【実施例】
【0096】
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。配合量は、特に断りのない限り質量%で示す。
【0097】
[製造例:アルキレンオキシド誘導体からのポリマーソームの作製]
表1または表2に記載したアルキレンオキシド誘導体から下記製造方法を用いてポリマーソーム水分散液を調製した。当該水分散液中のポリマーソームの有無および該ポリマーソームの粒子径を下記方法に従って解析し、当該アルキレンオキシド誘導体のポリマーソーム形成能を評価した。
【0098】
<ポリマーソーム水分散液の製造方法>
アルキレンオキシド誘導体5g、エタノール30gおよびトリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン2gを充分に混合し、次いでその混合液を精製水63gに攪拌しながら滴下することにより、ポリマーソーム水分散液を得た。よって、当該ポリマーソーム水分散液中に含まれるポリマーソームの含有量は、実質5質量%である。
【0099】
<ポリマーソーム形成能の評価方法>
前記ポリマーソーム水分散液に対し、下記3基準がすべて満たされた場合に「ポリマーソーム形成能あり:○」、1基準でも満たされない場合には「ポリマーソーム形成能なし:×」と判定した。
基準1:動的光散乱測定において、粒子径が50〜500nmである粒子の確認
基準2:ブロモフェノールブルー内包実験において、該色素が内包されることの確認
基準3:目視による濁りおよび沈殿が認められないこと
なお、基準1および基準2で用いた測定・実験手法は以下の通りである。
【0100】
・動的光散乱測定によるポリマーソーム粒子径の測定方法
前記方法によって作製したポリマーソーム水分散液を、該ポリマーソーム濃度が約0.1%となるように希釈し、孔径0.45μmのフィルターで濾過(=夾雑物の除去)した後、動的光散乱測定装置(ゼータサイザー、マルバーン社製)を用いて25℃、散乱角度90°での散乱強度を測定した。前記測定装置に搭載されている解析ソフトを用いて、平均粒子径(キュムラント解析法により解析)および分散度(キュムラント解析で得られる2次キュムラントの値を規格化した数値)を算出した。前記分散度は一般的に用いられるパラメーターで、市販の動的光散乱測定装置を用いることで自動的に解析可能である。なお、粒子径解析に必要な溶媒の粘度には25℃の純水の粘度、すなわち0.89mPasの値を用いた。
・ブロモフェノールブルー内包実験
前記ポリマーソーム水分散液の製造方法において、前記精製水のpHを6.0以上に調整し、水溶性色素であるブロモフェノールブルーを溶解した精製水を用いてポリマーソーム分散液を作製した。ポリマーソームが形成された場合には、600nm付近に吸収を有するブロモフェノールブルーがポリマーソーム内部に包含されることになる。よって、得られたポリマーソーム水分散液を透析して外液を除去し、吸光度測定を行い、600nm付近に有意な吸収が確認された場合には、ポリマーソームを含む(当該アルキレンオキシド誘導体にポリマーソーム形成能あり)と判断した。
【0101】
下記式(1)で表されるアルキレンオキシド誘導体のポリマーソーム形成能および該ポリマーソーム粒子径の解析結果を表1に示す。
【化7】
(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基を表し、mは前記オキシアルキレン基、lおよびnは前記オキシエチレン基の平均付加モル数である。)
よって、例えば、式(1)においてAOがオキシブチレン基であり、l+n=15、m=14、R
1及びR
2がメチル基の場合には、(BO)
14(EO)
15、R
1,2=CH
3と表記する。
【0102】
【表1】
【0103】
表1より、分子内にオキシブチレン基とオキシエチレン基を有する製造例1−7、10、および11のブロック型アルキレンオキシド誘導体からポリマーソームが形成されることが確認された。しかしながら、オキシエチレン基を含まない製造例9、またはオキシブチレン基を含まない製造例10のブロック型アルキレンオキシド誘導体からは、ポリマーソームの形成が確認されなかった。よって、ポリマーソームを形成させるには、前記式(1)において、炭素数3〜4のオキシアルキレン基(AO)とオキシエチレン基(EO)の両方を備える必要があり、1≦m、1≦l+nでなくてはならないことがわかる。
また、製造例3と製造例12はオキシブチレン基とオキシエチレン基の付加形態のみが異なるアルキレンオキシド誘導体だが、製造例3(ブロック型)ではポリマーソームが形成されたのに対し、製造例12(ランダム型)ではポリマーソームは形成されなかった。よって、ポリマーソームを形成させるには、前記式(1)において、炭素数3〜4のオキシアルキレン基(AO)とオキシエチレン基(EO)はブロック型で付加されている必要がある。
さらに、R
1及びR
2が炭素数1(製造例1−7)、炭素数6(製造例11)の炭化水素基、または水素(製造例10)であるアルキレンオキシド誘導体からポリマーソームが形成されることが示された。
【0104】
次に、下記式(2)で表されるアルキレンオキシド誘導体のポリマーソーム形成能および該ポリマーソーム粒子径の解析結果を表2に示す。
【化8】
(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、Zはダイマージオールから水酸基を除いた残基を表し、a
1およびa
2は前記オキシアルキレン基の平均付加モル数、b
1およびb
2は前記オキシエチレン基の平均付加モル数である。)
【0105】
【表2】
【0106】
表2より、分子内にオキシブチレン基とオキシエチレン基を有する製造例13−16、19、および20のブロック型アルキレンオキシド誘導体からポリマーソームが形成されることが確認された。しかしながら、オキシエチレン基を含まない製造例17、またはオキシブチレン基を含まない製造例18のブロック型アルキレンオキシド誘導体からは、ポリマーソームが形成されなかった。よって、ポリマーソームを形成させるには、前記式(2)において、炭素数3〜4のオキシアルキレン基(AO)とオキシエチレン基(EO)の両方を備える必要があり、1≦a
1+a
2、1≦b
1+b
2でなくてはならないことがわかる。
