(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6063587
(24)【登録日】2016年12月22日
(45)【発行日】2017年1月18日
(54)【発明の名称】アレイ基板、表示装置、及びアレイ基板の製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/822 20060101AFI20170106BHJP
H01L 27/04 20060101ALI20170106BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20170106BHJP
H01L 27/06 20060101ALI20170106BHJP
H01L 27/08 20060101ALI20170106BHJP
H01L 29/786 20060101ALI20170106BHJP
G02F 1/1343 20060101ALI20170106BHJP
G02F 1/1339 20060101ALI20170106BHJP
G02F 1/1368 20060101ALI20170106BHJP
【FI】
H01L27/04 C
H01L27/06 102A
H01L27/08 331E
H01L29/78 613Z
G02F1/1343
G02F1/1339 505
G02F1/1368
【請求項の数】14
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-555535(P2015-555535)
(86)(22)【出願日】2013年2月19日
(65)【公表番号】特表2016-510510(P2016-510510A)
(43)【公表日】2016年4月7日
(86)【国際出願番号】CN2013071662
(87)【国際公開番号】WO2014121525
(87)【国際公開日】20140814
【審査請求日】2015年8月4日
(31)【優先権主張番号】201310046310.2
(32)【優先日】2013年2月5日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515203228
【氏名又は名称】深▲せん▼市華星光電技術有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100143720
【弁理士】
【氏名又は名称】米田 耕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100080252
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 征四郎
(72)【発明者】
【氏名】許宗義
【審査官】
市川 武宜
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−241687(JP,A)
【文献】
特開平08−234225(JP,A)
【文献】
特開2001−194679(JP,A)
【文献】
特開2002−055359(JP,A)
【文献】
特開2006−108654(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/822
G02F 1/1339
G02F 1/1343
G02F 1/1368
H01L 21/8234
H01L 27/04
H01L 27/06
H01L 27/08
H01L 29/786
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を提供し、
該基板上にソース電極と、ドレイン電極と、駆動電極と、第1コンデンサ電極とを形成し、
該ソース電極と該ドレイン電極と該駆動電極と該第1コンデンサ電極とを覆い、かつ該第1コンデンサ電極を覆う第1領域と該駆動電極を覆う第2領域とを含むとともに、該第2領域の厚さを該第1領域の厚さより厚くし、該第2領域をその上にガラス熱接着剤を形成するために供する、第1誘電層を形成し、
