(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記同期駆動装置は不揮発性メモリを内蔵し、電源がオンのとき前記モータ回転位相フィードバックおよびモータ変速比回転回数1フィードバックを更新した後、それぞれバックアップ用モータ回転位相フィードバックおよびバックアップ用モータ変速比回転回数1フィードバックとして前記不揮発性メモリに記憶し、
前記同期駆動装置は電源がオフとなり再び電源がオンとなったとき、
前記モータ回転位相1FB検出器は新たにモータ回転位相フィードバックを検出するとともに、該モータ回転位相フィードバックと前記バックアップ用モータ回転位相フィードバックを比較して、
モータがモータ最大回転位相を越えて回転しているときは、前記バックアップ用モータ変速比回転回数1フィードバックが(モータ変速比M−1)のときはこれを0とし、それ以外のときは1ずつカウントアップして正転方向に進んだ回転回数に補正するとともに、これを新たなモータ変速比回転回数1フィードバックとし、
モータがモータ回転位相フィードバック最小値、すなわち0を過ぎて回転しているときは、前記バックアップ用モータ変速比回転回数1フィードバックが0のときはこれを(モータ変速比M−1)とし、それ以外のときは1ずつカウントダウンして逆転方向に進んだ回転回数に補正するとともに、これを新たなモータ変速比回転回数1フィードバックとし、
電源がオンから一旦オフし再びオンとなっても、前記バックアップ用モータ変速比回転回数1フィードバックを補正して、モータ変速比回転回数1フィードバックを正しく得ることを特徴とする請求項1に記載の同期駆動装置。
前記同期駆動装置は不揮発性メモリを内蔵し電源がオンのとき、前記モータ回転位相フィードバックおよびモータ変速比回転回数2フィードバックを更新した後、それぞれバックアップ用モータ回転位相フィードバックおよびバックアップ用モータ変速比回転回数2フィードバックとして前記不揮発性メモリに記憶し、
前記同期駆動装置は電源が一旦オフとなり再び電源がオンとなったとき、
前記モータ回転位相1FB検出器は新たにモータ回転位相フィードバックを検出するとともに、
該モータ回転位相フィードバックと前記バックアップ用モータ回転位相フィードバックを比較して、
モータがモータ回転位相フィードバック最大値を越えて正転方向に回転しているときは、前記バックアップ用モータ変速比回転回数2フィードバックが(モータ変速比M−1)のときはこれを0とし、それ以外のときは1ずつカウントアップして1だけ正転方向に進んだ回転回数に補正するとともに、これを新たなモータ変速比回転回数2フィードバックとし、
モータがモータ回転位相フィードバック最小値、すなわち0を越えて逆転方向に回転しているときは、前記バックアップ用モータ変速比回転回数2フィードバックが0のときこれを(モータ変速比M−1)とし、それ以外は1ずつカウントダウンして1だけ逆転方向に進んだ回転回数に補正するとともに、これを新たなモータ変速比回転回数2フィードバックとし、
電源が一旦オフし再びオンとなっても、前記バックアップ用モータ変速比回転回数2フィードバックを補正してモータ変速比回転回数2フィードバックを正しく得ることを特徴とする請求項3に記載の同期駆動装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする問題点は次のとおりである。
(1)従来の技術では、電動機に取り付けるパルス発生器の1回転当たりのパルス発生数が異なる場合で、2つのパルス発生器の位相誤差を検出する発明が開示されていた。
本発明では、複数台の電動機に取り付けるパルス発生器の1回転当たりのパルス発生係数を同じとし、これにより位相誤差を検出して同期駆動装置を実現する。
(2)従来の技術では、電動機と機械軸間に減速比が1/2、1/4の減速装置を使用する発明が開示されている。しかし、変速比が1/M(Mは正の整数)の発明は開示されていない。本発明は変速装置の変速比が1/Mであっても、位相誤差を検出して同期駆動装置を実現するものである。
(3)従来の技術では、電動機と機械軸間に減速装置を設置する場合、原点検出器を用いて位相偏差を検出し同期制御を行う発明が開示されている。本発明では、減速装置を設置するときも原点検出器を使用することなく位相偏差を検出し同期制御を実現する。
(4)本発明では、変速比が1/MのみならずK/Mであっても、位相誤差を検出して同期駆動装置を実現する。
(5)さらに本発明では、複数組の電動機、変速装置、および機械軸の構成において、1回転当たりのパルス発生係数が同じパルス発生器を用いて機器の標準化を計り、変速装置の変速比K/Mが異なる場合であっても同期駆動装置を実現する。これによりフィルム製造装置、輪転印刷機、および搬送装置等において、機械装置駆動構成の自由度を拡げることを目的とする。
【0011】
かようにして本発明では、複数組の電動機、変速装置、および機械軸の構成において、変速装置の変速比が任意のK/Mであっても同期駆動を実現し、各種生産装置のセクショナルドライブを実現することを目的としている。
[第1の実施例]
【課題を解決するための手段】
【0012】
集中制御装置
が出力する回転位相指令と回転速度指令によってモータにて駆動される機械軸の回転速度と回転位相を精度よく同期させる同期駆動装置を実現する。これの構成を説明すると、前記モータはロータリエンコーダを付属して変速比1/M(モータ変速比Mは2の累乗)の変速装置にて機械軸と連結されている。そして、前記同期駆動装置は前記ロータリエンコーダが出力するエンコーダ信号を入力とするモータ回転位相1FB検出器を内蔵してモータ回転位相フィードバックを検出する。
前記同期駆動装置はモータ変速比回転回数1FB検出器を内蔵して該検出器は、前記モータ回転位相1FB検出器が出力するモータ回転位相フィードバックを入力してモータ変速比回転回数1フィードバックを出力する。
【0013】
前記モータ変速比回転回数1FB検出器はモータ仮想回転回数フィードバックを内蔵している。そして、モータが正転で運転しているとき、前記モータ回転位相フィードバックを監視して1回転する毎に、前記モータ仮想回転回数フィードバックを1ずつカウントアップした後、該モータ仮想回転回数フィードバックと(モータ変速比M−1)を論理AND演算したものを新たなモータ変速比回転回数1フィードバックとして出力する。
【0014】
次に、前記モータ変速比回転回数1FB検出器は、モータが逆転で運転していると前記モータ回転位相フィードバックを監視して1回転する毎に、前記モータ仮想回転回数フィードバックを1ずつカウントダウンした後、該モータ仮想回転回数フィードバックと(モータ変速比M−1)と論理AND演算したものを新たなモータ変速比回転回数1フィードバックとして出力する。
【0015】
かように、0から(M−1)の範囲となるモータ変速比回転回数1フィードバックを検出する前記モータ変速比回転回数1FB検出器を内蔵することを特徴とする同期駆動装置を実現する。
【0016】
前記同期駆動装置は不揮発性メモリを内蔵している。そして電源がオンのとき、前記モータ回転位相フィードバックおよびモータ変速比回転回数1フィードバックを更新した後、それぞれをバックアップ用モータ回転位相フィードバックおよび
バックアップ用モータ変速比回転回数1フィードバックとして前記不揮発性メモリに記憶する。
【0017】
前記
同期駆動装置は電源がオフとなり再び電源がオンとなったとき、前記モータ回転位相1FB検出器は新たにモータ回転位相フィードバックを検出する。そして、該モータ回転位相フィードバックと前記バックアップ用モータ回転位相フィードバックを比較する。その結果、モータがモータ最大回転位相を越えて回転しているときは、前記バックアップ用モータ変速比回転回数1フィードバックが(モータ変速比M−1)のときはこれを0とする。それ以外のときは1ずつカウントアップして正転方向に進んだ回転回数に補正するとともに、これを新たなモータ変速比回転回数1フィードバックとする。
【0018】
また、モータがモータ回転位相フィードバック最小値、すなわち0を過ぎて回転しているときは、前記バックアップ用モータ変速比回転回数1フィードバックが0のときはこれを(モータ変速比M−1)とする。それ以外のときは1ずつカウントダウンして逆転方向に進んだ回転回数に補正するとともに、これを新たなモータ変速比回転回数1フィードバックとする。
