特許第6061486号(P6061486)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6061486
(24)【登録日】2016年12月22日
(45)【発行日】2017年1月18日
(54)【発明の名称】農作業機
(51)【国際特許分類】
   A01B 35/04 20060101AFI20170106BHJP
   A01B 33/12 20060101ALI20170106BHJP
【FI】
   A01B35/04 D
   A01B33/12 E
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-94641(P2012-94641)
(22)【出願日】2012年4月18日
(65)【公開番号】特開2013-220075(P2013-220075A)
(43)【公開日】2013年10月28日
【審査請求日】2015年2月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000188009
【氏名又は名称】松山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】倉田 泰徳
(72)【発明者】
【氏名】小出 盛人
(72)【発明者】
【氏名】山宮 壮将
(72)【発明者】
【氏名】滝沢 政和
【審査官】 石川 信也
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭61−087005(JP,U)
【文献】 実開昭53−033607(JP,U)
【文献】 特開平10−042606(JP,A)
【文献】 特開平05−015202(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01B 27/00−31/00
A01B 35/00−49/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
耕耘作業をする耕耘体と、
この耕耘体の少なくとも上方部を覆う耕耘カバー体と、
前記耕耘体の後方で整地作業をする整地体と、
この整地体の端部に取り付けられ、前記耕耘カバー体と前記整地体との間の隙間から泥水が流出するのを防止する泥水流出防止体とを備え、
前記泥水流出防止体は、少なくとも一部が弾性変形可能な弾性体であり、
前記弾性体は、
前記整地体の端部に脱着可能に取り付けられた取付部と、
この取付部に突設され、前記耕耘カバー体と当接する弾性変形部と、
前記取付部に突設された取り外し用の摘み部を有する
ことを特徴とする農作業機。
【請求項2】
耕耘作業をする耕耘体と、
この耕耘体の少なくとも上方部を覆う耕耘カバー体と、
前記耕耘体の後方で整地作業をする整地体と、
この整地体の端部に取り付けられ、前記耕耘カバー体と前記整地体との間の隙間から泥水が流出するのを防止する泥水流出防止体とを備え、
前記泥水流出防止体は、少なくとも一部が弾性変形可能な弾性体であり、
前記弾性体は、
前記整地体の端部に脱着可能に取り付けられた取付部と、
この取付部に突設され、前記耕耘カバー体と当接する弾性変形部とを有し、
前記弾性体の前記取付部は、
前記整地体の端部が挿入される挿入空間を介して互いに離間対向する対向板部分と、
これら両対向板部分の端部同士を連結する連結部分とを有する
ことを特徴とする記載の農作業機。
【請求項3】
取付部の対向板部分の内面には、複数の抜止用突起が形成されている
ことを特徴とする請求項記載の農作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、適切な整地作業ができる農作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に記載された農作業機が知られている。
【0003】
この従来の農作業機は、耕耘作業をする耕耘体と、この耕耘体の上方部を覆う耕耘カバー体と、耕耘体の後方で整地作業をする整地体とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭64−67105号公報(第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の農作業機では、耕耘カバー体と整地体との間に隙間が存在し、この隙間から泥水が上方側へ流出するため、泥水が整地体の上面に掛かり、整地体の上面に泥が付着してしまい、その結果、整地体の重量が増大し、適切な整地作業ができないおそれがある。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、適切な整地作業ができる農作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
求項記載の農作業機は、耕耘作業をする耕耘体と、この耕耘体の少なくとも上方部を覆う耕耘カバー体と、前記耕耘体の後方で整地作業をする整地体と、この整地体の端部に取り付けられ、前記耕耘カバー体と前記整地体との間の隙間から泥水が流出するのを防止する泥水流出防止体とを備え、前記泥水流出防止体は、少なくとも一部が弾性変形可能な弾性体であり、前記弾性体は、前記整地体の端部に脱着可能に取り付けられた取付部と、この取付部に突設され、前記耕耘カバー体と当接する弾性変形部と、前記取付部に突設された取り外し用の摘み部を有するものである。
