(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
椅子の背受部(背凭れ部)としては、椅子に座った人の背中部分が接触する背受部材(「背凭れ部材」と称することもある。)と、接触する側からみて背面に位置する背受背面部材(「背カバー部材」と称することもある。)とを有するものが一般的である。また、椅子の座部としては、椅子に座った人の臀部が接触する座部材(「座張り部材」と称することもある。)と、接触する側からみて背面に位置する座背面部材(「座カバー部材」と称することもある。)とを有するものが一般的である。
【0003】
近年、環境破壊に対する意識の高まりから、リサイクルに対する要請が強まってきている。椅子においても、背受部材及び座部材の少なくともいずれかが汚れたり、破損した場合には、椅子全体を交換せず、背受部材や座部材だけを交換できることが望まれている。そこで、背受部材、座部材などを、使用者が、手間をかけることなく容易かつ自由に取り外し及び取り付ける機能を有する椅子の提供が要望されている。また、椅子のデザイン性及び意匠性を高めるため、背受部及び座部の色、柄、形状などを目的に応じて自由に変更できることが望まれている。
【0004】
このため、例えば、背受部材と背受背面部材とを押し付けて取り付けるタイプの椅子では、取り付け時には、使用者が、手間をかけることなく容易に取り付けることができる。しかし、前記背受背面部材と前記背受部材とが使用時に外れないように、両者を強固に係合させているため、使用者が、手間をかけることなく前記背受背面部材と前記背受部材とを容易かつ自由に取り外すことは困難であり、無理に取り外そうとすると破損してしまうことがある(特許文献1参照)。
また、背受部材と背受背面部材をスライドさせて取り付けるタイプの椅子では、取り外し時には、前記背受部材に対して前記背受背面部材をスライドさせて突出部と係合部の係合状態を解除できるので、使用者が、手間をかけずに容易に取り外すことができる。しかし、前記背受部材に前記背受背面部材をスライド可能に係合させて取り付けるのには高度な熟練を要し、使用者が、手間をかけることなく容易かつ自由に取り付けることは困難である。
【0005】
また、椅子の組み立てキットにおいては、梱包サイズが小さくでき、搬送性に優れていることが望まれている。しかし、従来の椅子の組み立てキットでは、背受部と座部との組み立てに高度な熟練を要し、手間をかけずに使用者が組み立てることが困難であるため、
図1に示すように、背受部13と座部23とを椅子の完成品と同様な状態まで組み立てて段ボール箱101内に梱包していた。なお、
図1中41は、脚部である。その結果、ダンボール箱101内に余分な空間が生じて、梱包サイズが大きくなってしまい、搬送性が低下する。このことは、倉庫での保管スペースが多く必要となり、国内輸送の際にはトラック等の積載量が多くなってしまうという問題があり、特に、輸出及び輸入の際には1つのコンテナ内に収容できる量が少なくなってしまうので極めて大きな問題である。
【0006】
したがって、使用者が、背受部及び座部の少なくともいずれかを手間をかけることなく容易かつ自由に交換することができ、部品点数が少なくなり、梱包サイズを小さくすることができ、搬送性に優れた椅子の組み立てキットの提供が望まれている。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(椅子の組み立てキット)
本発明の椅子の組み立てキットは、背受部と、座部と、連結部と、脚部とを有し、更に必要に応じてその他の部材を有してなる。
【0016】
前記椅子の組み立てキットは、背受部材と背受背面部材とを一体に有し、前記背受部材と前記背受背面部材との間に挿入穴を有する背受部と、座部材と座背面部材とを一体に有する座部と、前記座部の背側端から突出した連結軸を有し、前記連結軸を前記挿入穴に挿入して前記背受部と前記座部とを連結する連結部と、脚部と、を有する。
【0017】
<背受部>
前記背受部は、椅子に座った人の背中部分が接触する部であり、背受部材と、背受背面部材とを一体に有し、前記背受部材と前記背受背面部材との間に挿入穴を有する。
【0018】
前記背受部材と、前記背受背面部材とを一体に有するとは、前記背受部材と前記背受背面部材とが別々の部品ではなく、一体化した一部品であることを意味する。なお、前記背受部材の表面に外皮(カバー)及びクッション材を有する場合には、前記外皮に被覆されたクッション材も含めて一体化した一部品であることが好ましい。
前記背受部材と前記背受背面部材との組み立て方法(一体化する方法)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビス止め、ネジ止め、係合具を用いた結合、スライド係合具を用いた結合、接着剤を用いた結合、などが挙げられる。
【0019】
−背受部材(背凭れ部材)−
前記背受部材は、椅子に座った人の背中部分が接触可能であれば大きさ、形状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記材質としては、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、鉄等の金属;ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、FRP、ナイロン等の樹脂、などが挙げられる。これらの中でも、成形性、コストなどの点からポリプロピレン樹脂が特に好ましい。
前記背受部材の形状、大きさ等についても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常用いられる程度の形状及び大きさが好ましい。
前記背受部材の構造としては、単層構造又は2層構造であることが好ましい。
【0020】
