(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6062368
(24)【登録日】2016年12月22日
(45)【発行日】2017年1月18日
(54)【発明の名称】底部全体に複数の圧潰可能なチャネルを備える圧縮可能な袋
(51)【国際特許分類】
B65D 30/24 20060101AFI20170106BHJP
B65D 33/01 20060101ALI20170106BHJP
B65D 30/10 20060101ALI20170106BHJP
【FI】
B65D30/24 Q
B65D33/01
B65D30/10 M
【請求項の数】18
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-535133(P2013-535133)
(86)(22)【出願日】2011年10月21日
(65)【公表番号】特表2013-540083(P2013-540083A)
(43)【公表日】2013年10月31日
(86)【国際出願番号】US2011057389
(87)【国際公開番号】WO2012054897
(87)【国際公開日】20120426
【審査請求日】2014年10月21日
(31)【優先権主張番号】61/405,960
(32)【優先日】2010年10月22日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500106743
【氏名又は名称】エス.シー. ジョンソン アンド サン、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】カリム,ロッド エム.
(72)【発明者】
【氏名】アギュラー,ミゲル エル.
(72)【発明者】
【氏名】ペラルタ,アントニオ
【審査官】
小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】
登録実用新案第3005586(JP,U)
【文献】
特開2004−010101(JP,A)
【文献】
特開平11−139442(JP,A)
【文献】
特開2000−062806(JP,A)
【文献】
国際公開第2004/026717(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 30/24
B65D 30/10
B65D 33/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストレージチャンバーおよび前記ストレージチャンバーと連通する受容口を有する受容部と、前記受容口を閉じるための気密性封止部とを備える再密閉可能な袋であって、
前記受容部が、
熱可塑性ウェブ材料で形成された第1の壁部および第2の壁部と、
前記第1の壁部および前記第2の壁部のそれぞれの第1の縁部分を含み、前記第1壁部の上縁部から底縁部に延びる第1の側部シールと、
前記第1の壁部および前記第2の壁部のそれぞれの第2の縁部分を含み、前記第1壁部の上縁部から底縁部に延びる第2の側部シールと、
ウェブ材料の間の介在層なしに第1壁部および第2壁部の向かい合った部分が互いに封止され、前記底縁部に隣接する前記受容部の底部部分にわたって設けられる多数の圧潰可能なチャネルを形成する複数のシールと、
を備え、
各チャネルが、前記ストレージチャンバーと流体連通するそれぞれの吸気口と、前記袋の外部の空間と流体連通するそれぞれの排気口とを有し、
前記排気口は、前記底縁部に隣接して開き、
前記複数のシールは、第1から第4のシールを備え、
前記チャネルは、第1から第4のチャネルを備え、
前記第1のチャネルは、前記第1のシールと前記第1の側部シールの一部分によって規定され、
前記第2のチャネルは、前記第1のシールと前記第2のシールによって規定され、
前記第3のチャネルは、前記第3のシールと前記第2の側部シールの一部分によって規定され、
前記第4のチャネルは、前記第3のシールと前記第4のシールによって規定され、
前記チャネルの各々は、ジグザグ形状または波形状を有し、
前記チャネルの各々は、少なくとも3つの屈曲点若しくは変曲点を有し、
前記チャネルの各々は、前記受容口が閉じられ前記ストレージチャンバーから空気が排出されるときには開かれ、前記ストレージチャンバーから空気が排出されなくなると前記チャネルの各々を通じて前記ストレージチャンバーへ空気が逆流するのを防止するために圧潰されるように構成され、
前記ジグザグ形状または波形状は、前記袋に垂直な方向及び平行な方向を有さない、
再密閉可能な袋。
【請求項2】
前記チャネルが直線ではない、請求項1に記載の再密閉可能な袋。
【請求項3】
前記チャネルの各々が、丸みを帯びた頂点を備えるW形状を有する、請求項2に記載の再密閉可能な袋。
【請求項4】
前記チャネルの各々が、前記第1の壁部および前記第2の壁部のそれぞれの一部分によって少なくとも部分的に境界を規定される、請求項1に記載の再密閉可能な袋。
【請求項5】
ストレージチャンバーおよび前記ストレージチャンバーと連通する受容口を有する受容部と、前記受容口を閉じるための気密性封止部とを備える再密閉可能な袋であって、
