(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記伝熱フィン及び前記ロアプレートの熱容量は、前記配列された電池に生じる一定時間内の最大の発熱量を少なくとも所定温度以下の状態で吸熱することのできる熱容量に設定される
請求項1〜5のいずれか一項に記載の組電池。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、このように構成される組電池にあっては、各電池モジュールの間に確保されるスペースに冷却用の空気などの冷媒が流されることで、それら電池モジュールの冷却が促進される。ところが、冷却用の空気を流すためには、吸気用のファンや空気を流すためのダクトなどの冷却構造が別途に必要となるなど、組電池としての体格の維持ないしは小型化にとって大きな制約になっている。結局のところ、適切な冷却能力を確保しつつ、従来、鉛蓄電池などが設置されていたような限られたスペースにこうした組電池を設置することは容易ではなかった。
【0009】
なおこうした小型化に関する課題は、複数の単電池をケースに収納した電池モジュール(電池)に限られるものではなく、1つの単電池がケースに収納される電池モジュール(電池)にあっても同様である。
【0010】
本発明は、このような実情に鑑みなされたものであって、その目的は、限られたスペースにおいて、好適な冷却能力を確保、維持することのできる組電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決する組電池は、ケース内に発電要素を有する電池が、それらケース表面同士が対向するように配列されて組み付けられる組電池であって、前記対向するケース表面には配列方向に延出する突起が形成されており、前記突起が入り込む面形状を有し、隣接して配置される電池の対向するケース表面に当接される当接部と、該当接部から延出されて前記電池の配列方向に沿って折り曲げられた延出部とを備える伝熱フィンと、前記複数の電池が組み付けられ、前記複数の電池の固定によって前記伝熱フィンの延出部が面接触される伝熱性を有するロアプレートとを備え
、前記ケース表面は、前記突起を複数備え、前記伝熱フィンの前記当接部には、前記複数の突起に対応してそれら突起が入り込む複数の孔が設けられていることを要旨とする。
【0012】
このような構成によれば、電池のケース表面に伝熱フィンが設けられ、その伝熱フィンが伝熱性を有するロアプレートに面接触されることにより、電池の熱が伝熱フィンを介してロアプレートに伝達されるようになる。これにより、電池の熱が、伝熱フィンとロアプレートとに分散されるようになる、換言すると、電池の熱を分散させるための熱容量が組電池全体として増加するため、伝熱フィンの温度上昇率が抑制されて、組電池としての温度上昇についても抑制されるようになる。つまり、組電池として好適な冷却性能が確保、維持されるようになる。
【0013】
また、伝熱フィンの当接部を突起の入り込む面形状にしていることにより、当接部の実体積が減少するため、当接部から延出部へ熱が移動しやすくなる。
複数の孔が設けられることによる当接部の実体積の減少によって当接部から延出部への熱の移動が確実になる。さらに、突起が入り込む面形状は当接部の実体積を減らして伝熱フィンの熱容量を減少させるが、延出部がロアプレートと面接触しているため組電池全体としての熱容量は確保される。
【0014】
それに加え、電池のケースは、内部のガスの発生により膨張するおそれがあるが、当接部に入り込む突起と伝熱フィンとの協働により、ケースの膨張が抑えられるようになる。
また、電池のケース表面の突起が当接部に入り込むことにより、伝熱フィンの移動を規制し、組み付けを容易にすることができる。
【0015】
また、ロアプレートは複数の電池モジュールの外側に設けられるため、その大きさの変更による熱容量の調節が容易であり、組電池としての好適な冷却性能の確保が好適に行えるようになる。
【0016】
さらに、伝熱フィンとロアプレートとから構成される組電池の冷却構造は、必要とするスペースが、冷却ファンを必要とする空冷などに比べて少ないため、組電池としての小型化に対する制約も少ない。これにより、少ないスペースであれ電池を好適に冷却することができるようになる。
【0017】
好ましい構成として、前記伝熱フィンの延出部は、弾性及び伝熱性を有する伝熱シートを介して前記ロアプレートに面接触される。
このような構成によれば、伝熱フィンとロアプレートとの間の面接触が好適に確保・維持されるようになるため、伝熱フィンからロアプレートへの熱移動が迅速になされるようになる。
【0018】
なお、こうした一時的な発熱は、持続するものではないため、その後、ロアプレートなどに蓄熱された熱がそのロアプレートなどから放熱されることにより組電池の温度としても徐々に低下するようになる。
【0019】
好ましい構成として、前記電池の配列方向の両端には伝熱性を有する材料からなるエンドプレートがさらに設けられ、前記エンドプレートはその伝熱性を維持しつつ前記ロアプレートに固定されている。
【0020】