また、製造例13と製造例21はオキシブチレン基とオキシエチレン基の付加形態のみが異なるアルキレンオキシド誘導体だが、製造例13(ブロック型)ではポリマーソームが形成されたのに対し、製造例21(ランダム型)ではポリマーソームは形成されなかった。よって、ポリマーソームを形成させるには、前記式(2)において、炭素数3〜4のオキシアルキレン基(AO)とオキシエチレン基(EO)はブロック型で付加されている必要がある。
さらに、R
1及びR
2が炭素数1(製造例13−16)、炭素数6(製造例20)の炭化水素基、または水素(製造例19)であるアルキレンオキシド誘導体からポリマーソームが形成されることが示された。
【0107】
次に、これらのポリマーソームを乳化剤として水中油型乳化組成物を作製し、該組成物の乳化安定性(評価1−3)、使用感(評価4−6)、および皮膚刺激性(評価7)について評価した。さらに、香料成分を配合した組成物については、当該香料に由来する香りの持続効果(評価8)および/または当該香り強度の経時的変化(評価9)についても評価した。以下に、本願試験例で用いた製造方法および評価方法について説明する。
【0108】
<水中油型乳化組成物の製造方法>
前記製造例において作製した(a)ポリマーソーム水分散液を(c)外相としての水性成分に添加し、攪拌混合した後、(b)内相としての油相成分を加えてホモミキサーを用いて均一になるまでせん断混合し、水中油型乳化組成物を得た。
【0109】
<水中油型乳化組成物の評価方法>
評価(1):乳化粒子の状態
製造直後の組成物を光学顕微鏡で観察し、乳化粒子の状態について評価した。
○:乳化粒子は均一で、合一および凝集は認められなかった。
△:乳化粒子はほぼ均一だが、わずかな合一または凝集が認められた。
×:乳化粒子が均一でなく、著しい合一または凝集が認められた。
【0110】
評価(2):乳化安定性1(24時間以内)
製造から24時間以内の組成物の乳化状態について、目視にて評価した。
○:試料は均一で、油浮きまたは乳化粒子の凝集は認められなかった。
△:試料はほぼ均一だが、わずかな油浮きまたは乳化粒子の凝集が認められた。
×:試料が均一でないか、著しい油相の分離または乳化粒子の凝集が認められた。
【0111】
評価(3):乳化安定性2(1か月後)
製造から1ヵ月後の組成物の乳化状態について、目視にて評価した。
◎:製造直後の乳化状態が保たれていた。
○:若干の沈殿が認められたが、製造直後の乳化状態がおおむね保たれていた。
△:沈殿および乳化粒子の合一が認められた。
×:相分離が認められた。
【0112】
評価(4):みずみずしさ
専門パネル10名を用いて組成物の実使用試験を行い、塗布時のみずみずしさについて評価してもらった。
◎:パネル8名以上が、塗布時にみずみずしさを感じた。
○:パネル6名以上8名未満が、塗布時にみずみずしさを感じた。
△:パネル3名以上6名未満が、塗布時にみずみずしさを感じた。
×:パネル3名未満が、塗布時にみずみずしさを感じた。
【0113】
評価(5):きしみ感
専門パネル10名を用いて組成物の実使用試験を行い、塗布中のきしみ感について評価してもらった。
◎:パネル8名以上が、塗布中にきしまないと認めた。
○:パネル6名以上8名未満が、塗布中にきしまないと認めた。
△:パネル3名以上6名未満が、塗布中にきしまないと認めた。
×:パネル3名未満が、塗布中にきしまないと認めた。
【0114】
評価(6):べたつき感
専門パネル10名を用いて組成物の実使用試験を行い、塗布後のべたつき感について評価してもらった。
◎:パネル8名以上が、塗布後にべたつき感がないと認めた。
○:パネル6名以上8名未満が、塗布後にべたつき感がないと認めた。
△:パネル3名以上6名未満が、塗布後にべたつき感がないと認めた。
×:パネル3名未満が、塗布後にべたつき感がないと認めた。
【0115】
評価(7):皮膚刺激性
専門パネル10名の上腕内側部に組成物を塗布して閉塞パッチテスト(24時間)を行い、以下の基準に従って試験結果を数値化した。10名の平均値を算出し、組成物の皮膚刺激性を評価した。
・閉塞パッチテスト結果の数値化
0点:全く異常が認められない。
1点:わずかに赤みが認められる。
2点:赤みが認められる。
3点:赤みと丘疹が認められる。
・組成物の皮膚刺激性の評価
◎:パネル10名の平均値が0点以上0.15点未満。
○:パネル10名の平均値が0.15点以上0.2点未満。
△:パネル10名の平均値が0.2点以上0.3点未満。
×:パネル10名の平均値が0.3点以上。
【0116】
評価(8):香りの持続効果
一定量(10μl)の組成物を専門パネル1名の上腕内側部に塗布し、1時間後の香りの強さを評価してもらった。
◎:香りが強いと感じた。
○:香りがやや強いと感じた。
△:香りが通常レベル(強くも弱くもない)と感じた。
×:香りが弱いと感じた。
【0117】
評価(9):香り強度の経時的変化
一定量の組成物(10μl)を、ろ紙にスポット、または専門パネルの上腕内側部に塗布し、それぞれの香りの強さの経時的変化について、専門パネル2名に評価してもらった。香りの強さは次の7段階で評価してもらい、2名の平均値をグラフ化した。なお、コントロールには、前記一定量の組成物中に含まれる香料成分と同種・同量の香料成分をエタノールに溶解させた溶液を用いた。
レベル6:香りが非常に強いと感じた。
レベル5:香りが強いと感じた。
レベル4:香りがやや強いと感じた。
レベル3:香りが通常レベル(強くも弱くもない)と感じた。
レベル2:香りがやや弱いと感じた。
レベル1:香りが弱いと感じた。
レベル0:香りがほとんど感じられなかった。
【0118】
なお、本願試験例には以下の化合物を用いた。
*1:KF−96A−6cs(信越化学工業株式会社製)
*2:アデカノールGT−700(ADEKA社製)
【0119】
[試験例1:ポリマーソームによる乳化組成物]
下表3に記載した処方の水中油型乳化組成物を作製し、表中の項目について評価した。
【0120】
【表3】
【0121】