前記受容部が、
熱可塑性ウェブ材料で形成された第1の壁部および第2の壁部と、
前記第1の壁部および前記第2の壁部のそれぞれの第1の縁部分を含み、前記第1壁部の上縁部から底縁部に延びる第1の側部シールと、
前記第1の壁部および前記第2の壁部のそれぞれの第2の縁部分を含み、前記第1壁部の上縁部から底縁部に延びる第2の側部シールと、
ウェブ材料の間に介在層なしに第1壁部および第2壁部の向かい合った部分が互いに封止され、前記第1の側部シールから前記第2の側部シールまで延びる領域内に配列され、前記第1の壁部および前記第2の壁部の底縁部に対して平行である複数のシールと、
前記複数のシールのうちの隣接するシールが、複数の圧潰可能なチャネルを形成するために離間しており、
前記チャネルの各々が、前記ストレージチャンバーと前記吸気口との間の第1の壁部と第2の壁部に封止されることなく前記ストレージチャンバーと流体連通するそれぞれの吸気口と、前記袋の外部の空間と流体連通するそれぞれの排気口とを有し、
前記第1の壁部および前記第2の壁部のそれぞれの封止されていない部分によって少なくとも部分的に境界を規定され、前記排気口は、前記底縁部に隣接して開き、
前記複数のシールは、第1から第4のシールを備え、
前記複数のチャネルは、第1から第4のチャネルを備え、
前記第1のチャネルは、前記第1のシールと前記第1の側部シールの一部分によって規定され、
前記第2のチャネルは、前記第1のシールと前記第2のシールによって規定され、
前記第3のチャネルは、前記第3のシールと前記第2の側部シールの一部分によって規定され、
前記第4のチャネルは、前記第3のシールと前記第4のシールによって規定され、
前記チャネルの各々は、ジグザグ形状または波形状を有し、
前記チャネルの各々は、少なくとも3つの屈曲点若しくは変曲点を有し、
前記チャネルの各々は、前記受容口が閉じられ前記ストレージチャンバーから空気が排出されるときには開かれ、前記ストレージチャンバーから空気が排出されなくなると前記チャネルの各々を通じて前記ストレージチャンバーへ空気が逆流するのを防止するために圧潰されるように構成され、
前記ジグザグ形状または波形状は、前記袋に垂直な方向及び平行な方向を有さない、
再密閉可能な袋。
【請求項6】
前記チャネルが直線ではない、請求項5に記載の再密閉可能な袋。
【請求項7】
前記シールが、円形、卵形または楕円形の形状である、請求項5に記載の再密閉可能な袋。
【請求項8】
前記シールが英数字の形状である、請求項5に記載の再密閉可能な袋。
【請求項9】
長手方向に沿って等間隔に離間した複数の横方向シールによって接続された再密閉可能な一繋がりの袋のプレカーサを備えるロールであって、
各袋のプレカーサが、ストレージチャンバーおよび前記ストレージチャンバーと連通する受容口を有するそれぞれの受容部と、前記受容口を閉じるための気密性封止部とを備え、
前記ストレージチャンバーが、前記横方向シールのそれぞれの対の間に設けられ、
各受容部が、熱可塑性材料の第1のウェブおよび第2のウェブのそれぞれの対向するセクションと、横方向シールのそれぞれの対の間に延びる通気孔とを備え、
各袋のプレカーサの前記通気孔が、ウェブ材料の間の介在層なしに第1壁部および第2壁部の向かい合った部分が互いに封止される複数のシールと、前記底縁部に隣接する前記受容部の底部部分にわたって設けられる多数の圧潰可能なチャネルの形成と、を備え、
各チャネルが、前記ストレージチャンバーと流体連通するそれぞれの吸気口と、前記袋のプレカーサの外部の空間と流体連通するそれぞれの排気口とを有し、
前記排気口は、前記底縁部に隣接して開き、
前記複数のシールは、第1から第4のシールを備え、
前記チャネルは、第1から第4のチャネルを備え、
前記第1のチャネルは、前記第1のシールと前記横方向シールのそれぞれの対の1つの部分によって規定され、
前記第2のチャネルは、前記第1のシールと前記第2のシールによって規定され、
前記第3のチャネルは、前記第3のシールと前記横方向シールのそれぞれの対の1つの部分によって規定され、
前記第4のチャネルは、前記第3のシールと前記第4のシールによって規定され、
前記チャネルの各々は、ジグザグ形状または波形状を有し、
前記チャネルの各々は、少なくとも3つの屈曲点若しくは変曲点を有し、
前記チャネルの各々は、前記受容口が閉じられ前記ストレージチャンバーから空気が排出されるときには開かれ、前記ストレージチャンバーから空気が排出されなくなると前記チャネルの各々を通じて前記ストレージチャンバーへ空気が逆流するのを防止するために圧潰されるように構成され、
前記ジグザグ形状または波形状は、前記袋に垂直な方向及び平行な方向を有さない、
ロール。
【請求項10】
前記排気口が、前記第1のウェブおよび前記第2のウェブの前記底縁部と隣接している、請求項9に記載のロール。
【請求項11】
前記チャネルが、前記第1の壁部および前記第2の壁部の向かい合った部分が1つに封止された領域によって境界を規定される、請求項9に記載のロール。
【請求項12】