このような構成によれば、ロアプレートの広さを、エンドプレートを固定することのできる広さにさせることで、ロアプレート自身の熱容量を増やすことができるようになる。また、伝熱性を有する材料からなるエンドプレートによって組電池全体としての熱容量が増加するようになるとともに、放熱するときに利用される表面積を増加させることができるようにもなる。
【0021】
好ましい構成として、前記電池は、前記ロアプレートを貫通する孔を介してその裏面から固定部材によって固定されるものであり、前記ロアプレートの裏面には、前記固定部材の頭部全体を収容可能な凹部が設けられてなる。
【0022】
このような構成によれば、電池が固定される面の反対側であるロアプレートの裏面に、電池を接続させるためのボルトなどの固定部材の頭部が突出されないようになるため、例えば、組電池を伝熱性のある筐体等に搭載すれば、筐体等も含めて熱容量を増加させることができる。そして、ロアプレートの裏面が筐体等に広く当接し、筐体等を介してのロアプレートの放熱が行われるようにもなる。また、組電池を装置などの筐体に搭載させるときの制約が少なくなる。
【0024】
好ましい構成として、前記対向するケース表面は前記突起を相対向する位置にそれぞれ備え、前記相対向する位置の突起同士は前記孔の内部で当接する。
【0025】
このような構成によれば、内部のガスの発生による電池のケースの膨張が、当接部に入り込む突起と伝熱フィンとの協働によってより確実に抑えられるようになる。
つまり隣接する電池を、伝熱フィンを挟み込むとともに、突起を当接させることで、伝熱フィンと当接した突起同士とを協働させて電池のケースの膨張を抑制させるようにすることができる。
【0026】
好ましい構成として、前記伝熱フィン及び前記ロアプレートの熱容量は、前記配列された電池に生じる一定時間内の最大の発熱量を少なくとも所定温度以下の状態で吸熱することのできる熱容量に設定される。
【0027】
このような構成によれば、組電池は、充放電が長時間をかけて緩やかに行われるときは発熱量が少ない一方、短時間で急激に行われるときには発熱量が多くなる。そこで、伝熱フィン及びロアプレートの熱容量を、複数の電池に生じる一定時間内の最大の発熱量を少なくとも所定温度以下の状態で吸熱することのできる熱容量とすることで、組電池の温度上昇を抑制することができるようになる。また、こうした熱容量が、それら電池の温度が当該電池の使用可能な温度範囲にある所定の温度以下の状態に維持されるようになる範囲に設定されれば、組電池が温度上昇したとしてもその使用を継続することができるようにもなる。
【発明の効果】
【0028】
この組電池によれば、限られたスペースにおいて、好適な冷却能力を確保、維持することができるようになる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
組電池の一実施形態について、図に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の組電池10は、自動搬送機や荷役用の特殊自動車、電気自動車、ハイブリッド自動車の動力源もしくは補助動力源となる電動モータに電力を供給する電力源(電源)として用いられる。組電池10は、図示しない電池制御装置により当該組電池10に対する電力の充放電が管理されている。
【0031】
図1及び
図2に示すように、組電池10は、二次電池であるニッケル水素蓄電池からなる複数の電池モジュール11(請求項1の電池に相当)が当該モジュールの長手方向に沿うケース表面30(
図3参照)を相対向させて隣接するような配列で配置される。本実施形態では、所用の電力を供給することができるように、組電池10は9個の電池モジュール11から構成されている。また、組電池10は、複数の電池モジュール11が隣接するように配置される方向(配列方向)において、複数の電池モジュール11における両端にそれぞれエンドプレート12,13を備えている。つまり、複数の電池モジュール11は、2つのエンドプレート12,13の間に挟まれるように配列されている。また、組電池10は、複数の電池モジュール11とそれらを挟む2つのエンドプレート12,13とを固定させるロアプレート14を備えている。
【0032】
エンドプレート12,13は、高い熱伝導率からなる伝熱性を有する鉄鋼などの金属材料より構成され、電池モジュール11のケース表面30の大きさと略同等の大きさの表面を有する板状に形成されている。エンドプレート12,13は、配列方向の両端に配置されるそれぞれの電池モジュール11の表面であって、他の電池モジュール11に隣接しない表面である外方表面に対向するように配置される。エンドプレート12,13は、その間に所定の押圧力を付与するように固定されることで、その間に挟まれた複数の電池モジュール11の各ケース表面30にも所定の押圧力を付与させる。エンドプレート12,13は、その間に所定の押圧力を保持するため、上端部が2つのエンドプレート12,13に跨る連結帯16がボルト17にて締結固定されるとともに、下端部がロアプレート14に固定部材としてのボルト15にて締結固定されている。つまり、エンドプレート12,13は、その間隔を伸長させることができないように上下端部がそれぞれ連結帯16及びロアプレート14により固定され、その間に挟まれている複数の電池モジュール11に所定の押圧力を付与しつづけることができるようになっている。