該第1誘電層の第該1領域上に第2コンデンサ電極を形成し、
該第2コンデンサ電極と、該第1コンデンサ電極と、該第1誘電層とによって第1コンデンサを形成する
ことを特徴とするアレイ基板の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載のアレイ基板の製造方法において、
前記第1領域の厚さが200から1000Åの間であって、該第2領域の厚さが1000から8000Åとする
ことを特徴とするアレイ基板の製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載のアレイ基板の製造方法において、
前記第1誘電層を形成した後、さらに該第1誘電層上に、該ソース電極に接続する画素電極を形成し、かつ該第1誘電層上に該第2コンデンサ電極を覆う有機材料層を形成し、かつ該画素電極は該有機材料層から露出させ、
該有機材料層7にスペーサーを凸起して設ける工程をさらに含む
ことを特徴とするアレイ基板の製造方法。
【請求項4】
請求項1に記載のアレイ基板の製造方法において、
前記基板上にソース電極と、ドレイン電極と、駆動電極と、第1コンデンサ電極とを形成するステップが、該基板上に第2誘電層を形成し、
該第2誘電層上に半導体層と第3コンデンサ電極とを形成し、
該第3誘電層を該第2誘電層上に形成して該半導体層と該第3コンデンサ電極とを覆い、
該第3誘電層上にはゲート電極と第4コンデンサ電極とを形成し、該ゲート電極と該半導体層とが対向し、かつ該第4コンデンサ電極と、該第3コンデンサ電極と、その間の該第3誘電層とによって第2コンデンサ9を形成し、
該第3誘電層に、該ゲート電極と該第4コンデンサ電極とを覆う第4誘電層を形成し、
該第4誘電層上に該ソース電極と、該ドレイン電極と、該第1コンデンサ電極と、該駆動電極とを形成し、かつ該ソース電極と該ドレイン電極が、いずれも該半導体層に接続する、ステップをさらに含む
ことを特徴とするアレイ基板の製造方法。
【請求項5】
基板と、駆動電極と、第1コンデンサと、ソース電極と、ドレイン電極と、第1誘電層と、第1コンデンサ電極と第2コンデンサ電極と第1コンデンサとを含んでなり、
該ソース電極と、該ドレイン電極と、該駆動電極と、該第1コンデンサ電極とが該基板上に形成され、
該第1誘電層が該ソース電極と、該ドレイン電極と、該駆動電極と、該第1コンデンサ電極を覆い、
該第1誘電層が該第1コンデンサ電極を覆う第1領域と、該駆動電極を覆う第2領域とを含み、
該第2領域の厚さが該第1領域の厚さより厚く、
該第2領域がガラス熱接着剤を形成するために供され、かつ該第2コンデンサ電極が該第1領域上に形成される
ことを特徴とするアレイ基板。
【請求項6】
請求項5に記載のアレイ基板において、
前記第1領域の厚さが200から1000Åの間であって、該第2領域の厚さが1000から8000Åとする
ことを特徴とするアレイ基板。
【請求項7】
請求項5に記載のアレイ基板において、
前記アレイ基板がさらに画素電極と有機材料層とスペーサーとを含み、該画素電極が該第1誘電層上に形成され、かつ該ソース電極に接続し、
該有機材料層が該第1誘電層上に形成され、かつ該第2コンデンサ電極を覆い、
該画素電極が該有機材料層から露出し、
該スペーサーが該有機材料層に凸起して設けられる
ことを特徴とするアレイ基板。
【請求項8】
請求項5に記載のアレイ基板において、
前記第2コンデンサ電極が金属材料か、もしくは光透過性の導電材料によってなる
ことを特徴とするアレイ基板。
【請求項9】
請求項8に記載のアレイ基板において、
前記アレイ基板が、第2誘電層と、半導体層と、第3誘電層と、ゲート電極と、第4誘電層と、第2コンデンサとを含んでなり、
該第2コンデンサが第3コンデンサ電極と第4コンデンサ電極とを含んでなり、
該第2誘電層が該基板上に形成され、該半導体層と該第3コンデンサ電極とが該第2誘電層と該第3誘電層との間に形成され、
