(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6062047
(24)【登録日】2016年12月22日
(45)【発行日】2017年1月18日
(54)【発明の名称】検出のための装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20170106BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20170106BHJP
【FI】
G06F3/041 620
G06F3/041 600
G06F3/041 512
G06F3/044 124
G06F3/044 126
【請求項の数】17
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2015-521078(P2015-521078)
(86)(22)【出願日】2012年12月3日
(65)【公表番号】特表2015-522197(P2015-522197A)
(43)【公表日】2015年8月3日
(86)【国際出願番号】IB2012056925
(87)【国際公開番号】WO2014009781
(87)【国際公開日】20140116
【審査請求日】2015年9月29日
(31)【優先権主張番号】13/548,702
(32)【優先日】2012年7月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】315002955
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オーユー
(74)【代理人】
【識別番号】100127188
【弁理士】
【氏名又は名称】川守田 光紀
(72)【発明者】
【氏名】ハック サミュエル エム・ディー
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト リチャード
(72)【発明者】
【氏名】キヴィオヤ ヤニ
【審査官】
笠田 和宏
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−043275(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0279409(US,A1)
【文献】
特開2012−003522(JP,A)
【文献】
特開2006−039795(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0273396(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0309616(US,A1)
【文献】
特開2011−221720(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC G06F 3/03− 3/047
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の層に構成された第1のセンサ配列と、
第2の層に構成された第2のセンサ配列と、
前記第1のセンサ配列及び前記第2のセンサ配列の少なくとも一方に入力信号を提供するように構成される入力部と、前記第1および第2のセンサ配列の各々に依存する出力信号を外部に出力するように構成される出力部と、
1つまたはそれ以上のさらなる層と、
を備える装置であって、
前記第1のセンサ配列は可変抵抗を含み、前記可変抵抗によって前記装置のインピーダンスの実成分を変動させるように構成され、前記第2のセンサ配列は可変容量を含み、前記可変容量によって前記装置のインピーダンスの虚数成分を変動させるように構成され、
前記さらなる層の各々にさらなるセンサ配列が構成され、
前記出力信号は、前記第1および第2のセンサ配列ならびに前記さらなるセンサ配列の各々に依存する、
装置。
【請求項2】
少なくとも1つの非検出層を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
少なくとも実成分を含む第1のインピーダンス値を検出するように構成され、かつ、少なくとも虚数成分を含む第2のインピーダンス値を検出するように構成される出力部回路
をさらに備え、前記実成分と前記虚数成分との間には既知の位相オフセットが存在する、請求項1または2のいずれかに記載の装置。
【請求項4】
前記入力信号は時間変動成分を含む、請求項1から3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
前記第1のインピーダンス値は実成分のみを含み、前記第2のインピーダンス値は虚数成分のみを含み、前記実成分と前記虚数成分との間の位相は直角である、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記入力部は、
複数の異なる選択されたセンサ配列に前記入力信号を選択的に提供するように構成された第1の選択回路と、
前記選択されたセンサ配列の第1の部分に前記入力信号を選択的に提供するように構成された第2の選択回路と、
前記選択されたセンサ配列の第2の部分から前記出力信号を選択的に受信するように構成された第3の選択回路と、
を備え、前記選択されたセンサ配列の前記第2の部分は前記第1の部分と重複する、請求項1から5のいずれかに記載の装置。
【請求項7】
前記第2の選択回路は、前記選択されたセンサ配列の一連の異なる第1の部分に対して、前記入力信号が提供される前記第1の部分を順序付けるように構成され、前記第3の選択回路は、前記選択されたセンサ配列の一連の異なる第2の部分に対して、そこからの前記出力信号が受信される前記第2の部分を順序付けるように構成される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記選択されたセンサ配列の複数の前記第1の部分は第1の方向と平行であり、前記選択されたセンサ配列の複数の前記第2の部分は第2の方向と平行であり、前記第1および第2の方向は直交する、請求項6または7に記載の装置。
【請求項9】
前記センサ配列の複数の異なる区域からの出力信号を処理するように構成された回路と、
前記複数の異なる区域に対する電流容量および電流抵抗を分析するように構成された分析回路と、
をさらに備える、請求項1から8のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
前記第2のセンサ配列は、前記第1のセンサ配列を形成する基板の上に形成される、請求項1から9のいずれかに記載の装置。
【請求項11】
前記基板はピエゾ抵抗基板を含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
装置を製造する方法であって、
第1の層に構成された第1のセンサ配列を形成することと、
第2の層に構成された第2のセンサ配列を形成することと、
前記第1のセンサ配列及び前記第2のセンサ配列の少なくとも一方に入力信号を提供するように構成される入力部を設けるステップと、前記第1および第2のセンサ配列の各々に依存する出力信号を外部に出力するように構成される出力部を設けることと、
各々にセンサ配列が形成される、1つまたはそれ以上のさらなる層を形成することと、
を含み、ここで前記第1のセンサ配列は可変抵抗を含み、前記可変抵抗によって前記装置のインピーダンスの実成分を変動させるように構成され、前記第2のセンサ配列は可変容量を含み、前記可変容量によって前記装置のインピーダンスの虚数成分を変動させるように構成される、方法。
【請求項13】
前記第2のセンサ配列は、前記第1のセンサ配列を形成する基板の上に形成される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記基板はピエゾ抵抗基板を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記基板は、前記装置のユーザによって加えられる力に応答して変形されるように構成される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記第2のセンサ配列は、量子トンネル性複合材を含むピエゾ抵抗基板上に形成され、前記ピエゾ抵抗基板の下には導電層が設けられる、請求項1から9のいずれかに記載の装置。
【請求項17】
前記入力部は、前記ピエゾ抵抗基板上に第1の電極を備え、
前記出力部は、前記ピエゾ抵抗基板上に第2の電極を備え、
前記第1の電極及び前記第2の電極の上に、容量変換機構を有する物質の層が配され、該容量変換機構は、導電率や温度、湿度、pHのすくなくともいずれかに基づいて、前記物質の誘電率を変化させる、請求項11に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、検出のための装置に関する。特に、本開示の実施形態は、複数の異なるパラメータを検出し得る、検出のための装置に関する。
【0002】
ユーザ入力および環境パラメータの検出を可能にするセンサが公知である。単一の装置が2つ以上の異なるパラメータまたはユーザ入力を検出することを可能にするために、複数のこうしたセンサを単一の装置に統合することが有用であり得る。
【0003】
本開示の必ずしもすべてではないがいくつかの例示的実施形態に従うと、装置が提供されてもよく、この装置は、第1の層に構成された第1のセンサ配列と、第2の層に構成された第2のセンサ配列とを備え、これらのセンサ配列は、検出されたパラメータに応答して入力信号を変動させるように構成され、この装置はさらに、入力信号を受信するように構成される入力部と、第1および第2のセンサ配列の各々に依存する出力信号を提供するように構成される出力部とを備える。
【0004】
いくつかの実施形態において、この装置は1つまたはそれ以上のさらなる層を備えてもよく、このさらなる層の各々にさらなるセンサ配列が構成されてもよい。出力信号は、第1および第2のセンサ配列ならびにさらなるセンサ配列の各々に依存してもよい。
【0005】
いくつかの実施形態において、この装置は少なくとも1つの非検出層を備えてもよい。
【0006】