【0033】
ロアプレート14は、高い熱伝導率からなる伝熱性を有するアルミニウムなどの金属材料からなり、板状に形成されている。ロアプレート14は、板状に形成されることで金属材料の量が多くなり、熱容量も大きくなるようになっている。
【0034】
ロアプレート14は、板状の表面に複数の電池モジュール11と2つのエンドプレート12,13とが固定されるとともに、その板状の裏面に複数の電池モジュール11と2つのエンドプレート12,13を固定させるボルト15が取り付けられるボルト取付孔141が形成されている。ボルト取付孔141は、ボルト15の先端であるねじ部が挿通する軸孔と、軸孔よりも大径であってボルト15の基端である頭部が収容される頭部収容凹部とを備えている。ロアプレート14の頭部収容凹部の深さは、ボルト15の頭部の高さよりも深くなるように形成されている。また、各エンドプレート12,13は、ボルト取付孔141に対応する位置に、ボルト15のねじ部がねじ込まれるねじ孔が形成されている。ロアプレート14は、ボルト取付孔141に取り付けられたボルト15のねじ部が軸孔を通りエンドプレート12,13のねじ孔に螺合されることで、エンドプレート12,13が固定される。また、ロアプレート14の裏面は、ボルト15の頭部が頭部収容凹部に収容されるため、ボルト15が取り付けられた状態にあっても、ボルト15の頭部が突出しないようになっている。また、電池モジュール11は、その長手方向の端部にある固定端11Aにボルト15がねじ込まれるねじ孔を有し、ロアプレート14は、電池モジュール11の固定端11Aのねじ孔に対応する位置にボルト取付孔141を有している。なお、電池モジュール11を固定させるボルト15が取り付けられるボルト取付孔141は、図面の都合上、図示されていない。ロアプレート14は、ボルト取付孔141に取り付けられたボルト15のねじ部が軸孔を通り電池モジュール11のねじ孔に螺合されることで、電池モジュール11が固定される。なお、ボルト取付孔141とボルト15との関係は、上述した関係と同様であることから、詳細な説明は割愛する。
【0035】
図3及び
図4に示すように、電池モジュール11は、横長のケースに発電要素を収容して形成されており、長手方向の表面にケース表面部111と、長手方向の端部にケース短側面部112と、短手方向の上部に天面部113と、短手方向の下部に底面部114とを備えている。ケース短側面部112は、天面部113寄りに電極20を備え、底面部114寄りに上述した固定端11Aを備えている。なお、固定端11Aは、電池モジュール11の長手方向の両端又は一方の端に設けられていてもよい。天面部113は、測定部11Bと、安全弁11Cとを備えている。
【0036】
電池モジュール11は、所要の電力容量を得るべく複数、具体的には6個の単電池(図示略)を電気的に直列接続して構成される。電池モジュール11は、6個の個別の直方体状からなる単電池を角形の最も表面積の広い面(表面)が横並びになるように一方向へ配列させた構造となっている。換言すると、電池モジュール11は、角形に樹脂成形されるとともに、その内部に形成された隔壁(図示略)で仕切られることにより、表面を横並びさせるように配列された単電池を収容させる6個の電槽(図示略)が形成される。そして各単電池が、各電槽にそれぞれ収容されることにより電池モジュール11が構成される。こうした電池モジュール11は、そのケース表面部111が、各単電池の表面が横並びに一方向に配列された連なりに対応する。
【0037】
電池モジュール11は、そのケース表面部111のケース表面30に、隣接する電池モジュール11のケース表面30との間に各種の突起31〜36が備えられている。突起31,32,33は電槽の隔壁に対応する位置に設けられているものであり、突起34,35は隣接する電池モジュール11との位置合わせに用いられる。突起36は、電池モジュール11のケース表面部111のケース表面30に対して突出されているとともに、ケース表面30に対して垂直な側面を有する円柱状に形成されている。突起36は、電池モジュール11の内部のガス発生によるケースの膨張をエンドプレート12,13からの押圧力により抑制させるようにもしている。なお、その他の突起31,32,33,34,35についても、突起36と同様の高さに形成されていたり、対向する突起に当接したときの長さが突起36により確保される距離と同じ長さとなるのであれば、電池モジュール11に生じる部分的なケースの膨張を抑制させることができる。
【0038】
図5及び
図6に示される、伝熱フィン40が、本実施形態では、隣接する電池モジュール11の間に挟み込まれている。伝熱フィン40は、隣接する電池モジュール11の間に確保された冷却用のスペースに配置される。
【0039】