各通気孔が、前記第1のウェブおよび前記第2のウェブのそれぞれの封止されていない部分によって少なくとも部分的に境界を規定される、請求項9に記載のロール。
【請求項13】
複数のシールは、前記第3のシールと前記第4のシールとの間に設けられた第5のシールと第6のシールとを備え、複数のチャネルは、前記第5のシールと前記第6のシールによって規定される第5チャネルを備える、請求項1に記載の再密閉可能な袋。
【請求項14】
複数のシールは、前記第3のシールと前記第4のシールとの間に設けられた第5のシールと第6のシールとを備え、複数のチャネルは、前記第5のシールと前記第6のシールによって規定される第5チャネルを備える、請求項5に記載の再密閉可能な袋。
【請求項15】
複数のシールは、前記第3のシールと前記第4のシールとの間に設けられた第5のシールと第6のシールとを備え、複数のチャネルは、前記第5のシールと前記第6のシールによって規定される第5チャネルを備える、請求項9に記載のロール。
【請求項16】
前記ストレージチャンバーは、ストレージチャンバーと吸気口との間の第1壁部および第2の壁部に封止されることなく、前記ストレージチャンバーの全幅にわたって延びて前記吸気口と直接に流体連通する、請求項1に記載の再密閉可能な袋。
【請求項17】
前記ストレージチャンバーは、ストレージチャンバーと吸気口との間の第1壁部および第2の壁部に封止されることなく、前記ストレージチャンバーの全幅にわたって延びて前記吸気口と直接に流体連通する、請求項5に記載の再密閉可能な袋。
【請求項18】
前記ストレージチャンバーは、ストレージチャンバーと吸気口との間の第1壁部および第2の壁部に封止されることなく、前記ストレージチャンバーの全幅にわたって延びて前記吸気口と直接に流体連通する、請求項9に記載のロール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2010年10月22日に出願された米国仮特許出願第61/405,960号に基づく優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
本開示は、一般に、容器を閉じたときに内部ボリューム(volume)が密閉される(すなわち、気密性の(airtight))再密閉可能な可撓性保管容器(reclosable flexible storage containers)(たとえば、袋(pouch))に関する。詳細には、本開示は、内部から空気を除去することによって圧潰することができる気密性を有する再密閉可能な保管容器に関する。
【0003】
圧潰可能な再密閉可能な保管容器は、一般に、可撓性の気密性を有する袋と、当該袋内に物品を挿入する開口部と、開口部を閉じ、当該袋を密封するためのジッパーと、当該袋から過剰な空気を除去する一方向バルブとを含む。ユーザは、開口部を通して袋に物品を入れ、開口部を封止し、次いで、一方向バルブを介して袋から空気を除去する。空気除去を通じて、その中に収容された圧縮可能な物品を大幅に圧縮することができ、それにより、物品の輸送が容易になり、物品の保管に必要なスペースは実質的に小さくなる。
【0004】
圧縮可能な再密閉可能保管袋の1つのカテゴリーは、空気は、1つまたは複数の一方向バルブを介して内部ボリュームから除去され、一方向バルブの各々は、袋の内容物を圧縮するときには空気が流出することができるようにするが、圧力が解放されたときには周囲の空気が袋に戻らないようにするチャネル(channel)または通気孔である。典型的には、ユーザが袋およびその内容物を押し下げたとき、またはそれらを丸めたとき、袋内の空気が押し出され、内容物が圧縮される。一方向バルブを通して袋から空気を押し出すことによって、内容物全体の体積を大幅に小さくすることができる。しかしながら、一方向バルブチャネルが底部シールに隣接し、それに対して平行に設けられている場合、ユーザは誤って、チャネルを覆って手を置く可能性がある。その状況では、ユーザが袋を押し下げるときに、チャネルに対する圧力により、その時に遮断されているチャネルを通して空気を放出しづらくなる。いくつかの既知の圧縮可能な袋では、空気を押し出すために利用可能なチャネルが少ないことに起因して、ユーザが袋から空気を出し始めることが困難となることがある。空気を出すチャネルまたは通気孔の数が少ない場合、これらのチャネルは、袋内のアイテムによって簡単に遮られてしまうことがある。
【0005】
上述の欠点を克服する圧縮可能な保管容器の改善された構造に対するニーズが存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第7,490,989号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示は、一方向バルブが容器の底部全体に配列されている気密性を有する圧縮可能な保管容器(たとえば、袋)を対象とする。様々な実施形態では、一方向バルブは、複数の圧潰可能なチャネルを備える。各チャネルは、容器内部のストレージチャンバーと流体連通する各吸気口と、容器の外部の空間と流体連通する各排気口とを備える。チャネルは、一連のジグザグ形状または波形状のヒートシールによって形成してもよく、あるいはヒートシールは他の形状を有していてもよい。
