(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記サンプルコンテナホルダ(1806b)は、異なるキャップを伴う複数のサンプルコンテナ(1806a)を保持し、前記異なるキャップは、異なるキャップ形状および異なるキャップ色を有する、請求項1に記載のシステム。
前記少なくとも1つの画像取得デバイス(1802)は、前記グリッパ(228)を有するロボットアームの上に据え付けられており、前記ロボットアームは、3次元で移動することが可能である、請求項1に記載のシステム。
前記サンプルコンテナ(2002)は、第1のサンプルを含む第1のサンプルコンテナであり、第2のサンプルを備える第2のサンプルコンテナが、前記サンプルコンテナホルダ(1806b)の中にあり、前記第1のサンプルコンテナは、前記取得された画像のうちの少なくとも1つを分析した後に、前記第2のサンプルコンテナとは異なる様式で処理される、請求項7に記載の方法。
前記少なくとも1つの画像取得デバイス(1802)は、前記グリッパ(228)を有するロボットアームの上に据え付けられており、前記ロボットアームは、3次元で移動することが可能である、請求項7に記載の方法。
前記少なくとも1つの取得された画像を分析した後に前記サンプルコンテナ(2002,1840)を選択するために、前記グリッパ(228)を移動させることをさらに含む、請求項11に記載の方法。
前記画像分析デバイス(1808)は、前記サンプルコンテナホルダ(1806b)の中のサンプルコンテナ(1806a)の存在および特性を決定し、前記決定された特性を使用して前記サンプルコンテナホルダ(1806b)の中の各サンプルコンテナを識別することができる、請求項7に記載の方法。
【背景技術】
【0002】
従来の医学研究室システムは、患者サンプルを処理するための多くのセグメントを含み、そのうちのいくつかは、自動化され、そのうちのいくつかは、手動操作を必要とする。現在の研究室システムは、自動化されているこれらのセグメントにより、より効率的になっている。しかしながら、依然として、サンプルの分析にかかる時間を短縮し、本システムの手動操作の必要性を削減し、機械によって必要とされる空間を縮小するために自動化することができる、医学研究室システムのいくつかの構成要素がある。
【0003】
一般に、研究室システムは、関連付け、分析前、分析、および分析後等、4つの段階に編成することができる。これら4つの段階は、典型的には、任意の研究室プロセス内で起こる。しかしながら、いくつかの従来の研究室が、研究室の全体を通して独立型ユニットを使用するプロセスを有し得る一方で、他の研究室は、ユニットからユニットへサンプルを移動させるようにユニットのうちのいくつかを運搬システムと接続し得る。これら2つの形式は、いくつかの共通およびいくつかの異なる処理必要性を有する。加えて、いくつかの従来の研究室が、一貫して、同一の種類のサンプル管(例えば、キットからのものにおけるように)を処理し得る一方で、他の研究室は、適応しなければならない広範囲の管の種類を有し得る。さらに、多くの研究室が、分析器の特定の製造業者に対する選好を有し得る一方で、他の研究室は、1つの製造業者からの分析器の全てを使用し得る。
【0004】
したがって、独立型ユニットと、任意の製造業者からの運搬システム、種々のサンプル管種類、および分析器と接続されたユニットとの両方を使用するプロセスに適応することができる、患者サンプルを処理するためのより効率的なシステムおよび方法の必要性がある。
【0005】
自動化研究室システムの一側面は、管識別に関する。研究室システムがサンプル管の中のサンプルを処理する方法を把握するように、自動管識別が研究室システムにおいて必要とされる。
【0006】
従来のラック内の管の検出は、典型的には、カメラの視野内の物体を決定するために、1つのカメラまたは複数のカメラによって取得される2次元画像上で分析ツールを利用する。この技術は、例えば、顕微鏡による病理学サンプルの分析を含む、種々の分野で周知である。
【0007】
他の分野では、この技術は、例えば、作業台の引き出しを識別することを含む、システムの可動荷積みまたは荷下ろし手段において物体を識別するために使用され得る。例えば、国際公開第2010/017528号(特許文献1)を参照されたい。一連の画像を、引き出しの開閉中に各カメラによって撮影し、概観画像を生成するように繋ぎ合わせることができる。この概観画像内において、単一物体を画像分析によって検出することができる。
【0008】
研究室自動化システムの分野では、保持ラックの上面図で画像分析アルゴリズムを採用することによって、保持ラックの中に位置するサンプル管のキャップまたは閉鎖等の単一物体を識別できることが周知である。しかしながら、画像分析アルゴリズムは、典型的には、単一物体のみの識別に限定され、画像内の物体の他の詳細を識別しない。
【0009】
他の管識別機構は、サンプル管マーカーの使用を含む。即時分析を必要とするサンプル管を識別するために使用される従来のサンプル管マーカーは、典型的には、自己接着ラベル(例えば、緊急性を示す着色ラベル)、「緊急」ステッカー、または単純に既存のラベル上で緊急性を示す手書きの注記を含む。これらの緊急サンプル管マーカーは、非効率的で自動化されておらず、検査技師が緊急性の指示を適用する、および/または手書きすることを要求する。
【0010】
加えて、遠心分離されたサンプルを識別するために使用される従来のサンプル管マーカーは、重力感受性ラベルを含み得る。これらのラベルは、輸送中に許容できないほど大きい衝撃があったかどうかを測定する。しかしながら、そのようなラベルは、サンプル管の側面にあり、したがって、頭上カメラ等によって容易に精査または識別することができない。
【0011】
本発明の実施形態は、個々に、および集合的に、これらおよび他の問題に対処する。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本技術の実施形態は、自動化研究室システムにおいてサンプルコンテナを識別する異なる方法に関する。本発明の一実施形態は、システムを対象とする。本システムは、サンプルコンテナホルダまたはサンプルコンテナホルダの中のサンプルコンテナより上側に位置付けられたときに、サンプルコンテナホルダまたはサンプルコンテナホルダの中のサンプルコンテナの1つ以上の画像を得るように構成されている少なくとも1つの画像取得デバイスを含む。本システムはまた、少なくとも1つの画像取得デバイスに連結され、プロセッサによって、サンプルコンテナホルダまたはサンプルコンテナホルダの中のサンプルコンテナの1つ以上の画像を分析して、(a)サンプルコンテナホルダの存在、非存在、または、特性であって、サンプルコンテナホルダの特性は、サンプルコンテナホルダの色または形状、またはサンプルコンテナホルダに関連付けられているラベルまたはマーカーを含む、特性、または、(b)サンプルコンテナホルダの中のサンプルコンテナの存在、非存在、または、特性であって、サンプルコンテナ特性は、サンプルコンテナの色または形状、またはサンプルコンテナに関連付けられているラベルおよびマーカーのうちの1つ以上を含む、特性を決定するように構成されている、画像分析デバイスも備えている。
【0021】
本発明の実施形態では、「サンプルコンテナ」は、任意の好適な形状または形態を有し得る。いくつかの実施形態では、サンプルコンテナは、約3:1より大きいアスペクト比を有し得る、サンプル管の形態であり得る。そのようなサンプルコンテナは、プラスチック、ガラス等を含む、任意の好適な材料で作製され得る。それらはさらに、閉鎖端および開放端、ならびにサンプル管本体の開放端を覆い、それに付着するように構造化されるキャップを伴う、サンプル管本体を含み得る。
【0022】