いくつかの実施形態において、この装置はさらに、入力信号を提供するように構成される入力部回路と、少なくとも実成分を含む第1のインピーダンス値を検出するように構成され、かつ少なくとも虚数成分を含む第2のインピーダンス値を検出するように構成される出力部回路とを備えてもよく、第1の成分および第2の成分は既知の位相オフセットを有する。
【0007】
いくつかの実施形態において、入力信号は時間変動成分を含んでもよい。
【0008】
いくつかの実施形態において、第1のインピーダンス値は実成分のみを含んでもよく、第2のインピーダンス値は虚数成分のみを含んでもよく、第1の成分および第2の成分は直角位相である。
【0009】
いくつかの実施形態において、この装置は、異なる選択されたセンサ配列に入力信号を選択的に提供するように構成された第1の選択回路と、選択されたセンサ配列の第1の部分に入力信号を選択的に提供するように構成された第2の選択回路と、選択されたセンサ配列の第2の部分から出力信号を選択的に受信するように構成された第3の選択回路とを備えてもよく、選択されたセンサ配列の第2の部分は第1の部分と重複する。第2の選択回路は、選択されたセンサ配列の一連の異なる第1の部分に対して、入力信号が提供される第1の部分を順序付けるように構成されてもよく、第3の選択回路は、選択されたセンサ配列の一連の異なる第2の部分に対して、そこからの出力信号が受信される第2の部分を順序付けるように構成されてもよい。
【0010】
いくつかの実施形態において、選択されたセンサ配列の第1の部分は第1の方向と平行であってもよく、選択されたセンサ配列の第2の部分は第2の方向と平行であってもよく、第1および第2の方向は直交する。
【0011】
いくつかの実施形態において、この装置はさらに、センサ配列の異なる区域からの出力信号を処理するように構成された回路と、その異なる区域に対する電流容量および電流抵抗を分析するように構成された分析回路とを備えてもよい。
【0012】
いくつかの実施形態において、第2のセンサ配列は、第1のセンサ配列を形成する基板の上に形成されてもよい。基板は、ピエゾ抵抗基板を含んでもよい。
【0013】
いくつかの実施形態において、基板は、装置のユーザによって加えられる力に応答して変形されるように構成されてもよい。
【0014】
本開示の必ずしもすべてではないがいくつかの例示的実施形態に従うと、装置を製造する方法が提供されてもよく、この方法は、第1の層に構成された第1のセンサ配列を形成するステップと、第2の層に構成された第2のセンサ配列を形成するステップと、入力信号を受信するように構成される入力部を設けるステップと、第1および第2のセンサ配列の各々に依存する出力信号を提供するように構成される出力部を設けるステップとを含み、ここで、これらのセンサ配列は、検出されたパラメータに応答して入力信号を変動させるように構成される。
【0015】
いくつかの実施形態において、第2のセンサ配列は、第1のセンサ配列を形成し得る基板の上に形成されてもよい。
【0016】
いくつかの実施形態において、基板はピエゾ抵抗基板を含んでもよい。
【0017】
いくつかの実施形態において、基板は、装置のユーザによって加えられる力に応答して変形されるように構成されてもよい。
【0018】
いくつかの実施形態において、この方法は、1つまたはそれ以上のさらなる層を形成するステップを含んでもよく、このさらなる層の各々にセンサ配列が形成される。
【0019】
いくつかの実施形態において、出力信号は、第1および第2のセンサ配列ならびにさらなるセンサ配列の各々に依存してもよい。
【0020】
いくつかの実施形態において、この方法は、少なくとも1つの非検出層を形成するステップを含んでもよい。
【0021】
本開示の必ずしもすべてではないがいくつかの例示的実施形態に従うと、装置が提供されてもよく、この装置は、装置に加えられる力に応答して変動する可変抵抗を有するように構成されたピエゾ抵抗基板と、ピエゾ抵抗基板の上に装着された少なくとも1つのセンサを備えるセンサ配列であって、このセンサは、検出されたパラメータに応答して入力信号を変動させるように構成される、センサ配列と、入力信号を受信するように構成される入力部と、ピエゾ抵抗基板のインピーダンスおよびセンサ配列の少なくとも1つのセンサによって検出されるパラメータに依存する出力信号を提供するように構成される出力部とを備える。
【0022】
いくつかの実施形態において、センサ配列は少なくとも1つの可変抵抗器を備え、この可変抵抗器は、検出されたパラメータによって変動する抵抗を有する。
【0023】
いくつかの実施形態において、センサ配列は少なくとも1つの容量センサを備えてもよく、この容量センサは、検出されたパラメータによって変動する容量を有する。
【0024】
いくつかの実施形態において、ピエゾ抵抗基板は量子トンネル性複合材を含んでもよい。
【0025】
いくつかの実施形態において、ピエゾ抵抗基板およびセンサ配列は、ピエゾ抵抗基板のインピーダンスおよびセンサ配列によって検出されるパラメータの両方に同時に依存する単一の出力信号を、前記出力部において提供するように構成されてもよい。
【0026】
いくつかの実施形態において、センサ配列は、印刷技術を用いてピエゾ抵抗基板に適用されてもよい。
【0027】
いくつかの実施形態において、この装置は、装置のユーザによって加えられる力に応答して変形されるように構成されてもよい。
【0028】
いくつかの実施形態において、センサ配列は、第1の検出パラメータによって変動する第1のセンサと、第2の検出パラメータによって変動する第2のセンサとを備えてもよい。
【0029】
いくつかの実施形態において、センサ配列は、複数のパラメータによって変動するセンサを備えてもよい。
【0030】
いくつかの実施形態において、検出パラメータは、加えられた応力、温度、予め定められた生物分子もしくは化学分子の存在、入射光、湿度、または皮膚導電率のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0031】
いくつかの実施形態において、この装置は、センサ配列を覆う透過層を備えてもよい。
【0032】
いくつかの実施形態において、この装置は、センサ配列を覆う導電層を備えてもよい。
【0033】
いくつかの実施形態において、この装置は、ピエゾ抵抗基板の下に設けられた導電層を備えてもよい。
【0034】
本開示の必ずしもすべてではないがいくつかの例示的実施形態に従うと、装置を製造する方法が提供されてもよく、この方法は、装置に加えられる力に応答して変動する可変抵抗を有するように構成されたピエゾ抵抗基板を形成するステップと、基板上に少なくとも1つのセンサを備えるセンサ配列を装着するステップとを含み、このセンサは検出されたパラメータに応答して入力信号を変動させるように構成され、この方法はさらに、入力信号を受信するように構成される入力部を設けるステップと、ピエゾ抵抗基板のインピーダンスおよびセンサ配列の少なくとも1つのセンサによって検出されるパラメータに依存する出力信号を提供するように構成される出力部を設けるステップとを含む。
【0035】
いくつかの実施形態において、この方法は、センサ配列を覆う透過層を形成するステップを含んでもよい。
【0036】
いくつかの実施形態において、この方法は、センサ配列を覆う導電層を形成するステップを含んでもよい。
【0037】
いくつかの実施形態において、この方法は、ピエゾ抵抗基板の下に設けられる導電層を形成するステップを含んでもよい。
【0038】
本開示の必ずしもすべてではないがいくつかの例示的実施形態に従うと、装置が提供されてもよく、この装置は、装置に印加された力を検出するように構成された第1のセンサと、装置に印加された力を検出するように構成された第2のセンサとを備え、異なるタイプの印加力が互いに区別されることを可能にするために、第1のセンサは第2のセンサよりも印加力に対する感度が高い。
【0039】
いくつかの実施形態において、これらのセンサは、装置の変形とタッチ入力とが区別されることを可能にするように構成されてもよい。装置の変形は、曲げ、ねじれ、伸長、屈曲のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0040】
いくつかの実施形態において、第1のセンサはピエゾ抵抗層を備えてもよい。
【0041】
いくつかの実施形態において、第2のセンサはコンデンサを備えてもよい。コンデンサは、第1の導電層および第2の導電層を備えてもよい。いくつかの実施形態において、第1のセンサは、第1の導電層と第2の導電層との間に設けられてもよい。いくつかの実施形態において、第1の導電層と第2の導電層との間にエラストマー誘電層が設けられてもよい。
【0042】
いくつかの実施形態において、導電層の少なくとも1つは可撓性であってもよい。
【0043】
いくつかの実施形態において、導電層の少なくとも1つはグラフェンを含んでもよい。
【0044】
いくつかの実施形態において、第1および第2のセンサは直列接続されてもよい。
【0045】
本開示の必ずしもすべてではないがいくつかの例示的実施形態に従うと、装置を製造する方法が提供されてもよく、この方法は、装置に印加された力を検出するように構成された第1のセンサを形成するステップと、装置に印加された力を検出するように構成された第2のセンサを形成するステップとを含み、異なるタイプの印加力が互いに区別されることを可能にするために、第1のセンサは第2のセンサよりも印加力に対する感度が高い。
【0046】
いくつかの実施形態において、これらのセンサは、装置の変形とタッチ入力とが区別されることを可能にするように構成されてもよい。装置の変形は、曲げ、ねじれ、伸長、屈曲のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0047】
いくつかの実施形態において、第1のセンサを形成するステップは、ピエゾ抵抗層を形成するステップを含んでもよい。
【0048】
いくつかの実施形態において、第2のセンサを形成するステップは、コンデンサを形成するステップを含んでもよい。コンデンサを形成するステップは、第1の導電層および第2の導電層を形成するステップを含んでもよい。第1のセンサは、第1の導電層と第2の導電層との間に設けられてもよい。
【0049】
