(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1のコントローラと該第1のコントローラと分離可能な第2のコントローラとを有し、該第1のコントローラと該第2のコントローラの少なくとも一方が単体でも使用可能であるとともに、該第1のコントローラと該第2のコントローラとを所定位置で組み合わせて使用可能としたゲーム装置であって、
前記第1のコントローラと前記第2のコントローラには、前記所定位置で互いの位置を規制する規制機構がそれぞれに設けられるとともに、互いの位置が前記所定位置に位置するときに互いに吸着して該第1のコントローラと該第2のコントローラとを該所定位置で保持させるための磁石が配置されており、
前記第1のコントローラと前記第2のコントローラの少なくとも一方には、該第1のコントローラと該第2のコントローラとが前記所定位置で組み合わされていることを検出する検出手段が備えられており、
前記ゲーム装置は、
前記検出手段の検出結果に基づいて前記第1のコントローラと前記第2のコントローラとが前記所定位置で組み合わされているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に応じて異なる制御でゲームを進行させるゲーム進行制御手段とを備え、
前記磁石は、電磁石であり、
前記ゲーム進行制御手段は、ゲームの進行状況に応じて前記電磁石を励磁させ、前記第1のコントローラと前記第2のコントローラとを前記所定位置で保持させる励磁手段を備える
ことを特徴とするゲーム装置。
前記判定手段は、前記励磁手段により前記電磁石が励磁されていないときには、前記検出手段の検出結果に関わらずに、前記第1のコントローラと前記第2のコントローラとが前記所定位置で組み合わされていないと判定する
ことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
第1のコントローラと該第1のコントローラと分離可能な第2のコントローラとから構成され、該第1のコントローラと該第2のコントローラの少なくとも一方が単体でも使用可能であるとともに、該第1のコントローラと該第2のコントローラとを所定位置で組み合わせて使用可能としたゲーム用コントローラであって、
前記第1のコントローラと前記第2のコントローラには、前記所定位置で互いの位置を規制する規制機構がそれぞれに設けられるとともに、互いの位置が前記所定位置に位置するときに互いに吸着して該第1のコントローラと該第2のコントローラとを該所定位置で保持させるための磁石が配置されており、
前記第1のコントローラと前記第2のコントローラの少なくとも一方には、該第1のコントローラと該第2のコントローラとが前記所定位置で組み合わされていることを検出する検出手段が備えられており、
前記磁石は、ゲームの進行状況に応じて励磁される電磁石である
ことを特徴とするゲーム用コントローラ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のゲーム装置では、2つの銃型コントローラを組み合わせた状態で固定するための機構がないため、2つの銃型コントローラを組み合わせたモードで射撃を行うには、プレイヤが組み合わせた形態を維持すべく左右の手を同時に動かして各々の銃型コントローラを操作しなければならない。このため、操作が非常に煩雑であるとともに、プレイヤが銃型コントローラを組み合わせたつもりになっていても、実際には組み合わされた状態になっていないと判定されてゲームが進行されてしまうことも頻繁に起こりえる。
【0006】