製造例1または製造例15のポリマーソームを配合して作製した乳化組成物は、乳化粒子は均一で合一や凝集は認められず、わずかな油浮きも認められず、1カ月後においても当該乳化状態が維持されており、乳化安定性に非常に優れることが示された(試験例1−1、1−2)。また、顕微鏡観察(評価1)においては、粒子径がほぼ揃った油滴が水相中に分散しており、当該組成物が水中油型乳化組成物であることが確認された。さらに、組成物の実使用試験では、みずみずしさ、きしみ感やべたつき感のなさといった使用感に優れ、閉塞パッチテストによる皮膚刺激性もほとんど認められなかった(試験例1−1、1−2)。
これに対し、ポリマーソームまたはその他の乳化剤を配合せずに作製した試験例1−3の組成物では、乳化系とならずに水相と油相が分離していたため、みずみずしさが大きく損なわれていた。
よって、本発明にかかるポリマーソームは、(b)油性成分と(c)水性成分を乳化して水中油型乳化組成物を作製できること、すなわち、乳化剤として機能しうることが示された。さらに、本発明にかかるポリマーソームを用いて作製した水中油型乳化組成物は、乳化安定性が非常に高く、きしみ感やべたつき感がなくてみずみずしさに優れ、さらに皮膚刺激性が低いことが明らかとなった。
【0122】
[試験例2:界面活性剤による乳化組成物との比較]
次に、本発明にかかるポリマーソームの乳化能について、従来の低分子界面活性剤の乳化能との比較を行った。表4に記載した処方の水中油型乳化組成物を作製し、表中の項目について評価した。
【0123】
【表4】
【0124】
化粧料に汎用される界面活性剤を乳化剤に用いて作製した水中油型乳化組成物(試験例2−2、2−3)は、乳化粒子の安定性が高く経時安定性にも優れていたが、みずみずしさに劣り、きしみ感、べたつき感も感じられた。これに対し、製造例2のポリマーソームを乳化剤に用いて作製した水中油型乳化組成物(試験例2−1)では、前記低分子界面活性剤を用いて作製した組成物(試験例2−2、2−3)とほぼ同程度の優れた乳化安定性が得られ、さらに前記使用感にも優れることが示された。
よって、本発明にかかるポリマーソームを乳化剤に用いると、化粧料に汎用される低分子界面活性剤を乳化剤に用いた場合と比べて、きしみ感やべたつき感が少なくてみずみずしさに優れる水中油型乳化組成物が作製できることが明らかとなった。
【0125】
[試験例3:粉体粒子による乳化組成物との比較]
続いて、本発明にかかるポリマーソームの乳化能について、ピッカリングエマルションにおける粉体粒子の乳化能との比較を行った。表5に記載した処方の水中油型乳化組成物を作製し、表中の項目について評価した。なお、試験例3−2の組成物は以下の方法に従って製造した。
・試験例3−3の製造方法
シリカ被覆酸化亜鉛粉末粒子を(c)外相としての水性成分に添加し混合した。これに、別途イオン交換水中に分散させた塩化ジメチルジステアリルアンモニウムを添加し、加熱超音波処理を行った。前記粉末成分を均一に分散させた後、(b)内相としての油性成分を加え、ミキサーで均一になるまで混合し、水中油型乳化組成物を得た。
【0126】
【表5】
【0127】
製造例5のポリマーソームを乳化剤として作製した水中油型乳化組成物(試験例3−1)は、乳化安定性に優れ、きしみ感やべたつき感がなく、みずみずしさに優れていた。これに対し、乳化剤として高濃度の疎水化処理シリカ粉末を用いた試験例3−2の組成物(ピッカリングエマルション)では、きしみ感とべたつき感が感じられた。また、乳化剤として高濃度のシリカ被覆酸化亜鉛粉末とアルキル鎖を2つ有するカチオン性界面活性剤を配合した試験例3−3の組成物(特許文献5のピッカリングエマルション)では、べたつき感は改善されたが、高濃度の粉体粒子に起因して強いきしみ感を生じる結果となった。
よって、本発明にかかるポリマーソームを乳化剤に用いた場合には、紛体粒子を乳化剤に用いた場合と比べて、きしみ感やべたつき感が少なく、みずみずしさに一層優れる水中油型乳化組成物が作製できることが明らかとなった。
【0128】
[試験例4:三相乳化法による乳化組成物との比較]
次に、三相乳化法によって作製された水中油型乳化組成物との比較を行った。表6に記載した処方の水中油型乳化組成物を作製し、表中の項目について評価した。なお、試験例4−2に用いた閉鎖小胞体は、特許文献9に記載の方法に従い、以下の手順で作製した。
・試験例4−2の閉鎖小胞体の作製方法
ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油5gとエタノール30gを充分に混合し、当該混合液を水65gに攪拌しながら滴下した後、ホモミキサーを用いて1分間せん断混合を行い、ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油からなる閉鎖小胞体の水分散液を得た。
【0129】
【表6】
【0130】
製造例13のポリマーソームを用いて乳化した組成物(試験例4−1)は、乳化安定性が高く、みずみずしさ、きしみ感やべたつき感のなさといった使用感に優れていた。これに対し、ポリオキシエチレン(10モル)硬化ヒマシ油からなる閉鎖小胞体を用いて乳化した組成物(試験例4−2)は、乳化安定性が高く、みずみずしい使用感が得られたが、べたつき感が認められた。
よって、本発明にかかるポリマーソームを乳化剤に用いると、三相乳化法に用いられる閉鎖小胞体を乳化剤に用いた場合と比べて、べたつき感の少ない水中油型乳化組成物が得られることが明らかとなった。
【0131】
[試験例5:ポリマーソーム非形成アルキレンオキシド誘導体の乳化能]
試験例4−2で用いられたポリオキシエチレン(10モル)硬化ヒマシ油は、閉鎖小胞体を形成せずとも強い乳化能を有する低分子界面活性剤である。そこで、本発明にかかるポリマーソームについて、ポリマーソームを形成させていない状態での乳化能を評価した。なお、試験例5−2の組成物は以下の方法に従って作製した。
・試験例5−2の製造方法
前記製造例4で用いたブロック型アルキレンオキシド誘導体(前記式(1)において、l+n=27、m=25、R
1,2=CH
3)、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、およびエタノールを(b)油相成分に混合し、あらかじめ均一混合された(c)水相成分にホモミキサーを用いながら徐々に添加することで水中油型乳化組成物を調製した。
【0132】
【表7】
【0133】