【0019】
かように、電源がオンから一旦オフし再びオンとなっても、前記バックアップ用モータ変速比回転回数1フィードバックを補正して、モータ変速比回転回数1フィードバックを正しく得ることを特徴とする同期駆動装置である。
[第2の実施例]
【0020】
集中制御装置
が出力する回転位相指令と回転速度指令によってモータにて駆動される機械軸の回転速度と回転位相を精度よく同期させることを実現する同期駆動装置である。これの構成は、前記モータはロータリエンコーダを付属し変速比1/M(モータ変速比Mは正の整数)の変速装置にて機械軸と連結されている。次に、前記同期駆動装置は前記ロータリエンコーダが出力するエンコーダ信号を入力とするモータ回転位相1FB検出器を内蔵してモータ回転位相フィードバックを検出している。
【0021】
そして、前記同期駆動装置はモータ変速比回転回数2FB検出器を内蔵し、該検出器は、前記モータ回転位相1FB検出器が出力するモータ回転位相フィードバックを入力してモータ変速比回転回数2フィードバックを出力する。
【0022】
該モータ変速比回転回数2FB検出器の機能をさらに説明すると、前記モータが正転で運転しているとき、前記モータ回転位相フィードバックを監視して1回転する毎に、前記モータ変速比回転回数2フィードバックが(モータ変速比M−1)のときはこれをカウントアップした値を0とする。それ以外のときは1ずつカウントアップするとともにこれを新たなモータ変速比回転回数2フィードバックとする。
【0023】
また、モータが逆転で運転しているとき前記モータ変速比回転回数2FB検出器は、前記モータ回転位相フィードバックを監視して1回転する毎に、前記モータ変速比回転回数2フィードバックが0のときはこれをカウントダウンした値を(モータ変速比M−1)とし、それ以外のときは1ずつカウントダウンするとともにこれを新たなモータ変速比回転回数2フィードバックとする。
【0024】
かようにして、0から(M−1)の範囲となるモータ変速比回転回数2フィードバックを検出する前記モータ変速比回転回数2FB検出器を内蔵することを特徴とする同期駆動装置である。
【0025】
前記同期駆動装置は不揮発性メモリを内蔵している。そして電源がオンのとき、前記モータ回転位相フィードバックおよびモータ変速比回転回数2フィードバックを更新した後、それぞれをバックアップ用モータ回転位相フィードバックおよびバックアップ用モータ変速比回転回数2フィードバックとして前記不揮発性メモリに記憶する。
【0026】
前記
同期駆動装置は電源が一旦オフとなり再び電源がオンとなったとき、前記モータ回転位相1FB検出器は新たにモータ回転位相フィードバックを検出する。そして、該モータ回転位相フィードバックと前記バックアップ用モータ回転位相フィードバックを比較する。その結果、モータがモータ回転位相フィードバック最大値を越えて正転方向に回転しているときは、前記
バックアップ用モータ変速比回転回数2フィードバックが(モータ変速比M−1)のときはこれを0とする。それ以外のときは1ずつカウントアップして1だけ正転方向に進んだ回転回数に補正するとともに、これを新たなモータ変速比回転回数2フィードバックとする。
【0027】
また、モータがモータ回転位相フィードバック最小値、すなわち0を越えて逆転方向に回転しているときは、前記
バックアップ用モータ変速比回転回数2フィードバックが0のときこれを(モータ変速比M−1)とする。それ以外のときは1ずつカウントダウンして1だけ逆転方向に進んだ回転回数に補正するとともに、これを新たなモータ変速比回転回数2フィードバックとする。
【0028】
かように、電源が一旦オフし再びオンとなっても、前記
バックアップ用モータ変速比回転回数2フィードバックを補正して、モータ変速比回転回数2フィードバックを正しく得ることを特徴とする同期駆動装置である。
[第3の実施例]
【0029】
集中制御装置
が出力する回転位相指令と回転速度指令によってモータにて駆動される機械軸の回転速度と回転位相を精度よく同期させる同期駆動装置を実現する。これの構成を説明すると、前記モータはロータリエンコーダを付属し変速比1/M(モータ変速比Mは正の整数)の変速装置にて機械軸と連結されている。そして、前記ロータリエンコーダはモータ回転位相およびモータ回転回数を検出してエンコーダ信号として出力する。そして、前記同期駆動装置は前記ロータリエンコーダが出力するエンコーダ信号を入力とするモータ回転2FB検出器を内蔵して、モータ回転位相フィードバックおよびモータ回転回数フィードバックを検出する。
【0030】
そして、前記同期駆動装置はモータ変速比回転回数3FB検出器を内蔵し、該検出器は前記モータ回転2FB検出器が出力するモータ回転回数フィードバックを入力して、モータ変速比回転回数3フィードバックを出力する。
さらに、前記モータ変速比回転回数3FB検出器はモータ拡張回転回数フィードバックを内蔵し、モータが運転しているとき前記モータ回転回数フィードバックを監視する。そして、前記モータが正転で運転しているとき、前記モータ回転回数フィードバックがモータ回転回数フィードバック最大値から0に変化したとき、前記モータ拡張回転回数フィードバックが(モータ変速比M−1)のときはこれを0とし、それ以外のときは1ずつカウントアップとする。
【0031】
また、前記モータ変速比回転回数3FB検出器は前記モータが逆転にて運転を検出すると、前記モータ回転回数フィードバックが0からモータ回転回数フィードバック最大値に変化したとき、前記モータ拡張回転回数フィードバックが0のときはこれを(モータ変速比M−1)とし、それ以外のときは1ずつカウントダウンとする。
【0032】
さらに、前記モータ変速比回転回数3FB検出器は、(前記モータ拡張回転回数フィードバック)に(モータ回転回数分解能)を乗じ、これに前記モータ回転回数フィードバックを加えたものを、前記モータ変速比Mで除した余りをモータ変速比回転回数3フィードバックとして生成する。
かように、0から(M−1)の範囲となる前記モータ変速比回転回数3フィードバックを検出する前記モータ変速比回転回数3FB検出器を内蔵することを特徴とする同期駆動装置を実現する。
【0033】
さらに、前記
同期駆動装置は機械回転位相1FB検出器を内蔵し、該検出器は(モータ回転位相分解能)に(前記モータ変速比回転回数1フィードバック)、(前記モータ変速比回転回数2フィードバック)、または(前記モータ変速比回転回数3フィードバック)を乗じ、これに前記モータ回転位相フィードバックを加えて機械回転位相1フィードバックを生成し出力する。これにより、変速比1/M(モータ変速比Mは正の整数)においてMがいかなるときであっても、機械軸の機械回転位相1フィードバックの検出を可能とする同期駆動装置である。
[第4の実施例]
【0034】
集中制御装置
が出力する回転位相指令と回転速度指令によってモータにて駆動される機械軸の回転速度と回転位相を精度よく同期させる同期駆動装置を実現する。これの構成を説明すると、前記同期制御装置は
前記回転位相指令と回転速度指令を入力する回転位相速度指令検出器を内蔵して回転位相指令および回転速度指令を検出する。
そして、前記モータはロータリエンコーダを付属して変速装置にて機械軸と連結され、
該変速装置は変速比K/M(機械変速比Kおよびモータ変速比Mは正の整数)であって、該変速比K/MによりモータのM回転により機械軸はK回転する。そして、前記ロータリエンコーダはモータ回転位相およびモータ回転回数を検出してエンコーダ信号を出力する。
前記同期駆動装置は、該エンコーダ信号を入力とするモータ回転2FB検出器を内蔵して、モータ回転位相フィードバックおよびモータ回転回数フィードバックを検出するものである。
【0035】
次に発明について説明すると、前記変速装置は変速比K/M(機械変速比Kおよびモータ変速比Mは正の整数)であって、該変速比K/MによりモータのM回転により機械軸はK回転する。そして、前記集中制御装置は、共通回転位相指令の分解能がモータ回転位相フィードバック分解能に前記モータ変速比Mを乗じた値として生成し、共通回転速度指令はモータ回転速度フィードバックを前記モータ変速比Mで除した値として生成して、共通回転位相指令と共通回転速度指令による回転指令信号を送出する。
