【文献】
General Packet Radio Service (GPRS) enhancement for Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN) access (3GPP TS 23.401 version 9.5.0 Release 9),ETSI TS 123 401 V9.5.0 (2010-06),2010年 6月,p.26-29
【文献】
Hitachi, KDDI,Load Re-balancing between GWs, 3GPP TSG-SA WG2#77 S2-100408,2010年 1月22日,p.1,<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_77_Shenzhen/Docs/S2-100408.zip>
【文献】
Research In Motion,A MME Load Re-balancing Handling, 3GPP TSG-SA WG2#77 S2-100414,2010年 1月22日,p.1,<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_77_Shenzhen/Docs/S2-100414.zip>
【文献】
3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Core Network; Restoration procedures (Release 9),3GPP TS 23.007 V9.1.0 (2009-09),2009年 9月,p.27-32
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードにより、前記第1のメッセージに応答して、再配置されることになるそれぞれの前記接続に関連付けられたユーザ機器ノードに対して、前記サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードが前記対応する接続を前記第2のサービング・ゲートウェイへと再配置する前に、ECM−idle、PMM−idle、又はGPRS−standby状態に移るように命じるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
前記サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードにより、前記第1のメッセージに応答して、前記接続のうちの少なくともいくつかを前記第1のサービング・ゲートウェイから第2のサービング・ゲートウェイへと再配置するステップが、
前記第1のサービング・ゲートウェイに関するコンテキスト情報を、S3メッセージを介してS4−SGSN及びMMEのうちの1つから前記S4−SGSN及びMMEのうちの他の1つへと転送することによって、Idle状態信号伝達低減(ISR)モードでアクティブであり、S4サービングGPRSサポート・ノード(S4−SGSN)及びモビリティ管理エンティティ(MME)の両方に登録されている、ユーザ機器ノードに関する前記既存の接続を再配置するステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードが第1のサービング・ゲートウェイへの通信障害を検出したのに応答して、前記サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードが無線通信ネットワークの第1のサービング・ゲートウェイから第2のサービング・ゲートウェイへと接続を再配置する際に介する接続再配置モードを、前記サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードがサポートしているかどうかを決定すること、
前記第1のサービング・ゲートウェイへの通信障害を検出すること、
前記第1のサービング・ゲートウェイを通過するパケット・ゲートウェイが有する任意の接続に関するコンテキスト情報を前記パケット・ゲートウェイのメモリ内で保持することによって、前記検出された通信の障害と、前記サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードが前記接続再配置モードをサポートしている旨の決定とに応答すること、及び、
前記第1のサービング・ゲートウェイを通過する前記パケット・ゲートウェイが有する任意の接続に関する前記コンテキスト情報を、前記パケット・ゲートウェイのメモリから削除することによって、前記検出された通信の障害と、前記サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードが前記接続再配置モードをサポートしていない旨の決定とに応答すること、
を実行するように構成された回路を備える、パケット・ゲートウェイ。
【背景技術】
【0003】
無線通信ネットワークを介したインターネットなどのパケットベース・ネットワークへのモバイル・デバイスのアクセスは、通信業界にとって重要な成長分野である。たとえば3GPP TS(技術規格)23.401及び3GPP TS 23.060は、ユーザ機器ノード(UE)がサービング・ゲートウェイ(SGW)及びパケット・データ・ネットワークゲートウェイ(PGW)を介してパケットベース・ネットワークに接続される、進化型パケット・コア(EPC)ネットワーク・アーキテクチャを開示している。
【0004】
3GPP TS 23.007、3GPP TS 29.274、及び3GPP TS 29.275は、ピアEPCノードの再起動又は障害を検出するためにEPCノードに対して以下の2つのメカニズムを規定する。EPCノードは、たとえばMobile Management Entity(MME)、S4インターフェースを備えたサービングGPRSサポート・ノード(S4−SGSN)、SGW、及び/又はPGWとすることができる。
【0005】
一メカニズムによれば、EPCノードは、GPRSトンネリング・プロトコル・バージョン2(GTPv2)メッセージ(たとえばエコー応答)などにより、他のノードから受信した回復情報要素(IE)に応答して、ピアEPCノードが再起動した旨を検出することができる。ノードがプロキシ・モバイルIP(PMIP)ベースのS5/S8インターフェースを通じて通信する場合、1つのノードは、ノードが再起動するごとに増分される再起動カウンタを含むPMIPv6ハートビート(Heartbeat)応答を通信することによって、再起動された旨の信号を他のノードに送信することができる。
【0006】
他のメカニズムによれば、EPCノードは、定義された数の連続するGTPv2エコー要求メッセージに対する回答を受信しないことに応答して、ピアEPCノードが失敗した旨を検出することができる。ノードがPMIPベースのS5/S8インターフェースを通じて通信する場合、1つのノードは、定義された数の連続するPMIPv6ハートビート要求メッセージに対する回答を受信しないことに応答して、他のノード(たとえばSGW又はPGW)が失敗した旨を結論付けることができる。
【0007】
しかしながら、ピアEPCノードからGTPv2エコー要求又はPMIPv6ハートビート要求のメッセージに対する回答を受信しないことは、必ずしも、ピアEPCが再起動したこと、又は再起動手順を受けていることを意味するわけではない。その代わりに、一時的な移送ネットワーク障害、不適当なルーティング構成などの、ネットワーク内の何らかの他の問題によって、ノードに到達できなくなる可能性がある。したがって3GPP要件は、ピアEPCノードからGTPv2エコー要求又はPMIPv6ハートビート要求のメッセージに対する回答を受信しないことから、ピア・ノードが「障害を起こした」又は「再起動されている」と結論付けることが、EPCノードにとっては任意選択であることを規定している。
【0008】
EPCシステムでは、3GPP TS 23.401及び3GPP TS 23.060に準じ、MME及びS4−SGSNは、モビリティ管理(MM)コンテキスト及び進化型パケット・システム(EPS)ベアラ・コンテキスト(パケット・データ・ネットワーク(PDN)接続)情報を維持する。SGW及びPGWは、これらのノードによって処理されるUEに関するEPSベアラ・コンテキスト情報を維持する。3GPP TS 23.007に準じ、EPCノードは再起動した場合、影響を受けるすべてのコンテキスト情報を削除する。再起動されたノードに対するピアであるEPCノードは、上記の再起動カウンタの増分の受信時に、再起動(及び関連付けられたコンテキスト情報の削除)を検出する。
【0009】
3GPP TS 23.007は、EPCノードがそのピアEPCノードのうちの1つが再起動したことを検出した場合、UEのMMコンテキスト及びEPSベアラ・コンテキストの情報がEPCノードによってどのように処理されるかを規定する。たとえばMME又はPGWは、SGWが再起動したことを検出した場合、再起動したSGWによって処理されていたUEに関するすべてのコンテキスト情報を削除する。S4−SGSNは、SGWが再起動したことを検出した場合、再起動したSGWによって処理されていたUEに関するすべてのEPSベアラ・コンテキスト情報を削除するが、S4−SGSNはそれらの影響を受けたUE(すなわち、依然としてネットワークに接続されているUE)に関するMMコンテキスト情報を維持することができる。
【0010】
EPCノード(たとえばSGW)の再起動は、そのノード内のハードウェア又はソフトウェアの誤動作による可能性があるが、時にこうした再起動は、たとえばノードの再起動を必要とする可能性のあるEPCノードのアップグレード及び/又は機能の活動化/非活動化中に、操作及び保守(O&M)オペレータによって意図的に開始されることも可能である。再起動のためのトリガ・イベントに関係なく、影響を受けるEPSベアラ・コンテキスト及びMMコンテキストは前述のように処理される。3GPP TS 23.401は、MMEの再起動を必要とする計画された保守以前に、オペレータがMMEに関連付けられたUEを他のMMEに移動できるようにする、MME負荷分散メカニズムを規定する。しかしながら、計画されたSGW再起動に関する3GPP規格には、こうしたトラフィック・オフローディング・メカニズムは規定されていない。
【0011】
SGWの再起動がハードウェア又はソフトウェアの誤動作によってトリガされるか、オペレータによって開始されるかに関わらず、SGWの再起動が発生すると必ず、MME、S4−SGSN、及びPGW内の影響を受けるMMコンテキスト及びEPSベアラ・コンテキスト(PDN接続)が削除され、これによって、関連付けられたエンドユーザ・サービス及びネットワーク信号伝達に関する重大な問題が発生する可能性がある。たとえば進行中の(すなわちアクティブな)パケット・データ・セッションは、SGW内のユーザ・プレーン・ベアラの損失によって中断される。進行中のデータ転送は、UEがEPSベアラを再確立するまで不可能となる。エンドユーザは、UEが再接続し、関連付けられたEPSベアラを再確立するまで、いかなるUE開始パケット交換(PS)サービスも使用できないことになる。同様に、UEは、いかなるネットワーク開始PSサービス(たとえば、UE終了ボイス・オーバ・ロング・ターム・エボリューション(LTE)(VoLTE)呼び出し)も使用できないことになる。
【0012】
EPCに対する他の悪影響は、PGW、MME、及び/又はS4−SGSNと、何らかの他のEPCノードとの間のインターフェース上で、それらの他のEPCノード内で関連付けられたベアラ/リソースをクリーンアップするための信号増加を含むことができる。信号増加は、ポリシー及び課金規則機能(PCRF)(IP接続アクセス・ネットワーク(CAN)セッションを削除するため)、ユーザ・サービス内リモート認証ダイヤル(RADIUS)又は動的ホスト構成プロトコル(DHCP)サーバ(たとえばこれらのサーバによって割り当てられたIPアドレスを解除するため)、及び、関連サーバの課金(たとえば課金データ記録(CDR)の閉鎖による)などへの、PGWインターフェース上でも発生する可能性がある。加えてこれらのサーバのいくつかは、IPマルチメディア・サブシステム(IMS)コア又はアプリケーション・サーバ内でさらにクリーンアップを実行するために、何らかの他のノードと話す必要がある可能性もある。たとえばPCRFは、PDN接続の削除について、プロキシ呼び出しセッション制御機能(PCSCF)に通知することができる。
【0013】
一般に、MME/S4−SGSNは、無線インターフェース上での不必要な信号伝達を避けるように構成される。本明細書で使用される場合、「MME/S4−SGSN」という用語は、MMEノード及び/又はS4−SGSNノードを表す。しかしながらSGW再起動は、MME/S4−SGSNとUEとの間、MME/S4−SGSNとRANノードとの間、或いはMMEとHSSとの間でも、信号伝達を急激に増加させる可能性がある。
【0014】
EPCネットワークを介したエンドツーエンド信号伝達は、SGW再起動後、ネットワークへのUEの再接続時にも増加する可能性がある。影響を受けるUE(すなわち、再起動されたSGWを介したPDN接続を有するUE)の、ネットワークへの再接続は、非アクセス層(NAS)サービス要求、定期的なルーティング・エリア更新(RAU)又はトラッキング・エリア更新(TAU)要求などの、UE開始アップリンク・パケットのレートに基づいて、経時的に拡散させることができる。UEのより速い再接続のために、MME/S4−SGSNでは(再接続要求指示の指示を備えたUEへのMME開始分離信号、又は、SGW再起動の検出時に再活動化要求指示を備えたPDPコンテキストのSGSN非活動化などで)、いくつかの事前対応(pro-active)メカニズムも適合可能である。
【0015】
以下の手順は、ネットワークへのUEの再接続時に、エンドツーエンド信号伝達負荷に寄与することができる。
