(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ヒンジ可動性タブ部がヒンジに沿って前記第1の部分に実質的に垂直に保持されるとき、前記第3の磁場センサが、前記第1の部分に直角な軸上の磁場を測定するように配列された請求項3又は4に記載の測定装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の詳細な記載には、本発明の態様の完全な理解を与えるべく、多くの特定の詳細が規定される。当業者には、本発明のこれらの態様がこれらの特定の詳細の幾つかがなくても実施し得ると理解されるであろう。別の例では、本発明の態様を曖昧にしないように、既知の方法、手順、コンポーネント及び構造が詳細に記載されていない。
【0010】
本発明の態様は、異方性磁気抵抗(AMR)技術に基づく磁場センサを含む。薄膜パーマロイ(鉄とニッケルの磁性合金)材料は、シリコンウエハ上に堆積され、一方で強磁場がパーマロイ抵抗器を作るために掛けられる。これらパーマロイ抵抗器の磁性ドメインが適用された場と同じ方向に整列され、それによって、磁化ベクトルが確立される。続くリソグラフィおよびエッチング工程が、AMR抵抗器の形状を規定する。
【0011】
本発明の少なくとも一つの態様を詳細に説明する前に、本発明は、以下の記載に規定された或いは図に示されたコンポーネントの構造や配置の詳細の適用に制限されるものではないことを理解すべきである。本発明は、他の態様を受容し得、種々の仕方で実施、実行され得る。
また、ここに採用された用語や表現は記載の目的のためであり、限定的に見なすべきではない。
【0012】
明確化のために、別の態様の文脈に記載された本発明のある特徴は、他の単一の態様に組み合わせて提供され得ると理解される。逆に、単一の態様の文脈に簡略化のために記載された本発明の種々の特徴は、別々に或いは如何なる適切な副次的組合せにして提供され得る。
【0013】
操作において、AMR抵抗器を通る電流、および外部磁場、例えば地球局所磁場は磁化ベクトルを変性し、AMRの抵抗値を変化させる。これは、当業者によって知られ、理解される。
【0014】
図1を参照すると、4つのAMR抵抗器R1−R4がホイートストーン・ブリッジ配列に作り込まれる。
図1に示された回路は、1つのセンサを表し、概略方向合わせされたときに、1つの磁場軸における磁化を検知することを意味する。X、YおよびZ軸の各軸における磁場を検出するために、3つのそのような回路が提供され、そのような測定を行なうために互いに対して方向合わせされる。
【0015】
以下に詳しく記載されるように、本発明の態様は、各ブリッジ回路における4つのAMR抵抗器間の良いマッチングを提供し、したがって、外部磁場がないときに、ブリッジはバランスし、2つのアウトプットノード、アウト+及びアウト―間でほぼ0のボルト差を示す。外部磁場の存在下で、AMR抵抗器は磁場の大きさと極性に従って変化し、その結果、差異ボルト信号は2つの出力ノードのアウト+とアウト−上に現れる。
【0016】
本発明の一態様は、AMR抵抗器R1−R4の各々は、パーマロイ組立てステップに続いて付加された短絡バーと共に組み立てられる。知られるように、これらの短絡バーは、“バーバー極”構造として参照されるものを形成するために、AMRセンサと抵抗器に共通である。その“バーバー極”構造は、外部磁場に対してセンサ出力を線状化する。セットコイルは、以下により詳しく記載されるように、校正システムの一部として初期磁化ベクトル方向を設定するために備えられる。
【0017】
図2を参照すれば、磁気センサ100が、シリコンウエハ上に堆積された、薄膜パーマロイ材料を見下ろし、(見通す)上面透視図によって示される。
図2に示された描写は、C−C線に沿って切り取られたコンポーネント100の断面図である
図3に見られる複数層の“積み重ね”である。
【0018】
図2を参照すれば、第1層102は、それ自身に内向きに螺旋状にされた平面構造として方向合わせされたセットコイルである。
図2に示されたように、セットコイル102は、
図3に示されたシリコン層104の“下に”あり、その上に、複数のパーマロイリード106が堆積されている。これらパーマロイリード106の配向及び構造は以下に説明されるが、“下に”は単に相対的位置であり、限定的ではない。
【0019】
本明細書の慣例として、しかし、他に断り書きがない限り本発明の如何なる態様にも限定されないもので、“逆スラッシュ”、すなわち上から右下へ配列された、