【0036】
次に、前記同期駆動装置が内蔵する回転位相速度指令検出器は、前記回転指令信号を入力して共通回転位相指令と共通回転速度指令を分離して出力する。
さらに、前記同期駆動装置は機械回転位相指令検出器と機械回転速度指令検出器を内蔵し、該機械回転位相指令検出器は、モータ回転位相分解能に前記変速比K/Mで除した値に等しい機械回転位相分解能を保持し、次に前記共通回転位相指令を該機械回転位相分解能で除した余りを機械回転位相指令として出力する。
また、前記機械回転速度指令検出器は、前記共通回転速度指令に機械変速比Kを乗じて機械回転速度指令として出力する。
【0037】
かように、本発明による同期駆動装置は、前記集中制御装置が出力する共通回転位相指令と共通回転速度指令を入力し、変速比K/Mに対応した機械回転位相指令、機械回転速度指令を検出して、前記機械軸を同期駆動することを特徴とする。
【0038】
さらに、前記変速装置の変速比が同じくK/Mのとき、前記同期駆動装置は前記モータ回転2FB検出器とモータ変速比回転回数3FB検出器に加え、機械回転位相2FB検出器と機械回転速度2FB検出器を内蔵する。そして、該モータ回転2FB検出器はモータ回転位相フィードバックおよびモータ回転回数フィードバックを検出し出力する。また、前記モータ変速比回転回数3FB検出器は、該モータ回転回数フィードバックを入力して前記モータ変速比回転回数3フィードバックを出力する。
次に、前記機械回転位相2FB検出器は第1ステップとして、(モータ回転位相分解能)に該モータ変速比回転回数3フィードバックを乗じ、これに前記モータ回転位相フィードバックを加えて機械回転位相1フィードバックを生成する。
続いて第2ステップとして、該機械回転位相1フィードバックを機械回転位相指令分解能(モータ回転位相分解能に逆変速比M/Kを乗じた値)で除した余りを機械回転位相2フィードバックとして生成し出力する。
【0039】
次に、速度フィードバックについて前記機械回転速度2FB検出器は、前記モータ回転速度フィードバックに前記変速比K/Mを乗じた値を機械回転速度2フィードバックとして生成し出力する。
【0040】
かように、前記変速比K/MのKおよびMがいかなるときであっても、機械軸の回転位相である機械回転位相2フィードバックと機械軸の回転速度である機械回転速度2フィードバックの検出を行い、前記機械回転位相指令
は該機械回転位相2フィードバックと、および
前記機械回転速度指令
は該機械回転速度2フィードバックと演算を行って、機械軸の同期制御を可能とする。
[第5の実施例]
【0041】
集中制御装置と、複数組の同期駆動装置、モータ、変速装置および機械軸を備えた駆動システムにおいて、複数台の前記変速装置のそれぞれの変速比は、Ka/Ma、Kb/Mb(Ka、Ma、Kb、Mbはそれぞれ正の整数)と異なる場合でも、
前記同期駆動装置は、前記機械回転位相指令検出器、機械回転速度指令検出器、機械回転位相2FB検出器、および機械回転速度2FB検出器を内蔵し、前記機械回転位相指令、前記機械回転速度指令、機械回転位相2フィードバック、および前記機械回転速度2フィードバックを検出して同期制御を行う。
かように、前記変速装置の変速比が異なるときも、前記集中制御装置が出力する
前記回転位相指令と回転速度指令に追従して、複数台の機械軸の同期制御を実現することを特徴とする同期駆動装置である。
【発明の効果】
【0042】
本発明の同期駆動装置の効果は、複数組の電動機、変速装置、および機械軸の構成において、1回転当たりのパルス発生係数が同じパルス発生器を用いることができ駆動装置の標準化が実現できる。
また、変速装置の変速比が1/MまたはK/Mであっても他に原点検出器を使用することなく同期駆動装置が実現できる。
さらに、変速装置の変速比が1/MまたはK/Mで、KおよびMがいかなる正の整数であっても同期駆動装置を実現する利点がある。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0045】
図1は、本発明装置の第1の実施例の構成を、
図2、
図3、
図4および
図5はこれの動作を説明している。
はじめに、
図1は本発明の同期制御装置の全体の構成を説明するもので、大きくわけて集中制御装置01、同期駆動装置03、モータ05、および機械軸08にて構成される。そして、前記集中制御装置01は回転位相指令と回転速度指令を生成し、これを回転指令信号02にて後述する複数台の同期駆動装置03へ送出する。
【0046】
前記
図1において、05はモータを06は該モータ05に付属するロータリエンコーダであり、該ロータリエンコーダ06は前記モータ05の回転位相を検出しエンコーダ信号061を介して同期駆動装置03へ送出する。
07、08はそれぞれ変速装置および機械軸であり、該変速装置07は変速比1/Mにて前記モータ05と機械軸08をメカニカルに連結し、モータ05がM回転するときに機械軸08は1回転となる。該機械軸08は輪転印刷機の場合では印刷胴であり、フィルムなどの製造装置の場合は延伸ロールであって生産を担う出力軸である。ここで、前記
図1においてMは2の累乗としていることに注意されたい。
ここで、本発明では変速比1/MにおいてMをモータ変速比と呼称する。
【0047】
同じく
図1において、031は回転位相速度指令検出器であり前記回転指令信号02を入力して、回転位相指令と回転速度指令を分離してそれぞれ回転位相指令Psと回転速度指令Vsを出力する。また、032はモータ回転位相1FB検出器であり、前記エンコーダ信号061を入力してモータ回転位相フィードバックPmfを出力する。そして、該Pmfはモータ回転位相最小値0からモータ回転位相最大値Pmmaxの間で遷移する。ここで、前記Pmfの分解能は該モータ回転位相最大値Pmmaxを用いて表せば(Pmmax+1)となる。
【0048】
次に、033、034、0340、および035はそれぞれ機械回転速度1FB検出器、モータ変速比回転回数1FB検出器、不揮発性メモリ、および機械回転位相1FB検出器である。該機械回転速度FB1検出器033は前記モータ回転位相フィードバックPmfを入力し、第1ステップとして該Pmfの一定時間当たりの変化量からモータ回転速度フィードバックVmfを演算する。次に、第2ステップとして該モータ回転速度フィードバックVmfを前記モータ変速比Mで除して機械回転速度1フィードバックVkf1を生成し出力する。
【0049】
次に、前記モータ変速比回転回数1FB検出器034は前記モータ回転位相フィードバックPmfを入力し、値の範囲が0から(前記モータ変速比M−1)となるモータ変速比回転回数1フィードバックNmf1を出力する。そして、前記機械回転位相1FB検出器035は該モータ変速比回転回数1フィードバックNmf1と前記モータ回転位相フィードバックPmfを入力し、前記機械軸08の機械回転位相1フィードバックPkf1を演算し出力する。また、不揮発性メモリ0340は同期駆動装置03が運転を休止して電源がオフとなっても前記モータ変速比回転回数1フィードバックNmf1を保持し、再び電源がオンとなったときに備える機能を有している。
ここで、前記モータ変速比回転回数1FB検出器034、機械回転位相1FB検出器035、および前記機械回転速度1フィードバック検出器033が本発明によるもので、これらの動作の詳細を順次説明する。
【0050】
同じく前記
図1において、036と037は加減算器を示し、038および039はそれぞれ演算制御器と電力変換器を示す。前記で説明した回転速度指令Vsと機械回転速度1フィードバックVkf1は前記加減算器036にて速度偏差を、前記回転位相指令Psと機械回転位相1フィードバックPkf1は前記加減算器037にて位相偏差を演算して出力する。そして、前記演算制御器038は該2つの偏差を入力してトルク指令を演算し、これによりゲート信号を生成して前記電力変換器039に送出する。該電力変換器039は図示しないパワースイッチング素子を内蔵し、該パワースイッチング素子は前記ゲート信号にてオン、オフされ、前記モータ05を同期駆動することとなる。