いくつかの実施形態において、第1の導電層と第2の導電層との間にエラストマー誘電層が設けられてもよい。
【0050】
いくつかの実施形態において、導電層の少なくとも1つは可撓性であってもよい。
【0051】
いくつかの実施形態において、導電層の少なくとも1つはグラフェンを含んでもよい。
【0052】
いくつかの実施形態において、第1および第2のセンサは直列接続されてもよい。
【0053】
この装置は、検出のためのものであってもよい。
【0054】
本開示の実施形態のさまざまな実施例をより良く理解するために、単なる例として添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【
図5A】装置に入力信号を提供するための信号発生器を備えるシステムを示す図である。
【
図5B】装置に入力信号を提供するための信号発生器を備えるシステムを示す図である。
【
図7】装置にさらなるセンサを統合するために用いられ得る実施形態例を概略的に示す図である。
【
図8】各選択回路が
図7に示される各電極をどのようにアドレス指定し得るかという順序の例を示す図である。
【
図9】
図7に示される装置の1つまたはそれ以上の層に設けられ得るセンサ配列を概略的に示す図である。
【
図10】本開示の実施形態に従う装置を組み込み得るデバイスを示す図である。
【
図14】出力信号の実施例を示すアルガン図である。
【0056】
図面は装置10を示し、この装置10は、装置10に加えられる力に応答して変動する可変抵抗を有するように構成されたピエゾ抵抗基板31と、ピエゾ抵抗基板31上に装着された少なくとも1つのセンサを備えるセンサ配列12とを備え、このセンサは検出されたパラメータに応答して入力信号11を変動させるように構成され、装置10はさらに、時間変動成分を含む入力信号11を受信するように構成される入力部と、ピエゾ抵抗基板31の抵抗およびセンサ配列12の少なくとも1つのセンサによって検出されるパラメータに依存する出力信号13を提供するように構成される出力部とを備える。
【0057】
加えて、図面は装置10を示し、この装置10は、第1の層71Aに構成された第1のセンサ配列12Aと、第2の層71Bに構成された第2のセンサ配列12Bと、第3の層71Cに構成された第3のセンサ配列12Cとを備え、これらのセンサ配列12は検出されたパラメータに応答して入力信号を変動させるように構成され、装置10はさらに、時間変動成分を含む入力信号を受信するように構成される入力部と、第1、第2および第3のセンサ配列の各々に依存する出力信号を提供するように構成される出力部とを備える。
【0058】
図1は、装置10の実施例を概略的に示す。装置10は、パラメータを検出するためのセンサ配列12と、センサ配列12内に統合された少なくとも1つの可変インピーダンス14とを備えてもよい。
【0059】
いくつかの実施形態において、可変インピーダンス14は、装置10に加えられる力に応答して変動する可変抵抗を有するように構成されてもよいピエゾ抵抗基板31を備えてもよい。その力は、装置10のユーザによって装置10に加えられてもよい。これによって、ユーザのタッチまたはセンサ配列12に対する他のタイプの相互作用の力強さを定めるためにピエゾ抵抗基板31を用いることが可能になってもよい。さらに、センサ配列12を備える装置10が変形されたかどうか、およびどのようにどの程度変形されたかを定めるためにピエゾ抵抗基板31を用いることが可能になってもよい。
【0060】
装置10の変形は、装置10のサイズおよび/または形状の変化を含んでもよい。サイズおよび/または形状の変化は、ユーザが装置10をねじるか、および/または曲げるか、および/または装置10に剪断力を加えることによってもたらされてもよい。装置10によって促進される歪みの程度は、実施によって異なる。いくつかの実施形態において、装置10は弾力的にゆがめられるように構成されてもよい。弾力的なゆがみとは、本体がゆがんだ状態に保持される間はゆがんだ状態であり続け、解放されたときにはその平衡形状に戻ることを意味する。
【0061】
いくつかの実施形態において、センサ配列12は少なくとも1つの可変抵抗器センサを備えてもよく、この抵抗器は検出されたパラメータによって変動する抵抗を有する。センサ配列12は、たとえば応力、特定の化学分子もしくは生化学分子の存在、入射光、湿度、またはあらゆるその他の好適なパラメータなどによって変動する可変抵抗を有し得る少なくとも1つの可変抵抗センサを備えてもよい。いくつかの実施形態例において、可変抵抗センサはピエゾ抵抗基板31の上に装着されてもよい。
【0062】
いくつかの実施形態において、センサ配列12は少なくとも1つの容量センサを備えてもよく、この容量センサは検出されたパラメータによって変動する容量を有する。センサ配列12は、たとえば歪み、特定の化学分子もしくは生化学分子の存在、入射光、湿度、またはあらゆるその他の好適なパラメータなどによって変動する容量を有し得る少なくとも1つの容量センサを備えてもよい。容量センサはピエゾ抵抗基板31の上に装着されてもよい。
【0063】
いくつかの実施形態において、センサ配列12は、可変抵抗センサおよび容量センサの両方を備えてもよい。
【0064】
装置10内に1つまたはそれ以上の異なるセンサを統合することによって、複数の異なるパラメータを検出するために装置10が用いられることを可能にしてもよい。たとえば、装置10がピエゾ抵抗基板31を備えるときは、装置10に加えられる力を検出するためにこれが用いられてもよい。たとえば、ピエゾ抵抗基板31は、ユーザが装置10に触れていること、または装置10を曲げるか、ゆがませるか、もしくは別様に変形させる力を加えていることを検出してもよい。センサ配列12は環境パラメータを検出するために用いられてもよい。異なる環境パラメータを検出するために容量センサおよび抵抗センサが用いられてもよい。いくつかの実施形態において、環境パラメータは、ユーザの生理的特性に関するパラメータを含んでもよい。
【0065】
図1に示される装置10は、入力信号11を受信するように構成される入力部を備える。入力信号11は時間変動成分を含んでもよい。
【0066】
加えて装置10は、出力信号13を提供するように構成される出力部を備える。出力信号13は、可変インピーダンス14の抵抗およびセンサ配列12によって検出されるパラメータに同時に依存してもよい。装置10がピエゾ抵抗基板31を備える実施形態において、出力信号13は、ピエゾ抵抗基板31の抵抗およびセンサ配列12によって検出されるパラメータの両方に依存してもよい。
【0067】
図2は、センサ配列12によって検出されるパラメータおよびピエゾ抵抗基板31の抵抗の両方に依存する出力信号13の実施例を示すアルガン図である。
【0068】
出力信号13は、実成分X
0および虚数成分Y
0を有する。虚数成分は実成分に対してπ/2ラジアンの位相差を有し、すなわちそれらは直交する(直角位相である)。
【0069】
したがって、実成分X
0および虚数成分Y
0を定めるために出力信号13を処理することが可能である。さらに、センサ配列12によって検出されたパラメータおよび/またはピエゾ抵抗基板31の抵抗の変化を検出するために、実成分X
0および虚数成分Y
0を分析することが可能である。これによって、装置の曲げ、ねじれおよび伸長の区別、ならびに/または、たとえばタッチ、ホバー、圧力などの入力の区別のために用いられ得る有用な情報が提供される。
【0070】
図3Aから
図3Dは、実施形態例に従う装置10を示す。この実施形態例において、装置10はピエゾ抵抗基板31と、ピエゾ抵抗基板31の上に装着されたセンサ配列12とを備える。
【0071】
図3Aは、センサ配列12の実施例を概略的に示す。
図3Bは、線X−Xを通る断面を示す。
図3Cは、
図3Bに示されるセンサ配列12の各部分の回路を示す。
図3Dは、線Y−Yを通る断面を示す。
【0072】
図3Bおよび
図3Dに示されるとおり、装置10はピエゾ抵抗基板31を備える。ピエゾ抵抗基板31は、装置10に加えられる力に対する感度を有し得る任意の材料を含んでもよい。装置10に加えられる力によって、ピエゾ抵抗基板31の抵抗が変化してもよい。ピエゾ抵抗基板31は、ユーザが装置10を加圧または圧縮することによって加える力に対する感度を有するように構成されてもよい。ピエゾ抵抗基板31は、たとえばねじれ、曲げまたは伸長など、その他の機械的変形に対する感度を有するように構成されてもよい。
【0073】
ピエゾ抵抗基板31は、任意の好適な材料を含んでもよい。たとえば、ピエゾ抵抗基板31は、力感受性のゴム、またはあらゆるその他の好適な導電性複合材を含んでもよい。いくつかの実施形態において、ピエゾ抵抗基板31は、絶縁母材内の充填材粒子の複合材を含んでもよい。充填材粒子は、導電性粒子および/または半導電性粒子および/または非導電性粒子を含んでもよい。こうした実施形態においては、ピエゾ抵抗基板31が応力を受けるときに充填材粒子が接触して、ピエゾ抵抗基板31内に1つまたはそれ以上の導電経路が形成され得るように、電気伝導はパーコレーション理論に基づいていてもよい。
【0074】
いくつかの実施例において、ピエゾ抵抗基板31は量子トンネル性複合材を含んでもよい。こうした実施形態において、電気伝導は電子トンネリングに基づいている。ピエゾ抵抗基板31は、温度に依存し得る抵抗率を有してもよい。これによって、温度または温度変化を検出するために装置10が用いられることを可能にしてもよい。
【0075】
図3Aに示されるセンサ配列12は、ピエゾ抵抗基板31内の歪みの空間的分布を測定することを可能にするように構成されてもよい。
【0076】
装置10はさらに、複数の駆動電極33および複数の検出電極35を備える。駆動および検出電極33、35は、ピエゾ抵抗基板31上に装着されてもよい。いくつかの実施形態においては、電極33、35がピエゾ抵抗基板31に接触するように、駆動および検出電極33、35の一方または両方がピエゾ抵抗基板31の上に直接装着されてもよい。いくつかの実施形態において、ピエゾ抵抗基板31と電極33、35との間に1つまたはそれ以上の層が存在してもよい。この1つまたはそれ以上の層は、ピエゾ抵抗基板31から電極33、35を絶縁する働きをしてもよい。
【0077】
