伸びる内面に形成されており、また、第二内壁部が他方の開口端に達していない場合には、当該第二内壁部よりも他方の開口側に位置する内壁部分は、他方の開口端に達するまで中空部の内側に向かうことなく伸びる内面に形成されている。
【0025】
また、第一内壁部27の内面は、両開口25,26の中間位置(
図4中、一点鎖線にて示す。)から一方の開口25側に位置する接触部27aが、雌関節部20の中空部22に嵌め込まれた球体状の雄関節部20の外面に接触する形状に形成されており、両開口25,26の中間位置から他方の開口26側に位置する非接触部27bが、雌関節部23の中空部22に嵌め込まれた雄関節部20の外面に接触しない形状に形成されている。具体的には、接触部27aは、雌関節部23の中空部22に嵌め込まれた雄関節部20の外面と密着するように球面凹状に形成されており、これにより、一方の開口25側から両開口25,26の中間位置に向かって無段階的に中空部22の外側へ向かって傾斜しており、中空部22の内側に向かうことなく伸びている。また、非接触部27bは、両開口25,26の中間位置から他方の開口端26aに向かって傾斜しておらず、中空部22の内側に向かうことなく伸びている。よって、第一内壁部27の内面全体を見ると、一方の開口25側から該一方の開口25側よりも中空部22の外側に位置付けられる他方の開口端26aまで中空部22の内側へ向かうことなく伸びた状態となっている。
【0026】
また、第二内壁部28の内面は、両開口25,26の中間位置(
図4中、点線にて示す。)から他方の開口26側に位置する接触部28aが、雌関節部23の中空部22に嵌め込まれた球体状の雄関節部20の外面に接触する形状に形成されており、両開口25,26の中間位置から一方の開口25側に位置する非接触部28bが、雌関節部23の中空部22に嵌め込まれた雄関節部20の外面に接触しない形状に形成されている。具体的には、接触部28aは、雌関節部23の中空部22に嵌め込まれた雄関節部20の外面と密着するように球面凹状に形成されており、これにより、他方の開口26側から両開口25,26の中間位置に向かって無段階的に中空部22の外側へ向かって傾斜しており、中空部22の内側に向かうことなく伸びている。また、非接触部28bは、両開口25,26の中間位置から一方の開口端25aに向かって傾斜しておらず、中空部22の内側に向かうことなく伸びている。よって、第二内壁部28の内面全体を見ると、他方の開口26側から該他方の開口26側よりも中空部22の外側に位置付けられる一方の開口端25aまで中空部22の内側へ向かうことなく伸びた状態となっている。
【0027】
なお、雌関節パーツ18は、弾性を有する材料によって形成されており、これにより、雌関節パーツ18における雌関節部23の中空部22に対して雄関節パーツ17の雄関節部20を押し込むと、雌関節部23の中空部22が弾性に抗して僅かに広がって雄関節部20を嵌め込むことができ、これにより、ボールジョイントと同様に比較的自由に可動できる可動関節構造16を得ることができる。
【0028】
そして、本実施の形態によれば、雌関節部23を一対の金型で成形する際に、一方の金型によって中空部22の第一内壁部27をそれぞれ成形し、他方の金型によって中空部22の第二内壁部28を成形することにより、両金型の雌関節部23の中空部22を成形する部分にアンダーカットが生じない。
【0030】
本実施の形態は、前記実施の形態1に係る可動関節構造の変形例であり、
図6において、
図1〜
図5と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0031】
図6に示すように、本実施の形態に係る雄関節パーツ17は、前記実施の形態1と同一構造になっている。また、本実施の形態に係る雌関節パーツ18は、二つに分割された一対の雌本体部29,29の先端から円弧を描くように伸びて繋がった略円筒状の雌関節部30が形成された構造になっている。そして、一対の雌本体部29,29には、それぞれに互いに連通するネジ孔31,31が形成されており、当該ネジ孔31,31にボルト32及びナット33から構成される締付パーツがネジ止めされている。
【0032】
なお、雌関節部30は、雄関節部20が嵌り込む中空部22を有しており、中空部22は、互いに相反する方向に向かう二つの開口25,26を有している。そして、雌関節部30の内壁には、前記実施の形態1と同様に第一内壁部27及び第二内壁部28が交互に並んだ状態になっている。
