(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、一般的なドライブレコーダでは、記録トリガが発生する度に車載カメラにより取得された画像データが記録されるため、記録されるデータ量が多くなる。このため、記録媒体の記録容量を大きくする必要があった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、記録されるデータ量を削減できるドライブレコーダを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した目的を達成するために、本発明に係るドライブレコーダは、下記(1)〜(3)を特徴としている。
(1) 車両に搭載された車載カメラから画像データを取得する画像データ取得部と、
現在の前記車両の位置を表す位置情報を取得する位置情報取得部と、
記録部への前記画像データの記録を開始する条件である記録トリガが発生したか否かを判定する判定部と、
前記画像
データを記録すべき地域である記録地域を表す記録地域情報を取得する地域情報取得部と、
を備え、
前記地域情報取得部は、前記記録トリガが発生したときの前記車両の位置を記憶すると共に、前記記録トリガの発生回数が所定値以上となる前記車両の位置を前記記録地域として取得し、
前記記録トリガが発生したと前記判定部により判定された時点において、前記位置情報により特定された前記車両の位置が前記記録地域の内部に属している場合に、前記記録トリガが発生した時点の前後の時間に前記画像データ取得部により取得された前記画像データが前記記録部に記録される、
こと。
(2)
上記(1)に記載のドライブレコーダにおいて、
前記判定部が、前記車両が車線から逸脱しているか否かを判定することにより、前記記録トリガが発生した否かを判定する、
こと。
(3)
上記(1)又は(2)に記載のドライブレコーダにおいて、
現在の時刻情報を取得する時刻情報取得部と、
前記画像を記録すべき時間帯である記録時間帯を表す記録時間帯情報を取得する時間帯情報取得部と、
を更に備え、
前記記録トリガが発生したと前記判定部により判定された時点において、前記位置情報により特定された前記車両の位置が前記記録地域の内部に属し、且つ、前記時刻情報取得
部により取得された時刻が前記記録時間帯に含まれる場合に、前記記録トリガが発生した時点の前後の時間に前記画像データ取得部により取得された前記画像データが前記記録部に記録される、
こと。
【0007】
上記(1)のドライブレコーダでは、記録トリガが発生したと判定された場合であっても、当該記記録トリガが発生した時点における車両の位置が、予め定められた記録地域の内部に属していない場合には、画像データが記録部に記録されない。したがって、特定の地域において記録トリガが発生した場合にのみ画像データが記録されるため、記録されるデータ量を削減できる。
上記(2)のドライブレコーダによれば、車両が車線から逸脱している場合に記録トリガが発生したと判定することで、事故の発生に繋がる可能性の高い走行状態に、記録トリガの発生を絞ることができる。
上記(3)のドライブレコーダによれば、記録トリガ発生時刻の時間帯を限定することにより、記録地帯を時間帯で絞ることができ、全ての時間帯を記録地帯とする場合に比べて、画像の記録容量をより一層削減することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、記録されるデータ量を削減できるドライブレコーダを提供できる。
【0009】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1に示す本実施形態のドライブレコーダ10は、危険地帯として指定された特定の地域内に車両が位置している場合において、記録トリガが発生した際には、当該記録トリガが発生した時点の前後に亘る時間帯に車載カメラによって撮影された画像の画像データを記録する。このドライブレコーダ10によって記録された画像データは、メモリカード40を介して
図2に示すデータ処理装置50に伝達されて該データ処理装置50に蓄積され、所定の解析に用いられる。ドライブレコーダ10及びデータ処理装置50は、自動録画システムを構築する。
【0012】
図1は、実施の形態におけるドライブレコーダ10のハードウェアの構成例を示すブロック図である。ドライブレコーダ10は、車室内に設置され、ドライブレコーダ全体を制御するCPU(Central Processing Unit)11、プログラムデータを格納するフラッシュROM(Flash Read Only Memory:FROM)12、バックアップデータを格納するFROM13、及びワークデータを記憶するRAM(Random Access Memory)14を有する。
【0013】