【0008】
請求項記載の農作業機は、耕耘作業をする耕耘体と、この耕耘体の少なくとも上方部を覆う耕耘カバー体と、前記耕耘体の後方で整地作業をする整地体と、この整地体の端部に取り付けられ、前記耕耘カバー体と前記整地体との間の隙間から泥水が流出するのを防止する泥水流出防止体とを備え、前記泥水流出防止体は、少なくとも一部が弾性変形可能な弾性体であり、前記弾性体は、前記整地体の端部に脱着可能に取り付けられた取付部と、この取付部に突設され、前記耕耘カバー体と当接する弾性変形部とを有し、前記弾性体の前記取付部は、前記整地体の端部が挿入される挿入空間を介して互いに離間対向する対向板部分と、これら両対向板部分の端部同士を連結する連結部分とを有するものである。
【0009】
請求項記載の農作業機は、請求項記載の農作業機において、取付部の対向板部分の内面には、複数の抜止用突起が形成されているものである
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、泥水流出防止体によって耕耘カバー体と整地体との間の隙間から泥水が流出するのを防止できるため、泥付着による整地体の重量増大を抑制でき、適切な整地作業ができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施の形態に係る農作業機の背面図である。
図2】同上農作業機の部分側面図である。
図3】同上農作業機の整地体が下限位置に位置した状態を示す部分側面図である。
図4図3の状態から整地体が上方回動した状態を示す部分側面図である。
図5図4の状態から整地体が上方回動した状態を示す部分側面図である。
図6図5の状態から整地体が上方回動した状態を示す部分側面図である。
図7図6の状態から整地体が上方回動して上限位置に位置した状態を示す部分側面図である。
図8】同上農作業機の泥水流出防止体(弾性体)の側面図である。
図9】本発明の他の実施の形態に係る農作業機の泥水流出防止体(弾性体)の側面図である。
図10】本発明のさらに他の実施の形態に係る農作業機の泥水流出防止体(弾性体)の側面図である。
図11】本発明のさらに他の実施の形態に係る農作業機の泥水流出防止体(弾性体)の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0013】
図中の1は農作業機で、この農作業機1は、走行車であるトラクタ(図示せず)の後部に連結され、トラクタの走行により圃場を前方である進行方向(図2上、左方向)に移動しながら農作業である代掻作業をする代掻作業機である。
【0014】
農作業機1は、図1および図2に示されるように、トラクタの後部の3点リンクヒッチ部(作業機昇降支持部)に脱着可能に連結された中央作業部2と、この中央作業部2の左右方向両端部に回動可能にそれぞれ設けられ一方向への回動により展開作業状態となり他方向への回動により折畳非作業状態となる左右の延長作業部3とを備えている。つまり、この農作業機1は、例えば、3分割の折畳農作業機である。
【0015】
中央作業部2は、左右方向長手状のフレームパイプ5を備え、このフレームパイプ5の左右方向中央部にはミッションケース6が設けられている。ミッションケース6には、トラクタのPTO軸側からの動力を入力する入力軸(図示せず)が回転可能に設けられている。フレームパイプ5の左端部にはチェーンケース7が設けられ、フレームパイプ5の右端部にはブラケット(図示せず)が設けられている。
【0016】
そして、中央作業部2および左右の延長作業部3の各々は、所定方向に回転しながら耕耘作業をする耕耘体11と、この耕耘体11の上方部および側方部を覆う耕耘カバー体12と、この耕耘カバー体12の後端部に左右方向の軸14を中心として上下回動可能に設けられ耕耘体11の後方部を覆うとともに耕耘体11の後方で整地作業をする板状の整地体13とを備えている。
【0017】
また、中央作業部2および左右の延長作業部3の各々は、整地体13のうち耕耘カバー体12の補強板部15と対向する側の端部、つまり前端部である対向端部10にこの対向端部10に沿って脱着可能に取り付けられ、耕耘カバー体12の補強板部15と整地体13の対向端部10との間の隙間16から耕耘土を含む泥水が上方側へ流出するのを防止する少なくとも一部が弾性変形可能な左右方向長手状の泥水流出防止体である弾性体20を備えている。
【0018】
耕耘体11は、左右方向の回転軸21と、この回転軸21に取り付けられ所定方向に回転しながら耕耘作業をする複数の耕耘爪(図示せず)とを有している。
【0019】
中央作業部2の耕耘体11の回転軸21は、チェーンケース7およびブラケット(図示せず)によって回転可能に支持され、入力軸側からの動力で駆動回転する。延長作業部3の耕耘体11の回転軸21は、耕耘カバー体12の両側によって回転可能に支持され、中央作業部2の耕耘体11の回転軸21側からの動力で駆動回転する。
【0020】