図2に
\\\の如くに示されたようなそれら短絡バー108は、陰極性を示し、“前向きスラッシュ”、すなわち上から左下へ向きの
図2に示した///の如くに示された短絡バーは陽極性を有するものとして参照される。
【0020】
本明細書の慣例として、しかし、他に断り書きがない限り本発明の如何なる態様にも限定されないもので、“逆スラッシュ”、すなわち上から右下へ配列された、
図2に→→→の如くに示されたようなそれら短絡バー108は、陰極性を示し、“前向きスラッシュ”、すなわち上から左下へ向きの
図2に示した///の如くに示された短絡バーは陽極性を有するものとして参照される。
【0021】
パーマロイリード106の部分の上に配置された短絡バー108は、シリ−ズで、および
図1に示された機能回路を得るためにホイートストーン・ブリッジ配列に配置されたバーバー極構造を形成する。
【0022】
コンタクトパッドはセットコイル102のアウト+およびアウト−ノード、バイアス+およびバイアス−ノード、並びにイフ+およびイフ−ノードを接続するために備えられる。これら出力パッドのセンサ部100へ接続する機構及び方法は、当業者によく知られており、ここで述べる必要はない。
【0023】
図4を参照すると、セットコイル102は、第1および第2の
連続する幅のコイル部202,204を有する。本明細書の慣例によって、IF+に導入される電流値Iは、第1のコイル部202のI
UP方向の電流および第2コイル部のI
DOWN方向の電流を発生させる。結果として、セットコイル102を流れる電流Iは、バーバー極構造のセットコイルに近接した位置に所定の磁性化ベクトルを与える。
【0024】
有利なことには、本発明の態様は
図2に示されたようなバーバー極構造のレイアウトのために、小型でよくバランスしたセンサを提供する。センサ100の第1の脚部110におけるバーバー極構造を参照すると、全ての陰極性構造は互いにシリーズであるが、セットコイル102の第1のコイル部202を横切ってうねっている。短絡バー組合せを有するパーマロイ、すなわちバーバー極構造は、シリコン層104上に堆積された導電性リード116の操作によってシリーズで接続される。加えて、陽極性のバーバー極構造は、また互いにシリーズであるが、セットコイル102の第1のコイル部202を横切ってうねっている。これはまた、セットコイル102の第2コイル部204に対してセンサ100の第2脚部112にあるバーバー極構造にとってまた事実である。
【0025】
このように、第1
コイル区分110にある陽極性のシリーズ接続されたバーバー極構造は、
図1の描写に示されたように単一抵抗器R1と同等である。第1
コイル区分110にまたある陰極性のシリーズで接続されたバーバー極構造は、第2の抵抗器R2として機能するように組合わせる。第2
コイル区分112に関し、シリーズで接続された陰極性のバーバー極構造は単一抵抗器R4として機能または操作するように組み合わせ、第2
コイル区分にあるシリーズで接続された陽極性のバーバー極構造は単一抵抗器R3として機能または操作するように組み合わせる。
【0026】
有利なことに、本発明の一つの態様において、バーバー極構造に接続する導電体116の“ネスティング”120は、前記2つの脚が均一に互いにマッチングするようにホイートストーン・ブリッジ内に抵抗バランスを提供する。さらに、付加的リード長114が、ホイートストーン・ブリッジの両脚に見られる総抵抗値を調整しバランスするように導電体116中に備えられる。
【0027】
操作において、本発明の態様は、セット/リセット機能性を用いる磁気計よりも低電力消費量をもたらす。知られているように、セット/リセット特性は、バーバー極構造の磁性ドメインを反対方向にはじく。このはじき(“flipping”)の結果として、測定信号は極性をまた変更する。抵抗器製造の許容誤差に起因するセンサ・オフセットは、同じ値に留まるが、2つの読み取りを差し引くことによって、オフセット誤差は出力信号から除去し得る。
【0028】
しかし乍、セット/リセット特性は、AMRセンサの近傍にある導電体を通過する著しい電流を要することが知られている。これは、バッテリー寿命、すなわち運転時間を最大化するために低電力消費が重要である自動車用途に不利である。
【0029】