試験例5−1と5−2は、同一のアルキレンオキシド誘導体を乳化剤に用いて作製した組成物である。しかしながら、当該誘導体を、ポリマーソームを形成させてから用いた試験例5−1では乳化安定性および使用感に優れる水中油型乳化組成物が得られたのに対し、ポリマーソームを形成させずに用いた試験例5−2では、製造から24時間以内は乳化状態が保たれていたが、その後乳化粒子の合一が進み、1ヶ月後には相分離を起こしていた。また、試験例5−2の組成物では、みずみずしさも損なわれていた。
よって、本発明にかかるアルキレンオキシド誘導体は、ポリマーソームの形態をとることで十分な乳化能を獲得し、経時安定性の高い水中油型乳化組成物を作製できるようになることが示された。
【0134】
[試験例6:式(1)のブロック型アルキレンオキシド誘導体の種類の検討]
次に、前記式(1)で表されるアルキレンオキシド誘導体の種類と、該誘導体から形成されるポリマーソームの乳化能について検討した。表8に記載した処方の水中油型乳化組成物を作製し、表中の項目について評価した。
【0135】
【表8】
【0136】
オキシブチレン基およびオキシエチレン基をともに備え、R
1およびR
2がメチル基であるブロック型アルキレンオキシド誘導体から形成された製造例3のポリマーソームを用いた組成物(試験例6−1)では、乳化安定性が高く、みずみずしさ、きしみ感やべたつき感のなさといった使用感も優れていた。これに対し、オキシエチレン基のみ(製造例8)、オキシブチレン基のみ(製造例9)、またはオキシブチレン基とオキシエチレン基を備えていてもランダムに付加しているアルキレンオキシド誘導体(製造例12)から調製した水分散液では、ポリマーソーム構造が形成されないため、安定な乳化物を作製することができなかった(試験例6−2、6−3、6−6)。また、R
1およびR
2が水素であるブロック型アルキレンオキシド誘導体(製造例10)では、ポリマーソームが形成されて安定な水中油型乳化組成物が作製されたが、べたつき感が生じることが明らかとなった(試験例6−4)。そして、R
1およびR
2が炭素数6の炭化水素基であるブロック型アルキレンオキシド誘導体(製造例11)から形成されたポリマーソームを用いた試験例6−5では、水中油型乳化組成物が作製されたが経時安定性が低く、きしみ感も感じられて使用感に劣っていた。
【0137】
よって、乳化安定性が高く、みずみずしさに優れ、きしみ感やべたつき感のない水中油型乳化組成物を得るには、前記式(1)において、炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の両方を備え、該基の付加形態はブロック状であり、R
1,R
2が炭素数1〜5の炭化水素基であるアルキレンオキシド誘導体から形成されたポリマーソームを用いればよいと考えられる。そして、更なる検討を行った結果、前記式(1)において、1≦m≦70、1≦l+n≦70で、炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は20〜80質量%で、R
1,R
2は同一もしくは異なっていてもよい炭素数1〜4の炭化水素基のブロック型アルキレンオキシド誘導体が好適であることが明らかとなった。
【0138】
[試験例7:式(2)のブロック型アルキレンオキシド誘導体の種類の検討]
続いて、前記式(2)で表されるアルキレンオキシド誘導体の種類と、該誘導体から形成されるポリマーソームの乳化能について検討した。表9に記載した処方の水中油型乳化組成物を作製し、表中の項目について評価した。
【0139】
【表9】
【0140】
オキシブチレン基およびオキシエチレン基をともに備え、R
1およびR
2がメチル基であるブロック型アルキレンオキシド誘導体から形成された製造例13のポリマーソームを用いた組成物(試験例7−1)では、乳化安定性が高く、みずみずしさ、きしみ感やべたつき感のなさといった使用感も優れていた。これに対し、オキシブチレン基のみ(製造例17)、オキシエチレン基のみ(製造例18)、またはオキシブチレン基とオキシエチレン基を備えていてもランダムに付加しているアルキレンオキシド誘導体(製造例21)から調製した水分散液では、ポリマーソーム構造が形成されないため、安定な乳化物を作製することができなかった(試験例7−2、7−3、7−6)。また、R
1およびR
2が水素であるブロック型アルキレンオキシド誘導体(製造例19)では、ポリマーソームが形成されて安定な水中油型乳化組成物が作製されたが、べたつき感が感じられた(試験例7−4)。そして、R
1およびR
2が炭素数6の炭化水素基であるブロック型アルキレンオキシド誘導体(製造例20)から形成されたポリマーソームを用いた試験例7−5では、水中油型乳化組成物が作製されたが経時安定性が低く、きしみ感とべたつき感が感じられて使用感に劣っていた。
よって、乳化安定性が高く、みずみずしさに優れ、きしみ感やべたつき感のない水中油型乳化組成物を得るには、前記式(2)において、炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の両方を備え、該基の付加形態はブロック状であり、R
1,R
2が炭素数1〜5の炭化水素基であるアルキレンオキシド誘導体から形成されたポリマーソームを用いればよいと考えられる。そして、更なる検討を行った結果、前記式(2)において、1≦a
1+a
2≦150、1≦b
1+b
2≦150で、炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は10〜99質量%で、R
1,R
2は同一もしくは異なっていてもよい炭素数1〜4の炭化水素基のブロック型アルキレンオキシド誘導体が好適であることが明らかとなった。
【0141】
[試験例8:油相成分/水相成分比の検討]
水中油型乳化組成物においては、(c)外相としての水相成分に対する(b)内相としての油相成分の割合、すなわち、内油相比(=(b)内相としての油相成分/(c)外相としての水相成分の質量比)が高くなると乳化安定性が低下し、乳化粒子の合一や相分離が起こりやすくなる。そこで、本発明のポリマーソームを乳化剤に用いた水中油型乳化組成物について、内油相比と乳化安定性について検討した。なお、試験例8−6で用いたポリマーソーム水分散液の2倍濃縮液は、以下の方法により作製したものである。
・試験例8−6のポリマーソーム2倍濃縮液の作製方法