いくつかの実施形態において、ピエゾ抵抗基板31の抵抗は容量的に変換されてもよい。こうした実施形態において、電極33、35とピエゾ抵抗基板31との間に絶縁層が設けられている場合には、装置10に応力が加えられるときに実抵抗は開路のままである。しかし、ピエゾ抵抗基板31が導電性になる際に容量が変化することになる。たとえば、装置10が応力を受けていない状態のとき、絶縁層の容量はC
1であってもよく、ピエゾ抵抗基板31の容量はC
2であってもよい。この2層は実際上直列のコンデンサであるため、合計容量Cを有し、ここで1/C=1/C
1+1/C
2である。装置10に応力が加えられるとき、それによってピエゾ抵抗基板31の導電率が増加し、1/C
2の値が無視できるようになり、システムの合計容量はC=C
1となる。
【0078】
駆動および検出電極33、35は、それぞれ入力信号および出力信号を伝えるように構成されてもよい。駆動および検出電極は、たとえば銀ナノワイヤ、カーボンナノチューブ、グラフェン、酸化インジウムスズ(indium tin oxide:ITO)、金、銀、銅、白金、またはあらゆるその他の好適な材料など、任意の好適な導電材料を含んでもよい。
【0079】
装置10はさらに、環境感受性材料37の層を備えてもよい。環境感受性材料37は、電極33、35を覆うように設けられてもよい。
【0080】
環境感受性材料37は、たとえば温度、光、湿度、生物分子もしくは化学分子、またはあらゆるその他の好適なパラメータなどの環境パラメータに対する感度を有するように構成され得る任意の材料を含んでもよい。いくつかの実施形態において、環境感受性材料はさらに、装置10のユーザに関係するパラメータを含み得る環境パラメータに対する感度を有するように構成されてもよい。たとえば、環境パラメータはユーザの生理的特性に関するパラメータ、たとえばユーザの皮膚の導電率、ユーザの皮膚の温度、ユーザの皮膚の湿度、またはたとえば皮膚もしくは汗のpHなどのあらゆるその他の特性などを含んでもよい。
【0081】
環境感受性材料37は、容量性または抵抗性の変換機構を有してもよい。環境感受性材料37が容量変換機構を有するとき、環境パラメータはその材料の誘電率を変えてもよい。同様に、環境感受性材料37が抵抗変換機構を有するとき、環境パラメータはその材料の抵抗率を変えてもよい。本開示のいくつかの実施形態においては、センサ配列12の異なる地点に異なるタイプの環境感受性材料37が提供されてもよい。
【0082】
容量変換機構を有する環境感受性材料37が提供される実施形態において、環境感受性材料37は、たとえばポリシロキサンおよびメタクリルポリマー、ポリイミド、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ビニルアルコール)、セラミック材料、またはあらゆるその他の好適な材料などの任意の好適な材料を含んでもよい。
【0083】
図3Bに示される実施例においては、環境感受性層37と電極33、35との間に不透過層39が設けられる。不透過層は、任意の透過層を通過し得る環境パラメータから電極33、35を保護するように構成されてもよい。
図3Bに示される装置10の部分においては、駆動電極33と検出電極35との間にも不透過層39が設けられる。不透過層は、たとえばガラス、パリレン、PTFE、PET、またはあらゆるその他の好適な材料などを含んでもよい。
【0084】
いくつかの実施形態においては、抵抗変換機構を有する環境感受性材料37が提供される。こうした実施形態において、電極33、35はピエゾ抵抗基板31から分離されてもよい。電極33、35の構成によって、環境感受性材料は導電性であっても、半導体であっても、誘電体であってもよい。検出されるべき異なる刺激に対して、異なる変換方法が用いられてもよい。
【0085】
装置10のこの部分において、環境感受性層37は2つの電極33、35を覆うように設けられる。環境感受性層37は、たとえばポリアニリン、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリピロール、またはその他の導電性ポリマー、または導電性もしくは半導電性の無機材料、またはあらゆるその他の好適な材料などの任意の好適な材料を含んでもよい。
【0086】
図3Bおよび
図3Dに示される装置10の部分において、環境感受性層37と電極33、35との間に不透過層39が設けられる。不透過層39は、任意の透過層を通過し得る環境パラメータから電極33、35を保護するように構成されてもよい。
図3Dに示される装置の部分においては、駆動電極33と検出電極35との間に不透過層39が設けられない。これによって、電極33、35間の直接の電気的接続が可能になってもよい。不透過層39は、たとえばガラス、パリレン、PTFE、PET、PEN、アクリル樹脂、またはあらゆるその他の好適な材料などを含んでもよい。
【0087】
図3Dに示される装置の部分において、駆動電極33と検出電極35との間に誘電スペーサ41が設けられてもよい。誘電スペーサ41は、たとえばパリレン、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、絶縁ポリマー、またはあらゆるその他の好適な材料など、任意の好適な材料を含んでもよい。いくつかの実施形態において、誘電スペーサ41に用いられる材料は、検出のためにも用いられてもよい。誘電スペーサ41に用いられる材料は、抵抗性および/または容量性の検出モードにおける検出のために用いられてもよい。
【0088】
図3Dに示される装置の部分において、環境感受性層37の導電率は、ピエゾ抵抗基板31の導電率よりは高いが、電極33、35の導電率よりは低くてもよい。
【0089】
図3Bおよび
図3Dに示される装置10の部分の両方において、装置10は頂部導電層43および下側導電層45を備える。頂部導電層43は、環境感受性層37を覆うように設けられてもよい。頂部導電層43は透過性であってもよい。頂部導電層43は、電極33、35およびピエゾ抵抗基板31に対して環境からの電気的遮蔽を提供するために設けられてもよい。加えて頂部導電層43は、駆動および検出電極33、35の間の容量を増加させるように構成されてもよい。
【0090】
下側導電層45は、任意の好適な電気伝導性材料を含んでもよい。たとえば、下側導電層45は銀ナノワイヤ、カーボンナノチューブ、グラフェン、ITO、金、銀、銅、白金、またはあらゆるその他の好適な材料を含んでもよい。下側導電層45は、ピエゾ抵抗基板31が量子トンネル性複合材を含む実施形態において提供されてもよい。なぜなら、これによって電子がピエゾ抵抗基板31をトンネリングすることが可能になり得るからである。
【0091】
図3Bおよび
図3Dの実施例の両方において、装置10はさらに透過性コーティング47を備える。透過性コーティング47は、装置10の他のすべての層を覆ってもよい。透過性コーティング47は、装置10のユーザによってタッチまたは始動され得る装置10の外表面を形成してもよい。透過性コーティング47は、環境または環境パラメータと直接接触し得る装置10の外表面を形成してもよい。
【0092】
透過性コーティング47は、環境パラメータが通過して環境感受性層37によって検出されることを可能にするように構成され得る任意の材料を含んでもよい。透過性コーティング47は、透過性ポリマーまたはシリコーンまたはあらゆるその他の好適な材料を含んでもよい。
【0093】
いくつかの実施形態において、透過層47、43は選択的に透過性であってもよい。たとえば、透過層47、43はいくつかの環境パラメータが環境感受性層37まで透過することを可能にしてもよく、一方で他のパラメータの通過を防いでもよい。異なる透過層47、43は異なるパラメータに対して透過性であってもよく、異なる環境パラメータを検出するために異なる環境感受性層37が構成されてもよい。
【0094】
図3Bおよび
図3Dに示されるそれぞれの層は、基礎となる表面の上に装着されてもよい。基礎となる表面は、ポータブル電子デバイスであってもよい。ポータブル電子デバイスは、センサ配列12の動作に必要な電子機器および処理回路を備えてもよい。
【0095】
図3Cは、
図3Bに示される装置10の部分の回路を示す。装置10のこの部分において、駆動および検出電極33、35は、環境パラメータを検出するように構成され得る容量センサを形成する。ピエゾ抵抗基板31は、装置10に加えられた力を検出するように構成されてもよい。
【0096】
この実施例において、ピエゾ抵抗基板31の抵抗R
1は、容量センサ配列の可変容量C
1と電気的並列に接続される。装置10のこの部分の合計インピーダンスはZ(R
1)/Z(C
1)である。これはX
o(w,C
1,R
1)+jY
o(w,C
1,R
1)と表されてもよく、ここでwは周波数である。
【0097】
したがって、この実施例および他の実施例において、代数的に、または予め保存された較正データを用いて、X
oおよびY
oの測定値の変化をC
1および/またはR
1の変化に適合させることが可能である。場合によっては、異なる値のwにおけるX
oおよびY
oを測定することが必要であり得る。
【0098】
図3Dに示される装置10の部分において、駆動および検出電極33、35は、環境パラメータおよび/または装置10に加えられた力を検出するように構成され得る可変抵抗センサを形成する。
【0099】
この実施例において、ピエゾ抵抗基板31は、可変抵抗センサよりも低い導電率を有してもよい。こうした実施例において、可変抵抗センサはピエゾ抵抗基板31を効果的に短絡し、ピエゾ抵抗基板31は装置10のこの部分における検出のために活動しない。
【0100】
図3Aは、例示的なセンサ配列12を概略的に示す。センサ配列12は、複数のセンサセル36を備える。センサセル36は、アレイ(グリッド)として配置される。センサ配列12は、アレイとして配置されたセル36の分散型ネットワークを備える。
図3Aに示される実施例において、アレイは規則的であり、一定の間隔を置かれた平行な行と一定の間隔を置かれた平行な列とを備える。図示される実施例において、行は列と直交することから、アレイは直交でもある。しかし、適用によってはアレイは規則的でなくても、および/または直交でなくてもよい。
【0101】
装置10は、第1の選択回路6および第2の選択回路8を備える。選択回路6、8はマルチプレクサを備えてもよい。