また、ドライブレコーダ10は、カメラ30(車載カメラ)に接続され、カメラ30で撮影された画像データを処理する画像処理部15、車両に加わるG値(重力加速度)を感知するGセンサ17、及び音声を出力するスピーカ18を有する。本実施形態のカメラ30は、例えばフロントガラス上部に設置された車載カメラであり、車両5(
図3参照)の前方の画像を撮影する車外カメラの他、車室内を撮影する車内カメラも搭載している。車外カメラとしては、車両の前方のみならず、左右側方、後方等、車両の周囲を撮影可能なものでもよい。また、画像処理部15は、画像処理を行い、車両5がその前方にある車線(道路中央の車線等)をはみ出しているか、つまり逸脱している否かを判別する機能を有している。当該画像処理としては、公知の手法を適用可能である。即ち、画像処理部15は、車両に搭載されたカメラ30から画像データを取得する画像データ取得部としての機能を有している。
【0014】
また、ドライブレコーダ10は、GPS(Global Positioning System)受信器32に接続され、現在の車両の位置情報及び時刻情報を含むGPSデータを受信するGPSインタフェース(I/F)19を有する。即ち、GPSインタフェース19は、現在の車両の位置を表す位置情報を取得する位置情報取得部としての機能と、現在の時刻情報を取得する時刻情報取得部としての機能とを有している。
【0015】
また、ドライブレコーダ10は、車速センサ33に接続され、車速センサ33からの速度パルスを入力する速度I/F20、及びエンジン回転数(NE)センサ35に接続され、エンジン回転数センサ35からのエンジンパルスを入力するエンジンI/F21を有する。
【0016】
また、ドライブレコーダ10は、バッテリ37から電圧の供給を受け、CPU11を含む各部に安定化した電源電圧を供給する電源I/F22を有する。また、ドライブレコーダ10は、CPU11からの指示に従ってデータ処理を行い、カードI/F25を介して接続されたメモリカード40(記録部)に対し、データ(各種情報)の読み書きを行うデータ処理部24を有する。
【0017】
図2はデータ処理装置50の構成を示すブロック図である。データ処理装置50は、汎用のノート型PCで構成されており、CPU51、メモリ52、ディスプレイ53、入力部54、カードI/F55、及びストレージメモリ56を有する。
【0018】
CPU51は、メモリ52内のROMに格納された制御プログラムを実行し、後述するデータ処理を行う。ディスプレイ53は、表示パネルからなり、各種情報を表示する。入力部54は、例えば、キーボート、タッチパッド、マウス等である。
【0019】
カードI/F55には、メモリカード40が挿抜自在に装着される。CPU51は、メモリカード40に対し、データの読み書きを行う。
【0020】
ストレージメモリ56には、イベントデータベース(DB)57、危険地帯マスタデータDB58、及び画像データDB59が含まれる。イベントデータDB57には、画像データの記録を開始する条件である記録トリガが発生した位置及び時刻がイベントデータとして登録される。危険地帯マスタデータDB58には、過去に当該地域において記録トリガが発生したことによって危険地帯として特定された記録地域を表す記録地域情報、及び過去に当該時間帯において記録トリガが発生したことによって危険時間帯として特定された記録時間帯を表す記録時間帯情報が、危険地帯マスタデータとして登録される。記録時間帯は、10分、30分、1時間等、任意の時間間隔で設定可能である。画像データDB59には、危険地帯において撮影された画像データが登録される。
【0021】
上記構成を有する自動録画システムの動作の概要を示す。
図3は自動録画システムの動作の流れを示す図である。
図3(A)では、走行中、車両5が車線(道路中央の車線)71をはみ出し、記録トリガが発生したことを表すイベントデータがメモリカード40に記録される。イベントデータには、GPS信号から得られる現在位置(緯度、経度)および時刻のデータが含まれる。
【0022】
図3(B)では、ドライブレコーダ10からメモリカード40が取り出され、データ処理装置50に装着される。メモリカード40に記録されたイベントデータは、データ処理装置50に転送され、イベントデータDB57に登録される。
【0023】
これら
図3(A)及び
図3(B)の一連の処理が繰り返し実行されることにより、データ処理装置50のイベントデータDB57には、イベントデータが蓄積して記録される。尚、データ処理装置50が、複数のドライブレコーダ10から受け付けたイベントデータをイベントデータDB57に蓄積して記録する構成としても構わない。このような構成とすれば、より効率的にイベントデータを収集できる。
【0024】
そして、このように収集したイベントデータに基づいて、後述する
図5における処理により、データ処理装置50では、危険地帯マスタデータが作成される。作成された危険地帯マスタデータは、メモリカード40に書き込まれる。
【0025】