【0008】
ユーザが袋を下向きに押す、または袋を巻き付けることによって袋の内容物が圧縮されると、圧縮可能な内容物を収容するストレージチャンバーからの空気は、吸気口のうちの一部または全部を通って押し出され、関連するチャネルへと押し込められ、それにより、圧潰されているチャネルを開かせる。チャネルが完全に開いたときに、袋の上から下向きに押し続ける、または袋を巻き付け続けると、チャネルの中に押し込められた空気が、排気口を介して流出される。所望量の空気が袋から除去されるまで、この手順を継続することができる。ユーザによって袋に加えられた圧力が取り除かれると、チャネルが圧潰し、それにより、周囲の空気がそれらのチャネルを介して袋に再び入らないように阻止される。袋の幅全体にわたって圧潰可能なチャネルが設けられるので、袋からの空気の流出が偶発的に妨げられるリスクを減らすことができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述の観点では、本発明の1つの態様は、ストレージチャンバーおよびストレージチャンバーと連通する受容口(mouth)を有する受容部(receptacle)と、受容口を閉じるための気密性封止部(airtight closure)とを備える再密閉可能な袋でであって、受容部が、熱可塑性ウェブ材料(thermoplastic web material)で形成された第1の壁部および第2の壁部と、第1の壁部および第2の壁部のそれぞれの第1の縁部分を含む第1の側部シールと、第1の壁部および第2の壁部のそれぞれの第2の縁部分を含む第2の側部シールと、第1の側部シールから第2の側部シールまで延びる通気孔とを備え、通気孔が、複数の圧潰可能なチャネルを備え、各チャネルが、ストレージチャンバーと流体連通するそれぞれの吸気口と、袋の外部の空間と流体連通するそれぞれの排気口とを有する、再密閉可能な袋である。
【0010】
本発明の別の態様は、ストレージチャンバーおよびストレージチャンバーと連通する受容口を有する受容部と、受容口を閉じるための気密性封止部とを備える再密閉可能な袋であって、受容部が、熱可塑性ウェブ材料で形成された第1の壁部および第2の壁部と、第1の壁部および第2の壁部のそれぞれの第1の縁部分を含む第1の側部シールと、第1の壁部および第2の壁部のそれぞれの第2の縁部分を含む第2の側部シールと、第1の側部シールから第2の側部シールまで延びる領域内に配列され、第1の壁部および第2の壁部の底縁部に対して平行な複数のシールとを備え、複数のシールのうちの隣接するシールが、複数の圧潰可能なチャネルを形成するために離間しており、チャネルの各々が、ストレージチャンバーと流体連通するそれぞれの吸気口と、袋の外部の空間と流体連通するそれぞれの排気口とを有し、第1の壁部および第2の壁部のそれぞれの封止されていない部分によって少なくとも部分的に境界を規定される、再密閉可能な袋である。
【0011】
本発明のさらなる態様は、長手方向に沿って等間隔に離間した複数の横方向シールによって接続された一繋がり(chain)の再密閉可能な袋のプレカーサ(precursor)を備えるロールであって、各袋のプレカーサが、ストレージチャンバーおよびストレージチャンバーと連通する受容口を有するそれぞれの受容部と、受容口を閉じるための気密性封止部とを備え、ストレージチャンバーが、横方向シールのそれぞれの対の間に設けられ、各受容部が、熱可塑性材料の第1のウェブおよび第2のウェブのそれぞれの対向するセクションと、横方向シールのそれぞれの対の間に延びる通気孔とを備え、各袋のプレカーサの通気孔が、複数の圧潰可能なチャネルを備え、各チャネルが、ストレージチャンバーと流体連通するそれぞれの吸気口と、袋のプレカーサの外部の空間と流体連通するそれぞれの排気口とを有する、ロールである。
【0012】
本発明の他の態様を以下に開示し、特許請求する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】圧潰可能な再密閉可能保管袋の等角図を示す図である。
【
図2】
図1に示すタイプの袋とともに使用するのに好適な既知のジッパーの断面図を示す図である。
【
図3】1つの実施形態による、一方向バルブが底部全体に配列されている気密性の圧縮可能な再密閉可能保管袋の平面図を示す図である。ハッチングは、ヒートシール部を示す。
【
図4】
図3に示したバルブを形成するためのシーリングバー(sealing bar)の等角図を示す図である。
【
図5】
図4に示したシーリングバーの中央部分の平面図を示す図である。
【
図6】圧潰状態における(
図3に示すタイプの)単一の圧潰可能なチャネルの断面図を示す図である。
【
図7】
図6と同様の断面図を示す図であるが、袋から空気を押し出す際の圧潰可能なチャネルの開いた(すなわち、圧潰されていない)状態を示している。
【
