特許第6063712号(P6063712)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6063712
(24)【登録日】2016年12月22日
(45)【発行日】2017年1月18日
(54)【発明の名称】便器排水路
(51)【国際特許分類】
   E03D 11/13 20060101AFI20170106BHJP
   E03D 11/18 20060101ALI20170106BHJP
【FI】
   E03D11/13
   E03D11/18
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-246478(P2012-246478)
(22)【出願日】2012年11月8日
(65)【公開番号】特開2014-95206(P2014-95206A)
(43)【公開日】2014年5月22日
【審査請求日】2015年7月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】302045705
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】特許業務法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山中 比呂史
(72)【発明者】
【氏名】足立 友樹
【審査官】 金高 敏康
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭50−038156(JP,U)
【文献】 特開2010−236203(JP,A)
【文献】 特開2007−332558(JP,A)
【文献】 再公表特許第96/020316(JP,A1)
【文献】 特開2003−049475(JP,A)
【文献】 実開昭62−021180(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03D 1/00 − 7/00
E03D 11/00 − 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水洗式便器の便鉢部の下部に連通して上方に延びる上昇流路の下流側に連通した便器排水路であって、
前記上昇流路の下流側に連続して略鉛直下方に延びる下降流路と、
この下降流路の下流側に連続しており、流路方向を下向きから横向きに変更する屈曲流路と、
この屈曲流路の下流側に連続して横方向に延びる横引き流路と、
記横引き流路を形成する下側の内壁面に設け、衝突した洗浄水が飛散して水膜を形成しサイホン作用を発生する段部とを備えていることを特徴とする便器排水路。
【請求項2】
前記屈曲流路を形成する下側の内壁面は円弧形状であることを特徴とする請求項1記載の便器排水路。
【請求項3】
前記屈曲流路は、この屈曲流路を形成する下側の内壁面を沿って洗浄水が流れるように、この内壁面が流路方向になだらかに湾曲していることを特徴とする請求項1又は2記載の便器排水路。
【請求項4】
前記段部は前記横引き流路を形成する下側の内壁面を凹ませて形成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の便器排水路。
【請求項5】
前記段部は前記横引き流路を形成する下側の内壁面を突出させて形成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の便器排水路。
【請求項6】
前記屈曲流路と前記横引き流路との境界部を形成する上側の内壁面が下方に突出して流路を絞った絞り部を備えており、この絞り部の下流側に前記段部を形成したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の便器排水路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は便器排水路に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は従来の便器排水路を開示している。この便器排水路は水洗式便器の便鉢部の下部に連通して上方に延びる上昇流路の下流側に連通している。この便器排水路は上昇流路の下流側に連続して下方に延びる下降流路と、この下降流路の下流側に連続しており、流路方向を下向きから横向きに変更する屈曲流路と、この屈曲流路の下流側に連続して横方向に延びる横引き流路とを備えている。この便器排水路は屈曲流路を形成する下側の内壁面を略水平な平坦面に形成している。
【0003】