そのMM及び/又はEPSベアラ・コンテキストがネットワーク内で削除されたUEからのNASメッセージ(サービス要求、TAU要求、又はRAU要求の信号)の除去による信号伝達、
UE内のいずれかの特定アプリケーションによって要求されるPDN接続及び任意の専用EPSベアラの再接続及び再確立による信号伝達、並びに、
UEと、IMSベース・サービスなどに関するアプリケーション・サーバとの間のアプリケーション・レベル信号伝達の再確立。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に本発明の実施形態が示された添付の図面を参照しながら、本発明について以下でより完全に説明する。しかしながら本発明は、多くの異なる形で具体化可能であり、本明細書に記載された実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。
【0026】
いくつかの実施形態は、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードが、少なくとも1つのSGW及び少なくとも1つのPGWを通過するUEとパケットベース・ネットワークとの間の接続を制御する、無線通信ネットワークを対象とする。サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードは、既存の接続が第1のSGWを通過する代わりに第2のSGWを通過するように再配置を開始することによって、第1のSGWへの通信障害の指示、又は、SGWからの接続のオフローディングをオペレータが開始したことに応答する。サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードは、未だ第2のSGWを通過するように再配置されていない既存の接続のうちの少なくともいくつかの再配置を中止することによって、第1のSGWへの通信の回復の指示、又は、オペレータによって開始されたSGWからの接続のオフローディングの中止にも応答する。
【0027】
サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードは、未だ第2のSGWを通過するように再配置されていない第1のSGWへの既存の接続のうちの少なくともいくつかを復元することによって、第1のSGWが再起動された旨の指示にも応答することが可能であり、その結果、第1のSGWは既存の接続のうちの少なくともいくつかに関する情報を失うことになる。サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードは、第1のサービング・ゲートウェイへの復元されることになる既存の接続のそれぞれに関して、第1のサービング・ゲートウェイにコンテキスト情報を通信することによって、第1のサービング・ゲートウェイへの既存の接続のうちの少なくともいくつかを復元することができる。これら及び他の実施形態を、
図1〜
図18に関して以下で説明する。
【0028】
図1は、いくつかの実施形態に従って動作するように構成された、第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)無線通信ネットワークの例を示すブロック図である。無線通信ネットワークは、無線アクセス通信リンクを介してユニバーサル・モバイル通信システム(UMTS)地上無線アクセス・ネットワーク(UTRAN)110、GSM(登録商標) EDGE無線アクセス・ネットワーク(GERAN)120、及び/又は進化型ユニバーサル地上無線アクセス・ネットワーク(E−UTRAN)130と通信する、複数の、典型的には何千もの、ユーザ機器ノード100(無線端末又は移動局とも呼ばれる)を備える。
【0029】
UTRAN110及びGERAN120は、それぞれ、それらのそれぞれの通信サービス・セル内にあるUEに無線アクセス通信リンクを提供する無線基地局を介して通信を制御するための、無線ネットワーク・コントローラ(RNC)ノードを含むことができる。E−UTRAN130は、UTRAN110及びGERAN120のRNCノード及び基地局の複合機能を提供することが可能な、無線基地局ノード(eNodeB132)を含むことができる。
【0030】
複数のS4−SGSN140(そのうちの1つが
図1に示されている)は、その地理的サービス・エリア内にあるUE100との間でのデータ・パケットの送達に関する責務を負う。それらのタスクは、パケットのルーティング及び転送、モビリティ管理(接続/切断及び位置管理)、論理リンク管理、並びに認証機能を含むことができる。S4−SGSN140は、複数のSGW146(そのうちの1つが
図1に示されている)及びPGW148(そのうちの1つが
図1に示されている)を介したUEと1つ又は複数のパケットベース・ネットワーク152との間の通信接続を制御し、PMM−IDLE/スタンバイ・モードUE100が1つのルーティング・エリアから別のルーティング・エリアへと移動する際のモビリティ管理などの、他の機能を実行することができる。S4−SGSN140は、S4インターフェースを介してSGW146で接続を確立することができる。パケットベース・ネットワーク 152は、インターネット及び/又は他のパケット・ネットワーク要素を含むことができる。S4−SGSNは、MME142とS4−SGSN140との間のS3インターフェースを用いて、2G/3GとLTEのアクセス・ネットワーク間でモビリティを実施するための制御プレーン機能も提供する。
【0031】
SGW146は、信号伝達及びユーザ・データ・パケットをルーティング及び転送する一方で、基地局/eNodeB間のハンドオーバ時のユーザ・プレーンに対するモビリティ・アンカとして、並びに、UTRAN110、GERAN120、及びE−UTRAN130の間のモビリティに対するアンカとしても動作する。ECM−IDLE/PMM−IDLE/スタンバイ・モードUE100の場合、SGW146は、ダウンリンク・データ・パスを終結させることが可能であり、UE100にダウンリンク・データが到達すると、ページングをトリガする。SGW146は、各接続について、接続の識別、パケット・ゲートウェイのインターネット・プロトコル・アドレス、トンネリング識別子、及びサービス品質値を含むことが可能な、UE通信接続コンテキストを管理及び記憶する。
【0032】
PGW148は、SGW146を通じて流れるUEトラフィックに対して、パケット・ネットワーク152への入口点及び出口点を提供する。UE100は、複数のパケット・ネットワーク152にアクセスするために、複数のPGW148との同時接続を有することができる。PGW148は、ポリシー強化、各UE100に対するパケット・フィルタリング、課金サポート、合法的傍受、及びパケット・スクリーニングを実行する。PGW148は、WiMAX及び3GPP2(CDMA 1X及びEvDO)などの、3GPP技術と非3GPP技術との間のモビリティに対するアンカとしても機能する。
【0033】
MME142(そのうちの1つが
図1に示されている)は、E−UTRAN130に関する信号伝達パケットをルーティング及び転送する。MME142は、EPS接続管理(ECM)アイドル・モードUE100の追跡及びページング手順に対する責務を負い、接続ベアラ(パケット・データ・ネットワーク(PDN)接続)の活動化/非活動化プロセスに関与し、初期の接続時及びハンドオーバ時にUE100に対してSGW146を選択する責務も負う。非アクセス層(NAS)信号伝達はMME142で終結し、一時識別の生成及びUE100への割り振りの責務も負う。これがサービス・プロバイダの公衆陸上モバイル・ネットワークにキャンプオン(camp on)するためのUE100の権限をチェックし、UEのローミング制約を強化する。MME142はNAS信号伝達に関する暗号化/完全性保護のためのネットワーク内の終端点であり、セキュリティ・キー管理を処理する。MMEは、MME142とS4−SGSN140との間のS3インターフェースを用いて、2G/3GとLTEのアクセス・ネットワーク間でモビリティを実施するための制御プレーン機能も提供する。
【0034】
説明しやすくするために、S4−SGSN140及びMME142は、集合的又は個別に「サービング・ゲートウェイ・サポート・ノード」及び「MME/S4−SGSN142、140」とも呼ばれることがある。したがってサービング・ゲートウェイ・サポート・ノードは、S4−SGSN140のみ、MME142のみ、又はS4−SGSN140及びMME142の組み合わせを含むことができる。
【0035】
操作及び保守(O&M)サーバ154を使用して、以下で説明するようにS4−SGSN140及びMME142の様々な動作を制御することができる。
【0036】
S4−SGSN140及びMME142はそれぞれS6d及びS6aインターフェースを介してホーム加入者サーバ(HSS)144にアクセスし、UE加入関連情報(加入者プロファイル)を取得して、UE100の認証及び許可を実行する。ポリシー及び課金規則機能(PCRF)ノード150は、どのサービスが許可されるかを制御するため、並びに、PGS 148及びパケット・ネットワーク152を介して流れるユーザ・パケット・トラフィックに提供されるサービス品質(QoS)レベルを制御するために、ポリシー規則を適用し、課金ノード及び他のネットワーク・ノードが使用するための情報も集約する。
【0037】
SGWの再起動に対するサービング・ゲートウェイ・サポート・ノード及びPGWの応答
図2は、それらそれぞれの地理的サービス・エリア内のUE100間の接続を制御するように動作する、複数のS4−SGSN140_1から140_n及びMME142_1から140_n、並びに、複数のSGW146_1から146_nを通過するパケット・ネットワーク152を示し、ここでS4−SGSN、MME、及びSGWの数「n」は異なって良い。
【0038】
前述のSGW146の再起動の結果として生じる問題のうちの少なくともいくつかは、再起動されたSGW146を介して確立されたPDN接続を有するMME/S4−SGSN142、140及びPGW148が、影響を受けるベアラ・コンテキスト(PDN接続)を処理するために(たとえば静的構成及び/又は何らかのGTPv2信号伝達によって)同期された場合、結果として、1)MME/S4−SGSN142、140及びPGW148はSGWの再起動の検出時にコンテキストを削除せず、2)MME/S4−SGSN142、140は、影響を受けるUE100のコンテキストを(再起動されたSGW146と同じエリアにサービスを提供する)他のSGW146に移すため、及び/又はその回復後に再起動されたSGW146へのコンテキストの復元を制御するために、SGW再配置手順を開始するように構成されることから、低減される可能性がある。
【0039】
本発明の様々な実施形態に従い、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(S4−SGSN/MME140、142)は、代わりに第2のSGW146_2を通過するように第1のSGW146_1を介する既存の接続の再配置を開始することによって、検出された第1のSGW146_1への通信障害に応答するように構成される。サービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(S4−SGSN/MME140、142)は、未だ第2のSGW146_2へ再配置されていない既存の接続のうちの少なくともいくつかの再配置を中止することによっても、検出された第1のSGW146_1への通信の回復に応答する。サービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(S4−SGSN/MME140、142)は、未だ第2のSGW146_2へ再配置されていない第1のSGW146_1への既存の接続のうちの少なくともいくつかを復元することによって、再起動を完了した第1のSGW146_1に応答することもできる。
【0040】
SGW再配置手順は、それぞれE−UTRAN130又はUTRAN/GERAN110、120を用いて動作するUE100に対して、MME/S4−SGSN142、140内SGW146間(intra MME/S4-SGSN 142, 140 inter SGW146)(すなわち、MME内SGWTAU間又はS4−SGSN内SGWRAU間)信号伝達を使用することができる。影響を受けるUE100が複数のPGW148内にPDN接続を有し、PGW148及びMME/S4−SGSN142、140のうちのいくつかのみが、SGW再起動後のPDN接続コンテキストの再配置及び復元をサポートしている場合、MME/S4−SGSN142、140は、PDN接続コンテキストの再配置及び復元をサポートしているPGW148内に確立されたPDN接続のみを、再配置及び/又は復元する。MME/S4−SGSN142、140及び他のPGW148内の他のPDN接続は、ローカルに削除される。
【0041】