伝熱フィン40は、高い熱伝導率からなる伝熱性を有するアルミニウムなどの金属材料より形成されている。伝熱フィン40は、その厚みが各種の突起31〜36のうちの一番高い高さ、例えば突起36の高さの略2倍の厚さに設定されている。
【0040】
伝熱フィン40は、電池モジュール11のケース表面30に形成された各種の突起31〜36が入り込む面形状に形成された当接部40Aと、当接部40Aから延出されて複数の電池モジュール11の配列方向に沿って折り曲げられた延出部40Bとを備えている。
【0041】
当接部40Aは、その表面を電池モジュール11のケース表面30に当接させることができる形状に形成されている。当接部40Aは、電池モジュール11のケース表面30の各種の突起31〜36に対応する部分に、それら各種の突起31〜36が入り込む孔が形成されている。詳述すると、当接部40Aは、突起31〜33に対応する孔としての対応孔41〜43を備え、突起34,35に対応する孔としての対応孔44,45を備え、突起36に対応する孔としての対応孔46を備えている。これら対応孔41〜46は、打ち抜き加工などの公知の加工方法により当接部40Aに形成されている。なお、当接部40Aは、対応孔41〜46が形成されることでその実体積が、対応孔41〜46の形成されていない状態の体積(当接部40Aの外周によって確保される体積)に比べて少ない体積、例えば、半分の体積とされる。つまり、当接部40Aは、体積が少ないことに応じて熱容量も少なくなっており、当接部40Aの熱が、より熱容量の多いロアプレート14へ移動しやすいようになっている。
【0042】
これにより、隣接する電池モジュール11のケース表面30の間に挟まれた伝熱フィン40は、それぞれ対向する電池モジュール11のケース表面30の各種の突起31〜36を対応孔41〜46に入り込ませる。つまり伝熱フィン40は、電池モジュール11のケース表面30に対向することができる。このように伝熱フィン40の対応孔41〜46に各種の突起31〜36が入り込むことによって、伝熱フィン40が電池モジュール11のケース表面30に配置されたとき、その移動が規制されるようにもなる。
【0043】
また、伝熱フィン40の厚みは各種の突起31〜36のうちの一番高い高さの略2倍の厚みであることから、隣接する電池モジュール11がそれらケース表面30の各種の突起31〜36のうちの一番高いものを相互に当接させるとき、伝熱フィン40も隣接する電池モジュール11のケース表面30にそれぞれ当接する。逆に言えば、伝熱フィン40が隣接する電池モジュール11のケース表面30にそれぞれ当接するとき、各種の突起31〜36のうちの一番高い高さのものも相互に当接する。隣接する電池モジュール11は、伝熱フィン40を挟み込むとともに、各種の突起31〜36を当接させるようにすることで、伝熱フィン40と各種の突起31〜36とを協働させて、電池の膨張を抑制させるようにもなる。なお、突起は、一部の突起のみが当接するようになっていてもよい。例えば、当接する突起は、膨張が生じやすい中央部分に配置されたもののみでもよいし、公差の関係等で一部のみが当接するものでもよい。
【0044】
図7及び
図8に示すように、延出部40Bは、伝熱フィン40のうち、隣接する電池モジュール11の間から延出された部分である。延出部40Bは、電池モジュール11の直下で当接部40Aに対して、略直角に折り曲げられて構成されている。電池モジュール11の直下で延出部40Bが略直角に折り曲げられることによって電池モジュール11と延出部40Bとの間の間隔が狭くなり、必要とされるスペースが少なくもなる。なお本実施形態では、伝熱フィン40の周りのスペースが極めて少ないため当該スペースによる冷却が困難であるが、後述するように、延出部40Bがロアプレート14に面接触することによる組電池全体として熱容量の増加する。これによって、伝熱フィン40の熱はロアプレート14などにも分散され、電池モジュール11の温度上昇が抑制される(冷却される)ようになる。
【0045】
延出部40Bの延出されている長さ、すなわち、伝熱フィン40の長手方向に対する幅は、電池モジュール11の底面部114の長手方向に対する幅以下の長さである。よって、伝熱フィン40が隣接する電池モジュール11の間に配置されたとき、延出部40Bは、隣接する電池モジュール11のうちの一方の電池モジュール11の底面部114に対向するように配置されるようになる。
【0046】
また、本実施形態では、延出部40Bの体積は、当接部40Aの外周形状が確保する体積(対応孔41〜46を有さないと仮定したときの体積)の5分の1から6分の1である。しかしながら、延出部40Bの体積は、孔などが形成されていないため、当接部40Aの実体積と比較すれば、例えば、当接部40Aの実体積は半分であれば、5分の2から3分の1となる。つまり、延出部40Bは、その熱容量が比較的多くなるように構成されており、当接部40Aの熱が移動しやすいようになっている。なお、当接部40Aの実体積が減ることにより伝熱フィン40の熱容量も減少するが、後述するように、延出部40Bがロアプレート14と面接触しているため、組電池全体として必要とされる熱容量は維持される。
【0047】
図9及び
図10を参照して、組電池の構成を詳細に説明する。