本発明は、単体または組み合わせで使用することができる複数のコントローラを使用するゲーム装置において、該複数のコントローラを組み合わせて使用する場合の操作を容易としたゲーム装置、及びこれに用いられるゲーム用コントローラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかるゲーム装置は、第1のコントローラと該第1のコントローラと分離可能な第2のコントローラとを有し、該第1のコントローラと該第2のコントローラの少なくとも一方が単体でも使用可能であるとともに、該第1のコントローラと該第2のコントローラとを所定位置で組み合わせて使用可能としたゲーム装置であって、前記第1のコントローラと前記第2のコントローラには、前記所定位置で互いの位置を規制する規制機構がそれぞれに設けられるとともに、互いの位置が前記所定位置に位置するときに互いに吸着して該第1のコントローラと該第2のコントローラとを該所定位置で保持させるための磁石が配置されており、前記第1のコントローラと前記第2のコントローラの少なくとも一方には、該第1のコントローラと該第2のコントローラとが前記所定位置で組み合わされていることを検出する検出手段が備えられており、前記ゲーム装置は、前記検出手段の検出結果に基づいて前記第1のコントローラと前記第2のコントローラとが前記所定位置で組み合わされているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に応じて異なる制御でゲームを進行させるゲーム進行制御手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
上記ゲーム装置では、第1のコントローラと第2のコントローラとを有し、その一方は単体でも使用可能であるが、両者を所定位置で組み合わせて使用することもできる。第1のコントローラと第2のコントローラとが所定位置で組み合わされているか否かは判定手段により判定され、その判定結果に応じて異なる制御で、すなわち第1のコントローラと第2のコントローラとが所定位置で組み合わされていないときと組み合わされているときとでは異なる制御で、ゲームが進行されるものとなっている。
【0009】
第1のコントローラと第2のコントローラの夫々には、所定位置で互いの位置を規制する規制機構が設けられているが、この規制機構に加えて、互いの位置が所定位置に位置するときに互いに吸着して両者を所定位置で保持させるための磁石が配置されている。この磁石の吸着力により、第1のコントローラと第2のコントローラとを所定位置で固定させることができるので、第1のコントローラと第2のコントローラとを組み合わせて使用する場合のプレイヤの操作が容易になる。
【0010】
上記第1の観点にかかるゲーム装置において、前記第1のコントローラと前記第2のコントローラとに配置された磁石は、電磁石であり、前記ゲーム進行制御手段は、ゲームの進行状況に応じて前記電磁石を励磁させ、前記第1のコントローラと前記第2のコントローラとを前記所定位置で保持させる励磁手段を備えるものとすることができる。
【0011】
このようにゲームの進行状況に応じて電磁石を励磁させるようにすることで、ゲームの進行状況によっては、プレイヤに第1のコントローラと第2のコントローラとを組み合わせて使用させないようにすることができる。
【0012】
この場合において、前記判定手段は、前記励磁手段により前記電磁石が励磁されていないときには、前記検出手段の検出結果に関わらずに、前記第1のコントローラと前記第2のコントローラとが前記所定位置で組み合わされていないと判定することができる。
【0013】
この場合、電磁石が励磁されていない、すなわち第1のコントローラと第2のコントローラとが電磁石によって吸着されていないときには、検出手段の検出結果に関わらずに両者のコントローラが所定位置で組み合わされていないと判定されるので、ゲームの進行状況によってプレイヤに第1のコントローラと第2のコントローラとを組み合わせて使用させないことを確実化することができる。
【0014】