【0102】
装置10はさらに、センサ配列12によって検出されたパラメータ、およびピエゾ抵抗基板31の抵抗率の両方に同時に依存する出力信号13を提供するように構成される出力部を備える。
【0103】
装置10は、センサ配列12内の各々のセル36が個別にテストされ得るように構成されてもよい。第1の選択回路6は、入力信号11を特定のセル36に向けるように構成されてもよい。第2の選択回路8は、特定のセル36からの出力信号13を導くように構成されてもよい。第1の選択回路6および第2の選択回路8は、同じ「アクティブ」セル36に入力信号11を向けると同時にそこから出力信号13を導くように同期されてもよい。
【0104】
たとえば、第1の選択回路6は、入力信号11をコンデンサセル36のある行に向けるための切換えを行うマルチプレクサを備えてもよい。第2の選択回路8は、コンデンサセル36のある列からの出力信号13を導くための切換えを行うマルチプレクサを備えてもよい。したがって、各行は第1のマルチプレクサ6を通じて共通の入力3を共有し、各列は第2のマルチプレクサ8を通じて共通の出力5を共有する。マルチプレクサ6は、入力信号11をセル36の特定の「アクティブ」行に向けるように構成されてもよい。マルチプレクサ8は、セルの特定の「アクティブ」列からの出力信号13を導くように構成されてもよい。第1の選択回路6および第2の選択回路8は、アクティブ行およびアクティブ列の両方に存在する同じ「アクティブ」セル36に入力信号11を向けると同時にそこからの出力信号13を導くように同期されてもよい。
【0105】
第1の選択回路6は、一連の異なる行に対して、入力信号11が提供される行を順序付けるように構成されてもよい。各行は期間T1の間に一度、時間T2だけアクティブにされてもよい。第2の選択回路8は、一連の異なる列に対して、そこからの出力信号13が受信される列を順序付けるように構成されてもよい。各列は期間T1の間に一度アクティブにされてもよい。
【0106】
いくつかの実施形態において、信号は上述のとおりに規則的な時間系列を有してもよく、ここで各セルは他のすべてのセルと同じ頻度で同じ時間だけアドレス指定される。他の実施形態においては、いくつかのセルが他のセルよりも頻繁に、および/または長期間アドレス指定されるように、信号が不規則な時間系列を有してもよい。
【0107】
いくつかの実施形態においては、すべてのセルが常時アクティブであってもよい。他の実施形態においては、いくつかのセルが一部の時間にのみアクティブになって入力信号によりアドレス指定されてもよい。たとえば、いくつかのセルは、検出されたパラメータに応答するときのみアクティブにされて入力信号によりアドレス指定されてもよい。
【0108】
入力は行に提供され、出力は列から受取られると記載されているが、当然のことながらこれを反対にして入力が列に提供され、出力が行から受取られるようにしてもよい。したがって、状況に応じて「行」および「列」という用語は交換されてもよい。
【0109】
装置10はさらに、センサ配列12の異なる区域(セル)からの出力信号13を処理するように構成された処理回路22を備える。処理回路は、その異なる区域に対する電流容量および/または異なる区域に対する電流抵抗を定めるように構成されてもよい。装置10はさらに、異なる区域(セル)に対する電流容量および/または電流抵抗を分析するように構成された分析回路24を備えてもよい。
【0110】
処理回路22および分析回路24はモジュール20内に統合されてもよいし、別々に提供されてもよい。
【0111】
いくつかの実施形態において、差動検出分析が用いられてもよい。こうした実施形態においては、アレイ内の2つまたはそれ以上の隣接セル36の組み合わせが用いられてもよい。第1のセルは基準セルとして用いられてもよい。基準セルは、環境に対する感度を有さないように構成されてもよい。環境に対する感度を有さない基準ノードを作製するために、付加的な不透過層39が設けられてもよい。付加的な不透過層39は、頂部導電層43と環境との間に位置決めされてもよい。いくつかの実施形態において、付加的な不透過層39は、透過性コーティング47と環境との間に位置決めされてもよい。いくつかの実施形態において、付加的な不透過層39は、装置の表面に不透過性コーティングを形成してから、コーティングの一部分を選択的に除去することによってその部分を透過性にすることによって設けられてもよい。環境感受性層37の変形に関連する共通モード信号を拒絶するために、基準セルおよびアクティブセルが用いられてもよい。
【0112】
当然のことながら、本開示の実施形態は
図3Aに示される配置および構成に限定されない。
図4は、本開示の別の実施形態に従う装置10を概略的に示す。この実施形態において、電極33、35は互いにかみ合った構造を有してもよい。当然のことながら、
図4に示される実施例は、多くの可能な配置のうちの1つである。その他の配置は、たとえば電極33、35に対する平行板配置または互いに貫通するコイル配置などを含んでもよい。
【0113】
駆動電極33および検出電極35は、ピエゾ抵抗基板の上に設けられてもよい。環境感受性層37は、電極33、35と環境との間に設けられてもよい。環境感受性層37は、上述のとおりの任意の好適な材料を含んでもよい。
【0114】
図4に示される電極配置は、駆動電極33および検出電極35を備える。
図4に示される駆動電極33の部分は、第1の伸長部分51と、第2の伸長部分53と、複数の第3の伸長部分55とを備える。第2の伸長部分53は、第1の伸長部分51から、第1の伸長部分51と直交する方向に延在する。複数の第3の伸長部分55は、第2の伸長部分53から、第2の伸長部分53と直交しかつ第1の伸長部分51と平行な方向に延在する。
【0115】
図4に示される検出電極35の部分も、第1の伸長部分52を備える。駆動電極33の第1の伸長部分51と、第1の伸長部分52とは直交する方向に延在する。
【0116】
駆動電極33の第1の伸長部分51および検出電極35の第1の伸長部分52は、互いに交差するように構成される。2つの電極33、35の間の、それらが交差する点に短絡を避けるために誘電スペーサ41が設けられてもよい。可変抵抗センサを形成するために導電スペーサ41が設けられてもよい。
【0117】
検出電極35はさらに、複数の第2の伸長部分56を備える。第2の伸長部分56は、第1の伸長部分52から、第1の伸長部分52と直交する方向に延在する。検出電極35の複数の第2の部分56は、駆動電極33の複数の第3の部分55の間に置かれるように位置決めされてもよい。これによって、電極33、35のレイアウトが組み合う指に似た、互いにかみ合った構造を形成してもよい。これによって、電極33、35によって容量センサを形成することが可能になってもよい。
【0118】
図5Aおよび
図5Bの示すシステムは、装置10に入力信号11を提供するための信号発生器46と、少なくとも実成分を含む第1の信号値を検出するように構成され、かつ少なくとも虚数成分を含む第2の信号値を検出するように構成された処理回路22とを備え、第1の成分および第2の成分は既知の位相オフセットを有する。第1の信号値は典型的に出力信号13の実成分X
0であり、第2の値は典型的に出力信号13の虚数成分Y
0である。
【0119】
図5Aにおいて、信号発生器46は、交流成分および静的成分を含む入力信号11を同時に提供する。交流成分は単一周波数であっても、複数周波数の混合であってもよい。
【0120】
処理回路22は、出力信号13をフィルタリングして交流成分は遮断するが静的(dc)成分X
0は通過させるローパスフィルタ40を備える。
【0121】
処理回路22は、ローパスフィルタ40と並列に、出力信号13をフィルタリングして静的(dc)成分は遮断するが交流(ac)成分Y
0は通過させるハイパスフィルタ42を備える。フィルタリングされた信号をさらに処理するために、整流器およびフィルタ44が用いられてもよい。
【0122】
図5Bにおいて、信号発生器46は、交流成分のみを含む入力信号11を提供する。交流成分は単一周波数であってもよい。
【0123】
処理回路22は、出力信号13を入力として受信し、かつ入力信号11を基準として受信するロックイン増幅器50を備える。ロックイン増幅器50は、第1の出力X
0として同相成分を、第2の出力Y
0として直角位相成分を生成する。
【0124】
電流抵抗に依存する信号X
0と、電流容量に依存する信号Y
0とが処理回路22によって分離された後、それらは分析されてもよい。
【0125】
分析回路24は、以下のことを行うために、(異なる区域に位置する)異なるセル36に対する電流容量および電流抵抗を分析するように構成されてもよい。
a)ユーザタッチ入力の位置を検出する
b)ユーザタッチ入力によって加えられた圧力の大きさを推定する
c)ユーザによる装置10の変形を推定する
d)検出された環境パラメータを定める
【0126】
上記のとおり、環境パラメータは、たとえばユーザの皮膚の導電率、ユーザの皮膚の温度、ユーザの皮膚の湿度、またはたとえば皮膚もしくは汗のpHなどのあらゆるその他の特性などの生理的パラメータを含んでもよい。
【0127】
この分析は、保存された較正データを用いてもよい。
【0128】
図6は、実施形態に従って装置10を製造する方法を示す。この方法は、ブロック61において、装置10に加えられる力に応答して変動する可変抵抗を有するように構成されたピエゾ抵抗基板31を形成するステップを含む。
【0129】
この方法はさらに、ブロック63において、ピエゾ抵抗基板31の上に少なくとも1つのセンサを備えるセンサ配列12を装着するステップを含み、このセンサは、検出されたパラメータに応答して入力信号を変動させるように構成される。
【0130】
センサ配列12は、複数の電極33、35を備えてもよい。電極33、35は、任意の好適な技術を用いてピエゾ抵抗基板31上に形成されてもよい。
【0131】
この方法はさらに、ブロック65において、時間変動成分を含む入力信号11を受信するように構成される入力部を設けるステップと、ピエゾ抵抗基板31の抵抗およびセンサ配列12の少なくとも1つのセンサによって検出されるパラメータに依存する出力信号13を提供するように構成される出力部を設けるステップとを含む。
