特許第6063390号(P6063390)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6063390非対称粒子(ヤヌス粒子)及び双極性電気化学によるその合成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6063390
(24)【登録日】2016年12月22日
(45)【発行日】2017年1月18日
(54)【発明の名称】非対称粒子(ヤヌス粒子)及び双極性電気化学によるその合成方法
(51)【国際特許分類】
   C25D 5/00 20060101AFI20170106BHJP
   C25D 17/16 20060101ALI20170106BHJP
   B01J 19/08 20060101ALI20170106BHJP
   C01B 32/15 20170101ALI20170106BHJP
   C01B 32/18 20170101ALI20170106BHJP
   C01B 32/182 20170101ALI20170106BHJP
   C01B 32/152 20170101ALI20170106BHJP
   C01B 32/158 20170101ALI20170106BHJP
   C25D 7/00 20060101ALI20170106BHJP
【FI】
   C25D5/00 101
   C25D17/16 B
   B01J19/08 J
   B01J19/08 A
   C01B31/02 101Z
   C01B31/02 101F
   C25D7/00 R
   C25D7/00 Y
【請求項の数】12
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-545463(P2013-545463)
(86)(22)【出願日】2011年12月15日
(65)【公表番号】特表2014-508215(P2014-508215A)
(43)【公表日】2014年4月3日
(86)【国際出願番号】FR2011053001
(87)【国際公開番号】WO2012085399
(87)【国際公開日】20120628
【審査請求日】2014年12月15日
(31)【優先権主張番号】1061031
(32)【優先日】2010年12月22日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】511106248
【氏名又は名称】ユニベルシテ ボルドー アン
(73)【特許権者】
【識別番号】513267062
【氏名又は名称】インスティテュート ポリテクニーク デ ボルドー
(73)【特許権者】
【識別番号】501008819
【氏名又は名称】センター ナショナル デ ラ レシェルシェ サイエンティフィック(シーエヌアールエス)
【氏名又は名称原語表記】CENTRE NATIONAL DE LA RECHERCHE SCIENTIFIQUE(CNRS)
(74)【代理人】
【識別番号】100100549
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 嘉之
(74)【代理人】
【識別番号】100126505
【弁理士】
【氏名又は名称】佐貫 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100131392
【弁理士】
【氏名又は名称】丹羽 武司
(72)【発明者】
【氏名】クーン,アレキサンダー
(72)【発明者】
【氏名】ロジェッタ,ガブリエル ミシェル ピエール
【審査官】 國方 康伸
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/074692(WO,A2)
【文献】 特開2002−069689(JP,A)
【文献】 Jean-Claude Bradley et al.,Contactless Electrodeposition of Palladium Catalysis,Angew. Chem. Int.Ed.,1999年,1999, 38, No.11,1663-1666
【文献】 Chompunuch Warakulwit et al.,Dissymmetric Carbon Nanotubes by Bipolar Electrochemistry,NANO LETTERS,2008年,Vol.8, No.2, 2008,500-504