前記背受部材の座った人の接触する側の面には、外皮(カバー)に被覆されたクッション材を有することが好ましい。前記クッション材としては、大きさ、形状、構造、材質などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記材質としては、例えば、ポリウレタン樹脂、などが挙げられる。
前記クッション材の形状、大きさ等についても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常用いられる程度の形状及び大きさが好ましい。
前記クッション材の構造としては、単層構造又は2層構造であることが好ましい。
前記外皮(カバー)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、天然繊維からなる布、合成繊維からなる布、皮、合成皮、などが挙げられる。
【0021】
また、前記背受部材の椅子に座った人が接しない側の面には、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、連結部の連結軸が挿入される挿入穴の近傍に補強部材を設けることが好ましい。前記補強部材を設けることにより、連結部の連結軸を挿入穴にスムーズに挿入でき、椅子に座った人の背受部にかかる荷重を支える連結部の強度を保持することができる。
前記補強部材の大きさ、形状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記補強部材は、前記背受部材と一体及び別体のいずれでもよいが、一体であることが好ましい。
なお、前記背受部材の椅子に座った人が接しない側の面には、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、背受背面部材の突出片と係合する貫通孔を有することが好ましい。前記貫通孔の形状、大きさ、数、配置等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0022】
−背受背面部材(背カバー部材)−
前記背受背面部材は、椅子に座った人が接触する側からみて背受部材の背面に位置し、前記背受部材を固定する部材である。
前記背受背面部材は、その大きさ、形状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記材質としては、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、鉄等の金属;ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、FRP、ナイロン等の樹脂、などが挙げられる。これらの中でも、成形性、コストなどの点から、ポリプロピレン樹脂が特に好ましい。
前記背受背面部材の形状、大きさ等についても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常用いられる程度の形状及び大きさが好ましい。
前記背受背面部材の構造としては、単層構造又は2層構造であることが好ましい。
【0023】
前記背受背面部材は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、連結部の背板とネジ止めされる取付孔を有することが好ましい。
【0024】
前記背受背面部材の前記背受部材側の端部には、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、連結部の連結軸と結合しているロッキングカバーと当接する部分に凸部を設けることが好ましい。これにより、使用者が椅子に座って荷重をかけて背受部を傾けたときに生じる異音(擦れた時の音)の発生を防止することができる。
前記凸部の大きさ、形状、数、形成方法等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記凸部の形成方法としては、例えば、金型による成形、切削加工、などが挙げられる。
なお、前記背受背面部材は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記背受部材側の面に、前記背受部材の貫通孔と係合する突出片を有することが好ましい。前記突出片は、前記背受背面部材と一体及び別体のいずれでもよいが、一体であることが好ましい。
【0025】
−挿入穴−
前記挿入穴は、前記背受部材と前記背受背面部材との間であって、連結部の連結軸が挿入可能であれば、形状、大きさ、数等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常用いられる程度の形状、大きさ、数が好ましい。
前記挿入穴には、連結部の連結軸を挿入する際に、スムーズに挿入できるように、挿入穴の背受部材側の壁面に所定の傾斜角度を付与した案内部材を設けることができる。
前記案内部材の大きさ、傾斜角度、形状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記案内部材は、前記背受部材と一体及び別体のいずれでもよいが、一体であることが好ましい。
【0026】
<座部>
前記座部は、椅子に座った人の臀部が接触可能な部であり、座部材と、座背面部材とを一体に有する。
【0027】
前記座部材と前記座背面部材とを一体に有するとは、座部材と座背面部材とが個々の部品としてではなく、一体化した一部品(座部)であることが好ましい。なお、前記座部材の表面に外皮(カバー)及びクッション材を有する場合には、前記外皮に被覆されたクッション材も含めて一体化した一部品とすることが好ましい。
前記座部材と前記座背面部材との組み立て方法(一体化する方法)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビス止め、ネジ止め、係合具を用いた結合、スライド係合具を用いた結合、接着剤を用いた結合、などが挙げられる。
【0028】
−座部材(座張り部材)−