本発明の実施形態では、「サンプルコンテナホルダ」は、任意の好適な形状または形態であり得、かつ任意の好適な材料を含み得る。場合によっては、サンプル管ホルダは、サンプル管ラックの形態であり得る。サンプルコンテナホルダは、サンプルコンテナ(例えば、サンプル管)を受け取ることができる陥凹のアレイを含み得る。それらはまた、プラスチックを含む、任意の好適な材料を含み得る。
【0023】
上記で論議されるように、多くの従来の研究室システムが、研究室の全体を通して独立型ユニットを使用し、サンプルが各独立型ユニット間において手動で輸送されることを要求する、プロセスを有し得る一方で、他のシステムは、サンプルをユニットからユニットへ移動させるように、ユニットのうちのいくつかを運搬システムと接続し得る。加えて、上記で論議されるように、サンプル管サイズおよび異なる製造業者からの機器が、従来の研究室システムでは制約となり得る。そのような従来の技術は、遅くて不正確である。本技術の実施形態は、より汎用の構成要素を使用することによって、ならびに大抵の研究室システムによって必要とされる機能を、(1)管理、(2)遠心分離機、(3)等分機、(4)出力/分別機、および(5)貯蔵ユニット等の5つの基本機能ユニットにグループ化することによって、異なる研究室ユニットおよび輸送システム、サンプル管サイズ、および製造業者に適応することが可能である、モジュール研究室システムで使用することができる。これらの5つの基本機能ユニットを以下でさらに詳細に説明する。
【0024】
本発明の実施形態では、研究室システムは、中央コントローラまたはスケジューラを使用して、制御されたプロセスを操作する。知的スケジューラの制御下にサンプルを置くことによって、本システムは、全ての器具の効率的な使用法を提供する。本システムは、プロセスの制御を維持し、器具の準備ができており、利用可能であるときのみ、サンプルをそれらの器具に送達することによって、一貫した最小応答時間を維持し、システム全体のスループットを最大限化することができる。
【0025】
本発明の実施形態による研究室システムはさらに、ロボットアーム上に据え付けられた1つ以上のロボットグリッパユニットを利用する。各ロボットアームユニットは、サンプル管を握持するためのロボットグリッパを有し、サンプル管についての情報を検出するための1つ以上の手段を装備し得る。「グリッパ」および「ロボットグリッパ」という用語は、本明細書で同義的に使用される。
【0026】
研究室システムにおける複数のロボットグリッパユニットの使用はまた、サンプル処理効率を増加させることもできる。例えば、入力モジュールグリッパ等の第1のグリッパは、サンプル管を識別し、上記で説明されるようにデータ測定を行う。第1のグリッパがサンプル管を分配領域に送達した後、分配領域グリッパ等の第2のグリッパは、サンプル管を遠心分離機モジュールまたはコンベヤ等の後続のモジュールに送達する。複数のグリッパの使用は、コンベヤ進路上で全てのサンプルを受け取り、識別し、および荷積みするために単一のグリッパのみを使用する、従来技術のシステムと比べて、処理効率の増加を可能にする。
【0027】
(I.全体的なシステム)
(A.研究室システムの段階)
図1は、患者サンプルを処理するための医学研究室システムの一実施形態を描写する。研究室システムは、関連付け段階102、分析前段階104、分析段階106、および分析後段階108に関連付けられる構成要素を含む。
【0028】
(1.関連付け段階)
関連付け段階102は、研究室システムにおける第1の段階である。この段階中に、患者情報、患者サンプルに対する要求された検査、および一意的な研究室識別子(例えば、バーコード)が、互いに関連付けられる。関連付け段階102を自動化することができる一方で、いくつかの実施形態では、関連付け段階は、手動で取り扱われる。例えば、いくつかの実施形態では、検査技師(以降では「ユーザ」と呼ばれる)が、優先順位をサンプルに割り当てることができる。サンプルは、ラックの中へ、または特定の進入点においてシステムの上に直接荷積みされる。サンプルをいくつかの基本優先レベル(例えば、緊急または高優先順位、中間優先順位、低優先順位等)にグループ化することが、より一貫した応答時間を提供するために望ましくあり得るが、それは、必須ではない。患者サンプルを処理することは、ユーザによって定義される任意の優先順位に基づくことができる。しかしながら、優先順位が特定されない場合、応答時間を最小限化すること、スループットを最大限化すること、プロセスの利用可能性等の要因に基づいて、優先順位を割り当てることができる。
【0029】
(2.分析前段階)
分析前段階104は、分析のために患者サンプルを準備することを含む。分析前段階104中に、患者および試験情報が解読され、分析のためのプロセスが計画され、品質チェックが行われ、サンプルは、その成分構成要素に分離され(例えば、遠心分離され)得、サンプルは、並行分析プロセスのために分割され得、および/またはサンプルは、1つ以上の分析器および/またはラックに送達されることができる。分析前段階104は、研究室システム内の異なる器具および異なる分析器へのサンプルの流れを管理する。このプロセス管理は、本システムが、効率的に、かつ最小限の器具で動作することを可能にする。加えて、分析前段階104は、研究室システム内の異なる点における患者サンプルのバックアップがプロセスに沿って起こらないことを確実にし、またはバックアップが起こる場合、分析前段階104は、本システムの残りの部分に有意な影響を及ぼすことなく、迅速にバックアップを消去できることを確実にする。
【0030】
本システムの実施形態は、可能な限り迅速に患者サンプルを識別し、分析プロセスの一貫した最小応答時間および最大スループットを提供するように、各サンプルの最良スケジューリングを決定することができる。プロセスにおけるステップおよびこれらのステップの組織化は、患者サンプルのバックアップを回避するように設計されている。研究室システムのモジュールは、上流プロセスの最大スループットにおいてサンプルの処理を確保する、スループット速度で動作することができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、等分機ユニットにおいて、スループットは、上流におけるサンプルの導入によって、および各等分ステーションにおける短待ち行列によって管理され得る。
【0031】
図2は、分析前段階104に関連付けられる構成要素のより詳細な描写である。分析前段階104に関連付けられる構成要素は、入力モジュール202、分配領域204、遠心分離機モジュール206、キャップ除去機208、血清指数測定デバイス210、等分機212、および出力/分別機214等、7つのモジュールを含む。これらのモジュールの各々は、互に物理的および/または動作可能に(直接的または間接的に)連結され得る。
【0032】
((a)入力モジュール)
図2に示される入力モジュール202は、種々の管、ラック、優先順位付け等に適応することができ、標本を受け取ることが可能である。管のラックおよび/または個々の管を、手動操作型引き出しおよび/または自動デバイスであり得る、いくつかのレーン216のうちの1つの上に荷積みすることができる。
図2では、5つのレーン216が描写される。しかしながら、研究室システムは、任意の数のレーン216を有することができる。レーン216は、ユーザによって割り当てられる優先順位に従って、優先順位を割り当てられる。いくつかの実施形態では、最高優先順位レーン(短応答時間または「STAT」)は、ユーザから個々の管の一群を受け入れるための固定位置を有し得る。管がSTATレーンの中に荷積みされると、処理される次の管になる。他のレーンには、任意の様式で異なる優先レベルを割り当てることができる。例えば、引き出しが手動で操作されるとき、1つの優先順位を引き出しのうちの少なくとも2つに、別の優先順位を少なくとも2つの他の引き出しに割り当てることにより、本システムが1つの引き出しに連続的に作用することを可能にし得る一方で、同一の優先順位の他の引き出しが、ユーザに利用可能である。