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C25D 5/00−7/12
B01J 19/08
C01B 31/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サブミクロン又はミクロンの等方性の形状の電気伝導性基体(1)をベースとするヤヌス粒子の電気化学的合成方法であって、以下のステップを含むことを特徴とする、方法:
サブミクロン又はミクロンの等方性の形状の電気伝導性基体(1)と少なくとも1つの電気化学的に析出可能な材料の供給源(41)とを、2つのセパレーター(31、32)で規定された電着槽(3)中の電解液(40)に導入することにより3次元的反応溶媒を形成するステップであって、前記電着槽(3)が、2つの電極(21、22)の間に配置され、電解液(40)が、サブミクロン又はミクロンの等方性の形状の電気伝導性基体(1)の回転を防ぐ粘度を有するステップ;及び、
電気化学的に析出可能な材料の層を有するヤヌス粒子の形成に十分な強さの電場Eが、十分に長い時間、3次元的反応溶媒の全容積において形成されるように前記2つの電極(21、22)の間に電位差Eを印加するステップであって、前記層は、予め定められた、正確な輪郭によって区切られた特定の形状であるステップ。
【請求項2】
前記電解液(40)がゲルの形態であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電解液(40)がヒドロゲルであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記ヒドロゲルが寒天のヒドロゲルであることを特徴とする、または、エタノール中のエチルセルロースのヒドロゲルであって電気化学的に析出可能な材料の供給源(41)として塩化白金を含むヒドロゲルであることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記寒天のヒドロゲルが、電気化学的に析出可能な材料の供給源(41)として塩化金
を含むヒドロゲルであることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記正確な輪郭が、可変直径の円状の線、点、半球、又は半球の一部であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記セパレーター(31、32)が、サブミクロン又はミクロンの等方性の形状の電気伝導性基体(1)に対して透過性でないセパレーター(31、32)であって、3次元的反応溶媒を含み、前記電解液(40)及び前記電極(21、22)を含む、電着反応装置(5)中に置かれ、
・前記基体(1)及び前記電気伝導性材料の供給源(41)が溶液中にある電着槽(3)、
・前記セパレーター(31)に隣接し、陰極(21)として働く電極が組み込まれた、陰極区画(51)、及び
・もう一方の前記セパレーター(32)に隣接し、陽極(22)として働く電極が組み込まれた、陽極区画(52)
を規定するように前記電極(21、22)の間に配置されており、
前記セパレーター(31、32)が防水材料製であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記電気化学的に析出可能な材料の供給源(41)が、金属イオン、金属塩から形成される半導体、電気的に重合可能なモノマー、電気的に結晶化可能な有機塩、電気的に結晶化可能な無機塩、電気的にグラフト可能な有機分子、電気泳動塗料、及びシリカベースのゾル−ゲル材料の前駆物質から成る群から選択されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記電気的に重合可能なモノマーが、ピロール、アニリン、及びチオフェンに由来するモノマーから成る群から選択されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記シリカベースのゾル−ゲル材料の前駆物質が、メチルトリメトキシシラン(MTMS)、テトラエトキシシラン(TEOS)、メチルトリエトキシルシラン(MTES)、ジメチルジエトキシシラン、及びこれらの組合せから選択されるアルコキシシラン型の前駆物質であることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記金属イオンが、金、銅、亜鉛、銀、白金、及びニッケルの金属イオンから成る群から選択されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