図3(C)では、危険地帯マスタデータが書き込まれたメモリカード40が、データ処理装置50に装着される。そして、
図3(D)では、当該メモリカード40に書き込まれた危険地帯マスタデータに従ってドライブレコーダ10が動作する。即ち、後述するように、走行中において、車両5が危険地帯マスタデータに含まれる記録地域に位置し、且つ、現在時刻が記録時間帯に含まれる状況において、記録トリガが発生したと判定された場合には、カメラ30によって取得された画像データが記録される。
【0026】
その後、メモリカード40に記録された画像データは、データ処理装置50に転送され、画像データDB59に記録される。データ処理装置50では、例えば、ディスプレイ53にカメラ30で撮影された画像が表示され、イベントの発生原因の解析が可能となる。
【0027】
図4はドライブレコーダ10の動作手順を示すフローチャートである。この動作プログラムは、FROM12に格納されており、CPU11によって実行される。
【0028】
ドライブレコーダ10は、カメラ30で撮影され、画像処理部15で画像処理された画像データに基づいて、車両5が車線71を逸脱しているか否かを判別する(ステップS1)。即ち、記録トリガが発生したが否かを判別する。尚、本実施形態では、車線の逸脱は、カメラ30の撮影画像を画像処理することで判別したが、車体の大きさを考慮した、GPSデータから得られる車両の現在位置、及び車線の位置をもとに、車両が車線を逸脱しているか否かを判別するようにしてもよい。尚、画像データに基づいて車両5が車線71を逸脱しているか否かを判別する、即ち、記録トリガが発生したか否かを判別するCPU11(又は画像処理部15)の機能は、判定部としての機能である。
【0029】
車両5が車線71を逸脱している場合、ドライブレコーダ10は、記録トリガ発生のイベントデータ(位置、時刻)をメモリカード40に記録する(ステップS2)。一方、車両5が車線71を逸脱していない場合、ドライブレコーダ10はステップS3の処理に進む。
【0030】
ドライブレコーダ10は、GPS信号により得られる現在位置と、メモリカード40に書き込まれた危険地帯マスタデータに登録された記録地域とを比較し(ステップS3)、現在位置が記録地域に含まれるかを判別する(ステップS4)。現在位置が記録地域に含まれない場合には、ドライブレコーダ10はステップS8の処理に進む。尚、メモリカード40に書き込まれた記録地域情報を取得するCPU11の機能は、地域情報取得部としての機能である。
【0031】
一方、現在位置が記録地域に含まれる場合には、ドライブレコーダ10は、GPS信号により得られる現在時刻と、危険地帯マスタデータに登録された記録時間帯を比較し(ステップS5)、現在時刻が記録時間帯に含まれるか否かを判別する(ステップS6)。尚、メモリカード40に書き込まれた記録時間帯情報を取得するCPU11の機能は、時間帯取得部としての機能である。
【0032】
判別の結果、現在時刻が記録時間帯に含まれないと判定した場合には、ドライブレコーダ10はステップS8の処理に進む。
【0033】
一方、現在時刻が記録時間帯に含まれると判定した場合には、ドライブレコーダ10は、記録トリガが発生した時点の前後の時間(例えば、30秒)にカメラ30によって取得された画像データをメモリカード40に記録する(ステップS7)。
【0034】
この後、ドライブレコーダ10は、車速パルスやエンジンパルスの有無、あるいは図示しないスイッチ操作の有無等に基づいて、運行終了であるか否かを判別する(ステップS8)。運行終了でない場合、ドライブレコーダ10はステップS1の処理に戻る。一方、運行終了である場合、ドライブレコーダ10は本動作を終了する。
【0035】
図5はデータ処理装置50の動作手順を示すフローチャートである。この動作プログラムは、メモリ52内のROMに格納されており、CPU51によって実行される。
【0036】
メモリカード40がカードI/F55に装着されると、データ処理装置50は、メモリカード40に記録されたデータを読み取る(ステップS11)。データ処理装置50は、車線71を逸脱して記録トリガが発生したイベントデータがあるか否かを判別する(ステップS12)。イベントデータが無い場合、データ処理装置50はステップS16の処理に進む。
【0037】
一方、イベントデータがある場合、データ処理装置50は、イベントデータをイベントデータDB57に登録する(ステップS13)。データ処理装置50は、今回のイベントデータの位置(緯度、経度)がイベントデータDB57に登録された過去のイベントデータの位置と一致するか否かを判別する(ステップS14)。
【0038】
一致しない場合、データ処理装置50は、そのままステップS16の処理に進む。一方、今回のイベントデータの位置(緯度、経度)がイベントデータDB57に過去に登録されたイベントデータの位置と一致する場合、データ処理装置50は、今回のイベントデータを危険地帯マスタデータDB58に登録する(ステップS15)。
