【実施例】
【0017】
図1は、本発明に係る防煙垂れ幕1及び該防煙垂れ幕1の設置構造Aを示している。
この防煙垂れ幕1は、図示例によれば、天井部aと、該天井部aに対し略垂直な左右の壁部b,bとで囲まれたコ字状の部分に、略垂下状に設置される。なお、
図1に示す一例では、防煙垂れ幕1を横幅方向に2つ設けるようにしているが、防煙垂れ幕1を単数又は3以上設けることも可能である。
【0018】
各防煙垂れ幕1は、略環状に構成された固定枠10と、固定枠10に対し枠外方向へ移動するように係合した可動枠20と、可動枠20の枠内側に止着された可撓性の垂れ幕本体30と、固定枠10と可動枠20の間に設けられて可動枠20を枠外方向へ引っ張る可動枠引張手段40とを具備してなる(
図2及び
図5参照)。
横幅方向に並ぶ複数(図示例によれば2つ)の防煙垂れ幕1は、天井側支持枠50(
図6参照)、壁側支持枠60(
図7参照)、及び連結支持枠70(
図8参照)を介して固定される。
【0019】
固定枠10は、複数(図示例によれば4つ)の固定枠構成部材11,12から矩形枠状に構成される。
これら固定枠構成部材11,12の各々は、例えばアルミニウム合金材料等から成形された長尺部材である。
図2に示す防煙垂れ幕1では、横方向へ延設された略平行な二本の固定枠構成部材11,11と、これら固定枠構成部材11,11の両端部側で上下方向へ延設された略平行な二本の固定枠構成部材12,12と具備している。
【0020】
横方向の各固定枠構成部材11は、
図5に示すように、長手方向へ連続する断面略凹状に形成され、可動枠20を枠内側から挿入可能な凹部11aと、該凹部11aの底面を貫通する貫通孔11bと、当該固定枠構成部材11の撓みを抑制する補強リブ11c,11cとを有する。
【0021】
凹部11aは、固定枠構成部材11の長手方向へ連続する略凹溝状に形成され、その溝幅を可動枠20の厚み(
図5における左右方向の寸法)よりも若干大きく設定している。
この凹部11aの底部壁には、長手方向へ連続する貫通孔11a1が形成され、該貫通孔11a1の端部には雌ネジ部(図示せず)が形成される。縦方向の固定枠構成部材11と横方向の固定枠構成部材12とは、
図3に示すように、その一方の枠構成部材11に挿通される止着具13(例えばボルトやネジ等)が、他方の枠構成部材12の前記雌ネジ部に螺合されることで、一体矩形枠状の固定枠10として構成される。
【0022】
固定枠構成部材11の貫通孔11bは、後述する可動枠引張手段40を構成する調節ネジ41を、回転可能であって且つ枠内方向へ移動不能に支持するように形成され、より具体的に説明すれば、調節ネジ41のネジ部を遊挿可能であって、且つ同調節ネジ41の頭部を挿通不能な大きさの貫通孔に形成される。
【0023】
固定枠構成部材11の補強リブ11cは、固定枠構成部材11の横断面において、凹部11aと反対側の斜め方向へ突出する突起状に形成され、図示例によれば固定枠10の厚さ方向(
図5の左右方向)の一方側と他方側に配置される。
この補強リブ11cは、前記のようにして斜め方向へ突出することで、固定枠構成部材11の厚さ方向の撓みと、該厚さ方向に直交する方向(
図5によれば上下方向)の撓みとの双方を抑制し、特に、調節ネジ41によって可動枠20を引っ張った際における当該固定枠構成部材11の変形を抑制する。
【0024】
縦方向の固定枠構成部材12は、前記した横方向の固定枠構成部材11と同様に構成され、凹部12aと、該凹部12aの底面を貫通する貫通孔12bと、補強リブ12c,12cとを有する(
図7及び8参照)。
【0025】
可動枠20は、複数(図示例によれば4つ)の可動枠構成部材21,22から矩形枠状に構成される(
図2参照)。
これら可動枠構成部材21,22の各々は、例えばアルミニウム合金材料等から成形された長尺部材である。図示例の可動枠20は、横方向へ延設された略平行な二本の可動枠構成部材21,21と、これら可動枠構成部材21,21の両端部側で上下方向へ延設された略平行な二本の可動枠構成部材22,22とから構成される。