該ゲート電極と該第4コンデンサ電極とが該第3誘電層と該第4誘電層との間に形成され、
該ソース電極と該ドレイン電極が該半導体層に接続する
ことを特徴とするアレイ基板。
【請求項10】
アレイ基板と、カラーフィルタ基板と、フレキシブルプリント基板と、ガラス熱接着剤を注入するシール面とを具え、該シール面は該アレイ基板と該カラーフィルタ基板との間に位置し、
前記アレイ基板が、駆動電極と、第1コンデンサ電極と、ソース電極と、ドレイン電極と、第1誘電層と、第1コンデンサ電極と第2コンデンサ電極とを含んでなる第1コンデンサとを含み、
該ソース電極と、該ドレイン電極と、該駆動電極と、該第1コンデンサ電極とが基板上に形成され、
該第1誘電層が該ソース電極と、該ドレイン電極と、該駆動電極と、該第1コンデンサ電極を覆い、
該第1誘電層が該第1コンデンサ電極を覆う第1領域と、該駆動電極を覆う第2領域とを含み、かつ該第2領域の厚さが該第1領域の厚さより厚く、該第2領域がガラス熱接着剤を形成するために供され、
該第2コンデンサ電極が該第1領域上に形成される
ことを特徴とする表示装置。
【請求項11】
請求項10に記載の表示装置において、
前記第1領域の厚さが200から1000Åの間であって、該第2領域の厚さが1000から8000Åとする
ことを特徴とする表示装置。
【請求項12】
請求項10に記載の表示装置において、
前記アレイ基板がさらに画素電極と有機材料層とスペーサーとを含み、該画素電極が該第1誘電層上に形成され、かつ該ソース電極に接続し、
該有機材料層が該第1誘電層上に形成され、かつ該第2コンデンサ電極を覆い、
該画素電極が該有機材料層から露出し、
該スペーサーが該有機材料層に凸起して設けられる
ことを特徴とする表示装置。
【請求項13】
請求項10に記載の表示装置において、
前記第2コンデンサ電極が金属材料か、もしくは光透過性の導電材料によってなる
ことを特徴とする表示装置。
【請求項14】
請求項13に記載の表示装置において、
前記アレイ基板が、第2誘電層と、半導体層と、第3誘電層と、ゲート電極と、第4誘電層と、第2コンデンサとを含んでなり、該第2コンデンサが第3コンデンサ電極と第4コンデンサ電極とを含んでなり、
該第2誘電層が該基板上に形成され、該半導体層と該第3コンデンサ電極とが該第2誘電層と該第3誘電層との間に形成され、
該ゲート電極と該第4コンデンサ電極とが該第3誘電層と該第4誘電層との間に形成され、
該ソース電極が該ドレイン電極と該半導体層に接続する
ことを特徴とする表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、液晶表示装置の技術に関し、特に、アレイ基板、表示装置、及びアレイ基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶パネルは、通常カラーフィルタ基板とアレイ基板とを含む。液晶パネルの製造工程はアレイ工程と、組立工程と、モジュール工程とを含む。アレイ工程はアレイ基板を製造する工程であり、組立工程はアレイ基板とカラーフィルタ基板とを貼着する工程である。モジュール工程はフレキシブルプリント回路基板などの回路の組立を行う工程である。
【0003】
アレイ基板には、マトリクス状に配列した薄膜トランジスタ、コンデンサ、画素電極を形成し、かつ周の駆動電極を形成する。駆動電極は薄膜トランジスタの電源のオン、オフを制御する。よって、駆動電極は薄膜トランジスタとフレキシブルプリント回路とに接続する。
【0004】
組立工程は、アレイ基板とカラーフィルタ基板とを貼着する工程の前に、アレイ基板とカラーフィルタ基板との外周縁部に接着剤を注入するステップを含む。具体的には、接着剤を注入するステップと硬化させつステップとを含む。
【0005】