請求項7〜11のいずれか1項に記載の方法を実施するためのデバイスであって、デバイスが、電解液(40)を含む電着槽(3)を含み、前記槽(3)が、密封材料製のセパレーター(31、32)によって区切られており、その外側に電極(21、22)が連続的に配置されていることを特徴とする、デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広義には、ミクロン又はサブミクロンサイズのヤヌス粒子とも呼ばれる非対称粒子及び双極性電気化学によるそのような粒子の合成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
以下の記述において、説明部中の参照は実施例の後の参考文献一覧を指している。
【0003】
ローマ神話では、ヤヌスとは、頭は1つであるが2つの逆向きの顔がある神である。比喩的に言えば、「ヤヌス(Janus)」という単語は、2つの半球が物理的及び/又は化学的に異なる球状粒子等の、任意の非対称性の物体を意味する。
【0004】
本発明において、ヤヌス粒子という用語は、化学的に異なる2つの部分を有する及び/又は異なる極性を有するミクロン又はサブミクロンサイズの非対称粒子を意味する1,2。これらの特性のため、これらの粒子は、産業界及び科学界の両方からますます関心を集めている独特なカテゴリーの材料を構成する。実際、そのような粒子は、触媒3分野から治療的処置4にわたる多くの応用において使用することができる。これまで、そのような物体を製造するために用いられる技術及び方法のほとんどでは、界面を導入することにより対称性を壊す必要があった2,5,6,7。しかし、この場合には、通常ほとんどの技術で、粒子の改変が2次元的な反応空間で起こるため、材料の単層相当の物ができる点で、大量の粒子の製造が多少困難になるという欠点がある。
【0005】
したがって、ヤヌス粒子の小規模製造(典型的には実験室規模)を産業型の大規模生産へと(規模の変化の意味で)進めることを可能にする、真の3次元技術であって、2次元的アプローチに取って代わる代替的な技術及び方法の開発に対するニーズが高まっている。
【0006】
現在、3つだけ本当に具体的な3次元的方法があるが、これらは改変の駆動力の微調整ができない8,9,10。例えば1つの可能なアプローチは、光8又はアンテナ9の効果を用いた半導体上での電荷キャリアの生成に基づいている。もう1つの興味深い方法は、Baninら10に記載されているものであり、この方法は、HAuCl4化合物を用いて金チューブ上又はセレン化カドミウムナノチューブ上で材料を成長させるものである。
【0007】
この文脈で、双極性電気化学とは、3次元的反応溶媒中で粒子を選択的に改変するもう1つの魅力的な可能性を意味する。Fleischmannら11が1986年に最初に記載したこのコンセプトは、2つの電極間の高強度電場中に伝導性物体を置くと、電場及び物体特有の寸法とに対応した分極が現れることに基づく。分極が十分に強ければ、物体の反対側の末端で酸化還元反応が起こり得る。
【0008】
最近、電気化学発光反応において駆動力として12、キャピラリー電気泳動における検出
モードとして13、構造的表面の製造に14、膜孔の機能化に15、電気的接触点の創出に16、及びマイクロ物体を動かすメカニズム17として、このコンセプトが応用されている。
【0009】
電場中に置かれた伝導性基体の2つの末端間で生じる電位値Vは以下の式(1)で与えられる:
V=Ed (1)
式中、Eは全体の電場であり、dは粒子のサイズである。
【0010】
これにより、適切な強度の電場が用いられた場合、電位差Vを構成する駆動力を用いて、基体の両末端で酸化還元反応を行うことができ、その結果、本願に添付の図1に示されているように粒子が非対称化される。この図中、+は酸化部位、-は還元部位を示す。
【0011】
物体の反対側で2つの酸化還元反応を実現するために、電位差Bは、関与する2つの酸化還元対の式量電位の差と少なくとも等しい第1次近似でなければならない。例えば、テトラクロロ金酸(tetrachloroaurate)を用いて負に帯電した末端において金で非対称的機能化を行いたい場合、以下の反応が行われる必要がある:
