特許第6062387号(P6062387)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6062387
(24)【登録日】2016年12月22日
(45)【発行日】2017年1月18日
(54)【発明の名称】垂直導水管
(51)【国際特許分類】
   E03F 3/04 20060101AFI20170106BHJP
   E03F 5/02 20060101ALI20170106BHJP
   F16L 9/08 20060101ALI20170106BHJP
   F16L 9/22 20060101ALI20170106BHJP
【FI】
   E03F3/04 A
   E03F5/02
   F16L9/08
   F16L9/22
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-40987(P2014-40987)
(22)【出願日】2014年3月3日
(65)【公開番号】特開2015-166522(P2015-166522A)
(43)【公開日】2015年9月24日
【審査請求日】2015年10月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000229128
【氏名又は名称】ゼニス羽田株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080089
【弁理士】
【氏名又は名称】牛木 護
(74)【代理人】
【識別番号】100121153
【弁理士】
【氏名又は名称】守屋 嘉高
(74)【代理人】
【識別番号】100133639
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 卓哉
(74)【代理人】
【識別番号】100161665
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 知之
(74)【代理人】
【識別番号】100188994
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 裕介
(72)【発明者】
【氏名】竹川 正登
(72)【発明者】
【氏名】手嶋 良祐
【審査官】 神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭61−152085(JP,U)
【文献】 特開2011−089338(JP,A)
【文献】 特開2000−146036(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03F 3/04
E03F 5/00−5/06
E03F 5/14−5/16
F16L 9/08
F16L 9/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外筒部と、この外筒部の内部に設けた螺旋部とを備えた螺旋流方式の垂直導水管において、前記螺旋部の中央に人孔用筒部を設け、この人孔用筒部の下部を閉塞し、前記人孔用筒部に視認可能な窓部を設け、前記人孔用筒部の内壁に昇降用ステップを設け、前記窓部を前記螺旋部の下面の下側に設けたことを特徴とする垂直導水管。
【請求項2】
外筒部と、この外筒部の内部に設けた螺旋部とを備えた螺旋流方式の垂直導水管において、前記螺旋部の中央に人孔用筒部を設け、この人孔用筒部の下部を閉塞し、前記人孔用筒部に視認可能な窓部を設け、前記人孔用筒部の内壁に昇降用ステップを設け、前記外筒部を長さ方向に分割した分割外筒部と、前記人孔用筒部を囲む前記螺旋部を周方向に分割した分割螺旋部とを備えた基本分割部を形成し、複数の基本分割部を長さ方向に連結したことを特徴とする垂直導水管。
【請求項3】
前記外筒部を長さ方向に分割した分割外筒部と、前記人孔用筒部を囲む前記螺旋部を周方向に分割した分割螺旋部とを備えた基本分割部を形成し、複数の基本分割部を長さ方向に連結したことを特徴とする請求項1記載の垂直導水管。
【請求項4】
同一形状の前記基本分割部を長さ方向に連結したことを特徴とする請求項3記載の垂直導水管。
【請求項5】
前記基本分割部は、前記人孔用筒部の外側に沿う支持部を備えることを特徴とする請求項3又は4記載の垂直導水管。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下水道用人孔や雨水流入用の竪管等に用いられる螺旋案内路付きの垂直導水管に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、下水道用人孔において流入管と流出管に落差がある場合、その落差高の大小により落下方式を選択しており、螺旋流(旋回流)方式が知られている。