また、有機エレクトロルミネッセンスを液晶パネルとすることは、将来に向かった新しい趨勢といえる。但し、有機エレクトロルミネッセンスは水分と酸化などの物質に対して非常に敏感であって、そのパッケージの条件には各国なものが要求される。目下の技術において有機エレクトロルミネッセンスパネルのパッケージ工程は、接着剤を注入した後、レーザ光照射によって硬化させる。硬化のための温度は1000度と極めて高い。然しながら、シール面の位置と駆動電極の配置は位置が重なりあう。パッケージの接着剤と駆動電極が直接接触した場合、硬化の過程において、駆動電極の位置に剥離現象が極めて容易に発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は、パッケージ工程の接着剤の過程において、接着剤が駆動電極に直接接触し、剥離を引き起こすことのないアレイ基板、表示装置、及びアレイ基板の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、本発明者は従来のパッケージ技術に法見られる欠点に鑑み鋭意研究を重ねた結果、基板を提供し、該基板上にソース電極と、ドレイン電極と、駆動電極と、第1コンデンサ電極とを形成し、該ソース電極と該ドレイン電極と該駆動電極と該第1コンデンサ電極とを覆い、かつ該第1コンデンサ電極を覆う第1領域と該駆動電極を覆う第2領域とを含むとともに、該第2領域の厚さを該第1領域の厚さより厚くし、該第2領域をその上にガラス熱接着剤を形成するために供する、第1誘電層を形成し、該第1誘電層の第該1領域上に第2コンデンサ電極を形成し、該第2コンデンサ電極と、該第1コンデンサ電極と、該第1誘電層とによって第1コンデンサを形成するアレイ基板の製造方法と、そのアレイ基板、もしくは係るアレイ基板を応用した表示装置によって課題を解決でできる点に着眼し、係る知見に基づいて本発明を完成させた。
【0008】
以下この発明について説明する。請求項1に記載するアレイ基板の製造方法は、
基板を提供し、
該基板上にソース電極と、ドレイン電極と、駆動電極と、第1コンデンサ電極とを形成し、
該ソース電極と該ドレイン電極と該駆動電極と該第1コンデンサ電極とを覆い、かつ該第1コンデンサ電極を覆う第1領域と該駆動電極を覆う第2領域とを含むとともに、該第2領域の厚さを該第1領域の厚さより厚くし、該第2領域をその上にガラス熱接着剤を形成するために供する、第1誘電層を形成し、
該第1誘電層の第該1領域上に第2コンデンサ電極を形成し、
該第2コンデンサ電極と、該第1コンデンサ電極と、該第1誘電層とによって第1コンデンサを形成する。
【0009】
請求項2に記載するアレイ基板の製造方法は、請求項1における第1領域の厚さが200から1000Åの間であって、該第2領域の厚さが1000から8000Åとする。
【0010】
請求項3に記載するアレイ基板の製造方法は、
請求項1における第1誘電層を形成した後、
さらに該第
1誘電層上に、該ソース電極に接続する画素電極を形成し、かつ該第1誘電層上に該第2コンデンサ電極を覆う有機材料層を形成し、かつ該画素電極は該有機材料層から露出させ、
該有機材料層7
にスペーサーを凸起して設ける工程をさらに含む。
【0011】
請求項4に記載するアレイ基板の製造方法は、請求項1における基板上にソース電極と、ドレイン電極と、駆動電極と、第1コンデンサ電極とを形成するステップが、該基板上に第2誘電層を形成し、
該第2誘電層上に半導体層と第3コンデンサ電極とを形成し、
該第3誘電層を該第2誘電層上に形成して該半導体層と該第3コンデンサ電極とを覆い、
該第3誘電層上にはゲート電極と第4コンデンサ電極とを形成し、該ゲート電極と該半導体層とが対向し、かつ該第4コンデンサ電極と、該第3コンデンサ電極と、その間の該第3誘電層とによって第2コンデンサ9を形成し、
該第3誘電層に、該ゲート電極と該第4コンデンサ電極とを覆う第4誘電層を形成し、
該第4誘電層上に該ソース電極と、該ドレイン電極と、該第1コンデンサ電極と、該駆動電極とを形成し、かつ該ソース電極と該ドレイン電極が、いずれも該半導体層に接続する、ステップをさらに含む。
【0012】
請求項5に記載するアレイ基板は、
基板と、駆動電極と、第1コンデンサと、ソース電極と、ドレイン電極と、第1誘電層と、第1コンデンサ電極と第2コンデンサ電極と第1コンデンサとを含んでなり、