【0132】
いくつかの実施形態において、この方法は、たとえばセンサ配列12の上に保護層を形成するステップなどのさらなるブロックを含んでもよい。
【0133】
図7は、装置10にさらなるセンサを統合するために用いられ得る実施形態例を概略的に示す。
図7の実施例において、装置10は複数のセンサ配列12を備えてもよく、センサ配列12の各々は異なる層に設けられてもよい。
【0134】
上述のとおり、センサ配列12は容量センサおよび/または可変抵抗センサを備えてもよい。いくつかの実施形態においては、上述のとおり、センサ配列12の1つまたはそれ以上がピエゾ抵抗基板31を備えてもよい。しかし当然のことながら、本開示の実施形態は、容量センサおよび/または抵抗センサのみを用いて実現されてもよい。
【0135】
可変抵抗センサは、たとえば歪み、特定の化学分子もしくは生化学分子の存在、光、温度、またはあらゆるその他の好適なパラメータなどによって変動する可変抵抗を有してもよい。容量センサは、たとえば歪み、特定の化学分子もしくは生化学分子の存在、光、温度、またはあらゆるその他の好適なパラメータなどによって変動する容量を有してもよい。容量センサはさらに、ユーザが装置10の表面にタッチしているか、またはそれを別様に始動していることを検出するように構成されてもよい。
【0136】
図7に概略的に示される装置10には、3つのセンサ配列12が設けられる。センサ配列12の各々は、異なる層71に設けられる。いくつかの実施形態において、層71は物理的に分離した層または別個の層であってもよい。
【0137】
センサ配列12の各々は、複数のセンサを備える。
図7の実施例において、複数のセンサ73はグリッドに配置される。各グリッドは、センサの複数の行およびセンサの複数の列を備える。これらの行および列は、互いに直交または実質的に直交するように配置されてもよい。複数の層71は、この行列と直交または実質的に直交して延在するように配置されてもよい。他の実施形態においては他の配置が用いられてもよい。
【0138】
図7に示される装置はさらに、第1の選択回路6および第2の選択回路8を備える。選択回路はマルチプレクサ(multiplexer:MUX)を備えてもよい。上述のとおり、第1の選択回路6は、一連の異なる行に対して、入力信号11が提供される行を順序付けるように構成されてもよい。各行は期間T1の間に一度、時間T2だけアクティブにされてもよい。第2の選択回路8は、一連の異なる列に対して、そこからの出力信号13が受信される列を順序付けるように構成されてもよい。各列は期間T1の間に一度アクティブにされてもよい。
【0139】
いくつかの実施形態においては、上述のとおりに信号が規則的な時間系列を有してもよく、ここで各セルは他のすべてのセルと同じ頻度で同じ時間だけアドレス指定される。他の実施形態においては、いくつかのセルが他のセルよりも頻繁に、および/または長期間アドレス指定されるように、信号が不規則な時間系列を有してもよい。
【0140】
いくつかの実施形態においては、すべてのセルが常時アクティブであってもよい。他の実施形態においては、いくつかのセルが一部の時間にのみアクティブになって入力信号によりアドレス指定されてもよい。たとえば、いくつかのセルは、検出されたパラメータに応答するときのみアクティブにされて入力信号によりアドレス指定されてもよい。
【0141】
装置10は、異なる層71の各々に対して同じ第1の選択回路6および第2の選択回路8が用いられ得るように構成されてもよい。装置10は、それぞれの層71間で第1および第2の選択回路6、8を切換えるように構成され得る第3の選択回路5を備えてもよい。
図7の装置10の実施例において、このことは、所与の層71に対するゲート電極が第3の選択回路5によってゼロ以外に設定されているときに、その層71の駆動および検出電極のみをアクティブにすることによって達成されてもよい。
【0142】
選択回路6、8、5の各々が各電極をどのようにアドレス指定し得るかという順序の例を
図8に示す。
【0143】
図7の装置10はさらに、時間変動成分を含む入力信号11を受信するように構成される入力部と、第1、第2および第3のセンサ配列の各々に依存する出力信号13を提供するように構成される出力部とを備えてもよい。
【0144】
図7の装置10はさらに、異なる区域に対する電流容量および異なる区域に対する電流抵抗を定めるために、異なるセンサ配列12の異なる区域からの出力信号13を処理するように構成された処理回路を備えてもよい。装置10は、異なる区域(セル)に対する電流容量および電流抵抗を分析するように構成された分析回路を備えてもよい。
【0145】
処理回路および分析回路はモジュール20内に統合されてもよいし、別々に提供されてもよい。
【0146】
いくつかの実施形態において、異なるセンサ配列の各々が、異なるパラメータを検出するように構成されてもよい。
【0147】
図9は、
図7に示される装置10の層71の1つまたはそれ以上に設けられ得るセンサ配列12を概略的に示す。センサ配列12は、複数の容量センサと統合された複数の可変抵抗センサを備える。センサは、複数の駆動および検出電極33、35によって形成される。
【0148】
図9の配置の各行は第1の複数の相互接続された駆動電極33を備え、各列は第2の複数の相互接続された検出電極35を備える。少なくとも1つの可変抵抗器センサは、各行および/または列に関連付けられる。図示される実施例において、少なくとも1つの可変抵抗器センサは、行と列とが交わるところで各行相互接続と各列相互接続との間に接続され、かつ駆動電極33および検出電極35によって形成されるコンデンサと並列に接続される。
【0149】
図9に示される実施例において、インライントランジスタ76は、駆動および検出電極33、35と統合される。トランジスタ76は、第3の選択回路5が特定の層71に対するゲートを選択するときに、第3の選択回路5がその層71の駆動および検出電極33、35に対するトランジスタをオン状態にして、検出電極35からの測定値を得ることを可能にするように構成されてもよい。
【0150】
第3の選択回路5が、特定の層に対するゲートが選択されないように構成されるとき、その層の駆動および検出電極33、35に対するトランジスタはオフ状態にされる。
【0151】
駆動および検出電極33、35は、高インピーダンス抵抗器78を介して接地(ground:GND)に接続される。
【0152】
当然のことながら、他の実施形態においては他のタイプのセンサが用いられてもよい。たとえばいくつかの実施形態においては、上述のとおり、センサの層の1つまたはそれ以上がピエゾ抵抗基板31を備えてもよい。
【0153】
図10は、上述のセンサ配列12を組み込み得るデバイス81を示す。デバイス81は、多層の膜を形成する複数の層71を備えてもよい。膜の層71のうちの1つまたはそれ以上は、上述のとおりのセンサ配列12を備えてもよい。
【0154】
デバイス81は可撓性であってもよい。デバイス81は、デバイス81のユーザがデバイス81に力を加えることによって変形され得るように可撓性であってもよい。たとえば、ユーザはデバイス81を引っ張るか、またはねじることによって、デバイス81の形を変えることができてもよい。
【0155】
図10の実施例において、デバイス81は4つの層を備える。第1の層83は、デバイス81の外表面を提供してもよい。外表面は、環境およびデバイス81のユーザと直接接触してもよい。一番外側の層は、たとえば空気の品質、温度および圧力などの環境パラメータ、またはあらゆるその他の好適なパラメータを検出するように構成され得る1つまたはそれ以上のセンサを備えてもよい。
【0156】
第2の層85は、タッチおよび/または変形を検出するように構成され得るセンサを備えてもよい。上述のとおり、こうしたセンサはピエゾ抵抗基板31を備えてもよい。
【0157】
第3の層87は、デバイス81を駆動し得る電子回路を備えてもよい。
【0158】
第4の層89は、やはりデバイス81のユーザによってタッチされ得る外表面を形成するように構成されてもよい。このことは、第4の層89がデバイス81のユーザによってタッチされ得ることを意味してもよい。第4の層89は、たとえば皮膚導電率、心拍数、体温、血中酸素濃度、またはあらゆるその他の好適なパラメータなど、ユーザの生理的パラメータに応答するように構成され得る1つまたはそれ以上のセンサを備えてもよい。
【0159】
図11は、装置10を製造する方法を示す。
【0160】
この方法実施例は、ブロック91において、第1の層71Aに構成された第1のセンサ配列12Aを形成するステップを含む。この方法は、ブロック93において、第2の層71Bに構成された第2のセンサ配列12Bを形成するステップを含む。この方法はさらに、ブロック95において、第3の層71Cに構成された第3のセンサ配列12Cを形成するステップを含む。
【0161】
上述のとおり、センサ配列12の各々は、検出されたパラメータに応答して入力信号を変動させるように構成されてもよい。
【0162】
この方法はさらに、ブロック97において、時間変動成分を含む入力信号を受信するように構成される入力部を設けるステップと、第1、第2および第3のセンサ配列12の各々に依存する出力信号を提供するように構成される出力部を設けるステップとを含んでもよい。
【0163】
いくつかの実施形態において、この方法は、たとえばセンサ配列12の上に保護層を形成するステップ、または基板上にセンサ配列12を装着するステップなどのさらなるブロックを含んでもよい。
【0164】
図12Aから
図12Dおよび
図13は、本開示の別の実施例に従う装置10を示す。装置10は、第1のセンサ111および第2のセンサ113を備える。
【0165】
装置10は可撓性であってもよい。装置10は、ユーザによって装置10に加えられる力および/または圧力に応答して変形され得るように可撓性であってもよい。力は、ユーザが装置10を引っ張るか、曲げるか、屈曲させるか、ねじることによって加えてもよい。さらに、ユーザがタッチ入力を行うことによって力を加えてもよい。タッチ入力は、ユーザが装置10を加圧、圧縮またはタッチすることを含んでもよい。
【0166】
図12Aから
図12Dおよび