本発明の一つの態様においては、リセット機能が除去され、セット機能頻度は桁違いに減少する。各測定のためにセットおよびリセット電流を流す代わりに、セット電流のみがバーバー極構造の各磁性軸の方向を合わせるために、セットコイル102を通過して流される。この作用は、これらバーバー極構造の磁気ドメイン配向を一定の方向へ並べる。こうして、既知のシステムに比べて大へん長時間に渡って、セットコイル102を通過する電流を必要とせず、こうして電力を節約する。
【0030】
本発明の一つの態様にしたがって、AMR磁気ドメインが外部干渉によって妨げられるまで、セット作用が再び適用されることはない。通常の操作において、数分から数日の範囲の比較的長時間に渡って、そのような妨げは起こらないと予想される。セットおよびリセット電流を使用する方法、および各測定毎のおよび50回/秒の測定頻度に相当する電力要求と云う事実を考慮すれば、本発明の態様に従う方法は、数桁違いで電流消費を低減する。
【0031】
しかし、セット機能のみを使用することは、センサ・オフセットの低下効果および温度に起因するオフセット漂流に敏感であり得ることは指摘されるべきである。本発明の一つの態様において、ソフトウエアに基づく自動校正システムが使われる。
【0032】
自動校正システムは、センサ出力において、地球の磁場に関連するデバイスの位置の変化に応答して変化するように見える。如何なる特定の場所においても、地球の磁場は均一な局所場として考慮し得ることが指摘される。したがって、センサが異なる位置と配向を通って回転するにしたがって、当該センサは最大および最小の読み取りを経験するであろう。それら2つの読み取り間の違いは、地球磁場の大きさの2倍を表し、その平均はセンサ・オフセットになるであろう。もしセンサ・オフセット値が所定の閾値より大きければ、セットパルスは、セットコイルを介して送られる。
【0033】
本発明の一つの態様において、
図5を参照すれば、混合信号ASIC 402が3つの分離したセンサ404,406および408、すなわちX、YおよびZ軸の各々の1つと連結して、完全な磁場測定システムを提供する。一つの態様において、ASIC 402は、0.6μmの3つの金属層および2つのポリシリコン層を有するCMOSでデザインされる。チップ領域は、約2.5mm×1.7mmである。センサ404,406および408におけるAMRホイートストーン・ブリッジの各々から、差異ボルト信号アウト+およびアウト−が3つの同等の信号処理チャンネル410,412,および414へ供給され、それらのチャンネルは低ノイズ同調、オフセット調整、感度調整、温度補償およびアナログのデジタル変換をもたらす。
【0034】
各デバイス400は、感度、オフセット、バイアス電圧、発振器周波数等のパラメータに対して個別に調整され、試験される。校正情報は、工場のトリミング工程中、ヒューズ・アレイ416の内部に格納される。バンドギャップ/バイアス回路418は、内部標準電圧およびアナログ回路及びセンサブリッジのためのバイアス電流を設定する。セット・モジュール部420のオンチップ駆動トランジスタは、セットコイル用の2.5μ秒までの間、名目上450mAの電流を供給する。セット操作中に要求されるエネルギーは、電源から連続的に送られる外部10マイクロファラッド(μF)低ESRキャパシタ(図示せず)中に格納される。I
2Cデジタル通信モジュール422は、FASTモードで、すなわち400KHz時計速度まで操作され、外部デジタル変換器の必要性を除去し、2ピンI
2Cインターフェイス424を外部MCUへ提供する。
【0035】
本発明の一つの態様において、通常の操作で、ASIC400は、漏洩電流を除いて実質的に電力消費なしの休止状態にある。測定の要求がシステムMCUによって開始されたときに、測定の命令がICインターフェイス424を介して送られる。加えて、アクションがセット操作、センサブリッジのバイアス掛け、アナログからデジタルへの変換等を実行するような命令によって起こされる。
測定結果は、システムMCUに転送されるために待機しているICモジュール422に備えられたオンチップ抵抗器に格納される。上記のように、“オンデマンド”操作は電力消費を大幅に減少する。
【0036】
本発明の一つの態様において、集積3軸磁気計400は、ASIC 402および3つのセンサ404,406,408を含むパッケージに備えられる。有利なことには、当該パッケージは、センサ404−408のX,YおよびZ軸間の正確な直交角度を維持する。
【0037】
図6に示すように、内部構造を曝露するために除去された成形または埋め込み材料と共に、3軸センサ400の3Dモデルを表す。3つのセンサ及びASIC402は、フレキシブル基板500上にフリップ−チップ接続される。
