(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
対象金属の外面形状に対応される形状からなり、前記対象金属の外面と一定間隔以内に配置され、前記対象金属の少なくとも一部を収容する反応チャンバー内に前記対象金属を位置させる段階;及び
前記反応チャンバにおける上部プレートと前記上部プレートと所定距離が離隔された下部プレートを上下にスライディング移動させるように形成された間隔調節部により、前記対象金属が収容された状態で、前記反応チャンバーと前記対象金属の外面が配置された間隔を調節する段階;及び
処理ガス供給部を通じて前記反応チャンバー内に処理ガスを供給し、前記対象金属に自己触媒反応による処理ガス層を形成する段階;
を含む金属表面処理方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は前述した従来技術の問題点を解決するために案出された発明であって、現在までは高い生産性を維持すると同時に優秀な表面処理品質を持つようにする金属表面処理装置及びこれを利用した金属表面処理方法を提供するためである。
【0007】
本発明の課題は、以上で言及した課題に制限されず、また、言及されなかった他の課題は以下の記載から当業者が明確に理解できるのであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための本発明の金属表面処理装置は、表面処理ができる温度に加熱された対象金属を表面処理する金属表面処理装置において、前記対象金属の外面形状に対応される形状からなり、前記対象金属の外面と一定間隔以内に配置され、前記対象金属の少なくとも一部を収容する反応チャンバー及び前記反応チャンバー内に収容された対象金属側へ自己触媒反応に必要な処理ガスを供給する処理ガス供給部を含む。
【0009】
そして前記反応チャンバーは、前記対象金属が収容された状態で、前記反応チャンバーの内面と前記対象金属の外面が50mm以下の間隔を有するように形成されることができる。
【0010】
また、前記反応チャンバーには前記処理ガスが通過する通過孔が形成されることができる。
【0011】
そして、前記反応チャンバー内を加熱する加熱部をさらに含むことができる。
【0012】
また、前記対象金属が収容された状態で、前記反応チャンバーと前記対象金属の外面が配置された間隔を調節する間隔調節部をさらに含むことができる。
【0013】
そして、前記反応チャンバーは上部プレートと、前記上部プレートと所定距離が離隔された下部プレートを含み、前記間隔調節部は前記上部プレート及び前記下部プレートを上下にスライディング移動するように形成されることができる。
【0014】
また、前記反応チャンバーが収容され、密閉可能な収容空間が形成された外部チャンバーをさらに含むことができる。
【0015】
そして、前記対象金属が反応チャンバー内に収容される前に、前記対象金属を予熱する予熱部をさらに含むことができる。
【0016】
また、前記対象金属が前記反応チャンバー内を通過するように移送させる移送部をさらに含むことができる。
【0017】
そして、前記反応チャンバーの両側は開放されるように形成され、前記移送部は前記反応チャンバーの開放された両側に備えられることができる。
【0018】
また、前記移送部は前記反応チャンバーの開放された両側を密閉するように備えられることができる。
【0019】
そして、前記移送部は、前記対象金属に接触されて回転することによって前記対象金属を移送させる移送部材を含むことができる。
【0020】
また、前記移送部材は、前記反応チャンバーに接触された状態で回転するように形成され、前記対象金属を移送させると同時に、前記反応チャンバーの両側を密閉することができる。
【0021】
そして、前記反応チャンバーは、処理ガスが流動される流動空間と、前記流動空間と連通されて前記対象金属の方向へ処理ガスを供給する供給孔を含むことができる。
【0022】
