【文献】
Wittenberger, Steven J. et al.,The design and synthesis of cyclic renin inhibitors,Tetrahedron Letters,1991年,vol.32 no.52,pp.7655-7658
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
発明の詳細な説明
本発明は、式IVの化合物:
【化8】
またはその互変異性体もしくは塩を調製する方法に関する。R
1部分は、
H;
−C
1〜8アルキル、例えば、−CH
3、−CH
2CH
3、−(CH
2)
2CH
3、−CH(CH
3)
2、−CH
2CH(CH
3)
2、−(CH
2)
3CH
3、−(CH
2)
4CH
3、−(CH
2)
2CH(CH
3)
2、−(CH
2)
5CH
3、および−(CH
2)
6CH
3;
−C
1〜3アルキレン−C
6〜10アリール、例えば、ベンジル;
−[(CH
2)
2O]
1〜3CH
3、例えば、−(CH
2)
2OCH
3および−[(CH
2)
2O]
2CH
3;
−C
1〜6アルキレン−OC(O)R
10、例えば、−CH
2OC(O)CH
3、−CH
2OC(O)CH
2CH
3、−CH
2OC(O)(CH
2)
2CH
3、−CH
2CH(CH
3)OC(O)CH
2CH
3、−CH
2OC(O)OCH
3、−CH
2OC(O)OCH
2CH
3、−CH(CH
3)OC(O)OCH
2CH
3、−CH(CH
3)OC(O)O−CH(CH
3)
2、−CH
2OC(O)O−シクロプロピル、−CH(CH
3)−OC(O)−O−シクロヘキシル、−CH
2OC(O)O−シクロペンチル、−CH
2OC(O)−CH[CH(CH
3)
2]−NH
2、および−CH
2OC(O)−CH[CH(CH
3)
2]−NHC(O)OCH
3;
−C
1〜6アルキレン−NR
11R
12、例えば、−(CH
2)
2−N(CH
3)
2、
【化9】
−C
1〜6アルキレン−C(O)R
13、例えば、−CH
2C(O)OCH
3、−CH
2C(O)O−ベンジル、−CH
2C(O)−N(CH
3)
2、および
【化10】
−C
0〜6アルキレンモルホリニル、例えば、−(CH
2)
2−モルホリニルおよび−(CH
2)
3−モルホリニル:
【化11】
−C
1〜6アルキレン−SO
2−C
1〜6アルキル、例えば、−(CH
2)
2SO
2CH
3;
【化12】
から選択される。
【0012】
R
10部分は、
−C
1〜6アルキル、例えば、−CH
3および−CH
2CH
3;
−O−C
1〜6アルキル、例えば、−OCH
3、−O−CH
2CH
3、および−O−CH(CH
3)
2;
−O−C
3〜7シクロアルキル、例えば、−O−シクロプロピル、−O−シクロヘキシル、および−O−シクロペンチル;
−CH[CH(CH
3)
2]−NH
2;ならびに
−CH[CH(CH
3)
2]−NHC(O)O−C
1〜6アルキルから選択される。
【0013】
R
11およびR
12部分は、−C
1〜6アルキル(例えば、CH
3)であるか、または−(CH
2)
3〜6−、−C(O)−(CH
2)
3−、または−(CH
2)
2O(CH
2)
2−として一緒になって、例えば:
【化13】
などの基を形成する。
【0014】
R
13部分は、−O−C
1〜6アルキル、例えば、−OCH
3、−O−ベンジル、および−NR
11R
12、例えば、−N(CH
3)
2、および
【化14】
から選択される。
【0015】
加えて、R
1の中の各アルキル基は、1〜8個のフッ素原子で場合によって置換されている。例えば、R
1が−C
1〜8アルキルである場合、R
1はまた、−CH(CH
3)CF
3、−CH
2CF
2CF
3、−CH(CF
3)
2、−(CH
2)
2CF
3、−CH(CH
2F)
2、−C(CF
3)
2CH
3、および−CH(CH
3)CF
2CF
3などの基であることもできる。
【0016】
「X」部分は、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、テトラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、ピリミジン、ピリダジン、ベンゾイミダゾール、ピラン、およびピリジルトリアゾールから選択されるヘテロアリールであり、結合点は、任意の利用可能な炭素環原子または窒素環原子の位置にある。一部の実施形態では、R
2は存在しなくてもよいことに注意されたい。存在する場合、R
2は任意の利用可能な炭素原子上にある。R
3は任意の利用可能な炭素原子または窒素原子上にある。
【0017】
ピラゾール環として、
【化15】
が挙げられ、この具体例として、
【化16】
が挙げられる。
【0018】
イミダゾール環として、
【化17】
が挙げられ、この具体例として、
【化18】
が挙げられる。
【0019】
トリアゾール環として、1,2,3−トリアゾール、例えば:
【化19】
など、ならびに1,2,4−トリアゾール、例えば:
【化20】
などが挙げられる。
【0020】
ベンゾトリアゾール環として、
【化21】
が挙げられ、この具体例として、
【化22】
が挙げられる。
【0021】
テトラゾール環として、
【化23】
が挙げられる。
【0022】
オキサゾール環として、
【化24】
が挙げられ、この具体例として、
【化25】
が挙げられる。
【0023】
イソオキサゾール環として、
【化26】
が挙げられ、この具体例として、
【化27】
が挙げられる。
【0024】
チアゾール環として、
【化28】
が挙げられ、この具体例として、
【化29】
が挙げられる。
【0025】
ピリミジン環として、
【化30】
が挙げられ、この具体例として、
【化31】
が挙げられる。
【0026】
ピリダジン環として、
【化32】
が挙げられる。
【0027】
ベンゾイミダゾール環として、
【化33】
が挙げられ、この具体例として、
【化34】
が挙げられる。
【0028】
ピラン環として、
【化35】
が挙げられる。
【0029】
ピリジルトリアゾール環として、
【化36】
が挙げられ、この具体例として、
【化37】
が挙げられる。
【0030】
一部のヘテロアリール環は、互変異性体の形態で存在でき、このような互変異性体の形態は本発明の一部であり、「ヘテロアリール」という用語により包含されることを理解されたい。したがって、Xが1つの特定のヘテロアリール環であるとして化合物が描写されている場合、化合物はまた互変異性体の形態で存在することもでき、逆もまた同様であり、両方の形態が本発明により包含されていることを理解されたい。
【化38】
【0031】
R
2部分は存在しなくてもよい。存在する場合、R
2は「X」基の中の炭素原子に結合し、
H;
ハロ、例えば、クロロおよびフルオロ;
−C
0〜5アルキレン−OH、例えば、−OH、−CH
2OH、−CH(OH)CH
3、および−C(CH
3)
2−OH;
−C
1〜6アルキル、例えば、−CH
3、−(CH
2)
2CH
3、−CH(CH
3)
2、および−(CH
2)
3−CH
3;
−C
3〜7シクロアルキル、例えば、シクロプロピルおよびシクロヘキシル;
−C
0〜2アルキレン−O−C
1〜6アルキル、例えば、−OCH
3、−OCH
2CH
3、−CH
2−OCH
3、および−(CH
2)
2−OCH
3;
−C(O)C
1〜6アルキル、例えば、−C(O)CH
3;
−C
0〜1アルキレン−COOH、例えば、−COOHおよび−CH
2−COOH;
−C(O)NR
20R
21、例えば、−C(O)NH
2、−C(O)NHCH
3、−C(O)N(CH
3)
2、−C(O)NH−(CH
2)
2CH
3、−C(O)NH−(CH
2)
2−OH、−C(O)NH−シクロプロピル、−C(O)N(CH
3)−CH
2CH(CH
3)
2、および−C(O)N(CH
3)[(CH
2)
2OCH
3];
−NHC(O)−フェニレン−OCH
3、例えば、−NHC(O)−2−メトキシフェニル;
=O;
ハロ、−OH、および−OCH
3から独立して選択される1つまたは2つの基で場合によって置換されているフェニル、例えば、フェニル、2−クロロフェニル、2−フルオロフェニル、2−ヒドロキシフェニル、2−メトキシフェニル、3−クロロフェニル、3−フルオロフェニル、3−メトキシフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、4−メトキシフェニル、2,5−ジメトキシフェニル、2,4−ジクロロフェニル、2−メトキシ、5−フルオロフェニル、および3,4−ジクロロフェニル;
ピリジニル;および
ピラジニル
から選択される。
【0032】
R
20部分は、Hまたは−C
1〜6アルキル(例えば、−CH
3および−(CH
2)
2CH
3)である。R
21部分は、H、−C
1〜6アルキル(例えば、−CH
3および−(CH
2)
2CH
3)、−(CH
2)
2OH、−(CH
2)
2OCH
3、−(CH
2)
2SO
2NH
2、および−C
0〜1アルキレン−C
3〜7シクロアルキル(例えば、シクロプロピルおよび−CH
2−シクロプロピル)から選択される。R
20およびR
21はまた、一緒になって、ハロまたは−OHで場合によって置換されており、環内に酸素原子を場合によって含有する、飽和または部分不飽和の−C
3〜5ヘテロ環を形成することもできる。飽和−C
3〜5ヘテロ環として、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジンおよびモルホリンが挙げられ、よって、例示的R