前記座部材としては、椅子に座った人の臀部が接触可能であれば大きさ、形状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記材質としては、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、鉄等の金属;ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、FRP、ナイロン等の樹脂、などが挙げられる。これらの中でも、成形性、コストなどの点からポリプロピレン樹脂が特に好ましい。
前記座部材の形状、大きさ等についても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常用いられる程度の形状及び大きさが好ましい。
前記座部材の構造としては、単層構造又は2層構造であることが好ましい。
【0029】
前記座部材の椅子に座った人の接触する側の面には、外皮(カバー)に被覆されたクッション材を有することが好ましい。前記クッション材としては、大きさ、形状、構造、材質などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記材質としては、例えば、ポリウレタン樹脂、などが挙げられる。
前記クッション材の形状、大きさ等についても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常用いられる程度の形状及び大きさが好ましい。
前記クッション材の構造としては、単層構造又は2層構造であることが好ましい。
前記外皮(カバー)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、天然繊維からなる布、合成繊維からなる布、皮、合成皮、などが挙げられる。
【0030】
前記座部材の椅子に座った人が接触しない側の面には、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、座背面部材と一体化させるための結合部を有することが好ましい。前記結合部は、前記座部材と一体及び別体のいずれでもよいが、一体(一部材)であることが好ましい。
【0031】
−座背面部材(座カバー部材)−
前記座背面部材は、椅子に座った人が接触する側からみて座部材の背面に位置し、前記座部材を固定する部材である。
前記座背面部材は、その大きさ、形状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記材質としては、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、鉄等の金属;ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、FRP、ナイロン等の樹脂、などが挙げられる。これらの中でも、成形性、コストなどの点からポリプロピレン樹脂が特に好ましい。
前記座背面部材の形状、大きさ等についても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常用いられる程度の形状及び大きさが好ましい。
前記座背面部材の構造としては、単層構造又は2層構造であることが好ましい。
前記座背面部材の座部材と反対側の面には、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記背受部と前記座部とを連結する連結部を取り付ける部分が開口していることが好ましい。
【0032】
<連結部>
前記連結部は、前記背受部と前記座部とを連結する部であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、連結軸、背板等を有することが好ましい。
【0033】
−連結軸−
前記連結軸は、前記座部の背側端から突出し、前記背受部の挿入穴に挿入して前記背受部と前記座部とを連結することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記連結軸は、その大きさ、形状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記材質としては、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、鉄等の金属;ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、FRP、ナイロン等の樹脂、などが挙げられる。これらの中でも、強度などの点から金属が特に好ましい。
前記連結軸の構造としては、管状であっても、棒状であっても構わない。
前記連結軸の形状、大きさ、数等についても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常用いられる程度の形状、大きさ及び数が好ましい。
前記連結軸の数は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、2本(一対)であることが好ましい。
【0034】
−背板−
前記一対の連結軸間には、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、背板を有することが好ましい。
前記背板は、その大きさ、形状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記材質としては、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、鉄等の金属;ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、FRP、ナイロン等の樹脂、などが挙げられる。これらの中でも、強度などの点から金属が特に好ましい。
前記背板の形状、大きさ等についても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常用いられる程度の形状及び大きさが好ましい。