【0033】
いくつかの実施形態では、入力モジュール202がサンプルの引き出しを処理している間、ユーザは、引き出しの上のライトまたは引き出しの上のロック等の指示を使用することによって、引き出しが開かれるべきではないことを知らされ得る。これは、プロセス完全性を維持し、スループットを最大限化するのに役立ち得る。処理が第1の引き出しで完了したとき、引き出しが利用可能であるものとしてユーザに識別され得、本システムは、別の引き出しを自動的に処理し始め得る。加えて、入力モジュールグリッパ228を使用して、サンプルを入力モジュール202の引き出し216へ、およびそこから移送することができる。
【0034】
((b)分配領域モジュール)
図2の入力モジュール202内のレーン(または引き出し)216から、少なくとも2つ以上の分配領域グリッパ218(以下でさらに詳細に論議される)のうちの1つは、最高優先順位の管を選択し、それを分配領域204と呼ばれる固定行列に輸送し得る。分配領域204は、標本を研究室自動化システムの所望の構成要素に分配することが可能である。入力モジュールグリッパ228による、このモジュールへの移送中に、サンプルの成分構成要素のレベルが測定され、サンプル管の写真が撮られる。これらの写真は、管の製造業者、直径、高さ、キャップの色等を決定するように分析することができる。この情報から、サンプルの構成要素の体積を計算することができ、全管重量の推定を行うことができる。この重量は後に、以下でさらに詳細に論議されるように、遠心分離機モジュール206の中の遠心分離機バケットの平衡を保つのに役立てるために使用することができる。
【0035】
分配領域204が低優先順位の管で充填されないように保護するために、低優先順位入力レーンからこの領域の中へ荷積みされる管の数に制限を設定することができる。また、分配領域204は、STATサンプルが入力モジュール202の中のSTAT引き出しから分配領域204への連続アクセスを有することを確実にするように、予備領域を有し得る。
【0036】
分配領域204は、本システムが関連付け段階102の中のサンプル管に関連付けられる試験情報にアクセスし、本サンプルの分析プロセスを計画することを可能にする、保持領域であり得る。これは、本システムが、現在システム上にある他のサンプル管に対してサンプル管のプロセスを予定に入れることを可能にする。スケジューリングは、全体的なシステムにおいていかなるステップにも過度の負荷をかけることなく、優先順位に基づいてサンプルの効率的な処理を可能にし、応答時間およびスループットの最適化を可能にする。さらに、本システムの活動または利用可能性が変化するにつれて、プロセスの全体を通してサンプルのスケジュールを更新することができ、サンプルのリアルタイム能動制御を提供する。
【0037】
スケジュールが分配領域モジュール204によって計画されると、次いで、グリッパ218は、分配領域204内の管の優先順位に基づいて、次のモジュールに移送される次の管であるサンプル管を選択する。選択されたサンプル管は、分配領域モジュール204によって行われる分析に基づいて、分配領域204から運搬システム220へ、遠心分離機モジュール206へ、またはエラー領域222を伴う出力引き出しへ輸送される。
【0038】
サンプル管が遠心分離機モジュール206に移動させられている場合、遠心分離機ロータの適正な平衡を確保するように、前の重量推定に基づいて、管を適切な遠心分離機アダプタの中へ配置することができる。遠心分離機アダプタは、分配領域204から遠心分離機へシャトル上で管を搬送する構成要素であり、ロボットグリッパが、管を伴う遠心分離機アダプタを遠心分離機のバケットへ移送する。
【0039】
サンプル管が遠心分離を必要としないことを分配領域モジュール204が決定した場合、グリッパ218は、下流プロセスに過度の負担をかけないようスケジューラの指示で、キャリアに適正に整列されたバーコートラベルを伴って、サンプルを運搬システム220上のキャリアの中へ配置する。運搬システム220およびキャリアについてのさらなる詳細を以下で論議する。キャリアとは、運搬システムの中に存在することができ、1つ以上のサンプルコンテナまたは管を搬送または輸送することができる、任意の好適なデバイスを指すことができる。例示的なキャリアは、コンテナまたは管を保持することができる陥凹を含み得る。問題がサンプルに存在する場合(例えば、量が少なすぎる、バーコードが判読不可能である、試験情報がダウンロードされていない等)、サンプル管はエラー領域222に移動させられ、ユーザに問題が通知される。
【0040】
(c)遠心分離機モジュール
サンプル管は、サンプルの分析前にサンプルが遠心分離を必要とすることを分配領域モジュール204が決定するときに、
図2の分配領域204から遠心分離機モジュール206へ移動させられ得る。サンプル管が分配領域204から遠心分離機モジュール206へ輸送されるとき、サンプル管は、分配領域ロボットグリッパ218によって分配領域204から遠心分離機アダプタの中へ荷積みされる。アダプタは、遠心分離のための複数の管サイズを位置付け、保持し得る。アダプタは、アダプタがサンプル管で充填されると、分配領域204と遠心分離機モジュール206との間で移動する、シャトル224の中に位置する。アダプタは、サンプルコンテナを保持するデバイスであり得、遠心分離機で使用することができる。そのようなアダプタは、サンプルが配置され得る1つ以上のコンテナの保持を可能にする形状を有する単一の部品として構築されるが、それに限定されない、ポリマー材料で一般的に構築される。場合によっては、アダプタは、遠心分離機ロータの上または中に据え付けられたデバイスに挿入される。サンプルを保持するLabWare(登録商標)(例えば、サンプルコンテナまたは)が、アダプタに挿入される。
【0041】
アダプタの中のサンプル管が、シャトル224を介して分配領域204から遠心分離機モジュール206に到着すると、アダプタは、利用可能な遠心分離機バケットの中へ荷積みされる。アダプタの構成は、遠心分離バケットへの送達および遠心分離バケットからの除去の単純化を可能にする。遠心分離機バケットの中へ荷積みされると、サンプルは遠心分離されることができる。遠心分離機モジュール206は、サンプルの温度を維持するように冷蔵される、1つ以上の遠心分離機を含み得る。
図2では、2つの遠心分離機206−1および206−2が描写されている。遠心分離機は、そこから分析器およびピペッタが最大量の流体を一貫して吸引することができる、安定した沈殿層を生じる、揺動遠心分離機バケットロータを使用する。遠心分離が完了すると、アダプタを遠心分離バケットから除去し、荷下ろし領域の中に配置することができる。次いで、サンプル管は、荷下ろし領域中でアダプタから除去され、次のモジュールへの輸送のために運搬システム220上のキャリアの中に配置される。
【0042】
分配モジュール204において管をアダプタの中へ荷積みし、シャトル224を介してアダプタの中の管を遠心分離機モジュール206へ送り、アダプタを遠心分離機バケットの中へ荷積みし、サンプルを遠心分離し、遠心分離機バケットからアダプタを荷下ろしし、アダプタから管を荷下ろしするためのタイミングは、プロセスが連続的であり得、分配領域204から遠心分離機モジュール206に到着するとサンプルの連続遠心分離を可能にするようなものである。遠心分離機が回転サイクルを完了すると、分配領域204の中の最後の管が、分配領域グリッパ218によってアダプタの中へ荷積みされ、シャトル224は、アダプタを遠心分離機モジュール206の中の遠心分離機に移動させる。同時に、遠心分離機上の自動ドアが開き、ロータが出入口における定位置にインデックス移動(index)されると、バケットへのアクセスを提供する。遠心分離機モジュール206の中の遠心分離機モジュールグリッパ226は、すでにバケットの中にあるアダプタを除去し、管が運搬システム220上のキャリアへ荷下ろしされるであろう領域にそのアダプタを移動させる。次に、遠心分離機モジュールグリッパ226は、分配領域204からの管が最近荷積みされたアダプタを選択し、それを空のバケットの中へ置く。ロータが次のバケットにインデックス移動されている間に、シャトル224が分配領域204に戻ったときに、以前に空にされたアダプタが、分配領域204からの管を荷積みするためにシャトル224上の開放位置に移動させられる。