2基として、
【化39】
が挙げられる。
【0033】
部分不飽和−C
3〜5ヘテロ環として、2,5−ジヒドロ−1H−ピロールが挙げられ、よって、例示的R
2基として、
【化40】
が挙げられる。
【0034】
加えて、R
2の中の各アルキル基は、1〜8個のフッ素原子で場合によって置換されている。例えば、R
2が−C
1〜6アルキルである場合、R
2はまた、例えば、−CH(CH
3)CF
3、−CH
2CF
2CF
3、−CH(CF
3)
2、−(CH
2)
2CF
3、−CH(CH
2F)
2、−C(CF
3)
2CH
3、および−CH(CH
3)CF
2CF
3などの基であることができる。
【0035】
R
3部分は、「X」基の中の炭素原子または窒素原子に結合しており、
H;
−OH;
−C
1〜6アルキル、例えば、−CH
3;
−C
1〜2アルキレン−COOH、例えば、−CH
2COOHおよび−(CH
2)
2−COOH;
−CH
2OC(O)CH(R
30)NH
2、例えば、−CH
2OC(O)CH[CH(CH
3)
2]NH
2;
−CH[CH(CH
3)
2]−NHC(O)O−C
1〜6アルキル;
ピリジニル;および
ハロおよび−OCH
3から選択される1つまたは複数の基で場合によって置換されているフェニルまたはベンジル(例えば、4−クロロフェニル、3−メトキシフェニル、2,4−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、2−クロロ,5−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、2,6−ジフルオロ,4−クロロフェニル、2−クロロベンジル、3−クロロベンジル、4−クロロベンジル、3−メトキシベンジル、2−クロロ,5−フルオロベンジル、3−クロロ,5−フルオロベンジル、2−フルオロ,4−クロロベンジル、3−クロロ,4−フルオロベンジル、2,6−ジフルオロ,s3−クロロベンジル、2,6−ジフルオロ,4−クロロベンジル、および2,3,5,6−テトラフルオロ,4−メトキシベンジル)から選択される。
【0036】
R
30部分は、H、−CH(CH
3)
2、フェニル、およびベンジルから選択される。加えて、R
3が窒素原子に結合している場合、R
3はP
4であることができ、P
4はアミノ保護基である。加えて、R
3の中の各アルキル基は、1〜8個のフッ素原子で場合によって置換されている。例えば、R
3が−C
1〜6アルキルである場合、R
3はまた、例えば、−CH(CH
3)CF
3、−CH
2CF
2CF
3、−CH(CF
3)
2、−(CH
2)
2CF
3、−CH(CH
2F)
2、−C(CF
3)
2CH
3、および−CH(CH
3)CF
2CF
3などの基であることもできる。
【0037】
R
4およびR
5基に対する付番は以下の通りである:
【化41】
【0038】
整数「a」は0または1である。R
4部分は、存在する場合、ハロ、−CH
3、−CF
3、および−CNから選択される。一実施形態では、aは0である。別の実施形態では、aは1であり、R
4はハロ、例えば、3−クロロまたは3−フルオロなどである。整数「b」は0であるか、または1〜3の整数である。R
5部分は、存在する場合、ハロ、−OH、−CH
3、−OCH
3、および−CF
3から独立して選択される。一実施形態では、bは0である。別の実施形態では、bは1であり、R
5は、Cl、F、−OH、−CH
3、−OCH
3、および−CF
3から選択され、例えば、2’−クロロ、3’−クロロ、2’−フルオロ、3’−フルオロ、2’−ヒドロキシ、3’−ヒドロキシ、3’−メチル、2’−メトキシ、または3’−トリフルオロメチルなどである。別の実施形態では、bは1であり、R
5はハロ、−CH
3、または−OCH
3であり、例えば、3’−クロロ、3’−メチル、または2’−メトキシなどである。一実施形態では、bは2であり、R
5は2’−フルオロ−5’−クロロ、2’,5’−ジクロロ、2’,5’−ジフルオロ、2’−メチル−5’−クロロ、3’−フルオロ−5’−クロロ、3’−ヒドロキシ−5’−クロロ、3’,5’−ジクロロ、3’,5’−ジフルオロ、2’−メトキシ−5’−クロロ、2’−メトキシ−5’−フルオロ、2’−ヒドロキシ−5’−フルオロ、2’−フルオロ−3’−クロロ、2’−ヒドロキシ−5’−クロロ、または2’−ヒドロキシ−3’−クロロであり、別の実施形態では、bは2であり、各R
5は、独立して、ハロ、例えば、2’−フルオロ−5’−クロロおよび2’,5’−ジクロロである。別の実施形態では、bは3であり、各R
5は、独立して、ハロまたは−CH
3、例えば、2’−メチル−3’,5’−ジクロロまたは2’−フルオロ−3’−メチル−5’−クロロなどである。さらに別の実施形態では、aは1であり、bは1であり、
R4およびR
5は、独立して、ハロ、例えば、3−クロロおよび
3’−クロロである。
【0039】
定義
本発明の化合物および方法を記載する場合、他に指摘されていない限り、以下の用語は以下の意味を有する。加えて、本明細書で使用される場合、使用する状況が明らかに他を指示していない限り、単数の形態「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、対応する複数の形態を含む。「含む(comprising)」、「含む(including)」および「有する」という用語は、包含的であることを意図し、列挙した要素以外に追加の要素が存在し得ることを意味する。本明細書中で使用されている、成分の量、特性、例えば、分子量など、反応条件などを表現するすべての数は、すべての場合において、他に指摘されていない限り、「約」という用語により修飾されているものであると理解されたい。したがって、本明細書中で記述されている数は、本発明で得ようとしている所望の特性に応じて異なり得る近似値である。少なくとも、かつ均等論の原理の特許請求の範囲への適用を制限しようとする試みとしてではなく、各数は、報告された有効数字を考慮して、および通常の丸め技法を適用することによって、少なくとも解釈されるべきである。
【0040】
本明細書中に記載されている化合物は通常、市販のMDL(登録商標)ISIS/Drawソフトウエア(Symyx、Santa Clara、California)のAutoNom機能を使用して命名される。
【0041】
本明細書で使用される場合、「式を有する」または「構造を有する」という句は、制限することを意図せず、「含む(comprising)」という用語が一般的に使用されるのと同じように使用される。例えば、1つの構造が描写されている場合、別途述べられていない限り、すべての立体異性体および互変異性体形態が包含されることを理解されたい。
【0042】
「アルキル」という用語は、直鎖または分枝であってよい一価の飽和炭化水素基を意味する。他に定義されない限り、このようなアルキル基は通常、1〜10個の炭素原子を含有し、例えば、−C
1〜4アルキル、−C
1〜5アルキル、−C
2〜5アルキル、−C
1〜6アルキル、−C
1〜8アルキル、および−C
1〜10アルキルを含む。代表的なアルキル基は、例として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシルなどが挙げられる。
【0043】
特定の炭素原子数が本明細書中で使用されたある特定の用語を対象とする場合、炭素原子の数は下付き文字として用語の前に示されている。例えば、「−C
1〜6アルキル」という用語は、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基を意味し、「−C
3〜7シクロアルキル」という用語は、3〜7個の炭素原子を有するシクロアルキル基をそれぞれ意味し、この場合炭素原子は任意の許容される構成にある。
【0044】
「アルキレン」という用語は、直鎖または分枝であってよい二価の飽和炭化水素基を意味する。他に定義されない限り、このようなアルキレン基は通常、0〜10個の炭素原子を含有し、例えば、−C
0〜1アルキレン−、−C
0〜6アルキレン−、−C
1〜3アルキレン−、および−C
1〜6アルキレン−が挙げられる。代表的なアルキレン基は、例として、メチレン、エタン−1,2−ジイル(「エチレン」)、プロパン−1,2−ジイル、プロパン−1,3−ジイル、ブタン−1,4−ジイル、ペンタン−1,5−ジイルなどが挙げられる。アルキレンという用語が、ゼロ個の炭素を含む、例えば、−C
0〜1アルキレン−である場合、このような用語は、炭素原子の不在を含む、すなわち、アルキレンという用語で分離される基を結合している共有結合がなければ、アルキレン基は存在しないことを意図することを理解されたい。
【0045】
「アリール」という用語は、単環(すなわち、フェニル)または1つもしくは複数の縮合環を有する一価の芳香族炭化水素を意味する。縮合環系は、完全に不飽和であるもの(例えば、ナフタレン)ならびに部分的に不飽和であるもの(例えば、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン)を含む。他に定義されていない限り、このようなアリール基は通常、6〜10個の炭素環原子を含有し、例えば、−C
6〜10アリールを含む。代表的なアリール基は、例として、フェニルおよびナフタレン−1−イル、ナフタレン−2−イルなどが挙げられる。
【0046】
「シクロアルキル」という用語は、一価の飽和炭素環式炭化水素基を意味する。他に定義されない限り、このようなシクロアルキル基は通常、3〜10個の炭素原子を含有し、例えば、−C
3〜5シクロアルキル、−C
3〜6シクロアルキルおよび−C