また、前記課題を解決するための本発明の金属表面処理方法は、対象金属の外面形状に対応される形状からなり、前記対象金属の外面と一定間隔以内に配置され、前記対象金属の少なくとも一部を収容する反応チャンバー内に対象金属を位置させる段階、及び処理ガス供給部を通じて前記反応チャンバー内に処理ガスを供給して、前記対象金属に自己触媒反応による処理ガス層を形成する段階を含む。
【0023】
そして、前記反応チャンバー内に対象金属を位置させる段階は、前記反応チャンバーの内面と前記対象金属の外面が50mm以下の間隔を有するようにする。
【0024】
また、前記処理ガス層を形成する段階は、処理ガスを0.5ないし20kg/cm
2の圧力で供給することができる。
【発明の効果】
【0025】
前記課題を解決するための本発明の金属表面処理装置及びこれを利用した金属表面処理方法は、次のような効果がある。
第一、耐磨耗性及び耐蝕性が優秀で、高い表面硬度を有する金属を提供することができる長所がある。
第二、短い時間内に集中的に金属表面処理を行うことができる長所がある。
第三、収率が大幅に増大されて生産性が増加され、大量生産が可能であるという長所がある。
第四、金属表面処理装置の構造が簡単で、設備構築に要される費用が減少し、また、その維持費用も節減される長所がある。
【0026】
本発明の効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及されなかった他の効果は請求範囲の記載から当業者が明確に理解できるのであろう。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は本発明の第1実施例による金属表面処理装置の姿を示した斜視図であり、
図2は本発明の第1実施例による金属表面処理装置の断面状を示した断面図である。
【0029】
図1及び
図2に図示されたように、本発明の第1実施例による金属表面処理装置は反応チャンバー100と、処理ガス供給部を含む。
【0030】
前記反応チャンバー100は、対象金属Mの外面形状に対応される形状からなり、前記対象金属Mの外面と一定間隔以内に配置され、前記対象金属の少なくとも一部を収容するように備えられる。
【0031】
すなわち、反応チャンバー100の内面は対象金属Mが内部に挿入された状態で対象金属Mの外面から所定の距離が離隔された状態で対象金属Mを包むように備えられるし、その形状は対象金属Mの形状によって決まることができる。
【0032】
本実施例の場合、対象金属Mは断面が円型に形成され、反応チャンバー100の内部も対応される形状に形成されて、反応チャンバー100の内面は対象金属Mが挿入された状態で対象金属Mの各表面と全体的に一定の離隔距離を有するように形成される。
【0033】
このような状態で前記処理ガス供給部は、前記反応チャンバー100内に収容された対象金属M側へ自己触媒反応に必要な処理ガスを供給し、前記処理ガス供給部の形態はその制限がない。
【0034】
例えば、前記処理ガス供給部は反応チャンバー100の開放された側の方向を介して処理ガスを反応チャンバー100の内部へ流入させることもでき、または、反応チャンバー100に備えられた形態で反応チャンバー100の所定の位置から処理ガスを対象金属Mに直接伝えることもできる。
【0035】
一方、前記処理ガスは、金属の表面処理のために使われる多様な気体であることができる。例えば、前記処理ガスとしては窒素、アンモニア、炭素などがある。
【0036】
本実施例の場合、図示されていないが、前記反応チャンバー100が収容され、密閉可能な収容空間が形成された外部チャンバーをさらに含み、前記反応チャンバー100には前記処理ガスが通過する通過孔110が形成される。つまり、前記処理ガス供給部は前記外部チャンバーの密閉された収容空間に処理ガスを供給し、前記収容空間内を処理ガス雰囲気で形成することができる。これによって処理ガスは反応チャンバー100の通過孔110を介して対象金属M側に流入される。
【0037】
この時、前記通過孔110は反応チャンバー100の表面に沿って均一な間隔で複数個が配列されることができ、これによって対象金属Mの全体表面に処理ガスを均一に供給できるようになる。