【0003】
これは断面円形の頭部で接線方向に水流を与えて旋回流を得る方式である。この方式の流線は重力により旋回流からやがて鉛直流に変化していく。この場合、落下量、直径、初期流速、着地深度の要素をその都度試験に求める必要がある。
【0004】
図10に示すように、中空筒(空気抜き)101の周りに、螺旋流を発生させるヘリコロイド面を有する螺旋状の板102を設けた、空気道を備えた螺旋案内路付き垂直導水管である(例えば、特許文献1〜4参照)。これら垂直導水管は、FRPやFRPMなどから形成されており、それ自体は土圧に対する強度を備えていないため、施工においては、コンクリート製からなる壁体によりボックス状などの地下構造物を形成し、この地下構造物の内部空間に前記垂直導水管が配置される。このため垂直導水管の大型化に制約を受け易く、流量を確保するには多量の水を流す必要があるため、上部から内部の空気を外部に排出する中空筒が必要となる。さらに、地下構造物と垂直導水管の二重構造となるため、材料及び施工にコストが掛かる。
【0005】
近年、高落差の場合、壁面摩擦抵抗を多く取り、到達速度を下げ、かつ、空気道を備えた螺旋案内路付きの螺旋流方式が採用されることが多い。
【0006】
また、大型のものでは螺旋部上に階段を設け、階段を用いて内部を移動可能にした垂直導水管(例えば、特許文献5)や、螺旋案内板の軸心に空洞部を設け、この空洞部に点検用の梯子を設けたもの(例えば、特許文献6)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−322729号公報
【特許文献2】特開2001−311483号公報
【特許文献3】特開2001−279798号公報
【特許文献4】特開2001−271414号公報
【特許文献5】特開2004−339922号公報
【特許文献6】特開2011−89338号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記特許文献1〜4のものに対して、特許文献5及び6の垂直導水管では、点検などのために階段や梯子を用いて内部を移動することができるため利便性に優れる。
【0009】
しかし、水が流れる状態では階段や梯子を使用できないから、内部の水流の状態を確認することはできなかった。
【0010】
そこで、本発明は上記した問題点に鑑み、内部を流れて落下する水の状態を観測することができる垂直導水管を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、外筒部と、この外筒部の内部に設けた螺旋部とを備えた螺旋流方式の垂直導水管において、前記螺旋部の中央に人孔用筒部を設け、この人孔用筒部の下部を閉塞し、前記人孔用筒部に視認可能な窓部を設け、前記人孔用筒部の内壁に昇降用ステップを設け、前記窓部を前記螺旋部の下面の下側に設けたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項2に係る発明は、外筒部と、この外筒部の内部に設けた螺旋部とを備えた螺旋流方式の垂直導水管において、前記螺旋部の中央に人孔用筒部を設け、この人孔用筒部の下部を閉塞し、前記人孔用筒部に視認可能な窓部を設け、前記人孔用筒部の内壁に昇降用ステップを設け、前記外筒部を長さ方向に分割した分割外筒部と、前記人孔用筒部を囲む前記螺旋部を周方向に分割した分割螺旋部とを備えた基本分割部を形成し、複数の基本分割部を長さ方向に連結したことを特徴とする。
【0013】
また、請求項3に係る発明は、前記外筒部を長さ方向に分割した分割外筒部と、前記人孔用筒部を囲む前記螺旋路を周方向に分割した分割螺旋部とを備えた基本分割部を形成し、複数の基本分割部を長さ方向に連結したことを特徴とする。
【0014】
また、請求項4に係る発明は、同一形状の前記基本分割部を長さ方向に連結したことを特徴とする。
【0015】
また、請求項5に係る発明は、前記基本分割部は、前記人孔用筒部の外側に沿う支持部を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の請求項1に記載の垂直導水管によれば、人孔用筒部に入った作業者は、昇降用ステップを用いて人孔用筒部内を昇降し、窓部を通して垂直導水管内の水流を観察することができる。また、水流をその上方から観察することができる。
【0017】
また、本発明の請求項2に記載の垂直導水管によれば、人孔用筒部に入った作業者は、昇降用ステップを用いて人孔用筒部内を昇降し、窓部を通して垂直導水管内の水流を観察することができる。また、基本分割部を積み重ねるように長さ方向に連結して分割螺旋案内部が連続した垂直導水管を形成することができる。
【0018】