前記背板の構造としては、単層構造又は2層構造であることが好ましい。
前記背板は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、背受背面部材をネジ止めするネジ止め孔を有することが好ましい。
【0035】
<脚部>
前記脚部は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、脚取り付け具、脚杆、などを有することが好ましい。
【0036】
−脚取り付け具(脚柱)−
前記脚取り付け具は、前記座部と前記脚部とを接続できる部材であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステンレススチール製脚取り付け具、アルミニウム製脚取り付け具、鉄製脚取り付け具、樹脂製脚取り付け具、などが挙げられる。
前記脚取り付け具の形状、大きさ等についても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常用いられる程度の形状及び大きさが好ましい。
【0037】
−脚杆−
前記脚杆は、その大きさ、形状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記材質としては、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、鉄等の金属;ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、FRP、ナイロン等の樹脂、などが挙げられる。これらの中でも、強度などの点から、金属製が特に好ましい。
前記脚杆の形状、大きさ、数等についても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常用いられる程度の形状、大きさ、及び数が好ましい。
前記脚杆の先端部には、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、キャスターを取り付けることが好ましい。
【0038】
<その他の部材>
前記その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、肘掛け部、メモ台、ランバーサポート、などが挙げられる。
【0039】
<椅子の組み立て方法>
本発明の椅子の組み立てキットを用いた椅子の組み立て方法について説明する。ここでは、背受部を座部に取り付ける方法について説明する。
まず、背受部材と背受背面部材とを一体に有する背受部の座部側における、前記背受部材と前記背受背面部材との間の挿入穴に、座部材と座背面部材とを一体に有してなる座部の背側端から突出した連結部の連結軸を挿入して、背受部と座部とを位置決めする。
次に、ネジにより背受背面部材の取付孔と連結部の背板のネジ止め孔とを止着する。なお、前記ネジ止め孔の数は、1個でもよく、2個でもよい。また、ネジ止めの代わりに、係合具を用いた結合、接着剤を用いた結合などを採用しても構わない。
次に、背受部の取付孔に蓋板を取り付ける。
以上により、前記背受部と前記座部とを連結することができ、使用者が、手間をかけることなく容易かつ自由に背受部を座部に取り付けることができる。
なお、座部材と座背面部材とを一体に有する座部を取り付ける場合にも、前記背受部の取り付け方法と同様にして行うことができる。
【0040】
本発明の椅子の組み立てキットは、使用者が、背受部及び座部の少なくともいずれかを手間をかけることなく容易かつ自由に交換することができ、部品点数が少なくなり、梱包サイズを小さくでき、搬送性に優れているので、例えば、事務用椅子、オフィス用椅子、家庭用椅子等の回転椅子;バンケット用椅子、レストラン用椅子、店舗用椅子、会議室用椅子等のパイプ椅子(非回転椅子);サイドチェア、ロッキングチェア、リクライニングチェア、などの各種椅子に好適に用いられる。
【実施例】
【0041】
以下、本発明の実施例につき図面を用いて具体的に説明するが、本発明はこの実施例に何ら限定されるものではない。
【0042】
(実施例1)
本発明の椅子の組み立てキットの実施例について説明する。
図2は、椅子の組み立てキットを用いた組み立てた椅子の分解斜視図を示す。この実施例の椅子100は、背受部材11と背受背面部材12とを一体に有する背受部13を有している。
図2中14は、背受部材11の表面に設けられた外皮(カバー)であり、内側にクッション材(不図示)を設けている。この実施例では、外皮及びクッション材を含めて背受部13とする。即ち、背受部13は、背受部材11と、背受背面部材12と、外皮14と、クッション材とが一体化した一部品である。
図3は、座部と背受部とを連結部で連結した状態を示す水平方向断面図であり、
図3中32は連結軸、18は挿入穴をそれぞれ表す。
図4Aは、座部23と背受部13とを連結部で連結した状態を示す垂直方向断面図であり、
図4Bは、
図4A中D部分の拡大図である。
図4A中36はクッション材、32は連結軸を表す。
この実施例では、
図4A及び
図4Bに示すように、背受背面部材12の背受部材側の端部における連結部の連結軸と結合しているロッキングカバー39と当接する部分に凸部38を設けている。これにより、人が椅子に座って荷重をかけて背受部を傾けたときに生じる異音(擦れた時の音)の発生を防止することができる。この実施例では、高さ0.5mm、直径2.0mmの平面視半球状の凸部を所定間隔離間させて、合計7個設けている。
【0043】
また、前記実施例の椅子100は、
図2に示すように、座部材21と、座背面部材22とを一体に有する座部23を有している。
図2中24は、座部材21の表面に設けられた外皮(カバー)であり、内側にクッション材(不図示)を設けている。この実施例では、外皮及びクッション材含めて座部23とする。即ち、座部23は、座部材21と、座背面部材22と、外皮24と、クッション材とが一体化した一部品である。