9個の電池モジュール11がエンドプレート12,13に挟まれるように配列配置されている。各電池モジュール11は、隣接する電池モジュール11の間にそれぞれ伝熱フィン40を挟み込んでいる。なお、電池モジュール11の配列の両端に位置する電池モジュール11は、その外側表面にエンドプレート12,13が当接し、伝熱フィン40は配置されていないが、放熱はエンドプレート12,13を介して行われる。また、電池モジュール11とエンドプレート12,13との間に伝熱フィン40を配置させてもよい。伝熱フィン40の当接部40Aは、隣接する電池モジュール11のそれぞれのケース表面30に当接されている。伝熱フィン40の延出部40Bは、電池モジュール11の配列方向に対して所定の方向(
図9及び
図10では左方向)に向くように配置されることで、各電池モジュール11の底面部114に沿って一列に並ぶように配列される。なお、ロアプレート14に熱を伝えることができるように配置できるのでれば、延出部40Bの長さが長ければ、重なるように配置させてもよい。
【0048】
電池モジュール11は、その底面部114をロアプレート14に対向させて、ロアプレート14に固定される。なお、電池モジュール11は、底面部114に延出部40Bが延出されているとき、その底面部114を延出部40Bを介してロアプレート14に対向させる。ロアプレート14は、延出部40Bが配置される部分に伝熱シート18が配置されている。伝熱シート18は、電池モジュール11がロアプレート14に固定されたとき、電池モジュール11から延出される延出部40Bが当接する位置に配置されている。なお、本実施形態では、ロアプレート14は、電池モジュール11の底面部114から突出される延出部40Bが当接する部分に凹部が形成され、その凹部に伝熱シート18が配置されている。
【0049】
伝熱シート18は、例えばシリコーン樹脂やアクリル樹脂などの樹脂より形成され、弾性を有するとともに、伝熱性を有する。
伝熱シート18は、その弾性により延出部40Bと面接触するとともに、それらの間に密着性を確保し、その確保した密着性を維持する。面接触とその密着性を確保するために、延出部40Bは伝熱シート18に押し付けられるかたちに配置される。なお、延出部40Bは伝熱シート18から反発力を受けるが、当接部40Aの対応孔41〜46に各種の突起31〜36が入り込むことによる移動規制によって、その位置が保持されて、面接触とその密着性が維持される。
【0050】
伝熱シート18は、その伝熱性(熱伝導性)により延出部40Bとロアプレート14との間の効率の良い熱移動を可能にさせる。つまり、延出部40Bの温度がロアプレート14の温度よりも高いとき、延出部40Bからロアプレート14へ熱が移動して、延出部40Bの温度が低下される。例えば、延出部40Bの体積が当接部40Aの実体積の5分の2から3分の1であるとすると、ロアプレート14の厚みが、少なくとも延出部40B(伝熱フィン40)の厚みの略3倍であれば、ロアプレート14の熱容量は当接部40Aの熱容量以上となる。よって、当接部40Aからロアプレート14への熱の移動がより好適になされることが期待される。
【0051】
また、ロアプレート14にエンドプレート12,13が締結固定されることで、エンドプレート12,13を含めての熱容量の増加が図られ、当接部40Aからロアプレート14への熱の移動がより一層好適になされる。併せて、ロアプレート14としては放熱用の表面積としてエンドプレート12,13の表面積が増加するため、放熱が促進され、当接部40Aからロアプレート14へ移動させることのできる熱量を増加させたり、熱を移動させるサイクルをより短い間隔にしたりすることができる。
【0052】
この組電池10の作用について説明する。
組電池10を構成する電池モジュール11が急速充電などによって組電池10から自然に放熱される熱量より多くの熱量を発生させたとしても、その発生された熱が当接部40Aから延出部40B、伝熱シート18を介してロアプレート14へ移動される。このように熱が移動されることによって、電池モジュール11の温度が使用可能な温度範囲に維持されるようになる。
【0053】
例えば、組電池10が自動搬送機に用いられた場合、自動搬送機が通常通りに走行しているとき、電池モジュール11が発生する熱量は、組電池10から自然に放熱される熱量に近いレベルであって、電池モジュール11の温度が上昇し続けることはない。一方、電池モジュール11が急速充電されるときは、短時間ながらも、電池モジュール11から発生される熱量が組電池10から自然に放熱される熱量よりも多くなる。このように、電池モジュール11から短時間に多くの熱が発生されるときであっても、その発生した熱は電池モジュール11からロアプレート14及びロアプレート14に接続されている筐体やエンドプレート12,13などに分散されるため、電池モジュール11の温度が使用可能な温度範囲に維持されるようになる。
【0054】