さらに、前記第1のコントローラと前記第2のコントローラとが組み合わされる所定位置は、第1の位置と第2の位置とがあり、前記規制機構は、前記第1のコントローラと前記第2のコントローラとを前記第1の位置で互いの位置を規制する第1の規制機構と、前記第2の位置で互いの位置を規制する第2の規制機構とを含み、前記電磁石は、前記第1のコントローラと前記第2のコントローラとの互いの位置が前記第1の位置に位置するときに吸着し得る第1の電磁石と、前記第2の位置に位置するときに吸着し得る第2の電磁石とを含むものであってもよい。ここで、前記検出手段は、前記第1のコントローラと前記第2のコントローラとが前記第1の位置か前記第2の位置かの何れかで組み合わされていることを検出可能であるが、該第1の位置と該第2の位置の何れで組み合わされているかまでは検出不能なものである場合には、前記励磁手段は、ゲームの進行状況に応じて前記第1の電磁石と前記第2の電磁石の何れかを励磁させるか、または何れも励磁させないものであり、前記判定手段は、前記励磁手段による前記第1の電磁石及び前記第2の電磁石の励磁状況と、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記第1のコントローラと前記第2のコントローラとが前記第1の位置で組み合わされているか、前記第2の位置で組み合わされているか、或いは前記第1、第2の何れの位置でも組み合わされていないことを判定するものとすることができる。
【0015】
ここでは、第1のコントローラと第2のコントローラとが組み合わされる所定位置には、第1の位置と第2の位置の2箇所があるため、通常であれば、第1の位置で組み合わされていることを検出する検出手段と、第2の位置で組み合わされていることを検出する検出手段との2つの検出手段が必要になる。
【0016】
もっとも、励磁手段が、ゲームの進行状況に応じて第1の電磁石と第2の電磁石の何れかを励磁させるか、または何れも励磁させないもの(第1の電磁石と第2の電磁石の双方を励磁させることがない)ものとなっている。そして、第1のコントローラと第2のコントローラとが第1の位置で組み合わされているか、第2の位置で組み合わされているか、或いは第1、第2の何れの位置でも組み合わされていないかを、励磁手段の励磁状況に基づいても判定するものとしている。これにより、第1のコントローラと第2のコントローラとが組み合わされる所定位置よりも少ない数の検出手段で済むようになり、部品点数の削減を図ることができる。
【0017】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかるゲーム用コントローラは、第1のコントローラと該第1のコントローラと分離可能な第2のコントローラとから構成され、該第1のコントローラと該第2のコントローラの少なくとも一方が単体でも使用可能であるとともに、該第1のコントローラと該第2のコントローラとを所定位置で組み合わせて使用可能としたゲーム用コントローラであって、前記第1のコントローラと前記第2のコントローラには、前記所定位置で互いの位置を規制する規制機構がそれぞれに設けられるとともに、互いの位置が前記所定位置に位置するときに互いに吸着して該第1のコントローラと該第2のコントローラとを該所定位置で保持させるための磁石が配置されており、前記第1のコントローラと前記第2のコントローラの少なくとも一方には、該第1のコントローラと該第2のコントローラとが前記所定位置で組み合わされていることを検出する検出手段が備えられていることを特徴とする。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0020】
図1は、この実施の形態にかかるシューティングゲーム装置の全体構成を示す図である。図示するように、このシューティングゲーム装置1は、ホルダー11L、11Rに収納される2つの銃型コントローラ12L、12Rを備える。銃型コントローラ12L、12Rは、各々が単体でも使用可能であるとともに、両者を組み合わせて単体の場合とは異なる仕様のコントローラとして使用可能である。銃型コントローラ12L、12Rの詳細については、後述する。また、シューティングゲーム装置1は、ゲームの画面の表示する表示装置13と、ゲームの音声を出力するスピーカ14とを備える。
【0021】
次に、銃型コントローラ12L、12Rについて、詳細に説明する。
図2は、銃型コントローラ12Lの構成を示す図であり、(a)は、その斜視図であり、(b)は、その分解斜視図である。一方、
図3、銃型コントローラ12Lの構成を示す図であり、(a)は、その斜視図であり、(b)は、その正面図であり、(c)は、その分解斜視図である。
【0022】