【0038】
また、本発明による金属表面処理装置は、前記反応チャンバー100内を加熱する加熱部をさらに含むことができる。前記加熱部は対象金属Mを加熱して表面処理に適した温度に昇温させることができ、または、対象金属Mが予め加熱された状態で反応チャンバー100内に流入された場合、その温度を維持させることができる。そして、前記加熱部は前記反応チャンバー100の内部や外部、または両側に備えられることもできる。
【0039】
さらに、本発明による金属表面処理装置は、前記対象金属Mが反応チャンバー100内に収容される前に前記対象金属を予熱する予熱部をさらに含むこともできる。
【0040】
この時、前記反応チャンバー100内の温度は、対象金属Mの材料物性によって調節することができる。例えば、処理ガスが窒素であり、対象金属Mがステンレス鋼である場合は、約900ないし約1200℃と加熱することができる。約900℃未満の温度で表面処理を行う場合、窒素の活性化エネルギー障壁を超えることができず、約1200℃が超過される場合には材料の物性及び熱消耗の側面で経済的ではない面があるためである。また、対象金属Mの温度によって対象金属Mの処理時間を調節することができる。
【0041】
そして、前記処理ガス供給部は前記反応チャンバー100内に処理ガスを約0.5ないし約20kg/cm
2の圧力で供給することができる。処理ガスを約0.5kg/cm
2未満の圧力で供給する場合、低いガス圧によって自然に対象金属Mの内部へ処理ガスが拡散しにくくなり、圧力の勾配による駆動力(Driving Force)が低くて処理ガスの浸透が難しくなる。また、処理ガスを約20kg/cm
2超過の圧力で供給する場合、高いガス圧によって対象金属Mが窒化されることを妨害する問題が発生することがある。
【0042】
同時に、前記対象金属Mは反応チャンバー100内に固定された状態で表面処理が進められることもでき、または別途の移送部を通じて反応チャンバー100内を移動しながら表面処理が進められることもできる。前記移送部もその形態に制限がないことは勿論である。
【0043】
一方、本実施例で前記反応チャンバー100は、前記対象金属Mが収容された状態で、前記反応チャンバー100の内面と前記対象金属Mの外面との距離を多様に調節することで、前記対象金属Mの処理ガスの浸透層の深さや濃度、領域の調節を容易に行うことができる。
【0044】
特に、前記対象金属Mと前記反応チャンバー100の内面は、50mm以下の間隔を有するように形成されることができる。これは前記対象金属Mと前記反応チャンバー100の内面の間隔が50mmを超過する場合、処理ガスの密度が低くなって処理効果が減少する問題が生じることがあるためである。
【0045】
図3は本発明の第2実施例による金属表面処理装置の姿を示した斜視図であり、
図4は本発明の第2実施例による金属表面処理装置の断面を示した断面図である。
【0046】
図3及び
図4に図示されたように、本実施例の場合、対象金属Mの断面はH字の形態で形成される。この場合も反応チャンバー200の内部は対象金属Mに対応される形状で形成され、反応チャンバー200の内面は対象金属Mが挿入された状態で対象金属Mの各表面と全体的に一定の離隔距離を有するように形成される。そして、反応チャンバー200には複数の通過孔210が形成される。
【0047】
これによって表面処理の効果を増大できることはもちろん、全体的に均一な品質の表面処理を行うことができる。
【0048】
また、本実施例の場合、前述の処理ガス供給部、加熱部、移送部などの事項は同一に適用されることがあり、これは以下で説明される実施例の場合にも同一であるため、重複される説明は省略する。
【0049】
図5は本発明の第3実施例による金属表面処理装置の構造を示した断面図である。
【0050】
本発明の第3実施例の場合、対象金属Mが板状に形成され、反応チャンバー300は上部プレートと、前記上部プレートと所定距離離隔された下部プレートを含む。そして処理ガス供給部は、上部プレート及び下部プレートに形成された流動流路310を通じて処理ガスを対象金属Mの表面に供給するようになる。この時、前記流動流路310は複数の経路に分岐され、処理ガスを対象金属Mの全表面に均一に供給することができる。