このようなことから、各伝熱フィン40及びロアプレート14の熱容量は、電池モジュール11から短時間に発生される熱量、例えば最大の発熱量(急速充電の際の発熱量など)を少なくとも一定の温度範囲内で吸熱することのできる熱容量に設定される。さらに、電池モジュール11から短時間(一定時間)に発生される熱量を吸熱したところで、電池モジュール11の温度が使用可能な温度範囲に維持されるような熱容量に設定されることがより好ましい。逆に、各伝熱フィン40及びロアプレート14の熱容量に応じて電池モジュール11の温度が使用可能な温度範囲に維持される短時間(一定時間)での発熱量、例えば最大の発熱量を求めることができることから、その求められた短時間での発熱量(最大の発熱量)を条件として電池モジュール11(組電池10)を運用することができるようになる。なお、各伝熱フィン40及びロアプレート14の熱容量のみではなく、ロアプレート14に接続されるエンドプレート12,13や筐体の熱容量を考慮してもよい。
【0055】
また、ロアプレート14に各伝熱フィン40が熱的に接続させることから各伝熱フィン40の温度が均一化され、すなわち各電池モジュール11の温度の均一化が図られ、電池温度のばらつきを要因とする電池の劣化が抑制されるようにもなる。
【0056】
また、この組電池10は、ボルト15がボルト取付孔141内部に存在し、ボルト15の頭部が突出していない。そのため、自動搬送機などの装置に載置されるとき、その装置の載置面に当接されるロアプレート14の裏面に突起がないため、装置の載置面を平面とすることで、装置の載置面を熱の移動先及び放熱先として利用することが容易である。これにより、組電池10として熱容量を増加させたり、迅速に放熱させたりすることが容易になる。なお装置の載置面は、伝熱性を有する材料から構成されていることが好ましい。
【0057】
本実施形態によれば、限られたスペースにおいて、好適な冷却能力を確保、維持することのできる組電池を提供することができる。
以上説明したように、本実施形態の組電池によれば、以下に列記するような効果が得られるようになる。
【0058】
(1)電池モジュール11のケース表面30に伝熱フィン40が設けられ、その伝熱フィン40が伝熱性を有するロアプレート14に面接触されることにより、電池モジュール11の熱が伝熱フィン40を介してロアプレート14に伝達される。これにより、電池モジュール11の熱が、伝熱フィン40とロアプレート14とに分散されるようになる、換言すると、電池モジュール11の熱を分散させるための熱容量が組電池全体として増加するため、伝熱フィン40の温度上昇率が抑制されて、組電池10としての温度上昇についても抑制されるようになる。つまり、組電池10として好適な冷却性能が確保、維持されるようになる。このように、組電池全体として熱容量を増加させて、電池モジュール11の熱を分散させることにより、スペース等の関係でファンを設けられない機器や、移動速度が遅いため外気による冷却が期待できない機器(自動搬送機等)などでも、好適な冷却性能が確保されるようになる。
【0059】
また、伝熱フィン40の当接部40Aを突起31〜36の入り込む面形状にしていることにより、当接部40Aの実体積が減少するため、延出部40Bへの熱が移動しやすくなる。さらに、突起31〜36が入り込む面形状は当接部40Aの実体積を減らして伝熱フィン40の熱容量を減少させるが、延出部40Bがロアプレート14と面接触しているため組電池全体としての熱容量は確保される。
【0060】
それに加え、電池モジュール11のケースは、内部のガスの発生により膨張するおそれがあるが、当接部40Aに入り込む突起31〜36と伝熱フィン40との協働により、ケースの膨張が抑えられるようになる。
【0061】
また、電池のケース表面30の突起31〜36が当接部40Aに入り込むことにより、伝熱フィン40の移動を規制し、組み付けを容易にすることができる。
また、ロアプレート14は複数の電池モジュール11の外側に設けられるため、その大きさの変更による熱容量の調節が容易であり、組電池10としての好適な冷却性能の確保が好適に行えるようになる。
【0062】
さらに、伝熱フィン40とロアプレート14とから構成される組電池10の冷却構造は、必要とするスペースが冷却ファンを必要とする空冷などに比べて少ないため、組電池10としての小型化に対する制約も少ない。これにより、少ないスペースであれ電池モジュール11を好適に冷却することができるようになる。
【0063】
(2)伝熱フィン40の延出部40Bが伝熱シート18を介してロアプレート14に面接触されるため、伝熱フィン40とロアプレート14との間の面接触が好適に確保・維持され、伝熱フィン40からロアプレート14への熱移動が迅速になされるようになる。
【0064】
(3)組電池10は、充放電が長時間をかけて緩やかに行われるときは発熱量が少ない一方、短時間で急激に行われるときには発熱量が多くなる。そこで、伝熱フィン40及びロアプレート14の熱容量を、複数の電池モジュール11に生じる一定時間内の最大の発熱量を少なくとも所定の温度以下の状態で吸熱することのできる熱容量とすることで、組電池10の温度上昇を抑制することができるようになる。また、こうした熱容量が、それら電池モジュール11の温度が電池モジュール11の使用可能な温度範囲にある所定の温度以下の状態に維持されるようになる範囲に設定されれば、組電池10が温度上昇したとしてもその使用を継続することができるようにもなる。