該ソース電極と、該ドレイン電極と、該駆動電極と、該第1コンデンサ電極とが該基板上に形成され、
該第1誘電層が該ソース電極と、該ドレイン電極と、該駆動電極と、該第1コンデンサ電極を覆い、
該第1
誘電層が該第1コンデンサ電極を覆う第1領域と、該駆動電極を覆う第2領域とを含み、
該
第2領域の厚さが該
第1領域の厚さより厚く、
該第2領域がガラス熱接着剤を形成するために供され、かつ該第2
コンデンサ電極が該第1領域上に形成される。
【0013】
請求項6に記載するアレイ基板は、請求項5における第1領域の厚さが200から1000Åの間であって、該第2領域の厚さが1000から8000Åとする。
【0014】
請求項7に記載するアレイ基板は、
請求項5に記載のアレイ基板がさらに画素電極と有機材料層とスペーサーとを含み、
該画素電極が該第1誘電層上に形成され、かつ該ソース電極に接続し、
該有機材料層が該第1誘電層上に形成され、かつ該第2コンデンサ電極を覆い、
該画素電極が該有機材料層から露出し、
該スペーサーが該有機
材料層に凸起して設けられる。
【0015】
請求項8に記載するアレイ基板は、請求項5における第2コンデンサ電極が金属材料か、もしくは光透過性の導電材料によってなる。
【0016】
請求項9に記載するアレイ基板は、
請求項8に記載のアレイ基板が、第2誘電層と、半導体層と、第3誘電層と、ゲート電極と、第4誘電層と、第2コンデンサとを含んでなり、
該第2コンデンサが第3コンデンサ電極と第4コンデンサ電極とを含んでなり、
該第2誘電層が該基板上に形成され、該半導体層と該第3コンデンサ
電極とが該第2誘電層と該第3誘電層との間に形成され、
該ゲート電極と該第4コンデンサ電極とが該第3誘電層と該第4誘電層との間に形成され
、
該ソース電
極と該ドレイン電
極が該半導体層に接続する。
【0017】
請求項10に記載する表示装置は、
アレイ基板と、カラーフィルタ基板と、フレキシブルプリント基板と、ガラス熱接着剤を注入するシール面とを具え、該シール面は該アレイ基板と該カラーフィルタ基板との間に位置し、
前記アレイ基板が、駆動電極と、第1コンデンサ
電極と、ソース電極と、ドレイン電極と、第1誘電層と、第1コンデンサ電極と第2コンデンサ電極とを含んでなる第1コンデンサとを含み、
該ソース電極と、該ドレイン電極と、該駆動電極と、該第1コンデンサ電極とが基板上に形成され、
該第1誘電層が該ソース電極と、該ドレイン電極と、該駆動電極と、該第1コンデンサ電極を覆い、
該第
1誘電層が該第1コンデンサ電極を覆う第1領域と、該駆動電極を覆う第2領域とを含み、かつ該
第2領域の厚さが該
第1領域の厚さより厚く、該第2領域がガラス熱接着剤を形成するために供され、
該第
2コンデンサ電極が該第1領域上に形成される。
【0018】
請求項11に記載する表示装置は。請求項10における1領域の厚さが200から1000Åの間であって、該第2領域の厚さが1000から8000Åとする。
【0019】
請求項12に記載する表示装置は、
請求項10におけるアレイ基板がさらに画素電極と有機材料層とスペーサーとを含み、
該画素電極が該第1誘電層上に形成され、かつ該ソース電極に接続し、
該有機材料層が該第1誘電層上に形成され、かつ該第2コンデンサ電極を覆い、
該画素電極が該有機材料層から露出し、
該スペーサーが該有
機材料層に凸起して設けられる。
【0020】
請求項13に記載する表示装置は、請求項10における第2コンデンサ電極が金属材料か、もしくは光透過性の導電材料によってなる。
【0021】
請求項14に記載する表示装置は、
請求項13に記載の表示装置において、
前記アレイ基板が、第2誘電層と、半導体層と、第3誘電層と、ゲート電極と、第4誘電層と、第2コンデンサとを含んでなり、該第2コンデンサが第3コンデンサ電極と第4コンデンサ電極とを含んでなり、
該第2誘電層が該基板上に形成され、該半導体層と該第3コンデンサ
電極とが該第2誘電層と該第3誘電層との間に形成され、