再起動されたSGW146に対してベアラ(PDN接続)コンテキストを復元するために、MME/S4−SGSN142、140は、S11/S4インターフェース上に定期的なGTPv2エコー要求信号を送信することによって、SGW146の回復/アクセス可能性を反復的にチェックすることで、検出されたSGW146への通信障害に応答する。SGW146からのGTPv2エコー要求内の再起動カウンタ値の増分を観察することによる、SGW146が再起動された旨の決定に応答して、MME/S4−SGSN142、140はSGW146に対するベアラ・コンテキスト(PDN接続)の復元を開始することができる。SGW146は、再起動された場合にPDN接続を失うため、MME/S4−SGSN142、140は、SGW146でそれらの接続を復元するそれぞれの接続に関するコンテキスト情報を、再起動されたSGW146に送ることができる。MME/S4−SGSN142、140は、3GPP TS 29.274に規定されたように、SGW再配置モビリティに使用される情報要素(IE)と共に、S11/S4上にGTPv2セッション作成要求メッセージ内のコンテキスト情報を送ることができる。いくつかの実施形態では、MME/S4−SGSN142、140は、PDN接続の識別、パケット・ゲートウェイのインターネット・プロトコル・アドレス、トンネリング識別子、及び/又はサービス品質値を含むコンテキスト情報を、復元されることになる各PDN接続のために送ることができる。GTPv2セッション作成要求メッセージの受信に応答して、SGW146は、3GPP TS 29.274及び3GPP TS 29.275に規定されたように、SGW再配置モビリティに使用されるIEと共に、GTPv2ベアラ修正要求又はPMIPv6プロキシ結合更新メッセージをS5/S8上に送信することができる。
【0042】
SGW146が再起動されたことを検出する前に、再起動カウンタ値の増分の受信に応答して、MME/S4−SGSN142、140は、しきい値時間内のSGW146との通信障害を検出することができる。MME/S4−SGSN142、140は、UE100に関してSGW146を通過するPDN接続の再配置を開始することによって、検出された障害に応答することができる。MME/S4−SGSN142、140は、SGW146の到達不可能性によりS12及びS1−U上の無線ベアラ・リリースを観察する可能性がある、及び/又は、アップリンク・パケットを送信するために無線ベアラを確立しようとして不成功に終わる可能性がある、及び/又は、モビリティ手順(RAU/TAU/HO)を実行中である可能性がある、UE100から、SGW146との通信の障害に関して通知を受けることができる。SGW146が、たとえばしきい値時間を超える再起動、障害、又は保守計画によって依然として使用不可能である場合、オペレータは、中央O&Mサーバ154を使用して、SGW146の使用不可能性をMME/S4−SGSN142、140に通知すること、及び、影響を受けるPDN接続の他のSGW146への再配置を開始するよう各MME/S4−SGSN142、140に命じることができる。
【0043】
SGW146が再起動した場合、ECM−CONNECTED/PMM−CONNECTED/GPRS READYデータ状態にあるほぼすべての影響を受けるUE100は、UEが現在配置されている無線アクセス技術(RAT)(たとえばE−UTRAN130、GERAN120、UTRAN110など)に応じて、ECM−IDLE/PMM−IDLE/GPRS STANDBY状態に移るものと予測することができる。MME/S4−SGSN142、140は、アップリンクNASメッセージ(たとえばサービス要求、定期的なTAU要求、及び定期的なRAU要求)の受信を待つことなく、影響を受けるUE100に対してMME/S4−SGSN内SGW間再配置手順を開始することができる。加えて多くの状況では、影響を受けるUE100に対するSGW再配置信号伝達を、MME/S4−SGSN142、140とUE100との間のいかなる信号伝達にも関与することなく、パケット・コア・ネットワーク内で完了することができる。パケット・コア・ネットワーク内でのSGW再配置のための信号フローは、対応する3GPP規格TS 23.401及びTS 23.060内に規定されているものと同一であるとすることができる。たとえばGTPベースのS5/S8に関するE−UTRANでは、メッセージ・フローは
図3に示されたメッセージ301から305(以下で詳細に説明する)に対応し、
図3は、いくつかの実施形態に従って、E−UTRAN内でUEがトリガしたサービス要求手順に応答して接続を形成するため、及び接続を再配置するための、
図1の無線通信ネットワークの様々な要素間の動作、方法、及び関連付けられたメッセージ・フローを示す図である。いくつかの状況では、3GPP規格によって要求されるように、たとえばSGW再配置手順の結果としてのベアラ(PDN接続)の許可されたQoSの変更によって、UE100に向かう信号伝達が必要となる可能性がある。
【0044】
RRC−CONNECTED状態にあるUE100の場合、MME/S4−SGSN142、140は、SGW再配置手順を実行する前に、E−UTRAN130のeNodeB132並びに/或いはUTRAN110及び/又はGERAN120のRNCに、S1AP UE−CONTEXT−RELEASE−COMMAND(3GPP TS 36.413に準拠)又はIU−RELEASE−COMMAND(3GPP TS 25.413に準拠)を送信することによって、それらのUE100をRRC−IDLE状態に移すことができる。オプションで、影響を受けるUE100にS1−RESETを送信することが可能であり、これによって効率を上げることができる。
【0045】
MME/S4−SGSN142、140がSGWの再配置を未だに開始していない、影響を受けるUE100からのアップリンクNAS信号の受信に応答して、MME/S4−SGSN142、140は、UE開始信号伝達の一部として、影響を受けるSGW146から他のSGW146への、そのUE100に対するPDN接続の再配置を優先するように構成することができる。たとえば
図3は、E−UTRAN130を介して接続されたUEに関するSGW PDN接続の再配置を実行するために、追加のGTPベースのS5/S8信号伝達を用いた、UEがトリガしたサービス要求信号伝達フローを示す。
図3では、SGWは、再起動から回復したSGW146_1又はMME142及びPGW148の両方への接続を有する他のSGW146_2のいずれかとすることができる。PDN接続の回復による追加の信号伝達メッセージが、メッセージ301から305として示されている。
【0046】
MME142_1は、UE100に対するPDN接続をSGW146_1へと復元し直すことによって、SGW146_1が再起動した旨の決定に応答する。例示的実施形態では、MME142_1はセッション作成要求メッセージ301をSGW146_1に送ることが可能であり、SGW146_1はベアラ修正要求302をPGW148に送ることによって応答する。次にPGW148は、PCRF150とメッセージ303を交換して、IP接続アクセス・ネットワーク(IP−CAN)セッション修正によって開始されるポリシー及び課金強化機能(PCEF)を実行することができる。PGW148は、SGW146_1にベアラ修正応答メッセージ304を送ることが可能であり、次にSGW146_1は、MME142_1にセッション作成応答メッセージ305を送る。
【0047】
メッセージ301から305で搬送されるIEは、関連インターフェースに関する3GPP規格に規定されたSGW再配置手順で搬送されるIEと同じとすることができることに留意されたい。メッセージ301から305は、動作及び方法の処理をSGWが開始する実施形態に関連付けられたIE(以下で考察する)を含むこともできる。PGW148とPCRF150との間の信号伝達は、再起動された同じSGW146_1に対してPDN接続が復元された場合、不要となる可能性がある。PGW148は、こうしたPCRF150への信号伝達が必要であるかどうかを、GTPv2ベアラ修正要求メッセージ内でSGW146_1から受信した情報に基づいて決定することができる。
【0048】
図4は、少なくとも一部は3GPP TS 23.401に基づいて動作することが可能な、UEがトリガしたサービス要求に応答して、UE100に対するPDN接続をセットアップするための、
図3に関する他の動作、方法、及び関連付けられたメッセージ・フローを示す図である。
図4を参照すると、UE100は、RRCメッセージ内に封入されたMME142_1に向けてのNASサービス要求メッセージ401を、eNodeB132に送り、このメッセージはメッセージ402としてMME142_1に転送される。これに応答して、さらに他のメッセージ403によってUE100を認証すること、及び通信暗号化実行可能にすることができる。
【0049】
MME142_1は、S1−AP初期コンテキスト要求メッセージ404(SGWアドレス、EPSベアラ・サービス品質などを含むことができる)をeNodeB132に送る。次にeNodeB132は、無線ベアラ確立手順405を実行する。ユーザ・プレーン・セキュリティが確立され、ユーザ・プレーン無線ベアラがセットアップされる。次にUE100は、SGW146_1及びPGW148を介したパケット・ネットワーク152へのリレイ(
図1)のために、アップリンク・データ406をeNodeB132に送ることができる。eNodeB132は、SI−AP初期コンテキスト・セットアップ完了メッセージ407をMME_142_1に送り、コンテキストが正常に確立されたことを確認する。MME142_1は、ベアラ修正要求メッセージ408をSGW146_1に送ることによって応答する。ここでSGW146_1は、UE100に向けてダウンリンク・データを伝送できることになる。
【0050】
ベアラ修正要求409は、SGW146_1からPGW148へと送信可能である。PGW148はPCRF150と信号410を交換して、PDN接続に関する更新されたQoS情報を取得することができる。PGW148は、応答のベアラ修正応答メッセージ411をSGW146_1に送り、これがベアラ修正応答メッセージ412をMME142_1に送る。
【0051】
再起動SGW146_1の検出又は回復時に、他のMME/S4−SGSN142、140のサービス・エリアに移動するUE100の場合、MME/SGSN間SGW間モビリティ信号伝達が実行されなければならない。この場合、TAU/RAUモビリティについて、以下の2つのオプションのうちの1つをモビリティ信号伝達に適合させることができる。
【0052】
オプション1−ソースMME/S4−SGSN142、140は、ソースMME/S4−SGSN142、140によって存在しないものと知られたフェイクSGWを識別するハンドオーバ・メッセージを、S3/S10/S16インターフェース上で他のターゲットMME/S4−SGSN142、140に送ることによって、ハンドオフされることになるUE100に関連付けられたターゲットMME/S4−SGSN142、140への既存の接続を再配置することができるため、結果としてターゲットMME/S4−SGSN142、140は、フェイクSGWが存在しないことを識別した後、存在していることがわかっているSGW146のグループの中から他のSGW(たとえばSGW146_n)を選択し、選択されたSGWを通過するように既存の接続を再配置することになる。特定の例によれば、ソースMME/S4−SGSN142、140は、GTPv2コンテキスト応答(3GPP TS 29.274)メッセージ内で、現在UE100のベアラ・コンテキストを有するSGW146_1が、到達可能でないか、又は再起動から回復したばかりである(すなわち、SGW146_1がもはやUEベアラ・コンテキストを含まない)かを、ターゲットMME/S4−SGSN142、140に通知することができる。ターゲットMME/S4−SGSN142、140は、こうした指示を受信すると、新しいSGW(たとえばSGW146_2)(コンテキスト応答で送られたものではない)へのSGW再配置(SGW146_1を通過していたPDN接続の再配置)か、又はSGWを今再起動されたSGW146_1に戻すこと(再起動前にはSGW146_1を通過していたPDN接続のうちの少なくともいくつかを元のSGW146_1に復元)を実行する。いくつかの実施形態では、ソースMME/S4−SGSN142、140は、SGWに対するフェイク(すなわちDNSで無効の)SGW完全修飾ドメイン名(FQDN)を提供し、オプションで、SGWに対する無効S11/S4 SGW完全修飾一時エンドポイント識別子(F−TEID)を提供する。フェイクFQDN(及びオプションで向こうのSGW F−TEID)は、SGW再配置信号伝達の実行が必要である旨を、ソースMME/S4−SGSN142、140がターゲットMME/S4−SGSN142、140に向かって使用可能な1つのタイプのインジケータである。別の方法として、ターゲットMME/S4−SGSN142、140には、PDN接続の再配置が必要である旨を、他のタイプのインジケータを介して、ソースMME/S4−SGSN142、140によって通知することができる。
【0053】
オプション2−ソースMME/S4−SGSN142、140は、GTPv2コンテキスト応答メッセージをターゲットMME/S4−SGSN142、140に送信する前に、SGW再配置を実行することができる。そこでGTPv2コンテキスト応答メッセージは、新しく割り振られたSGW146の識別を含むことになる。
【0054】
第1のオプションは、第2のオプションよりも信号伝達が少なくなる可能性がある。しかしながら、ターゲットMME/S4−SGSN142、140がSGW再起動後のPDN接続の再配置をサポートしていない場合、第2のオプションが好ましい可能性がある。ターゲットMME/S4−SGSN142、140がSGW再起動後のPDN接続の再配置をサポートしている場合、ターゲットMME/S4−SGSN142、140は、GTPv2コンテキスト要求(3GPP TS 29.274)メッセージ内のフィーチャに関するそのサポート・レベルを、ソースMME/S4−SGSN142、140に示すことができるため、結果としてソースMME/S4−SGSN142、140は、SGW再配置に関する2つのオプションから選択することができる。
【0055】