【0051】
以上で前記
図1の全体の動作を説明したが、次に前記モータ変速比回転回数1FB検出器034による第1の発明の開示を
図2および
図3にて、次に第2の発明の開示を
図4および
図5にて説明を行う。
【0052】
図2は前記
図1に記載のモータ変速比回転回数1FB検出器034の動作を説明し、図中のフローf1からf7は図示しないマイクロプロセッサ(以下MPUと呼称する)が順次実施する処理を示しており以下にこれの説明を行う。
f1:前記モータ回転位相1FB検出器032が出力するモータ回転位相フィードバックPmfを入力し、現スキャンのモータ回転位相フィードバックPmf(n)として保存する。
f2:前スキャンに入力し保存してあるモータ回転位相フィードバックをPmf(n−1)として、1スキャン当たりのモータ回転位相フィードバック変化量ΔPmfを次の(1)式で求める。
ΔPmf=Pmf(n)−Pmf(n−1) ・・・・・・・(1)式
f3:モータ05が正転にて運転しているとき、前記モータ回転位相フィードバック変化量ΔPmfが、モータ回転位相フィードバック変化の負の最大値(−LMT)を超えて変化したときは、正転方向に回転が進んだとしてフローf4へ進み、これ以外はフローf5へ進む。
なお、該フローf3の処理は、後で
図3にてさらに説明を行う。
f4:正転方向に回転回数が進んだ場合で、モータ仮想回転回数フィードバックNを1ずつカウントアップした後、フローf7へ進む。ここで該モータ仮想回転回数フィードバックNは、MPUが該
図2の処理に用いるローカル変数である。
f5:モータ05が逆転にて運転しているとき、前記モータ回転位相フィードバック変化量ΔPmfが、モータ回転位相フィードバック変化の正の最大値を超えて変化したときは逆転方向に回転が進んだとしてフローf6へ進む。これ以外は回転回数が正転方向にも逆転方向にも進まなかった場合で、図示するルートf5Nにてフローf7へ進む。該フローf5の処理は、後で
図3にてさらに説明を行う。
f6:逆転方向に回転回数が進んだと判定し、前記モータ仮想回転回数フィードバックNを1ずつカウントダウンした後、フローf7へ進む。
f7:前記モータ仮想回転回数フィードバックNと(モータ変速比M−1)を論理AND演算して得られた結果を、新たなモータ変速比回転回数1フィードバックNmf1とする。また、前記現スキャンのモータ回転位相フィードバックPmf(n)を次のスキャンの処理に備えて、前スキャンのモータ回転位相フィードバックPmf(n−1)として保存する。
【0053】
前記フローf7の処理により、前記モータ変速比回転回数1フィードバックNmf1は0から(M−1)の範囲で遷移することとなる。これを説明が容易となるよう変速比(1/M)を(1/4)の例にて示せば、該モータ変速比回転回数1フィードバックNmf1は0から3の範囲で遷移することになる。
【0054】
次に、前記フローf3およびf5の動作の補足説明を
図3にて行うが、これは前記
図2の動作を明確にすることが目的であり、該
図3の処理は従来実施されうるものであり注意されたい。
【0055】
該
図3は回転回数の変化の検出を説明するもので、
図3(a)から(d)は前記モータ回転位相フィードバックPmfの時間的遷移を表し、0からモータ回転位相最大値Pmmax間にて変化している。そして、前記モータ05が正転にて運転するときの回転回数の変化の検出は
図3(a)と(b)にて、逆転にて運転するときの回転回数の変化の検出は
図3(c)と(d)にて説明を行う。
さらに、該
図3において前記MPUが入力した前スキャンのモータ回転位相フィードバックPmf(n−1)は、それぞれ該
図3(a)の点i、(b)の点iii、(c)の点v、および(d)の点viiで表し、同じく前記MPUが入力した現スキャンのモータ回転位相フィードバックPmf(n)は、それぞれ該
図3(a)の点ii、(b)の点iv、(c)の点vi、および(d)の点viiiで表している。
【0056】
そして、該
図3(a)から(d)においてそれぞれ前記(1)式による1スキャン当たりのモータ回転位相フィードバック変化量ΔPmfを求めている。また、図中でモータ回転位相フィードバック変化正の最大値(+LMT)、およびモータ回転位相フィードバック変化負の最大値(−LMT)は回転回数の変化を検出するもので、該LMTの値は例として前記モータ回転位相最大値Pmmaxの2分の1、或いは4分の1等の値とすればよい。
【0057】
始めに、前記モータ05が正転にて運転する場合の
図3(a)および(b)について説明を行う。該
図3(a)の場合では前記モータ回転位相フィードバック変化量ΔPmfは次の(2)式のとおりであり、この場合は前記
図2においてフローf3からフローf5へと進む。
0<ΔPmf<(+LMT) ・・・・・・・・・・・・・・ (2)式
次に、
図3(b)の場合では前記モータ回転位相フィードバック変化量ΔPmfは次の(3)式のとおりで正転方向に回転回数が進んだと判定する。この場合は前記
図2においてフローf3からフローf4へと進み、モータ仮想回転回数フィードバックNを1ずつカウントアップする。
ΔPmf≦(−LMT) ・・・・・・・・・・・・・・・・ (3)式
【0058】
次に、前記
図3(c)の場合では前記モータ回転位相フィードバック変化量ΔPmfは次の(4)式のとおりであり、この場合は前記
図2においてフローf5からルートf5N経由にてフローf7へと進む。
(−LMT)<ΔPmf ・・・・・・・・・・・・・・・・ (4)式
次に、
図3(d)の場合では前記モータ回転位相フィードバック変化量ΔPmfは次の(5)式のとおりで逆転方向に回転回数が進んだと判定する。この場合は前記
図2においてフローf5からフローf6へと進み、前記モータ仮想回転回数フィードバックNを1ずつカウントダウンする。
(+LMT)≦ΔPmf ・・・・・・・・・・・・・・・・ (5)式
以上のとおり、前記
図2のフローf3およびフローf5の補足説明を前記
図3により行った。
【0059】
かようにして、前記
図2および
図3を参照して開示した前記
図1の第1の発明は、前記モータ変速比回転回数1FB検出器034が前記モータ回転位相フィードバックPmfを入力し、Mは2の累乗であって0から(M−1)の範囲の値となるモータ変速比回転回数1フィードバックNmf1を生成し出力するものである。
なお本発明では以上で説明したとおり、前記
図3(b)で点iiiから点ivへ回転したとき正転方向に回転が進むとし、前記
図3(d)で点viiから点viiiへ回転したとき逆転方向に回転が進むとする。
【0060】
次に、前記モータ変速比回転回数1FB検出器034による第2の発明の開示を
図4および
図5にて説明を行う。
ここで電源をオン、オフしたとき、電磁ブレーキやメカニカルブレーキの動作によって、あるいはギヤのバックラッシュによって前記モータ05が僅かであっても回転することが避けられず、これによって該モータ05の回転回数が変化する不具合が発生する。そして、該第2の発明は電源のオン、オフを繰り返してもモータの回転のゆらぎを検出し、前記モータ変速比回転回数1フィードバックNmf1を正しく補正することである。
【0061】
図4は、前記モータ変速比回転回数1FB検出器034と不揮発性メモリ0340を用いた実施例の動作を説明している。該
図4は前記
図2と同様に、前記モータ変速比回転回数1FB検出器034においてMPUが実行する処理を示しており、フローf1からf7の処理は前記
図2と同じでありこれの説明は割愛し、追加となっているフローf12の動作は次のとおりである。
f12:バックアップ用モータ回転位相フィードバックPmfnv、およびバックアップ用モータ変速比回転回数フィードバックNmfnvは、不揮発性メモリ0340内にマップされた変数であり、同期駆動装置03の電源がオフとなっても該PmfnvおよびNmfnvにライトされた値は保持される。
そして、前記モータ変速比回転回数1FB検出器034は電源がオンのときは、毎スキャンに検出する前記現スキャンのモータ回転位相フィードバックPmf(n)とモータ変速比回転回数1フィードバックNmf1をそれぞれ前記バックアップ用のPmfnvおよびNmfnvに常にライトし、電源オフに備えている。