【0026】
横方向の可動枠構成部材21は、
図4及び5に示すように、長手方向へ連続する断面略凹状に形成され、固定枠構成部材11に対し開口部を向けた凹部21aと、該凹部21a内の側壁に形成された雌ネジ部21a1と、当該固定枠構成部材12を枠内外方向(
図5によれば上下方向)へ貫通して支持部材23を挿通する貫通孔21bとを有する。
凹部21aは、可動枠構成部材21の長手方向へ連続して設けられる。
雌ネジ部21a1は、凹部21aの開口側から挿入される調節ネジ41を螺合するように、凹部21a内の側壁に形成されている。
貫通孔21bは、支持部材23を枠内外方向へ自在に移動するように遊挿する孔である。
【0027】
縦方向の可動枠構成部材22は、可動枠構成部材21と同様にして、凹部22aと、該凹部22a内の側壁に形成された雌ネジ部22a1とを有する(
図7及び8参照)。なお、この可動枠構成部材22には、支持部材を貫通させるための貫通孔は設けられない。
【0028】
支持部材23は、金属等の剛性材料からなる棒状の部材であり、可動枠20の上下方向の全長よりも若干長め、又は該全長と略同等の長さに形成される。この支持部材23は、その両端部側が上下の可動枠構成部材21,21に遊挿され、各先端部を、固定枠構成部材11における凹部11a内の底部(
図5によれば貫通孔11a1よりも可動枠20側の底部)に当接させる。
そして、この支持部材23は、上下の可動枠構成部材21,21の間において、横幅方向へ所定間隔(
図2によれば略等間隔)を置いて、複数(図示例によれば2つ)設けられる。
【0029】
垂れ幕本体30は、可撓性を有する難燃性(より好ましくは耐火性)のシート材を、横幅方向へ長尺な平面視矩形状に形成してなる。この垂れ幕本体30の材質は、例えば、ガラスクロスや、シリカクロス、フッ素加工を施した塩化ビニル樹脂シート材、ガラス繊維を含んだ合成樹脂シート材等とすること可能である。この垂れ幕本体30は、視野を妨げないことや、室内灯の光を遮らないこと、意匠性が良好なこと等の観点から、特に好ましくは、透明又は半透明のシート材によって形成される。
【0030】
次に、本実施例の防煙垂れ幕1について、その組立手順及び設置手順を説明しながら、より詳細な構造を説明する。
【0031】
上記構成の垂れ幕本体30は、
図4に示すように、その一方の面に両面テープ31(又は図示しない接着剤)を介して、可動枠20(詳細には可動枠構成部材21,22)の厚さ方向の端面に止着される。
より詳細に説明すれば、垂れ幕本体30の上端側が上辺側の可動枠構成部材21に止着されるとともに同垂れ幕本体30の下端側が下辺側の可動枠構成部材21に止着される。また、垂れ幕本体30の左端側が左辺側の可動枠構成部材22に止着されるとともに同垂れ幕本体30の右端側を右辺側の可動枠構成部材22に止着される。
【0032】
そして、
図5(a)(b)に示すように、垂れ幕本体30及び該垂れ幕本体30が止着された可動枠20に対し、その枠外側から、固定枠10が装着される。より詳細に説明すれば、各可動枠構成部材21,22に対し、枠外側から対応する固定枠構成部材11,12が覆い被せられる。この際、垂れ幕本体30における可動枠構成部材21に対する接着箇所が、固定枠構成部材11の凹部11a内面に押圧される。したがって、該接着箇所が剥がれるのを防ぐことができる。
そして、固定枠10に対し枠外側から調節ネジ41が挿入されることで、各可動枠構成部材21,22と各固定枠構成部材11,12との間には、可動枠引張手段40が構成される。
【0033】
可動枠引張手段40は、固定枠10と可動枠20の間に設けられて可動枠20を枠外方向へ引っ張るように構成され、図示例によれば、先端側に雄螺子部を有するとともに後端側に回転操作可能な頭部を有する調節ネジ41を、枠外側から固定枠構成部材11,12に挿通して可動枠構成部材21,22に螺合してなる。