ハンドオーバ(HO)信号伝達中であるUE100の場合、再配置/復元手順は、SGW障害が観察された際にHO信号伝達のどのステージが行われていたかに応じて変更可能である。たとえばHOは失敗する場合があり、UE100はECM−IDLE/PMM−IDLE/STANDBY状態に進んだ後、RAU/TAU信号伝達を実行することができる。別の方法として、SGW再配置を伴うHO信号伝達は実行可能であるが、SGW障害によってデータ転送ができない可能性がある。この場合、HOによりMME/S4−SGSN142、140再配置が必要な場合、ソースMME/S4−SGSN142、140は、SGW146が到達不可能であるため、SGW再配置を実行するようターゲットMME/S4−SGSN142、140に通知することができる。こうした手法の1つは、ソースMME/S4−SGSN142、140について、フェイク(すなわちDNSで無効の)SGW FQDN及びオプションで無効のS11/S4 SGW F−TEIDを提供することを含むことができる。別の方法として、ターゲットMME/S4−SGSN142、140には、ソースMME/S4−SGSN142、140により、S10/S3/S16 GTPメッセージ内の他の形のインジケータを介して、PDN接続の再配置が必要である旨を通知することができる。
【0056】
MME/S4−SGSN142、140が未だSGW146の増分された再起動カウンタ値を受信していないSGW再起動の初期段階では、ターゲットMME/S4−SGSN142、140が、ソースMME/S4−SGSN142、140から受信したUEコンテキスト情報内で提供されたSGW146を再使用するように決定し、SGW146が到達可能でない旨も検出した場合、ターゲットMME/S4−SGSN142、140は、良好なRAU/TAU/HO手順に対して代替SGW146を再選択するべきであることに留意されたい。この機構は、たとえターゲット及び/又はソースのMME/S4−SGSN142、140が最適化されたSGW再起動処理をサポートしていない場合、及びPGW148がSGW再起動によってアクティブなPDN接続を未だ削除していない場合であっても、依然として良好なRAU/TAU/HO信号伝達に導くことができる。
【0057】
Gn/Gp−SGSNへと移動しているUE100の場合、SGW146はGn/Gp−SGSNと共に使用されていないため、SGW146の使用不可能性はこうしたモビリティでターゲットGn/Gp−SGSNにはわからない。
【0058】
ISR活動化モードのUE100の場合、MME142及びS4−SGSN140の両方にコンテキスト情報が存在する。ISRがアクティブな場合、MME及びS4−SGSNの変更なしにSGW再配置を処理するために、以下の2つのオプションのうちの1つがそれらのUE100によって実行可能である。
【0059】
オプション1:UEにおけるISRの非活動化−ISRが活動化されている一方でUE100がTAU/RAUを実行する場合、前述のSGW再配置のための手順は、現行のアクセスで実施可能である。UE100には、TAU/RAU受け入れメッセージ内でISRが非活動化されることが通知される。TAU/RAU手順が完了した後、オプションで、そのISRが非活動化される旨を通知するために、新しいS3メッセージを他のノード(すなわちSGSN140又はMME142)に送信することができる。
【0060】
オプション2:ISR活動化の維持−UE100がTAU/RAU/HO又はサービス要求を実行する場合、前述のSGW再配置のための手順は現行アクセス内で動作する。GTPv2セッション作成応答が受信された後に、新しいSGWのFQDN及びS4/S11 SGW F−TEID情報を搬送する新しいS3メッセージが、MME142からS4−SGSN140へ、又はその逆に送信される。S4−SGSN140(又はMME142)は、TS 23.401のセクション5.3.3.2のステップ9又はTS 23.401のセクション5.3.3.3のステップ7などに基づき、GTPv2ベアラ修正要求メッセージをSGW活動化ISRに送信する。
【0061】
オペレータが開始したSGWトラフィックのオフローディング
いくつかの他の実施形態では、オペレータは、O&Mサーバ154の操作などによって、SGW146からのトラフィックをオフロードするためにSGW再配置を開始することができる。
【0062】
MME/S4−SGSN142、140がSGW再起動の検出時にSGW再配置を実行するという考えを、特定のSGW146上のトラフィック(すなわちPDN接続)をオフロードする、すなわち、いくつか又はすべてのUE100のPDN接続を同じサービス・エリア内の他のSGW146へ移すように、拡張することができる。SGW146に対してトラフィック・オフロードを実行する理由は、SGWを再起動させるか又はトラフィックを相対的に長い期間停止させる、計画されたSGW保守による可能性がある。いくつかの状況では、オペレータは、特定のSGW146を介したPDN接続を有するある割合のUE100のオフローディング、又は特定のAPN上にアクティブなPDN接続を有するUE100のオフローディング、又はあるPLMNに属するUE100のオフローディングなど、SGW146上でのトラフィック・オフロードを実行したい場合がある。これらの場合、すべて又はいくつかのMME/S4−SGSN142、140に、それらのO&Mインターフェースを介して、又は中央O&Mサーバ154を介して、SGWトラフィック・オフロードに関する基準に当てはまるUE100に対するSGW再配置を実行するよう、命じることができる。MME/S4−SGSN142、140に対するこの命令は、トラフィック・オフロードが実行されることになるSGWのノードFQDN及び/又はS11/S4 GTPv2−CトンネルIPアドレス、並びに、オプションで、トラフィックをオフロードするための完了時間/持続期間、及び/又はMME/S4−SGSN142、140が新しいトラフィックに対するSGWの再選択を開始した後の時間又は持続期間を、含むことができる。SGW146上でのトラフィック・オフロードに対して何らかの他の基準が選択される場合、MME/S4−SGSN142、140に関連パラメータを提供すべきである。たとえば、特定のAPN上にアクティブなPDN接続を有するUE100を移動するためには、命令にAPN情報を含める必要がある。
【0063】
MME/S4−SGSN142、140は、SGWのトラフィック・オフロードに関する命令を受けると、SGW再配置手順を抑制する。MME/S4−SGSN142、140は3GPP TS 29.303内の既存のDNS手順を使用することによって、影響を受ける各UE100に対するSGW再配置について、適切なSGW146を選択する。SGW146内のすべてのトラフィックのオフローディングは、DNS内のTAI/RAI FQDNの下でのSGW記録を除去することによって実施可能である。MME/S4−SGSN142、140に伝搬する前に、記録のDNS有効期間(Time-To-Live)タイマ設定を利用することに留意されたい。したがって、MME/S4−SGSN142、140上のキャッシュのクリアを考慮に入れることができる。
【0064】
ECM−IDLE/PMM−IDLE/GPRS STANDBY状態にあるUE100の場合、MME/S4−SGSN142、140はMME内SGW TAU間又はS4−SGSN内SGW RAU間の手順を実行する。ECM−IDLE/PMM−IDLE/GPRS STANDBY状態にないUE100の場合、MME/S4−SGSN142、140は、無線アクセスに応じてそれらの状態のうちの1つに進むまで待機するか、又はSGW再配置手順を実行する前にUE100をそうした状態に進ませるかの、いずれかが可能である。
【0065】
TAU/RAU/HO手順中であるUE100の場合、ターゲットMME/S4−SGSN142、140は、それらのUE100がSGWトラフィック・オフロードに関する基準に当てはまれば、SGW再配置を実行するために必要な作業を(3GPP TS 23.401及び3GPP TS 23.060に規定されたSGW再配置信号伝達の通りに)行うことができる。
【0066】
SGW146を完全にオフロードするよう命じられたMME/S4−SGSN142、140は、命じられた持続期間の間、任意の新しいUE100に対してそのSGW146を再選択すべきではない。SGW保守の持続期間が計画より長くかかる場合、新しい命令をMME/S4−SGSN142、140に送信し、SGW146が使用可能になる時点をそれらに通知することができる。これは、たとえばDNSサーバからSGW FQDNを除去することによって、SGW解決のためのDNSの適切な構成によって実施することができる。
【0067】
SGW146上のトラフィック(すなわちPDN接続)をオフロードするように命令されている各MME/S4−SGSN142、140は、要求された場合、オフロードされたUEの割合などの関連する統計情報を提供できるべきである。MME/S4−SGSN142、140は、オフロードが完了した時点を(たとえば関連イベント・メッセージのロギングによって)Q&Mサーバ154に通知することもできる。
【0068】
TAU又はRAUを実行するISR活動化UE100の場合、オペレータ開始SGW再配置のための上記の手順作業を実行することができる。オフロードされることになるトラフィックがTAU/RAUを決して実行しないUEを含む場合、ISR活動化は、UE100がモードTAUを接続せずにHOを実行する場合、SGW再配置のための上記動作及び手順を実行することができる、というように、ネットワーク内で維持することができる。UE100がサービス要求を実行する場合、MME/S4−SGSN142、140は、SGW変更を用いてTAU/RAUとしてのコア・ネットワークに対して同じ手順を実行することが可能であり、その後、(たとえば
図3のサービス要求手順の処理と同様に)サービス要求を実行する。SGW再配置によってISRが非活動化された旨をUE100に通知できないため、GTPv2セッション作成応答が受信された後、新しいSGWのFQDN及びS4/S11 SGW F−TEID情報を担持するS3メッセージを、(MME142又はS4−SGSN140のどちらがS3メッセージを送ったかに応じて)MME142からS4−SGSN140へ、又はその逆に送信できることに留意されたい。その後、S4−SGSN140(又はMME142)は、3GPP TS 23.401のセクション5.3.3.2のステップ9又は3GPP TS 23.401のセクション5.3.3.3のステップ7に基づき、GTPv2ベアラ修正要求メッセージをSGW146活動化ISRに送信することができる。
【0069】
SGW再起動に応答する接続の再配置及び復元
図5は、SGW146_1のうちの1つの再起動に応答して、及び/又はオペレータからのメッセージに応答して、いくつかのPDN接続を再配置させ、他のPDN接続を復元させる、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(たとえばMME/S4−SGSN142、140)、第1及び第2のSGW146_1及び146_2、並びにPGWの間の動作、方法、及び関連付けられたメッセージ・フローを示す図である。
図5を参照すると、SGW1 146_1は再起動を実行するSGWを表し、SGW2 146_2はMME/S4−SGSN142、140及びPGW148の両方に接続されたSGW146のうちの他の1つを表す。典型的な配置では、複数のSGW146がMME/S4−SGSN142、140及びPGW148に接続されることが予測される。
【0070】
SGW1が再起動動作を行っている旨の検出に応答して開始されるコンテキストで、いくつかのPDN接続をSGW1からSGW2へ再配置するため、及び他のPDN接続をSGW1へと復元し直すための、様々な動作が以下で説明されるが、別の方法として又は加えて、この再配置及び復元の動作は、オペレータが(たとえばO&Mサーバ154を介して)MME/S4−SGSN142、140及びPGW148へ、SGW1が非常に長い再起動動作中である旨の観察からのオペレータによる応答などの、SGW1からの接続をオフロードするようメッセージを送ることによって、開始されることが可能である。
【0071】
ブロック500で、MME/S4−SGSN142、140及びPGW148は、任意のSGW再起動にどのように応答するかを同期させるために通信を実行する。たとえばMME/S4−SGSN142、140及びPGW148は、SGW(SGW1)との通信が(たとえば再起動によって)失敗した場合に、PDN接続の再配置をサポートすることを、互いに識別することができる。たとえばMME/S4−SGSN142、140は、識別されたサービングSGW(SGW1)が再起動されたことを検出した際に、識別されたあるUE PDN接続を削除しないよう、PGW148に信号を送ることが可能であるため、結果としてそれらのPDN接続は、MME/S4−SGSN142、140がPDN接続のうちの少なくともいくつかから他のSGW(SGW2)へ再配置された後、及び/又はPDN接続のうちの少なくともいくつかを再起動SGWへ復元し直した後に、引き続き使用することが可能である。別の方法として又は加えて、MME/S4−SGSN142、140は、PGW148が、SGW2へと再配置されている、及び/又はSGW1へと復元し直されている、PDN接続を削除しないように、再起動した際にPDW148に報告しないよう通知する信号を、SGW1に送ることができる。
【0072】
MME/S4−SGSNとPGWとの間のこうした同期化通信は、以下の4つのオプションのうちの1つを含むことができる。
【0073】
オプション1:PDN接続レベル性能交換−MME/S4−SGSN142、140及びPGW148は、SGW再起動後にPDN接続配置手順をサポートするためのそれらの機能を交換することができる。情報は、各PDN接続に関するコンテキスト情報の一部として記憶することが可能であり、MME/S4−SGSN再配置でのRAU/TAU/HO手順中に、ターゲットMME/S4−SGSN142、140に送信することができる。MME/S4−SGSN再配置中に、こうした性能交換は、関与するすべてのノード(すなわちソースMME/S4−SGSN142、140、ターゲットMME/S4−SGSN142、140、及びPGW148)がこの機能をサポートしていない限り、新しいMME/S4−SGSN142、140とPGW148との間で実行すべきである。PDN接続レベル機能性能交換の方法は、MME/S4−SGSN142、140とPGW148との間の関連IEを通過するように、SGW146(並びにPMIPベースS5/S8に対するPCRF150)内でのサポートも必要とする可能性がある。