【0062】
次に、電源がオフからオンになるとき、前記モータ回転位相1FB検出器034の動作を
図5にて説明する。
該
図5は、前記
図4と同様に図示しないMPUが処理するフローを表しこれについて順次説明を行う。
f0:電源がオン後の最初のスキャンであればフローf1へ処理が進む。電源がオン後2回以降のスキャンであればエンドへ進み何も実施せず処理を終了する。
f1:前記モータ回転位相1FB検出器032が出力するモータ回転位相フィードバックPmfを入力し、現スキャンのモータ回転位相フィードバックPmf(n)として保存する。
f2:該現スキャンのモータ回転位相フィードバックPmf(n)から前記バックアップ用モータ回転位相フィードバックPmfnvを減算して、バックアップによるモータ回転位相フィードバック変化量ΔPmfnvを求める。
f3:電源がオフの間に、前記モータ05が正転方向に予期せぬ回転をしたかをチェックする。前記バックアップによるモータ回転位相フィードバック変化量ΔPmfnvが、モータ回転位相フィードバック変化の負の最大値(−LMT)を超えて変化したときは、正転方向に回転が進んだと判定してフローf4へ進み、これ以外はフローf7へ進み逆転のチェックに進む。なお、該フローf3に関連する処理は前記
図3にて説明を行っている。
f4:正転方向に回転回数が進んだ場合で、前記バックアップ用モータ変速比回転回数フィードバックNmfnvをカウントアップする前に、該Nmfnvが既に最大値になっているかをチェックする。そして、該Nmfnvが最大値(モータ変速比M−1)に等しいときはフローf5へ進み、それ以外はフローf6へ進む。
f5:前記バックアップ用モータ変速比回転回数フィードバックNmfnvの現在値が最大値(M−1)なので、1だけカウントアップした値は0として補正し、その後フロー11へ進む。
f6:前記バックアップ用モータ変速比回転回数フィードバックNmfnvの現在値が最大値に達していないので、1だけカウントアップして補正し、その後フロー11へ
進む。
f7:電源がオフの間に、前記モータ05が逆転方向に予期せぬ回転をしたかをチェックする。前記バックアップによるモータ回転位相フィードバック変化量ΔPmfnvが、モータ回転位相フィードバック変化の正の最大値(+LMT)を超えて変化したときは、逆転方向に回転が進んだと判定してフローf8へ進み、これ以外は逆転方向にも正転方向にも回転が進んでいない場合でありルートf7N経由にてエンドへ進む。なお、該フローf7に関連する処理は前記
図3にて説明を行っている。
f8:逆転方向に回転回数が進んだ場合で、前記バックアップ用モータ変速比回転回数フィードバックNmfnvをカウントダウンする前に、該Nmfnvが既に最小値0になっているかをチェックする。そして、該Nmfnvが最小値0に等しいときはフローf9へ進み、それ以外はフローf10へ進む。
f9:前記バックアップ用モータ変速比回転回数フィードバックNmfnvの現在値が最小値0なので、1だけカウントダウンした値は(モータ変速比M−1)として補正し、その後フロー11へ進む。
f10:前記バックアップ用モータ変速比回転回数フィードバックNmfnvの現在値が最小値0に達していないので、1だけカウントダウンして補正し、その後フロー11へ進む。
f11:補正した前記バックアップ用モータ変速比回転回数フィードバックNmfnvをモータ変速比回転回数1フィードバックNmf1とする。
【0063】
かようにして前記同期駆動装置03の電源がオン、オフを繰り返されたときであっても、前記モータ変速比回転回数1FB検出器034はモータの回転のゆらぎを検出し、前記モータ変速比回転回数1フィードバックNmf1を正しく補正するものである。
【実施例2】
【0064】
図6は本発明の第2の実施例の構成を、
図7はこれの動作を説明するものである。
該
図6は本発明の同期制御装置の全体の構成を説明し、大きくわけて集中制御装置01、同期駆動装置03、モータ05、および変速装置07にて構成される。そして、該
図6は前記
図1と同じ符号を付すものは同じ機能を有しその説明は割愛し、異なるものは該
図6において、前記モータ変速比回転回数1FB検出器034に替えてモータ変速比回転回数2FB検出器040を設置し、該モータ変速比回転回数2FB検出器040は前記モータ回転位相フィードバックPmfを入力し、モータ変速比回転回数2フィードバックNmf2を出力する。また、変速装置07の変速比1/Mにおいて、Mは2の累乗と相違して正の整数である。
【0065】
該モータ変速比回転回数2FB検出器040の動作説明を
図7により説明する。該
図7のフローf1からf12は図示しないMPUにて順次実施する処理を示しており、以下にこれの説明を行う。
f1:前記モータ回転位相1FB検出器032が出力するモータ回転位相フィードバックPmfを入力し、現スキャンのモータ回転位相フィードバックPmf(n)として
保存する。
f2:前スキャンに入力し保存してあるモータ回転位相フィードバックをPmf(n−1)として、1スキャン当たりのモータ回転位相フィードバック変化量ΔPmfを前記
(1)式で求める。
f3:モータ05が正転にて運転しているとき、前記モータ回転位相フィードバック変化量ΔPmfが、モータ回転位相フィードバック変化の負の最大値(−LMT)を超えて変化したときは、正転方向に回転が進んだとしてフローf4へ進み、これ以外はフローf7へ進む。なお、該フローf3に関連する処理は前記
図3にて説明を行っている。
f4:正転方向に回転回数が進んだ場合で、前記モータ変速比回転回数2フィードバックNmf2をカウントアップする前に、該Nmf2が既に最大値になっているかをチェックする。そして、該Nmf2が最大値(モータ変速比M−1)に等しいときはフローf5へ進み、それ以外はフローf6へ進む。
f5:前記モータ変速比回転回数2フィードバックNmf2の現在値が最大値(M−1)なので、1だけカウントアップした値は0とし、その後フロー11へ進む。
f6:前記モータ変速比回転回数2フィードバックNmf2の現在値が最大値に達していないので1だけカウントアップし、その後フロー11へ進む。
f7:モータ05が逆転にて運転しているとき、前記モータ回転位相フィードバック変化量ΔPmfが、モータ回転位相フィードバック変化の正の最大値を超えて変化したときは逆転方向に回転が進んだとしてフローf8へ進む。これ以外は回転回数が正転方向にも逆転方向にも進まなかった場合で、図示するルートf7Nにてフローf11へ進む。該フローf7に関連する処理は前記
図3にて説明を行っている。
f8:逆転方向に回転回数が進んだ場合で、前記モータ変速比回転回数2フィードバックNmf2をカウントダウンする前に、該Nmfnvが既に最小値0になっているかをチェックする。そして、該Nmfnvが最小値0に等しいときはフローf9へ進み、それ以外はフローf10へ進む。
f9:前記モータ変速比回転回数2フィードバックNmf2の現在値が最小値0なので、1だけカウントダウンした値は(モータ変速比M−1)とし、その後フロー11へ進む。
f10:前記モータ変速比回転回数2フィードバックNmf2の現在値が最小値に達していないので1だけカウントダウンし、その後フロー11へ進む。
f11:前記現スキャンのモータ回転位相フィードバックPmf(n)を次のスキャンの処理に備えて、前スキャンのモータ回転位相フィードバックPmf(n−1)として保存する。
f12:バックアップ用モータ回転位相フィードバックPmfnv、およびバックアップ用モータ変速比回転回数フィードバックNmfnvは、不揮発性メモリ0340内にマップされた変数であり、同期駆動装置03の電源がオフとなっても該PmfnvおよびNmfnvにライトされた値は保持される。
そして、前記モータ変速比回転回数2FB検出器040は電源がオンのときは、毎スキャンに検出する前記現スキャンのモータ回転位相フィードバックPmf(n)とモータ変速比回転回数2フィードバックNmf2を それぞれ前記バックアップ用のPmfnvおよびNmfnvに常にライトし、電源オフに備えている。
【0066】
同じく前記
図6において、前記同期駆動装置03の電源がオンからオフとなり、再びオンとなったとき、前記モータ変速比回転回数2FB検出器040の動作は前記