この構成によれば、調節ネジ41の頭部が回転操作治具(例えばドライバーや六角レンチ等)により回転操作されることで、可動枠構成部材21,22を固定枠構成部材11,12に対し接近離隔させることができる。したがって、可動枠構成部材21,22に止着された垂れ幕本体30は、可動枠引張手段40の調整により、その張力が調整可能である。
【0034】
この可動枠引張手段40は、
図2に示すように、固定枠10及び可動枠20の外周側において、上辺側と下辺側と左辺側と右辺側とに、それぞれ各枠構成部材の長手方向へ間隔を置いて複数設けられる。
図2に示す一例によれば、横方向においては、その中央側の可動枠引張手段40の数(図示例によれば3箇所)を、その両端側の可動枠引張手段40の数(図示例によれば
、右端側と左端側の各1箇所)よりも多く設定し、特に横幅方向の中央側に生じる弛みや皺を解消するようにしている。また、縦方向においては、固定枠構成部材12及び可動枠構成部材22の上下方向の略中央寄りと上端寄りと下端寄りの箇所に、それぞれ可動枠引張手段40を設けて、上下方向で略均等に弛み及び皺が解消されるようにしている。
【0035】
垂れ幕本体30に弛みや皺が生じた場合には、その弛みや皺の近くの可動枠引張手段40が調整されることで、垂れ幕本体30が引き張られる。
より詳細に説明すれば、前記弛みや皺の近くの調節ネジ41が締め付けられると、該調節ネジ41の先端側が対応する可動枠構成部材21,22にねじ込まれ、可動枠構成部材21,22が固定枠構成部材11,12側へ引っ張られる。この際、特に、長尺な横幅方向においては、固定枠構成部材11が枠内側へ弓型に撓んで変形しようとするが、この変形を、上下の固定枠構成部材11,11間に設けられた支持部材23によって抑制することができる。
【0036】
そして、上記のようにして引き張られた垂れ幕本体30、可動枠20及び固定枠10等は、
図6に示すように、天井部aに対しブラケット52等(例えば、既設されていたガラス垂れ壁を吊る下地である型材等)を介して固定された天井側支持枠50に対し、その下方側から嵌め込まれる。
より詳細に説明すれば、先ず、固定枠10の上下端部には、化粧枠14が固定される。
化粧枠14は、固定枠構成部材11を断面略コ字状に覆う数センチ程度の長さの部材であり、固定枠構成部材11の長手方向において間隔を置いて数カ所(例えば、両端側と中央側の3箇所)に配設される。この化粧枠14の装着状態において、上側の化粧枠14の下端部と、固定枠構成部材11の外面との間には、該枠の厚みを上方へ向かって厚くするように、段部14aが形成される。
なお、化粧枠14を固定枠構成部材11に対し止着する手段は、図示例によれば、止着具15(例えば、ネジやボルト等)を用いているが、嵌合や接着等、他の止着手段とすることも可能である。また、他例としては、化粧枠14を固定枠構成部材11の長手方向へわたる単数の長尺状部材とすることも可能である。
【0037】
そして、
図6(b)に示すように、防煙垂れ幕1が、天井側支持枠50内へ挿入される。
天井側支持枠50は、下方を開口した断面コ字枠状の部材であり、横幅方向へ延設されている。この天井側支持枠50内の下端側には、防煙垂れ幕1の厚み方向へ突出して対向するように、突起51,51が形成されている。この天井側支持枠50は、ブラケット52及び止着具53(例えばネジやボルト等)を介して天井部aに固定されている。
【0038】
したがって、天井側支持枠50内へ挿入された防煙垂れ幕1は、その上端側の段部14aが、前記両突起51,51に係止され、容易に落下することのないように仮止めされる。
そして、
図6(c)に示すように、天井側支持枠50に対し止着具16(例えば、ネジやボルト等)が挿入され、該止着具16が、化粧枠14と固定枠構成部材11に挿通及び螺合されることで、防煙垂れ幕1は落下不能に固定される。
【0039】
図1に示す一例では、天井部aに対し、横幅方向へ並ぶように複数(図示例によれば2つ)の防煙垂れ幕1が吊持される。隣り合う防煙垂れ幕1,1の間は、