【0043】
最終アダプタが遠心分離機の中へ荷積みされた後、ドアが閉じて回転サイクルが始まる。アダプタシャトル224は、分配領域204に戻り、遠心分離機モジュールグリッパ226は、バケットから除去されたアダプタから運搬システム220上のキャリアの中へ管を荷下ろしし始める。管がアダプタからキャリアへ移動させられると、沈殿層の高さが測定され、各管上のバーコードがキャリアと整列させられる。不十分な血清または血漿が存在する場合、管は、出力モジュール214の中に位置するエラー領域に送られるであろう。
【0044】
スケジューリングアルゴリズムが、遠心分離機モジュール206からのサンプルによる分析器の過剰荷積みを予測する場合、遠心分離機モジュールグリッパ226は、サンプルを荷下ろしし、アダプタから運搬システムにサンプルを分配することができる。いくつかの実施形態では、遠心分離機の全サイクル時間は、例えば、360秒以上であり得る。最適な応答時間(TAT)およびスループットを確保するために、遠心分離機は、例えば、360秒の遠心分離サイクルについて180秒、非同時に維持される。いくつかの実施形態では、下流プロセスは、遠心分離機アダプタからのサンプルの荷下ろしを防止しない。アダプタの中の全ての残りのサンプルが、利用不可能なプロセスに向かい、利用不可能なプロセスに依存している場合、サンプル管は、遠心分離器具の中の緩衝器に移動させるか、またはシステムの中の他の場所の別の緩衝領域に移動させるかのいずれかであることができる。
【0045】
遠心分離機モジュール206は、遠心分離機コントローラによって制御される自動遠心分離機を含み得る。自動遠心分離機は、複数の遠心分離機バケットまたはレセプタクルを搭載することができ、各バケットが複数のサンプル管を受け取る。遠心分離機は、スピンドル、ロータアセンブリ、コントローラ、蓋、および随意に蓋駆動部に連結されたモータを含む。遠心分離機コントローラは、管、アダプタ、またはバケットのいずれかの自動配置および除去のための選択された位置に、スピンドルをインデックス移動させるか、または停止させる。蓋は、閉鎖位置および開放位置を有し、蓋は、遠心分離機コントローラからの指示に応答して開閉する。
【0046】
いくつかの実施形態では、荷積みされたバケットが遠心分離機の中に配置される前に、平衡システムにおいてバケットの平衡を保たれることができる。遠心分離機モジュール206の含まれた部分であり得る平衡システムは、複数のバケットを受け取り保持するための地点を有する計器と、複数対のバケットにおいて重量を均等化するために増分重量変化を各保管場所と相関させながら、バケットの空洞の中にサンプル管を選択的に置くための平衡コントローラとを備えている。平衡コントローラは、中央コントローラ内の平衡プログラムとして実装することができる。平衡プログラムは、サンプルコンテナ重量のデータベースを維持する。コンテナの重量がサンプルの重量と組み合わせられたとき、平衡プログラムは、それを配置する最適なアダプタ空洞を決定し、それにより、許容度以内に均衡のとれたロータを維持することができる。サンプル重量は、密度推定値と、入力から最初に取り上げる間に得られる液面レベル測定およびコンテナ幾何学形状から計算されるサンプル体積との積である。いくつかの実施形態では、平衡システムはまた、バケット間の重量変動を制限するために、バケットの中にダミー荷重の供給を含み得る。ダミー荷重は、重量変動を各一対のバケットの部材間で、例えば、10グラム以下に限定するために重量が計測され得る。
【0047】
他の実施形態では、計器は使用される必要がない。例えば、いくつかの実施形態では、サンプルコンテナおよびサンプルの重量を推定することができ、均衡がとれたロータを確保するように、アダプタを自動的に荷積みすることができる。場合によっては、サンプル管の写真が撮られ得、サンプル管の中のサンプルの液面レベルを決定することができる。サンプルコンテナ(例えば、サンプルコンテナ重量)および決定された液面レベルについての情報を使用して、その中にサンプルを伴うサンプル管の重量を推定することができる。そのような実施形態では、有利には、計器が必要とされない。さらに、ダミー荷重も必要とされないこともある。
【0048】
遠心分離機コントローラは、ロータスピンドル速度および持続時間を含む、遠心分離機回転プロファイルを受信して記憶すること、アクセス位置へロータサンプルステーションをインデックス移動させること、サイクルプロファイルに従ってロータを回転させること、アクセス位置に所定のサンプルステーションを伴ってロータを停止させること等のいくつかの機能を果たすように動作し得る。
【0049】
((d)キャップ除去機モジュール)
図2のキャップ除去機モジュール208は、分析される前に運搬システム220上のキャリアの中のサンプル管からキャップを取り除くことが可能である。キャップ除去機システムは、サンプル管を拘持し、サンプル管からキャップを除去し得る。キャップ除去機モジュール208は、分配モジュール204および遠心分離機モジュール206の後に続く。(例えば、サンプルが分別のみを必要とし得る)キャップ除去を必要としないサンプル管については、運搬システム220上のキャリアは、キャップ除去機モジュール208を迂回するであろう。キャップ除去を必要とするサンプル管については、キャップ除去機モジュール208は、サンプル管からキャップを除去し、キャップ除去機モジュール208のデッキより下側の生体有害廃棄物処分コンテナの中にキャップを置き得る。生体有害廃棄物処分コンテナは、生体有害廃棄物からユーザを保護するように、除去可能かつ交換可能である。
【0050】
((e)血清指数モジュール)
図2の血清指数モジュール210は、サンプルの血清指数を測定することが可能である。典型的には、この機能は、分析段階106中に果たされる。しかしながら、場合によっては、ある研究室は、サンプルを分析器に送達する前に任意の品質問題を対処することを好み得る。したがって、血清指数モジュール210は、分析前段階104中に検査されるべきであるサンプルのこの品質管理オプションを提供する。血清指数測定を必要としないサンプルについては、サンプルは、血清指数モジュール210を迂回し得る。
【0051】
血清指数測定が、典型的には、サンプルへのアクセスを必要とするため、血清指数モジュール210は、キャップ除去機モジュール208の後の次のモジュールであり得る。キャップ除去機モジュール208と同様に、血清指数モジュール210は、このモジュールのデッキより下側に生体有害廃棄物処分コンテナを有し得る。コンテナは、生体有害廃棄物からユーザを保護するように、除去可能かつ交換可能であり得る。
【0052】
((f)等分機モジュール)
図2の等分機モジュール212は、いくつの管が分析に必要とされるかに応じて、一次サンプル管の中のサンプルを複数の二次サンプル管に分割する。このモジュールは、サンプルを二次サンプルに分割するための1つ以上のピペッタを含み得る。等分機モジュール212に関するさらなる詳細は、2011年11月7日に出願された米国仮特許出願第61/556,667号、2012年3月28日に出願された第61/616,994号、および2012年8月6日に出願された第61/680,066号で見出すことができる。
【0053】
(3.分析段階)