図5にて説明した動作となる。
すなわち該モータ変速比回転回数2FB検出器040は、前記
図5のフローf0からf10と同じ動作を実行しこれの説明は割愛する。そして、前記
図5のフローf11において、前記モータ変速比回転回数1フィードバックNmf1を前記モータ変速比回転回数2フィードバックNmf2に置き換えれば、前記
図6のモータ変速比回転回数2FB検出器040の動作となる。
【0067】
かようにして電源がオン、オフを繰り返されたときであっても、前記モータ変速比回転回数2FB検出器040はモータの回転のゆらぎを検出し、前記モータ変速比回転回数2フィードバックNmf2を正しく補正するものである。
【実施例3】
【0068】
図8は本発明装置の第3の実施例の構成を、
図9および表1はこれの動作を説明するものである。
該
図8は本発明の同期制御装置の全体の構成を説明し、始めに前記
図6と相違するものを説明する。ロータリエンコーダ06はモータ05の回転位相の検出に加え回転回数も検出し、エンコーダ信号061を介して同期駆動装置03へ送出する。
【0069】
同じく
図8において、041はモータ回転2FB検出器であり前記エンコーダ信号061を入力してモータ回転位相フィードバックPmf、およびモータ回転回数フィードバックRmfを出力する。そして、該Pmfはモータ回転位相最小値0からモータ回転位相最大値Pmmaxの範囲で遷移し、これのモータ回転位相分解能は(Pmmax+1)であり、前記Rmfはモータ回転回数最小値0からモータ回転回数最大値Rmmaxの範囲で遷移し、これのモータ回転回数分解能は(Rmmax+1)である。
次に、042はモータ変速比回転回数3FB検出器であって、本発明による装置である。該モータ変速比回転回数3FB検出器042はモータ回転回数フィードバックRmfを入力し、値の範囲が0から(前記モータ変速比M−1)となるモータ変速比回転回数3フィードバックNmf3を出力する。
【0070】
なお、変速装置07は前記
図6と同じく変速比は1/Mであってモータ変速比Mは正の整数である。
図8において以上の他、前記
図1および
図6と同じ符号を付すものはこれと同じ機能を有しその説明は割愛する。
【0071】
次に
図9により前記
図8のモータ変速比回転回数3FB検出器の動作を説明する。該
図9において、フローf1からf14は図示しないMPUが順次実施する処理を示しており以下にこれの説明を行う。
なお、フローにおいて記載のモータ拡張回転回数フィードバックEは、MPUが内蔵するメモリにマッピングされた変数であり、前記モータ回転回数フィードバックRmfのオーバフローやアンダフローを計数するものである。すなわち、前記モータ回転回数フィードバックRmfの上位桁であり、0から(前記モータ変速比M−1)の間を遷移する。
f1:前記モータ回転2FB検出器041が出力するモータ回転回数フィードバックRmfを入力し、現スキャンのモータ回転回数フィードバックRmf(n)として保存する。
f2:Rmf(n−1)は前スキャンに入力し保存してある前スキャンのモータ回転回数フィードバックであり、該Rmf(n−1)と前記現スキャンのモータ回転回数フィードバックRmf(n)が等しいかをチェックする。すなわち、1スキャンの間にモータの回転回数が同じであるかをチェックし、同じであれば何も処理をせずに終了する。1スキャンの間に回転回数が変化したらフローf3へ進む。
f3:前記モータ06が正転方向に回転が進んで前記モータ回転回数フィードバックRmfがオーバフローしだかを検出するために、まず、前記前スキャンのモータ回転回数フィードバックRmf(n−1)がモータ回転回数最大値Rmmaxに等しいかをチェックする。
等しいときはフローf4に進んで、さらに正転方向に回転が進んで現スキャンのモータ回転回数フィードバックRmf(n)がオーバフローしたかをチェックする。
等しくないときは、正転方向にオーバフローすることはないので、フローf8へ進んで逆転方向に回転が進んでアンダフローしたかのチェックを行う。
f4:前記現スキャンのモータ回転回数フィードバックRmf(n)が最小回転回数0に等しいかをチェックする。等しいとき、前記前スキャンのモータ回転回数フィードバックRmf(n−1)がモータ回転回数最大値Rmmaxであって前記現スキャンのRmf(n)がモータ回転回数最小値0なので、前記モータ回転回数フィードバックRmf(n)がオーバフローしたことになる。このときはフローf5へ進み、そうでないときはフローf13へ進む。
f5:前記モータ回転回数フィードバックRmf(n)がオーバフローしたので、前記モータ拡張回転回数フィードバックEをカウントアップする。該Eはモータ拡張回転回数最大値を(前記モータ変速比M−1)とするので、これに等しいかをチェックする。
等しいときはフローf6へ、等しくないときはフローf7へ進む。
f6:前記モータ拡張回転回数フィードバックEはモータ拡張回転回数最大値(前記モータ変速比M−1)なので、これを1だけカウントアップした値を0とし、フローf13へ進む。
f7:前記モータ拡張回転回数フィードバックEはモータ拡張回転回数最大値に達していないので、1だけカウントアップしてフローf13へ進む。
f8:前記モータ06が逆転方向に回転が進んで前記モータ回転回数フィードバックRmfがアンダフローしだかを検出するために、まず、前記前スキャンのモータ回転回数フィードバックRmf(n−1)が最小回転回数0に等しいかをチェックする。
等しいときはフローf9に進んで、さらに逆転方向に回転が進んで現スキャンのモータ回転回数フィードバックRmf(n)がアンダフローしたかをチェックする。
等しくないときは、逆転方向にアンダフローすることはなく正転方向にもオーバフローしていないので、フローf14へ進む。
f9:前記現スキャンのモータ回転回数フィードバックRmf(n)がモータ回転回数最大値Rmmaxに等しいかをチェックする。等しいとき、前記前スキャンのモータ回転回数フィードバックRmf(n−1)が最小回転回数0であって前記現スキャンのRmf(n)がモータ回転回数最大値Rmmaxなので、前記モータ回転回数フィードバックRmf(n)がアンダフローしたことになる。このときはフローf10へ進み、そうでないときはフローf13へ進む。
f10:前記モータ回転回数フィードバックRmf(n)がアンダフローしたので、前記モータ拡張回転回数フィードバックEをカウントダウンする。そして、該Eの現在値は0かをチェックする。0のときはフローf11へ、等しくないときはフローf12へ進む。
f11:前記モータ拡張回転回数フィードバックEは最小値0なので、これを1だけカウントダウンした値をモータ拡張回転回数最大値(前記モータ変速比M−1)とし、フローf13へ進む。
f12:前記モータ拡張回転回数フィードバックEは最小値に達していないので、1だけカウントダウンしてフローf13へ進む。
f13:モータ変速比回転回数3フィードバックNmf3を次の(6)式で求め、前記モータ変速比Mで除した余りとする。該(6)式において(モータ回転回数最大値Rmmax+1)はモータ回転回数分解能である。該(6)式については次に表1にてさらに説明する。
Nmf3={E×(Rmmax+1)+Rmf(n)}%M ・・ (6)式
ここで、該(6)式の{}内は拡張した回転回数である。
拡張した回転回数=E×(Rmmax+1)+Rmf(n) ・ (7)式
f14:前記現スキャンのモータ回転回数フィードバックRmf(n)を次のスキャンの処理に備えて、前スキャンのモータ回転回数フィードバックRmf(n−1)として保存する。
【0072】
【表1】
【0073】
(6)式による演算結果を表1(本発明の第3の実施例の動作を説明する表)により説明する。前記モータ変速比Mにより拡張した回転回数の最大値は次の(8)式のとおりとなる。
モータ拡張回転回数最大値=M×(Rmmax+1)−1
=M×Rmmax +(M−1) ・・・(8)式
表1のa欄は拡張した回転回数が0からモータ拡張回転回数最大値までをそれぞれ5つを表示している。表1のb欄は該拡張した回転回数をMで除した余りを表しており、モータ拡張回転回数最大値の余りはb欄12項に示すとおり(M−1)となる。
【0074】