銃型コントローラ12Lは、単体で使用する場合においてはプレイヤが左手で操作するものであり、
図2(a)、(b)に示すように、銃口の位置に設けられたガンセンサ31と、引き金32と、ジョイスティックコントローラ33とを備える。また、銃型コントローラ12Lの上面には、銃型コントローラ12Rとタンデムスタイル(後述)で組み合わせるための嵌合機構(凹部)34が設けられ、右面には、銃型コントローラ12Rのサイドスタイル(後述)で組み合わせるための嵌合機構(凹部)35が設けられている。
【0023】
ガンセンサ31は、銃型コントローラ12Lが向いている方向を検出するセンサである。引き金32は、仮想的な弾を発射するときにプレイヤが操作するものである。引き金32は、例えば、メニュー画面からジョイスティックコントローラ33の操作により選択している項目を確定する際にも操作される。ジョイスティックコントローラ33は、銃型コントローラ12Lからの仮想的な弾の発射以外の指示の入力するために用いられるものであり、メニュー画面からの項目の選択の他、表示装置13に映し出されている敵キャラクタからターゲットを選択するためなどにも用いられる。
【0024】
上面側の嵌合機構(凹部)34の内部には、プリズム34Rと磁石34Mとが設けられている。磁石34Mは、銃型コントローラ12Rのスチールプレート44P(後述)と吸着して、銃型コントローラ12L、12Rをタンデムスタイルに組み合わせた位置で保持させるためのものである。プリズム34Rは、銃型コントローラ12L、12Rがタンデムスタイルで組み合わされているとき、銃型コントローラ12Rのプリズムセンサ44S(後述)の発光部から発せられた光を受光部まで導くプリズムである。
【0025】
左面側の嵌合機構(凹部)35の内部には、プリズムセンサ35Sと磁石35Mとが設けられている。磁石35Mは、銃型コントローラ12Rのスチールプレート45P(後述)と吸着して、銃型コントローラ12L、12Rをサイドスタイルに組み合わせた位置で保持させるためのものである。プリズムセンサ35Sは、発光部と受光部とを有し、発光部から発せられた光が銃型コントローラ12Rのプリズム45R(後述)を介して受光部で受光されることで、銃型コントローラ12L、12Rがサイドスタイルで組み合わされていることを検出するためのセンサである。
【0026】
銃型コントローラ12Rは、単体で使用する場合においてはプレイヤが右手で操作するものであり、
図3(a)〜(c)に示すように、銃型コントローラ12Lと同様に、銃口の位置に設けられたガンセンサ41と、引き金42と、ジョイスティックコントローラ43とを備える。これらの機能は、銃型コントローラ12Lのものと同様である。また、銃型コントローラ12Rの下面には、銃型コントローラ12Lとタンデムスタイル(後述)で組み合わせるための嵌合機構(凸部)44が設けられ、左面には、銃型コントローラ12Lのサイドスタイル(後述)で組み合わせるための嵌合機構(凸部)45が設けられている。
【0027】
下面側の嵌合機構(凸部)44の内部には、プリズムセンサ44Sとスチールプレート44Pとが設けられている。スチールプレート44Pは、銃型コントローラ12L、12Rをタンデムスタイルで組み合わせたときに、銃型コントローラ12Lの磁石34Mに吸着される。プリズムセンサ44Sは、発光部と受光部とを有し、発光部から発せられた光がプリズム34Rを介して受光部で受光されることで、銃型コントローラ12L、12Rがタンデムスタイルで組み合わされていることを検出するためのセンサである。
【0028】
右面側の嵌合機構(凸部)45の内部には、プリズム45Rとスチールプレート44Pとが設けられている。スチールプレート45Pは、銃型コントローラ12L、12Rをサイドスタイルで組み合わせたときに、銃型コントローラ12Lの磁石35Mに吸着される。プリズム45Rは、プリズムセンサ35Sの発光部から発せられた光を受光部まで導くプリズムである。
【0029】
なお、嵌合機構(凹部)34、35、嵌合機構(凸部)44、45には、プリズムセンサ35S、44Sの発光部から発せられた光をプリズム45R、34Rに入射させるための小穴と、プリズム45R、34Rから出てきた光をプリズムセンサ35S、44Sの受光部に入射させるための小穴が空けられている。