図8に示すように、連結支持枠70によって隙間なく連結される。
連結支持枠70は、凹部71,72を背中合わせにした断面略H状の部材であり、縦方向の固定枠構成部材12の略全長にわたるように設けられる。
図示例によれば、一方(
図8によれば左側)の凹部71には、一方の防煙垂れ幕1の固定枠構成部材12が挿入される。そして、凹部71と固定枠構成部材12とは、止着具17(例えば、ネジやボルト等)によって固定される。
また、他方(
図8によれば右側)の凹部72には、他方の防煙垂れ幕1の固定枠構成部材12が挿入される。
なお、各防煙垂れ幕1は上端部が天井側支持枠50に止着されているため、前記止着具17は省くことが可能である。
【0040】
また、各防煙垂れ幕1の左右端部は、それぞれ、
図7に示すように、壁部bに固定された断面凹状の壁側支持枠60の内部に嵌め合せられる。
壁側支持枠60は、上下方向において固定枠構成部材12の略全長にわたる断面凹状の部材であり、その底部側が止着具18(例えばネジやボルト等)によって壁部bに固定されている。
【0041】
また、
図7及び
図8に示す好ましい一例によれば、固定枠10の横幅方向の端部(詳細には固定枠構成部材12)と壁側支持枠60の底部との間、及び、防煙垂れ幕1と連結支持枠70における凹部72の底部との間に、それぞれ、空間Sが確保されている。
この空間Sは、地震等によって防煙垂れ幕1や、天井部a、壁部bが揺さ振られた場合に、その際の振動を吸収して、防煙垂れ幕1が該防煙垂れ幕1を支持する箇所が破損してしまうのを防ぐ。
【0042】
よって、上記構成の防煙垂れ幕1及び該防煙垂れ幕1の設置構造Aによれば、固定枠10に止着された垂れ幕本体30に弛みを生じた場合には、可動枠20を、可動枠引張手段40によって固定枠10を基準に前記枠外方向へ引っ張れば、可動枠20と共に垂れ幕本体30も引き張られ、該垂れ幕本体30の皺や弛み等の解消することができる。
しかも、簡素構造の可動枠引張手段40を固定枠10と可動枠20の間に配置した構成であるため、この可動枠引張手段40を複数設けたとしても、重量の増加は比較的少なくて済み、ひいては、防煙垂れ幕1が万が一落下した場合でもその衝撃を軽減することができる。
その上、可動枠引張手段40を横幅方向へ複数設けるようにしているため(
図2参照)、垂れ幕本体30の上下方向の張力を横幅方向へわたってきめ細かく調整することができ、ひいては、可動枠引張手段40の横幅方向の全長にわたって皺や弛みが生じるのを防ぐことができる。
また、可動枠引張手段40を横幅方向の端部側にも上下方向に間隔を置いて複数設けているので、上下方向においても、可動枠引張手段40の横幅方向の張力をきめ細かく調整することができる。
【0043】
次に、防煙垂れ幕1の設置構造の他例について、
図9に基づいて説明する。
図9に示す防煙垂れ幕1の設置構造Bは、上述した設置構造について一部を変更したものであるため、主に、その変更部分についての詳細に説明し、重複する説明は省略する。
【0044】
図9に示す防煙垂れ幕1の設置構造Bでは、天井部aに対し略垂下状に防煙垂れ幕1を設けた防煙垂れ幕の設置構造であって、上記構成の防煙垂れ幕1と、該防煙垂れ幕1の上下方向の固定枠構成部材12を支持する支持枠81と、該支持枠81によって横幅方向の一端側が支持された振動吸収膜82と、該振動吸収膜82における横幅方向の他端側を壁部bに止着する止着部材83とを備えている。
【0045】
支持枠81は、上方方向において固定枠構成部材12の略全長にわたる部材であり、その横幅方向の一端側に、固定枠構成部材12に対し断面凹状に嵌り合う凹部81aを有し、他端側に、振動吸収膜82の端部に対し断面略C字状に嵌り合う凹部81bを有する。この支持枠81は、凹部81bに対し外側から挿入された止着具81c(例えばネジやボルト等)によって固定枠構成部材12に対し不動に止着される。
【0046】