なお、
図2中、31は、座部の背側端から突出した一対の連結軸32を有し、背受部と座部とを連結する連結部である。
図2中34は、連結部の背板である。また、
図2中41は、脚取り付け具42と脚杆43とを有する脚部である。
図2中53は、蓋板である。
【0044】
背受部材11は、
図5に示すように、ポリプロピレン樹脂製の平面視で略長方形状であり、四隅及び中央に合計7つの貫通孔15を有している。
また、背受部材11は、一対の上部ビス止め孔16、及び一対の下部ビス止め孔17を有している。
背受部材11と背受背面部材12との間であって、背受背面部材の背受部材側の面には、背受部と座部とを連結する連結部の連結軸32が挿入される挿入穴18を有している。
図5に示すように、挿入穴18には、連結部の連結軸32を挿入する際に、スムーズに挿入できるように、挿入穴18の背受部材側の壁面に所定の傾斜角度を有する案内部材35が設けられている。この実施例では、案内部材35は、挿入穴の背受部材側の壁面に対して45度の傾斜角度を有している。
背受部材11は、
図2に示すように、座った人が接触する側の面に外皮14及びクッション材(不図示)を有している。この実施例では、外皮14として化学繊維からなる布、クッション材としてポリウレタン樹脂を用いている。
【0045】
背受背面部材12は、
図6に示すように、ポリプロピレン樹脂製の平面視で略長方形状であり、背受部材側の面には、
図2に示すように、背受部材11の貫通孔15に対応して四隅及び中央に合計7つの突出片51を有している。
また、背受背面部材12は、
図6に示すように、背受部と座部とを連結する連結部の背板34とネジ止めされる一対の取付孔19を有している。
【0046】
図2に示すように、背受部材11の貫通孔15に対応する位置に設けた突出片51と、背受部材の貫通孔15とが係合する。また、
図2に示すように、カシメナットにより、一対の上部ビス止め孔16及び一対の下部ビス止め孔17を介して背受背面部材12と背受部材11とを止着する。これらによって、背受部材11と背受背面部材12とが一体した背受部13が形成される。
【0047】
図7は、背受部材11に連結部31の連結軸32を挿入した状態を示す斜視図である。
連結部31は、
図7に示すように、一対のスチール製の管状の連結軸32と、該一対の連結軸32の間を連結するスチール製の背板33とを有している。
連結部31の背板33には、背受背面部材12の取付孔19とネジ止め可能なネジ止め孔34が設けられている。
図5及び
図7に示すように、背受部材11の挿入穴18の近傍には、補強部材37が設けられており、この補強部材37の働きにより、連結部の連結軸を挿入穴にスムーズに挿入でき、椅子に座った人の背受部にかかる荷重を支える連結部の強度を保持することができる。この実施例では、補強部材37は、連結部の連結軸32を片抱えするように設けられている。
【0048】
図2に示すように、座部23は、座部材21と、座背面部材22とを有し、これらは、いずれもポリプロピレン樹脂製である。
座部材21は、座った人が接触する側の面に外皮24及びクッション材(不図示)を有している。この実施例では、外皮24として化学繊維からなる布、クッション材としてポリウレタン樹脂を用いている。
【0049】
座背面部材22には、
図2に示すように、合計5つのビス止め孔61が設けられている。
ビス62を用い、座背面部材22のビス止め孔61を介して座背面部材22と座部材21とを止着することにより、座背面部材22と座部材21とが一体化した座部23が得られる。
座部23の脚部側には、
図2に示すように、背受部13と連結するための接続部31が取り付けられ、座部23の背側端から接続部の連結軸32が突出した状態となる(
図8参照)。
【0050】
次に、本発明の椅子の組み立てキットを用いた椅子の組み立て方法について説明する。ここでは、座部に背受部を取り付ける方法の一例を説明する。
図8に示すように、背受部材と背受背面部材とを一体に有してなる背受部13の座部側の面に開口した挿入穴18(
図3参照)に、座部材と座背面部材とを一体に有してなる座部23の背側端から突出した連結部31の連結軸32を、
図8中矢印B方向に挿入する。すると、
図9に示すように、背受部13と座部23とが連結部31により位置決される。
次に、
図10に示すように、ネジ52により、背受部13の背受背面部材12に設けられた一対の取付孔19と連結部の背板33のネジ止め孔34とを止着する。次いで、取付孔19に蓋板53を取り付ける。
以上により、
図11に示すように、前記背受部13を前記座部23に取り付けることができ、使用者が、手間をかけることなく容易かつ自由に背受部13を交換することができる。
なお、座部材と座背面部材とを一体に有する座部23を交換する場合にも、前記背受部13の組み立て方法と同様にして行うことができる。
【0051】
ここで、
図12は、本発明の椅子の組み立てキットを段ボール箱101内に収納した状態を示す側面図である。
本発明の椅子の組み立てキットは、
図12に示すように、背受部材と背受背面部材とを一体に有する背受部13と、座部材と座背面部材とを一体に有する座部23とを、使用者が、手間をかけることなく容易に組み立てることができる。そして、背受部13と座部23とを分けた状態で梱包でき、梱包サイズを大幅に小さくすることができる。実際、
図12に示す本発明の椅子の組み立てキットの梱包サイズは、
図1に示す従来の椅子の組み立てキットの梱包サイズに比べて、約2/3の大きさとなる。その結果、倉庫での保管スペースを少なくでき、国内輸送の際にはトラック等の積載量を少なくすることができ、特に、輸出及び輸入の際には1つのコンテナ内に収容できる量を多くすることができるので、搬送性が大幅に向上する。
【0052】
以上、本発明の椅子の組み立てキットについて詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更しても差支えない。