【0074】
オプション2:MME/S4−SGSN及びPGW内での静的構成−PDN接続再配置機能をサポートしているMME/S4−SGSN142、140は、PDN接続再配置機能をサポートするAPN(すなわちAPN−NI+APN−OI)及び/又はPGW148のFQDNを用いて構成されるべきである。加えてMME/S4−SGSN142、140は、最適化されたSGW再起動処理が、PMIPベース及び/又はGTPベースのS5/S8インターフェースを用いたPDN接続に適用可能な時点がわかるようにも構成することができる。同様に、この機能をサポートするPGW148は、PLMN(すなわちMCC+MNC)及びオプションで、機能がサポートされるMME/S4−SGSN142、140のRAT(すなわちGERA、UTRA、E−UTRA)を用いて構成されるべきである。各RATのサポート・レベルを知ることは、PLMN内のMME142及び/又はS4−SGSN140がこの機能をサポートしているかどうかの指示としても使用可能である。PGW148は、最適化されたSGW再起動処理が各PLMNに対するPMIPベースのS5/S8及び/又はGTPベースのS5/S8とのPDN接続に適用可能であるかどうかに関わらず、構成することも可能である。
【0075】
アクティブなPDN接続のPLMN変更(GTPv2サービング・ネットワークIEを使用)及び/又はRAT変更(GTPv2 RATタイプIEを使用)をPGW148に送らなければならないことを要求する3GPP規格に鑑みて、PGW148は常に最新のこの情報を有することができる。同様に、各PDN接続のAPN及びS5/S8プロトコル・タイプが、MME/S4−SGSN142、140及びPGW148で常に使用可能である。したがってPDN接続及び静的構成に関するこの情報に基づき、MME/S4−SGSN142、140よびPGW148には、SGW再配置のためのSGW再起動の検出時に、どのPDN接続が維持されることになるかを把握することができる。
【0076】
オプション3:MME/S4−SGSN及びPGWにおけるDNSベース構成−この方法は、前の静的構成の方法と同様である。しかしながらこのケースでは、MME/S4−SGSN142、140は、最適化された(すなわち新しいNAPTRサービス・フィールドを追加することによる)SGW再起動処理機能サポート・レベルに関する指示、並びに、TS 29.303内の手順により、APN解決中にDNSサーバから、PGW148の適用可能なS5/S8インターフェース・タイプも、取得する。DNSサーバ内のAPN記録は、PGW148内のこうした機能サポートを示すように、適切に構成される必要がある。同じPGW148に向かって何らかの他のUE100に対するPDN接続を確立する場合に、たとえターゲットMME/S4−SGSN142、140が同様の情報を実装している可能性が高い場合であっても、PGWの機能サポート指示を、MME/S4−SGSN再配置中にベアラ・コンテキスト情報の一部としてターゲットMME/S4−SGSN142、140に送信することができる。
【0077】
PGWは、DNSを使用して、PLMNの機能サポート・レベル、たとえば、各RAT及びS5/S8プロトコル・タイプ(すなわちGTP及び/又はPMIP)に関するサポート・レベルを「サポートしている」又は「サポートしていない」、さらには「サポートしている」かどうかの指示を、見つけることが可能である。この場合、PGW148はPLMNに対して適切なDNS照会を実行することが可能であり、そのPLMNに関する関連機能サポート・レベルを取得する。この方法と前の静的構成の方法との任意の組み合わせも使用可能である。たとえばMME/S4−SGSN142、140はDNSベースの方法が使用可能であり、PGW148は静的構成が使用可能である。
【0078】
オプション4:機能に関するMME/S4−SGSN/SGW共通サポート−この方法は、PGW148がPDN再配置機能をサポートしていない場合に代替とすることができる。SGWサービス・エリア内のすべてのSGW146は以下のように挙動し、このSGWサービス・エリアを採用するMME/S4−SGSN142、140はこの挙動に気付いている(すなわちMME/S4−SGSN142、140及びSGW146はこの機能をサポートするため、MME/S4−SGSN142、140とSGW146との間で協議する必要がなく、代わりにこの機能はSGWサービス・エリアに対して向けられる)。SGWプール146内のSGW146_1が再起動した場合、SGW1 146_1はGTPv2 S5/S8上で増分された再起動カウンタ値を送信しない。PMIPベースのS5/S8の場合、SGW1 146_1はPCRFリンクをリセットしない。SGW1 146_1は、S5/S8 GTPv1ユーザ・プレーン上でエラー指示を送信しない。したがってPGW148は、SGW1 146_1が再起動されたことに気付かない。PGW148は、PCRF150によってトリガされたS5/S8メッセージ(たとえば、S5/S8ベアラ更新要求、ベアラ削除要求)を送信する際に、いくつかのPDN接続が有効でないことを検出するが、大多数のPDN接続は影響をうけない。MME/S4−SGSN142、140はSGW1 146_1の再起動に気付き、本明細書で説明されるSGW再配置手順を開始する。
【0079】
オプション1の方法は、PDN再配置機能をPDN接続レベルに関して適用可能とする。PDN接続に対して使用しているMME/S4−SGSN142、140の機能サポート・レベルが、MME/S4−SGSN再配置中に常にPGW148に送られるため、MME/S4−SGSN142、140内で様々な機能サポート・レベルが管理可能である。潜在的な欠点の1つは、MME/S4−SGSN間SGW内モビリティ中にこうした信号伝達が不要な場合、特別なS5/S8信号伝達が必要なことである。他の潜在的な欠点は、後方互換性が困難なことであり、すなわち、ネットワーク内のいくつかのMME/S4−SGSN142、140又はSGW146がこの性能交換で導入された新しいIE、又はGTPv2をサポートしていない場合、この機能は、MME/S4−SGSN142、140とPGW148との間で情報を交換するために3GPPが新しい機構を導入しない限り、それほど有用にならない可能性がある。
【0080】
オプション2及び3の方法は、ネットワーク内のすべてのMME142及び/又はS4−SGSN140における機能サポートに依拠しているため、オプション1の潜在的な欠点を有さない可能性がある。しかしながらオプション2及び3は、MME/S4−SGSN142、140及びPGW148内の機能サポート・テーブルを維持するために、いくつかの特別な構成又はDNS信号伝達を必要とする可能性がある。
【0081】
オプション4の方法は、この機能をサポートするためにPGW148が不要であるとう潜在的な利点を有する。一般的な機能を備えるMMEプール/SGWサービス・エリア内にすべてのMME/S4−SGSN142、140及びSGW146を有することは、オペレータにとって一般的であるため、この方法はより容易に実装可能である。したがってこの制約に合致する場合、機能サポート指示は全く不要である。潜在的な欠点は、PGWのT3
*N3タイマがS5/S8エコー要求に対して満了するよりも早く、SGW146が再起動することが必要な可能性があることである。
【0082】
PMIPベースのS5/S8が動的ポリシーの提供と共に使用されている、すなわち、再起動されたSGW1 146_1がvPCRF及び/又はhPCRFとの接続を有する、PDN接続の場合、PCRFがSGW1 146_1の再起動を検出した場合/時点で、こうした再起動の指示を無視すべきである。言い換えれば、vPCRF又はhPCRFは、関連付けられたPGW148に向かう影響を受けるPDN接続を削除するためのいずれの手順も開始すべきではない。PGW148は、最適化されたSGW再起動処理のために、どのPDN接続を削除するか又はアクティブに維持する必要があるかを制御できるべきである。PCRF150内のこうした挙動がセキュアでない可能性がある場合、最適化されたSGW再起動処理は、PMIPベースのS5/S8とのPDN接続を除外することができる。
【0083】
ブロック502で、1つ又は複数のイベントがSGW1 146_1に再起動動作を開始させる。
【0084】
MME/S4−SGSN142、140は、UE100に対するPDN接続を活動化したSGW1 146_1を含む、ピアSGW146の到達可能性をチェックする。MME/S4−SGSN142、140は、たとえばGTPv2エコー要求信号伝達を定期的に使用するSGW(この場合、SGW1 146_1)の到達可能性をチェックするため、結果として、SGW1 146_1が再起動後にアクセス可能になるとすぐに、GTPv2エコー応答メッセージ内のSGWの再起動カウンタ値を取得することができる。ブロック504で、MME/S4−SGSN142、140は、しきい値時間内にSGW1 146_1からの応答を受信しないことに応答して、SGW1 146_1との通信が失敗した旨を検出する。
【0085】
ブロック508で、MME/S4−SGSN142、140は引き続き、たとえばGTPv2エコー要求信号伝達を定期的に使用するSGW(この場合、SGW1 146_1)の到達可能性をチェックするため、結果として、SGW1 146_1が再起動後にアクセス可能になるとすぐに、GTPv2エコー応答メッセージ内のSGWの再起動カウンタ値を取得することができる。
【0086】
SGW1 146_1との通信の失敗を検出すると、MME/S4−SGSN146_1は、ブロック508で、たとえば「SGW_relocation_timer_in_MME/SGSN」と呼ばれるタイマを開始すべきである。ブロック510で、MME/S4−SGSN142、140は、すべての影響を受けるUEのPDN接続を「to_be_SGW_relocated」とマーク付けし、前述のように、影響を受けるUEのPDN接続のSGW2 146_2及び/又は他のSGW146への再配置を開始する。ブロック514で、MME/S4−SGSN142、140からコンテキスト情報を受信するSGW2 146_2及び任意の他のSGW146は、識別されたPDN接続に関連付けられたそのコンテキスト情報を記憶し、
図3及び
図4に関して上記で説明されたような動作を実行して、識別されたPDN接続の再配置を完了する。SGW2 146_2によって受信されるコンテキスト情報は、SGW2 146_2を介して復元されることになるそれぞれのPDN接続について、PDN接続の識別、関連付けられたPGW148のインターネット・プロトコル・アドレス、トンネリング識別子、サービス品質値、及び/又はベアラIDを含むことができる。
【0087】
「SGW_relocation_timer_in_MME/SGSN」は、MME/S4−SGSN内で事前に構成されたタイマとすることが可能であり、その値は、影響を受けるUEに対してMME/S4−SGSN内SGW間再配置手順を実行するためにどれだけの時間がかかる可能性があるかに基づいて、オペレータによって定義することができる。ブロック516で、タイマの満了時に、SGW1内で復元されていないか又は未だいずれの他のSGWにも再配置されていない、影響を受けるPDN接続が削除される。タイマは、MME/S4−SGSN142、140、SGW146、又はPGW148における信号伝達/プロセッサ性能限界、或いは移送ネットワーク性能限界などの理由により、MME/S4−SGSN142、140がSGW再配置を完了できない場合に、特に有用な可能性がある。オペレータが、SGW再配置信号伝達を完了するのにどれほどかかるかに関して、厳しい制約を有さない場合(この場合、再配置信号伝達は、アップリンクNAS信号伝達の発生に基づき、UE100に割り当てられた最も長い定期的なTAU/RAUタイマ値の持続期間内に完了する可能性が最も高い)、「SGW_relocation_timer_in_MME/SGSN」は、最も高い定期的TAU/RAUタイマの値に設定することができる。
【0088】
たとえば「SGW_relocation_timer_in_PGW」と呼ばれる、PGW148内のタイマは、ブロック530で、MME/S4−SGSN内の対応するタイマと同様の目的で使用することもできる。加えて、PGW148内のタイマは、MME/S4−SGSN142、140が(たとえば、いくつか又はすべての影響を受ける接続に対してSGW再配置を実行する前の再起動によって)SGW再配置を実行できない場合に、PDN接続のクリーンアップを保証するために使用可能である。MME/S4−SGSN142、140及びPGW148内のこれらのタイマの満了は、できる限り整合させるべきである。これらのタイマの値は、ブロック500に記載された機構に基づいて設定可能である。たとえば、オプション1の方法が使用される場合、機能のサポートに関するノード間で性能交換が実行される毎に、MME/S4−SGSN142、140とPGW148との間でタイマ値を交換することができる。オプション2又は3が使用される場合、タイマ値は静的構成を介して、又はDNS信号伝達を介して、或いはその両方の組み合わせで、設定可能である。PGW148内のタイマはPDN接続の処理をクリーンアップできるため、タイマをPGW148に含めることは、MME/S4−SGSN142、140内に含めるよりも重要な可能性がある。
【0089】