【0030】
図4は、銃型コントローラ12L、12Rを組み合わせて使用する場合のスタイルを示す図であり、(a)は、銃型コントローラ12Lと銃型コントローラ12Rとを縦方向に組み合わせて使用するタンデムスタイルを示す斜視図であり、(b)は、銃型コントローラ12Lと銃型コントローラ12Rとを横方向に組み合わせて使用するサイドスタイルを示す斜視図である。
【0031】
図4(a)に示すように、タンデムスタイルでは、銃型コントローラ12Lの上部に配置された嵌合機構(凹部)34に、銃型コントローラ12Rの下部に配置された嵌合機構(凸部)44を嵌め込み、銃型コントローラ12Lの上に銃型コントローラ12Rを置く形で両者を組み合わせる。嵌合機構(凹部)34に嵌合機構(凸部)44をはめ込んだときには、嵌合機構(凹部)34の中にある磁石34Mが嵌合機構(凸部)44の中にあるスチールプレート44Pに吸着し、銃型コントローラ12Lの上に銃型コントローラ12Rを置いた位置で両者の位置関係が保持される。
【0032】
また、嵌合機構(凸部)44の中にあるプリズムセンサ44Sの発光部から発生された光が、嵌合機構(凹部)34の中にあるプリズム44Rを介してプリズムセンサ44Sの受光部に入力されることとなり、銃型コントローラ12L、12Rがタンデムスタイルで組み合わされていることが検出される。プリズムセンサ44Sの検出信号は、シューティングゲーム装置1の制御回路に入力される。
【0033】
一方、
図4(b)に示すように、サイドスタイルでは、銃型コントローラ12Lの右側に配置された嵌合機構(凹部)35に、銃型コントローラ12Rの左側に配置された嵌合機構(凸部)45を嵌め込み、銃型コントローラ12Lの横に銃型コントローラ12Rを並べた形で両者を組み合わせる。嵌合機構(凹部)35に嵌合機構(凸部)45をはめ込んだ時には、嵌合機構(凹部)35の中にある磁石35Mが嵌合機構(凸部)45の中にあるスチールプレート45Pに吸着し、銃型コントローラ12Lの横に銃型コントローラ12Rを並べた位置で両者の位置関係が保持される。
【0034】
また、嵌合機構(凹部)35の中にあるプリズムセンサ35Sの発光部から発生された光が、嵌合機構(凸部)45の中にあるプリズム34Rを介してプリズムセンサ35Sの受光部に入力されることとなり、銃型コントローラ12L、12Rがサイドスタイルで組み合わされていることが検出される。プリズムセンサ35Sの検出信号は、シューティングゲーム装置1の制御回路に入力される。
【0035】
次に、シューティングゲーム装置1の制御回路について説明する。
図5は、シューティングゲーム装置1の制御回路を示すブロック図であり、この制御回路は、シューティングゲーム装置1の本体内に収められている。図示するように、シューティングゲーム装置1の制御回路は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、銃型コントローラ12L、12Rが接続された入出力インターフェイス24と、表示装置13が接続されたビデオプロセッサ(VDP)25と、スピーカ14が接続されたサウンドプロセッサ(SDP)26と、通信回線に接続された通信装置26とを備える。
【0036】
CPU21は、ROM22に記憶されたプログラムを実行し、このシューティングゲーム装置1におけるゲームの進行を制御する。CPU21は、プリズムセンサ35S、44Sの検出信号に基づいて、銃型コントローラ12L、12Rが単体で用いられる二丁拳銃スタイルとなっているか、タンデムスタイルで組み合わされているのか、サイドスタイルで組み合わされているのかを判定する。ROM22は、CPU21が実行するプログラムを記憶するとともに、ゲーム画面のためのグラフィックデータなどの固定的なデータを記憶する。RAM23は、CPU21がプログラムを実行する際のワークエリアとして使用される。
【0037】