図8】ヒートシーリング後に、一繋がりから袋を分離するために横方向のヒートシール部を分断する横断ライン(破線によって示される)に沿って一繋がりを切断する前のプロセス段階における一繋がりの袋のプレカーサの平面図を示す図である。
【
図9】代替実施形態による、圧縮可能な袋上に波型形状のチャネルを備える一方向バルブを形成するためのシーリングバーの平面図を示す図である。
【
図10】さらなる代替実施形態による、異なる配列(geometry)を有するシーリングバーの等角図を示す図である。
【
図11】さらなる代替実施形態による、異なる配列を有するシーリングバーの等角図を示す図である。
【
図12】さらなる代替実施形態による、異なる配列を有するシーリングバーの等角図を示す図である。
【
図13】さらなる代替実施形態による、異なる配列を有するシーリングバーの等角図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に図面を参照するが、図面中、異なる図面中の同様のエレメントは、同一の参照番号で示されている。
【0015】
図1に、1つの実施形態による圧潰可能な再密閉可能保管袋2を示す。保管袋2は、前方壁部(front wall)またはパネル6と、後方壁部(rear wall)またはパネル(図示せず)とからなる受容部4を備え、前方壁部またはパネルと、後方壁部またはパネルとは互いに側縁部に沿って封止されている。前方壁部の上辺縁部分と、後方壁部の上辺縁部分とは受容口を形成し、そこにプラスチックジッパー8が設置される。
図1には示されていないが、受容部4は、受容部の内容物(図示せず)を圧縮するときには内部ボリュームから空気が流出されるようにするが、外圧が解放されたときは受容部に空気が入らないようにする底部チャネルが組み込まれている。
【0016】
使用中に、ジッパー8が開いている間、すなわち、インターロック可能な(interlockable)ジッパーストリップ(zipper strip)の封止部の側面(profile)が互いから係合解除されている間、1つまたは複数の別々の圧縮可能な物品(図示せず)を受容部4内に入れることができる。保管すべき物品を受容部内に入れた後、ジッパーストリップのそれぞれの封止部の側面をインターロックさせるためにジッパーストリップを互いに押しつけることによって、受容部4の受容口を封止することができる。ジッパーの封止部の側面には多くの様々な設計があり得るが、設計は、受容部の受容口に気密性封止の形成が確保されるものでなければならない。
【0017】
さらに
図1を参照すると、ジッパーストリップは、一般に、ジッパーを跨る「スライダ」または「クリップ」と呼ばれるデバイス10を使用して、一緒に押しつけることができる。典型的なスライダは、一般に、U字形状の側面を有し、ジッパーの両側にそれぞれの脚部が設けられている。スライダ脚部間の隙間は、ジッパーが閉状態である場合のみスライダの隙間をジッパーが通過することができる程度に小さい。したがって、これには、開いているジッパーに沿ってスライダを移動させたときに、ジッパーストリップが到達したセクションを互いに押しつけるという効果がある。米国特許第7,490,989号に、好適なスライダが開示されている。ジッパーは、以下にさらに詳しく説明するように、ジッパーの上側フランジを引き離すことによって開かれる。スライダは、任意の好適なプラスチックから成形することができる。
【0018】
受容部4の前方壁部および後方壁部のパネルは、従来の様式では長手方向の伝導ヒートシール(conduction heat sealing)によってジッパーにそれぞれ封止される。代替的には、接着剤またはボンディングストリップ(bonding strip)によってジッパーを壁部パネルに取り付けてもよく、あるいは、ウェブ材料と一体にジッパーを押出成形してもよい。受容部の壁部は、様々なタイプの気体不浸透性の熱可塑性ウェブ材料から形成してもよい。好適な気体不浸透性の熱可塑性物質は、ナイロン、ポリエステル、ポリ二塩化ビニルおよびエチレンビニルアルコールである。ウェブ材料は、透明でも、あるいは不透明でもよい。
【0019】
保管袋の内側の真空を維持するために、閉状態のジッパーは、袋の受容口(すなわち、第4の側)に、ハーメチックシールを施さなければならない。本発明は、特定のジッパー構成を対象とするものではない。ただし、例示のために、次に
図2を参照しながら、本発明とともに使用する好適なジッパーについて記載する。
【0020】
図2に、相互にインターロック可能な押出成形されたジッパーストリップ34および36の対を備える既知のジッパー8を示す。ジッパーストリップ34は、球形の封止部の側面を有する突出部38および40の対と、上側フランジ48と、下側フランジ50とを備える。ジッパーストリップ36は、3つの突出部42、44および46(突出部44は、球形の封止部の側面を有する)と、上側フランジ52と、下側フランジ54とを備える。各ジッパーストリップについて、本明細書では、突出部を除く部分を「基部」と呼ぶ。受容部の前方壁部6および後方壁部12は、それらの高さ全体にわたる、または、その一部分のみにわたる伝導ヒートシールによって、ジッパーストリップのそれぞれの基部に接合することができる。たとえば、袋の壁部は、伝導ヒートシールを用いて、ジッパーの下側フランジおよび上側フランジに接合することができる。