また、振動吸収膜82は、防煙垂れ幕1の上下方向の全長にわたるとともに、横幅方向に撓みを有する状態で設けられた可撓性のシート材である。このシート材は、例えば、垂れ幕本体30と同材質のシート材を用いればよい。
そして、振動吸収膜82における横幅方向の一端側と他端側には、それぞれ上下方向へわたる止着バー82a,82bが接続されている。一方の止着バー82aは、止着部材83における凹部81bに対し横幅方向へ抜けることのないように嵌合される。また、他方の止着バー82bは、後述する止着部材83に対し横幅方向へ抜けることのないように嵌合される。
【0047】
止着部材83は、防煙垂れ幕1の上下方向の全長にわたる断面略C字状の部材であり、その内部に前記止着バー82bを嵌め合せた状態で、壁部bに対し、止着具84(例えばネジやボルト等)によって固定されている。
【0048】
よって、
図9に示す防煙垂れ幕1の設置構造Bによれば、地震等により、天井部aや壁部b、防煙垂れ幕1等が揺さ振られた場合であっても、その際の振動を撓みを有する振動吸収膜82によって吸収することができ、ひいては、防煙垂れ幕1や防煙垂れ幕1の接続箇所が破損するのを防ぐことができる。なお、振動吸収膜82が、垂れ幕本体30と同様に、火災時の煙の蔓延を防ぐのは勿論のことである。
【0049】
なお、上記実施例によれば、可動枠20を固定枠10の枠内側に配置するようにしたが、可動枠20は固定枠10に対し枠外方向へ移動するように係合していればよく、他例としては、固定枠10の厚さ方向の端面に、可動枠20を枠外方向へ移動可能に嵌め合せた態様等とすることが可能である。
【0050】
また、可動枠引張手段40は、固定枠10と可動枠20との間で可動枠20を枠外方向へ引っ張る構成であればよく、この可動枠引張手段40の他例としては、固定枠10と可動枠20の間に弾性部材(例えばバネはゴム等)を設け、該弾性部材の弾性によって可動枠20を枠外方向へ引っ張る構成とすることも可能である。
【0051】
また、上記実施例によれば、可動枠引張手段40を横幅方向及び上下方向に複数設けるようにしたが、他例としては、可動枠引張手段40を、横幅方向において単数設けた態様や、上下方向において単数設けた態様、図示例以外の配置で複数設けた態様等とすることが可能である。
【0052】
また、上記実施例によれば、固定枠10及び可動枠20をそれぞれ矩形枠状に構成したが、他例としては、固定枠10及び可動枠20を多角形状やその他の形状に構成することも可能である。
【0053】
また、上記実施例によれば、可動枠20を四辺側の可動枠構成部材21,22からなる略環状(換言すれば無端輪状)に構成したが、可動枠20の他例としては、上記構成から左右の可動枠構成部材22を省き、上下に平行する横方向の可動枠構成部材21,21のみからなる態様等とすることも可能である。
【0054】
また、上記実施例によれば、垂れ幕本体30の一端側を可動枠20の一端側に止着するとともに同垂れ幕本体30の逆端側を可動枠20の逆端側に止着するようにしたが、この垂れ幕本体30は少なくとも一端側が可動枠20によって引っ張られるようにされていればよく、他例としては、垂れ幕本体30の一端側を可動枠20の一端側に止着するとともに同垂れ幕本体30の逆端側を固定枠10や他の不動部位に止着した構成とすることも可能である。
【0055】
また、上記実施例によれば、防煙垂れ幕1を平坦面状に設けたが、他例としては、防煙垂れ幕1を曲面状に形成した態様や、防煙垂れ幕1を横長方向の途中箇所で折れ曲がった形状とした態様等とすることも可能である。
【0056】
また、上記実施例によれば、上下の固定枠構成部材11,11の間に支持部材23を設け、左右の固定枠構成部材12,12の間には支持部材23を設けなかったが、他例としては、左右の固定枠構成部材12,12の間に略同構成の支持部材(図示せず)を設けて、上下方向の支持部材23と横方向の支持部材(図示せず)とが交差する態様とすることも可能である。