【実施例】
【0058】
以下の例は本発明を説明するものであるが、本発明の範囲を限定するものではない。
【0059】
実施例1
図2に示すデバイスを用いて単一機能化された本発明に係るミクロンヤヌス粒子の合成
図2に示す電着デバイスを用いて本発明の方法に従い、単一機能化ヤヌス粒子を合成した。このとき、
・電極間に2kVのオーダーの電位差Eを印加することにより電着槽中に100kVm
-1の電場Eを生じさせ、
・セパレーターはプロトン交換膜又は焼結ガラスプレートであり、
・電極21、22は、−100℃(反応装置中のオーム加熱の影響を補うため)のエタノール中に浸漬されており、互いに2cmのオーダーの距離にあり、
・使用される基体1は、カーボンチューブ(画像6A1、6A2、及び6A3)又はガラス状カーボンビーズ(画像6B1、6B2、及び6B3)であり、
・電解液40は、電着可能材料の供給源として以下の金属塩を含む水溶液である:
・AuCl
4-、1mM(画像6A2及び6B2)、
・PtCl
62-、10mM(画像6A3)、又は
・硝酸銀AgNO
3、1mM(画像6B3)。
【0060】
ガラス状カーボンビーズの基体を使用する具体的なケースでは、電解液40は寒天のヒドロゲルである。
【0061】
走査電子顕微鏡法(SEM)により、電着による合成の前(画像6A1及び6B1)及び後(画像6A2、6A3、6B2、6B3)の基体を観察した。
図A1〜A3及びB1〜B3中、目に見えるスケール(白線)は5mである。これらの観察の結果を表1に要約する。
【0062】
実施例2
図3に示すデバイスを用いて単一機能化された本発明に係るミクロンヤヌス粒子の合成
図3に示す電着デバイスを用いて、本発明の方法に従い、単一機能化ヤヌス粒子を合成した。このとき、
・電極間に6kVのオーダーの電位差Eを印加することにより電着槽中に20MVm
-1の電場Eを生じさせ、
・セパレーターは、100mの薄いガラス壁であり、互いに100m隔てられており;
・使用される基体1は、1カーボンチューブ(画像6A1及び6A4)又はガラス状カーボンビーズ(画像6B1及び6B4)であり、
・電解液40は寒天のヒドロゲルであり、電着可能材料の供給源として、10mMの塩化金AuCl
4-(画像6A4)及び1mMの塩化金AuCl
4-(画像6B4)を含む。
【0063】
電着による合成の前(画像A1及びB1)及び後(画像A4及びB4)の基体を走査電子顕微鏡法(SEM)で観察した。
図4A及び4B中、目に見えるスケール(白線)は5mである。これらの観察の結果を表1に要約する。
【0064】
【表1】
【0065】
実施例3
図2に示すデバイスを用いて単一機能化された本発明に係るサブミクロンヤヌス粒子の合成
図2に示す電着デバイスを用いて、本発明の方法に従い、単一機能化ヤヌス粒子を合成した。このとき、
・電極間に2kVのオーダーの電位差Eを印加することにより電着槽中に100kVm
-1の電場を生じさせ;
・セパレーターはプロトン交換膜又は焼結ガラスプレートであり;
・電極21、22は、−100℃(反応装置中のオーム加熱の影響を補うため)のエタノール中に浸漬されており、互いに2cmのオーダーの距離にあり;
・使用される基体1はガラス状カーボンビーズであり;
・電解液40は寒天のヒドロゲルであり、電着可能材料の供給源として、10mMの塩化金AuCl
4-を含む。
【0066】
走査電子顕微鏡法(SEM)により、電着による合成の前(画像7A)及び後(画像7B)の基体を観察した。
図7A及び7B中、目に見えるスケール(黒線)は1mである。
【0067】
実施例4
図2に示すデバイスを用いて銅/ポリピロール二機能化された本発明に係るミクロンヤヌス粒子の合成