該b欄の説明が容易となるように、前記モータ変速比Mが5の例を表1のc欄に示している。これにて示すように拡張した回転回数の全範囲において、c欄、すなわちモータ変速比回転回数3フィードバックは0から4の範囲で遷移し、換言すれば0から(M−1)の範囲で遷移するものである。
【0075】
かように前記モータ変速比回転回数3FB検出器042は、前記モータ05が検出する回転回数フィードバックがいかなるモータ回転回数最大値Rmmaxであっても、前記モータ拡張回転回数フィードバックEを内蔵し、0から(前記モータ変速比M−1)と連続的に変化するモータ変速比回転回数3フィードバックNmf3を出力する。
【0076】
次に、前記
図8の機械回転位相1FB検出器035の動作を
図10により説明する。該
図10(a)は前記
図8のモータ回転2FB検出器041が出力するモータ回転位相フィードバックPmfを、該
図10(b)は前記
図8のモータ変速比回転回数3FB検出器が出力するモータ変速比回転回数3フィードバックNmf3を、該
図10(c)は前記機械回転位相1FB検出器035が生成し出力する機械回転位相1フィードバックPkf1を時間の経過とともに示している。
【0077】
該
図10(a)において、前記モータ05は時刻T3までは正転にて運転し、時刻T3からT4までは停止、時刻T4から逆転にて運転するとしている。そして図示するとおり、前記モータ回転位相フィードバックPmfは、時間の経過とともに正転のときはアップし逆転のときはダウンとなる。
【0078】
前記
図10(b)および(c)では、説明を容易とするために前記モータ変速比Mは5としている。
該
図10(b)において、前記モータ変速比回転回数3フィードバックNmf3はモータ05の回転に応じて、時刻T3までは正転なのでカウントアップし時刻T4以降は逆転なのでカウントダウンする。そして、該Nmf3は時刻T2では正転でオーバフローにより4から0となり、時刻T6では逆転でアンダフローにより0から4となる。
【0079】
前記
図10(c)では、機械回転位相1フィードバックPkf1は次の(9)式にて求めている。ここで、(Pmmax+1)、Nmf3およびPmfはそれぞれ前記モータ回転位相分解能、モータ変速比回転回数3フィードバック、およびモータ回転位相フィードバックである。
Pkf1=(Pmmax+1)×Nmf3+Pmf ・・・・ (9)式
【0080】
ここで、該(9)式は前記
図8により説明をおこなったが、前記
図1においては(9)式のNmf3を前記モータ変速比回転回数1フィードバックNmf1に置き換えれば、機械回転位相1フィードバックPkf1が検出できる。また、前記
図6においては(9)式のNmf3を前記モータ変速比回転回数2フィードバックNmf2に置き換えれば、同様に機械回転位相1フィードバックPkf1が検出できる。
かようにして、本発明の同期駆動装置では同期制御を行うために、モータ軸ではなく生産を担う機械軸の機械回転位相を検出する。
【0081】
一方前記
図8において、前記機械回転速度1FB検出器033は前記モータ回転位相フィードバックPmfを入力し、第1ステップとして該Pmfの一定時間当たりの変化量からモータ回転速度フィードバックVmfを演算する。次に、第2ステップとして(10)式のとおり、該モータ回転速度フィードバックVmfを前記モータ変速比Mで除して機械回転速度1フィードバックVkf1を生成し出力する。
Vkf1=Vmf/M ・・・・・・・・・・・・・・・ (10)式
【0082】
そして、同じく前記
図8において前記集中制御装置01は、前記モータ05ではなく機械軸08に対する回転位相指令と回転速度指令を生成し、これを回転指令信号02にて複数台の前記同期駆動装置03へ送出する。そして、前記同期駆動装置03が内蔵する前記回転位相速度指令検出器031は、前記回転指令信号02を入力して回転位相指令と回転速度指令を分離してそれぞれ機械軸08に対する回転位相指令Psと回転速度指令Vsを出力する。
【0083】
次に、前記加減算器036は前記回転速度指令Vsと前記機械回転速度1フィードバックVkf1を加減算して速度偏差を算出し、該速度偏差は前記演算制御器038の入力となって速度偏差が0となるよう制御される。
一方、前記加減算器037は前記回転位相指令Psと前記機械回転位相1フィードバックPkf1を加減算して位相偏差を算出し、該位相偏差は前記演算制御器038の入力となって位相偏差が0となるよう制御される。
【0084】
前記演算制御器038は、前記速度偏差と位相偏差が0となるようトルク指令を前記電力変換器039に出力し、該電力変換器039は前記モータ05を駆動することとなる。
かようにして、前記集中制御装置01が出力する機械軸の回転速度指令と回転位相指令に精度よく追従して、前記同期駆動装置03は同期制御にて前記モータ05および機械軸08を駆動することとなる。
【実施例4】
【0085】
次に第4の実施例について説明する。
図11は第4の実施例の構成を、
図12はこれの動作を説明している。
該
図11において、集中制御装置010は共通回転位相指令Pcsおよび共通回転速度指令Vcsからなる回転指令を生成する。次に、044および046はそれぞれ機械回転速度指令検出器および機械回転位相指令検出器であり、043および045はそれぞれ機械回転速度2FB検出器および機械回転位相2FB検出器である。
また、変速装置070は変速比がこれまでの実施例と相違してK/Mであって、KとMはそれぞれ機械変速比とモータ変速比と称しともに正の整数であって、前記モータ05がM回転すると前記機械軸08はK回転する。そして、該変速比K/Mであっても同期制御を実現することが第4の実施例の特徴となっている。
以上の該
図11の機能は以下に順次説明を行い、その他前記
図8と同じ符号を付すものは該
図8のそれらと同じ機能を有しその説明は割愛する。
【0086】
これより請求項7について
始めに、前記集中制御装置010は、前記共通回転位相指令Pcsの分解能(Pcsmax+1)を(11)式に示すとおり、前記モータ回転位相分解能(Pmmax+1)に前記モータ変速比Mを乗じた値として生成し、前記共通回転速度指令Vcsは(12)式に示すとおり、モータ回転速度フィードバックVmfを前記モータ変速比Mで除した比率にて生成する。
(Pcsmax+1)=(Pmmax+1)×M ・・・・・(11)式
Vcs=Vmf/M ・・・・・・・・・・・・・・・・(12)式
そして、前記集中制御装置010は、該共通回転位相指令Pcsと共通回転速度指令Vcsからなる回転指令を、前記回転指令信号02を介して前記同期駆動装置03へ送出する。
【0087】
次に、前記回転位相速度指令検出器031は、前記回転指令信号02を入力して前記共通回転位相指令Pcsと共通回転速度指令Vcsに分離して出力する。
そして、前記機械回転位相指令検出器046は、常時(13)式に示す前記モータ回転位相分解能(Pmmax+1)を前記変速比K/Mで除した値に等しい機械回転位相分解能(Pkmax+1)を保持している。
(Pkmax+1)=(Pmmax+1)/(K/M)
=(Pmmax+1)×M/K ・・・ (13)式
ここで、該(13)式は前記(11)式により(14)式のとおりとなる。
(Pkmax+1)=(Pcsmax+1)/K ・・・ (14)式
さらに、前記機械回転位相指令検出器046は前記共通回転位相指令Pcsを入力し、(15)式に示すとおり該共通回転位相指令Pcsを 前記(14)式の機械回転位相分解能(Pkmax+1)で除した余りを機械回転位相指令Pksとして出力する。
Pks=Pcs % (Pkmax+1) ・・・・・・・・ (15)式
【0088】
次に、前記機械回転速度指令検出器044は前記共通回転速度指令Vcsを入力し、これに機械変速比Kを乗じて(16)式のとおり機械回転速度指令Vksを生成し出力する。
Vks=Vcs × K ・・・・・・・・・・・・・・・・ (16)式
同期制御が確立しているとき、該(16)式は前記(12)式より次の(17)式となる。
Vks=Vmf×K/M ・・・・・・・・・・・・・・・・(17)式
【0089】