【0021】
図2をさらに参照すると、突出部38および40は、突出部42と突出部44と突出部46との間のそれぞれの空間内に嵌合(fit)されることによって、突出部42、44および46とインターロックされる。上側フランジ48および52をユーザが把持することにより、閉じているジッパーを開くために引き離すことができる。開いているジッパーは、突出部38および40を、突出部42と突出部44と突出部46との間のそれぞれの空間に入れるのに十分な力で(たとえば、スライダを使用して)、ジッパーの長さ全体に沿ってジッパーストリップを一緒に押しつけることによって再密閉することができる。一般に、そのようなスライダは、上側フランジのためのクリアランスをもつ、ジッパー上に嵌合するU字形状のクリップの形態をとるが、クリップの脚部は、ジッパーに沿ってスライダをいずれかの方向に移動させたときに到達したジッパーセクションのジッパーの側面を係合する。一般に、ジッパーストリップ34および36の端部は、袋の側面で1つに接合される。容器の側部シールを形成すると同時に、ジッパーストリップの端部を1つに融合することができる。側部シールは、一般に、ジッパーの端部で封止部の側面を融合させ、平坦化するのに十分な量の熱および圧力を印加することによって形成し、そのプロセスはしばしば「熱圧縮(thermal crushing)」と呼ばれている。
【0022】
1つの実施形態による一方向バルブがその底部全体に配列された空の圧潰可能な再密閉可能な保管袋を
図3に示し、ヒートシールされた領域はハッチングによって示されている。説明を簡単にするために、空の袋は平坦な状態で示されている。再密閉可能な袋は、ストレージチャンバー28およびストレージチャンバーと連通する受容口を有する受容部と、受容口を閉じるための気密性のジッパー8とを備える。ジッパーの代わりに、他のタイプの気密性封止部として、たとえば、低粘着性接着剤または凝集性材料の向かい合ったストリップ状の層を使用してもよい。受容部は、前方壁部6と(
図3に示されていない)後方壁部とを備え、いずれの壁部も、熱可塑性ウェブ材料(たとえば、熱可塑性フィルム)で形成された矩形のパネルである。第1の側部シール14は、前方壁部および後方壁部の左手側縁部に沿って延びるそれぞれの第1の縁部領域を含み、第2の側部シール16は、前方壁部および後方壁部の右手側縁部に沿って延びるそれぞれの第2の縁部領域を含む。
【0023】
1つの実施形態によれば、袋2は、それぞれの圧潰可能なジグザグチャネル20の列18の形態の一方向バルブを備え、ジグザグチャネル20は、側部シール14と側部シール16との間の領域に、袋の底部全体に並べて配列されている。各ジグザグチャネルは、各頂点が丸いW形状を有する。袋は空であり、平坦な状態であるので、
図3に示したジグザグチャネル20は、圧潰状態、すなわち、閉鎖状態である。各圧潰可能なジグザグチャネル20は、開いているとき、袋の内部ボリューム中に配置されたそれぞれの吸気口22および袋の底縁部に配置されたそれぞれの排気口26と連通している。ユーザが袋の上から下向きに押すことによって袋の内容物が圧縮されると、圧縮可能な内容物(図面には示されていない)を収容しているストレージチャンバー28からの空気は、吸気口22を通り、チャネル20の一部または全部へと押し込められ、それにより、圧潰しているチャネルを開かせる。それらのチャネル20が完全に開いたときに、袋の上から下向きに押し続けると、それらのチャネルの中に押し込められた空気は、それぞれの排気口24を介して流出する。所望量の空気が袋から除去されるまで、この手順を継続することができる。ユーザによって袋に加えられた圧力が取り除かれると、開いていたチャネルが圧潰し、それにより、周囲の空気がそれらのチャネルを介して袋に再び入らないように阻止される。袋の底部部分全体にわたって圧潰可能なチャネルが配列されているので、すぐにチャネルのすべてを通る空気の流れをユーザが誤って妨げる恐れは極めて低くなる。したがって、ユーザによって加えられた圧力に起因してチャネルのうちのいくつかが遮断された場合でも、袋の内部の空気は、遮断されなかった他のチャネルを介して流出させることができる。
【0024】
ジグザグチャネル20は、前方壁部および後方壁部の熱可塑性材料がシェブロン状(chevron-like)のパターンを形成するように一緒にヒートシールされた多数の領域の間に設けられ、それらの領域によって規定される。
図3に示した特定の実施形態では、多数のヒートシール部は、向かい合ったジグザグの縁部を備える10側面の多角形の形状の中央ヒートシール部30と、中央ヒートシール部30と側部ヒートシール部14との間に延びる領域全体に配列されたジグザグヒートシール部32Aの第1のセットと、中央ヒートシール部30と側部ヒートシール部16との間に延びる領域全体に配列されたジグザグヒートシール部32Bの第2のセットとを含む。中央ヒートシール部30の側縁部は、隣接するジグザグヒートシール部32Aおよび32Bの側縁部の形状とそれぞれ対向し、それにより、中央ヒートシール部30の両側にジグザグチャネルが形成される。同様に、ヒートシール部30、32Aおよび32Bの隣接するジグザグの縁部の対との間にそれぞれのジグザグチャネルが形成される。