【0033】
そして、雌関節パーツ18が弾性を有する材料によって形成されており、これにより、雌関節部30の中空部22に対して雄関節部20を押し込むと、雌関節部30の中空部22が弾性に抗して僅かに広がって雄関節部20を嵌め込むことができ、これにより、ボールジョイントと同様に比較的自由に可動できる可動関節構造16を得ることができる。また、ボルト32にネジ止めされたナット33を締め付けると、一対の雌本体部29,29の隙間が狭まり、これにより、雌関節部30が中空部22に嵌め込まれた雄関節部20を締め付けるため、両関節部20,30の間に生じる摩擦力を向上させることができ、ボルト32に対するナット33の締め付け度合を調整することにより、当該摩擦力を調整することができる。
【0034】
本実施の形態においても、雌関節部30を一対の金型で成形する際に、両金型の雌関節部30の中空部22を成形する部分にアンダーカットが生じない。
【0036】
本実施の形態は、前記実施の形態1に係る可動関節構造の変形例であり、
図7において、
図1〜
図5と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0037】
図7に示すように、本実施の形態に係る雄関節パーツ17は、雄本体部34の先端に球体状の雄関節部35が設けられた構造になっており、雄本体部34を二分割すると共に、雄関節部35の半球以上を二分割するように伸びる割溝36が形成されている。また、本実施の形態に係る雌関節パーツ18は、雌本体部21の先端に円筒状の雌関節部37が設けられた構造になっている。
【0038】
なお、雌関節部37は、雄関節部35が嵌り込む中空部22を有しており、中空部22は、互いに相反する方向に二つの開口25,26を有している。そして、雌関節部37の内壁には、前記実施の形態1と同様に第一内壁部27及び第二内壁部28が交互に並んだ状態になっている。
【0039】
そして、雄関節パーツ17が弾性を有する材料によって形成されており、これにより、雌関節部37の中空部22に対して雄関節部35を押し込むと、雄関節部35が弾性に抗して僅かに割溝36側へ縮まって雄関節部20に嵌め込むことができ、これにより、ボールジョイントと同様に比較的自由に可動できる可動関節構造16を得ることができる。
【0040】
本実施の形態においても、雌関節部37を一対の金型で成形する際に、両金型の雌関節部35の中空部22を成形する部分にアンダーカットが生じない。
【0042】
本実施の形態は、前記実施の形態1に係る雌関節部の中空部の内壁の変形例であり、
図8〜11において、
図1〜
図5と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0043】
変形例1:本変形例に係る雌関節部23の内壁は、
図8及び
図9に示すように、前記実施の形態1と同一形状の第一内壁部27及び第二内壁部28と、両開口端25a,26aの間を中空部22の内側及び外側へ向かって傾斜することなく伸びる第三内壁部38とから構成されており、三つの内壁部27,28,38は、順番に繰り返し並べて配置されている。これにより、
図9の(b)に示すように、第三内壁部34の内面は、雌関節部23の中空部22に嵌め込まれた雄関節部20の外面に面接触しない形状に形成されている。
【0044】
変形例2:本変形例に係る雌関節部23の内壁は、
図10及び
図11に示すように、一方の開口25側から両開口25,26の中間位置(
図10中、一点鎖線にて示す。)の手前で段差39cを形成して該一方の開口25側よりも中空部22の外側に位置付けられる他方の開口端26aまで内側に向かうことなく伸び続ける内面を有する第一内壁部39と、他方の開口26側から両開口25,26の中間位置の手前で段差40cを形成して該他方の開口26側よりも中空部22の外側に位置付けられる一方の開口端25aまで内側に向かうことなく伸び続ける内面を有する第二内壁部40とから構成されており、二つの内壁部39,40は、交互に並べて配置されている。
【0045】
そして、第一内壁部39の内面は、