【0065】
なお、こうした一時的な発熱は、持続するものではないため、その後、ロアプレート14などに蓄熱された熱がそのロアプレート14などから放熱されることにより組電池10の温度としても徐々に低下するようになる。
【0066】
(4)ロアプレート14の広さを、エンドプレート12,13を固定させることのできる広さにさせることで、ロアプレート14自身の熱容量を増やすことができるようになる。また、伝熱性を有する材料からなるエンドプレート12,13によって組電池10としての熱容量が増加するようになるとともに、放熱するときに利用される表面積を増加させることができるようにもなる。
【0067】
(5)電池モジュール11が固定される面の反対側であるロアプレート14の裏面に、電池モジュール11を接続させるためのボルト15の頭部が突出されないため、例えば、組電池10を伝熱性のある筐体等に搭載すれば、筐体等も含めて熱容量を増加させることができる。そして、ロアプレート14の裏面が筐体等に広く当接し、筐体等を介してのロアプレート14の放熱が行われるようにもなる。また、組電池10を自動搬送機などの装置の筐体に搭載させるときの制約が少なくなる。
【0068】
(6)電池モジュール11のケース表面30の突起36に対応して伝熱フィン40の対応孔46が形成されることにより、電池モジュール11の表面の突起に伝熱フィン40の対応孔が入り込むことで電池モジュール11に伝熱フィン40が好適に位置決めされるようになる。
【0069】
(7)電池モジュール11のケース表面30の突起(突起36など)は、電池モジュール11に生じるケースの膨張を抑制させる。つまり、隣接する電池モジュール11を、伝熱フィン40を挟み込むとともに、突起(突起36など)を当接させることで、伝熱フィン40と当接した突起(突起36など)同士とを協働させて電池の膨張を抑制させるようにすることができる。
【0070】
(その他の実施形態)
なお上記実施形態は、以下の態様で実施することもできる。
・上記実施形態では、各種の突起31〜36のうちの一番高い高さの略2倍が伝熱フィン40の厚さである場合について例示した。しかしこれに限らず、一部の各種の突起31〜36の高さの2倍が伝熱フィンの厚みを越えるようにしてもよい。これによっても、組電池が組み立てられるとき、対応孔内にて当接した突起がつぶれることで、伝熱フィンの電池モジュールの表面への当接が確保される。また、つぶされた方向に対する反力を有する突起は、伝熱フィンと協働して電池モジュールの膨張を抑制する。これによって、組電池の設計自由度の向上が図られるようになる。
【0071】
・上記実施形態では、各種突起31〜36が電池モジュール11の両方のケース表面30に設けられている場合について例示した。しかしこれに限らず、各種突起の少なくとも一部が電池モジュールの片方のケース表面にのみ設けられていてもよい。このとき、片方のケース表面にのみ設けられた突起は、隣接する電池モジュールのケース表面に当接可能な長さに形成されてもよい。これにより、組電池の設計自由度の向上が図られる。
【0072】
・上記実施形態では、突起36は、電池モジュール11のケース表面部111のケース表面30に対して垂直な側面を有する円柱状である場合について例示した。しかしこれに限らず、突起は、電池モジュールのケース表面部のケース表面に対して傾斜した側面を持つ円柱状、例えば円錐の一部からなるような形状であってもよい。このとき、放熱フィンの対応孔は、突起の最大径の部分に応じた大きさに形成されたり、円柱の形状に合わせて形成されたりすればよい。これにより、組電池の設計自由度の向上が図られるようになる。
【0073】
・上記実施形態では、ボルト15が電池モジュール11やエンドプレート12,13をロアプレート14に固定させる場合について例示した。しかしこれに限らず、電池モジュールやエンドプレートのロアプレートへの固定には、ボルト以外の固定部材、例えば、ねじ、リベットその他公知の固定用の部材を用いることができる。これにより、組電池の設計自由度の向上が図られる。
【0074】
・上記実施形態では、エンドプレート12,13が鉄鋼から構成されている場合について例示した。しかしこれに限らず、エンドプレートは、熱伝導性を有するものであれば、アルミニウムや、アルミニウム合金や、鉄鋼以外の金属、その他金属以外の部材から構成されていてもよい。また、エンドプレートに放熱をさせたり、熱移動をさせたりする必要がなければ、樹脂などから構成されていてもよい。これにより、組電池の構成自由度の向上が図られる。
【0075】
・上記実施形態では、エンドプレート12,13が板状である場合について例示した。しかしこれに限らず、エンドプレートは、複数の電池モジュールに押圧力を加えることのできる剛性を備えるのであれば板状以外の構造であってもよい。例えば、エンドプレートは、凹凸や空間を有していてもよい。これにより、組電池の構成自由度の向上が図られる。
【0076】