[AuIIICl4]- + 3e- → Au0(s) + 4Cl- E0 = 0.99V vs NHE (2)
NHEは基準となる標準水素電極である。
【0012】
フィラーの消費のバランスがとれるように、酸化反応が反対の末端で起こる必要があり、水の酸化であると仮定すると:
2H2O(l) → 4H+(l) + O2(g) + 4e- E0 = 1.23V vs NHE (3)
【0013】
これより、反応を起こすために、この場合であれば、約
【0014】
【数1】
の最小電位差が必要になる。
【0015】
これは、機能化される物体がマイクロ又はナノメートルサイズのとき、EがMV m-1のオーダーの値に達する必要があるため、このアプローチに固有の問題となる。これは従来の産業的環境と合っておらず、特に、水溶液を用いる場合、各電極で肉眼で見える気泡の形成を伴う内因的な寄生反応のため、電場中の物体の配向が乱れる。
【0016】
この問題は、有機溶媒を用いて電解質の電位窓を広げ、ミクロン又はサブミクロンサイズの種々の物体上に、非対称に金属析出物を生成できるようにすることによって、Bradleyらにより一部解決されている18,19。しかし、Bradleyらが用いた技術には、物体が回転しないように物体を表面上に固定する必要があるという欠点があり、このことは、Bradleyらが開発した技術がまだ事実上2次元的方法であり、反応装置の全容積で起こる真の3次元的方法ではないことを意味する。
【0017】
本願の出願人である会社は最近、高電場を印加できるように実施化したキャピラリー電気泳動法によりこれらの欠点を克服できることを実証した20,21。しかし、内径が数百ミクロンを超えることができないキャピラリー中で粒子の改変が行われることを考慮すると、ヤヌス粒子の製造が非常に遅く、この方法は産業上の応用には利益のない方法となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
したがって、本発明の目的は、材料、サイズ、形状、及び改変の性質の点で幅広いヤヌス粒子の形成を可能にする、高い使用柔軟性を示す、真に3次元的な方法を実施することにより先行技術の欠点の全部又は一部を克服することである。したがって、本願の出願人らが開発した方法は、改変部が、等方性又は異方性の形状を示し且つ正確な外郭線(outline)により区切られた特定の形状を有する、ミクロン又はサブミクロンサイズのヤヌス粒子の形成が可能になる。
【課題を解決するための手段】
【0019】
特に、本発明は、電気化学的に析出可能な材料の層の析出により少なくとも化学的及び/又は物理的に改変された部分と非改変部分とを示す電気伝導性の基体を含むミクロン又はサブミクロンサイズのヤヌス粒子に関する。
【0020】
本発明によれば、これらのヤヌス粒子は等方性の形状であり、電気化学的に析出可能な材料の層は、正確な輪郭(contour)により区切られた特定の形状を有する。
【0021】
本発明において、正確な輪郭によって区切られた特定の形状とは、偶然ではなく、関連する用途から求められて選択される、正確な輪郭を有する予め定められた形状を意味する。
【0022】
正確な輪郭で区切られた形状として、例図5A〜5Cに示されているように、円状の線、点、又は半球若しくは半球の一部を具体的に挙げることができる。
【0023】
ヤヌス粒子は1又は複数の化学的及び/又は物理的に改変された部分を有し得る。
【0024】
したがって、本発明の好ましい実施形態では、ヤヌス粒子は、同じであっても異なってもよい2つの化学的及び/又は物理的改変部分を有する。
【0025】
例えば、本発明の粒子の特に興味のある形態は以下のものであり得る:部分の一方が第1の電気化学的に析出可能な材料の層で被覆されており、もう一方の部分が、前記第1の材料とは異なる第2の電気化学的に析出可能な材料の層で被覆されている。そのような形態(異なる材料での被覆により改変された2つの領域)について、求められる応用に応じて複数の選択肢がありうる:
・第1及び第2の材料が電気伝導性材料である;
・第1及び第2の材料が絶縁性材料である;
・第1の材料が電気伝導性材料であり、第2の材料が絶縁性材料である。
【0026】