入出力インターフェイス24は、銃型コントローラ12L、12Rから入力された指示を入力させるとともに、CPU21からの指示を銃型コントローラ12L、12Rに出力するインターフェイスである。ビデオプロセッサ25は、CPU21からの指令に基づいて画像データをビデオメモリ(図示せず)に展開し、表示装置13に画像を表示するための画像信号を出力する。サウンドプロセッサ26は、CPU21からの指令に基づいて音声データを生成し、スピーカ14から音声を出力するための音声信号を出力する。通信装置27は、通信回線を介して、同型の他のシューティングゲーム装置1などの外部装置とデータを送受信する。
【0038】
以下、この実施の形態にかかるシューティングゲーム装置1にて行われるシューティングゲームについて説明する。
図6は、シューティングゲーム装置1の表示装置13に表示されるゲーム画面の例を示す図であり、(a)は、二丁拳銃スタイルにおけるものを、(b)は、タンデムスタイルにおけるものを示す。ここでは、ビルに囲まれた街に2体の敵キャラクタ51、52が登場しているものとする。サイドスタイルでの画面は、タンデムスタイルにおけるものとほぼ同様である。
【0039】
図6(a)に示すように、二丁拳銃スタイルでは、左手で操作する銃型コントローラ12Lの照準53Lと、右手で操作する銃型コントローラ12Rの照準53Rとが表示されている。照準53L、53Cは、基本的にはそれぞれガンセンサ31、41が向いている方向に表示される。プレイヤが銃型コントローラ12L、12Rの引き金32、42を操作すると、仮想的な弾が発射され、その弾が当たった敵キャラクタ51、52にダメージを与える。
【0040】
一方、
図6(b)に示すように、タンデムスタイルでは、銃型コントローラ12L、12Rが組み合わされて一体運用されるので、ガンセンサ31が向く方向に1つだけ照準53Tが表示される。プレイヤが銃型コントローラ12Lの引き金31または銃型コントローラ12Rの引き金41を操作すると、仮想的な弾(二丁拳銃モードのものより威力があるもの)が発射され、その弾が当たった敵キャラクタ51、52にダメージを与える。
【0041】
銃型コントローラ12L、12Rから発射される仮想的な弾は、例えば、5発ずつロードされ、5発を打ち終わると弾切れとなるが、弾をリロードするには、プレイヤは、照準53L、53R、53Tを表示装置13の枠外に向け、そこで引き金32、42を操作すればよい。また、照準53L、53R、53Tは、基本的にはガンセンサ31、41の向く方向に表示されるものであるが、プレイヤがジョイスティックコントローラ33、43を操作することにより、ターゲットとなる敵キャラクタ51、52を選ぶことができる(この場合、ガンセンサ31、41の方向が大きく外れない限り、照準53L、53R、53Tがターゲットとして選択した敵キャラクタ51、52に追随する)。
【0042】
以上説明したように、この実施の形態にかかるシューティングゲーム装置1では、銃型コントローラ12Lと銃型コントローラ12Rとを有し、それぞれを離して単体でも使用することができるが、両者をタンデムスタイルまたはサイドスタイルに組み合わせて一体運用で使用することもできる。銃型コントローラ12L、12Rが組み合わされているか否かは、プリズムセンサ35S、44Sにより検出され、その検出結果に応じて、二丁拳銃スタイル、タンデムスタイル、またはサイドスタイルでゲームが進行されるものとなっている。
【0043】
銃型コントローラ12Lと銃型コントローラ12Rには、タンデムスタイルで位置決めをする嵌合機構(凹部)34と嵌合機構(凸部)44が、或いはサイドスタイルで位置決めをする嵌合機構(凹部)35と嵌合機構(凸部)45が設けられている。嵌合機構(凹部)34、35の内部には磁石34M、35Mが配置され、嵌合機構(凸部)44、45の内部には磁石34M、35Mに吸着させるためのスチールプレート44P、45Pが設けられている。そして、このような磁石34M、35Mの吸着力により、銃型コントローラ12L、12Rをタンデムスタイルの位置またはサイドスタイルの位置で固定させることができるので、銃型コントローラ12L、12Rを組み合わせて使用する場合のプレイヤの操作が容易になる。
【0044】
