特許第6061371号(P6061371)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6061371高エネルギー粒子の衝突の影響を補正するメモリ素子
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6061371
(24)【登録日】2016年12月22日
(45)【発行日】2017年1月18日
(54)【発明の名称】高エネルギー粒子の衝突の影響を補正するメモリ素子
(51)【国際特許分類】
   G11C 11/41 20060101AFI20170106BHJP
   G11C 29/00 20060101ALI20170106BHJP
   H03K 3/037 20060101ALI20170106BHJP
【FI】
   G11C11/40 D
   G11C29/00 603Z
   H03K3/037 Z
【請求項の数】7
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-140977(P2012-140977)
(22)【出願日】2012年6月22日
(65)【公開番号】特開2013-8442(P2013-8442A)
(43)【公開日】2013年1月10日
【審査請求日】2015年4月3日
(31)【優先権主張番号】1101934
(32)【優先日】2011年6月23日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】505157485
【氏名又は名称】テールズ
(74)【代理人】
【識別番号】100071054
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 高久
(72)【発明者】
【氏名】ジャケ、ブルーノ
(72)【発明者】
【氏名】ロドリゲス、ラウール
(72)【発明者】
【氏名】ラヴァレット、ヴァンサン
【審査官】 堀田 和義
(56)【参考文献】
【文献】 特開平5−243916(JP,A)
【文献】 特開平3−278710(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0026338(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 11/41
G11C 29/00
H03K 3/037
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1個のメモリセル(CM)を含む、高エネルギー粒子の衝突の影響を自動的に補正するメモリ素子において、
電気抵抗(R)およびコンデンサ(C)を含む電子回路(RC)と、シュミットトリガー(B1)とを含み、前記メモリセル(CM)に保存された値(Qd)の単一のコピーを一定期間保持する保持手段(MRET)と、
記メモリセル(CM)に保存された値(Qd)を前記保持手段(MRET)に保持された値と比較することにより、前記メモリセル(CM)の状態の変化を検知する検知手段(MDET)と、
記メモリセル(CM)の検知された状態変化が、高エネルギー粒子に起因するか否かを判定し、起因する場合は、前記保持手段(MRET)に保存された値を前記メモリセル(CM)に再ロードすることを自動的に命令するのに適した管理手段(MG)と
を含み、
RF機能を劣化させる恐れがあるデータのリフレッシュ速度を計測するためのクロックを有さない
とを特徴とするメモリ素子。
【請求項2】
前記メモリセル(CM)がDフリップフロップ(FF)を含む、請求項1に記載の素子。
【請求項3】
前記検知手段(MDET)が「排他的論理和」機能を実行する手段(XOR)を含む、請求項1または2に記載の素子。
【請求項4】
前記管理手段(MG)が2個のマルチプレクサ(M1、M2)を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の素子。
【請求項5】
保存された値がブール値である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の素子。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の少なくとも1個のメモリ素子を含むことを特徴とする航空宇宙システム。
【請求項7】
記憶素子への高エネルギー粒子の衝突の影響を自動的に補正する方法であって、
データの値を保存するステップと、
電気抵抗およびコンデンサを含む電子回路と、シュミットトリガーとを用いて前記保存した値の単一コピーを一定期間保持するステップと、
前記保存した値と前記保持した値とを比較することにより、前記保存された値の変化を検知するステップと、
前記保存した値の変化が検知された際に、該値の変化が高エネルギー粒子に起因するか否かを判定し、起因する場合は前記保持した値を読み込んで前記保存した値として保存することを自動的に命令するステップ
を含み、
RF機能を劣化させる恐れがあるデータのリフレッシュ速度をクロックにより計測するステップを含まない
ことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に航空宇宙分野において、高エネルギー粒子の衝突の影響を補正するメモリ素子に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体を備えたシステムにおいて、高エネルギー粒子の衝突により望ましくない影響が生じる恐れがある。
【0003】
特に、セルまたはメモリ点に対して、高エネルギー粒子の衝撃は、その状態または保存された値を変化させる恐れがある。例えば、値1で保存されたビットが値0に変化したり、その逆もあり得る。
【0004】
電離線および高エネルギー粒子に対して電子部品を堅牢化させることは、宇宙または高高度の飛行中、原子炉内の環境、更には軍事作戦中に遭遇する電磁線および高エネルギー素粒子により引き起こされる誤動作および劣化への耐性を付与するための電子システムおよび部品の設計、製造、および試験方法と呼ばれる。
【0005】
通常は重いイオンまたは高エネルギー陽子である単一粒子が通過する際に特異な影響が生じる場合があり、一時的効果(ソフトウェアエラーまたはSEU「シングルイベントアップセット」)および/または永続的影響(ハードウェアエラーまたはSEL「シングルイベントラッチアップ」)が生じる場合がある。
【0006】
SEUは通常、帯電した粒子の影響下でメモリセルの論理状態が変化することにより現れる。これは、影響を受けたメモリセルを上書きすることにより消去される一時的効果である。メモリセルを有するいずれの電子回路においてもSEUが生じ易い。
【0007】
3重モジュラ式冗長すなわちTMRを利用するシステムが知られている。そのようなシステムは本質的に、メモリセルまたはメモリ点を3倍にし、これら3重の冗長メモリセルの出力端において3個のメモリセル間で多数を占める値を確定するための多数決素子を当該出力端に含むことにある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、SEUおよびメモリセルの状態または値の変化を引き起こす高エネルギー粒子の衝突時に、当該システムは、3個の冗長メモリセルのうちの少なくとも2個においてSEUが同時に2件生じる確率が実質的にゼロであるように充分に高いクロック速度を有する多数決素子を用いることにより、そのような影響を補正する。
【0009】
そのようなシステムの製造コストは極めて高い。
【0010】
更に、そのようなシステムは、データのリフレッシュ速度計測のためクロックにより生じるスペクトル汚染に起因して、RF(無線周波数)機能を実行する必要がある場合、または他のアプリケーションにおいて多数決システムを有する3重モジュラ式冗長すなわちTMRの複雑さが受容できない場合、実装が困難である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の目的の一つは、上述の問題を軽減することである。
【0012】
本発明の一態様によれば、高エネルギー粒子の衝突の影響を自動的に補正するメモリ素子が提案されており、前記素子は少なくとも1個のメモリセルを含む。当該素子はまた、
−前記メモリセルに保存された値を一定期間保持する保持手段と、
−前記保持手段に保存された値を比較することにより、前記メモリセルの状態の変化を検知する検知手段と、
−前記メモリセルの検知された状態変化が、高エネルギー粒子に起因するか否かを判定し、起因する場合は、前記保持手段に保存された値を前記メモリセルに再ロードすることを自動的に命令するのに適した管理手段とを含む。
【0013】
そのようなメモリ素子により、高エネルギー粒子の衝突に耐え得るメモリ素子を、より低コストで、且つRF機能を劣化させる恐れがあるデータのリフレッシュ速度を計測するためのクロック無しで製造することが可能になる。
【0014】
従って、高エネルギー粒子の衝突に耐えたデータの保存された項目の自動リフレッシュが可能である。
【0015】
そのような素子は、離散的要素内でより高価且つ嵩張る3重モジュラ式冗長すなわちTMRとは異なり、ASICまたは離散的要素の両方により容易に製造できる。
【0016】
一実施形態において、前記メモリセルはDフリップフロップを含む。
【0017】
Dフリップフロップの使用は、最も広範に利用され、且つ最も低コストのメモリセルタイプである。
【0018】
一実施形態によれば、前記保持手段は、電気抵抗およびコンデンサを含む電子回路を含む。
【0019】
メモリセルに保存された値を保持するRCタイプの回路は、高エネルギー粒子の衝突に非感応である。そのような回路はまた、製造が容易且つ低コストである。
【0020】
例えば、前記保持手段はまた、シュミットトリガーを含む。
【0021】
シュミットトリガーを用いることで、高エネルギー粒子の衝突に起因してRC回路に生じた内部電圧変動を除去することによりリップルを伴わない信号をシステムの出力端に伝達することが可能になる。これはまた、RおよびCの値に応じて、保持時間を正確にプログラムすることを可能にする。
【0022】
一実施形態によれば、前記検知手段は「排他的論理和」機能を実行する手段を含む。
【0023】
「排他的論理和」機能を用いることで、データ項目およびメモリセルの出力の値を保持手段内の値と簡単に比較できるようになる。
【0024】
一実施形態において、前記管理手段は2個のマルチプレクサを含む。
【0025】