【0039】
尚、ここでは、過去に一度でもイベントが発生して、イベントデータが登録された場合、危険地帯マスタデータDB58に登録するとした。この他、同じイベントデータの発生回数を記憶しておき、発生回数が所定値以上である場合、ステップS14で一致するものとして、危険地帯マスタデータDB58に登録するようにしてもよい。これにより、イベントの発生確率の高いデータに絞ることができる。
【0040】
データ処理装置50は、メモリカード40に記録されたイベントデータを消去する(ステップS16)。さらに、データ処理装置50は、危険地帯マスタデータDB58に登録されている、危険地帯マスタデータをメモリカード40に書き込む(ステップS17)。この後、データ処理装置50は本動作を終了する。
【0041】
図6は車線を逸脱するイベントが発生した場合の画像例を示す図である。これらの画像には、イベント(車線の逸脱)の発生原因が現れている。
図6(A)〜
図6(C)は、それぞれ発生原因が、通行人回避、単なる偶然、よそ見である場合を示す。尚、
図6(A)、〜
図6(C)には、車両が車線を逸脱する直前の画像が示されている。
【0042】
図6(A)では、ディスプレイ53の画面には、横道から通行人81がいきなり車道に入ってきて、これを避けるために、車両5が車線71からはみ出して走行した動画が映し出されている。この場所は、飛び出しが起こりやすい危険地帯であるとして、危険地帯マスタデータDB58に登録され、画像が撮影される可能性の高い所である。
【0043】
図6(B)では、ディスプレイ53の画面には、車両5が走行する道路75の路肩に、障害物(例えば落下物)82があり、これを避けるために、車両5が車線71をはみ出して走行する動画が映し出されている。また、
図6(C)では、ディスプレイ53の画面には、運転者の顔を撮影した子画面(ウインドウ)53aが表示されている。この子画面53aには、車両5が走行する道路が真っ直ぐであるにもかかわらず、運転者の視線が進行方向と異なる方向にある動画が映し出されている。
【0044】
図6(B)及び
図6(C)では、それぞれ単なる偶然、よそ見と考えられ、これらの場所は、危険地帯マスタデータDB58に登録されることなく、本来、画像が撮影される可能性の低い所である。
【0045】
以下では、本実施形態に係るドライブレコーダ10の作用及び効果について説明する。
【0046】
本実施形態に係るドライブレコーダ10は、車両に搭載されたカメラ30から画像データを取得する画像処理部(画像データ取得部)15と、現在の車両の位置を表す位置情報を取得するためのGPSインタフェース(位置情報取得部)19と、メモリカード40(記録部)への画像データの記録を開始する条件である記録トリガが発生したか否かを判定するCPU11(判定部)と、画像を記録すべき地域である記録地域を表す記録地域情報を取得する地域情報取得部としてのCPU11と、を備えている。そして、記録トリガが発生したとCPU11により判定された時点において、GPSインタフェース19から取得した位置情報により特定された現在の車両の位置が記録地域の内部に属している場合には、記録トリガが発生した時点の前後の時間に取得された画像データがメモリカード40に記録される。
これにより、記録トリガが発生したと判定された場合であっても、当該記記録トリガが発生した時点における車両の位置が、予め定められた記録地域の内部に属していない場合には、画像データが記録部に記録されない。したがって、特定の地域において記録トリガが発生した場合にのみ画像データが記録されるため、記録されるデータ量を削減できる。
この結果、本実施形態に係るドライブレコーダ10によれば、記録されるデータ量を削減できるドライブレコーダを提供できる。
【0047】
また、本実施形態に係るドライブレコーダ10では、CPU11が、車両が車線から逸脱しているか否かを判定することにより、記録トリガが発生した否かを判定する。
これにより、車両が車線から逸脱している場合に記録トリガが発生したと判定することで、事故の発生に繋がる可能性の高い走行状態に、記録トリガの発生を絞ることができる。
【0048】
また、車線から逸脱した場合に記録トリガが発生したと判定して画像データを収集すると、
図6(A)〜
図6(C)に例示したように、発生原因にかかわらず、画像データが収集される。これに対して、本実施形態に係るドライブレコーダ10では、上述したように、所定の記録地域内において車線から逸脱して記録トリガが発生したと判定された場合に画像データが収集されるため、
図6(A)に示した場所のように、飛び出しが起こりやすい危険地帯である場所については危険地帯マスタデータDB58に登録され易く、当該場所において画像データが記録され易く、
図6(B)及び
図6(C)に示した場所のように、危険地帯ではないと看做すことができる場所については危険地帯マスタデータDB58に登録され難く、当該場所において画像データが記録され難い。このため、本実施形態に係るドライブレコーダ10によれば、危険地帯を的確に特定して、車線逸脱の発生原因を特定できる。