該ゲート電極と該第4コンデンサ電極とが該第3誘電層と該第4誘電層との間に形成され、
該ソース電極が
該ドレイン電極と該半導体層に接続する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】この発明によるアレイ基板の構造を示した説明図である。
【
図2】
図1に開示するアレイ基板を応用した表示装置の平面説明図である。
【
図3】
図2に開示する表示装置の領域Aの説明図である。
【
図4】この発明によるアレイ基板の製造方法を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
この発明は、 パッケージ工程の接着剤の過程において、接着剤が駆動電極に直接接触し、剥離を引き起こすことのないアレイ基板、表示装置、及びアレイ基板の製造方法を提供するものであって、該アレイ基板の製造方法は、基板を提供し、該基板上にソース電極と、ドレイン電極と、駆動電極と、第1コンデンサ電極とを形成し、該ソース電極と該ドレイン電極と該駆動電極と該第1コンデンサ電極とを覆い、かつ該第1コンデンサ電極を覆う第1領域と該駆動電極を覆う第2領域とを含むとともに、該第2領域の厚さを該第1領域の厚さより厚くし、該第2領域をその上にガラス熱接着剤を形成するために供する、第1誘電層を形成し、該第1誘電層の第該1領域上に第2コンデンサ電極を形成し、該第2コンデンサ電極と、該第1コンデンサ電極と、該第1誘電層とによって第1コンデンサを形成する。係るアレイ基板の製造方法と、そのアレイ基板、もしくは係るアレイ基板を応用した表示装置の特徴を説明するために、具体的な実施例を挙げ、図面を参照にして以下に詳述する。
【実施例】
【0024】
図1、2に開示するように、この発明によるアレイ基板は、基板1と、駆動電極2と、第1コンデンサ3と、薄膜トランジスタ層(図示しない)と、第1誘電層51と、画素電極6と、有機材料層7と、スペーサー8とを含んでなり、第1コンデンサ3は、第1コンデンサ電極31と第2コンデンサ電極とを含む。
【0025】
薄膜トランジスタ層は、第2誘電層52と、半導体層43と、第3誘電層53と、ゲート電極44と、第4電極層54と、ソース電極41と、ドレイン電極42と、第2コンデンサ9とを含んでなり、第22コンデンサ9は第3コンデンサ電極91と第4コンデンサ電極92とを含む。
【0026】
第2誘電層52は基板1上に形成される。半導体層43と第3コンデンサ電極91は第2誘電層52の基板1を離れた一方の側に形成される。第3コンデンサ電極91と半導体層43とは異なる製造工程において順に形成するか、もしくは同一の工程において同時に形成してもよい。第3コンデンサ電極91と半導体層43とを同一の製造工程で形成する場合、両者は同様の材質とする。即ち。第3コンデンサ電極91も半導体材料によって形成する。
【0027】
第3誘電層53は第2誘電層52上に形成する。第3誘電層53は第3コンデンサ電極91と半導体層43とを覆い、第3コンデンサ電極91と半導体層43とを第2誘電層52と第3誘電層53との間に位置させる。
【0028】
ゲート電極44と第4コンデンサ電極92とは、第3誘電層53上に形成する。ゲート電極44と第4コンデンサ電極92とは同一の工程において同時に形成するか、もしくは異なる製造工程において順に形成してもよい。
【0029】
第4誘電層54は第3誘電層53上に形成する。第4誘電層54512はゲート電極44と第4コンデンサ電極92とを覆い、ゲート電極44と第4コンデンサ電極92とを第3誘電層と第4誘電層54との間に位置させる。
【0030】
ソース電極41と、ドレイン電極42と、第1コンデンサ電極31と、駆動電極2とは第4誘電層54上に形成する。これら4つの電極は同一の製造工程において同時に形成するか、もしくは異なる製造工程において前後して形成してもよい。
【0031】
駆動電極2はアレイ基板100上の一方の側の端縁部に近接した位置に形成する。
【0032】