3〜7シクロアルキルを含む。代表的なシクロアルキル基は、例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。
【0047】
「ハロ」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを意味する。
【0048】
「ヘテロ環」という用語は、単環または2つの縮合環を有する一価の不飽和(芳香族)ヘテロ環ならびに単環または複数の縮合環を有する一価の飽和および部分不飽和の基を含むことを意図する。ヘテロ環は、合計3〜15個の環原子を含有することができ、これらのうち1〜14個は環炭素原子であり、1〜4個は、窒素、酸素または硫黄から選択される環ヘテロ原子である。しかし、通常、ヘテロ環は、合計3〜10個の環原子を含有し、これらのうち1〜9個は環炭素原子であり、1〜4個は環ヘテロ原子である。結合点は任意の利用可能な炭素環原子または窒素環原子の位置にある。例示的ヘテロ環として、例えば、−C
1〜7ヘテロ環、−C
3〜5ヘテロ環、−C
2〜6ヘテロ環、−C
3〜12ヘテロ環、−C
5〜9ヘテロ環、−C
1〜9ヘテロ環、−C
1〜11ヘテロ環、および−C
1〜14ヘテロ環
が挙げられる。
【0049】
一価の不飽和ヘテロ環は、一般的に「ヘテロアリール」基とも呼ばれる。他に定義されない限り、ヘテロアリール基は通常、合計5〜10個の環原子を含有し、このうち1〜9個は環炭素原子であり、1〜4個は環ヘテロ原子であり、例えば、−C
1〜9ヘテロアリールおよび−C
5〜9ヘテロアリールを含む。代表的なヘテロアリール基は、例として、ピロール(例えば、3−ピロリルおよび2H−ピロール−3−イル)、イミダゾール(例えば、2−イミダゾリル)、フラン(例えば、2−フリルおよび3−フリル)、チオフェン(例えば、2−チエニル)、トリアゾール(例えば、1,2,3−トリアゾリルおよび1,2,4−トリアゾリル)、ピラゾール(例えば、1H−ピラゾール−3−イル)、オキサゾール(例えば、2−オキサゾリル)、イソオキサゾール(例えば、3−イソオキサゾリル)、チアゾール(例えば、2−チアゾリルおよび4−チアゾリル)、およびイソチアゾール(例えば、3−イソチアゾリル)、ピリジン(例えば、2−ピリジル、3−ピリジル、および4−ピリジル)、ピリジルイミダゾール、ピリジルトリアゾール、ピラジン、ピリダジン(例えば、3−ピリダジニル)、ピリミジン(例えば、2−ピリミジニル)、テトラゾール、トリアジン(例えば、1,3,5−トリアジニル)、インドリル(例えば、1H−インドール−2−イル、1H−インドール−4−イルおよび1H−インドール−5−イル)、ベンゾフラン(例えば、ベンゾフラン−5−イル)、ベンゾチオフェン(例えば、ベンゾ[b]チエン−2−イルおよびベンゾ[b]チエン−5−イル)、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール、キノリン(例えば、2−キノリル)、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリンなどが挙げられる。
【0050】
一価の飽和ヘテロ環は通常、合計3〜10個の環原子を含有し、このうち2〜9個は環炭素原子であり、1〜4個は環ヘテロ原子であり、例えば−C
3〜5ヘテロ環を含む。代表的な一価の飽和ヘテロ環は、例として、一価の種であるピロリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、ピペリジン、1,4−ジオキサン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、3−ピロリンなどが挙げられる。場合によっては、部分が一緒になって、環内に酸素原子を場合によって含有する飽和−C
3〜5ヘテロ環を形成すると記載されてもよい。このような基として、
【化42】
が挙げられる。
【0051】
一価の部分不飽和ヘテロ環は通常、合計3〜10個の環原子を含有し、このうち2〜11個は環炭素原子であり、1〜3個は環ヘテロ原子であり、例えば−C
3〜5ヘテロ環および−C
2〜12ヘテロ環を含む。代表的な一価の部分不飽和ヘテロ環は、例として、ピラン、ベンゾピラン、ベンゾジオキソール(例えば、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル)、テトラヒドロピリダジン、2,5−ジヒドロ−1H−ピロール、ジヒドロイミダゾール、ジヒドロトリアゾール、ジヒドロオキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、ジヒドロチアゾール、ジヒドロイソチアゾール、ジヒドロオキサジアゾール、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロピリダジン、ヘキサヒドロピロロキノキサリン、およびジヒドロオキサジアザベンゾ[e]アズレンが挙げられる。場合によっては、部分が一緒になって、部分不飽和−C
3〜5ヘテロ環を形成すると記載されてもよい。このような基として、
【化43】
が挙げられる。
【0052】
「場合によって置換されている」という用語は、対象の基が非置換であってもよいし、または1回もしくは数回、例えば、1〜3回、または1〜5回、または1〜8回置換されていてもよいことを意味する。例えば、ハロ原子で「場合によって置換されている」フェニル基は、非置換であってもよいし、または1、2、3、4、もしくは5個のハロ原子を含有してもよく、フッ素原子で「場合によって置換されている」アルキル基は、非置換であってもよいし、または1、2、3、4、5、6、7、もしくは8個のフッ素原子を含有してもよい。同様に、1つまたは2つの−C
1〜6アルキル基で「場合によって置換されている」基は、非置換であってもよいし、または1つもしくは2つの−C
1〜6アルキル基を含有してもよい。
【0053】
「保護基」または「遮断基」という用語は、この基がアミノまたはアルコール基などの官能基に共有結合した場合、官能基が所望しない反応を受けることを阻止するが、適切な試薬で保護基を処理した際に官能基を再生させる(すなわち、脱保護または遮断を解除する)基を指す。
【0054】
「塩」という用語は、化合物と関連して使用される場合、無機塩基もしくは有機塩基または無機酸もしくは有機酸から誘導される化合物の塩を意味する。無機塩基から誘導される塩として、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、第二マンガン、第一マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛などが挙げられる。特に好ましいのはアンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩およびナトリウム塩である。有機塩基から誘導される塩として、第一級、第二級および第三級アミンの塩、例えば、置換アミン、環式アミン、天然由来のアミンなどを含めたもの、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン(piperazine)、ピペラジン(piperadine)、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなどが挙げられる。酸から誘導される塩として、酢酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムコ酸、ナフタレンスルホン酸、ニコチン酸、硝酸、パモン(pamoic)酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸などの塩が挙げられる。特に好ましいのは、クエン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸および酒石酸である。加えて、化合物がアミンなどの塩基性部分、およびカルボン酸などの酸性部分の両方を含有する場合、両性イオンを形成することができ、この両性イオンは、本明細書で使用される「塩」という用語に含まれる。「薬学的に許容される塩」という用語は、哺乳動物などの患者への投与に対して許容される塩基または酸から調製される塩(例えば、所与の投与計画に対して許容される哺乳動物安全性を有する塩)を意味する。しかし、本発明により包含される塩は、薬学的に許容される塩である必要はなく、例えば、患者への投与を目的としない中間体化合物の塩などであることを理解されたい。
【0055】
プロセス条件
本発明の方法における使用に対して適切な不活性希釈剤は、例示として、これらに限定されずに、有機希釈剤、例えば、酢酸、テトラヒドロフラン(THF)、アセトニトリル(MeCN)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、トルエン、ジクロロメタン(DCM)、アセトン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、メチルt−ブチルエーテル、クロロホルム(CHCl
3)、四塩化炭素(CCl
4)、1,4−ジオキサン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコールなどが挙げられる。水性希釈剤もまた使用することができ、水ならびに塩基性および酸性の水性希釈剤が挙げられる。前述の希釈剤のうちのいずれかの組合せもまた想定される。
【0056】
代表的なアミノ保護基(本明細書中でP
1、P
3、およびP
4として描写されている)として、これらに限定されないが、以下が挙げられる:
塩基で除去される塩基不安定性N−α−アミノ酸保護基、例えば、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)およびベンゾイル(Bz)など;