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
【0045】
上記の実施の形態では、銃型コントローラ12L、12Rをタンデムスタイルまたはサイドスタイルで位置関係を固定させるため、スチールプレート44P、45Pを吸着する磁石34M、35Mを配置するものとしていた。この磁石34M、35Mは、永久磁石ではなく、電磁石であるものとしてもよい。磁石34M、35Mとして電磁石を使用する場合、その電磁石は、ゲームの進行状況に応じてCPU21から出力される制御信号に従って励磁され、銃型コントローラ12L、12Rをタンデムスタイルまたはサイドスタイルで位置関係を固定させるものとすることができる。
【0046】
例えば、ゲームの進行状況が通常の状態のときは、磁石34M、35Mとして用いられた電磁石を何れも励磁するが、第1の特別状態のときは、磁石34Mだけを励磁してタンデムスタイルの組み合わせで保持させることのみが可能なものとし、第2の特別状態のときは、磁石35Mだけを励磁してサイドスタイルの組み合わせで保持させることのみが可能なものとし、第3の特別状態のときは、磁石34M、35Mを何れも励磁せず、タンデムスタイルにもサイドスタイルにも銃型コントローラ12L、12Rを保持させることができないものとしてもよい。
【0047】
また、ゲームの進行状況に応じて磁石34M、35Mとして用いられる電磁石を励磁するものとした場合において、例えば、磁石34Mが励磁されていないときに嵌合機構(凹部)34に嵌合機構(凸部)44を嵌め込んだとしても、タンデムスタイルの組み合わせで銃型コントローラ12L、12Rの位置関係を保持させることができないのみで、プリズムセンサ44Sは、銃型コントローラ12L、12Rがタンデムスタイルで組み合わされていることを検出してしまう。
【0048】
CPU21は、磁石34Mを励磁せずに銃型コントローラ12L、12Rをタンデムスタイルの位置関係に保持させていない場合には、プリズムセンサ44Sの検出信号が制御回路に入力されていても、銃型コントローラ12L、12Rの位置関係がタンデムスタイルにあるものと判定せず、銃型コントローラ12L、12Rをそれぞれ単体で用いさせる二丁拳銃スタイルでゲームを進めさせるものとすることができる。
【0049】
この場合、ゲームの進行状況に応じて電磁石である磁石34M、35Mを励磁させるようにすることで、ゲームの進行状況によって、銃型コントローラ12L、12Rを二丁拳銃スタイルのみで使用させるようにしたり、タンデムスタイルやサイドスタイルの一方の組み合わせだけが可能になるようにしたりすることができる。さらに、磁石34M、35Mが励磁されていない場合にはプリズムセンサ44S、35Sの検出信号が制御回路に入力されていても、タンデムスタイルやサイドスタイルにあるものと判定しないようにすることで、ゲームの進行状況によって銃型コントローラ12L、12Rの組み合わせを制限することを確実化することができる。
【0050】
上記の実施の形態では、銃型コントローラ12L、12Rの組み合わせとして、タンデムスタイルとサイドスタイルの2種類があったが、例えば、銃型コントローラ12Lの上面の嵌合機構(凹部)34と銃型コントローラ12Rの左面の嵌合機構(凸部)45とを嵌め合わすことのできる構造として、タンデムスタイルとサイドスタイルとは異なる直角スタイルで組み合わせることができるものとしてもよい。
【0051】
ここで、銃型コントローラ12Lの上面にある嵌合機構(凹部)34の内部にあるプリズム34Rをプリズムセンサに置き換え、銃型コントローラ12Rの下面にある嵌合機構(凸部)44の内部にあるプリズムセンサ44Sをプリズムに置き換えるものとする。嵌合機構(凹部)34に対して嵌合機構(凸部)44が嵌め込まれている(タンデムスタイル)ときでも、嵌合機構(凹部)34に対して嵌合機構(凸部)45が嵌め込まれている(垂直スタイル)ときでも、嵌合機構(凹部)34の内部にあるプリズムセンサは、銃型コントローラ12L、12Rが組み合わされているか否かを検出することはできるが、何れのスタイルで組み合わされているかを検出することはできない。