本発明の枠組み内で使用できる電気伝導性材料として、金属及び半導体を具体的に挙げることができる。
【0027】
本発明の枠組み内で使用できる金属の内、金、銅、亜鉛、銀、白金、及びニッケルをより具体的に挙げることができる。
【0028】
本発明の枠組み内で使用できる半導体の内、ZnO、CdS、CdSe、及びTiO2をより具体的に挙げることができる。
【0029】
本発明の枠組み内で使用できる絶縁性材料として、重合体材料、有機分子(特に電気泳動塗料)、シリカベースのゾル−ゲル材料、金属酸化物、又は金属塩を特に挙げることができる。
【0030】
本発明の枠組み内で使用できる重合体材料の内、ポリピロール、ポリアニリン、及びポリチオフェンのファミリーから選択されるポリマーを特に挙げることができる。
【0031】
ヤヌス粒子の基体は、必ず、本発明の方法に従って2つの電極間の電場中に基体を置いたときに分極が起こり得るように、電気伝導性基体でなければならない。
【0032】
これは、伝導性材料又は半導体材料でできた基体、例えば炭素のビーズ、金属のビーズ、又は金属合金のビーズであり得る。
【0033】
本発明は更に、電気伝導性サブミクロン又はミクロン基体に基づく、ヤヌス粒子を合成するための電気化学的方法であって、以下のステップを含むことを特徴とする方法に関する:
A.前記基体と、少なくとも1つの電気化学的に析出可能な材料の供給源とを、2つのセパレーターで規定される電着槽中の電解液に導入するステップであって、前記槽が2つの電極間に配置されている、ステップ;
B.2つの電極間に電位差Eを印加することにより、ヤヌス粒子の形成に十分な強い電場Eを十分に長い時間形成するステップ。
【0034】
本発明に係る方法は、等方性形状(特にビーズ)の微粒子基体及び異方性形状(例えば、ナノチューブ又はディスク)の基体に応用可能である。
【0035】
好ましくは、基体(1)は、炭素又は金属のビーズ又はナノチューブである。
【0036】
本発明の方法を用いた2つの改変部分を有するヤヌス粒子の実現は以下のように進められる:
・異なる性質の2つの材料がある場合、一方の側での還元(例えば、金属陽イオンの還元)により材料が生成し、同時にもう一方の側での酸化(例えば、ピロールの酸化)によりもう一方の材料が生成される;
・2つの同じ材料がある場合、本方法を適用している間、粒子が回転できるように電圧パルスを与えてよい。これは、電極の極性を逆転させて進めることもでき、これにより、本方法を適用している間、基体の陽極と陰極を切り替えることが可能になる。
【0037】
本発明に係る方法の特に好ましい第1の実施形態によれば、セパレーターは、基体に対して透過性ではなく、電解液及び電極を含む同じ電着反応装置中に置かれ、
・基体及び電気伝導性材料供給源が溶液中に入れられた電着槽、
・前記セパレーターの一方に隣接し、陰極として働く電極が組み込まれた、陰極区画、
・もう一方のセパレーターに隣接し、陽極として働く電極が組み込まれた、陽極区画、
を規定するように前記電極間に配置されている。
【0038】
この実施形態では、セパレーターは、基体に対して非透過性であるが、イオンに対しては依然として透過性である。例えば、これは、基体及び電着可能材料の供給源に対して非透過性の膜であってよく、あるいは、基体に対しては非透過性であるが材料供給源は透過させるフリット材料であってもよい。
【0039】
この実施形態では、電場強度は、好ましくは1kV/m〜1MV/mのオーダーであり、印加時間は、好ましくは、連続的、断続的、及び/又は交互で、10秒〜10分である。
【0040】
本発明に係る方法の特に好ましい第2の実施形態によれば、セパレーターは密封材料でできている。例えば、これは、PLEXIGLAS(登録商標)等のプラスチック材料又はガラスの薄壁であり得る。この実施形態では、電場の強度は、好ましくは1kV/m〜1000MV/mのオーダーであり、その印加時間は、好ましくは10秒から数時間である。
【0041】
槽内に導入される電気化学的に析出可能な材料の供給源に関して、これは、好ましくは、金属イオン、金属塩(本発明に係る方法の実施中に形成され、最初に基体の表面に水酸化物が沈殿し、次いで酸化物に変換される)、電気的に重合可能なモノマー、電気的に結晶化可能な有機塩、電気的に結晶化可能な無機塩、電気的にグラフト可能な有機分子、電気泳動塗料、及びシリカベースのゾル−ゲル材料の前駆物質から選択される。
【0042】