【0051】
すなわち、このような場合には反応チャンバー300の両側をシーリングすることで別途の外部チャンバーが備えられることを省略することができるので、設備が簡単になる長所がある。
【0052】
図6は本発明の第4実施例による金属表面処理装置の構造を示した断面図である。
【0053】
本発明の第4実施例の場合、前述の第3実施例の場合のように、対象金属Mが板状に形成される。また、反応チャンバー400も上部プレートと、前記上部プレートと所定距離が離隔された下部プレートを含む。
【0054】
また、本実施例では、前記反応チャンバー400と前記対象金属Mの外面が配置された間隔を調節する間隔調節部420がさらに含まれる。具体的に、前記間隔調節部420は前記上部プレート及び前記下部プレートを上下にスライディング移動させるように形成されることができる。
【0055】
つまり、このような場合、前記反応チャンバー400と前記対象金属Mの外面が配置された間隔を流動的に調節した状態で通過孔410を通じて処理ガスを供給して望む結果を誘導したり、金属の特性または処理ガスの濃度などによって適した配置間隔を設定することができる。また、対象金属の形態または厚さが不規則な場合にも前記間隔調節部420を利用して上部プレートと下部プレートの間隔を調節することができる。
【0056】
図7は本発明の第5実施例による金属表面処理装置の構造を示した断面図である。
【0057】
図7に図示されたように、本発明の第5実施例による金属表面処理装置は反応チャンバー500と、処理ガス供給部と、移送部530とを含む。
【0058】
移送部530は前記対象金属Mが前記反応チャンバー510内を通過するように移送させる構成要素である。移送部530はその形態及び移送方法に制限がなくて、対象金属Mを移送させることができる如何なる形態でも適用されることができる。
【0059】
本実施例において、前記反応チャンバー500の両側は開放されるように形成され、前記移送部530は前記反応チャンバー500の開放された両側に備えられる。特に、移送部530は対象金属Mに直接接触されて回転することによって、対象金属Mを移送させる移送部材を含む。
【0060】
このように移送部530が形成される場合、移送部530で対象金属の移送を精密に制御することができるので、均一な表面処理結果を得られる長所がある。
【0061】
図8は本発明の第6実施例による金属表面処理装置の構造を示した断面図である。
【0062】
図8に図示されたように、本発明の第6実施例による金属表面処理装置は反応チャンバー600と、処理ガス供給部と、移送部630と、間隔調節部640とを含む。
【0063】
本実施例において、前記移送部630は一つ以上の移送部材634を含む。前記移送部材634は前記対象金属Mに接触されて回転することによって前記対象金属を移送させるように形成される。
【0064】
そして、前記移送部材634は移送部ハウジング632内に収容され、前記反応チャンバー600に接触された状態で回転するように形成されて、前記対象金属Mを移送させると同時に、前記反応チャンバー600の両側を密閉するように形成される。
【0065】
また、本実施例で反応チャンバー600は上部プレートと、前記上部プレートと所定距離が離隔された下部プレートを含み、前記反応チャンバー600と前記対象金属の外面が配置された間隔を調節する間隔調節部640がさらに含まれる。具体的に前記間隔調節部640は前記上部プレート及び前記下部プレートを上下にスライディング移動させるように形成されることがある。
【0066】
すなわち、このような場合、前記反応チャンバー600と前記対象金属の外面が配置された間隔を流動的に調節した状態で、供給孔610を通じて処理ガスを供給して望む結果を誘導したり、金属の特性または処理ガスの濃度などによって適した配置間隔を設定することができる。また、対象金属の形態または厚さが不規則な場合にも前記間隔調節部640を利用して上部プレートと下部プレートの間隔を調節することができる。