第1誘電層は第4誘電層上に形成する。第1誘電層51はソース電極41と、ドレイン電極42と、第1コンデンサ電極31と、駆動電極2とを覆う。
【0033】
第1誘電層51は、第2コンデンサ電極31を覆う第1領域511と、駆動電極2を覆う第2領域512とを含む。第2領域512は、第1領域511に比して厚さを大きくし、優先的に、第1領域511の厚さを200から1000Åの間とし、第2領域512の厚さを1000から8000Åとする。
【0034】
第1誘電層51の第1領域511は第2コンデンサ電極32上に形成し、第1コンデンサ電極31と、第2コンデンサ電極32と、及び第1コンデンサ電極31と第2コンデンサ電極32との間の第1誘電層とによって第1コンデンサ3を形成する。
【0035】
第1コンデンサ電極31と第2コンデンサ電極32との間の第1誘電層51は厚さが薄いため、第1コンデンサ3は比較的高い電荷の容量が得られ、ニーズを満足させることができる。
【0036】
図2、3に開示するように、第1誘電層51の第1領域511は、駆動電極2を覆う。第1領域511は、その上にガラス熱接着剤22を形成してアレイ基板100とカラーフィルタ基板とをパッケージするために供する。
【0037】
ガラス基板のパッケージは。先ずガラス熱接着剤をアレイ基板の外周のシール面(図示しない)に注入し、該シール面と第2領域412の一部を貼り合わせる。次いで、レーザ光照射で熱接着剤を硬化させる。この発明においては、駆動電極2とガラス熱接着剤22との間に比較的厚い第1誘電層層51を設ける。第1誘電層51は、両者の間に好ましいスペースを形成する。このため、好ましい硬化によるパッケージ効果が得られる。
【0038】
また、画素電極6は第1誘電層51上に形成する。画素電極6はソース電極41に接続する。画素電極6j第2コンデンサ電極32とは、同一の製造工程で同時に形成するか、もしくは異なる製造工程で前後して形成してもよい。優先的に、画素電極6を第2コンデンサ電極32と同一の製造工程で同時に形成する場合は、画素電極6と第2コンデンサ電極32とは、いずれも透明導電材料かもしくは銀の製造工程を採用する。業者を異なる製造工程で製造する場合、第2コンデンサ電極32はその他導電材を採用してもよい。
【0039】
有機材料層7は第1誘電層51上に形成する。有機材料層7は第2電極板を覆い、かつ画素電極6を露出させる。
【0040】
スペーサー8は有機材料層7上に凸起して設け、アレイ基板100にパッケージしたカラーフィルタ基板21を支持する。
【0041】
有機材料層7を設ける面積は、第1誘電層51よりも小さくし、少なくとも、アレイ基板1000のシール面に有機材料が存在しないようにし、ガラス熱接着剤をシール面の表層の第1誘電層51上に注入する。
【0042】
この発明において。第1誘電層51と、第2誘電層52と、第3誘電層53と、第4誘電層54とは、いずれも窒化ケイ素か、もしくは酸化ケイ素材料を用いる。但し、実際に応用する場合、誘電層の材料はこれらに限定しない。また、隣り合う誘電層との間においては同様の材料を選択してもよく、異なる材料を選択してもよい。
【0043】
従来の技術と異なり、この発明においては、アレイ基板100の第1誘電層51は第1コンデンサ電極31と第2コンデンサ電極32との間の第1領域511と、駆動電極2を覆う第2領域とを含む。第2領域512の厚さは第1領域511の厚さより厚くする。よって、第1コンデンサ3の電荷の容量の基礎において、駆動電極2がパッケージ過程におけるガラス熱接着剤22に直接接触し、ガラス熱接着剤22が剥離する現象を防ぐことができる。さらに、駆動電極2に対応する第領域512の厚さを比較的厚くする。よって、パッケージ工程において、さらに好ましいパッケージ硬化が得られる。
【0044】
図2に開示するように、この発明はさらに表示装置をも提供する。該表示装置は、前掲の実施の形態で述べたアレイ基板100と、カラーフィルタ基板21と、フレキシブルプリント基板20と、ガラス熱接着剤22を注入するシール面とを具え、該シール面はアレイ基板100とカラーフィルタ基板21との間に位置する。フレキシブルプリント基板20は駆動電極2に接続する。