【0052】
ここで、磁石34M、35Mに代えてプレートが、スチールプレート44P、45Pに代えてゲームの進行状況に応じて励磁される電磁石が配置されているが、それらが同時に励磁されることはないものとする。この場合、スチールプレート44Pに代えて配置されている電磁石が励磁されている状態で嵌合機構(凹部)34の内部にあるプリズムセンサが銃型コントローラ12L、12Rが組み合わされていることを検出している場合には、CPU21は、タンデムスタイルであると判断することができる。一方、、スチールプレート45Pに代えて配置されている電磁石が励磁されている状態で嵌合機構(凹部)34の内部にあるプリズムセンサが銃型コントローラ12L、12Rが組み合わされていることを検出している場合には、CPU21は、垂直スタイルであると判断することができる。
【0053】
銃型コントローラ12L、12Rの組み合わせの種類を判定するためには、通常であれば、それぞれのスタイルの種類毎にプリズムセンサを用意しなければならない。もっとも、タンデムスタイルでも垂直スタイルでも銃型コントローラ12Lにおいて用いられる嵌合機構は嵌合機構(凹部)34だけであり、嵌合機構(凹部)34の内部にあるプリズムセンサでは、組み合わせを検出することができても、組み合わせの種類まで検出することはできない。
【0054】
もっとも、スチールプレート44P、45Pに代えて配置されている電磁石は、同時期に両者が励磁されることはない。CPU21は、プリズムセンサの検出信号だけではなく、何れの電磁石が励磁されているかにも基づいてタンデムスタイルか垂直スタイルかを判定しているので、銃型コントローラ12L、12Rの組み合わせの種類数よりも少ない数のプリズムセンサを用意すれば済むものとなり、部品点数の削減を図ることができる。
【0055】
上記の実施の形態では、銃型コントローラ12L、12Rを各々単体で使用する二丁拳銃スタイル、銃型コントローラ12L、12Rを縦方向に組み合わせて使用するタンデムスタイル、銃型コントローラ12L、12Rを横方向に組み合わせて使用するサイドスタイルの何れかでゲームを行うことができた。これに対して、銃型コントローラ12Lと銃型コントローラ12Rの何れか一方のみを単体で使用できるスタイルを、二丁拳銃スタイルとは別のスタイルとして定めることができる。この場合、ホルダー11L、11Rに、それぞれ銃型コントローラ12L、12Rが収められていることを検出するセンサを設け(このようなセンサを銃型コントローラ12L、12Rの側に設けることを妨げない)、各々のセンサの検出信号を制御回路に入力する。
【0056】
例えば、銃型コントローラ12L、12Rの何れもがホルダー11L、11Rに収められていない場合も、銃型コントローラ12Lだけはホルダー11Lに収められている場合も、制御回路に入力されるプリズムセンサ35S、44Sの検出信号は同じになる。もっとも、ホルダー11L、11Rの何れのセンサの検出信号も銃型コントローラ12L、12Rが収められていないことを示す場合は、CPU21は、二丁拳銃スタイルであるものと判断してゲームを進めさせ、ホルダー11Lのセンサの検出信号が銃型コントローラ12Lが収められていることを示す場合には、CPU21は、右の銃型コントローラ12Rのみを単体で使用するスタイルであるものと判断してゲームを進めさせることができる。
【0057】
上記の実施の形態では、シューティングゲーム装置1は、銃型コントローラ12L、12Rの引き金32、42を操作して仮想的な弾を敵キャラクタ51、52に対して撃つシューティングゲームを行うものとして説明した。これに対して、例えば、プレイヤが銃型コントローラ12L、12Rの何れも表示装置13の枠外に向けて引き金32、42を操作したときには、プレイヤキャラクタと敵キャラクタ51、52との格闘ゲームなどのシューティングゲーム以外のゲームをも行うことが可能なものとすることもできる。このような格闘ゲームなどの操作は、銃型コントローラ12L、12Rに設けられたジョイスティックコントローラ33、43の操作と引き金32、42の操作とで行うものとすることができる。