【0067】
図9は本発明の第7実施例による金属表面処理装置の構造を示した断面図である。
【0068】
図9に図示されたように、本発明の第1実施例による金属表面処理装置は反応チャンバー700と、処理ガス供給部とを含む。
【0069】
本実施例において、反応チャンバー700は前記対象金属の自己触媒反応に必要な処理ガスが流動される流動空間Sと、前記流動空間Sと連通され前記対象金属Mの方向へ処理ガスを供給する供給孔710を含む。
【0070】
すなわち、本実施例の場合、反応チャンバー700内に流動空間Sが形成されるので、供給孔710を通じて対象金属Mと配置された空間だけを処理ガス雰囲気で形成することができ、別途の外部チャンバーが必要ないという長所がある。
【0071】
また、本実施例の場合、対象金属Mは板状に形成され、反応チャンバー700の内部もこれに対応される形状に形成される。そして、反応チャンバー700の内面は、対象金属Mが挿入された状態で対象金属Mの各表面と全体的に一定の離隔距離を有するように形成される。
【0072】
このような状態で前記処理ガス供給部は前記流動空間S側へ自己触媒反応に必要な処理ガスを供給し、前記処理ガス供給部の形態は制限がない。本実施例の場合、前記処理ガス供給部は供給流路720を通じて処理ガスを流動空間Sに供給することができる。
【0073】
図10は本発明の第7実施例による金属表面処理装置において、移送部の姿を詳細に示した断面図である。
【0074】
図10に図示されたように、本実施例による金属表面処理装置の移送部は一つ以上の移送部材734を含む。前記移送部材734は前記対象金属Mに接触されて回転することによって前記対象金属を移送させるように形成される。
【0075】
また、本実施例の場合、前記移送部材734は移送部ハウジング732内に収容され、前記反応チャンバー700に接触された状態で回転するように形成されて、前記対象金属Mを移送させると同時に、前記反応チャンバー700の両側を密閉するように形成される。
【0076】
以上、本発明の金属表面処理装置の各実施例について説明したが、以下では表面処理の原理及びこれに基づいて行った実験結果について説明する。
【0077】
図11は本発明による金属表面処理方法において、対象金属に処理ガスが提供された時、自己触媒反応を示す概念図である。本図面では処理ガスが窒素の場合を例示した。
【0078】
処理ガス供給部から供給された窒素ガスは、昇温された対象金属及び反応チャンバーの間で反復的にぶつかるようになり、この時自己触媒の役割をする対象金属が窒素の活性化エネルギーを超えるようにする役割をして、窒素ガス(N2)を窒素基(N)に分解させる。そして、窒素基(N)は対象金属の表面に入って窒化層が形成されることがある。
【0079】
以後、持続的に供給される窒素ガス(N2)は、前記対象金属に窒化層を形成することができる窒素基(N)に変わって、窒化処理の速度が速くなる。したがって、窒化層の形成速度が速くなり、前記対象金属の既知元素または添加元素に会って耐蝕性及び機械的特性を向上することができる長所がある。また、短い時間内に集中的に金属表面処理を行うことができて、生産効率を極大化することができる。
【0080】
また、本発明の表面処理された金属は、表面の硬度が高くて高荷重に耐えることができるし、摩擦によっても傷があまり生じないので、発電タービン、自動車用鋼板、風力プロペラなどの素材として長期間使っても優秀な状態を保つことができる。また、表面処理時に形成された優秀な耐蝕性によって、腐食環境に露出される海洋プラント、淡水化設備、化学設備などの救助用材料などに適用することもできる。
【0081】
以下では、各条件によって金属の表面処理を行って得た実験結果について説明する。
【0082】
[実験例1]
図12は本発明による金属表面処理方法において、処理ガスが窒素である場合、離隔距離による表面処理結果を示したグラフ及び光学顕微鏡の写真である。
【0083】
本実験では、処理ガスを窒素に、対象金属をステンレス430のものにし、1kg/cm