SGW1 146_1を再起動するのにどれだけの時間がかかるかは、SGW1 146_1の内部構成及びどのイベントが再起動をトリガしたかに応じて、変化する可能性がある。いくつかのSGWは、再起動手順を完了するのに少なくとも数分が必要であるが、SGWが再起動開始後にサービスに戻るには、かなり長い時間がかかる可能性がある。MME/S4−SGSN142、140及びPGW148は、いくつかの実施形態で、SGW1 146_1からの増分された再起動カウンタの受信に依拠して、SGW1 146_1が完了し、再起動手順は任意のPDN接続の復元準備ができていることを検出する。しかしながら前述のように、ブロック512で、MME/S4−SGSN142、140は、構成オプションとして、SGW1 146_1の障害又はSGW1 146_1に向かう移送リンクの障害(MME/S4−SGSN142、140とSGW1 146_1との間の任意の信号交換を防止する)を検出した後、影響を受けるUE100のPDN接続の他のSGW(たとえばSGW2 146_2)への移動を開始することができるか、或いは、オペレータからのメッセージに応答してPDN接続の移動を開始することができる。
【0090】
MME/S4−SGSN142、140とSGW1 146_1との間の通信リンクが再度使用可能になった後、ブロック518で、MME/S4−SGSN142、140は、SGW1 146_1から受信したGTPv2エコー応答メッセージ内の再起動カウンタの値をチェックし、ブロック520で、SGW1 146_1が再起動したため、そのPDN接続コンテキスト情報を失ったか、又は、再起動していないため、依然としてそのPDN接続コンテキスト情報を有するはずであるかを決定する。再起動カウンタの値が、通信障害以前に送られた値SGW1 146_1と異なる場合、MME/S4−SGSN142、140は、残りの影響を受けるUE100に対するSGW再配置プロセスを続行することができる。
【0091】
しかしながら、いくつかの実施形態によれば、ブロック522で、MME/S4−SGSN142、140が、SGW1 146_1が再起動したものと決定した場合、MME/S4−SGSN142、140は、影響を受けるPDN接続のうちの少なくともいくつかを、未だ他のSGW(たとえばSGW2 146_2)に再配置されていないSGW1 146_1に、復元し直すことができる。特に、MME/S4−SGSN142、140は、SGW1 146_1に復元し直されることになるそれぞれのPDN接続について、コンテキスト情報をSGW1 146_1に送ることができる。ブロック524で、SGW1 146_1によって受信されるコンテキスト情報は、復元されることになるそれぞれのPDN接続について、PDN接続の識別、関連付けられたPGW148のインターネット・プロトコル・アドレス、トンネリング識別子、サービス品質値、及び/又はベアラIDを含むことができる。SGW1 146_1は、SGW1 146_1を介してPDN接続を復元するために、受信されるコンテキスト情報を使用する。
【0092】
ブロック520に戻ると、SGW1 146_1がその再起動カウンタ値を変更していない場合、これはSGW1 146_1が再起動しなかったことを意味し、MME/S4−SGSN142、140はSGW再配置プロセスを停止し、PDN接続は有効であると考えられるため、以前にブロック510及び532で「to_be_SGW_relocated」としてマーク付けされた接続は、未だSGW2 146_2に再配置されていない場合、ここではマーク付けされない。加えて、SGW1 146_1が再起動しなかったものと決定されると、ブロック508及び530のタイマはリセットされる。したがって、最適化されたSGW再起動処理をサポートするMME/S4−SGSN142、140及びPGW148は、検出されたSGWとの通信障害が、必然的にSGWが再起動されたことの指示であると、即座に結論付けられない可能性がある。
【0093】
より長い再起動持続期間を有するか又は有すると予測されるSGW146の場合、オペレータは、再起動されるSGW146内にアクティブなPDN接続を有するすべてのMME/S4−SGSN142、140にも(たとえばO&Mサーバを用いて)通知することが可能であるため、SGW1 146_1からの再起動カウンタの受信よりも早くSGW再配置プロセスを開始することができる。
【0094】
PGW148は、UE100に対して活動化されたPDN接続を有するピアSGW146のアクセス可能性をチェックする必要もある。ブロック526で、PGW148は、定期的にGTPv2エコー要求又はPMIPv6ハートビート要求の信号伝達を使用して、SGW(この場合、SGW1 146_1)の到達可能性をチェックし、応答がしきい値時間内に受信されなかった場合、SGW1 146_1との通信が失敗したことを識別する。ブロック528で、PGW148は、再起動手順の完了後にSGW1 146_1がアクセス可能となるとすぐに、対応する応答メッセージ内でSGWの再起動カウンタ値を取得するために、GTPv2エコー要求又はPMIPv6ハートビート要求の信号伝達を使用して、SGW1 146_1の到達可能性を引き続きチェックする。
【0095】
ブロック530で、SGW1の障害を検出すると、PGW148は、たとえば「SGW_relocation_timer_in_PGW」と呼ばれるタイマを開始することができる。ブロック532で、PGW148はすべての影響を受けるPDN接続を「to_be_SGW_relocated」とマーク付けすることができる。ブロック534で、PGW148は、MME/S4−SGSN142、140がMME/S4−SGSN内SGW間の再配置手順を実行するのを待機して、SGW1 146_1及び/又は任意の他のSGW(たとえばSGW2 146_2)内のPDN接続を復元し直す。
【0096】
タイマ「SGW_relocation_timer_in_PGW」の使用法及び潜在的設定は、ブロック508について上記で説明した通りとすることができる。PGW148が、影響を受けるPDN接続/EPSベアラに対するSGWの再配置/復元をMME/S4−SGSN142、140が実行するのを待機している間、PGW148は、S5/S8インターフェース上でそれらのPDN接続/EPSベアラに対する任意のユーザ又は制御プレーン・ダウンリンク・パケットを転送すべきでない。PGW148は、SGW1 146_1又はSGW2 146_2へのそれらの良好な再配置後に転送されることになる、それらのEPSベアラ/PDN接続のための最も新しいパケット(たとえば、直近の10秒間に受信したパケット)をバッファリングすることができる。GTPv1エラー指示(3GPP TS 29.281)メッセージ又はPMIPベースのS5/S8に関するICMPメッセージが、「to_be_SGW_relocated」としてマーク付けされていたベアラ/PDN接続のためのS5/S8インターフェース上で受信される場合、PGW148は対応するベアラを削除すべきではない。
【0097】
前述のように、SGW1 146_1がその再起動時にどれだけの時間使用不可のままであるかは、その内部構成と、どのイベントが再起動をトリガしたかに応じて、変化する可能性がある。PGW148は、再起動完了の検出について、SGW1 146_1からの増分された再起動カウンタの受信に依拠することができる。PGW148とSGW1 146_1との間の通信リンクが使用可能になった後、PGW148は、SGW1から受信されたGTPv2エコー応答又はPMIPv6ハートビート応答のメッセージ内の再起動カウンタの値をチェックする。再起動カウンタの値が、障害前に通信されたSGW1 146_1の値と異なる場合、前の段落で説明したように、PGW148は、たとえば「SGW_relocation_timer_in_PGW」と呼ばれるタイマを開始し、影響を受けるすべてのPDN接続を「to_be_SGW_relocated」としてマーク付けし、MME/S4−SGSNがSGW再配置手順を実行するのを待機するべきである。SGW1 146_1がその再起動カウンタ値を変更しなかった場合、これはSGW1 146_1が再起動しなかったことを意味し、SGW1 146_1を介して確立されたPDN接続は有効であるとみなされる。
【0098】
ブロック536で、「SGW_relocation_timer_in_PGW」タイマが満了した場合、「to_be_SGW_relocated」としてマーク付けされているが、未だSGW1 146_1へと復元されていないか、又は1つ又は複数の他のSGW(たとえばSGW2 146_2)へ再配置されていない、任意の影響を受けるPDN接続は、PGW148から削除される。
図5の動作例では、ブロック538で、SGW1 146_1に送ったエコー要求メッセージに応答して、PGW148はSGW1 146_1からエコー応答メッセージを受信するため、PGW148は、通信がSGW1 146_1に対して復元されたものと決定する。エコー応答は、SGW1 146_1が再起動したかどうかをPGW148に示す再起動カウンタを含むことができる。その後PGW148は、再配置タイマ(たとえば「SGW_relocation_timer」)をリセットすることによって応答可能である。
【0099】
SGW1 146_1からPDN接続をオフローディングするための
図5の動作は、SGW1への通信障害の検出に応答して実施されているコンテキストで説明されているが、いくつかの他の実施形態では、オペレータは、SGW1 146_1が再起動動作を実行していることの観察(たとえば再起動動作にはしきい値時間を超える時間がかかるものと観察される)に応答して、SGW1 146_1からの接続の再配置を開始することができる。さらに、いくつかの他の実施形態では、オペレータは、特定のSGWからの少なくともいくつかのトラフィックをオフロードするという要望/必要性に応答して、再配置を開始することができる。したがってPDN接続は、SGWへの通信障害を検出するサービング・ゲートウェイ・サポート・ノード、SGWが再起動を実行していることを観察したオペレータからのコマンド、及び/又は、特定のSGWからの少なくともいくつかのトラフィックをオフロードすることを要望/必要とするオペレータからのコマンドを含むことができるが、これらに限定されない、イベントに応答して、SGWからオフロードすることができる。
【0100】
図6は、いくつかの実施形態に従い、SGW146を介したオペレータが開始する接続の再配置のための他の動作、方法、及び関連付けられたメッセージ・フローを示す図である。
図6を参照すると、O&Mサーバ154は、特定のSGW146を使用するトラフィックをオフロードするようMME/S4−SGSN142、140に命じる。これらのコマンドは、それらのコマンド・ライン・インターフェースを介して関連付けられたMME/S4−SGSN142、140にも提供可能である。
【0101】
O&Mサーバ154は、現在、トラフィックのオフロード元となる指定されたSGW146を使用することができるそれぞれのMME/S4−SGSN142、140(たとえばMME1/S4−SGSN1及びMMEn/S4−SGSNn)に、コマンド601、601nを送信する。コマンドは、指定されたSGW146のノードFQDN及び/又はS11/S4 GTPv2−CトンネルIPアドレスを含むことができる。コマンドは、トラフィックをオフロードするための完了時間/持続期間、又は、MME/S4−SGSN142、140が新しいトラフィックのためにSGW146の再選択を開始できるようになった後の時間又は持続期間も含むことができる。SGW146上でのトラフィック・オフロードのためにいくつかの他の基準が選択される場合、関連パラメータをMME/S4−SGSN142、140に提供することができる。
【0102】
MME1/S4−SGSN1及びMMEn/S4−SGSNnはSGWトラフィック・オフロードのためのコマンドを受信し、コマンドが受信されたことを示す肯定応答メッセージ602、602nを、それぞれO&Mサーバ154に送信することができる。MME1/S4−SGSN1及びMMEn/S4−SGSNnは、コマンド内で受信したオフロード基準に基づき、いくつか又はすべてのUE100に対するSGW再配置手順の実行も開始する。
【0103】
接続の再配置及び復元のための動作及び方法
次に、サービング・ゲートウェイ間の接続の再配置を実施及びサポートするため、並びにサービング・ゲートウェイへの接続の再配置し直しをサポートするために、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノード、サービング・ゲートウェイ、及びパケット・ゲートウェイによって実行される様々な動作及び方法を、
図7〜
図17に関して以下で説明する。
【0104】
図7〜
図13は、無線通信ネットワークの少なくとも1つのSGW146_1...146_nを通過する接続を制御するための、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(MME/S4−SGSN142、140)による動作及び方法のフローチャートである。
【0105】
図7を参照すると、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(MME/S4−SGSN142、140)は、第1のサービング・ゲートウェイ146_1への通信の障害を検出する(ブロック700)。サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードは、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードが、代わりに第2のサービング・ゲートウェイ146_2を通過するように、第1のサービング・ゲートウェイ146_1を介した既存の接続の再配置を開始することによって、検出された障害に応答する(ブロック702)。その後、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードは、第1のサービング・ゲートウェイ146_1への通信の回復を検出し(ブロック704)、第2のサービング・ゲートウェイ146_2を通過するように未だ再配置されていない既存の接続のうちの少なくともいくつかの再配置を中止すること(ブロック706)によって、検出された回復に応答する。