図11の(a)に示すように、一方の開口25側から段差39cまで伸びる接触部39aが、雌関節部20の中空部22に嵌め込まれた雄関節部20の外面に面接触する形状に形成されており、他方の開口26側から段差39cまで伸びる非接触部39bが、雌関節部23の中空部22に嵌め込まれた雄関節部20の外面に面接触しない形状に形成されている。また、第二内壁部40の内面は、
図11の(b)に示すように、一方の開口25側から段差40cまで伸びる接触部40aが、雌関節部20の中空部22に嵌め込まれた雄関節部20の外面に面接触する形状に形成されており、他方の開口26側から段差40cまで伸びる非接触部40bが、雌関節部23の中空部22に嵌め込まれた雄関節部20の外面に面接触しない形状に形成されている。
【0047】
本実施の形態は、前記実施の形態3に係る雌関節部の変形例であり、
図12及び
図13において、
図7と同一符号は、同一又は相当部分を示している。なお、
図12の(a)及び
図13の(a)には、第一内壁部と隣り合う第二内壁部が示されており、
図12の(b)及び
図13の(b)には、第二内壁部と隣り合う第一内壁部が示されており、各図において、開口を点線にて示している。
【0048】
変形例3:本変形例に係る雌関節部41は、
図12に示すように、雄関節部35が嵌り込む中空部22が互いに相反する方向に向かう異なる内径を有する二つの開口25,26を有している。そして、中空部22の内壁は、
図12の(a)に示すように、小径の一方の開口端25bから該一方の開口端25bよりも中空部22の外側に位置付けられる大径の他方の開口端26aに達するまで中空部22の内側に向かうことなく伸びる内面を有する第一内壁部42、及び、大径の他方の開口端26bから該他方の開口端26bよりも中空部22の外側に位置付けられる一方の開口端25aに達するまで中空部22の内側に向かうことなく伸びる第二内壁部43から構成されており、両内壁部42,43は、交互に並べて配置されている。よって、第一内壁部42の内面は、一方の開口25に向いた部分を有しておらず、第二内壁部43の内面は、他方の開口26に向いた部分を有していない。因みに、第一内壁部42は、一方の開口25側及び他方の開口26側に両開口25,26の開口方向に伸びる軸線を基準として中空部22の内側及び外側へ傾斜しない部分を設け、その間に一方の開口25側から該一方の開口25側よりも中空部22の外側に位置する他方の開口26側に向かって無段階的に傾斜した部分を有している。このように、第一内壁部が、一方の開口端25bまで伸び、第二内壁部が、他方の開口端26bまで伸びているものも本発明に含まれる。
【0049】
本変形例においても、雌関節部41を一対の金型で成形する際に、両金型の雌関節部41の中空部22を成形する部分にアンダーカットが生じない。
【0050】
変形例4:本変形例に係る雌関節部44は、
図13に示すように、雄関節部35が嵌り込む中空部22が互いに異なる方向に向かう二つの開口25,26を有している。そして、中空部22の内壁は、
図13の(a)に示すように、一方の開口25側から該一方の開口25側よりも他方の開口26の開口方向に伸びる軸線を基準にして中空部22の外側に位置付けられる他方の開口端26aに達するまで中空部22の内側に向かうことなく伸びる内面を有する第一内壁部45、及び、他方の開口26側から該他方の開口26側よりも一方の開口25の開口方向に伸びる軸線を基準にして中空部22の外側に位置付けられる一方の開口端25aに達するまで中空部22の内側に向かうことなく伸びる第二内壁部46から構成されており、両内壁部45,46は、交互に並べて配置されている。よって、第一内壁部45の内面は、一方の開口25に向いた部分を有しておらず、第二内壁部46の内面は、他方の開口26に向いた部分を有していない。なお、
図13の(a)に示すように、第一内壁部45の最も一方の開口25側の位置から一方の開口端25bまで伸びる内壁部分25zは、その最も一方の開口25側の位置から一方の開口端25bに達するまで、一方の開口25の開口方向に伸びる軸線を基準にして中空部22の内側に向かうことなく伸びる内面に形成されている。よって、この内壁部分25zの内面は、他方の開口26に向いた部分を有していない。また、
図13の(b)に示すように、第二内壁部46の最も他方の開口26側の位置から他方の開口端26bまで伸びる内壁部分26zは、その最も他方の開口26側の位置から他方の開口端26bに達するまで、他方の開口26の開口方向に伸びる軸線を基準にして中空部22の内側に向かうことなく伸びる内面に形成されている。よって、この内壁部分26zの内面は、一方の開口25を向いた部分を有していない。