製造例6のポリマーソーム水分散液(=ポリマーソーム含有率は5質量%)を37℃の恒温槽に2日間静置し、溶媒(エタノールおよび精製水)を揮発させることで濃縮した。通常、この操作により当該ポリマーソーム水分散液の質量は半分以下になる。当該水分散液を室温に戻した後、静置前と静置後の該水分散液の質量から濃縮率を計算し、濃縮率が2倍(=ポリマーソーム含有率が10質量%)となるように精製水を添加して2倍濃縮液を調製した。
【0142】
【表10】
【0143】
表8から明らかなように、製造例6のポリマーソームを乳化剤として用いることで、内油相比が20−80質量%という幅広い範囲において、乳化安定性の非常に高い水中油型乳化組成物が作製できることが示された(試験例8−1〜8−5)。しかしながら、内油相比が90質量%になると、乳化粒子径の揃った水中油型乳化組成物を作製できたが、当該乳化系を維持することはできなかった(試験例8−6)。
よって、本発明にかかるポリマーソームを乳化剤として用いることで、内油相比が10−85質量%の範囲で非常に安定な水中油型乳化組成物が作製できることが明らかとなった。
【0144】
[試験例9:ポリマーソームの配合量]
続いて、本発明の水中油型乳化組成物におけるポリマーソームの配合量を検討した。
【0145】
【表11】
【0146】
製造例7のポリマーソーム水分散液を5−40質量%(=ポリマーソーム実分に換算すると0.25−2質量%)配合した組成物では、乳化安定性が高く、みずみずしさ、きしみ感やべたつき感のなさといった使用感に優れ、皮膚刺激性は認められなかった(試験例9−2〜9−5)。これに対し、当該ポリマーソーム水分散液の配合量が2質量%(=ポリマーソーム実分に換算すると0.1質量%)の組成物では、皮膚刺激性がなく、前記使用感にも優れていたが、乳化安定性が低下していた(試験例9−6)。また、当該ポリマーソーム水分散液を67.5質量%(=ポリマーソーム実分に換算すると3.375質量%)配合した組成物では、乳化安定性に優れ、皮膚刺激性もなく、使用感も概ね良好(みずみずしく、きしみ感もない)であったが、高濃度のアルキレンオキシド誘導体に起因してべたつき感を生じてしまった(試験例9−1)。
よって、本発明にかかるポリマーソーム水分散液を2.5−65質量%、さらに好ましくは3−50質量%、すなわち、ポリマーソーム実分に換算すると0.125−3.25質量%、さらに好ましくは0.15−2.5質量%配合することで、乳化安定性が高く、みずみずしさ、きしみ感やべたつき感のなさといった使用感に優れ、皮膚刺激性の低い水中油型乳化組成物が作製できることが明らかとなった。
【0147】
[試験例10:香料成分の配合]
次に、(b)内相としての油性成分として、香料成分であるリモネン((R)−1−メチル−4−(1−メチルエテニル)シクロヘキセン)およびシトラール(3、7−ジメチル−2、6−オクタジエナール)を配合した組成物を作製し、前記項目(1)〜(8)について評価した。
【0148】
【表12】
【0149】
表12の結果より、(b)内相としての油性成分としてリモネンおよびシトラールを配合し、製造例3のポリマーソームを乳化剤に用いて作製した水中油型乳化組成物は、乳化安定性が高く、きしみ感・べたつき感・皮膚刺激性がなく、なくみずみずしさに優れ、さらに、香りの持続効果にも優れていた(試験例10−1〜10−4)。これに対し、化粧料に汎用される乳化剤のポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油を乳化剤に用いた水中油型乳化組成物では、乳化安定性が低く、みずみずしさが感じられず、香りの持続効果にも劣っていた(試験例10−5)。よって、本発明に係るポリマーソームを乳化剤とすることにより、香料成分を安定に保持して香りの持続効果が高く、きしみ感・べたつき感・皮膚刺激性がなくてみずみずしさに優れた水中油型乳化組成物が作製できることが明らかとなった。
図2は、試験例10−1で得られた水中油型乳化組成物の光学顕微鏡写真である。本発明に係る水中油型乳化組成物では、香料成分応を含む微細な乳化粒子が合一することなく安定に保持されていることがわかる。
【0150】
香料成分の配合量については、組成物全体に対してリモネンおよびシトラールを合わせて10質量%(試験例10−1)、20質量%(試験例10−2)、30質量%(試験例10−3)、40質量%(試験例10−4)配合した水中油型乳化組成物において、乳化安定性および前記使用感に優れ、香りの持続効果にも優れることが確認された(表12)。従って、本発明にかかる水中油型乳化組成物には、組成物全体に対して香料成分を0.5〜40質量%、より好ましくは1〜30質量%、さらに好ましくは2〜20質量配合できることがわかった。なお、ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油を乳化剤としてリモネンおよびシトラールを合わせて20質量%配合した組成物では、乳化粒子の著しい合一や凝集が起こり、安定な乳化基材を得ることができなかった(試験例10−6)。
【0151】
さらに、試験例10−1で得られた水中油型乳化組成物について、(9)香り強度の経時的変化を評価した(
図3)。まず、ろ紙にスポットした場合には(
図3、左図)、香料成分のエタノール溶解液(コントロール)では1時間以内に香りが著しく弱くなったのに対して、試験例10−1の組成物では2時間後でもスポット直後とほぼ同じ強さの香りが維持されていた。
腕に塗布した場合には(
図3、右図)、エタノール溶解液は急速に香りを失い、塗布から2時間後には香りは完全に失われていた。試験例10−1の組成物においても、塗布直後に香り強度が大きく減少したが、これは塗布時の摩擦によって乳化粒子が破壊され、内油相に保持されていた香料成分が皮膚上に放出されたためと考えられる。しかしながら、香り強度の減少はコントロールに比べて非常に緩やかで、塗布から3時間後であっても香りが感じられた。
なお、本願では割愛したが、本発明者は、(b)内相としての油性成分として配合した香料成分の一部が(d)ポリマーソーム膜内に保持されることを示唆する結果を得ている。ポリマーソーム膜内に保持された香料成分は、乳化粒子が破壊された後も当該膜内に留まり、長期にわたって香り持続効果を発揮すると考えられるため、試験例10−1においても、香料の一部がポリマーソームの膜内に保持されていた可能性が考えられる。