2の分圧で、1100℃の温度条件で60分間表面処理を行った。そして対象金属と反応チャンバー内面の離隔距離を0.1mmと0.5mmに変化させて金属表面の深さによる硬度を測定した。
【0084】
グラフに図示されたように、本発明による金属表面処理方法によって表面処理をした場合、従来の一般的な表面処理方法に比べて顕著に硬度が向上されたことが確認できる。つまり、対象金属と反応チャンバー内面の離隔距離が0.1mmと0.5mmの場合、いずれも金属表面の深さが400μm以下で顕著に硬度が向上し、400μmを超える深さでも従来の表面処理方法に比べて高い硬度を維持することを確認できる。
【0085】
また、本図面の下部に図示された光学顕微鏡写真の中で、左側は従来の表面処理方法によって表面処理をした金属の表面を表したものであり、右側は本発明による表面処理方法によって表面処理をした金属の表面を表したものである。
【0086】
図示されたように、左側の場合は金属表面にマルテンサイト組職が確認されないが、右側の場合は金属表面にマルテンサイト組職が形成されたことを確認することができる。つまり、本実験によると、従来の一般的な金属表面処理に比べて本発明の金属表面処理方法で金属の表面硬度が著しく向上されることを証明できる。
【0087】
[実験例2]
図13は本発明による金属表面処理方法において、処理ガスが窒素である場合、温度による表面処理結果を示したグラフ及び光学顕微鏡の写真である。
【0088】
本実験では、処理ガスを窒素に、対象金属をステンレス430のものにし、1kg/cm
2の分圧で、対象金属と反応チャンバー内面の離隔距離を0.1mmに設定した条件で60分間表面処理を行った。
【0089】
そして、対象金属の温度を900℃、1000℃、1100℃へと変化しながら金属表面の深さによる硬度を測定した。
【0090】
グラフに図示されたように、900℃で実験を行った結果と比べて1000℃以上で顕著に硬度が向上されたことが確認できる。すなわち、対象金属の温度が1000℃、1100℃である場合、いずれも金属表面の深さが200μm以下で著しく硬度が向上したものと表れ、特に1100℃の場合には200μmを超える深さでも他の実験に比べて高い硬度を維持することが確認できる。
【0091】
また、本図面の下部に図示された光学顕微鏡写真の中で、左側は対象金属の温度が900℃である場合の金属表面を表したものであり、右側は対象金属の温度が1000℃である場合の金属表面を表したものである。
【0092】
図示されたように、左側の場合は金属表面のマルテンサイト組職の深さが30μm程度であり、右側の場合は金属表面のマルテンサイト組職の深さが150μm程度であることを確認できる。つまり、本実験によると、1000℃以上の温度で金属の表面硬度が著しく向上することを証明できる。
【0093】
[実験例3]
図14は本発明による金属表面処理方法において、処理ガスが窒素である場合、処理時間を短く設定した時の表面処理結果を示したグラフ及び光学顕微鏡の写真である。
【0094】
本実験では、処理ガスを窒素に、対象金属をステンレス430のものにし、1kg/cm
2の分圧で、対象金属と反応チャンバー内面の離隔距離を0.1mmに設定した条件で10分間表面処理をした。
【0095】
そして対象金属の温度を1100℃及び1200℃の高温に設定して金属表面の深さによる硬度を測定した。
【0096】
グラフに図示されたように、1100℃及び1200℃のいずれにおいても、従来の金属表面処理方法に比べて著しく硬度が向上したことが確認できる。すなわち、対象金属の温度が1000℃、1100℃である場合、いずれも金属表面の深さが200μm以下で著しく硬度が向上されたことが確認できる。
【0097】
また、本図面の下部に図示された光学顕微鏡写真の中で、左側は対象金属の温度が1100℃である場合の金属表面を表したものであり、右側は対象金属の温度が1200℃である場合の金属表面を表したものである。
【0098】