【0049】
また、本実施形態に係るドライブレコーダ10では、現在の時刻情報を取得する時刻情報取得部としてのGPSインタフェース19と、画像を記録すべき時間帯である記録時間帯を表す記録時間帯情報を取得する時間帯情報取得部としてのCPU11と、を更に備えている。そして、記録トリガが発生したとCPU11により判定された時点において、現在の車両の位置が記録地域の内部に属し、且つ、GPSインタフェース19により取得された現在の時刻が記録時間帯に含まれる場合に、記録トリガが発生した時点の前後の時間に取得された画像データがメモリカード40に記録される。
これにより、記録トリガ発生時刻の時間帯を限定することにより、記録地帯を時間帯で絞ることができ、全ての時間帯を記録地帯とする場合に比べて、画像の記録容量をより一層削減することができる。
【0050】
尚、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態は、本発明の技術的範囲内で種々の変形や改良等を伴うことができる。
【0051】
例えば、上記実施形態では、車線を逸脱した場合に記録トリガが発生したと判定する場合を例示したが、これに限らず、G値が閾値を超える場合や、エンジン回転数に急激な変化があった、つまり急加減速があった場合等に記録トリガが発生したと判定する構成としても構わない。
【0052】
また、上記
図4に示した処理では、記録トリガが発生したと判定した後で(ステップS1の後で)、現在位置と記録地域の比較(ステップS3)、及び現在時刻と記録時間帯の比較(ステップS5)を実行する構成としたが、まず、現在位置と記録地域の比較(ステップS3)、及び現在時刻と記録時間帯の比較(ステップS5)を実行し、現在位置が記録地域の内部に属しており、且つ、現在時刻が記録時間帯に含まれている場合にのみ、記録トリガの発生の有無を判定する構成としても構わない。
【0053】
また、上記実施形態では、
図5のステップS14及びステップS15においては、収集されたイベントデータの位置(緯度、経度)がイベントデータDB57に登録された過去のイベントデータの位置と一致するか否かにより、今回のイベントデータを危険地帯マスタデータDB58に登録するか否かを判定したが、この判定には、他の条件を加えてもよい。他の条件として、例えば、記録トリガの発生密度が高い地域であることや、重複した撮影を避けるために同一の危険地帯における撮影済み画像枚数が所定枚数以下であることが挙げられる。
【0054】
また、上記実施形態では、
図5のステップS14及びステップS15においては、今回のイベントデータの位置(緯度、経度)がイベントデータDB57に登録された過去のイベントデータの位置と一致するか否かを判別し、一致する場合には、今回のイベントデータを危険地帯マスタデータDB58に登録して記録地域に関する情報を更新する構成としたが、これに加えて、今回のイベントデータが取得された時刻がイベントデータDB57に登録された過去のイベントデータの取得時刻と一致するか否かを判別し、一致する場合には、今回のイベントデータを危険地帯マスタデータDB58に登録して記録時間帯に関する情報を更新する構成としても構わない。
【0055】
また、上記実施形態では、ドライブレコーダ10は、メモリカード40を介して、データ処理装置50とデータをやり取りしていたが、これら双方が無線ネットワーク等に接続可能な通信機能を有する場合、無線ネットワークを介して上記データを送受信するようにしてもよい。例えば、ドライブレコーダ10が、収集したデータを一旦自身が備えるFROM13又はRAM14等の記録部に記録した後、当該データをデータ処理装置50に送信する構成としてもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、記録トリガ発生時の車両の現在位置は、GPS信号により取得していたが、基地局との無線通信により現在位置を取得してもよいし、所定の箇所に設置されたRFIDタグとの近距離無線通信により現在位置を取得するようにしてもよい。また、記録トリガ発生時の時刻は、GPS信号により取得する代わりに、ドライブレコーダ内蔵のタイマから、あるいは電波時計の信号を受信することにより取得しても構わない。
【0057】
また、上記実施形態では、記録トリガが発生したと判定された時点において、現在の車両の位置が記録地域の内部に属し、且つ、現在の時刻が記録時間帯に含まれる場合に、記録トリガが発生した時点の前後の時間に取得された画像データがメモリカード40に記録される構成としたが、時間帯の判定は実施しない構成としても構わない。即ち、現在の車両の位置が記録地域の内部に属している場合には、記録トリガが発生した時点の前後の時間に取得された画像データがメモリカード40に記録される構成としても構わない。