この便器排水路は、上昇流路と下降流路との境界部である便器排水路の頂部を勢いよく洗浄水が越流すると、下降流路を形成する上昇流路側の内壁面から剥がれるようにして下降流路を流れ落ち、屈曲流路の平坦な下面に直接的に衝突して斜め上方に跳ね上がる。このようにして、この便器排水路は、便器排水路を封鎖する水膜を形成することができ、サイホン作用を発生して、汚物等を排出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−236203号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の便器排水路は、便器洗浄の初期段階において、便器排水路の頂部を越流する洗浄水の流量が少ないと、下降流路を形成する上昇流路側の内壁面に沿って洗浄水が流れ落ちる。この状況下では、屈曲流路の平坦な下面に洗浄水が衝突しても良好に跳ね上がらず、水膜を形成し難い。つまり、この便器排水路は、便器排水路の頂部を勢いよく越流して下降流路を形成する上昇流路側の内壁面から剥がれ落ちる状態に洗浄水の流量が多くなるまでは、水膜の形成が不十分であり、サイホン作用が発生しない。このように、この便器排水路は、便器洗浄を開始してから水膜が形成されるまでに時間を要し、便器洗浄の初期段階に便器排水路を流れる洗浄水が水膜形成に関与せずに便器排水路から排出される。
【0006】
また、この便器排水路は、屈曲流路を形成する下側の内壁面を平坦に形成しているので、サイホン作用が発生した後に便器排水路を流れる洗浄水のほとんどがこの平坦な内壁面に衝突して流れ方向を変更し、さらに屈曲流路を形成する上側の内壁面又は横引き流路を形成する上側の内壁面に衝突して下流側に流れる。このため、屈曲流路内で洗浄水の流れが乱れ、横引き流路の排出方向へ向けた洗浄水の水勢が弱くなり、汚物等を良好に排出できないおそれがある。
【0007】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、少ない洗浄水でサイホン作用を発生し、汚物等を良好に排出することができる便器排水路を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の便器排水路は、水洗式便器の便鉢部の下部に連通して上方に延びる上昇流路の下流側に連通した便器排水路であって、
前記上昇流路の下流側に連続して略鉛直下方に延びる下降流路と、
この下降流路の下流側に連続しており、流路方向を下向きから横向きに変更する屈曲流路と、
この屈曲流路の下流側に連続して横方向に延びる横引き流路と、
記横引き流路を形成する下側の内壁面に設け、衝突した洗浄水が飛散して水膜を形成しサイホン作用を発生する段部とを備えていることを特徴とする。
【0009】
この便器排水路は、屈曲流路を形成する下側の内壁面又は横引き流路を形成する下側の内壁面に設けた段部に衝突した洗浄水が飛散して水膜を形成する。この水膜によって、便器排水路を封鎖し、便器排水路にサイホン作用を発生させることができる。この便器排水路は、便器洗浄の初期段階(流量が少なく、下降流路を形成する上昇流路側の内壁面及び屈曲流路を形成する下側の内壁面に沿って洗浄水が流れる状況)から洗浄水が段部に衝突して飛散し、便器排水路を封鎖する水膜を形成することができる。このため、この便器排水路は便器洗浄を開始すると早期にサイホン作用を発生することができる。
【0010】
また、この便器排水路は、サイホン作用が発生した後に便器排水路を流れる洗浄水の一部が段部に衝突するのみであって、多くの洗浄水は段部に衝突せずに段部の下流側へ流れる。このため、屈曲流路内又は横引き流路内で洗浄水の流れの乱れは少なく、屈曲流路及び横引き流路内を洗浄水が勢いよく流れることができる。
【0011】
したがって、本発明の便器排水路は、少ない洗浄水でサイホン作用を発生し、汚物等を良好に排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施例1の便器排水路を備えた便器本体の断面図である。
図2】実施例1の便器排水路の断面図である。
図3図1の矢視X−X断面である。
図4図1の矢視Y−Y断面である。
図5参考例1の便器排水路の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明における好ましい実施の形態を説明する。
【0014】
本発明の便器排水路において、前記屈曲流路を形成する下側の内壁面は円弧形状であり得る。この場合、屈曲流路は、流路方向が下向きから横向きに変更しており、下流側に近づくほど、下側の内壁面の傾斜が緩やかになる。屈曲流路は、下側の内壁面の傾斜が緩やかになればなるほど、その中央部がその両側に比べて低い位置になる。このため、屈曲流路に流入した洗浄水は、下側の内壁面の中央部に集まりながら、下流側に流れる。よって、便器洗浄の初期段階で屈曲流路に流入する洗浄水の流量が少なくても、洗浄水が下側の内壁面の中央部に集まって勢いよく流れ、段部に衝突する。このため、洗浄水が良好に飛散して水膜を形成することができる。このように、この便器排水路は、便器洗浄の開始後、早期に少ない洗浄水でサイホン作用を発生することができる。
【0015】
本発明の便器排水路において、前記屈曲流路は、この屈曲流路を形成する下側の内壁面に沿って洗浄水が流れるように、この内壁面が流路方向になだらかに湾曲し得る。この場合、屈曲流路を形成する下側の内壁面をスムーズに洗浄水が流れて段部に衝突する。このため、洗浄水が良好に飛散して水膜を形成することができる。このように、この便器排水路は、便器洗浄の開始後、早期に少ない洗浄水でサイホン作用を発生することができる。