【0106】
図8を参照すると、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードは、第1のサービング・ゲートウェイ146_1が再起動を完了したことを検出することができる(ブロック800)。次にサービング・ゲートウェイ・サポート・ノードは、第2のサービング・ゲートウェイ146_2を通過するように未だ再配置されていない第1のサービング・ゲートウェイ146_1への既存の接続のうちの少なくともいくつかを復元すること(ブロック802)によって、検出された再起動に応答することができる。
【0107】
図9を参照すると、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードは、第1のサービング・ゲートウェイ146_1へ復元されることになるそれぞれの既存の接続について、コンテキスト情報を第1のサービング・ゲートウェイ146_1に送ること(ブロック900)によって、既存の接続のうちの少なくともいくつかを第1のサービング・ゲートウェイ146_1へと復元することができる。送られるコンテキスト情報は、接続の識別、パケット・ゲートウェイのインターネット・プロトコル・アドレス、トンネリング識別子、サービス品質値、及び/又はベアラIDを含むことができる。
【0108】
図10を参照すると、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードは、第1のサービング・ゲートウェイ146_1を介する第1の接続グループを介する通信を待機する少なくとも1つのパケットをそれぞれが有することを示すメッセージを、ユーザ機器ノードUE100の第1のグループから受信することができる(ブロック1000)。サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードは、ユーザ機器ノードUE100の第2のグループが第1のサービング・ゲートウェイ146_1を介する第2の接続グループを有すること、及びユーザ機器ノードUE100の第2のグループそれぞれが通信を待機するパケットを有さないことを、決定することもできる(ブロック1002)。サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードは、第2の接続グループを第2のサービング・ゲートウェイ146_2へと再配置する前に、第1の接続グループのすべてを第2のサービング・ゲートウェイ146_2へと再配置することによって、応答することができる(ブロック1004)。したがって、第1の接続グループの再配置は、第2の接続グループの再配置よりも高い優先度で実施可能である。
【0109】
図11を参照すると、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(たとえばS4−SGSN140_1)は、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(たとえばS4−SGSN140_1)から他のサービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(たとえばS4−SGSN140_2)への、第2のサービング・ゲートウェイ146_2へと未だ再配置されていないユーザ機器ノードUE100のハンドオーバをトリガするイベントを検出することができる(ブロック1100)。検出されるイベントは、たとえば追跡エリア更新又はルーティング・エリア更新の信号伝達に対応することができる。サービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(たとえばS4−SGSN140_1)は、
サービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(たとえばS4−SGSN140_1)から他のサービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(たとえばS4−SGSN140_2)への第1の既存の接続の再配置を実施するために、GPRSトンネリング・プロトコル(GTP)メッセージ内で、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(たとえばS4−SGSN140_1)から他のサービング・ゲートウェイ・サポート(たとえばS4−SGSN140_2)へと命令を通信することにより、ユーザ機器ノードUE100に関連付けられた第1の既存の接続を再配置すること(ブロック1102)によって、応答することができる。
【0110】
図12を参照すると、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(たとえばS4−SGSN140_1)は、第2のサービング・ゲートウェイ146_2に未だ再配置されていないユーザ機器ノードUE100の、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(たとえばS4−SGSN140_1)から他のサービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(たとえばS4−SGSN140_2)へのハンドオーバをトリガするイベントを検出することができる(ブロック1200)。サービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(たとえばS4−SGSN140_1)は、第1のサービング・ゲートウェイに関する無効な完全修飾ドメイン名、第1のサービング・ゲートウェイに関する無効な完全修飾一時エンドポイント識別子、又はサービング・ゲートウェイへの接続の再配置が必要な他のインジケータを、識別するメッセージを、他のサービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(たとえばS4−SGSN140_2)へ送ること(ブロック1202)によって、これに応答することができる。それによってメッセージは、他のサービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(たとえばS4−SGSN140_2)に、存在することがわかっているサービング・ゲートウェイのグループ(たとえば146_1...146_n)の中から第3のサービング・ゲートウェイ146_3を選択すること、及び、第3のサービング・ゲートウェイ146_3を通過するように第1の既存の接続を再配置することを、実行させることができる。第3のサービング・ゲートウェイ146_3は、第1のサービング・ゲートウェイ146_1、第2のサービング・ゲートウェイ146_2、又は他のサービング・ゲートウェイに対応することが可能である。
【0111】
図13を参照すると、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードは、第2のサービング・ゲートウェイ146_2を通過するように未だ再配置されていない既存の接続のうちの任意の残りの接続の再配置を中止することによって、既存の接続の再配置が開始されてからのしきい値時間の満了及び第1のサービング・ゲートウェイ146_1への通信の継続的な障害に応答することができる(ブロック1300)。
【0112】
図14〜
図15は、いくつかの実施形態に従い、オペレータが開始したトラフィック・オフローディングに応答して、無線通信ネットワークのうちの少なくとも1つのサービング・ゲートウェイ146_1...146_nを通過する接続を制御するための、MME/S4−SGSN142、140などのサービング・ゲートウェイ・サポート・ノードによる動作及び方法のフローチャートである。
【0113】
図14を参照すると、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードは、少なくともいくつかの接続を第1のサービング・ゲートウェイ146_1からオフロードするよう要求する(たとえばO&Mサーバ154を介した)オペレータからの第1のメッセージを受信する(ブロック1400)。サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードは、少なくともいくつかの接続を第1のサービング・ゲートウェイ146_1から第2のサービング・ゲートウェイ146_2へと再配置することによって、第1のメッセージに応答する(ブロック1402)。
【0114】
図15を参照すると、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードは、再配置されることになるそれぞれの接続に関連付けられたユーザ機器ノード(UE100)に対して、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードが対応する接続を第2のサービング・ゲートウェイ146_2へと再配置する前に、(任意のアクティブな無線ベアラをリリースするために)ECM−idle、PMM−idle、又はGPRS−standby状態に移るように命じることによって、第1のメッセージに応答する(ブロック1500)。
【0115】
いくつかの実施形態では、
図14のブロック1402における少なくともいくつかの接続の第1のサービング・ゲートウェイから第2のサービング・ゲートウェイへの再配置は、第1のサービング・ゲートウェイに関するコンテキスト情報を、S3メッセージを介してS4−SGSN及びMMEのうちの1つからS4−SGSN及びMMEのうちの他の1つへと転送することによって、Idle状態信号伝達低減(ISR)モードでアクティブであり、S4ベースのサービングGPRSサポート・ノード(S4−SGSN)及びモビリティ管理エンティティ(MME)の両方に同時に登録されたユーザ機器ノードに関する、既存の接続の再配置を含むことができる。
【0116】
図16は、いくつかの実施形態に従い、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(MME/S4−SGSN142、140)による接続の再配置及び復元をサポートするための、サービング・ゲートウェイ146_1による動作及び方法のフローチャートである。サービング・ゲートウェイ146_1は、サービング・ゲートウェイ146_1が再起動した後に、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードから接続復元メッセージを受信する(ブロック1600)。サービング・ゲートウェイ146_1は、ユーザ機器ノードUE100とサービング・ゲートウェイ146_1を通過したパケットベース・ネットワーク148との間で、サービング・ゲートウェイ146_1のメモリ内に、サービング・ゲートウェイ146_1が再起動される前に存在していた少なくともいくつかの接続を復元することによって、接続復元メッセージに応答する(ブロック1602)。
【0117】
サービング・ゲートウェイ146_1は、復元されることになる既存の接続のそれぞれについて、そのローカル・メモリ内でコンテキスト情報を復元することによって、接続復元メッセージに応答することができる。コンテキスト情報は、接続の識別、パケット・ゲートウェイのインターネット・プロトコル・アドレス、トンネリング識別子、及び/又はサービス品質値を含むことができる。その後、サービング・ゲートウェイ146_1は、さまざまなUE100とパケット・ゲートウェイ148との間の通信を、サービング・ゲートウェイ146_1を介して移送するために、それらの接続のそれぞれを復元することができる。
【0118】
サービング・ゲートウェイ146_1は、サービング・ゲートウェイ146_1が再起動した後にサービング・ゲートウェイ・サポート・ノードが接続の復元を試行することになることを示す、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードからの他のメッセージに応答して、再起動したことをパケット・ゲートウェイ148に選択的に報告しないように構成することができる。
【0119】
図17は、いくつかの実施形態に従い、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(MME/S4−SGSN142、140)による接続の再配置をサポートするための、パケット・ゲートウェイ148による動作及び方法のフローチャートである。パケット・ゲートウェイ148は、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(MME/S4−SGSN142、140)が接続再配置モードをサポートしているかどうかを決定し、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードはこの接続再配置モードを介して、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードが第1のサービング・ゲートウェイ146_1への通信障害を検出したのに応答して、無線通信ネットワークの第1のサービング・ゲートウェイ146_1から第2のサービング・ゲートウェイ146_2へと接続を再配置する。パケット・ゲートウェイ148は第1のサービング・ゲートウェイ146_1への通信障害を検出する(ブロック1702)。パケット・ゲートウェイ148は、第1のサービング・ゲートウェイ146_1を通過するパケット・ゲートウェイ148が有する任意の接続に関するコンテキスト情報をパケット・ゲートウェイ148のメモリ内で保持することによって、第1のサービング・ゲートウェイ146_1への通信の検出された障害と、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードが接続再配置モードをサポートしている旨の決定とに応答する(ブロック1704)。パケット・ゲートウェイ148は、第1のサービング・ゲートウェイ146_1を通過するパケット・ゲートウェイが有する任意の接続に関するコンテキスト情報を、パケット・ゲートウェイ148のメモリから削除することによって、第1のサービング・ゲートウェイへの通信の検出された障害と、サービング・ゲートウェイ・サポート・ノードが接続再配置モードをサポートしていない旨の決定とに応答する(ブロック1706)。