かようにして本発明による同期駆動装置03は、前記集中制御装置010が生成する前記共通回転位相指令Pcsと共通回転速度指令Vcsを入力して、前記(15)式により機械回転位相指令Pksを 前記(16)式より機械回転速度指令Vksを生成し出力する。
【0090】
前記
図11についてここまで2つの指令信号について説明したが、次に前記機械回転位相2FB検出器045と前記機械回転速度2FB検出器043がそれぞれ生成する2つのフィードバック信号について説明を行う。
前記
図11において、前記機械回転位相2FB検出器045は第1ステップとして前記機械回転位相1フィードバックPkf1を検出する。すなわち、該機械回転位相2FB検出器045は前記
図8の機械回転位相1FB検出器035と同様に、前記モータ回転位相フィードバックPmfとモータ変速比回転回数3フィードバックNmf3を入力して、前記機械回転位相1フィードバックPkf1を検出する。
【0091】
次に、前記機械回転位相2FB検出器045は前記機械回転位相指令検出器046と同様に、前記(13)式の機械回転位相分解能(Pkmax+1)を保持している。そして、該機械回転位相2FB検出器045は第2ステップとして前記(15)式と同様に(18)式で示すとおり、前記機械回転位相1フィードバックPkf1を前記機械回転位相分解能(Pkmax+1)で除した余りを前記機械回転位相2フィードバックPkf2として出力する。
Pkf2=Pkf1 % (Pkmax+1) ・・・・・・ (18)式
ここで、前記機械回転位相1フィードバックPkf1の分解能(Pkf1max+1)は前記共通回転位相指令分解能(Pcsmax+1)と同じ値であり、前記機械回転位相2フィードバック分解能(Pkf2max+1)は前記機械回転位相分解能(Pkmax+1)と同じ値であり、前記(14)式より次の(19)式の関係がある。
(Pkf1max+1)=(Pcsmax+1)
(Pkf2max+1)=(Pkmax+1)
(14)式より
(Pkf2max+1)=(Pkf1max+1)/K ・・ (19)式
【0092】
そして、前記機械回転速度2FB検出器043は前記モータ回転2FB検出器041が出力するモータ回転位相フィードバックPmfを入力し、第1ステップとして該Pmfの一定時間当たりの変化量からモータ回転速度フィードバックVmfを演算する。次に、第2ステップとして前記(17)式と同様に(20)式に示すとおり、該モータ回転速度フィードバックVmfに(K/M)を乗じて機械回転速度2フィードバックVkf2を生成し出力する。
Vkf2=Vmf×K/M ・・・・・・・・・・・・・・・(20)式
【0093】
同じく
図11において、前記機械回転位相指令Pksと機械回転位相2フィードバックPkf2は前記加減算器037に入力して位相偏差を求め、前記機械回転速度指令Vksと機械回転速度2フィードバックVkf2は前記加減算器036に入力して速度偏差を求める。該位相偏差および速度偏差は前記演算制御器038へ出力され、前記同期駆動装置03は前記機械軸08を同期制御により駆動することとなる。
【0094】
次に、これまで説明した各回転位相を
図12に図示して説明を行う。該
図12では説明を容易とするため変速比K/Mを3/5とし、前記機械軸08は同期制御が確立して駆動されているとしており、
図12(a)、(b)および(c)はそれぞれ前記共通回転位相指令Pcs、機械回転位相指令Pksおよびモータ回転位相フィードバックPmfの時間的推移を表している。
そして、前記(11)式にて説明したとおり前記
図12(a)のPcsは
図12(c)のPmfの(M=5)倍の回転位相最大値となっている。
また、前記(14)式で説明したとおり前記
図12(b)のPksは
図12(a)のPcsを(K=3)等分した波形としている。
【0095】
次に、
図12(d)および(e)はそれぞれ前記機械回転位相1フィードバックPkf1および機械回転位相2フィードバックPkf2の時間的推移を表している。そして、前記(19)式で説明したとおり前記
図12(e)のPkf2は
図12(d)のPkf1を(K=3)等分した波形としている。
また、前記
図12(a)と(d)を対比すれば、前記共通回転位相指令Pcsと前記機械回転位相1フィードバックPkf1は同じ値の回転位相分解能を有している。
【0096】
そして、前記同期駆動装置03は前記
図12(b)と
図12(e)の回転位相が一致するよう制御を行って機械軸08を同期駆動する。
【0097】
以上で説明したとおり前記
図11では変速比がK/Mであっても、本発明による同期駆動装置03は、前記機械回転位相指令Pks、機械回転速度指令Vks、機械回転位相2フィードバックPkf2、および機械回転速度2フィードバックVkf2を検出し、前記モータ05を制御し機械軸080を同期駆動するものである。
【実施例5】
【0098】
図13は、本発明装置の第5の実施例の構成を、
図14はこれの動作を説明するものである。
図13は実施例5の全体の構成を説明し、1台の前記集中制御装置と複数組の前記同期駆動装置、モータ、変速装置および機械軸を備えた同期駆動システムである。同期駆動装置03aおよび03bは、前記
図11の同期駆動装置03と同じ機能を有しこれの説明は割愛する。また、モータ05およびロータリエンコーダ060も前記
図11と同一のものである。
【0099】
さて、070aおよび070bは変速装置であって、変速比はそれぞれKa/MaおよびKb/Mbであって変速比は異なり、08aおよび08bはそれぞれの機械軸である。そして、Ka、Ma、KbおよびMbはそれぞれ正の整数であり、前記機械軸08aがKa回転するとこれを駆動するモータ05はMa回転し、前記機械軸08bがKb回転するとこれを駆動するモータ05はMb回転する。また、前記機械軸08aがKa回転すると前記機械軸08bはKb回転するものである。
ここで、該
図13では紙面の制約により、それぞれ2組の同期駆動装置、モータ、変速装置および機械軸を例としているが3組以上であっても同様であることは言うまでもない。
【0100】
次に、
図14により前記
図13の説明を行う。該
図14では説明を容易とするためa組の変速比Ka/Maを3/5とし、b組の変速比Kb/Mbを2/7としている。
そして、該
図14(a)、(b)、(c)および(e)は前記
図13のa組の装置の動作を説明するもので、これらは前記
図12(a)、(b)、(c)および(e)と同じであってこれの説明は割愛する。
【0101】
また、該
図14(bb)、(cc)および(ee)は前記
図13のb組の装置の動作を説明するもので、変速比は異なるが前記
図12(b)、(c)および(e)と対応している。すなわち該
図14(bb)のPksbは、前記(14)式により
図14(a)のPcsを(Kb=2)等分した波形とし、該
図14(cc)のPmfbは、前記(11)式により
図14(a)のPcsを(Mb=7)等分した波形としている。そして、前記(19)式で説明したとおり該
図14(ee)のPkf2bは、図示しないb組の機械回転位相1フィードバックPkf1bを(Kb=2)等分した波形としている。
【0102】
そして前記
図14についてまとめると、前記同期駆動装置03aはa組の該
図14(b)と
図14(e)の回転位相が一致するよう制御を行って機械軸08aを同期駆動し、前記同期駆動装置03bはb組の該
図14(bb)と
図14(ee)の回転位相が一致するよう制御を行って機械軸08bを同期駆動する。
ここで、該
図14(b)と
図14(bb)の機械回転位相指令は、ともに該
図14(a)の共通回転位相指令Pcsより生成される。それゆえ同期制御を実行しているとき、該
図14(a)の共通回転位相指令Pcsが1回転するとき、該
図14(e)の機械回転位相2フィードバックPkf2aは(Ka=3)回転となり、該
図14(ee)の機械回転位相2フィードバックPkf2bは(Kb=2)回転となる。
換言すれば、前記機械軸08aが(Ka=3)回転するとき前記機械軸08bが(Kb=2)回転となるよう同期駆動される。
【0103】
かようにして、前記
図13の同期駆動装置03aおよび03bは機械軸の変速比(K/M)が相互に異なっても、前記集中制御装置010が出力する回転指令に追従してそれぞれの機械軸08aおよび08bを同期駆動するものである。