特許第6063638号(P6063638)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6063638
(24)【登録日】2016年12月22日
(45)【発行日】2017年1月18日
(54)【発明の名称】発泡樹脂製容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 21/032 20060101AFI20170106BHJP
【FI】
   B65D21/032
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-98100(P2012-98100)
(22)【出願日】2012年4月23日
(65)【公開番号】特開2013-224174(P2013-224174A)
(43)【公開日】2013年10月31日
【審査請求日】2015年1月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】512106643
【氏名又は名称】株式会社高知流通資材
(73)【特許権者】
【識別番号】506069505
【氏名又は名称】株式会社積水化成品四国
(73)【特許権者】
【識別番号】000002440
【氏名又は名称】積水化成品工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭
(72)【発明者】
【氏名】小笠原 浩
(72)【発明者】
【氏名】日下 孝慶
【審査官】 長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】 実開平06−087235(JP,U)
【文献】 特開2005−350080(JP,A)
【文献】 特開2010−076816(JP,A)
【文献】 特開平08−080538(JP,A)
【文献】 実開昭58−167065(JP,U)
【文献】 特開2011−148548(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 21/032
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形板状の底部と、該底部の外周に沿って立設された角筒状の側壁部とを有し、該側壁部の上端部によって平面視矩形状に画定された開口を上部に有する容器本体を備えており、該容器本体が、発泡樹脂ビーズどうしの熱融着体である発泡樹脂製容器であって、
前記容器本体の上部側には、前記開口の各辺中央部に相当する位置において該側壁部を底部に向けて凹入させた凹入部が形成されており、該容器本体の底部側には、前記凹入部と対向するように前記底部を上方に向けて凹入させた凹入部が形成されており、2つの容器本体を上下に重ねた際に上位側の容器本体の底部側の凹入部と下位側の容器本体の上部側の凹入部とによって該下位側の容器本体内と外部との通気性を確保するための通気口が形成されており、
前記容器本体の上部側の凹入部の凹入深さが5mm〜20mmであり、
前記容器本体の上部側の凹入部には、前記容器本体外周側が前記容器本体内周側よりも高くなることにより凸条が形成されており、
前記容器本体の底部側の凹入部が、前記容器本体の底部外周の角部がC面取りされて形成され、
前記容器本体の底部側の凹入部は、前記C面取りされている部分が前記凸条を超えて前記容器本体内側に到達する奥行きとなるように形成されていることを特徴とする発泡樹脂製容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡樹脂製容器に関する。
【背景技術】
【0002】
野菜や鮮魚などの生鮮食品の輸送や保管のための容器としては、通気遮断性、断熱性、緩衝性などに優れていることから、発泡樹脂製容器が広く用いられている。
【0003】
斯かる発泡樹脂製容器は、通常、発泡樹脂ビーズどうしが熱融着されて形成されている(特許文献1)。
そして、斯かる発泡樹脂製容器には、通常、矩形板状の底部と、該底部の外周に沿って立設された角筒状の側壁部とを有する矩形箱形状に形成された容器本体が備えられており、該容器本体は、前記側壁部の上端部によって平面視矩形状に画定された開口を上部に有している。
また、斯かる発泡樹脂製容器としては、被収容物である生鮮食品等の鮮度を維持するために、容器本体を積み重ねても密閉状態とならずに通気口が形成されるようなものが用いられている。具体的には、斯かる発泡樹脂製容器は、容器本体の上部側に、前記開口の各辺中央部に相当する位置において該側壁部を底部に向けて凹入させた凹入部が形成され、2つの容器本体を上下に重ねた際に下位側の容器本体の上部側の凹入部によって該下位側の容器本体内と外部との通気性を確保するための通気口が形成されており、複数の容器本体が積み重ねられた状態で用いられている。この発泡樹脂製容器は、この通気口を介して、容器本体内外の空気が交換されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−269019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記発泡樹脂製容器においては、容器本体を積み重ねた際に前記通気口を大きく開口させることが通気性を確保する上において好ましいが、そのために側壁部を底部に向けて大きく凹入させるとこの部分における側壁部の高さが低くなり容器本体に生鮮食品を収容させる作業において被収容物(生鮮食品)がこの凹入部を通じて外部に転がり出てしまい易くなる。