図1および2を再び参照すると、分析段階106は、サンプルを処理して結果を生成するために必要とされる実際の測定を行うことを含む。この段階は、典型的には、主に1つ以上の分析器具または分析器から成る。分析器具または分析器は、当技術分野で公知である任意の分析器具または分析器であり得る。典型的には、分析器は、標本に1種類以上の分析を選択的に行うための機構を備え得る。中央コントローラが、標本にどのような分析を行うかに関して分析器コントローラに指示することができるように、分析器のコントローラは、中央コントローラと通信している。各分析器のコントローラはまた、分析結果を中央コントローラのメモリに通信し得る。
【0054】
運搬システム220を介して一緒に接続された分析前104、分析1106、および分析後108段階に関連付けられる構成要素を有する研究室システムについては、サンプルは、出力/分別機モジュール214を過ぎて分析器の上へ移動し得る。キャリアが、その特定のサンプルのための目的分析器に到着したとき、キャリアは、主要移動レーンを離れ、運搬システム220への分析器のアクセス点の上流に待ち行列を形成する。管が依然として分配領域204の中にある間にスケジューラによって行われた計画により、ならびに分配204および遠心分離機206モジュールによる管の制御された解放により、待ち行列の長さは最小限である。
【0055】
(B.管またはラック存在検出ユニット)
研究室自動システムは、サンプル管またはラックおよびその特性の存在を検出するための管またはラック存在検出装置を使用し得る。1つ以上のカメラによって取得される1つ以上の画像を分析または処理し、カメラの視野内の物体を決定するために、分析ツールまたは画像分析デバイスを使用することができる。画像分析デバイスは、各ラックおよびラック内の各サンプル管の存在および特性を決定し、決定された特性を使用してラック内の各サンプル管を識別することができる。
【0056】
管またはラック識別システムおよび方法に関する本発明の実施形態は、上記のシステムの任意の好適な部分に使用することができる。例えば、それらは、上記の入力モジュール202、出力モジュール214、またはラックおよび管を使用する本システムの任意の他の部分を使用し得る。
【0057】
本発明の実施形態では、上述のように、サンプルコンテナまたはサンプルコンテナホルダの2D画像等の画像を捕捉するために、「画像取得デバイス」が使用され得る。画像取得デバイスの実施例は、カメラ、ならびに任意の好適な種類の電磁気エネルギーを検出することができる検出器を備えている。
【0058】
本発明の実施形態では、「サンプルコンテナ特性」は、サンプルコンテナについての任意の好適な特性を備え得る。そのような特性は、管の本体および/または管のキャップ等のコンテナの物理的特性に関し得る。サンプル管特性の実施例は、キャップの色、キャップの形状、ラベル、およびマーカーを含むことができる。
【0059】
本発明の実施形態では、「サンプルコンテナホルダ特性」は、サンプルホルダの任意の好適な特性を含み得る。サンプルコンテナホルダは、サンプルコンテナのアレイを保持するように、いくつかの陥凹を含み得る。例示的なサンプルコンテナホルダ特性は、サイズ、形状、または色のうちの少なくとも1つを含む、任意の好適な特性、ならびにサンプルコンテナホルダに関連付けられる(例えば、その上にある)ラベルおよび/またはマーカーを含み得る。
【0060】
(1.サンプル管またはラック識別)
図3は、本発明の実施形態による、サンプル管およびラック識別システムのいくつかの構成要素の高レベルブロック図を示す。
図3は、画像分析デバイス1808に連結されたカメラ1802を示す。画像分析デバイス1808はまた、グリッパ228に連結することもでき、それに命令を提供することができる。次いで、グリッパ228は、サンプル管1806(a)を伴うラックの中の特定のサンプル管を固定することができる。
【0061】
画像分析デバイスによって提供される命令は、この実施例では、グリッパ228に提供されるが、本発明の実施形態は、それに限定されない。例えば、本発明の実施形態は、特定の管および/またはラックが識別されたことを他の下流器具またはサブシステムに知らせるように、命令を研究室自動化システムの中の中央コントローラに提供することができる。例えば、サンプルラックの中の特定のサンプル管が識別されると、中央コントローラの中のスケジューラは、その特定のサンプル管が本システム内にある場所を把握し、そして任意の後続の処理のために先の計画を立てることができる。したがって、画像分析デバイス1808によって提供される命令および/または分析データは、任意の好適な下流器具またはサブシステムに提供され得る。
【0062】
図4は、画像分析デバイス1808のブロック図を示す。これは、1つ以上のカメラ(例えば、カメラ1802)からデータを受け取るデータ入力インターフェース1808(b)と、入力インターフェース1808(b)に連結されたプロセッサ1808(a)とを含み得る。プロセッサ1808(a)はまた、サンプル管を操作および/または輸送することができる好適なデバイスにデータを提供する、データ出力インターフェース1808(c)に連結され得る。中央プロセッサ1808(a)はさらに、形状決定モジュール1808(d)−1、色決定モジュール1808(d)−2、マーカーおよびラベル決定モジュール1808(d)−3、管存在検出モジュール1808(d)−4、および命令モジュール1808(d)−5を備え得るメモリ1808(d)に連結され得る。形状決定モジュール1808(d)−1は、サンプル管またはラックの形状を決定するようにプロセッサ1808(a)によって実行可能であるコンピュータコードを備え得る。色決定モジュール1808(d)−2は、サンプル管キャップまたはラックの色を決定するようにプロセッサ1808(a)によって実行可能であるコンピュータコードを備え得る。マーカーおよびラベル決定モジュール1808(d)−3は、キャップ、管本体、またはラックに関連付けられるマーカーまたはラベルを決定するようにプロセッサ1808(a)によって実行可能であるコンピュータコードを備え得る。管存在検出モジュール1808(d)−4は、ラック内の特定のラック場所におけるサンプル管の欠如または存在を決定するようにプロセッサによって実行可能であるコンピュータコードを備え得る。サンプル管命令モジュール1808(d)−5は、データ出力インターフェース1808(c)を介して命令を外部デバイスに提供するようにプロセッサ1808(a)によって実行可能であるコンピュータコードを備え得る。提供される命令は、グリッパユニットに1つ以上のラックの中の1本または複数の特定のサンプル管の位置を特定させて握持させる、グリッパユニットへの命令を含み得る。以前に説明されたソフトウェアモジュールのうちのいずれかは、独立して、または一緒に機能し得ることに留意されたい。例えば、形状判別モジュール1808(d)−1は、キャップに関連付けられるサンプル管を識別するために、特定のキャップの形状ならびにその色の両方を識別するように色決定モジュール1808(d)−2とともに動作し得る。
【0063】
本発明の実施形態による方法では、少なくとも1つのカメラは、サンプルを備えているサンプル管を伴うラックの少なくとも1つの画像を取得する。本方法はさらに、画像分析デバイスによって、サンプル管および/またはラックの特性を識別するように、少なくとも1つの画像を分析することを含む。サンプル管が異なるサンプルを備えている場合には、これらのサンプルは、異なる特性を伴う異なるサンプル管の中にあり得、サンプルは、それらが識別された後に、異なって処理され得る。例えば、分析デバイスから命令を受信した後に、第1の特性および第1のサンプルを伴う第1のサンプル管を、3つの方向(X、Y、およびZ)に移動することが可能である(ロボットアームに連結された)グリッパによって貯蔵ユニットに送ることができる一方で、第2の特性および第2のサンプルを伴う第2のサンプル管は、分析される前に遠心分離機に送られ得る。
【0064】
プロセッサ1808(a)は、データを処理するための任意の好適なデータプロセッサを備え得る。例えば、プロセッサは、本システムの種々の構成要素を動作させるように別個またはともに機能する、1つ以上のマイクロプロセッサを備え得る。