以上の結果より、本発明に係る水中油型乳化組成物は、香料を配合した場合には、当該香りの強度および持続時間に優れることが示された。
【0152】
以下に本発明の水中油型乳化組成物を配合した各種化粧料の実施例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下の実施例によって得られた化粧料は、いずれも乳化安定性が高く、きしみ感やべたつき感がなくみずみずしさに優れ、皮膚刺激性はほとんど認められなかった。さらに、香料成分を配合した化粧料(実施例3、4、7、10、12)では、香りの高い持続効果が認められた。
なお、実施例に配合した調合香料の組成は以下の通りである。これらの調合香料には、低極性のオレンジ油や高極性のローズベースといった極性が大きく異なる成分が含まれており、従来の方法では、水中油型乳化組成物に安定且つ多量に配合することが困難であった。
【0153】
<フローラル系調合香料A>
(1)オレンジ油 5
(2)ジハイドロミルセノール 5
(3)リナロール 7
(4)酢酸リナリル 3
(5)酢酸ベンジル 5
(6)ローズ ベース 15
(7)ヘキシルシンナムアルデヒド 5
(8)メチル ヨノン ガンマ 5
(9)ガラクソライド 10
(10)エディオン 20
(11)リリアール 10
(12)その他香料 10
<フローラル系調合香料B>
(1)オレンジ油 4
(2)レモン油 3
(3)ジハイドロミルセノール 3
(4)リナロール 15
(5)ローズ ベース 10
(6)ターピネオール 5
(7)メチル ヨノン ガンマ 5
(8)ベータ ヨノン 5
(9)ヴェルトフィックス 10
(10)エディオン 15
(11)フロローサ(FLOROSA、QUEST社製) 20
(12)その他香料 5
【0154】
[実施例1:乳液]
<処方>
成分 配合量(質量%)
(ポリマーソーム成分)
POB(21)POE(23)ジメチルエーテル 0.95
トリミリスチン酸グリセリン 0.2
エタノール 5.0
(油性成分)
ジメチルポリシロキサン
*1 3.0
デカメチルシクロペンタシロキサン 4.0
スクワラン 2.0
ヒマワリ油 1.0
(水性成分)
グリセリン 6.0
1、3−ブチレングリコール 5.0
ポリオキシエチレン(10)メチルグルコシド 3.0
水酸化カリウム 0.1
ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.05
ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン 0.1
グリチルリチン酸ジカリウム 0.05
ビワ葉エキス 0.1
L−グルタミン酸ナトリウム 0.05
ウイキョウエキス 0.1
酵母エキス 0.1
ラベンダー油 0.1
ジオウエキス 0.1
ジモルホリノピリダジノン 0.1
キサンタンガム 0.1
カルボキシビニルポリマー 0.1
ベンガラ 適量
黄酸化鉄 適量
パラベン 適量
精製水 残余
<製造方法>
ポリマーソーム成分(POB(21)POE(23)ジメチルエーテル、エタノール、トリミリスチン酸グリセリン)を秤量・攪拌し、均一透明な混合液を調製した。水性成分を十分に溶解させた水相を攪拌しながら前記混合液を滴下し、ポリマーソーム水分散液を得た。当該水分散液に、別途混合・溶解させた油相成分を徐々に加え、ホモミキサーで均一になるまでせん断混合し、水中油型乳乳液を得た。
【0155】
[実施例2:保湿クリーム]
<処方>
成分 配合量(質量%)
(ポリマーソーム成分)
POB(18)POE(41)ジメチルダイマージオールエーテル 1
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン 0.4
1,3−ブチレングリコール 5
(油性成分)
流動パラフィン 10
ジメチルポリシロキサン
*1 5
スクワラン 15
テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 10
(水性成分)
グリセリン 10
エリスリトール 1
ポリエチレングリコール(分子量1500) 5
水酸化カリウム 0.1
ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.05
酢酸トコフェロール 0.05
パラオキシ安息香酸エステル 適量
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.3
ポリビニルアルコール 0.1
カルボキシビニルポリマー 0.2
精製水 残余
<製造方法>
ポリマーソーム成分(POB(18)POE(41)ジメチルダイマージオールエーテル、1,3−ブチレングリコール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン)を秤量・攪拌し、均一透明な混合液を調製した。水性成分を十分に溶解させた水相を攪拌しながら前記混合液を滴下し、ポリマーソーム水分散液を得た。当該水分散液に別途混合・溶解させた油相成分を徐々に加え、ホモミキサーで均一になるまでせん断混合し、水中油型保湿クリームを得た。
【0156】
[実施例3:クレンジングクリーム]
<処方>
成分 配合量(質量%)
(ポリマーソーム成分)
POB(20)POE(20)ジメチルエーテル 3
ピバリン酸トリプロピレングリコール 0.2
ジプロピレングリコール 15
(油性成分)
α−オレフィンオリゴマー 20
ピバリン酸トリプロピレングリコール 0.8
ワセリン 5
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 20
ジメチルポリシロキサン
*1 2
メチルフェニルポリシロキサン 15
バチルアルコール 0.5
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 1
フローラル系調合香料A 5.0
(水性成分)
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 1
ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム 1
L−セリン 0.1
オウバクエキス 0.1