図示されたように、左側の場合は金属表面のマルテンサイト組職の深さが130μm程度であり、右側の場合は金属表面のマルテンサイト組職の深さが200μm程度であることが確認できる。つまり、本実験によると1100℃以上の高温で表面処理を行う場合、10分ぐらいの短い時間内でも、金属の表面硬度が著しく向上されることが証明できる。これは従来に比べて処理時間が圧倒的に短縮されたものとして、数倍の収率増加を期待することができる。
【0099】
図15は本実験によって窒化処理されたSEM断面写真と、窒化層を構成する要素である窒素、クロム、鉄の成分を示した図面である。これを通じて板状ステンレス430の表面だけでなく、内部まで窒素が含まれていることを確認することができる。
【0100】
[実験例4]
図16は本発明による金属表面処理方法において、処理ガスがアンモニアである場合、離隔距離による表面処理結果を示したグラフ及び光学顕微鏡の写真である。
【0101】
本実験では、処理ガスをアンモニアに、対象金属をステンレス430のものにし、1kg/cm
2の分圧で、600℃の温度条件で60分間表面処理をした。そして、対象金属と反応チャンバー内面の離隔距離を0.1mmと0.5mmに変化させて金属表面の深さによる硬度を測定した。
【0102】
グラフに図示されたように、本発明による金属表面処理方法によって表面処理をした場合、従来の一般的な表面処理方法に比べて著しく硬度が向上されたことが確認できる。つまり、対象金属と反応チャンバー内面の離隔距離が0.1mmと0.5mmの場合、いずれも金属表面の深さが25μm以下で著しく硬度が向上されたことが確認できる。
【0103】
また、本図面の下部に図示された光学顕微鏡写真の中で、左側は従来の表面処理方法によって表面処理をした金属の表面を表したものであり、右側は本発明による表面処理方法によって表面処理をした金属の表面を表したものである。
【0104】
図示されたように、左側の場合は金属表面にマルテンサイト組職が確認されないが、右側の場合は金属表面にマルテンサイト組職が形成されたことが確認できる。すなわち、本実験によると、従来の一般的な金属表面処理に比べて、本発明の金属表面処理方法で金属の表面硬度が著しく向上することを証明できる。
【0105】
[実験例5]
図17は本発明による金属表面処理方法において、処理ガスがアンモニアである場合、温度による表面処理結果を示したグラフ及び光学顕微鏡の写真である。
【0106】
本実験では、処理ガスをアンモニアに、対象金属をステンレス430のものにし、1kg/cm
2の分圧で、対象金属と反応チャンバー内面の離隔距離を0.1mmに設定した条件で60分間表面処理をした。
【0107】
そして、対象金属の温度を400℃、500℃、600℃に変化しながら深さによる金属表面の硬度を測定した。
【0108】
グラフに図示されたように、400℃、500℃で実験を行った結果と比べて、600℃で著しく硬度が向上されたことが確認できる。すなわち、対象金属の温度が600℃である場合、いずれも金属表面の深さが25μm以下で著しく硬度が向上され、25μmを超える深さでも他の実験に比べて高い硬度を維持することが確認できる。
【0109】
また、本図面の下部に図示された光学顕微鏡写真の中で、左側は対象金属の温度が400℃である場合の金属表面を表したものであり、右側は対象金属の温度が500℃である場合の金属表面を表したものである。
【0110】
図示されたように、左側の金属表面のマルテンサイト組職の深さに比べて、右側の金属表面のマルテンサイト組職の深さが深いことが確認できる。すなわち、本実験によると温度が増加することにつれ、金属の表面硬度が著しく向上することを証明できる。
【0111】
以上のように本発明による好ましい実施例を見たが、前述した実施例の他にも本発明がその趣旨や範疇から脱することなく、他の特定形態に具体化されることがあるという事実は当該の技術に対して通常の知識を有する者には自明なことである。よって、前述された実施例は制限的ものではなく例示的ものとして受け入れられるべきであり、これによって本発明は前述の説明に限定されず、請求項の範疇及びそれに同等な範囲内で変更されることもできる。