【0065】
メモリ1808(d)は、任意の好適な組み合わせで任意の好適な種類のメモリデバイスを備え得る。メモリ1808(d)は、任意の好適な電気、磁気、および/または光学データ記憶技術を使用して動作する、1つ以上の揮発性または不揮発性メモリデバイスを備え得る。
【0066】
図5(a)は、カメラ1802と、照明要素1804(例えば、ライト)とを備えている、カメラユニット(例えば、2Dアレイまたは線スキャナ)を備えているシステム1800を示す。カメラ1802は、標的物体の存在を検出し、それを識別するために研究室自動化システムで使用することができる、標的物体の2D画像を取得する。カメラ1802および照明要素1804は、移動可能、または静止型であり得、かつサンプル管を伴うラックより上側の処理モジュールの中のフレーム(図示せず)に据え付けられ得る。この実施例では、標的物体は、6×6ラック1806(b)の中に提供されている複数のサンプル管1806(a)である。次いで、2D画像は、画像分析デバイスの中の画像分析ソフトウェアによってさらに処理することができ、管キャップインジケータ、ラックマーカー、円形バーコードラベル、キャップまたはラックの色および形状等の標的物体(例えば、サンプル管またはラック)の存在を検出し、その特性を導出することができる。2D画像はまた、ラック1806の中の種々のサンプル管場所におけるサンプル管の存在または欠如を決定するように分析されることもできる。管の特性を分析することによって、およびラックの中のサンプル管の存在を分析することによって、グリッパまたは他の輸送デバイスは、さらなる処理のためにどのサンプルを選択するかを把握し、また、さらなる処理のために追加のサンプルをラックの中に配置することができるかどうかかも把握する。
【0067】
図5(b)は、サンプル管またはラック検出および分析のためのシステムの別の実施形態を描写する。画像分析デバイス1808(例えば、カメラユニット、2Dアレイ、または線スキャナ)は、複数のカメラ1810(a)、1810(b)、1810(c)を備え、標的物体の1つ以上の2D画像を取得する照明要素1812は、標的物体の存在を検出し、それを識別するために研究室自動化システムで使用することができる。複数のカメラ1810(a)、1810(b)、1810(c)を備えている、画像分析デバイス1808は、標的物体を含む入力領域に対面して入力モジュール202の上に配置される。この実施例では、標的物体は、入力モジュール202の複数の平行な引き出し216上に提供されたラック1806の中に提供されている、サンプル管を備えている。示されるように、複数のカメラ1810(a)、1810(b)、1810(c)は異なる画像1820(a)、1820(b)、1820(c)を捕捉することができる。隣接する画像1820(a)、1820(b)、および1820(b)、1820(c)は、重複することができるため、所望であればより大きい画像を一緒に繋ぎ合わせることができる。
【0068】
次いで、複数のカメラ1810(a)、1810(b)、1810(c)によって得られる2D画像は、管キャップインジケータ、ラックマーカー、円形バーコードラベル、キャップまたはラックの色および形状等の標的物体(例えば、サンプル管およびラック)の存在を検出するように、およびその特徴を導出するように、画像分析ソフトウェアによってさらに処理することができる。一連の画像を、引き出し216の移動中に画像分析デバイス1808によって取得することができるか、または入力領域の概観画像を、引き出し216の閉鎖状態で作製することができるかのいずれかである。
【0069】
図5(c)は、サンプル管またはラック検出および分析のためのカメラユニットの別の実施形態を描写する。標的物体の存在を検出し、それを識別するために、標的物体の2D画像を取得するようにカメラ1816および照明要素1818を有するカメラユニット1814(例えば、2Dアレイまたは線スキャナ)を、研究室自動化システムで使用することができる。
【0070】
カメラユニット1814は、入力領域に対面してグリッパ228の下端に連結される。グリッパ228は、グリッパ本体228(a)と、サンプル管1840を握持することができるグリッパ指228(b)とを備えている。グリッパ228はまた、グリッパ228がX、Y、またはZ方向に移動することができるように、X−Yガントリ1817に取り付けられ得る。一連の画像が、入力グリッパ228の移動中にカメラ1816によって取得される。
【0071】
この実施例では、標的物体は、入力ユニット202の引き出し216の上に提供された1つ以上のラック1806の中に提供されている1本以上のサンプル管である。次いで、2D画像は、管キャップインジケータ、ラックマーカー、円形バーコードラベル、キャップまたはラックの色および形状等の標的物体(例えば、サンプル管またはラック)のその特徴を導出するように、画像分析ソフトウェアによってさらに処理することができる。
【0072】
カメラユニット1814が一連の画像を撮影するとき、画像は、概観画像を生成するように、分析ツールによって一緒に繋ぎ合わせることができる。この概観画像内で、分析ツールによって行われる画像分析によって、単一物体を検出することができる。例えば、画像分析を使用して、保持ラック上のマーカー、または保持ラックの中に位置するサンプル管のキャップまたはクロージャ等の単一物体を検出することができる。
【0073】
図5(c)の実施形態は、利点を有する。例えば、この実施形態を使用して、サンプルを伴うサンプル管ラックの画像を撮影することができ、画像を分析することができ、サンプル管ラックから適切なサンプル管を選択し、および/またはラック内の空のサンプル管場所に管を配置するようにグリッパに命令することができる。グリッパおよびそのロボットアームは、それが移動している間に情報を処理し、それにより、非常に効率的なプロセスをもたらす。
【0074】
図6は、上面図に基づく、サンプルラックにおけるサンプル管識別の元の画像および強調表示された分析画像のオーバーレイ画像例を描写する。サンプル管の検出される潜在的な位置が、円1902を伴って強調表示される一方で、検出されたサンプル管は、×印1904によって示される。形状認識ソフトウェアは、サンプル管を受け取ることができる陥凹の特定の形状の認識によって、サンプル管の潜在的な場所の輪郭を認識することができる。場合によっては、ラック内の陥凹は、空の陥凹の認識に役立つように着色され得る。サンプル管を伴う他のラック場所は、空の陥凹を覆い、したがって、サンプル管で充填されていると見なされ得る。円および×印のマップを、
図6に示されるように形成することができ、これは、管を伴うラックの上面図画像に重ね合わせることができる。場合によっては、ラックの特定の特性およびサンプル管配置のための場所(例えば、陥凹)を事前にマップし、システム内のメモリに記憶することができる。したがって、本発明の実施形態は、ラックの中の特定のラック場所におけるサンプル管の存在および/または欠如を決定し得る。
【0075】
本発明の実施形態による分析ツールはまた、キャップの色、キャップの形状、保持ラックの中の単一のサンプル管用のキャップ上のマーカーまたはラベル等の詳細を導出することも可能である。次いで、導出された詳細は、研究室自動化システムのための後続のプロセスステップを最適化するために使用され得る。
【0076】
(2.サンプル管マーカー)
((a)緊急サンプルインジケータ)
研究室自動化システムは、サンプル管上に追加の材料を適用することなく、即時分析を必要とする非常または緊急管としてサンプル管をマークする容易な方法を提供することができるサンプル状態インジケータデバイスを利用することができる。現在、サンプル管は、自己接着ラベル(例えば、緊急性を示す着色ラベル)、「緊急」ステッカーを用いて、または既存のラベル上で緊急性を示す手書きの注記を使用することのみによって、マークされ得る。本技術の緊急サンプルインジケータ機構は、指示をラベル表示または手書きする必要なく、サンプルの緊急性または状態を示すことができる。