また、本発明の請求項3に記載の垂直導水管によれば、基本分割部を積み重ねるように長さ方向に連結して分割螺旋案内部が連続した垂直導水管を形成することができる。
【0019】
また、本発明の請求項4に記載の垂直導水管によれば、同一形状の基本分割部を積み重ねて垂直導水管を形成することができる。
【0020】
また、本発明の請求項5に記載の垂直導水管によれば、分割内筒部により人孔用筒部を支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施例1を示す上蓋板と流入側分割部との分解斜視図である。
図2】同上、基本分割部の斜視図である。
図3】同上、図2に対して120度回転した基本分割部の斜視図である。
図4】同上、図2の基本分割部の平面図である。
図5】同上、基本分割部の平面説明図であり、図5(A)は流入側基本分割部、図5(B)は流入側基本分割部の下に連結する上段の基本分割部、図5(C)は図(B)に対して180度半時計回り方向に回転した中段(中間)の基本分割部、図5(D)は流出側基本部の上に連結した下段の基本分割部を示す。
図6】同上、人孔用筒部の斜視図である。
図7】同上、螺旋導入管の平面図である。
図8】同上、図7のA−A線断面図である。
図9】本発明の実施例2を示す断面である。
図10】従来例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。各実施例では、従来とは異なる新規な構成を採用することにより、従来にない機能を付加した垂直導水管が得られ、その垂直導水管を夫々記述する。
【実施例1】
【0023】
以下、図面を参照して、本発明の実施例1について説明する。図1図8に示すように、本実施例の垂直導水管1は、土圧を受ける外筒部2と、この外筒部2の内部に設けられ螺旋案内路を構成する螺旋部3と、この螺旋部3の中央に設けた人孔用筒部11とを備え、この人孔用筒部11は、外筒部2の中央に位置すると共に、外筒部2の中心軸と同軸をなす。また、垂直導水管1はコンクリート製のものを用いることができる。尚、人孔用筒部11は、その内部において下から上に空気を逃がす空気抜きの効果は備えていない。
【0024】
前記垂直導水管1は、図1図3などに示すように、前記外筒部2を長さ方向に分割した分割外筒部5と、前記人孔用筒部4を囲む前記螺旋部3を周方向に分割した分割螺旋部6とを有する基本分割部7を複数備え、前記分割外筒部5は円筒形又は角筒型をなし、この例では円筒形のものを図示している。
【0025】
図6に示すように、前記人孔用筒部11は、前記基本分割部7とは別体で形成され、複数の分割筒部12を長さ方向に水密に連結してなり、その人孔用筒部11の内壁に昇降用ステップ13を上下方向に間隔を置いて配置している。また、前記複数の分割筒部12の少なくとも1つには、透視可能な窓部14を設け、この窓部14は透明板などからなり、水密に形成されている。尚、窓部14は、後述する円弧部の無い箇所に配置され、この例では、上から2段目の分割筒部12と下から2段目の分割筒部に窓部14,14を設け、両窓部14,14は平面で90度回転した位置に配置されているが、180度ずれた位置でもよい。また、人孔用筒部11の下部は、板状の下蓋体15により塞がれている。したがって、人孔用筒部11の下部から人孔用筒部11と外筒部2との間の空気や水が入ってくることがなく、人孔用筒部11内は気密且つ水密に形成されている。
【0026】
さらに、人孔用筒部11の中央には、板状の支持部16を設け、支持部16には人が通過可能な通過孔17を穿設し、通過孔17の付近の上下でステップ13の取りつけ位置を180度異なる位置に設けている。尚、人孔用筒部11の直径(内径)を600mm以上とすることが好ましい。
【0027】
図2及び図4などに示すように、前記分割螺旋部6は、平板状をなす傾斜板21を水平に対して斜めに配置し、その傾斜板21の外周を前記外筒部2の内周に固定している。また、略扇形の傾斜板21の上側縁面22Uと下側縁面22Sとは、外筒部2の半径方向に形成され、それら上側縁面22Uと下側縁面22Sとは平面視で120度の角度θをなす。この角度θは、360度を自然数で割ったものである。また、傾斜板21の上端角部23Uが分割外筒部5の上面側に位置し、傾斜板21の下端角部23Sが分割外筒部5の下面側に位置する。尚、分割螺旋部6は、上流側である上側縁面22Uに対して平面視で半時計回り方向に位置する下流側である下側縁面22Sに向かって低くなり、傾斜板21の水平に対する角度は45度以下である。
【0028】
そして、前記上側縁面22Uには、上下方向の上垂直板24が上向きに一体に設けられ、この上垂直板24の上面24Jは前記分割外筒部5の上面(上縁面)と略面一であり、また、前記下側縁面22Sには、上下方向の下垂直板25が下向きに一体に設けられ、この下垂直板25の下面(下縁面)25Kは前記分割外筒部5の下面と略面一であり、それら上,下垂直板24,25は側面視で直角三角形をなし、上垂直板24の三角形の90度の角は上部に位置し、下垂直板25の三角形の90度の角は下部に位置する。