2個のマルチプレクサを用いる管理手段の一実装例は、単に低コストで、指示されたメモリの値の変化と、高エネルギー粒子の衝突に起因する望ましくないメモリの値の変化とを区別するものである。
【0026】
例えば、保存された値は、値が0か1のいずれかを取り得るものとして定義されたデータビット等のブール値である。
【0027】
本発明の別の態様によれば、先行する請求項の1つによる少なくとも1個のメモリ素子を含む航空宇宙のシステムも提案される。
【0028】
例えば衛星に搭載されたそのようなシステムは、特に高エネルギー粒子の衝撃に強い。
【0029】
また、本発明の別の態様によれば、記憶素子への高エネルギー粒子の衝突の影響を自動的に補正する方法が提案され、前記方法は、
−データ項目を保存するステップと、
−保存された値の単一コピーを一定期間保持するステップと、
−保存された値と保持値を比較することにより、前記保存された値の変化を検知するステップと、
−前記保存された値の検知された値の変化が高エネルギー粒子に起因するか否かを判定し、起因する場合は保持値を前記値に再ロードするよう自動的に命令するステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本発明は、非限定的な実施例に記述し、添付図面に例示するいくつかの実施形態を精査することにより理解が深まろう。
【0031】
図1】本発明の一態様による、高エネルギー粒子の衝突に耐え得るメモリ素子の一例を模式的に示す。
図2】本発明の一態様による、図1の素子の例示的な実施形態を模式的に示す。
図3a】本発明の一態様による、図2の素子の動作を示す。
図3b】本発明の一態様による、図2の素子の動作を示す。
図4】本発明の一態様による、図2の素子の動作を示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
全ての図を通じて、同一参照番号を有する要素は類似している。
【実施例】
【0033】
図1に、少なくとも1個のメモリセルCMを含む、高エネルギー粒子の衝突に耐え得るメモリ素子を示す。
【0034】
当該素子はまた、メモリセルCMに保存された値を所定の期間保持する保持モジュールMRETを含む。
【0035】
当該システムはまた、保持モジュールMRETに保存された値との比較により、メモリセルCMの状態の変化を検知する検知モジュールMDETと、メモリセルCMの検知された状態変化が、高エネルギー粒子に起因するか否かを判定し、起因する場合は保持モジュールMRETに保存されている値をメモリセルCMに再ロードするよう命令すべく適合された管理モジュールMGとを含む。
【0036】
関係する信号は、以下の通りである。
【0037】
信号Qdは、メモリセルまたはメモリ点CMに保存された値または状態を表す。信号Qdは、保持モジュールMRETに、およびメモリセルCMの状態の変化を検知すべく検知モジュールMDETへの入力として送信される。
【0038】
信号Qは、メモリ素子の出力として保持モジュールMRETに所定の期間保存された値を表す。信号Qは、メモリ素子の出力として、検知モジュールMDETの入力として、および管理モジュールMGの入力として送信される。
【0039】
管理モジュールMGは、入力として、検知モジュールMDETの出力、すなわち保持モジュールMRETに所定の期間保持された値を表す信号Qを受信する。管理モジュールMGはまた、入力として、メモリセルMCに保存すべき値Dataまたはデータ項目の状態および、メモリセルCMに保存すべき値の正常または予測された状態の変化を確認するためにData信号に伴なうデータのロード検証用の信号CSを受信する。
【0040】
メモリセルCMは従って、入力として、保存すべき値、管理モジュールMGの出力、検知モジュールMDETにより検知されたメモリセルCMの状態の変化が高エネルギー粒子に起因すると管理モジュールMGが判定した場合に保持モジュールMRETに保存された値をメモリセルCMに再ロードするよう命令する信号、および再初期化またはリセット信号RSTを受信する。
【0041】
図2に、図1の素子の一実施形態を示す。
【0042】
メモリセルCMは、DフリップフロップFFであってよい。Dフリップフロップは、1また2個の出力および1個以上の入力を備えた論理回路である。出力は論理レベル0または1であってよい。出力の状態変化は、入力に印加された信号および演算子の種類により判定される。フリップフロップと組み合わせ論理回路(AND、OR、排他的論理和等のゲート)の違いは、命令信号が消失した後でも出力がその状態を維持する点である。前の状態と記憶内容が関係するため、これは順序論理と呼ばれる。フリップフロップは、順序論理の基本要素である。
【0043】
変型例として、メモリセルは「ラッチ」を含んでもよい。
【0044】
保持モジュールMRETは、電気抵抗RおよびコンデンサCを含むRC回路形式で作られていてよい。従って、電気抵抗RおよびコンデンサCの値を正しくプログラミングすることにより、保持されている値の保持時間を正確に決定することができる。
【0045】
場合により、保持モジュールMRETはまた、シュミットトリガーまたは閾値比較器とも呼ばれるシュミットフリップフロップB1を含んでもよい。
【0046】
シュミットトリガーは、入力V、2個の閾値Vil、Vih、および1個の出力Qを有するセルである。シュミットトリガーの閾値Vil、Vihが完全に特徴付けられている利点がある。