図3に示すように、袋の底部の一方側のジグザグヒートシール部32Aは、それらの端部および中心頂点が他の頂点よりもヒートシール部14に近くなるように配列され、袋の底部の他方側のジグザグヒートシール部32Bは、ヒートシール部32Aの鏡像となるように配列される。ヒートシール部32Aおよび32Bは、吸気口22における空気圧力がない場合には(
図6を見ると分かるように)チャネル20が閉じたままとなるような方法で離間されている。
【0025】
図3に示した実施形態では、セット32Aおよび32Bにおける各ヒートシール部は、W形状を形成する4つの脚部からなる。ただし、本発明の範囲は十分に広く、異なる数の脚部を有するジグザグのヒートシール部の使用を包含する。また他のパターンを採用してもよい。たとえば、ヒートシール部を蛇行させ、その結果、蛇行チャネル、または湾曲(curved)セグメントと直線セグメントを交互に組み合わせた何らかの形状としてもよい。
【0026】
ヒートシール部は、よく知られている方法で、所望の形状、たとえば、丸みを帯びた頂点、あるいは、蛇行形状、または湾曲セグメントと直線セグメントとを交互に組み合わせた何らかの形状をもつW形状の形態を有する加熱されたシーリングバーを使用して、伝導ヒートシールによって形成してもよい。中央フォーム62と、ジグザグフォーム64Aの左側セットと、ジグザグフォーム64Bの右側セットとを有するそのようなシーリングバー60の配列を
図4に示す。シーリングバー60は、アルミニウムまたは任意の他の好適な材料で形成することができ、傾斜した長手方向側部66および68を有する。シーリングバー60は加熱され、次いで、
図3に示すシールパターンを形成するために、バッグフィルム(bag film)の2つの層に対して押しつけられる。ジグザグシールの形成中にバッグフィルムを支持する下地は、シリコーンゴムまたは任意の他の好適な材料で形成することができる。ジグザグフォーム64Aおよび64Bの形状を
図5により詳細に示す。
図5を見ると分かるように、各ジグザグフォームの端部70および72は、頂点74、76および78と同様に丸められている。
【0027】
図3に示した袋の使用中に、ジッパー8を開いて、ストレージチャンバー28に圧縮可能な内容物を装填する。次いで、ジッパー8を閉じ、それにより、受容部の受容口を密封する。次いで、ユーザが、装填された袋を支持表面に置いて、装填された袋を上から下向きに押し、それにより、圧縮可能な内容物が圧縮された場合、ジグザグチャネル20を介して袋の中から空気が押し出される。ユーザが装填された袋の上から下向きに押すと、空気圧力により圧潰可能なチャネルが開かれる。外圧が解放されると、それらのチャネルが圧潰し、それにより、受容部中に周囲空気が入らないようになる。
【0028】
図6に、それぞれのジグザグヒートシール部32Aによって両側の境界を規定された圧潰したチャネル20の断面を示す。一方向バルブは、前方壁部6の一部分と、後方壁部12の対向する一部分とを備える。前方壁部の一部分と後方壁部の一部分とはヒートシール部32Aで接合される。
図7に、たとえば、外圧の印加によって袋の中から空気を押し出したことに応答してチャネルが開いたとき(すなわち、圧潰されていないとき)のチャネル断面を示す。その結果、空気は、前方壁部および後方壁部の向かい合った部分の間を流れる。空気が袋の中から押し出されると、周囲空気の圧力は、前方壁部および後方壁部の一部分を一緒に押しつけて(
図6を見ると分かるように)チャネルを再密閉するのに十分であり、それにより、ストレージチャンバー28に不要な空気が入るのを阻止し、袋の内容物の圧縮状態が維持される。
【0029】
上記の袋は、自動生産ラインで製造することができる。たとえば、同じ幅を有する熱可塑性材料の2つのウェブを、それぞれのロールから繰り出し、重なり合った関係に置くことができる。同時に、ジッパーテープをリールから繰り出し、第1のウェブの縁部分と第2のウェブの縁部分との間に置く。次いで、たとえば、伝導ヒートシールによって、ジッパーテープを両方のウェブに接合する。(袋の底部になる)ウェブの向かい合った縁部分は、たとえば、その面に形成された隆起したシェブロンパターンを有するヒートシーリングバーを使用して、上記のジグザグチャネルを形成するようにヒートシールされる。次いで、2つのウェブに横方向のヒートシール部が形成され、そのシール部は、切断動作により分断された後には袋の側部シールになる。さらに、製造プロセスは、横方向の側部シールの領域のジッパーの側面の熱圧縮を含んでもよい。
【0030】
前述した段落に記載したプロセスを念頭におくと、
図8は、切断工程の上流ポイントにおいて進行中の、一繋がりの袋のプレカーサの末端部分を示している。横方向ヒートシーリング工程における連続動作から生じるリーディングおよびラギング(leading and lagging)横方向シールは、それぞれの斜線領域56Aおよび56Bによって示される。完成した袋2A、2Bおよび2Cの各々は、それぞれの横方向のヒートシール部を分断する(