【0038】
3軸センサパッケージ400は、
図7を参照してフレキシブル基板500から始まり、ASIC 402を載せるためのASIC箇所に導電性相互接続配線およびメイン区画501を備え、X軸センサ404を載せるX軸センサ箇所504、Y軸センサ406を載せるY軸センサ箇所506、Z軸センサ408を載せるZ軸センサ箇所508を備える。当業者に知られているように、各センサ404−408およびASIC 402は、フレキシブル基板500にフリップ−チップ接続される。無論、当業者はこれらの素子が基板に取付けられるその他の機構を知っているであろう。
【0039】
図8を参照すれば、一旦ASIC 400およびセンサ404−408が基板に取付けられると、互いに対して適当な軸に沿ってセンサ404−408を配向させるために、引き続く加工が必要になる。センサ400を製造するためのプロセスの一部として、タブ部802がZ軸センサ408に隣接するラインまたは境界に沿って切除または切断することによって区切られる。当業者は、例えばエアナイフ、ウォーターナイフ、カッター、ナイフ刃等を含む多くの異なる切断方法があることを知っているであろう。
【0040】
一旦ラインまたは境界804が、フレキシブル基板500のタブ部802が残る材料からヒンジ可動性に分離されるように切断されると、フレキシブル基板500は
図9に示すようにキャリア550に設置される。キャリア550は、そこに積載されたフレキシブル基板と共に、Z軸センサ408の下にある定位ポンチ554を有する位置決め治具552の上に設置される。
【0041】
キャリア550は、治具552に向かって下げられるか、その代わりに治具552は、フレキシブル回路500の部分802が当該基板の表面に対して、したがって、
図10に示すように、他のセンサ404,406に対しても実質90°の向きになるように配置されるように持ちあげられる。
【0042】
第1および第2のバンパー558、560を有する2箇所が突き出た位置決め治具556は、引き続く
注封(ポッティング)操作が行われる間に、タブ部802を適当な向きに維持するために、ポンチ554の周りに位置決めされ得る。注
封材料は、それら各々の配置を維持し、続く最終パッケージへの挿入のために、デバイスの上に
塗布される。
【0043】
その代わりに、
図11に示すように、1箇所が突き出た位置決め治具570が、2箇所が突き出た治具556の代わりに用いられ得る。
【0044】
本発明の一つの態様において、仕上げデバイスが5mm×5mm×1.2mmの低い外形のLGAパッケージである。
【0045】
その代わりに、フレキシブル基板500は、タブ部802上の2ヶ所で構成され、その2ヶ所は、2つのセンサ、例えば404,406を受け、別のセンサ408は主要部501に受けられるように設けられる。こうして、タブ部802が主要部501に対して正しい角度に向けられたときに、3軸404.406.408の直交関係は維持される。
【0046】
本発明のさらにもう一つの態様において、適切な操作に影響する短絡回路のリスクなしに、互いにできる限り近くそれらの配置を許容するように、バーバー極構造を形成する短絡通路(ストリップ)が設計される。今度は、
図12を参照すると、本発明の一つの態様に従うバーバー極構造の部分の拡大図が示される。パーマロイリード106および短絡バー108は、既知のリソグラフィ法によってデポジット(設置)される。当業者はこれらバーバー極構造がデポジットされる他の機構またはプロセスがあることを知っているであろう。本発明の一つの態様によれば、各短絡バー108の角が、短絡バー108間の距離を最大化するために各短絡バーの一対の対角にオフセット部302を与える
ように切断される。有利なことには、短絡バーの角を切断することによって、隣接する短絡バー間の付加空隙Dが与えられ、したがって、それらは互いにより近くに配置される。一つの態様において、短絡バー間の空隙Dは1.5−1.75μmのオーダーである。
【0047】
こうして、本発明の少なくとも一つの態様の幾つかの特徴を記述してきたが、当業者にとって種々の変更、変性、および改良は容易になし得ることが認識される。そのような変更、変性、改良は、本開示の一部であり、本発明の範囲内であると意図される。このように、前述の記載や図面は例示に過ぎず、本発明の範囲は、特許請求の範囲及びそれらの均等物の適当な解釈から決定されるべきである。