即ち、発泡樹脂製容器の側壁部を過度に凹入させると、発泡樹脂製容器を、例えば、ミョウガ等の小さな生鮮食品を収容させるのに不向きなものにさせてしまうおそれを有する。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑み、容器本体が積み重ねられた状態において形成される通気口の大きさの割には、被収容物が容器本体外に出るのを抑制できる発泡樹脂製容器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、矩形板状の底部と、該底部の外周に沿って立設された角筒状の側壁部とを有し、該側壁部の上端部によって平面視矩形状に画定された開口を上部に有する容器本体を備えており、該容器本体が、発泡樹脂ビーズどうしが熱融着されて形成されている発泡樹脂製容器であって、前記容器本体の上部側には、前記開口の各辺中央部に相当する位置において該側壁部を底部に向けて凹入させた凹入部が形成されており、該容器本体の底部側には、前記凹入部と対向するように前記底部を上方に向けて凹入させた凹入部が形成されており、2つの容器本体を上下に重ねた際に上位側の容器本体の底部側の凹入部と下位側の容器本体の上部側の凹入部とによって該下位側の容器本体内と外部との通気性を確保するための通気口が形成されることを特徴とする発泡樹脂製容器にある。
【0008】
斯かる発泡樹脂製容器によれば、上位側の容器本体の底部側の凹入部と下位側の容器本体の上部側の凹入部とによって該下位側の容器本体内と外部との通気性を確保するための通気口が形成されるので、前記通気口の大きさの割には、下位側の容器本体の上部側の凹入部を小さいものとなる。よって、前記通気口の大きさの割には、被収容物が容器本体外に出るのを抑制できる。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本発明によれば、容器本体が積み重ねられた状態において形成される通気口の大きさの割には、被収容物が容器本体外に出るのを抑制できる発泡樹脂製容器を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施形態に係る発泡樹脂製容器の斜視図を示す。
図2】一実施形態に係る発泡樹脂製容器の容器本体の上面図を示す。
図3】一実施形態に係る発泡樹脂製容器の容器本体の正面図(右半分は、A−B断面図である。)を示す。
図4】一実施形態に係る発泡樹脂製容器の容器本体の側面図(下半分は、C−B断面図である。)を示す。
図5】一実施形態に係る発泡樹脂製容器の容器本体の底面図を示す。
図6】2つの容器本体が上下に重ねられた状態の容器本体の正面図を示す。
図7】一実施形態に係る発泡樹脂製容器の蓋体の斜視図を示す。
図8】一実施形態に係る発泡樹脂製容器の蓋体の上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
【0012】
図1〜5に示すように、本実施形態の発泡樹脂製容器1は、矩形板状の底部21と、該底部21の外周に沿って立設された角筒状の側壁部22とを有し、該側壁部22の上端部によって平面視矩形状に画定された開口を上部に有する容器本体2を備えている。
また、図1に示すように、本実施形態の発泡樹脂製容器1は、該容器本体2の開口を上方から閉塞させるための蓋体3を備えている。
【0013】
前記容器本体2は、発泡樹脂ビーズどうしが熱融着されて形成されている。
【0014】
前記発泡樹脂ビーズの材質としては、例えば、ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。前記ビーズの材質としては、より成形加工性に優れるという点で、スチレン系樹脂が好ましい。
【0015】
前記ポリスチレン系樹脂は、スチレン系モノマーが重合してなるものである。該ポリスチレン系樹脂としては、汎用のポリスチレン系樹脂が挙げられ、例えばスチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ジメチルスチレン、パラメチルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン等のスチレン系モノマー1種の単独重合体、又はこれらスチレン系モノマー複数種の共重合体が挙げられる。また、スチレン−ブタジエン共重合体等が例示される。
【0016】
前記容器本体2は、筐体状に形成されており、平面視において長方形状である。また、内部に被収容物を収容できるように形成されている。また、開口を通じて被収容物を出し入れできるように形成されている。
【0017】