【0077】
サンプル状態インジケータデバイスは、サンプル管キャップの手動可動要素を含み、可動要素は、少なくとも第1の位置および第2の位置に移動させられることができる。可動要素が第1の位置に移動させられたとき、窓がサンプル管の第1の状態(例えば、正常または非緊急)を表示し得る。可動要素が第2の位置に移動させられたとき、窓がサンプル管の第2の状態(例えば、緊急状態を示すマーク)を表示し得る。インジケータまたはマーカーは、オペレータによって、ならびに自動システムによって読み取ることができる。インジケータまたはマーカーは、特定の色、特性、数、アイコン等であり得る。
【0078】
例えば、異なる性質を伴う管が多重管ラックの中に収集されるとすぐに、従来のラベルが、ラック自体によって、または隣接する管によって覆われ得、したがって、自動プロセスに対する緊急マークとしてそのようなラベルまたはステッカーを認識することを困難にする。従来の状況では、事前分別が、典型的には、行われなければならない。本技術の緊急サンプルインジケータは、ユーザによって、ならびに画像処理を介して自動プロセスによって、緊急管を即時に認識することができるように管の上に視覚マーカーを提供することができる。これは、ユーザが輸送用のラックまたは袋の中で緊急サンプルをより低い優先順位のサンプルと混合することを可能にする。検出されない緊急サンプルが生じる可能性が低くなり、追加の事前分別が必要とされないこともある。
【0079】
本発明の実施形態におけるインジケータは、状態インジケータであり得る。特定の管状態の実施例は、管に関連付けられる特定の優先順位(例えば、緊急、非緊急、STAT等)、管に所望される特定の処理(例えば、遠心分離、等分等)等を含むが、それらに限定されない。
【0080】
一実施形態では、マーカーは、緊急性または優先順位マーキングに限定されず、代替として、異なる部品を必要とすることなく、コンテナ含有材料、添加剤、試薬等のいくつかの視覚的な事前に定義されたマークを可能にする。窓が特定のインジケータを示すように、可動要素をある位置に移動させることができる(例えば、第1の方向または第2の方向)。
【0081】
一実施形態では、可動要素を移動させることができる位置は、2つ以上の位置の間で切り替えるように機械的ラッチ機能または制限デバイスを有し得る。これは、可動部品が誤った位置に偶発的に移動させられることを防止する。
【0082】
図7は、サンプル管本体2004と、サンプル管本体上のキャップ2000とを備えているサンプル管2002の図を示す。生物学的サンプル等のサンプルが、サンプル管2002の中に存在することができる。サンプル管本体2004は、プラスチックまたはガラスを含む、透明または半透明材料を含み得る。サンプルキャップ2000はまた、プラスチック等の材料を含み得る。
【0083】
図8(a)−(b)は、緊急サンプルインジケータを露出している、または露出していない、可動要素を有するキャップ2000の一実施例を描写する。
【0084】
図8(a)では、キャップ2000は、円筒形のキャップ本体2000(a)と、円筒形のキャップ本体2000(a)の最上領域における可動要素2000(b)とを備えている。可動要素2000(b)は、窓2000(b)−1が非緊急インジケータ2004を露出するように回転し得る。非緊急インジケータ2004は、サンプルが非緊急的に処理されることを示すように、緑等の色であり得る。突起の形態のハンドル2000(b)−2は、人間、グリッパ、または他の要素が可動要素2000(b)を移動させ、サンプルタブの状態を変化させることを可能にするように可動要素2000(b)内に存在し得る。ハンドルが詳細に説明されているが、本発明の実施形態は、穴等の他の種類の取り扱い特徴を含むことができる。
【0085】
図8(b)では、可動要素2000(b)は、緊急サンプルインジケータ2005を露出させるように非常または緊急位置に回転させられている。緊急サンプルインジケータ2005は、サンプル管が可能な限り迅速に処理されることを示すように読み取られ得る。
【0086】
図8(a)および8(b)のインジケータは、非緊急2004および緊急2005であるが、
図8(a)および8(b)に示されるサンプル管キャップ2000は、他の種類のインジケータを有することができると理解される。例えば、インジケータは、特定の機械によって、特定のプロセスによって、特定の順で等、サンプルが処理されることを示し得る。
【0087】
キャップ2000およびサンプル管状態のその指示は、
図5(a)−28(c)に示されるカメラユニットによって視認されることができ、上記で説明されるように識別して処理することができる。
【0088】
((b)遠心分離インジケータ)
研究室自動化システムは、サンプルが遠心分離されているかどうかを示すことができる、遠心分離状態インジケータデバイスを利用することができる。概して、血清のみが分析に使用されるので、研究室内のサンプル管の大多数が遠心分離を必要とする。サンプル管が長期間にわたって位置するとき、標本が回転させられたことが視覚的に見えるように、標本の沈殿がある。加えて、(例えば、輸送中に)標本が振られた場合に、事前に回転させられたサンプルが、実際にすでに回転させられていたことがあまり明白ではなくなり得る。長期間にわたって位置しているサンプル管および事前に回転させられたサンプル管が混合された場合、ユーザは、どのサンプル管が実際にすでに回転させられていたかを識別することができない場合がある。さらに、ユーザが遠心分離の質(例えば、回転時間および力(分*g)が十分であったかどうか)を視覚的に決定することは困難であり得る。
【0089】
本技術の遠心分離状態インジケータデバイスは、サンプル管の遠心分離状態を視覚化する方法を提供する。遠心分離状態は、サンプル管の中の血液または他の標本の実際の外観から独立して、ユーザによって、または研究室自動化デバイスによって読み取ることができる。遠心分離インジケータは、誤った検査結果をもたらし得るユーザエラーを防止する。遠心分離インジケータは、遠心分離時間および力に従って遠心分離中にその外観を変化させるが、正常な管輸送条件下ではその状態を保つ、視覚マークを提供する。
【0090】
遠心分離インジケータの視覚マーカーは、ユーザによって、または画像処理を介した自動プロセスによって、即時に認識することができるように、サンプル管の上にあり得る。これは、事前に回転させられたサンプルが、ラックの中の回転させられていないサンプルと混合させられることを可能にし、自動化進入の前にサンプルの手動事前分別を回避する。一実施形態では、遠心分離機インジケータは、サンプル管を覆うためのサンプル管キャップの一部であり得る。
【0091】
加えて、遠心分離の質を自動的に決定することができ、研究室自動化システムにおける後続のプロセスを結果に従って制御することができる。遠心分離インジケータの一実施形態が、
図9(a)に示されている。描写される遠心分離インジケータは、着色ゲル2302(例えば、白色)、および異なる色(例えば、青色)を伴う、異なる(例えば、より高い)密度の粒子2304を含む、透明な最上部を伴う小型コンテナ(キャップ筐体の形態であり得る)を含む。回転させられていない状態2104では、粒子2304および着色ゲル2302は、互に異なる。白色ゲル2302および青色粒子2304の実施例を使用して、コンテナの初期外観は、2つの構成要素が最初に混合させられたときに薄青色であり得、または外観は、粒子がゲル2306の上にある場合に青色であり得る。遠心分離中に、青色粒子は、より高い密度2308により、コンテナの底部に移動し、最上部の外観は、粒子2310の欠如により、白色に変化する。選択された材料の組み合わせは、適用された遠心分離力および時間に従って異なる外観を獲得する可能性を提供する。加えて、適用された回転時間および力のより細密な分解能を得るために、1種類よりも多くの粒子を使用することができる。