・上記実施形態では、伝熱フィン40の厚みが各種の突起31〜36の一番高い高さの略2倍である場合について例示した。しかしこれに限らず、伝熱フィンの当接部が電池モジュールのケース表面に当接することができるのでれば、伝熱フィンの厚みは、各種突起の一番高い高さの略2倍よりも厚くてもよい。これによって、組電池の設計自由度の向上が図られるようになる。
【0077】
・上記実施形態では、当接部40Aの実体積は、当接部40Aの外周によって確保される体積に比べて半分の体積とされる場合について例示した。しかしこれに限らず、適切な熱移動ができるのであれば、当接部の実体積は、当接部の外周によって確保される体積に比べて半分より多い体積であってもよいし、半分よりも少ない体積であってもよい。これにより、組電池の設計自由度の向上が図られるようになる。
【0078】
・上記実施形態では、各対応孔41〜46が貫通孔である場合について例示したが、これに限らず、各種の突起を収容可能であれば、各対応孔の少なくとも一部が有底孔として形成されてもよい。これにより、組電池の設計自由度の向上が図られるようになる。
【0079】
・上記実施形態では、延出部40Bの体積は、当接部40Aの実体積の5分の1から6分の1である場合について例示した。しかしこれに限らず、適切な熱移動ができるのであれば、延出部の体積は、当接部の実体積の5分の1よりも多くてもよいし、6分の1よりも少なくてもよい。これにより、組電池の設計自由度の向上が図られるようになる。
【0080】
・上記実施形態では、伝熱フィン40の延出部40Bは、電池モジュール11の配列方向の一方向に折り曲げられている場合について例示した。しかしこれに限らず、伝熱フィンの延出部は、ロアプレートに熱を伝えることができるのであれば、配列方向の両方向に折り曲げられていてもよい。これにより、組電池の設計自由度の向上が図られるようになる。
【0081】
・上記実施形態では、延出部40Bの幅は、電池モジュール11の底面部114の長手方向に対する幅よりも少し短い場合について例示した。しかしこれに限らず、延出部の幅は、ロアプレートに熱を伝えることができるのであれば、電池モジュールの底面部の長手方向に対する幅よりも短くても、逆に、長くてもよい。長いときは、隣接する電池モジュールの底面部に延出された他の延出部と重なってもよい。また、他の延出部と重なる場合、ロアプレートとの間に隙間が生じやすいが、弾性を有する伝熱シートにより、ロアプレートとの間の隙間を埋めるようにすればよい。これにより、組電池の設計自由度の向上が図られるようになる。
【0082】
・上記実施形態では、ロアプレート14の厚みが、伝熱フィン40の厚みの略3倍である場合について例示した。しかしこれに限らず、適切な熱容量が確保できるのであれば、ロアプレートの厚みは、伝熱フィンの厚みの3倍よりも厚くてもよいし、伝熱フィンの厚みの略3倍よりも薄くてもよい。これにより、組電池の設計自由度の向上が図られるようになる。
【0083】
・上記実施形態では、ロアプレート14、及び、伝熱フィン40がアルミニウムから構成されている場合について例示した。しかしこれに限らず、好適な熱伝導性を有しているのであれば、ロアプレート及び伝熱フィンの少なくとも一方が、アルミニウム合金や、アルミニウム以外の金属、その他金属以外の部材から構成されていてもよい。これにより、組電池の構成自由度の向上が図られる。
【0084】
・上記実施形態では、電池モジュール11のケース表面30に伝熱フィン40が直接に当接する場合について例示した。しかしこのとき、電池モジュールのケース表面と、伝熱フィンとの間に、接触性や熱伝導性を高める材料や部材、例えばグリスやシリコーン樹脂などが設けられてもよい。これにより、組電池の熱伝導性の向上が図られるようになる。
【0085】
・上記実施形態では、電池モジュール11は、複数の単電池がその表面が横並びになる態様でケースに収容されている場合について例示した。しかし、これに限らず、電池モジュールは、複数の単電池をその他の態様で配置させているものであってもよい。これにより、組電池の構成自由度の向上が図られる。
【0086】
・上記実施形態では、組電池は電池モジュール11が配列されたものである場合について例示した。しかしこれに限らず、組電池は、ケースに収納された単電池が配列されたものであってもよい。これにより、組電池の構成自由度の向上が図られる。
【0087】
・上記実施形態では、電池モジュール11はニッケル水素蓄電池により構成される場合について例示した。しかしこれに限らず、電池モジュールは、二次電池(蓄電池)であればニッケルカドミウム電池や、リチウムイオン電池などのであってもよい。これにより、組電池の適用範囲の拡大が図れるようになる。
【0088】
・上記実施形態では、組電池10は自動搬送機や自動車などの電動モータの電源に用いられる場合について例示した。しかしこれに限らず、組電池は、電源として必要とされるのであれば、自動搬送機や自動車以外の移動体や、固定設置される電源として用いられてもよい。また、電動モータ以外の電源として用いられてもよい。これにより、組電池の適用範囲の拡大が図られるようになる。