図13の装置10は、デバイスが変形されたかどうか、およびどのようにどの程度変形されたかを定めるように構成されてもよい。特に、装置10は、装置10のたとえば曲げ、屈曲、伸長またはねじれなどの変形と、ユーザの行うタッチ入力とを区別することを可能にするように構成されてもよい。
【0167】
図12Aから
図12Dに示される装置10は、第1の導電層101および第2の導電層103を備える。第1の導電層101と第2の導電層103との間に、ピエゾ抵抗層105および誘電層107が設けられる。
【0168】
当然のことながら、本実施例の理解のために必要な構成要素のみが図示されている。装置10は他の構成要素を備えてもよい。たとえば、装置10は、装置10の感度を制御するために第1の導電層101を覆うように設けられ得る付加的な層を備えてもよい。
【0169】
導電層101、103は、任意の好適な電気伝導性材料を含んでもよい。導電層101、103は可撓性材料を含んでもよい。たとえば、導電層101、103はグラフェンを含んでもよい。たとえば、導電層101、103はグラフェンベースの材料、たとえばドープグラフェンまたは導電性グラフェン複合材などを含んでもよい。いくつかの実施例において、導電層101、103は銀ナノワイヤ、カーボンナノチューブ、ITO、金、銀、銅、白金、またはあらゆるその他の好適な材料を含んでもよい。2つの導電層101、103は、平行板コンデンサを形成するように構成されてもよい。
【0170】
第1の導電層101と第2の導電層103との間に、誘電層107が設けられてもよい。誘電層107は可撓性材料を含んでもよい。いくつかの実施例において、誘電層107はエラストマー材料を含んでもよい。ユーザによって装置10に加えられる力および/または圧力に応答して誘電層が変形され得るように、誘電層107は可撓性または圧縮可能であってもよい。
【0171】
装置10はさらに、ピエゾ抵抗層105を備える。ピエゾ抵抗層105は、第1の導電層101と第2の導電層103との間に設けられてもよい。
図12Aから
図12Dに示される実施例において、ピエゾ抵抗層105は、第1の導電層101と誘電層107との間に設けられる。いくつかの他の実施例において、ピエゾ抵抗層105は、誘電層107と第2の導電層103との間に設けられてもよい。
【0172】
ピエゾ抵抗層105は、装置10に加えられる力および/または圧力に対する感度を有し得る任意の材料を含んでもよい。装置10に加えられる力によって、ピエゾ抵抗層105の抵抗が変化してもよい。ピエゾ抵抗層105は、ユーザが装置10を加圧または圧縮することによって加える力に対する感度を有するように構成されてもよい。加えて、ピエゾ抵抗層105は、たとえばねじれ、曲げ、屈曲または伸長などのその他の機械的変形に対する感度を有するように構成されてもよい。
【0173】
ピエゾ抵抗層105は、任意の好適な材料を含んでもよい。たとえば、ピエゾ抵抗層105は、力感受性のゴム、またはあらゆるその他の好適な導電性複合材を含んでもよい。いくつかの実施形態において、ピエゾ抵抗層105は、絶縁母材内の充填材粒子の複合材を含んでもよい。充填材粒子は、導電性粒子および/または半導電性粒子および/または非導電性粒子を含んでもよい。こうした実施形態においては、ピエゾ抵抗層105が応力を受けるときに充填材粒子が接触して、ピエゾ抵抗層105内に1つまたはそれ以上の導電経路が形成され得るように、電気伝導はパーコレーション理論に基づいていてもよい。
【0174】
いくつかの実施例において、ピエゾ抵抗層105は量子トンネル性複合材を含んでもよい。こうした実施形態において、電気伝導は電子トンネリングに基づいている。ピエゾ抵抗層105は、温度にも依存し得る抵抗率を有してもよい。
【0175】
図13は、
図12Aから
図12Dの装置10の回路を示す。ピエゾ抵抗層105は可変抵抗器111を形成してもよい。ピエゾ抵抗層105は第1のセンサを形成してもよい。可変抵抗器111の抵抗は、ピエゾ抵抗層105に加えられる力に依存してもよい。いくつかの実施例においては、ピエゾ抵抗層105が変形または圧縮されるときに、ピエゾ抵抗層105の導電性が高くなるように、ピエゾ抵抗層105の抵抗が減少してもよい。
【0176】
第1および第2の導電層101、103は、可変コンデンサ113を形成する。可変コンデンサ113は第2のセンサを形成してもよい。可変コンデンサ113の容量は、2つの導電層101、103間の距離に依存してもよい。装置に力および/または圧力が加えられる際に、それによって2つの導電層101、103の間に設けられた誘電層107およびピエゾ抵抗層105の変形および/または圧縮がもたらされ得るために、2つの導電層101、103間の距離が変化してもよい。
【0177】
図13に示されるとおり、装置10は入力信号11を受信するように構成される。上記のとおり、入力信号11は時間変動成分を含んでもよい。装置10は出力信号13を提供する。出力信号13は、ピエゾ抵抗層105の抵抗および2つの導電層101、103の容量に依存してもよい。
【0178】
図12Aから
図12Dおよび
図13の実施例において、ピエゾ抵抗層105の抵抗Rは、2つの導電層101、103の容量Cと電気的直列に接続される。したがって、この配置のインピーダンスはZ=R−j/(wC)によって与えられ、ここでwは入力信号11の時間変動成分の周波数である。
【0179】
図12Aから
図12Dは、4つの異なる始動状態にある装置10を示す。第1のセンサが第2のセンサよりも高い感度を有するように、ピエゾ抵抗層105は2つの導電層101、103よりも装置10に加えられる力および/または圧力に対する感度が高くてもよい。これによって、異なるタイプの印加力および始動状態を互いに区別可能にするために、装置10が提供する出力信号13を分析することを可能にしてもよい。
【0180】
当然のことながら、他の実施例において、2つの導電層101、103はピエゾ抵抗層よりも装置10に加えられる力および/または圧力に対する感度が高くてもよい。こうした実施形態において、第2のセンサは第1のセンサよりも高い感度を有してもよい。
【0181】
図12Aにおいて、装置10は平坦または実質的に平坦な構成に構成される。この平坦な構成は、装置10の中立または平衡状態の構成であってもよい。当然のことながら、他の実施例においては、中立または平衡状態の構成が湾曲した構成または曲げられた構成であるように装置10が構成されてもよい。
【0182】
図12Aの構成において、装置10は曲げ、ねじれ、屈曲または伸長による変形も受けていないし、圧力またはタッチも受けていない。装置10が変形されていないとき、ピエゾ抵抗層105は絶縁性であってもよい。第1および第2のセンサによって提供される出力は、入力が行われていないことを示してもよい。
【0183】
図12Bの構成において、装置10は湾曲した形状に曲げられているが、ユーザによる加圧はされていない。これによってピエゾ抵抗層105の変形がもたらされたため、ピエゾ抵抗層105の抵抗が変化している。これによって、第1のセンサの抵抗の変化がもたらされている。抵抗の減少は、装置10のインピーダンスの実成分の減少として検出されてもよい。
【0184】
しかし、
図12Bの構成において、2つの導電層101、103の分離には変化がないか、またはほとんどない。このことは、可変コンデンサの容量に変化がないか、またはほとんどないことを意味する。このことは、装置10のインピーダンスの虚数成分に変化がないか、またはほとんどないことを意味する。
【0185】
図12Cの構成において、装置10は湾曲した形状に曲げられ、かつユーザによって加圧されている。ユーザによる加圧によって、第1の導電層およびピエゾ抵抗層のさらなる変形がもたらされる。いくつかの実施例においては、ユーザによる加圧によって、誘電層107の変形がさらにもたらされてもよい。
【0186】
装置10を曲げることに加えて加圧することによって、ピエゾ抵抗層105のさらなる変形がもたらされ、それによってピエゾ抵抗層の抵抗が
図12Bに示される構成よりもさらに低減する。ピエゾ抵抗層105の抵抗は、(
図12Bに示されるとおり)装置が曲げられただけのときよりも、(
図12Cに示されるとおり)装置10が曲げられかつ加圧されたときの方が低くなり得る。抵抗の減少は、装置10のインピーダンスの実成分の減少として検出されてもよい。
【0187】
装置10の加圧は、第1の導電層101の曲げももたらす。装置10の加圧は、誘電層107の圧縮ももたらし得る。これによって2つの導電層101、103の分離が減少してもよく、よって容量が増加してもよい。容量の増加は、装置10のインピーダンスの虚数成分の絶対値の減少として検出されてもよい。
【0188】
図12Dの構成において、装置は加圧されているが、曲げまたは別様の変形は受けていない。この構成において、ピエゾ抵抗層105の抵抗の唯一の変化は、装置10の加圧によってもたらされるピエゾ抵抗層105の変形によるものである。その結果として得られる抵抗の変化は、装置10が曲げおよび加圧を同時に受けたときよりも小さくなり得る。
【0189】
装置10の加圧は、第1の導電層101の曲げももたらし、かつ誘電層107の圧縮ももたらし得る。これによって2つの導電層101、103の分離が減少してもよく、よって容量が増加してもよい。容量の増加は、装置10のインピーダンスの虚数成分の減少として検出されてもよい。この容量の減少は、装置10が曲げおよび加圧の両方を受けたときに検出される減少と同様であり得る。
【0190】
図14は、ピエゾ抵抗層105の抵抗および2つの導電層101、103の容量の両方に依存する出力信号13の実施例を示すアルガン図である。
図12Aから
図12Dに示される始動状態の各々に対するインピーダンスZの値が、アルガン図に示される。
図12Cおよび
図12Dに示される始動状態のインピーダンスは、類似の値を有してもよい。
【0191】
出力信号13は、実成分Re(Z)および虚数成分Im(Z)を有してもよい。虚数成分と実成分とはπ/2ラジアンの位相差を有するため、2つの成分は直交する(直角位相である)。
【0192】