前記側壁部22は、図2に示すように、平面視において長方形状であり、扁平な角筒状に形成されている。また、前記側壁部22は、前記長方形状の短辺側を形成する一対の短辺部と、長辺側を形成する一対の長辺部とを有している。
前記短辺部と前記長辺部との境界部分は、丸みを有している。即ち、側壁部22の平面視における形状は、厳密には四隅に丸みをもたせた長方形状となっている。
【0018】
前記側壁部22の厚みは、特に限定されるものではないが、通常、5mm〜50mm、好ましくは8mm〜30mmである。
【0019】
前記底部21は、図5に示すように、平面視において前記側壁部22と略同じ長方形状となるように形成されている。
【0020】
前記底部21は、図3〜5に示すように、他の容器本体2の開口に嵌合するように形成された嵌合用凸部21aを有している。該嵌合用凸部21aは、図5に示すように、底部21の下面中央部を前記開口よりもひとまわり小さな矩形状に突出させて形成されている。
図6に示すように、上下に積み重ねられた一の容器本体2の嵌合用凸部21aが他の容器本体2の開口に嵌合することにより、上下に積み重ねられた複数の容器本体2、2は、積み重ね状態を安定的に維持することができる。
【0021】
前記底部21の中央部の厚みは、特に限定されるものではないが、通常、5mm〜50mm、好ましくは8mm〜30mmである。
前記底部21は、側壁部22よりも厚みが薄くなるように形成されていることが好ましく、みかけ密度が側壁部22のみかけ密度の1.1倍以上となるように形成されていることが好ましい。
【0022】
前記容器本体2は、底部21の上面と側壁部22の内面22aとの境界を直角とせず、図3、4に示すように、断面において円弧を描くように形成されていることが好ましい。即ち、底部21は、図3、4に示すように、中央部分より周縁部分において厚みが厚くなるように形成され、しかも周縁部において側壁部22に向けて上面(容器本体2内の底面)が反り上がるように形成されていることが好ましい。
斯かる構成により、側壁部22と底部21との境界部分における強度がより優れたものとなることから、容器本体2を持ち上げるときなどに生じる力により側壁部22と底部21との境界部分において破壊が生じることをより抑制できる。
【0023】
前記容器本体2の上部側には、図3、4に示すように、前記開口の各辺中央部に相当する位置において前記側壁部22を底部21に向けて凹入させた第1凹入部22aが形成されている。前記第1凹入部22aは、正面視において上方に向けて広がる台形状(逆台形状)に凹入した状態となるように形成されている。
この第1凹入部22aは、その凹入深さを深くするほど容器本体2を積み重ねた際に形成される通気口を大きくさせて通気性を良好なものとさせることができる一方で過度に深くすると収容物が転がり出しやすくなり、例えば、ミョウガのような小型野菜を収容させるのに適さなくなるおそれを有する。
従って、容器本体2を、積み重ねた際に優れた通気性を発揮可能なものとしつつ小型野菜の収容に好適なものとし得る点において前記第1凹入部22aの凹入深さは5mm〜20mmとされることが好ましく、7mm〜15mmとされることがより好ましい。
【0024】
本実施形態においては、容器本体2を積み重ねた際に前記第1凹入部22aとともに通気口を形成させるべく、前記容器本体2の底部21側には、前記第1凹入部22aと対向するように前記底部21を上方に向けて凹入させた第2凹入部21bが形成されている。前記第2凹入部21bは、前記容器本体2の底部21の外周部の角部がC面取りされて形成されている。
本実施形態の前記第2凹入部21bは、このC面取りされた部分に続いてさらに底部21の中央側に向かって延びる状態となって形成されている。
即ち、図5に示されているように本実施形態の前記第2凹入部21bは、C面取りされた部分に続いて平面視において矩形となる領域を上方に向けて凹入させて形成されている。
【0025】
前記発泡樹脂製容器1は、図6に示すように、2つの容器本体2を上下に重ねた際に上位側の容器本体2の底部21側の第2凹入部21bと下位側の容器本体2の上部側の第1凹入部21aとによって該下位側の容器本体2内と外部との通気性を確保するための通気口が形成される。
【0026】
前記容器本体2の各短辺部の上部側には、図1〜3に示すように、前記第1凹入部22aよりも各角部寄りの位置において前記側壁部22を底部21に向けて凹入させた第3凹入部22bが形成されている。前記第3凹入部22bは、平面視における形状が長方形となるように形成されている。
【0027】
前記第1凹入部22aにおいては、図3、4に示すように、容器本体の外周側と内周側とで側壁部22の高さを異ならせて段差が形成されており、前記容器本体外周側が容器本体内周側よりも一段高く形成されている。
従って、この内側の低い部分を基準として見た場合に、前記第1凹入部22aには、図2〜4に示すように、上端外周に沿って第1凸条22a1が形成された状態となっている。
なお、側壁部22の厚みをT0、前記第1凸条22a1の厚みをT1とした際に、この前記第1凸条22a1は、通常、(T0/3)≦T1≦(2T0/3)の関係を満たす厚みとなるように形成される。
また、第1凸条22a1の高さ(H0)は、通常、10mm以下とされる。