アルギン酸ナトリウム 0.1
精製水 残余
<製造方法>
ポリマーソーム成分(POB(20)POE(20)ジメチルエーテル、ジプロピレングリコール、ピバリン酸トリプロピレングリコール)を秤量・攪拌し、均一透明な混合液を得た。水性成分を十分に溶解させた水相を攪拌しながら当該混合液を滴下し、ポリマーソーム水分散液を得た。当該水分散液に別途混合・溶解させた油相成分を徐々に加え、ホモミキサーで均一になるまでせん断混合し、水中油型クレンジングクリームを得た。
【0157】
[実施例4:日焼け止め乳液]
<処方>
成分 配合量(質量%)
(ポリマーソーム成分)
POB(15)POE(44)ジメチルダイマージオールエーテル 0.95
オクタン酸オクチル 0.3
エタノール 5
(油性成分)
イソドデカン 8
ジメチルポリシロキサン
*1 5
オクチルメトキシシンナメート 5
オクトクリレン 2
ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン 3
オキシベンゾン 1
フローラル系調合香料A 2
(水性成分)
1,3−ブチレングリコール 5
トリエタノールアミン 0.1
キサンタンガム 0.1
(アクリル酸/アクリル酸アルキル(C10−30))コポリマー 0.1
カルボキシビニルポリマー 0.1
トラネキサム酸 2
タルク 3
フェノキシエタノール 適量
エデト酸二ナトリウム 適量
精製水 残余
<製造方法>
ポリマーソーム成分(POB(15)POE(44)ジメチルダイマージオールエーテル、エタノール、オクタン酸オクチル)を秤量・攪拌し、均一透明な混合液を得た。水性成分を十分に溶解させた水相を攪拌しながら当該混合液を滴下し、ポリマーソーム水分散液を得た。当該水分散液に別途混合・溶解させた油相成分を徐々に加え、ホモミキサーで均一になるまでせん断混合し、水中油型日焼け止め乳液を得た。
【0158】
[実施例5:日焼け止め乳液]
<処方>
成分 配合量(質量%)
(ポリマーソーム成分)
POB(21)POE(23)ジメチルエーテル 1
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン 0.2
エタノール 5
(油性成分)
デカメチルシクロペンタシロキサン 22
イソドデカン 12.5
テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 8
ジメチルポリシロキサン
*1 1
カプリリルメチコン 5
イソステアリン酸 0.2
オクチルメトキシシンナメート 7.5
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 2
オクトクリレン 3
ジメチコジエチルベンザルマロネート 3
2、4−ビス−[{4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ}−フェニル]−6−(4−メトキシフェニル)−1、3、5−トリアジン 0.5
(水性成分)
グリセリン 3.5
サクシノグリカン 0.15
エタノール 5
フェニルベンズイミダゾールスルホン酸 0.5
2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール 0.2
食塩 0.3
フェノキシエタノール 適量
エデト酸二ナトリウム 適量
精製水 残余
<製造方法>
ポリマーソーム成分(POB(21)POE(23)ジメチルエーテル、エタノール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン)を秤量・攪拌し、均一透明な混合液を得た。水性成分を十分に溶解させた水相を攪拌しながら当該混合液を滴下し、ポリマーソーム水分散液を得た。当該水分散液に別途混合・加熱溶解させた油相成分を徐々に加え、ホモミキサーで均一になるまでせん断混合し、水中油型日焼け止め乳液を得た。
【0159】
[実施例6:クレンジングローション]
<処方>
成分 配合量(質量%)
(ポリマーソーム成分)
POB(21)POE(23)ジメチルエーテル 1
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 0.4
1,3−ブチレングリコール 5
(油性成分)
流動パラフィン 10
ワセリン 5
セタノール 1
ステアリン酸 2
モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 0.2
(水性成分)
ジグリセリン 0.5
ポリエチレングリコール(分子量1500) 3
トリエタノールアミン 1
酢酸トコフェロール 0.1
カルボキシビニルポリマー 0.03
パラベン 適量
精製水 残余
<製造方法>
ポリマーソーム成分(POB(21)POE(23)ジメチルエーテル、1,3−ブチレングリコール、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル)を秤量・攪拌し、均一透明な混合液を得た。水性成分を十分に溶解させた水相を攪拌しながら当該混合液を滴下し、ポリマーソーム水分散液を得た。当該水分散液に別途混合・溶解させた油相成分を徐々に加え、ホモミキサーで均一になるまでせん断混合し、水中油型クレンジングローションを得た。
【0160】
[実施例7:ヘアクリーム]
<処方>
成分 配合量(質量%)
(ポリマーソーム成分)
POB(15)POE(15)ジメチルエーテル 2
テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール 0.5
1,3−ブチレングリコール 10
(油性成分)
流動パラフィン 5
ワセリン 2
ジメチルポリシロキサン
*1 5
セタノール 2
ステアリルアルコール 1
ポリオキシプロピレン(7)グリセリルエーテル 2
親油型モノステアリン酸グリセリン 2
フローラル系調合香料B 2
(水性成分)
パラオキシ安息香酸エステル 適量
香料 適量
精製水 残余
<製造方法>
ポリマーソーム成分(POB(15)POE(15)ジメチルエーテル、1,3−ブチレングリコール、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール)を秤量・攪拌し、均一透明な混合液を得た。水性成分を十分に溶解させた水相を攪拌しながら当該混合液を滴下し、ポリマーソーム水分散液を得た。当該水分散液に別途混合・溶解させた油相成分を徐々に加え、ホモミキサーで均一になるまでせん断混合し、水中油型ヘアクリームを得た。