【0092】
一実施形態では、遠心分離インジケータは、適用された遠心分離力に従ってその外観を変化させる感圧デバイス(例えば、圧力指示フィルム)に押し付けられる透明円筒である。
図9(b)は、この種類の遠心分離インジケータの実施例を描写する。遠心分離インジケータは、透明ゲル等の透明材料を含み得る透明円筒2314に、感圧デバイス2312(例えば、箔)を含む。透明円筒2314は、感圧デバイス2312が表示されることを可能にする。サンプルが回転させられていないとき2316、感圧デバイス2312は、透明な外観を有し得る。遠心分離2318中に、遠心分離インジケータ上の感圧デバイス2312は、1つの特定の色の外観を有し得る。サンプル管が回転させられると2320、遠心分離インジケータ上の感圧デバイス2312は、別の特定の色の別の外観を有し得る。感圧デバイス2312の一実施例は、Fujifilm
TMによるPrescale
TMフィルムであり得る。
【0093】
図10(a)は、箔の形態の感圧デバイス2336を伴うキャップの垂直断面図を示す。キャップは、非遠心分離状態で示されている。示されるように、キャップは、垂直な円形水平部分2340によって分離される、円筒形キャップネジ山部分2338と円筒形キャップ最上部分2338とを伴う本体を含むことができる。感圧デバイス2336は、水平部分2340の上にある。複数の透明柱2332が、感圧デバイス2336の上にあり、柱2332の頂面が、光学的に透明なカバー2330(例えば、透明プラスチックから作製される)で覆われ得る。
【0094】
図10(b)は、
図10(a)におけるキャップの上面図を示す。
図10(a)および10(b)では、類似参照番号が類似要素を指定している。示されるように、感圧デバイス2336は、いかなる圧力もそれに加えられていないときには、第1の色であり得る。
【0095】
同一のキャップが
図11(a)および11(b)に示されている。しかしながら、このキャップは、遠心分離後に示されている。示されるように、柱2332が、感圧デバイス2336に下向きの圧力を加え、柱2332の下の領域において感圧デバイス2336に色の変化を引き起こした。
図11(b)の上から見たとき、(第2の色の)3つの点の異なるパターンが、異なる色(例えば、第1の色)の背景に対して示されている。このパターンは、キャップを見下ろすカメラによって視認することができ、カメラに連結された分析デバイスは、(
図5(a)−5(c)に関して上記で説明されるように)キャップを伴うサンプル管が遠心分離されたサンプルを含むことを決定することができる。
【0096】
((c)円形バーコード)
研究室自動化システムは、サンプル管キャップの上の円形バーコード識別デバイスを利用することができる。円形バーコードは、初めて入力グリッパによって取り扱われる前にサンプル管を識別する容易かつ速い方法を提供することができる。
【0097】
図を参照して本明細書で説明される種々の関与部分および要素は、本明細書で説明される機能を促進するように1つ以上のコンピュータ装置を操作し得る。任意のサーバ、プロセッサ、またはデータベースを含む、上記の説明における要素のうちのいずれかは、例えば、研究室自動化システムの機能ユニットおよびモジュール、輸送システム、スケジューラ、中央コントローラ、ローカルコントローラ等を操作および/または制御するための機能等の本明細書で説明される機能を促進するために、任意の好適な数のサブシステムを使用し得る。
【0098】
そのようなサブシステムまたは構成要素の実施例が、
図12に示されている。
図12に示されるサブシステムは、システムバス4445を介して相互接続される。プリンタ4444、キーボード4448、固定ディスク4449(またはコンピュータ読み取り可能な媒体を備えている他のメモリ)、ディスプレイアダプタ4482に連結されるモニタ4446、およびその他等の追加のサブシステムが示されている。I/Oコントローラ4441(プロセッサまたは他の好適なコントローラであり得る)に連結する、周辺機器および入出力(I/O)デバイスを、シリアルポート4484等の当技術分野で公知である任意の数の手段によってコンピュータシステムに接続することができる。例えば、シリアルポート4484または外部インターフェース4481は、コンピュータ装置をインターネット等の広域ネットワーク、マウス入力デバイス、またはスキャナに接続するために使用することができる。システムバスを介した相互接続は、中央プロセッサ4443が各サブシステムと通信すること、およびシステムメモリ4442または固定ディスク4449からの命令の実行、ならびにサブシステム間の情報の交換を制御することを可能にする。システムメモリ4442および/または固定ディスク4449は、コンピュータ読み取り可能な媒体を具現化し得る。
【0099】
本技術の実施形態は、上記の実施形態に限定されない。上記の側面のうちのいくつかに関する具体的詳細が、上記で提供される。具体的側面の具体的詳細は、本技術の実施形態の精神および範囲から逸脱することなく、任意の好適な様式で組み合わせられ得る。例えば、バックエンド処理、データ分析、データ収集、および他のプロセスが全て、本技術のいくつかの実施形態で組み合わせられ得る。しかしながら、本技術の他の実施形態は、各個別側面、またはこれらの個別側面の特定の組み合わせに関して具体的実施形態を対象とし得る。
【0100】
上記で説明されるような本技術は、モジュールまたは一体化様式で(有形の物理的媒体に記憶される)コンピュータソフトウェアを使用して制御論理の形態で実装することができると理解されたい。さらに、本技術は、任意の画像処理の形態および/または組み合わせで実装され得る。本明細書で提供される開示および教示に基づいて、当業者であれば、ハードウェア、ならびにハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせを使用して、本技術を実装する他の手段および/または方法を把握し、理解するであろう。
【0101】
本願で説明されるソフトウェア構成要素または機能のうちのいずれかは、例えば、Java(登録商標)、C++、またはPerl等の任意の好適なコンピュータ言語を使用して、例えば、従来の技法またはオブジェクト指向技法を使用して、プロセッサによって実行されるソフトウェアコードとして実装され得る。ソフトウェアコードは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、ハードドライブまたはフロッピー(登録商標)ディスク等の磁気媒体、またはCD−ROM等の光学媒体等のコンピュータ読み取り可能な媒体上に、一連の命令またはコマンドとして記憶され得る。任意のそのようなコンピュータ読み取り可能な媒体は、単一の計算装置上または内に位置し得、システムまたはネットワーク内の異なる計算装置上または内に存在し得る。
【0102】
上記の説明は、例証的であり、制限的ではない。本技術の多くの変形例が、本開示を精査すると当業者に明白となるであろう。したがって、本技術の範囲は、上記の説明を参照せずに決定されるべきであるが、代わりに、それらの全範囲または同等物とともに係属中の請求項を参照して決定されるべきである。
【0103】
任意の実施形態からの1つ以上の特徴が、本技術の範囲から逸脱することなく、任意の他の実施形態の1つ以上の特徴と組み合わせられ得る。
【0104】
1つ(「a」、「an」)または該(「the」)という記載は、特にそれとは反対に示されない限り、「1つ以上の」を意味することを目的としている。
【0105】
上述の全ての特許、特許出願、公開、および説明は、あらゆる目的でそれらの全体で参照することにより本明細書に組み込まれる。いかなるものも従来技術であると認められていない。