酸で除去される保護基、例えば、t−ブトキシカルボニル(Boc)、β−トリメチルシリルエチルオキシカルボニル(TEOC)、t−アミルオキシカルボニル(Aoc)、アダマンチル−オキシカルボニル(Adoc)、1−メチルシクロブチルオキシカルボニル(Mcb)、2−(p−ビフェニリル)プロピル−2−オキシカルボニル(Bpoc)、2−(p−フェニルアゾフェニル)プロピル−2−オキシカルボニル(Azoc)、2,2−ジメチル−3,5−ジメチルオキシベンジルオキシカルボニル(Ddz)、2−フェニルプロピル−2−オキシカルボニル(Poc)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、2−フランメチルオキシカルボニル(Foc)、p−メトキシベンジルカルボニル(Moz)、o−ニトロフェニルスルフェニル(Nps)、トシル(Ts)、トリチル、トリフェニルメチル(Tr)、およびシリルエーテル(例えば、トリメチルシリル(TMS)、t−ブチルジメチルシリル(TBS)、トリ−イソ−プロピルシリルオキシメチル(TOM)、およびトリイソプロピルシリル(TIPS)エーテル)など;
水素化分解で除去される保護基、例えば、ジチアスクシノイル(Dts)、ベンジル(Bn)、Cbz、p−メトキシベンジル(PMB)、3,4−ジメトキシベンジル(DMPM)、およびMozなど;
求核試薬で除去される保護基、例えば、2−(t−ブチルスルホニル)−2−プロペニルオキシカルボニル(Bspoc)、ベンゾチオフェンスルホン−2−メトキシカルボニル(Bsmoc)、およびNpsなど;ならびに
カルボン酸から誘導される保護基、例えば、ホルミル、アセチル、およびトリフルオロアセチルなどであり、これらは、酸、塩基、または求核試薬で除去される。
【0057】
一実施形態では、アミノ保護基は、アセチル、アダマンチル−オキシカルボニル、t−アミルオキシカルボニル、ベンゾチオフェンスルホン−2−メトキシカルボニル、ベンゾイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、2−(p−ビフェニリル)プロピル−2−オキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、2−(t−ブチルスルホニル)−2−プロペニルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジル、2,2−ジメチル−3,5−ジメチルオキシベンジルオキシカルボニル、ジチアスクシノイル、ホルミル、9−フルオレニルメトキシカルボニル、2−フランメチルオキシカルボニル、p−メトキシベンジル、p−メトキシベンジルカルボニル、1−メチルシクロブチルオキシカルボニル、o−ニトロフェニルスルフェニル、2−フェニルプロピル−2−オキシカルボニル、2−(p−フェニルアゾフェニル)プロピル−2−オキシカルボニル、シリルエーテル、トシル、トリフルオロアセチル、β−トリメチルシリルエチルオキシカルボニル、トリフェニルメチル、およびトリチルから選択される。
【0058】
標準的保護技法および脱保護技法ならびに試薬を使用することによって、アミノ保護基を加え、後に除去する。例えば、アミノ保護基Bocをアミノ保護試薬ジ−t−ブチルジカーボネートによって加え、HClなどの酸で除去するなど。他の代表的な技法および試薬は、例えば、T. W. GreeneおよびG. M. Wuts、Protecting Groups in Organic Synthesis、第4版、Wiley、New York、2006年に記載されている。
【0059】
代表的なアルコール保護基(本明細書中でP
2として描写されている)として、これらに限定されないが、以下が挙げられる:
酸で除去される保護基、例えば、アセチル(Ac)、ベンゾイル(Bz)、β−メトキシエトキシメチルエーテル(MEM)、p−メトキシベンジルエーテル(PMB)、メチルチオメチルエーテル、ピバロイル(Piv)、テトラヒドロピラニル(THP)、トリチルまたはトリフェニルメチル(Tr)、およびシリルエーテル(例えば、トリメチルシリル(TMS)、t−ブチルジメチルシリル(TBS)、トリ−イソ−プロピルシリルオキシメチル(TOM)、およびトリイソプロピルシリル(TIPS)エーテル)など;
塩基で除去される保護基、例えば、Ac、Bz、およびPivなど;
水素化分解で除去される保護基、例えば、ベンジル(Bn)、PMB、およびTrなど;酸化で除去される保護基、例えば、PMBなど;ならびに
フッ化物イオン(例えば、NaF、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム、HF−ピリジン、またはHF−トリエチルアミン)で除去される保護基、例えば、シリルエーテルなど。
【0060】
一実施形態では、アルコール保護基は、アセチル、ベンゾイル、ベンジル、p−メトキシベンジルエーテル、β−メトキシエトキシメチルエーテル、メチルチオメチルエーテル、ピバロイル、シリルエーテル、テトラヒドロピラニル、トリフェニルメチル、およびトリチルから選択される。
【0061】
標準的保護技法および脱保護技法ならびに試薬を使用することによって、アルコール保護基を加え、後に除去する。例えば、アルコール保護基THPをアルコール保護試薬ジヒドロピランによって加え、HClなどの酸で除去する;アルコール保護基Trをトリフェニルメチルクロリドによって加え、HClなどの酸で除去するなど。他の代表的な技法および試薬は、例えば、T. W. Greene およびG. M. Wuts、Protecting Groups in Organic Synthesis、第4版、Wiley、New York、2006年において記載されている。
【0062】
本発明の方法における使用に対して適切である多数の酸が存在し、例示として、これらに限定されずに、ホウ酸、炭酸、硝酸(HNO
3)、リン酸(H
3PO
4)、スルファミン酸および硫酸(例えば、硫酸、メタンスルホン酸、およびp−トルエンスルホン酸)、ならびにハロゲン化水素酸、例えば、臭化水素酸(HBr)、塩酸(HCl)、フッ化水素酸(HF)、およびヨウ化水素酸(HI)などが挙げられる。
【0063】
本発明の方法における使用に対して適切である多数の塩基が存在する。例示的有機塩基は、例示として、これらに限定されずに、以下が挙げられる:アミン、例えば、第一級アルキルアミン(例えば、メチルアミン、エタノールアミン、緩衝剤トリスなど)、第二級アルキルアミン(例えば、ジメチルアミン、メチルエタノールアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなど)、第三級アミン(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリンなど)を含めたもの;アンモニア化合物、例えば、水酸化アンモニウムおよびヒドラジンなど;アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、水酸化カリウム、カリウムt−ブトキシドなど;金属水素化物;ならびにアルカリ金属カルボン酸塩、例えば、酢酸ナトリウムなど。例示的無機塩基は、例示として、これらに限定されずに以下が挙げられる:アルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸リチウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムなど;他の炭酸塩、例えば、炭酸カルシウムなど;アルカリ金属リン酸塩、例えば、リン酸カリウムなど;ならびに金属ビス(トリメチルシリル)アミド錯体、例えば、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ならびにカリウムビス(トリメチルシリル)アミドなど。
【0064】
これらのスキームにおける使用に対して適切な不活性希釈剤は、例示として、これらに限定されずに、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,4−ジオキサン、メタノール、エタノール、水などが挙げられる。
【0065】
適切なエーテル溶媒は、例示として、これらに限定されずに、シクロペンチルメチルエーテル、ジ−t−ブチルエーテル、ジエチルエーテル、ジグリム、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、ジメトキシメタン、1,4−ジオキサン、エチルt−ブチルエーテル、メトキシエタン、メチルt−ブチルエーテル、2−メチルテトラヒドロフラン、モルホリン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ならびにこれらの組合せが挙げられる。
【0066】
適切な還元剤は、例示として、これらに限定されずに以下が挙げられる:水素化物試薬、例えば、水素化リチウムアルミニウム(LiAlH
4)、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH
4)およびジボランなど;金属および有機金属試薬、例えば、グリニャール試薬、ジアルキル銅リチウム(ジアルキル銅酸リチウム)試薬、ならびにナトリウム、アルキルナトリウムおよびアルキルリチウム。
【0067】
適切なカルボン酸/アミンカップリング試薬として、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、
2−(6−クロロ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルアミニウムヘキサフルオロホスフェート
(HCTU)、1,3−シジクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(EDCI)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)などが挙げられる。
【0068】
場合によっては、本方法のステップは室温で行われ、実際の温度測定は行われなかった。室温とは、実験室環境内での周辺温度に一般的に関連する範囲内の温度を意味するとみなすことができ、通常約18℃〜約30℃の範囲内であると理解されている。他の場合には、本方法のステップは室温で行われ、温度は実際に測定され、記録された。最適な反応条件は、様々な反応パラメーター、例えば、使用される特定の反応物、溶媒および量などに応じて通常異なることになるが、当業者であれば、慣用的最適化手順を使用して適切な反応条件を容易に決定することができる。
【0069】
本方法のステップのうちのいずれかの完了の際に、所望の生成物を得るために、結果として得られる混合物または反応生成物をさらに処理することができる。例えば、結果として得られる混合物または反応生成物を、以下の手順のうちの1つまたは複数の手順に供することができる:濃縮または分配(例えば、EtOAcと水の間、またはEtOAc中5%THFと1Mリン酸との間に);抽出(例えば、EtOAc、CHCl
3、DCM、HClで);洗浄(例えば、水性のKHSO
4、エタノール、ヘプタン、飽和した水性NaCl、飽和した水性NaHCO
3、飽和した水性NH
4Cl、Na
2CO
3(5%)、CHCl
3または1M NaOHで);蒸留;乾燥(例えば、MgSO
4で、Na
2SO
4で、窒素下、または減圧下で);沈殿;濾過;結晶化(例えば、エタノール、ヘプタンまたは酢酸イソプロピルから);濃縮(例えば、真空中で);および/または精製。
【0070】
結晶化ステップのうちのいずれかの完了の際に、結晶性化合物は、任意の従来の手段、例えば、沈殿、濃縮、遠心分離、乾燥(例えば、室温で)などで反応混合物から単離することができる。
【0071】
式Iの化合物
本発明は、式Iの化合物:
【化44】
またはその塩(式中、aは0または1であり、R
4は、ハロ、−CH
3、−CF
3、および−CNから選択され、bは0であるか、または1〜3の整数であり、各R
5は、ハロ、−OH、−CH
3、−OCH
3、および−CF
3から独立して選択される)を調製する方法に関する。1つの特定の実施形態では、aおよびbは0である。
【0072】
式Iの化合物を調製する方法は、一段階式の結晶化反応である:
【化45】
【0073】
この反応は、化合物1を再スラリー化して、式Iの化合物またはその塩を形成することを含む。再スラリー化は、エーテル溶媒またはその組合せの中で行う。一実施形態では、エーテル溶媒は2−メチルテトラヒドロフランであり、別の実施形態では、エーテル溶媒は、シクロペンチルメチルエーテルと組み合わせた2−メチルテトラヒドロフランである。一般的に、この方法は室温で行われる。
【0074】
本方法は、95%以上の所望の(R,R)ジアステレオ異性体を有する化合物を提供し、一実施形態では、98%以上の所望の(R,R)ジアステレオ異性体を提供する。
【0075】
出発物質、化合物1を一段階式反応で調製する:
【化46】
【0076】
P
1はアミノ保護基であり、一実施形態ではt−ブトキシカルボニルである。この反応は、化合物2の酸性脱保護を含む。一般的に脱保護は、エーテル溶媒中で生じ、室温で行われる。一実施形態では、酸性脱保護は、塩酸、例えば、3M HClを使用して遂行される。一実施形態では、エーテル溶媒はシクロペンチルメチルエーテルである。一般的に、生成物は、ジアステレオ異性体混合物として得られる。
【0077】
化合物2は、市販の出発物質および従来の試薬を使用して、従来の手順で調製することができる。
【0078】
式IIの化合物
本発明は、式IIの化合物:
【化47】
またはその塩およびこれらを調製する方法に関する。整数aは0または1であり、R
4は、ハロ、−CH
3、−CF
3、および−CNから選択される。1つの特定の実施形態では、aは0である。整数bは0であるか、または1〜3の整数であり、各R
5は、ハロ、−OH、−CH
3、−OCH
3、および−CF
3から独立して選択される。1つの特定の実施形態では、bは0である。
【0079】
TはHまたはP
2であり、P
2はアルコール保護基である。1つの特定の実施形態では、TはHまたはテトラヒドロピランである。
【0080】
UはHまたはP
3であり、P
3はアミノ保護基である。1つの特定の実施形態では、UはHまたはt−ブトキシカルボニルである。
【0081】
例示的実施形態として、以下が挙げられる:
式IIaの化合物:TはHであり、UはHであり、a、b、R
4、およびR
5は、式IIの化合物に対して定義されている通りである;
式IIbの化合物:TはP
2であり、UはHであり、a、b、R
4、およびR
5は、式IIの化合物に対して定義されている通りである;
式IIcの化合物:TはP
2であり、UはP
3であり、a、b、R
4、およびR
5は、式IIの化合物に対して定義されている通りである;ならびに
【0082】
式IIdの化合物:TはHであり、UはP
3であり、a、b、R
4、およびR
5は、式IIの化合物に対して定義されている通りである。
【0083】
式IIaの化合物を調製する方法は、二段階式の方法である:
【化48】
【0084】
ステップ(a)は、式(I)の化合物のカルボキシル基の活性化を含む。一般的にこれは、第三級アミン塩基の存在下でクロロギ酸イソブチルを用いて行う。一実施形態では塩基はN−メチルモルホリンである。このステップは通常、適切な不活性希釈剤、例えば、テトラヒドロフランなどの中で行われ、一般的に約−5〜5℃の範囲内の温度で行われる。ステップ(b)は、活性化した化合物を還元剤と反応させることを含む。一実施形態では、還元剤は水素化ホウ素ナトリウムである。このステップは通常、適切な不活性希釈剤、例えば、水などの中で行われ、一般的に約−5〜5℃の範囲内の温度で行われる。
【0085】
式IIbの化合物を調製する方法は、式IIaの化合物上のアルコールを保護するステップを含む:
【化49】
【0086】
この反応は、酸の存在下で式IIaの化合物をアルコール保護試薬と反応させることを含む。一実施形態では、アルコール保護試薬はジヒドロピランであり、その結果、P
2はテトラヒドロピラニルである。特に適切な酸はp−トルエンスルホン酸である。このステップは通常、適切な不活性希釈剤、例えば、ジクロロメタンなどの中で行われ、一般的に、最初に約−5〜5℃の範囲内の温度、次いで約室温で行われる。別の実施形態では、式IIbの化合物は、不活性希釈剤、例えば、ジイソプロピルエーテルなどを反応混合物に加えることによって、および任意選択で種結晶を加え、続いて再スラリー化し、濾過し、乾燥させることによって結晶性物質として調製する。
【0087】
式IIcの化合物を調製する方法は、式IIbの化合物上のアミンを保護するステップを含む:
【化50】
【0088】
この反応は、塩基の存在下で、式IIbの化合物をアミノ保護試薬と反応させることを含む。一実施形態では、アミノ保護試薬はジ−t−ブチルジカーボネートであり、その結果P
3はt−ブトキシカルボニルである。特に適切な塩基はナトリウムヘキサメチルジシラジドである。このステップは通常、適切な不活性希釈剤、例えば、テトラヒドロフランなどの中で行われ、一般的に、約−5〜5℃の範囲内の温度で行われる。一実施形態ではP
2はテトラヒドロピラニルである。別の実施形態ではP
3はt−ブトキシカルボニルである。
【0089】
式IIdの化合物を調製する方法は、式IIaの化合物上のアミンを保護するステップを含む:
【化51】
【0090】
これは、式IIcの化合物を調製するために、式IIbの化合物上のアミンを保護することについて記載されたものと同様の方式で遂行することができる。一実施形態ではP
3はt−ブトキシカルボニルである。
【0091】
式IIIの化合物
本発明は、式IIIの化合物:
【化52】
またはその塩およびこれらを調製する方法に関する。整数aは0または1であり、R
4はハロ、−CH
3、−CF
3、および−CNから選択される。1つの特定の実施形態では、aは0である。整数bは0であるか、または1〜3の整数であり、各R
5は、ハロ、−OH、−CH
3、−OCH
3、および−CF
3から独立して選択される。1つの特定の実施形態では、bは0である。
【0092】
R
1は、H、−C
1〜8アルキル、−C
1〜3アルキレン−C
6〜10アリール、−[(CH
2)
2O]
1〜3CH
3、−C
1〜6アルキレン−OC(O)R
10、−C
1〜6アルキレン−NR
11R
12、−C
1〜6アルキレン−C(O)R
13、−C
0〜6アルキレンモルホリニル、−C
1〜6アルキレン−SO
2−C
1〜6アルキル、
【化53】
から選択される。
【0093】
R
10基は、−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6アルキル、−O−C
3〜7シクロアルキル、−CH[CH(CH
3)
2]−NH
2、および−CH[CH(CH
3)
2]−NHC(O)O−C
1〜6アルキルから選択される。R
11およびR
12基は−C
1〜6アルキルであるか、または−(CH
2)
3〜6−、−C(O)−(CH
2)
3−、または−(CH
2)
2O(CH
2)
2−として一緒になる。R
13基は−O−C
1〜6アルキル、−O−ベンジル、および−NR
11R
12から選択される。1つの特定の実施形態では、R