電気的に重合可能なモノマーとしては、ピロール、アニリン、及びチオフェンに由来するモノマーを特に挙げることができる。
【0043】
シリカベースのゾル−ゲル材料の前駆物質としては、メチルトリメトキシシラン(MTMS)、テトラエトキシシラン(TEOS)、メチルトリエトキシルシラン(MTES)、ジメチルジエトキシシラン、及びこれらの組合せから選択されるアルコキシシラン型の前駆物質を挙げることができる。
【0044】
金属イオンとしては、金、銅、亜鉛、銀、白金、及びニッケルの金属イオンを特に挙げることができる。
【0045】
好ましくは、電気化学的に析出可能な材料の層の形状は、前駆物質フィラー及び電着可能材料の濃度並びに印加される電場に働きかけることにより決まり、これは、層の形状が、前駆物質の濃度と印加される電場に大きく依存するイオンの移動方向と電着反応速度論との間の競合に依存するためである。
【0046】
本発明に係る方法で実施される電解液は、水溶液、非水性溶媒溶液、例えばトルエン、アセトニトリル、又はその組合せであってもよい。
【0047】
本発明の方法を用いて等方性形状のヤヌス粒子を実現する場合、電解液は粒子の回転を防ぐのに十分な粘度を有することが重要である。理想的には、電解液はゲル化していることである。
【0048】
基体が異方性形状である場合、粘度を上昇させる必要はないが、析出物が特定の形状になるように粘度を上昇させてよい。
【0049】
最後に、本発明は更に、本発明に係る方法を実施するためのデバイスであって、デバイスが、電解液を含む電着槽を含み、前記槽が密封材料製のセパレーターによって境界が定められており、その外側に電極が連続的に配置されていることを特徴とする、デバイスに関する。
【0050】
添付の図面を参照してなされる、非限定的な例として記載される以下の説明から、本発明のその他の利点及び特徴が明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
図1】ヤヌス粒子を形成するために用いられる双極性電着のブロック図である。
図2】第1の実施形態に係る、本発明に係る方法を実施するための電着槽の例のブロック図である。
図3】第2の実施形態に係る、本発明に係る方法を実施するための電着デバイスのブロック図である。
図4】2つの改変領域を有する、等方性形状(この場合にはビーズ)の本発明に係るヤヌス粒子を模式的に示す図である。
図5】画像A〜Cは、等方性形状の本発明に係るヤヌス粒子(カーボンビーズ)の3例の走査電子顕微鏡法(SEM)の3枚の画像に対応する図である。
図6】ミクロンサイズ且つ異方性形状の基体の走査電子顕微鏡法(SEM)による4枚の画像A1〜A4の第1のセット(双極性電着の前(画像A1)及び後(画像2A〜A4))、及び、ミクロンサイズ且つ等方性形状の基体の走査電子顕微鏡法(SEM)による4枚の画像B1〜B4の第2のセット(双極性電着の前(画像B1)及び後(画像B2〜B4))を示す図である。
図7】サブミクロンサイズ且つ等方性形状の基体の走査電子顕微鏡法(SEM)による2枚の画像A及びBを示し、双極性電着の前(画像A)及び後(画像B)である。改変部分は小さい白色のドットに相当する。
図8】電圧パルスを印加する本発明に係る方法による、二機能化銅/銅カーボンチューブの透過型光学顕微鏡法による4枚の画像(a、b、c、d)を示す図である。
図9】画像aは、本発明に係るプロセスによる二機能化銅/銅カーボンチューブの走査電子顕微鏡法(SEM)の画像を示す図である。画像bは、本発明に係る方法による二機能化銅/ポリピロールカーボンチューブの走査電子顕微鏡法(SEM)による画像を示す図である。
図10】本発明に係る方法に従う双極性電気化学によりカーボンビーズ上に局所的に析出した白金塩の単結晶(図10中の白色部分)の走査電子顕微鏡法(SEM)の画像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
図2〜9に示される同じ要素は同じ数字の参照符号で特定される。
【0053】
先行技術の記載中で説明されている図1は、第1の実施形態に係る本発明に係る方法を実施するためのデバイスの例のブロック図を表している。この図は特に、伝導性粒子の十分な分極が対称性の破壊を可能にすることを示している。
【0054】