【0029】
また、前記傾斜板21の中央縁は、前記人孔用筒部4に対応して、平面視で円弧状に切り欠かれており、その中央縁の上部に分割内筒部たる円弧部26を突設し、この円弧部26の内面が前記人孔用筒部4の外周に添う。また、この円弧部26の平面視における角度は前記角度θと同一である。
【0030】
図1に示すように、前記垂直導水管1の上部には、分割外筒部5に流入孔31を有する流入側分割部32が設けられる。この流入側分割部32は、内部に平面視の角度θが前記円弧部26と同一の円弧部33を有し、この円弧部33は分割外筒部5と同一長さを有し、前記円弧部26の上流側縁と分割外筒部5の内周とを、半径方向の垂直板34により連結し、この垂直板34は分割外筒部5の全長に設けられている。また、前記流入孔31の左縁31Lは、前記垂直板34の上流側で垂直板34の下流側の面に位置する。即ち、流入孔31の上流側に垂直板34が位置する。そして、前記円弧部33が前記人孔用筒部11の外周に沿う。尚、円弧部26,33は円筒の一部分である。
【0031】
また、流入側分割部32の上部には板状の上蓋体35が設けられ、この上蓋体35の中央には前記人孔用筒部11の上部開口に連通する開口部36が設けられ、この開口部36には開口部蓋(図示せず)が開閉可能に設けられている。
【0032】
図1及び図5(A)(B)などに示すように、流入側分割部22の下部に連結する上段の基本分割部7は、その上垂直板24が流入側分割部32の垂直板34の下部に位置するように配置される。
【0033】
図3に示すように、前記垂直導水管1の下部には、分割外筒部5に流出孔41を有する流出側分割部42を有する。また、流出側分割部42の下部には板状の下蓋体43が設けられている。
【0034】
次に、前記垂直導水管1の施工方法について説明する。まず、地中に外筒部2を埋設する掘削孔(図示せず)を形成し、この掘削孔の内部において、二次製品から構成する垂直導水管1を組み立てた後、周囲を埋戻し、外筒部2には土圧が加わり、垂直導水管1は土圧に対抗する強度を有する。具体的には、流出側分割部42の下部に下蓋体43を固定し、流出側分割部42の分割外筒部5と下蓋体43との目地部には防水加工を施して水密性を確保する。この場合、部材同士はボルトなどの連結具により連結固定すると共に、連結箇所を防水加工する。
【0035】
流出側分割部42の上に基本分割部7を重ね合わせ、それらの分割外筒部5,5同士を連結する。この場合、図3及び図5(D)に示すように、上の基本分割部7は、その下垂直板25が流出孔41の縁41Fの上流側で上部に位置するように、流出側分割部42の上に基本分割部7を重ね合わせる。即ち、下垂直板25と流出孔41の平面位置は、前記上垂直板24と流入孔31の位置と同一であって、流出孔41の上流側に下垂直板25が位置する。
【0036】
流出側分割部42に連結した基本分割部7の上部に、基本分割部7を連結する。この場合、下段の基本分割部7の上垂直板24の上面24Jに、上段の基本分割部7の下垂直板25の下面25Kが位置するように配置して基本分割部7,7同士を連結する。これにより垂直板24,25同士は面一となる。
【0037】
このように、下の基本分割部7の上垂直板24の上面24Jに、上の基本分割部7の下垂直板25の下面25Kが位置するように連結することにより、下の基本分割部7と上の基本分割部7は、それらの分割螺旋部6,6が平面視で120度ずれると共に、連続して配置される。このように3つの基本分割部7,7を連結することにより、360度連続する螺旋部3が形成される。尚、基本分割部7の数は適宜選定することができ、好ましくは角度θが120度の3個以上であり、合計で360度以上とする。
【0038】
また、垂直導水管1の上部においては、図1及び図5(A)(B)に示すように、最上段の基本分割部7の上垂直板24に、流入側分割部32の垂直板34を合わせて、最上段の基本分割部7に流入側分割部32を重ね合わせて連結する。
【0039】
また、分割部7,32,42の施工に合わせて、中央に分割筒部12を積み重ねて連結し、人孔用筒部11を構築する。そして、流入側分割部32の上に上蓋体35を取り付けて人孔用筒部11を塞ぐ。また、流入孔31に図示しない流入管を接続し、流出孔41に図示しない流出管を接続する。
【0040】