図8において、破線58Aおよび58Bによって示される)切断線に沿って切断することによって、仕掛品から供給されることができる。横方向シール56Aは、分断により、袋2Aの左側シールおよび袋2Bの右側シールになり、横方向シール56Bは、分断により、袋2Bの左側シールおよび袋2Cの右側シールになる。
【0031】
代替的には、一繋がりの袋のプレカーサは、切断工程への輸送のためにロールに(すなわち、切断することなく)巻き付けてもよい。したがって、一繋がりの袋のプレカーサのリーディング端部で完成した各袋を切り離すのではなく、代わりに別の場所への輸送のために一繋がりの袋のプレカーサをロールに巻き付けることは、本発明の範囲内である。そのような他の場所において、接続した袋のプレカーサをロールからほどき、個々の袋を形成するために切り離すことができる。
【0032】
代替実施形態によれば、各ヒートシール部は、互いに接続された、あるいは直線セクションによって接続された2つの反対向きに湾曲したセクションからなることができる。直線セクションに接続された2つの反対向きに湾曲したセクションで構成されるヒートシール部を形成するためのシーリングバー80を
図9に示す。シーリングバー80は、中央フォーム82と、波形状フォーム84Aの左セットと、波形状フォーム84Bの右セットとを有する。中央フォーム82は、一端が接続された2つの波形状のセグメントからなり、中央フォーム82の左手波形状セグメントは、波形状フォーム84Aと同じサイズ、形状および配置方向(orientation)を有し、中央フォーム82の右手波形状セグメントは、波形状フォーム84Bと同じサイズ、形状および配置方向を有する。一実装形態によれば、各波形状フォーム84Aおよび84Bは、第1の方向に屈曲した第1の弧形状セクションと、反対方向に屈曲した第2の弧形状セクションと、2つの弧形状セクションを接続する直線セクションとで構成することができる。シーリングバー80は、アルミニウムまたは任意の他の好適な材料で形成することができ、傾斜した長手方向側部66および68を有する。シーリングバー80を加熱し、次いで、波形状のチャネルの列を形成するようにバッグフィルムの2つの層に対して押しつけることができ、左側のチャネルは右側のチャネルの鏡像である。波形状フォーム84Aおよび84Bの円弧状部分は、圧潰可能なチャネルの吸気口および排気口と湾曲部分とを形成し、フォーム84Aおよび84Bの直線部分は、それらのチャネルの直線中央部分を形成する。
【0033】
図10〜
図13に、さらなる代替実施形態による異なる配列を有するそれぞれのシーリングバーを示す。
図12に、円形のヒートシール部を生成するためのシーリングバーを示すが、卵形および楕円形のような他の形状を使用してもよい。他の例示的なシーリングバーを
図10、
図11および
図13に示す。袋の底部に沿って多数のチャネルが生成されると仮定すると、多くの他の幾何学的パターンを採用することができる。
【0034】
さらなる実施形態によれば、袋の壁部の熱可塑性ウェブ材料の平滑度(smoothness)よりも大きい平滑度を各々が有するバルブフィルム材料の2つの介在層を袋の底部領域に組み込んでもよい。バルブフィルム材料のこれらの層は、圧潰可能なチャネルを形成するようにヒートシールされる。次いで、得られたチャネルアレイを袋の壁部に接合することができる。バルブフィルム層を形成する際に、様々な材料を採用してもよい。そのような材料は、低密度ポリエチレン(LDPE)または直鎖状短鎖分岐ポリエチレン(LLDPE)を含むが、これらに限定されるものではない。当業者には、2つのバルブフィルム層の代わりに、単一のバルブフィルム層を使用してもよいことが理解されよう。その単一のバルブフィルム層は袋の壁部のうちの1つに接合され、次いで、シェブロンヒートシールパターンが、袋の反対側の壁部にバルブフィルム層をヒートシールすることによって形成される。既知の様式では、バルブフィルム材料は、出てきた空気が、チャネルを通り、袋の壁部とバルブフィルム材料の隣接するストリップとの間の任意の封止されていない空間を通らないことを保証するために、チャネル吸気口の領域のそれぞれの袋の壁部に封止されなければならない。
【0035】
様々な実施形態を参照して本発明について記載してきたが、当業者には、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができ、等価物を本発明の要素と置換し得ることが理解されよう。さらに、特定の状況を本発明の教示に適応させるために、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく、多くの修正を行うことができる。したがって、本発明は、本発明を実施するために企図された最良の形態として開示された特定の実施形態に限定されるものではないが、本発明は、添付の特許請求の範囲内となるすべての実施形態を含むものである。