【0051】
本変形例においても、雌関節部44を一対の金型で成形する際に、一方の金型によって中空部22の第一内壁部45及び内壁部分26zを成形し、他方の金型によって中空部22の第二内壁部46及び内壁部分25bを成形することにより、両金型の雌関節部23の中空部22を成形する部分にアンダーカットが生じない。両金型の雌関節部44の中空部22を成形する部分にアンダーカットが生じない。
【0053】
本実施の形態は、前記実施の形態3に係る可動関節構造の変形例であり、
図14〜
図19において、
図1〜
図5と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0054】
変形例5:
図14に示すように、本変形例に係る雄関節パーツ47は、雄本体部34の先端に偏平楕円球状の雄関節部35が設けられた構造になっており、雄本体部34を二分割すると共に、雄関節部35の一部を二分割するように伸びる割溝36が形成されている。また、本実施の形態に係る雌関節パーツ48は、雌本体部(図示せず)の先端に楕円球体を中空状に形成した雌関節部37が設けられた構造になっている。
【0055】
なお、雌関節部37は、雄関節部35が嵌り込む中空部22を有しており、中空部22は、互いに相反する方向に二つの開口25,26を有している。そして、雌関節部37の内壁には、
図15の(a)に示すように、一方の開口端25bから該一方の開口端25bよりも中空部22の外側に位置付けられる他方の開口端26aに達するまで中空部22の内側に向かうことなく伸びる内面を有する第一内壁部27、及び、
図15の(b)に示すように、他方の開口端26bから該他方の開口端26bよりも中空部22の外側に位置付けられる一方の開口端25aに達するまで中空部22の内側に向かうことなく伸びる第二内壁部28から構成されており、両内壁部27,28は、交互に並べて配置されている。よって、第一内壁部27の内面は、一方の開口25に向いた部分を有しておらず、第二内壁部28の内面は、他方の開口26に向いた部分を有していない。
【0056】
そして、雄関節パーツ47が弾性を有する材料によって形成されており、これにより、雌関節部37の中空部22に対して雄関節部35を押し込むと、雄関節部35が弾性に抗して僅かに割溝36側へ縮まって雄関節部20に嵌め込むことができ、これにより、雌関節部37に対して雄関節部35が該雄関節部35の両平坦面を結ぶ軸線を回転軸として回転するように可動する可動関節構造16を得ることができる。
【0057】
本実施の形態においても、雌関節部37を一対の金型で成形する際に、両金型の雌関節部35の中空部22を成形する部分にアンダーカットが生じない。
【0058】
また、変形例6及び変形例7は、変形例5における雄関節パーツ47の雄関節部35の形状を変形すると共に雄関節部35の形状に合わせて雌関節部37の中空部22の形状を変形したものである。具体的には、変形例6に係る雄関節部35の形状は、楕円球状になっており、変形例7に係る雄関節部35の形状は、円柱状の角を面取りした略樽状になっている。これらの変形例に係る雄関節部35の形状を採用すると、雄関節パーツ47は、雌関節パーツ48に対して雄本体部34の軸線を回転軸として回転する動きしかできないようになる。
【0059】
変形例5〜7からも分かるように、本発明は、雄関節部が球体状のボールジョイントを採用した可動関節構造だけでなく、雄関節部が球体以外の形状からなるある程度可動範囲が制限された可動関節構造に採用しても同様の作用効果を得ることができる。
【解決手段】関節に対して一方側に位置する雄関節パーツと他方側に位置する雌関節パーツとを有し、雄関節パーツに雄関節部を設け、雌関節パーツに雄関節部が嵌り込む雌関節部を設け、雌関節部に互いに異なる方向へ向かう二つの開口を有する中空部を形成し、中空部の内壁を、一方の開口側から該一方の開口側よりも中空部の外側に位置する他方の開口端まで内側に向かうことなく伸びる内面を有する第一内壁部及び他方の開口側から該他方の開口側よりも中空部の外側に位置する一方の開口端まで内側に向かうことなく伸びる内面を有する第二内壁部を有する構成とし、第一内壁部の一方の開口側に位置する内面及び第二内壁部の他方の開口側に位置する内面を雄関節部の外面と摺動可能に接触させる。