図2及び3は、本発明に係る方法を実施するための電着デバイスのブロック図を表し、それぞれは異なる実施形態に対応する。これらの図は、電着デバイスが電着槽3を含み、電着槽3が2つのセパレーター31、32で規定されており且つ2つの電極21、21の間に配置されていることを示している。
【0055】
電着デバイスの2つの実施形態の作動原理は同じであり、以下のステップを含む:
A.ミクロン又はサブミクロンの基体1及び少なくとも1つの電気化学的に析出可能な材料の供給源41を槽3中の電解液40中に導入するステップ;
B.ヤヌス粒子の形成に十分な強さの電場Eが十分に長い時間形成されるように、2つの電極21、22間に電位差Eを印加するステップ。
【0056】
図3は、電解液40を含む電着反応装置5と、電解液中に浸漬している電極21及び22と、基体に対して非透過性の膜又はプレートからなるセパレーター31、32とを含む電着デバイス3をより具体的に表している。これらの膜31、32は、
・電気伝導性材料の基体1及び供給源41が溶液中に配置されるように導入されている、電着槽3自体、
・膜の一方31に隣接し、陰極21として働く電極が組み込まれた、陰極区画51、及び
・膜のもう一方32に隣接、陽極22として働く電極が組み込まれた、陽極区画52

を規定するように電極21、22間に配置されている。
【0057】
図4は、セパレーター31、32が防水材料(ガラス又はPLEXIGLAS(登録商標))製である電着デバイス3をより具体的に表している。これらは、電解液40を含む電着槽3を区切っており、この3の外側に電極21、22が連続的に配置されている。
【実施例】
【0058】
以下の例は本発明を説明するものであるが、本発明の範囲を限定するものではない。
【0059】
実施例1
図2に示すデバイスを用いて単一機能化された本発明に係るミクロンヤヌス粒子の合成
図2に示す電着デバイスを用いて本発明の方法に従い、単一機能化ヤヌス粒子を合成した。このとき、
・電極間に2kVのオーダーの電位差Eを印加することにより電着槽中に100kVm-1の電場Eを生じさせ、
・セパレーターはプロトン交換膜又は焼結ガラスプレートであり、
・電極21、22は、−100℃(反応装置中のオーム加熱の影響を補うため)のエタノール中に浸漬されており、互いに2cmのオーダーの距離にあり、
・使用される基体1は、カーボンチューブ(画像6A1、6A2、及び6A3)又はガラス状カーボンビーズ(画像6B1、6B2、及び6B3)であり、
・電解液40は、電着可能材料の供給源として以下の金属塩を含む水溶液である:
・AuCl4-、1mM(画像6A2及び6B2)、
・PtCl62-、10mM(画像6A3)、又は
・硝酸銀AgNO3、1mM(画像6B3)。
【0060】
ガラス状カーボンビーズの基体を使用する具体的なケースでは、電解液40は寒天のヒドロゲルである。
【0061】
走査電子顕微鏡法(SEM)により、電着による合成の前(画像6A1及び6B1)及び後(画像6A2、6A3、6B2、6B3)の基体を観察した。図A1〜A3及びB1〜B3中、目に見えるスケール(白線)は5mである。これらの観察の結果を表1に要約する。
【0062】
実施例2
図3に示すデバイスを用いて単一機能化された本発明に係るミクロンヤヌス粒子の合成
図3に示す電着デバイスを用いて、本発明の方法に従い、単一機能化ヤヌス粒子を合成した。このとき、
・電極間に6kVのオーダーの電位差Eを印加することにより電着槽中に20MVm-1の電場Eを生じさせ、
・セパレーターは、100mの薄いガラス壁であり、互いに100m隔てられており;
・使用される基体1は、1カーボンチューブ(画像6A1及び6A4)又はガラス状カーボンビーズ(画像6B1及び6B4)であり、
・電解液40は寒天のヒドロゲルであり、電着可能材料の供給源として、10mMの塩化金AuCl4-(画像6A4)及び1mMの塩化金AuCl4-(画像6B4)を含む。
【0063】
電着による合成の前(画像A1及びB1)及び後(画像A4及びB4)の基体を走査電子顕微鏡法(SEM)で観察した。図4A及び4B中、目に見えるスケール(白線)は5mである。これらの観察の結果を表1に要約する。
【0064】
【表1】
【0065】
実施例3
図2に示すデバイスを用いて単一機能化された本発明に係るサブミクロンヤヌス粒子の合成
図2に示す電着デバイスを用いて、本発明の方法に従い、単一機能化ヤヌス粒子を合成した。このとき、
・電極間に2kVのオーダーの電位差Eを印加することにより電着槽中に100kVm-1の電場を生じさせ;