1は、
【化54】
である。
【0094】
TはHまたはP
2であり、P
2はアルコール保護基である。1つの特定の実施形態では、式IIIの化合物は新規の化合物であり、TはP
2、例えば、テトラヒドロピランである。この実施形態は、式III’として描写することができる
【化55】
【0095】
UはHまたはP
3であり、P
3はアミノ保護基である。1つの特定の実施形態では、UはHまたはt−ブトキシカルボニルである。
【0096】
例示的実施形態として以下が挙げられる:
式IIIaの化合物:TはP
2であり、UはP
3であり、a、b、R
1、R
4、およびR
5は式IIIの化合物に対して定義されている通りである;
式IIIbの化合物:TはHであり、UはHであり、a、b、R
1、R
4、およびR
5は式IIIの化合物に対して定義されている通りである;
式IIIcの化合物:TはP
2であり、UはHであり、a、b、R
1、R
4、およびR
5は式IIIの化合物に対して定義されている通りである;ならびに
式IIIdの化合物:TはHであり、UはP
3であり、a、b、R
1、R
4、およびR
5は式IIIの化合物に対して定義されている通りである。
【0097】
式IIIaの化合物(式中、R
1はHである)を調製する方法は以下を含む:
【化56】
【0098】
このピロリドン開環反応は、式(IIc)の化合物を塩基と反応させることを含む。一実施形態では、塩基は水酸化リチウムである。このステップは通常、適切な不活性希釈剤、例えば、テトラヒドロフランなどの中で行われ、一般的に、最初は約−5〜5℃の範囲内の温度で行われ、次いで約25〜40℃の範囲内の温度に加熱する。一実施形態ではP
2はテトラヒドロピラニルである。別の実施形態ではP
3はt−ブトキシカルボニルである。
【0099】
式IIIaの化合物(式中、R
1はHではなく、すなわち、R
1は−C
1〜8アルキル、−C
1〜3アルキレン−C
6〜10アリール、−[(CH
2)
2O]
1〜3CH
3、−C
1〜6アルキレン−OC(O)R
10、−C
1〜6アルキレン−NR
11R
12、−C
1〜6アルキレン−C(O)R
13、−C
0〜6アルキレンモルホリニル、−C
1〜6アルキレン−SO
2−C
1〜6アルキル、
【化57】
である)を調製する方法は、以下を含む:
【化58】
【0100】
この反応は、塩基の存在下で、式IIIaの化合物(式中、R
1はHである)を式R
1−Clの化合物(式中、R
1は所望の非水素部分である)と反応させることを含む。一実施形態では、塩基はアルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸カリウムなどである。一実施形態では、R
1−Clは4−クロロメチル−5−メチル−1,3−ジオキソール−2−オンであり、その結果、R
1は以下である:
【化59】
【0101】
このステップは通常、適切な不活性希釈剤、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドなどの中で行われ、一般的に、最初は約−5〜5℃の範囲内の温度で行われ、次いで完了まで室温で維持する。一実施形態ではP
2はテトラヒドロピラニルである。別の実施形態ではP
3はt−ブトキシカルボニルである。
【0102】
式IIIbの化合物を調製する方法は、P
2アルコール保護基およびP
3アミノ保護基の除去を含む:
【化60】
【0103】
一般的に脱保護はエーテル溶媒中で生じ、室温で行われる。一実施形態では、エーテル溶媒はシクロペンチルメチルエーテルである。P
2およびP
3基が同じ試薬で除去されるように選択されることが好ましいが、これは必須ではない。例えば、P
2が酸で除去可能なアルコール保護基、例えば、テトラヒドロピラニルなどであり、P
3が酸で除去可能なアミノ保護基、例えば、t−ブトキシカルボニルなどである場合、脱保護は、単一の試薬、例えば、塩酸を使用して生じ得る。このステップは通常、適切な不活性希釈剤、例えば、ジクロロメタンなどの中で行われる。別の実施形態では、式IIIbの化合物は、不活性希釈剤、例えば、ジイソプロピルエーテルなどを反応混合物に加え、任意選択で種結晶を加え、続いて濾過し、乾燥させることによって、結晶性物質として調製される。
【0104】
式IIIcの化合物を調製する方法は、式IIIbの化合物上のアルコールを保護するステップを含む:
【化61】
【0105】
この反応は、酸の存在下で、式IIIbの化合物をアルコール保護試薬と反応させることを含む。一実施形態では、アルコール保護試薬はジヒドロピランであり、その結果、P
2はテトラヒドロピラニルである。特に適切な酸はp−トルエンスルホン酸である。このステップは通常、適切な不活性希釈剤、例えば、ジクロロメタンなどの中で行われ、一般的に、最初は約−5〜5℃の範囲内の温度で、次いで約室温で行われる。別の実施形態では、式IIIcの化合物は、不活性希釈剤、例えば、ジイソプロピルエーテルなどを反応混合物に加え、続いて再スラリー化し、濾過し、乾燥させることによって、結晶性物質として調製される。
【0106】
式IIIdの化合物を調製する方法は、式IIIaの化合物のアルコール保護基であるP
2の選択的除去を含む:
【化62】
【0107】
式IVの化合物
本発明は、式IVの化合物:
【化63】
【0108】
またはその互変異性体もしくは塩およびこれらを調製する方法に関する。
【0109】
R
1は、H、−C
1〜8アルキル、−C
1〜3アルキレン−C
6〜10アリール、−[(CH
2)
2O]
1〜3CH
3、−C
1〜6アルキレン−OC(O)R
10、−C
1〜6アルキレン−NR
11R
12、−C
1〜6アルキレン−C(O)R
13、−C
0〜6アルキレンモルホリニル、−C
1〜6アルキレン−SO
2−C
1〜6アルキル、
【化64】
から選択される。
【0110】
R
10基は、−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6アルキル、−O−C
3〜7シクロアルキル、−CH[CH(CH
3)
2]−NH
2、および−CH[CH(CH
3)
2]−NHC(O)O−C
1〜6アルキルから選択される。R
11およびR
12基は−C
1〜6アルキルであるか、または−(CH
2)
3〜6−、−C(O)−(CH
2)
3−、または−(CH
2)
2O(CH
2)
2−として一緒になる。R
13基は、−O−C
1〜6アルキル、−O−ベンジル、および−NR
11R
12から選択される。1つの特定の実施形態では、R
1は、
【化65】
である。
【0111】
加えて、R
1の中の各アルキル基は、1〜8個のフッ素原子で場合によって置換されている。例えば、R
1は、−C
1〜8アルキルであるか、または−CH(CH
3)CF
3、−CH
2CF
2CF
3、−CH(CF
3)
2、−(CH
2)
2CF
3、−CH(CH
2F)
2、−C(CF
3)
2CH
3、もしくは−CH(CH
3)CF
2CF
3などの基であることができる。
【0112】
Xは、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、テトラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、ピリミジン、ピリダジン、ベンゾイミダゾール、ピラン、およびピリジルトリアゾールから選択される。1つの特定の実施形態では、Xはトリアゾールである。
【0113】
R
2は存在しなくてよい。存在する場合、R
2はX環内の炭素原子に結合し、H;ハロ;−C
0〜5アルキレン−OH;−C
1〜6アルキル;−C
3〜7シクロアルキル;−C
0〜2アルキレン−O−C
1〜6アルキル;−C(O)C
1〜6アルキル;−C
0〜1アルキレン−COOH;−C(O)NR
20R
21;−NHC(O)−フェニレン−OCH
3;=O;ハロ、−OH、および−OCH
3から独立して選択される1つまたは2つの基で場合によって置換されているフェニル;ピリジニル;ならびにピラジニルから選択される。R
20基はHまたは−C
1〜6アルキルである。R
21基は、H、−C
1〜6アルキル、−(CH
2)
2OH、−(CH
2)
2OCH
3、−(CH
2)
2SO
2NH
2、および−C
0〜1アルキレン−C
3〜7シクロアルキルから選択される。代わりに、R
20およびR
21基は一緒になって、ハロまたは−OHで場合によって置換されており、環内に酸素原子を場合によって含有する、飽和または部分不飽和の−C
3〜5ヘテロ環を形成する。加えて、R
2の中の各アルキル基は、1〜8個のフッ素原子で場合によって置換されている。例えば、R
2は、−C
1〜6アルキルであるか、または−CH(CH
3)CF
3、−CH
2CF
2CF
3、−CH(CF
3)
2、−(CH
2)
2CF
3、−CH(CH
2F)
2、−C(CF
3)
2CH
3、もしくは−CH(CH
3)CF
2CF
3などの基であることができる。1つの特定の実施形態では、R
2はHである。
【0114】
R
3は、X環内の炭素原子または窒素原子に結合することができ、H;−OH;−C
1〜6アルキル;−C
1〜2アルキレン−COOH;−CH
2OC(O)CH(R
30)NH
2;−CH[CH(CH
3)
2]−NHC(O)O−C
1〜6アルキル;ピリジニル;ならびにハロおよび−OCH
3から選択される1つまたは複数の基で場合によって置換されているフェニルまたはベンジルから選択される。加えて、R
3が窒素原子に結合している場合、R
3はP
4であることができ、P
4はアミノ保護基である。R
30基は、H、−CH(CH
3)
2、フェニル、およびベンジルから選択される。加えて、R