【0016】
本発明の便器排水路において、前記段部は前記横引き流路を形成する下側の内壁面を凹ませて形成し得る。この場合、便器排水路は、流路面積が狭くなりすぎず、サイホン作用が発生した後、便器排水路を洗浄水がスムーズに流れて汚物等を良好に排出することができる。
【0017】
本発明の便器排水路において、前記段部は前記横引き流路を形成する下側の内壁面を突出させて形成し得る。この場合、便器排水路の外側面が外側に膨らまずに段部を形成することができる。
【0018】
本発明の便器排水路は、前記屈曲流路と前記横引き流路との境界部を形成する上側の内壁面が下方に突出して流路を絞った絞り部を備えており、この絞り部の下流側に前記段部を形成し得る。この場合、絞り部の下流側で水膜を形成し、この水膜と絞り部との相乗効果によりサイホン作用を確実に発生させることができる。
【0019】
次に、本発明の便器排水路を具体化した実施例1について、図面を参照しつつ説明する。
【0020】
<実施例1>
実施例1の便器排水路20は、図1に示すように、水洗式便器の便鉢部11の下部に連通して上方に延びる上昇流路12の下流側に連通している。便鉢部11、上昇流路12、及び便器排水路20は陶器製であり、一体に形成されており、水洗式便器の便器本体10の主要部を構成している。便器本体10は上面後部に洗浄タンクを載置する載置部13を有している。水洗式便器はこの載置部13に載置して固定される図示しない洗浄タンクを備えている。
【0021】
便鉢部11は上部周縁にリム通水路14を形成している。水洗式便器は、便器洗浄を実行すると、洗浄タンクに貯留した洗浄水が便鉢部11のリム通水路14に流出する。リム通水路14に流出した洗浄水は、リム通水路14を一方向に流れながら、徐々に便鉢部11の表面に流れ落ちる。このため、洗浄水は、便鉢部11の平面視において、便鉢部11の表面を一方向に旋回しながら流下し、上昇流路12に流れ込む。上昇流路12は便器本体10の後方(図1において左側)に向けて斜め上方に上昇している。
【0022】
便器排水路20は、下降流路21、屈曲流路22、及び横引き流路23を備えている。下降流路21は上昇流路12の下流側に連続して略鉛直下方に延びている。便器本体10は、上昇流路12と下降流路21とが連続している部分において、上部から後方に延びて形成した空洞部15を有している。下降流路21は、図2に示すように、下降流路21を形成する後側の内壁面21Bが後方に大きく湾曲し始める点Vの高さまで延びている。
【0023】
屈曲流路22は、下降流路21に下流側に連続しており、流路方向を下向きから横向きに変更している。この屈曲流路22は下降流路21を形成する後側の内壁面21Bから連続して屈曲流路22を形成する上側の内壁面22U及び横引き流路23を形成する上側の内壁面23Uの最下端Wを通る鉛直面Eで水平方向に開口した下流端を有している。この最下端Wの近傍は屈曲流路22と横引き流路23との境界部を形成する上側の内壁面であり、この部分が下方に突出して流路を絞った絞り部24を形成している。
【0024】
屈曲流路22は、図3に示すように、屈曲流路22を形成する下側の内壁面22Dが円弧形状に形成されている。また、屈曲流路22は、図1及び図2に示すように、屈曲流路22を形成する下側の内壁面22Dに沿って洗浄水が流れるように、この内壁面22Dが流路方向になだらかに湾曲している。
【0025】
横引き流路23は、横方向に延び、水平方向に開口した排出口25を下流端に形成している。横引き流路23を形成する上側の内壁面23Uは、屈曲流路22の下流端から後方に向けた斜め上方に延びた部分23Aと、その下流側に略水平方向に後方に延びた部分23Bとから構成されている。横引き流路23を形成する下側の内壁面23Dは、絞り部24の下流側であって、上側の内壁面23Uが斜め上方に延びた部分23Aの下方に段部26を形成している。この段部26は、図1図2、及び図4に示すように、横引き流路23を形成する下側の内壁面23Dを凹ませ、略鉛直に立ち上がった立ち上がり面26Aを有している。つまり、図2に示すように、横引き流路23を形成する下側の内壁面23Dは、屈曲流路22を形成している下側の内壁面22Dの下流端22Aから段部26の上面に向けて延びた仮想直線Sよりも凹んでいる。
【0026】
次に、水洗式便器が便器洗浄を実行した際の便器排水路20の洗浄水の流れ方を説明する。
【0027】
この水洗式便器は、便器洗浄を開始すると、便器排水路20の頂部Tを越流した洗浄水が、便器排水路20の下降流路21に流入する。便器洗浄の初期段階は、流量が少なく、下降流路21を形成する前側の内壁面21A及び屈曲流路22を形成する下側の内壁面22Dに沿って洗浄水が流れる。
【0028】