【0120】
さらにパケット・ゲートウェイ148は、第1のサービング・ゲートウェイ146_1が再起動した時点を検出することによって、第1のサービング・ゲートウェイ146_1への通信の障害を検出するように構成することができる。パケット・ゲートウェイ148は、第1のサービング・ゲートウェイ146_1を通過するパケット・ゲートウェイ148が有する任意の接続に関するコンテキスト情報をパケット・ゲートウェイ148のメモリ内で保持することによって、第1のサービング・ゲートウェイ146_1が再起動したことを検出すること、及びサービング・ゲートウェイ・サポート・ノードが接続再配置モードをサポートしている旨を決定することに応答可能である。パケット・ゲートウェイ148は、第1のサービング・ゲートウェイ146_1を通過するパケット・ゲートウェイ148が有する任意の接続に関するコンテキスト情報を、パケット・ゲートウェイ148のメモリから削除することによって、第1のサービング・ゲートウェイ146_1が再起動したことを検出すること、及びサービング・ゲートウェイ・サポート・ノードが接続再配置モードをサポートしていない旨を決定することに応答可能である。
【0121】
図18は、いくつかの実施形態に従って構成されたネットワーク・ノード1800のブロック図である。ネットワーク・ノード1800は、
図1のネットワーク・ノードのうちの1つ又は複数で使用可能であり、S4−SGSN140、MME142、SGW146、PGW148、PCRF150、HSS144、O&Mサーバ154、及び/又はUE100を含むが、これらに限定されるものではない。ネットワーク・ノード1800は、1つ又は複数のネットワーク・インターフェース1830、プロセッサ回路1810、及び、機能モジュール1822を含むメモリ回路/デバイス1820を含むことができる。
【0122】
プロセッサ回路1810は、汎用及び/又は特定用途向けのプロセッサ(たとえばマイクロプロセッサ及び/又はデジタル信号プロセッサ)などの、1つ又は複数のデータ処理回路を含むことができる。プロセッサ回路1810は、
図1〜
図17の実施形態などの実施形態のうちの1つ又は複数に関して上記で説明した動作及び方法のうちのいくつか又はすべてを実行するために、以下でコンピュータ読み取り媒体として説明される、メモリ回路/デバイス1820内の機能モジュール1822からのコンピュータ・プログラム命令を実行するように構成される。したがって、プロセッサ回路1810は、機能モジュール1822内でのコンピュータ・プログラム命令の実行によって、無線通信ネットワーク内のSGWを介する接続の再配置及び復元をサポートするために本明細書で説明される機能のうちの少なくともいくつかを実施するように構成することができる。
【0123】
略語
以下に、読者が参照しやすいように本開示で使用される略語のリストを示す。
3GPP 第3世代パートナーシップ・プロジェクト
APN アクセス・ポイント名
APN−NI APNネットワーク識別子
APN−OI APNオペレータ識別子
CDR 課金データ記録
DHCP 動的ホスト構成プロトコル
DNS ドメイン名システム
eNodeB E−UTRANノードB
EPC 進化型パケット・コア
EPS 進化型パケット・システム
E−UTRA 進化型ユニバーサル地上無線アクセス
E−UTRAN 進化型ユニバーサル地上無線アクセス・ネットワーク
FQDN 完全修飾ドメイン名
F−TEID 完全修飾一時エンドポイント識別子
GERA GSM(登録商標) EDGE無線アクセス
GERAN GSM(登録商標) EDGE無線アクセス・ネットワーク
Gn/Gp SGSN Gn/Gpインターフェースを備えたるSGSN
GTP GPRSトンネリング・プロトコル
GTPv2 GTPバージョン2
GTPv2−C GTPv2制御プレーン
HO ハンドオーバ
hPCRF ホームPCRF
HSS ホーム加入者サーバ
IE 情報要素
IMS IPマルチメディア・サブシステム
ISR Idle状態信号伝達低減
MM モビリティ管理
MME モビリティ管理エンティティ
MCC モバイル国コード
MNC モバイル・ネットワーク・コード
NAS 非アクセス層
P−CSCF プロキシ呼び出しセッション制御機能
PCRF ポリシー及び課金規則機能
PDN パケット・データ・ネットワーク
PDP パケット・データ・プロトコル
PGW パケット・ゲートウェイ
PLMN 公衆陸上モバイル・ネットワーク
PMIP/PMIPv6 プロキシ・モバイルIPバージョン6
PS パケット交換
RNC 無線ネットワーク・コントローラ
QoS サービス品質
RADIUS リモート認証ダイヤル・イン・ユーザ・サービス
RAU ルーティング・エリア更新
S4−SGSN S4インターフェースを備えたSGSN
SGSN サービングGPRSサポート・ノード
SGW サービング・ゲートウェイ
SMS ショート・メッセージ・サービス
TAU トラッキング・エリア更新
UE ユーザ機器
UTRA UMTS地上無線アクセス
UTRAN UMTS地上無線アクセス・ネットワーク
VoLTE ボイス・オーバLTE
vPCRF 訪問先PCRF
【0124】
本発明の様々な実施形態の上記説明では、本明細書で使用される用語が単に特定の実施形態を説明するためのものであり、本発明を限定するようには意図されていないことが理解されよう。特に定義されていない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術及び科学用語)は、本発明が属する当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。一般的に使用される辞書に定義されたような用語は、本明細書及び関連分野との関連におけるそれらの意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されたような理想化又は過度に形式化された意味に解釈されるものでないことを、さらに理解されよう。
【0125】
ある要素が他の要素に対して「接続されている」、「結合されている」、「応答している」、又はそれらの変形であるものと言い表される場合、これは、他の要素に対して直接接続、結合、又は応答することが可能であるか、或いは介在要素が存在しても良い。これに対して、ある要素が他の要素に対して「直接接続されている」、「直接結合されている」、「直接応答している」、又はそれらの変形であるものと言い表される場合、介在要素は存在しない。全体を通じて同じ番号は同じ要素を言い表す。さらに本明細書で使用される「結合された」、「接続された」、「応答する」、又はそれらの変形は、無線での結合、接続、又は応答を含むことができる。本明細書で使用される単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明らかに示していない限り、複数形も含むことが意図される。周知の機能又は構造は、簡潔及び/又は明快のために、詳細に説明されていない場合がある。「及び/又は」という用語は、関連付けられた列挙項目のうちの1つ又は複数のいずれか及びすべての組み合わせを含む。
【0126】
本明細書で使用される用語「備える」、「備えている」、「含む」、「含んでいる」、「有する」、「有している」、又はそれらの変形はオープンエンドであり、1つ又は複数の示された特徴、整数、要素、ステップ、構成要素、又は機能を含むが、1つ又は複数の他の特徴、整数、要素、ステップ、構成要素、機能、又はそれらのグループの存在又は追加を排除するものではない。さらに本明細書で使用される一般的な略語「たとえば(e.g.)」は、ラテン語の句「exempli gratia」から導出されるものであり、前に言及された項目の一般的な例を紹介又は指定するために使用することが可能であり、こうした項目を限定することは意図されない。一般的な略語「すなわち(i.e.)」は、ラテン語の句「id est」から導出されるものであり、より一般的な記述から特定の項目を指定するために使用することができる。
【0127】
本明細書における例示的実施形態は、コンピュータ実装方法、装置(システム及び/又はデバイス)、及び/又はコンピュータ・プログラム製品のブロック図及び/又はフローチャートを参照しながら説明される。ブロック図及び/又はフローチャートのブロック、及びブロック図及び/又はフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、1つ又は複数のコンピュータ回路によって実行されるコンピュータ・プログラム命令によって実装可能であることが理解されよう。これらのコンピュータ・プログラム命令は、機械を製造するために、汎用コンピュータ回路、特定用途向けコンピュータ回路、及び/又は他のプログラマブル・データ処理回路の、プロセッサ回路に提供可能であるため、結果として、コンピュータ及び/又は他のプログラマブル・データ処理装置のプロセッサを介して実行する命令は、ブロック図及び/又はフローチャートのブロック内に指定された機能/動作を実装し、それによってブロック図及び/又はフローチャートのブロック内に指定された機能/動作を実装するための手段(機能)及び/又は構造を作成するために、こうした回路内のトランジスタ、メモリ位置に記憶された値、及び他のハードウェア構成要素を変形及び制御することになる。
【0128】
これらのコンピュータ・プログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブル・データ処理装置に対して特定の様式で機能するように命じることが可能な、有形のコンピュータ読み取り可能媒体内に記憶することも可能であるため、結果として、コンピュータ読み取り可能媒体内に記録された命令は、ブロック図及び/又はフローチャートのブロック内に指定された機能/動作を実装する命令を含む製品を製造することになる。
【0129】
有形の非一時的コンピュータ読み取り可能媒体は、電子、磁気、光、電磁、又は半導体のデータ記憶システム、装置、又はデバイスを含むことができる。コンピュータ読み取り可能媒体のより具体的な例は、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)回路、読み取り専用メモリ(ROM)回路、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュ・メモリ)回路、ポータブル・コンパクト・ディスク読み取り専用メモリ(CD−ROM)、及びポータブル・デジタル・ビデオ・ディスク読み取り専用メモリ(DVD/ブルーレイ)を含むことになる。
【0130】
コンピュータ・プログラム命令は、コンピュータ実装プロセスを生成するようにコンピュータ及び/又は他のプログラマブル装置上で一連の動作ステップを実行させるために、コンピュータ及び/又は他のプログラマブル・データ処理装置上にロードすることも可能であるため、結果としてコンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行する命令は、ブロック図及び/又はフローチャートのブロック内に指定された機能/動作を実装するためのステップを提供する。したがって本発明の実施形態は、まとめて「回路」、「モジュール」、又はそれらの変形と呼ぶことが可能な、デジタル信号プロセッサなどのプロセッサ上で実行する、ハードウェア及び/又はソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)内で具体化可能である。
【0131】
いくつかの代替実装では、ブロック内に示された機能/動作がフローチャート内に示された順序以外で実行可能であることにも留意されたい。たとえば、連続して示される2つのブロックは、関連する機能/動作に応じて、実際にはほぼ同時に実行可能であるか、又は時にはブロックは逆の順序で実行可能である。さらにフローチャート及び/又はブロック図の所与のブロックの機能は複数のブロックに分割可能である、並びに/或いは、フローチャート及び/又はブロック図の2つ又はそれ以上のブロックの機能は少なくとも部分的に統合可能である。最終的に、図示されたブロック間に他のブロックを追加/挿入可能である。さらに、いくつかの図は通信経路上に通信の主方向を示すための矢印を含むが、通信は示された矢印とは反対の方向に実行可能であることを理解されよう。
【0132】
本明細書では、前述の説明及び図面に関連して多くの異なる実施形態が開示されている。これらの実施形態のあらゆる組み合わせ及び副組み合わせを逐語的に説明及び図示することは、過度に反復的及び難読的となることを理解されよう。図面を含む本明細書は、実施形態の様々な例示的組み合わせ及び副組み合わせ、並びにそれらを作成及び使用する様式及びプロセスの、完全な文書記述を構成するものと解釈すべきであり、任意のこうした組み合わせ又は副組み合わせに対する請求をサポートするべきである。
【0133】
本発明の原理を大幅に逸脱することなく、多くの変形及び修正が実施形態に対して実行可能である。すべてのこうした変形及び修正は、本発明の範囲内で本明細書に含まれることが意図される。