3の中の各アルキル基は、1〜8個のフッ素原子で場合によって置換されている。例えば、R
3は、−C
1〜6アルキルであるか、または−CH(CH
3)CF
3、−CH
2CF
2CF
3、−CH(CF
3)
2、−(CH
2)
2CF
3、−CH(CH
2F)
2、−C(CF
3)
2CH
3、もしくは−CH(CH
3)CF
2CF
3などの基であることができる。1つの特定の実施形態では、R
3はトリチルである。
【0115】
整数aは0または1であり、R
4はハロ、−CH
3、−CF
3、および−CNから選択される。1つの特定の実施形態では、aは0である。
【0116】
整数bは0であるか、または1〜3の整数であり、各R
5はハロ、−OH、−CH
3、−OCH
3、および−CF
3から独立して選択される。1つの特定の実施形態では、bは0である。
【0117】
P
2はアルコール保護基である。1つの特定の実施形態では、TはHまたはテトラヒドロピランである。
【0118】
式IVの化合物を調製する方法は、以下のカップリング反応を含む:
【化66】
【0119】
この反応は、適切なカルボン酸/アミンカップリング試薬を用いて、式IIIcの化合物をHOOC−XR
2R
3とカップリングすることを含む。このステップは、塩基、例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの存在下、不活性希釈剤中で行われ、従来のアミド結合形成条件下で実施される。一実施形態では、カップリング試薬はHCTUである。このステップは通常、適切な不活性希釈剤、例えば、テトラヒドロフランなどの中で行われ、一般的に、約−5〜5℃の範囲内の温度、例えば、0℃で行われる。一実施形態では、HOOC−XR
2R
3は、
【化67】
(式中、Trはトリチルである)である。別の実施形態では、式IVの化合物は、不活性希釈剤、例えば、メタノールなどの中で再スラリー化し、続いて濾過し、乾燥させることによって、結晶性物質として調製される。
【0120】
次いで、式IVの化合物上のP
2アルコール保護基を除去することができる:
【化68】
【0121】
一般的に脱保護は、適切な脱保護薬剤を使用して、室温で行われる。例えば、P
2が酸で除去可能なアルコール保護基、例えば、テトラヒドロピラニルなどである場合、塩酸などの酸を使用して脱保護は生じ得る。別の実施形態では、生成物は、脱保護ステップにおいて、メタノールなどの不活性希釈剤を含め、任意選択で種結晶を加え、続いて濾過し、乾燥させることによって、結晶性物質として調製する。
【実施例】
【0122】
以下の調製および実施例は、本発明の特定の実施形態を例示するために提供される。しかし、これらの特定の実施形態は、特に指摘されていない限り、本発明の範囲を限定することを決して意図するものではない。
【0123】
以下の略語は、他に指摘されていない限り、以下の意味を有し、本明細書中で使用されていて、定義されていない任意の他の略語は、これらの標準的な一般的に認められた意味を有する:
AcOH 酢酸
CPME シクロペンチルメチルエーテル
DCM ジクロロメタンまたは塩化メチレン
DIPEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMAP 4−ジメチルアミノピリジン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
EDCI N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド
EtOAc 酢酸エチル
HCTU (2−(6−クロロ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルアミニウムヘキサフルオロホスフェート)
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
MeTHF 2−メチルテトラヒドロフラン
NaHMDS ナトリウムヘキサメチルジシラジド
NMM N−メチルモルホリン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン。
【0124】
特に示されていない限り、すべての物質、例えば、試薬、出発物質および溶媒などは、業務用供給会社(例えば、Sigma−Aldrich、Fluka Riedel−deHaen、Strem Chemicals,Inc.など)から購入し、さらなる精製なしで使用した。
【0125】
反応は、特に示されていない限り、窒素雰囲気下で実行した。反応の進行は薄層クロマトグラフィー(TLC)、分析用高速液体クロマトグラフィー(分析用HPLC)、および質量分析法でモニターし、その詳細は特定の実施例において与えられている。分析用HPLCに使用された溶媒は以下の通りであった:溶媒Aは98%水/2%MeCN/1.0mL/L TFAであり;溶媒Bは90%MeCN/10%水/1.0mL/L TFAであった。
【0126】
反応は、各調製または実施例において具体的に記載されているようにワークアップを行った;一般的に反応混合物は、抽出および他の精製方法、例えば、温度依存性結晶化、および溶媒依存性結晶化、および沈殿などにより精製した。加えて、反応混合物は、通常Microsorb C18およびMicrosorb BDSカラム充填剤および従来の溶離液を使用して、分取HPLCで規定通りに精製した。反応生成物の特徴付けは、質量および
1H−NMR分光分析により規定通りに行った。NMR測定のため、試料を重水素化溶媒(CD
3OD、CDCl
3、またはDMSO−d
6)中に溶解し、Varian Gemini 2000装置(400MHz)を用いて、標準的な観察条件下で
1H−NMRスペクトルを取得した。化合物の質量分析同定は、Applied Biosystems(Foster City、CA)モデルAPI 150 EX装置またはAgilent(Palo Alto、CA)モデル 1200LC/MSD装置を用いて、エレクトロスプレーイオン化方法(ESMS)を使用して通常行った。
【0127】
調製1
[(R)−1−ビフェニル−4−イルメチル−2−(2,2,5−トリメチル−4,6−ジオキソ−[1,3]ジオキサン−5−イル)−エチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル
【化69】
【0128】
(R)−3−ビフェニル−4−イル−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−プロピオン酸(5.0g、15mmol)および2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン(2.3g、16.1mmol)をDMAP(3.2g、26.4mmol)中で合わせた。追加のDMAP(2.0g、16.1mmol)およびDCM(50mL)を加え、結果として得られる混合物を撹拌し、−5℃に(窒素パージ)30分間冷却した。撹拌しながら内部温度を0℃未満に維持する一方でEDCI(HCl;(3.1g、16.1mmol)を少しずつ加えた。次いで混合物を−5℃に冷却し、その温度で3時間撹拌し、次いで−20℃で一晩置いた。次いで混合物を0.4Mの水性KHSO
4(80mL)および飽和した水性NaCl(20mL)で洗浄し、次いでMgSO
4上で一晩乾燥させた。固体を濾別し、次いで濾液を蒸発乾燥させることによって、粗製の化合物1を生成した(3.2g)。
【化70】
【0129】
AcOH(8.6mL)を粗製の化合物1(6.4g、14mmol、1.0当量)の無水MeCN(90mL)中溶液に、窒素下−5℃で加えた。混合物を−5℃で30分間撹拌し、次いで水素化ホウ素ナトリウム(1.3g、34.5mmol、2.5当量)を少量ずつ2時間にわたり加えた。−5℃でさらに1時間撹拌後、飽和した水性NaCl、および水中の1.7MのNaCl(30mL)を加えた。層を分離し、有機層を飽和した水性NaCl(2x30mL)および水(2x30mL)で洗浄し、MgSO
4下で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。結果として得られる粗生成物をクロマトグラフィー(5:1ヘプタン:EtOAc)でさらに精製することによって、淡黄色の固体として、化合物2を生成した(1.1g、98.4%純度)。
【0130】
化合物2(5.0g、11mmol、1.0当量)およびK
2CO
3(1.8g、13.2mmol、1.2当量)をDMF(33.9mL)中に溶解し、窒素下で撹拌しながら0℃に冷却した。ヨウ化メチル(892μL、1.3当量)を加え、結果として得られる混合物を0℃で1時間撹拌した。混合物を室温(23℃)まで温め、一晩保持した。飽和した水性NaCl(35mL)およびEtOAc(35mL)を加え、結果として得られる混合物を2分間撹拌した。層を分離させ、有機層を蒸発させた。残渣をEtOAc(20mL)で粉砕した。固体を濾別し、真空下で乾燥させた。濾液を濃縮し、EtOAcで再び粉砕することによって、表題化合物を生成した(3.9g)。
【0131】
(実施例1)
(3R,5R)−5−ビフェニル−4−イルメチル−3−メチル−2−オキソ−ピロリジン−3−カルボン酸
【化71】
【0132】