・セパレーターはプロトン交換膜又は焼結ガラスプレートであり;
・電極21、22は、−100℃(反応装置中のオーム加熱の影響を補うため)のエタノール中に浸漬されており、互いに2cmのオーダーの距離にあり;
・使用される基体1はガラス状カーボンビーズであり;
・電解液40は寒天のヒドロゲルであり、電着可能材料の供給源として、10mMの塩化金AuCl4-を含む。
【0066】
走査電子顕微鏡法(SEM)により、電着による合成の前(画像7A)及び後(画像7B)の基体を観察した。図7A及び7B中、目に見えるスケール(黒線)は1mである。
【0067】
実施例4
図2に示すデバイスを用いて銅/ポリピロール二機能化された本発明に係るミクロンヤヌス粒子の合成
図2に示す電着デバイスを用いて、本発明の方法に従い、二機能化銅/ポリピロールヤヌス粒子を合成した。このとき、
・CuIの割合が10mMのCuIのアセトニトリル懸濁液からなる第1の電解液40を調製し、懸濁液にはカーボンナノチューブが0.1mgの割合で導入されており;
・10mMのCuI及び50mMのピロールを含む第2の電解液40を調製し、
・これら2つの溶液の超音波処理を1分間行い、
・これら2つの懸濁液40を電着槽3に導入し;
・電極間に2kVのオーダーの電位差を印加し;
・セパレーターはプロトン交換膜であり;
・チューブの末端の一方で陽イオンCu+の還元により銅析出物の形成が起こり、もう一方の側でピロールの酸化によりピロール析出物の形成が起こる。
【0068】
このようにして得られた非対称銅/ポリピロールカーボンチューブを走査電子顕微鏡法(SEM)で観察した(図9b)。目に見えるスケール(白線)は10mである。エネル
ギー分散型分析(EDS)で析出物の特徴解析を行った(図9c)。
【0069】
実施例5
図2に示すデバイスを用いて銅/銅二機能化された本発明に係るミクロンヤヌス粒子の合成
図2に示す電着デバイスを用いて、本発明の方法に従い、二機能化ヤヌス粒子を合成した。このとき、
・10mMの割合でCuIを含むCuIのアセトニトリル懸濁液からなる電解液40を調製し、懸濁液にはカーボンナノチューブが0.1mgの割合で導入されており;
・次いで、この溶液の超音波処理を1分間行い、
・これを電着槽3に導入し;
・パルス動作で電位差を印加して電着槽中の電場を125MVm-1にし(12秒〜30秒の様々なパルスでの試験によれば、パルス間の時間間隔(緩和時間)が1秒から5分の間で析出物の変化が観察される);
・セパレーターはプロトン交換膜であり;
・チューブの各末端で銅析出物の形成が起こる。
【0070】
このようにして得られた改変二機能化銅/銅カーボンナノチューブを透過型光学顕微鏡で観察した。図8a〜8d中、目に見えるスケール(黒線)は20mである。図8a(パルス間隔5分)及び8b(パルス間隔10秒)は12秒のパルスに相当し、図8c(パルス間隔5分)及び図8d(パルス間隔10秒)は、30秒のパルスに相当する。得られた粒子を走査電子顕微鏡(SEM)でも観察した(図9a)。
【0071】
緩和時間(パルス電位間の時間又は電位を停止した時間)が十分長い場合、対称的に改変されたチューブ(図8a及び8c)が得られ、この時間が短い場合、粒子は一方の末端でのみ改変されている(図8b及び8d)。電場の印加時間は析出物のサイズの制御も可能にする。
【0072】
実施例6
図2に示すデバイスを用いて単一機能化された本発明に係るミクロンヤヌス粒子の合成
図2に示す電着デバイスを用いて、本発明の方法に従い、単一機能化ヤヌス粒子を合成した。このとき、
・電極間に1kVのオーダーの電位差Eを印加することにより、電着槽中に25kVm-1の電場を生じさせ;
・セパレーターは焼結ガラスプレートであり;
・電極21、22は、−100℃(反応装置中のオーム加熱の影響を補うため)のエタノール中に浸漬されており、互いに4cmのオーダーの距離にあり;
・使用される基体1はガラス状カーボンビーズであり;
・電解液40は、エタノール中のエチルセルロースのヒドロゲルであり、電着可能材料の供給源として、5mMの酸H2PtCl62-の形態で塩化白金を含む。
【0073】
電着による合成後にこのようにして得られたナノ粒子を走査電子顕微鏡法(SEM)で観察した(図10)。
【0074】
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