耕耘カバー体12は、耕耘体11の上方部を覆うカバー本体板部23と、このカバー本体板部23の後部上面に固設され耕耘カバー体12の後部に位置する補強板部15と、カバー本体板部23の左右方向両端部に固設された鉛直状のカバー側板部24とを有している。
【0021】
補強板部15は、カバー本体板部23の水平状の後端部上面に固定された水平状の固定板25と、この固定板25の前端部から立ち上がった鉛直状の立上板26と、この立上板26の上端部から前方に向かって突出し前端部がカバー本体板部23の中央部上面に固定された水平状の突出板27とを有している。
【0022】
整地体13は、耕耘カバー体12の後端側である後端部に左右方向の軸(均平板回動支点)14を中心として上下回動可能に取り付けられた板状の第1整地板(均平板)31と、この第1整地板31の後端部に左右方向の軸(レーキ回動支点)30を中心として上下回動可能に取り付けられた板状の第2整地板(レーキ)32とを有している。また、左右の延長作業部3の整地体13の第2整地板32の外端部には、板状の延長整地板(延長レーキ)33が軸34を中心として回動可能に取り付けられている。
【0023】
上下回動可能な板状の回動整地体である第1整地板31は、耕耘体11の後方部を覆うとともに耕耘体11の後方で整地作業をする矩形板状の本体板部36と、この本体板部36の左右方向両端部に固設された側板部37とを有している。
【0024】
第1整地板31の本体板部36の前端部(上端部)が、耕耘カバー体12の補強板部15と対向する左右方向長手状の対向端部10となっており、この対向端部10に弾性体20が工具レスで脱着可能に取り付けられている。つまり、弾性体20は、例えばドライバー等の工具を用いることなく、第1整地板31の対向端部10に対して脱着可能となっている。
【0025】
そして、図3ないし図7に示されるように、整地体13の第1整地板(整地作業部)31は、所定の上限位置と所定の下限位置との間で、耕耘カバー体12に対して左右方向の軸14を中心として上下方向に回動可能となっている。
【0026】
図3には、第1整地板31が下限位置に位置した状態が示されている。この状態では、第1整地板31の側板部37の前面が断面L字状の下り止め部材40に当接し、この下り止め部材40によって第1整地板31の下方回動が規制されている。なお、下り止め部材40は、耕耘カバー体12のカバー側板部24の内面に固着されている。
【0027】
図7には、第1整地板31が上限位置に位置した状態が示されている。この状態では、図示しない上り止め部材によって第1整地板31の上方回動が規制されている。
【0028】
通常の代掻作業時においては、第1整地板31は、耕耘カバー体12に対して軸14を中心として上下回動可能で、図4の状態から図6の状態の範囲内の姿勢となって整地作業をする。
【0029】
弾性体20は、例えば弾性変形可能なゴム等の弾性材料によって一体に長手状に形成されている。弾性体20の長さ寸法は、第1整地板31の左右方向長さ寸法(作業幅)と同じ(略同じを含む)である。図1から明らかなように、中央作業部2の弾性体20の長さ寸法は、延長作業部3の弾性体20の長さ寸法よりも長くなっている。
【0030】
弾性体20は、図3および図8等に示されるように、整地体13の第1整地板31の前端部である対向端部10に脱着可能に取り付けられた左右方向長手状の取付部である取付凹部41と、この取付凹部41に一体に設けられ耕耘カバー体12の補強板部15と常時当接する左右方向長手状の弾性変形部42と、この取付凹部41に一体に突出板状に設けられた左右方向長手状の突出板部である取り外し用の摘み部43とを有している。
【0031】
取付凹部41は、第1整地板31の対向端部10が挿脱可能に挿入されこの挿入された対向端部10をその厚さ方向両側から挟持する断面コ字状(略コ字状を含む)に形成されている。つまり、取付凹部41は、第1整地板31の対向端部10が挿入される挿入空間44を介して互いに離間対向する1対の対向板部分46と、これら両対向板部分46の端部同士を連結する連結部分47とを有している。
【0032】
各対向板部分46の対向側の面である内面には、挿入空間44に挿入された対向端部10が取付凹部41内から抜け出るのを防止する複数の抜止用突起48が形成されている。2つの対向板部分46のうち、第1整地板31の対向端部10の上面側に位置する上側の対向板部分(隙間16に臨んで位置する対向板部分とは反対側の対向板部分)46の先端部外面には、板状の取り外し用の摘み部43が一体に突設されている。連結部分47の上面には、左右方向に長手方向(軸方向)を有する細長い筒状の弾性変形部42が一体に突設されている。
【0033】
弾性変形部42は、図8から明らかなように、弾性変形する前の状態では、断面真円形状をなすものである。つまり、この弾性変形部42は、真円孔45を有する中空形状に形成されている。この弾性変形部42の外面には、断面三角形状の突起49が形成されている。
【0034】
次に、農作業機1の作用等を説明する。
【0035】
左右の延長作業部3を展開作業状態にした農作業機1をトラクタの走行により進行方向前方に移動させると、中央作業部2の耕耘体11および左右の延長作業部3の耕耘体11にて耕耘作業が行われ、中央作業部2の整地体13および左右の延長作業部3の整地体13にて整地作業が行われ、こうして、農作業機1にて代掻作業が行われる。