[(R)−1−ビフェニル−4−イルメチル−2−(2,2,5−トリメチル−4,6−ジオキソ−[1,3]ジオキサン−5−イル)−エチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル(400.0g、855.5mmol)をCPME(2L)と合わせることによって、スラリーを形成した。スラリーを0℃で冷却し、CPME中3.0M HCl(2.0L)を加えた。結果として得られる混合物を室温で24時間撹拌し、自由流動性スラリーを生成した。濾過および乾燥により、ジアステレオ異性体の93:7混合物として化合物1を生成した(合計206g)。室温で、MeTHF(1L)中で再スラリー化し、これに続いてCPME(1L;スラリー、室温で一晩)を加えることによって、表題化合物を生成した(170g;98%純度)。
【0133】
(実施例2)
(3S,5R)−5−ビフェニル−4−イルメチル−3−ヒドロキシメチル−3−メチル−ピロリジン−2−オン
【化72】
【0134】
(3R,5R)−5−ビフェニル−4−イルメチル−3−メチル−2−オキソ−ピロリジン−3−カルボン酸(25.0g、80.8mmol)を、THF(500mL)およびNMM(25mL、230mmol)と合わせた。結果として得られる混合物を0℃で冷却し(ジャケット温度は−5℃に設定)、内部温度を5℃未満)に維持しながら、滴下ロートを介してクロロギ酸イソブチル(21.0mL、162mmol)を滴下添加した。混合物を0℃で20分間撹拌した。水(40mL)中に溶解した水素化ホウ素ナトリウム(12.2g、323mmol)を滴下添加し、混合物を0℃で20分間撹拌した(>98%変換)。反応を1Mの水性HCl(300mL)でクエンチし、混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒の大部分を蒸留して取り除くと、白色のスラリーが残った。スラリーを60分間撹拌し、次いで濾過(小粒子、ゆっくりと濾過)することによって、白色の固体として表題化合物を生成した(23g;>98%純度)。
【0135】
(実施例3)
(2S,4R)−5−ビフェニル−4−イル−4−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−メチル−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−ペンタン酸
【化73】
【0136】
(3S,5R)−5−ビフェニル−4−イルメチル−3−ヒドロキシメチル−3−メチル−ピロリジン−2−オン(300g、1.0mol)およびDCM(3.8L)を合わせ、結果として得られる混合物を0℃で冷却した。ジヒドロピラン(185mL、2.0mol)およびp−トルエンスルホン酸(52.5g、305mmol)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。水性NaHCO
3(10:90、NaHCO
3:水、3L)を加え、相を分離した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、続いて溶媒を除去して約500mLにした。粗生成物に、ジイソプロピルエーテル(2L)および種結晶を加えた。結果として得られるスラリーを一晩室温で撹拌した。濾過および乾燥により、結晶性化合物1を生成した(320g;>98%純度)。
【化74】
【0137】
化合物1(320.0g、843.2mmol)をTHF(2.5L)中に溶解することによって、透明な溶液を生成し、これを窒素でパージした。溶液を0℃で冷却し、THF中1.0M NaHMDS(920mL、920mmol)を30分間にわたり滴下添加した。混合物を0℃で15分間撹拌し、次いで、内部温度を5℃未満に維持しながら、THF(500mL)中に溶解したジ−t−ブチルジカーボネート(202g、926mmol)を1時間にわたり滴下添加した。混合物を室温まで温めた(化合物2への変換>99%)。混合物を5℃未満に冷却し、続いて1.0Mの水性LiOHを加えた(2.5L、2.5mol)。冷却槽を取り外し、混合物を一晩27℃で撹拌した(約4%の出発物質が残留)。混合物を35℃で4時間加熱し(>98%変換)、次いで15℃に冷却した。混合物をEtOAc(3L)、および飽和した水性NH
4Cl(0.37:0.63、NH
4Cl:水、3L)で希釈した。相を分離し、有機層を飽和した水性NH
4Cl(3L)および飽和した水性NaCl(3L)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4(1kg)で乾燥させ、続いて溶媒を除去することによって、ガラス状の粘着性固体として、粗製の表題化合物を生成した(463g)。
【0138】
(実施例4)
(2S,4R)−5−ビフェニル−4−イル−2−ヒドロキシメチル−2−メチル−4−[(1H−[1,2,3]トリアゾール−4−カルボニル)−アミノ]−ペンタン酸5−メチル−2−オキソ−[1,3]ジオキソール−4−イルメチルエステル
【化75】
【0139】
(2S,4R)−5−ビフェニル−4−イル−4−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−メチル−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−ペンタン酸(79.4g;粗製)をDMF(640mL)中に溶解した。K
2CO
3(23.8g、172mmol)を加え、結果として得られる混合物を室温で15分間撹拌した。混合物を0℃で冷却し、続いて4−クロロメチル−5−メチル−1,3−ジオキソール−2−オンを加えた(20.6mL、188mmol)。混合物を0℃で維持し、3時間にわたり撹拌した(約55%の出発物質および約38%の生成物)。次いで混合物を室温で(20.2℃)一晩撹拌した(約16時間;出発物質は検出不可能であった)。EtOAc(1.5L)を加えた。有機層を3Mの水性NH
4Cl(2×1.5L)および飽和した水性NaCl(1.5L)で洗浄し、Na
2SO
4(40g)で乾燥させ、続いて溶媒を除去することによって、粘性の油状物として、粗製の化合物1を生成した。
【化76】
【0140】
粗製の化合物1をDCM(500ml)中に溶解し、続いてCPME(798mL、2.4mol)中の3.0Mの水性HClを加えた。種結晶を加え、結果として得られる混合物を一晩撹拌することによって、自由流動性スラリーを生成した。容量を半分に減少させ、結果として得られるスラリーを濾過し、フラスコに取り、フィルターケーキをジイソプロピルエーテルで洗浄することによって、オフホワイト色の固体HClの結晶性塩として化合物2を生成した(69.1g;96.2%純度)。
【0141】
化合物2(350g、757.7mmol)およびDCM(4L)を合わせ、結果として得られる混合物を0℃で冷却した。ジヒドロピラン(173mL、1.9mol)およびp−トルエンスルホン酸(19.6g、113.6mmol)を加え、混合物を0℃で18時間撹拌した(>95%変換)。ジイソプロピルエーテル(2L)を加え、溶液をロータリーエバポレーションにより濃縮した。結果として得られるスラリーを4℃で4時間撹拌した。濾過および乾燥により、化合物3を生成した(312g;>98%純度)。
【化77】
【0142】
1−トリチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボン酸(2823g、796mmol)をTHF(6L)中に溶解した。DIPEA(330mL、1.9mol)を加え、結果として得られる混合物を0℃に冷却した。HCTU(380g、918mmol)を少しずつ加え、混合物を0℃で15分間撹拌した。化合物3(312g、612mmol)を加え、結果として得られる混合物を0℃で30分間撹拌した(完全な変換)。反応を水(5L)でクエンチし、続いてEtOAc(5L)を加えた。相を分離し、有機層を飽和した水性NaCl(5L)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、ロータリーエバポレーションにより濃縮した。粗生成物を5倍容量のMeOH中で再スラリー化することによって、結晶性物質として、化合物4を生成した(400g;>98%純度)。
【0143】
化合物4(40.0g、47.2mmol)を、MeOH中1.25M HCl(200mL)の中に溶解し、撹拌することによって溶解を補助した(室温で2時間後、>95%脱保護)。水(200mL)をゆっくりと加え、溶液が濁るまでこれを続けた(100mL)。種結晶を加え、溶液を室温で30分間撹拌することによって、自由流動性スラリーを生成した。残りの水を滴下添加し、室温で一晩撹拌した。濾過および乾燥により、中間等級の物質として、表題化合物を生成した(30g)。この物質をEtOAc(150mL)中に懸濁させ、30分間撹拌した。滴下ロートを介して、ヘキサン(150mL)をゆっくりと加え、結果として得られる自由流動性スラリーを室温で一晩撹拌した。濾過および乾燥により、結晶性物質として、表題化合物を生成した(15.3g;99.1%純度)。
【0144】
このような化合物は、互変異性体形態、例えば、(2S,4R)−5−ビフェニル−4−イル−2−ヒドロキシメチル−2−メチル−4−[(3H−[1,2,3]トリアゾール−4−カルボニル)−アミノ]−ペンタン酸5−メチル−2−オキソ−[1,3]ジオキソール−4−イルメチルエステルとして存在することができることを理解されたい。
【0145】
本発明は、その特定の態様または実施形態を参照して記載されているが、本発明の真の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うこと、または同等物で置換することができることを当業者であれば理解されよう。加えて、適用可能な特許法および規則が許す範囲で、本明細書中で引用されたすべての公開、特許および特許出願は、各文献が参照により本明細書中に個々に組み込まれているのと同程度に、これら全体が参照により本明細書に組み込まれている。