【0045】
図4に開示するように、この発明はさらにアレイ基板の製造方法をも提供する。係る製造方法は、S10のステップにおいて基板1を提供する。基板1はガラス基板か、もしくはその他材料による光透過性の基板である。
【0046】
次いで、S20のステップにおいて基板1上にソース電極41と、ドレイン電極42と、駆動電極2と、第1コンデンサ電極31とを形成する。
【0047】
次いで、S30のステップにおいて第1誘電層51を形成する。第1誘電層はソース電極41と、ドレイン電極42と、駆動電極2と、第1コンデンサ電極31とを覆う。第1誘電層51は、第1コンデンサ電極31を覆う第1領域と、駆動電極2を覆う第2領域512とを含む。第2領域の厚さは、第1領域の厚さより厚くする。第2領域512は、その上にガラス熱接着剤22を形成するために供する。
【0048】
次に、S40のステップにおいて第1誘電層51の第1領域511上に第2コンデンサ電極32を形成する。第2コンデンサ電極32と、第1コンデンサ電極31と、第1誘電層51とによって第1コンデンサ3を形成する。
【0049】
具体的に述べれば、S20のステップは、さらに以下のステップを含む。即ち、基板1上に第2誘電層52を形成し、第2誘電層52上に半導体層43と第3コンデンサ電極913とを形成し、第3誘電層53を第2誘電層52上に形成し、かつ半導体層43と第3コンデンサ電極91とを覆う。第3誘電層53上にはゲート電極44と第4コンデンサ電極92とを形成する。ゲート電極44と半導体層43とは対向し、第4コンデンサ電極92と、第3コンデンサ電極91と、その間の第3誘電層53とによって第2コンデンサ9を形成する。また、第4誘電層54を形成する。第4誘電層54は第3誘電層53上に形成し、かつゲート電極44と第4コンデンサ電極92とを覆う。第4誘電層92上にはソース電極41と、ドレイン電極42と、第1コンデンサ電極31と、駆動電極2とを形成する。ソース電極41とドレイン電極42は、いずれも半導体層43に接続する。
【0050】
S30のステップにおいては、優先的に、第1領域511の厚さを200から1000Åの間とし、第2領域512の厚さを1000から8000Åとする。
【0051】
上述する製造方法は、S30のステップの後に、さらに以下の工程を含む。即ち、第1誘電層51上にソース電極41に接続する画素電極6を形成する。画素電極6を形成する工程は、S40のステップと同期して完成させるか、もしくは前後して完成させてもよい。また、画素電極6と第2コンデンサ電極32とを同一の製造工程で同時に形成す場合は、両者は同一の材料を用いる。即ち、いずれも光透過性を具える電極材料かもしくは銀を選択する。
【0052】
画素電極6を形成した後、第1誘電層51上に有機材料層7を形成する。有機材料層7は第2コンデンサ電極32を覆い、画素電極6は有機材料層7から露出する。
【0053】
最後に、有機材料層7上に若干のスペーサー8を凸起して設ける。スペーサー8は、表示装置のアレイ基板100と貼りあわせたカラーフィルタ基板21を支持する。
【0054】
以上は、この発明の好ましい実施の形態であって、この発明の実施の範囲を限定するものではない。よって、この発明の精神の下においてなされ、この発明に対して均等の効果を有する変更、修正などは、いずれもこの発明の特許請求の範囲に属するものとする。
【符号の説明】
【0055】
1 基板
100 アレイ基板
2 駆動電極
20 フレキシブルプリント基板
21 カラーフィルタ基板
22 ガラス熱接着剤
3 第1コンデンサ
31 第1コンデンサ電極
32 第2コンデンサ電極
41 ソース電極
42 ドレイン電極
43 半導体層
44 ゲート電極
51 第1誘電層
511 第1領域
512 第2領域
52 第2誘電層
53 第3誘電層
54 第4誘電層
8 スペーサー
9 第2コンデンサ
91 第3コンデンサ電極
92 第4コンデンサ電極