【0047】
閾値Vil、Vih(各々低閾値および高閾値であり、後者すなわちVihはVilより高い電位である)は、例えばVccとアース間に直列に配置された3個のレジスタからなる分圧器により固定された電位に保たれる。入力Vih、Vilは、分圧器の中間点に接続されている。動作は以下の通りである。
−最初にVは0であると仮定すれば、Qは0であり、
−Vが増大した場合、QはVがVihを超えるまで0のままであり、この時点でQは1へ切り替わる。
−VがVilを下回る時点までQは1のままであり、この時点でQは0へ切り替わる。
−Vが再びVihを上回るまでQは0のままである。
【0048】
検知モジュールMDETは、XOR(出力Ckxの「eXclusiveOR」の略語)と呼ばれる場合が多い「排他的論理和」機能を実行するモジュールXORを含んでもよい。
【0049】
変型形態として、検知モジュールMDETは論理比較器を含むモジュールを含んでもよい。
【0050】
管理モジュールMGは、図2に示すような2個のマルチプレクサM1、M2を含んでもよい。各マルチプレクサは入力として、命令信号aと2個の入力bおよびcを受信する。命令信号aの値により、マルチプレクサM1の出力Diとして、またはマルチプレクサM2の出力Ckiとして配信された入力bまたはcを選択可能になる。
【0051】
マルチプレクサM1およびマルチプレクサM2に対して、入力命令信号は同一、すなわち信号CSである。
【0052】
マルチプレクサM1の他の2個の入力は信号QおよびDataであり、一方、マルチプレクサM2の他の2個の入力は信号CLKおよび判定モジュールMDETの出力信号Ckxである。
【0053】
変型形態として、管理モジュールMGは、同一機能を実現する任意の論理手段を含んでもよい。
【0054】
図4に、図2の素子の動作をタイミング図を介して模式的に示す。
【0055】
正常動作モードにおいて、信号CSが有効(すなわち、1に等しい論理レベルを有する)である間、信号CLKおよびDataが選択されて、2個のマルチプレクサM1、M2を介してフリップフロップFFの入力DiおよびCkiに印加される。
【0056】
モジュールXORの信号Ckxは次いで、フリップフロップFFのスイッチング時間dtの間にモジュールXORの出力Ckxに対して生じ得るいかなる過渡パルスもマルチプレクサM2により遮断されるように「切断」される。信号Dataは、クロックパルスCLKの立上がりエッジにおいて、回路RCおよび出力バッファまたはシュミットフリップフロップB1を介して出力Qとして転送される。
【0057】
異常動作モードにおいて、高エネルギー粒子またはSEUの衝突に続く再ロードのために、信号CSが無効である(すなわち、0に等しい論理レベルを有する)間、信号QおよびCkxが選択されて、2個のマルチプレクサM1、M2を介してDフリップフロップFFの入力DiおよびCkiに印加される。
【0058】
高エネルギー粒子SEUの衝突に続いて、最初にロードされたデータ項目の値を回路RC内に保持しながら、DフリップフロップFFの出力Qdが状態を変える。すなわち、Qは状態を変えていない。
【0059】
モジュールXORは次いで、立上がりエッジにおいてデータの保持された項目の値をフリップフロップFFに再ロードするパルスCkxを生成する。再ロードシーケンスの間、回路の信号Qrcの電圧変動をVih〜Vilの範囲(使用する技術に依存)に維持すべく、回路RCの保持時間を計算しなければならない。
【0060】
時間制約に準拠すべく、本補正システムは以下のタイミング公式を満たさなければならない。
t4min+t5min+t1min>t2max+t6max−tholdmax(FF)
【0061】
図4で、時点は以下のように記載されている。すなわち、
t1はマルチプレクサM1の入力(信号DATAまたはQ)と出力(信号Di)間の伝播時間を表し、
t2はマルチプレクサM2の入力(信号CkxまたはCLK)と出力(信号Cki)間の伝播時間を表し、
t3はフリップフロップFFの入力(信号Cki)と出力(信号Qd)間の伝播時間を表し、
t4は回路RCの電圧の立上がりまたは立下がりの(シュミットトリガーのVih〜Vilの範囲内)の時間を表し、
t5はシュミットトリガーB1の入力(信号Qrc)と出力(信号Q)間の伝播時間表し、
t6はモジュールXORの入力(信号QdまたはQ)と出力(信号Ckx)間の伝播時間を表し、
tholdmax(FF)はフリップフロップFFの入力(信号Di)とクロック(信号Cki)のアクティブエッジ間の最大保持時間を表す。
【0062】
また、本システムにおいて、リセット信号RSTは、考慮に入れるために、保持時間より長く持続しなければならない点にも注意されたい。
【符号の説明】
【0063】
a 命令信号
b,c 入力
B1 シュミットフリップフロップ
C コンデンサ
CLK クロックパルス
CM メモリセル
CS,Cki,Ckx 信号
Data 信号
Di 信号
FF フリップフロップ
M1,M2 マルチプレクサ
MDET 検知手段
MG 管理手段
MRET 保持手段
Q,Qd,Qrc 信号
R 抵抗
RST リセット信号
SEU シングルイベントアップセット
t1〜t6 伝播時間
XOR 排他的論理和
図1
図2
図3a
図3b
図4