【0161】
[実施例8:ヘアスタイリングクリーム]
<処方>
成分 配合量(質量%)
(ポリマーソーム成分)
POB(20)POE(25)ジメチルエーテル 2
オクチルメトキシシンナメート 0.4
エタノール 10
(油性成分)
揮発性イソパラフィン 5
ジメチルポリシロキサン
*1 2
イソブテン末端ポリオキシエチレン・ジメチルポリシロキサンブロック共重合体
(FZ−2250、東レ・ダウコーニング株式会社製) 2
イソステアリン酸 1
(水性成分)
グリセリン 5
水酸化ナトリウム 0.15
パラオキシ安息香酸エステル 適量
フェノキシエタノール 適量
エデト酸3ナトリウム 適量
キサンタンガム 0.5
カラギーナン 0.3
酢酸ビニル/ビニルピロリドン共重合体 2
(PVA−6450、大阪有機化学工業株式会社製)
カルボキシビニルポリマー 0.5
精製水 残余
<製造方法>
ポリマーソーム成分(POB(20)POE(25)ジメチルエーテル、エタノール、オクチルメトキシシンナメート)を秤量・攪拌し、均一透明な混合液を得た。水性成分を十分に溶解させた水相を攪拌しながら前記混合液を滴下し、ポリマーソーム水分散液を得た。当該水分散液に別途混合・溶解させた油相成分を徐々に加え、ホモミキサーで均一になるまでせん断混合し、水中油型ヘアスタイリングクリームを得た。
【0162】
[実施例9:ヘアオイルクリーム]
<処方>
成分 配合量(質量%)
(ポリマーソーム成分)
POB(21)POE(23)ジメチルエーテル 1
ツバキ油 0.3
エタノール 10
(油性成分)
水添ポリイソブテン 50
ツバキ油 9.7
オキシベンゾン 適量
高重合メチルポリシロキサン 10
(BY25−320、東レ・ダウコーニング株式会社)
(水性成分)
精製水 残余
<製造方法>
ポリマーソーム成分(POB(21)POE(23)ジメチルエーテル、エタノール、ツバキ油)を秤量・攪拌し、均一透明な混合液を得た。水性成分を十分に溶解させた水相を攪拌しながら前記混合液を滴下し、ポリマーソーム水分散液を得た。当該水分散液に別途混合・溶解させた油相成分を徐々に加え、ホモミキサーで均一になるまでせん断混合し、水中油型ヘアオイルクリームを得た。
【0163】
[実施例10:ヘアトリートメント]
<処方>
成分 配合量(質量%)
(ポリマーソーム成分)
POB(6)POE(18)ジメチルダイマージオールエーテル 0.95
2−エチルヘキサン酸セチル 0.4
プロピレングリコール 6
(油性成分)
ジメチルポリシロキサン
*1 2.6
セタノール 0.5
ベヘニルアルコール 3
フローラル系香料B 3
(水性成分)
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.7
クエン酸 0.05
乳酸ナトリウム液 0.01
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
ユリエキス 0.1
ヒドロキシエチルセルロース 0.1
パラオキシ安息香酸エステル 適量
精製水 残余
<製造方法>
ポリマーソーム成分(POB(6)POE(18)ジメチルダイマージオールエーテル、プロピレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル)を秤量・攪拌し、均一透明な混合液を得た。水性成分を十分に溶解させた水相を攪拌しながら前記混合液を滴下し、ポリマーソーム水分散液を得た。当該水分散液に別途混合・溶解させた油相成分を徐々に加え、ホモミキサーで均一になるまでせん断混合し、水中油型ヘアトリートメントを得た。
【0164】
[実施例11:乳化ファンデーション]
<処方>
成分 配合量(質量%)
(ポリマーソーム成分)
POB(29)POE(32)ジメチルエーテル 2
オクチルメトキシシンナメート 0.5
エタノール 5.0
(油性成分)
アルキル変性シリコーン樹脂被覆酸化チタン 9.0
アルキル変性シリコーン樹脂被覆超微粒子酸化チタン(粒子径40nm) 5.0
アルキル変性シリコーン樹脂被覆酸化鉄(赤) 0.5
アルキル変性シリコーン樹脂被覆酸化鉄(黄) 1.5
アルキル変性シリコーン樹脂被覆酸化鉄(黒) 0.2
ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン 0.5
デカメチルペンタシクロシロキサン 5.0
パラメトキシ桂皮酸オクチル 5.0
アクリルシリコーン 4.0
(水性成分)
グリセリン 6.0
キサンタンガム 0.1
カルボキシメチルセルロース 0.3
アクリロイルジメチルタウリンナトリウム/アクリル酸ヒドロキシエチル共重合体
(含有量:35〜40質量%) 1.5
イオン交換水 残余
<製造方法>
ポリマーソーム成分(POB(29)POE(32)ジメチルエーテル、エタノール、オクチルメトキシシンナメート)を秤量・攪拌し、均一透明な混合液を得た。水性成分を十分に溶解させた水相を攪拌しながら前記混合液を滴下し、ポリマーソーム水分散液を得た。当該水分散液に別途混合・溶解・分散させた油相成分および粉末成分を徐々に加え、ホモミキサーで均一になるまでせん断混合し、水中油型乳化ファンデーションを得た。
【0165】
[実施例12:水系フレグランス]
<処方>
成分 配合量(質量%)
(ポリマーソーム成分)
POB(21)POE(23)ジメチルエーテル 0.95
2−エチルヘキサン酸セチル 0.4
エタノール 10
(油性成分)
ジメチルポリシロキサン
*1 10
メチルフェニルポリシロキサン 1
フローラル系香料B 20
(水性成分)
グリセリン 4
パラオキシ安息香酸エステル 適量
精製水 残余
<製造方法>
ポリマーソーム成分(POB(21)POE(23)ジメチルエーテル、2−エチルヘキサン酸セチル、エタノール)を秤量・攪拌し、均一透明な混合液を得た。水性成分を十分に溶解させた水相を攪拌しながら前記混合液を滴下し、ポリマーソーム水分散液を得た。当該水分散液に別途混合・溶解させた油相成分を徐々に加え、ホモミキサーで均一になるまでせん断混合し、水中油型フレグランスを得た。