図2に示す電着デバイスを用いて、本発明の方法に従い、二機能化銅/ポリピロールヤヌス粒子を合成した。このとき、
・Cu
Iの割合が10mMのCu
Iのアセトニトリル懸濁液からなる第1の電解液40を調製し、懸濁液にはカーボンナノチューブが0.1mgの割合で導入されており;
・10mMのCu
I及び50mMのピロールを含む第2の電解液40を調製し、
・これら2つの溶液の超音波処理を1分間行い、
・これら2つの懸濁液40を電着槽3に導入し;
・電極間に2kVのオーダーの電位差を印加し;
・セパレーターはプロトン交換膜であり;
・チューブの末端の一方で陽イオンCu
+の還元により銅析出物の形成が起こり、もう一方の側でピロールの酸化によりピロール析出物の形成が起こる。
【0068】
このようにして得られた非対称銅/ポリピロールカーボンチューブを走査電子顕微鏡法(SEM)で観察した(
図9b)。目に見えるスケール(白線)は10mである。エネル
ギー分散型分析(EDS)で析出物の特徴解析を行った(
図9c)。
【0069】
実施例5
図2に示すデバイスを用いて銅/銅二機能化された本発明に係るミクロンヤヌス粒子の合成
図2に示す電着デバイスを用いて、本発明の方法に従い、二機能化ヤヌス粒子を合成した。このとき、
・10mMの割合でCu
Iを含むCu
Iのアセトニトリル懸濁液からなる電解液40を調製し、懸濁液にはカーボンナノチューブが0.1mgの割合で導入されており;
・次いで、この溶液の超音波処理を1分間行い、
・これを電着槽3に導入し;
・パルス動作で電位差を印加して電着槽中の電場を125MVm
-1にし(12秒〜30秒の様々なパルスでの試験によれば、パルス間の時間間隔(緩和時間)が1秒から5分の間で析出物の変化が観察される);
・セパレーターはプロトン交換膜であり;
・チューブの各末端で銅析出物の形成が起こる。
【0070】
このようにして得られた改変二機能化銅/銅カーボンナノチューブを透過型光学顕微鏡で観察した。
図8a〜8d中、目に見えるスケール(黒線)は20mである。
図8a(パルス間隔5分)及び8b(パルス間隔10秒)は12秒のパルスに相当し、
図8c(パルス間隔5分)及び
図8d(パルス間隔10秒)は、30秒のパルスに相当する。得られた粒子を走査電子顕微鏡(SEM)でも観察した(
図9a)。
【0071】
緩和時間(パルス電位間の時間又は電位を停止した時間)が十分長い場合、対称的に改変されたチューブ(
図8a及び8c)が得られ、この時間が短い場合、粒子は一方の末端でのみ改変されている(
図8b及び8d)。電場の印加時間は析出物のサイズの制御も可能にする。
【0072】
実施例6
図2に示すデバイスを用いて単一機能化された本発明に係るミクロンヤヌス粒子の合成
図2に示す電着デバイスを用いて、本発明の方法に従い、単一機能化ヤヌス粒子を合成した。このとき、
・電極間に1kVのオーダーの電位差Eを印加することにより、電着槽中に25kVm
-1の電場を生じさせ;
・セパレーターは焼結ガラスプレートであり;
・電極21、22は、−100℃(反応装置中のオーム加熱の影響を補うため)のエタノール中に浸漬されており、互いに4cmのオーダーの距離にあり;
・使用される基体1はガラス状カーボンビーズであり;
・電解液40は、エタノール中のエチルセルロースのヒドロゲルであり、電着可能材料の供給源として、5mMの酸H
2PtCl
62-の形態で塩化白金を含む。
【0073】
電着による合成後にこのようにして得られたナノ粒子を走査電子顕微鏡法(SEM)で観察した(
図10)。
【0074】
参考文献一覧
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