実成分Re(Z)および虚数成分Im(Z)を定めるために、出力信号13が処理されてもよい。ピエゾ抵抗層105の抵抗および2つの導電層101、103の容量の変化を検出するために、実成分Re(Z)および虚数成分Im(Z)を定めるために、出力信号13が分析されてもよい。これによって、異なるタイプの入力を区別するために用いられ得る情報が提供されてもよい。これによって、曲げ、屈曲、ねじれおよび伸長による装置10の変形と、たとえば装置10のタッチまたは加圧などのユーザ入力とを区別することが可能になってもよい。
【0193】
図15は、
図12Aから
図12Dに示される装置10を製造する方法を示す。ピエゾ抵抗層105を形成することによって、第1のセンサが形成されてもよい。2つの導電層101、103を形成し、それらの間に誘電層およびピエゾ抵抗層を配置することによって、第2のセンサが形成されてもよい。
【0194】
図15の方法実施例は、ピエゾ抵抗層105に対して量子トンネル性複合材を用い得る方法実施例を示す。
【0195】
ブロック121において、導電層が形成される。この導電層は、たとえばPENなどのポリマーの上に、たとえばグラフェンなどの導電材料を装着することによって形成されてもよい。PEN/グラフェンシートは、約25マイクロメートルから125マイクロメートルの範囲の厚さを有してもよい。他の実施例においては、たとえばITOなどの材料が用いられてもよい。
【0196】
ブロック123において、たとえばグラフェンまたはグラフェンベース材料などの導電材料の層に、たとえば量子トンネル性複合材などのピエゾ抵抗材料が取付けられる。たとえばスクリーン印刷またはサンドイッチなど、任意の好適なプロセスを用いて、ピエゾ抵抗材料を導電材料に取付けてもよい。
【0197】
ブロック125において、誘電層107が形成される。誘電層107は、たとえばポリジメチルシロキサン(polydimethylsiloxane:PDMS)などのエラストマーから形成されてもよい。装置10が適切な感度を有することを可能にするように、エラストマーは適切なヤング率を有するように選択されてもよい。誘電層107は、約250マイクロメートルから500マイクロメートルの範囲の厚さを有してもよい。
【0198】
たとえば、導電層の1つの上にポリマー溶液をバーコートすることなど、任意の好適な技術を用いて誘電層107を形成してもよい。PEN/グラフェン層にポリマー溶液がコートされてから、好適な時間だけ好適な温度に加熱することによって溶液が硬化される。たとえば、溶液は摂氏80度にて1時間硬化されてもよい。
【0199】
さらに、均一な薄膜を提供するために誘電体からあらゆる気泡を除去するために、エラストマー溶液を脱ガスしてもよい。
【0200】
ブロック121において形成されたPEN/グラフェン層の上に誘電層107が形成されてもよい。他の実施例においては、ブロック123において取付けられたピエゾ抵抗層の上に誘電層107が形成されてもよい。
【0201】
ブロック127において、2つの導電層の間に設けられたエラストマーおよびピエゾ抵抗層を有するスタックを形成するために、2つの導電層をともにサンドイッチしてもよい。
【0202】
いくつかの実施形態において、この方法は、たとえばセンサ配列12の上に保護層を形成するステップ、または基板上にセンサ配列12を装着するステップなどのさらなるブロックを含んでもよい。
【0203】
上の記載における「接続される(connected)」という用語は、動作的に結合されることを意味し、あらゆる数または組み合わせの介在構成要素が存在し得る(介在構成要素がないことも含む)。
【0204】
前述の分析回路24は、たとえば、コンピュータ読取り可能記憶媒体(ディスク、メモリなど)に保存され得る、汎用または特定目的プロセッサ内で実行可能なコンピュータプログラム命令を用いることによって、こうしたプロセッサがハードウェア機能を実行することを可能にする命令を用いて実現されてもよい。
【0205】
プロセッサは、メモリからの読取りおよびメモリへの書込みを行うように構成されてもよい。プロセッサはさらに出力インタフェースを備えてもよく、それを介してプロセッサからデータおよび/またはコマンドが出力され、プロセッサはさらに入力インタフェースを備えてもよく、それを介してデータおよび/またはコマンドがプロセッサに入力される。
【0206】
メモリは、プロセッサにロードされたときに装置10の動作を制御するコンピュータプログラム命令を備えるコンピュータプログラムを保存する。コンピュータプログラム命令は、装置が上述の方法を行うことを可能にする論理およびルーチンを提供する。プロセッサはメモリを読取ることによって、コンピュータプログラムをロードおよび実行できる。
【0207】
したがって装置10は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備え、この少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサとともに前述の分析回路を実行させるように構成される。
【0208】
コンピュータプログラムは、任意の好適な配送機構を介して装置10に到着してもよい。配送機構は、たとえば非一時的なコンピュータ読取り可能記憶媒体、コンピュータプログラム製品、メモリデバイス、たとえばコンパクトディスクリードオンリメモリ(compact disc read−only memory:CD−ROM)またはデジタル多目的ディスク(digital versatile disc:DVD)などの記録媒体、コンピュータプログラムを明確に具現化する製造品などであってもよい。配送機構は、コンピュータプログラムを信頼性高く移送するように構成された信号であってもよい。装置10は、コンピュータプログラムをコンピュータデータ信号として伝播または送信してもよい。
【0209】
メモリは単一の構成要素として示されているが、メモリは1つまたはそれ以上の分離した構成要素として実現されてもよく、そのいくつかまたはすべてが、統合型/取外し可能であってもよく、および/または、永久/半永久/動的/キャッシュ記憶装置を提供してもよい。
【0210】
「コンピュータ読取り可能記憶媒体」、「コンピュータプログラム製品」、「明確に具現化されたコンピュータプログラム」など、または「コントローラ」、「コンピュータ」、「プロセッサ」などに対する言及は、たとえば単一/マルチ・プロセッサアーキテクチャおよび逐次(フォン・ノイマン)/並列アーキテクチャなどの異なるアーキテクチャを有するコンピュータだけでなく、たとえばフィールドプログラマブルゲートアレイ(field−programmable gate arrays:FPGA)、特定用途向け回路(application specific circuits:ASIC)、信号処理デバイス、およびその他の処理回路などの専門回路をも包含することが理解されるべきである。コンピュータプログラム、命令、コードなどに対する言及は、プログラマブルプロセッサまたはファームウェアに対するソフトウェア、たとえばハードウェアデバイスのプログラム可能な内容、プロセッサに対する命令、または固定機能デバイス、ゲートアレイもしくはプログラマブル論理デバイスなどに対する構成設定などを包含することが理解されるべきである。
【0211】
本出願において用いられる「回路(circuitry)」という用語は、以下のすべてを示す。
(a)ハードウェアのみの回路実施(アナログおよび/またはデジタル回路のみにおける実施など)、ならびに
(b)回路およびソフトウェア(および/またはファームウェア)の組み合わせ、たとえば(適用可能なとおり):(i)プロセッサ(単数または複数)の組み合わせ、または(ii)プロセッサ(単数または複数)/ソフトウェアの複数部分(たとえば携帯電話またはサーバなどの装置にさまざまな機能を行わせるためにともに働くデジタル信号プロセッサ(単数または複数)、ソフトウェア、およびメモリ(単数または複数)を含む)など、ならびに
(c)たとえソフトウェアまたはファームウェアが物理的に存在していなくても、動作のためにソフトウェアまたはファームウェアを必要とする、たとえばマイクロプロセッサ(単数または複数)またはマイクロプロセッサ(単数または複数)の一部などの回路(circuits)。
【0212】
この「回路」の定義は、あらゆる請求項を含む本出願におけるこの用語のすべての使用に適用される。さらなる例として、本出願において用いられる「回路」という用語は、単なるプロセッサ(または複数のプロセッサ)またはプロセッサの一部、ならびにそれ(またはそれら)に付随するソフトウェアおよび/またはファームウェアの実施をも包含する。「回路」という用語はさらに、たとえば特定の請求項の構成要素に適用可能であるときには、携帯電話に対するベースバンド集積回路もしくはアプリケーションプロセッサ集積回路、またはサーバ、セルラネットワークデバイス、もしくはその他のネットワークデバイスにおける類似の集積回路も包含する。
【0213】
本明細書において用いられる「モジュール」とは、最終製造者またはユーザによって追加される特定の部品/構成要素を除くユニットまたは装置を示す。
【0214】
図6および
図11に示されるブロックは、それらのブロックに対して必要な順序または好ましい順序が存在することを必ずしも意味するものではなく、ブロックの順序および配置は変更されてもよい。さらに、いくつかのブロックを省略することも可能であり得る。
【0215】
先行する段落においては、さまざまな実施例を参照しながら本開示の実施形態を説明したが、当然のことながら、請求される本開示の範囲から逸脱することなく、提供された実施例に修正が加えられ得る。
【0216】
先行する記載において説明された特徴は、明示的に記載された組み合わせ以外の組み合わせで用いられてもよい。
【0217】
特定の特徴を参照しながら機能を説明したが、それらの機能は、説明されたかまたは説明されていない他の特徴によって実行可能であってもよい。
【0218】
特定の実施形態を参照しながら特徴を説明したが、それらの特徴は、説明されたかまたは説明されていない他の実施形態にも存在してもよい。
【0219】
前述の明細書においては、特に重要であると考えられる本開示の特徴に注目を集めるよう努力しているが、出願人は、そこに特定の強調がなされたか否かにかかわらず、前述において言及されるか、および/または図面に示されたあらゆる特許可能な特徴もしくは特徴の組み合わせに関して保護を請求することが理解されるべきである。