【0028】
前記第2凹入部21bは、容器本体2を積み重ねた際に形成される通気口の通気性を良好なものとするためにC面取りされている部分が前記第1凹入部22aの第1凸条22a1を超えて容器内側に到達する奥行きとなるように形成されていることが好ましく、側壁部22を超えて容器内側に到達する奥行きとなるように形成されていることがより好ましい。
即ち、第2凹入部21bは、本実施形態においては、C面取りによって断面形状が略直角二等辺三角形となるように凹入されているが、前記直角二等辺三角形において直角を形成している辺の長さをLとした際に、側壁部22の厚み(T0)や第1凸条22a1の厚み(T1)との間に、L≧T1となる関係を有することが好ましく、L≧T0となる関係を有することがより好ましい。
【0029】
なお、前記第3凹入部22bは、当該容器本体2が前記蓋体3で閉塞された際に真空予冷用の通気口を形成させるべく設けられたものであり、側壁部22を容器内外にわたって横断するように設けられ、その凹入深さは、通常、3mm以下程度である。
【0030】
このような容器本体2に対し、本実施形態においては、前記蓋体3も発泡樹脂ビーズどうしが熱融着されて形成されており、前記蓋体3は、その平面視における形状が前記側壁部22の外側輪郭形状と略同形となっている。
しかも、前記蓋体3の下面側には、図1、7に示すように、前記第1凹入部22aの凹入形状に対応する台形状の垂下片3aが形成されている。
従って、本実施形態の発泡樹脂製容器1は、前記蓋体3で容器本体2を閉塞させた場合には、全体形状が直方体となり、且つ、この直方体の側面部において前記蓋体3と前記容器本体2とが略面一となるように形成されている。
【0031】
なお、前記垂下片3aの下端には、前記容器本体2の第1凹入部22aに対応する段差が形成されており、外側に比べて内側をより長く下方に向けて突出させている。
このことによって、図7に示すように、前記第1凸条22a1に内側から係合可能な第2凸条3a1が形成されている。
また、前記蓋体3の下面側には、図7に示すように、前記側壁部22の角部に内側から係合可能な第3凸条3bが形成されている。
即ち、前記発泡樹脂製容器1は、第1凸条22a1と第2凸条3a1とを係合させ、且つ、第3凸条3bと前記側壁部22の角部とを係合させることにより、前記容器本体2と前記蓋体3とが嵌合するように形成されている。
【0032】
また、前記に示したように本実施形態の発泡樹脂製容器1は、前記容器本体2の開口を前記蓋体3で閉塞させた際に容器本体2の第3凹入部22bによって容器本体2の内部と外部との通気性を確保するための通気口が形成される。該通気口は、前記容器本体2内に生鮮食品(ミョウガ等)等の被収容物を収容させ、前記容器本体2の開口を前記蓋体3で閉塞させた状態で、真空予冷装置を用いて被収容物を真空予冷する際の通気口として用いられる。
【0033】
前記蓋体3の上面には、図8に示すように、容器本体2の嵌合用凸部21aに嵌合するように形成された嵌合用凹部3cが形成されている。該嵌合用凹部3cは、蓋体3の上面面中央部を嵌合用凸部21aよりひとまわり大きな矩形状に凹入させて形成されている。
即ち、本実施形態の発泡樹脂製容器1は、容器本体2の開口が蓋体3で閉塞された状態のものどうしが上下に積み重ねられて積層体が形成された際に、一の発泡樹脂製容器1の容器本体2の嵌合用凸部21aが他の一の発泡樹脂製容器1の蓋体3の嵌合用凹部3cに嵌合することにより、前記積層体の積み重ね状態を安定的に維持することができる。
【0034】
前記発泡樹脂製容器1は、一般的な方法により製造することができる。
具体的には、前記容器本体2及び前記蓋体3は、例えば、金型を用いた型内発泡成形法を採用することにより製造することができる。
【0035】
金型を用いた型内発泡成形法においては、原料ビーズ(予備発泡ビーズ)を成形用型内に充填し、蒸気により原料ビーズを加熱し、原料ビーズを膨張させることができる。空間容積が所定量に限定されている成形用型内において原料ビーズを膨張させることにより、発泡したビーズ間の空隙を埋め、ビーズ同士を融着させて一体化させることができる。そして、冷却後に型を取り外し、最終的に所定形状の容器本体を製造することができる。
なお、原料ビーズとしては、市販されているものを用いることができる。また、原料ビーズの材質としては、発泡ビーズの材質として上述したものなどが挙げられる。
【0036】
本実施形態の発泡樹脂製容器1は、上記例示の通りであるが、本発明は、上記例示の発泡樹脂製容器に限定されるものではない。
また、一般の発泡樹脂製容器において用いられる種々の態様を、本発明の効果を損ねない範囲において、採用することができる。
【符号の説明】
【0037】
1:発泡樹脂製容器、2:容器本体、3:蓋体、3a:垂下片、3a1:第2凸条、3b:第3凸条、3c:嵌合用凹部、21:底部、21a:嵌合用凸部、21b:第2凹入部、22:側壁部、22a:第1凹入部、22a1:第1凸条、22b:第3凹入部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8