次に、前記構成につき、その作用を説明する。流入孔31から流れ込んだ水は、図5(A)(B)において、垂直板34,24及び円弧部33,26に案内されて、傾斜板21に沿って旋回流となり、図5(B)(C)において、重ね合わせた上垂直板24と下垂直板25から図5(C)の傾斜板21に落下し、傾斜板21に沿って流れ、同様に、図5(C)(D)において、重ね合わせた上垂直板24と下垂直板25から傾斜板21に落下し、傾斜板21に沿って流れ、図5(D)の下垂直板25から旋回流として、流出側分割部42に流れ込み、流出孔41から外部に流出する。この場合、コンクリート製の外筒部2が土圧を受けるため、水が流れる外筒部2の内部の断面積を大きく取ることができ、流量に比べて大きな断面積を備えた垂直導水管1を構成することができるため、従来のような空気抜きが不要となる。また、垂直導水管1を埋め戻すから、コストの削減が可能となる。
【0041】
また、観察者は、上部開口から人孔用筒部11内に入り、コ字型のステップ13を使って昇降し、窓部14から垂直導水管1内の水の流れを確認することができる。そして、流れを確認できるだけでなく、観察の結果、流れを妨げるものや、長期使用により破損箇所を早期に確認して対応することができる。
【0042】
このように本実施例では、請求項1及び2に対応して、外筒部2と、この外筒部2の内部に設けた螺旋部3とを備えた螺旋流方式の垂直導水管1において、前記螺旋部3の中央に人孔用筒部11を設け、この人孔用筒部11の下部を閉塞し、人孔用筒部11に視認可能な窓部14を設け、人孔用筒部11の内壁に昇降用ステップ13を設けたから、人孔用筒部11に入った作業者は、昇降用ステップ13を用いて人孔内を昇降し、窓部14を通して垂直導水管1内の水流を観察することができる。
【0043】
また、このように本実施例では、請求項2及び3に対応して、外筒部2を長さ方向に分割した分割外筒部5と、人孔用筒部11を囲む螺旋部3を周方向に分割した分割螺旋部6とを備えた基本分割部7を形成し、複数の基本分割部7,7を長さ方向に連結してなるから、基本分割部7,7・・・を積み重ねるように長さ方向に連結して分割螺旋部6,6・・・が連続した垂直導水管1を形成することができる。
【0044】
また、このように本実施例では、請求項4に対応して、同一の基本分割部7,7,7を長さ方向に連結してなるから、同一形状の基本分割部7,7,7を積み重ねて垂直導水管1を形成することができるため、部品管理及び施工が容易となる。
【0045】
また、このように本実施例では、請求項5に対応して、基本分割部7は、人孔用筒部11の外側に沿う支持部たる円弧部26を備えるから、円弧部26により人孔用筒部11を支持することができる。また、人孔用筒部11を円弧部26に連結してもよい。
【0046】
また、本実施例上の効果として、基本分割部7,32,42と別個に人孔用筒部11を形成するから、人孔用筒部11の水密性を確保することができる。また、分割螺旋部6は、平板状をなす傾斜板21を外筒部2の中心軸に対して斜めに配置したから、螺子状の螺旋に比べて製造が容易になる。さらに、基本分割部7,7は、上,下垂直板24,25を合わせることにより、施工が容易となる。また、外筒部2は大径(2000mm以上)であるから、満水になることは少なく、空気抜きが不要となる。さらに、円弧部33,26は平面視で人孔用筒部11の全周を支持するから、人孔用筒部11が安定する。また、固定支持体たる下蓋体43の上に人孔用筒部11を立設し、人孔用筒部11の下部は、板状の下蓋体15により塞がれ、下蓋板15を介して人孔用筒部11が下蓋体43に支持されるから、人孔用筒部11を安定して設置することができる。この場合、人孔用筒部11の下部を下蓋体43により塞ぐと共に、下蓋板43により人孔用筒部11を支持してもよい。
【実施例2】
【0047】
図9は、本発明の実施例2を上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例では、人孔用筒部11に設ける窓部14は、螺旋部3の下面の下側に設けられており、窓部14が水没し難くなる。尚、螺旋部3の上面より螺旋部3の下面に近い位置に窓部14が設けられている。
【0048】
このように本実施例では、請求項に対応して、窓部14を螺旋部の下面の下側に設けたから、水流をその上方から観察することができる。
【0049】
尚、本発明は、本実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、実施例では、螺旋部に平板状の傾斜板を用いたが、螺旋の一部を構成するものを用いてもよい。また、窓部を昇降ステップ側に設けてもよい。
【符号の説明】
【0050】
1 垂直導水管
2 外筒部
3 螺旋部
5 分割外筒部
6 分割螺旋部
7 基本分割部
11 人孔用筒部
13 昇降用ステップ
14 窓部
21 傾斜板
26 円弧部
32 流入側分割部
33 円弧部
42 流出側分割部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10