【0036】
この代掻作業時において、回転中の耕耘体11によって跳ね上げられる耕耘土を含む泥水は、耕耘カバー体12の後端側と整地体13の前端側との間の隙間16を通って上方側(外部)へ流出しようとするが、その隙間16は弾性体20によって閉じられているため、泥水は弾性体20に当たり、その隙間16から上方側へは流出しない。つまり、弾性体20が、耕耘カバー体12の補強板部15と整地体13の第1整地板31の対向端部10との間の隙間16から泥水が上方側へ流出するのを防止する。
【0037】
また、弾性体20は、整地体13の第1整地板31と一体となって軸14を中心として回動することにより、補強板部15に当接したままこの補強板部15の立上板26および固定板25に沿って順に摺動するため、耕耘カバー体12と整地体13との間の隙間16に溜まった泥(土)を押し出すようにして掻き出して落下させる(図4および図5参照)。
【0038】
なお、弾性体20を交換する場合には、第1整地板31を耕耘カバー体12から取り外した後、取り外し用の摘み部43を摘み、断面コ字状の取付凹部41を開くように弾性変形させて、古い弾性体20を第1整地板31の対向端部10から取り外す。新しい弾性体20の取り付けは、第1整地板31の対向端部10を挿入空間44に挿入するだけでよい。
【0039】
そして、このような農作業機1によれば、泥水流出防止体である弾性体20によって耕耘カバー体12の補強板部15と整地体13の第1整地板31との間の隙間16から泥水が外部である上方側へ流出するのを防止できるため、第1整地板31の上面に泥が付着しにくくなり、泥付着による第1整地板31の重量増大を抑制でき、整地体13によって適切な整地作業ができる。
【0040】
すなわち例えば、第1整地板31が耕耘土を加圧し過ぎて横はき等を生じることを防ぐことができ、また、第1整地板31の上面に泥が付着しにくいため、見た目もきれいで、土除去の清掃作業も容易である。
【0041】
また、弾性体20は、整地体13の第1整地板31と一体となって回動することにより、耕耘カバー体12と整地体13との間の隙間16に溜まった泥(土)を掻き出すため、泥詰まりによる第1整地板31の回動の不具合を防止でき、より適切な整地作業ができる。特に、弾性体20の弾性変形部42の外面に突起49が形成されているため、隙間16に溜まった泥を効率的に掻き出すことができる。
【0042】
さらに、弾性体20は、整地体13の第1整地板31の対向端部10に脱着可能に取り付けられた取付凹部41と、この取付凹部41に設けられ耕耘カバー体12と常時当接する弾性変形部42とを有する構成であるから、第1整地板31の対向端部10に対する弾性体20の脱着作業を容易にできる。
【0043】
また、弾性体20は、取付凹部41に設けられた取り外し用の摘み部43を有するため、この取り外し用の摘み部43を利用することにより、弾性体20を第1整地板31の対向端部10からきわめて容易に取り外すことができる。
【0044】
なお、弾性体20の弾性変形部42は、図9に示すように、弾性変形する前の状態で、縦長の断面楕円形状をなすものでもよい。この弾性変形部42は、上下方向に長手方向を有する長孔50を有する中空形状に形成されている。
【0045】
また、弾性体20の弾性変形部42は、図10に示すように、筒状でなく、1枚の板状のものでもよく、また図示しないが、複数枚の板状のもの等でもよい。
【0046】
さらに、例えば図11に示すように、弾性体20の断面コ字状の取付凹部41が、整地体の端部(対向端部10)に対応した形状に形成され、その整地体の端部に嵌脱可能に嵌着される構成でもよい。
【0047】
また、弾性体20は、少なくとも一部が弾性変形可能なものでよく、例えば弾性変形部のみが弾性変形可能となっている構成でもよい。
【0048】
さらに、農作業機1は、3分割の折畳農作業機には限定されず、トラクタの後部に連結される1本の作業部からなるもの等でもよい。
【0049】
また、整地体13は、第1整地板31および第2整地板32等を有するものには限定されず、例えば耕耘カバー体の後端部に上下回動可能に設けられた回動整地体のみからなるもの等でもよい。
【0050】
さらに、泥水流出防止体は、弾性変形可能な弾性体からなるものが好ましいが、弾性変形しない部材にて構成することも可能である。
【0051】
また、摘み部43が整地体13の上面側に位置するように弾性体20を整地体13の端部に取り付けた構成には限定されず、例えば図示しないが、摘み部43が整地体13の下面側の位置つまり隙間16内に位置するように弾性体20を整地体13の端部に取り付けた構成でもよい。この場合、突出状の摘み部43が隙間16内に位置するため、その摘み部43で隙間16に溜まった泥をより効率的に掻き出すことができる。
【符号の説明】
【0052】
1 農作業機
11 耕耘体
12 耕耘カバー体
13 整地体
16 隙間
20 泥水流出防止体である弾性体
41 取付部である取付凹部
42 弾性変形部
43 摘み部
44 挿入空間
46 対向板部分
47 連結部分
48 抜止用突起
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11