この状況で、この便器排水路20は、屈曲流路22を形成する下側の内壁面22Dが円弧形状であるため、洗浄水が下側の内壁面22Dの中央部に集まりながら、下流側に流れる。このため、この便器排水路20は、便器洗浄の初期段階で屈曲流路22に流入する洗浄水の流量が少なくても、洗浄水が下側の内壁面22Dの中央部に集まって勢いよく流れ、段部26の立ち上がり面26Aに衝突する。また、この便器排水路20は、屈曲流路22を形成する下側の内壁面22Dに沿って洗浄水が流れるように、この内壁面22Dが流路方向になだらかに湾曲しているため、屈曲流路22を形成する下側の内壁面22Dをスムーズに洗浄水が流れて段部26の立ち上がり面26Aに衝突する。
【0029】
そして、段部26の立ち上がり面26Aに衝突した洗浄水が飛散して(図2の矢印H方向)、水膜を形成する。このように、この便器排水路20は、便器洗浄の開始後、早期に少ない洗浄水でサイホン作用を発生することができる。さらに、絞り部24より下流側に段部26を形成しているため、絞り部24の下流側で水膜を形成し、この水膜と絞り部24との相乗効果によりサイホン作用を確実に発生させることができる。
【0030】
また、この便器排水路20は、サイホン作用が発生した後に便器排水路20を流れる洗浄水の一部が段部26の立ち上がり面26Aに衝突するのみであって、多くの洗浄水は段部26の立ち上がり面26Aに衝突せずに段部26の下流側へ流れる。このため、横引き流路23内で洗浄水の流れの乱れは少なく、横引き流路23を洗浄水が勢いよく流れることができる。さらに、この便器排水路20は、横引き流路23を形成する下側の内壁面23Dを凹ませて段部26を形成しているため、流路面積が狭くなりすぎず、サイホン作用が発生した後、便器排水路20を洗浄水がスムーズに流れる。
【0031】
したがって、実施例1の便器排水路20は、少ない洗浄水でサイホン作用を発生し、汚物等を良好に排出することができる。
【0032】
参考例1
参考例1の便器排水路120は、図5に示すように、段部126を屈曲流路122を形成する下側の内壁面122Dに形成し、横引き流路123を形成する下側の内壁面123Dに形成していない点で実施例1と相違する。実施例1と同様な構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0033】
この段部126は、絞り部24の上流側であって、屈曲流路122を形成する下側の内壁面122Dを突出させて形成している。この段部126は、下側の内壁面122Dに対して略垂直に立ち上がった立ち上がり面126Aを有している。このため、便器排水路の外側面が外側に膨らまずに段部を形成することができる。
【0034】
この便器排水路120も、屈曲流路122を形成する下側の内壁面122Dが円弧形状であるため、洗浄水が下側の内壁面122Dの中央部に集まりながら、下流側に流れる。このため、この便器排水路120は、便器洗浄の初期段階で屈曲流路122に流入する洗浄水の流量が少なくても、洗浄水が下側の内壁面122Dの中央部に集まって勢いよく流れ、段部126の立ち上がり面126Aに衝突する。また、この便器排水路120も、屈曲流路122を形成する下側の内壁面122Dに沿って洗浄水が流れるように、この内壁面122Dが流路方向になだらかに湾曲しているため、屈曲流路122を形成する下側の内壁面122Dをスムーズに洗浄水が流れて段部126の立ち上がり面126Aに衝突する。
【0035】
そして、段部126の立ち上がり面126Aに衝突した洗浄水が飛散して(図5の矢印H方向)、水膜を形成する。このように、この便器排水路120も、便器洗浄の開始後、早期に少ない洗浄水でサイホン作用を発生することができる。
【0036】
また、この便器排水路120も、サイホン作用が発生した後に便器排水路120を流れる洗浄水の一部が段部126の立ち上がり面126Aに衝突するのみであって、多くの洗浄水は段部126の立ち上がり面126Aに衝突せずに段部126の下流側へ流れる。このため、屈曲流路122内で洗浄水の流れの乱れは少なく、屈曲流路122を洗浄水が勢いよく流れることができる。
【0037】
したがって、参考例1の便器排水路120も、少ない洗浄水でサイホン作用を発生し、汚物等を良好に排出することができる。
【0038】
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例1に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施例1では、屈曲流路を形成する下側の内壁面が円弧形状であったが、円弧形状でなくてもよい。
(2)実施例1では、段部を横引き流路を形成する下側の内壁面を凹ませて形成したが、内壁面を突出して形成してもよい。
(3)実施例1では、絞り部を有していたが、絞り部を有さなくてもよい。
(4)実施例1では、上昇流路の下流側に連続して便器排水路を一体に形成したが、便器排水路を上昇流路とは別体に形成し、上昇流路の下流側に接続してもよい。
【符号の説明】
【0039】
11…便鉢部
12…上昇流路
20、120…便器排水路
21…下降流路
22、122…屈曲流路
22D、122D…(屈曲流路を形成する)下側の内壁面
23、123…横引き流路
23D…(横引き流路を形成する)下側の内壁面
24…絞り部
26、126…段部
図1
図2
図3
図4
図5