特許第6063928号(P6063928)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6063928ラベルを形成する延長部を備えた蓋部材を有する液体充填ボトル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6063928
(24)【登録日】2016年12月22日
(45)【発行日】2017年1月18日
(54)【発明の名称】ラベルを形成する延長部を備えた蓋部材を有する液体充填ボトル
(51)【国際特許分類】
   B65D 77/20 20060101AFI20170106BHJP
   B65B 7/28 20060101ALI20170106BHJP
   B65D 25/20 20060101ALI20170106BHJP
【FI】
   B65D77/20 E
   B65B7/28 Z
   B65D25/20 Q
【請求項の数】22
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-514100(P2014-514100)
(86)(22)【出願日】2012年6月11日
(65)【公表番号】特表2014-516886(P2014-516886A)
(43)【公表日】2014年7月17日
(86)【国際出願番号】EP2012060976
(87)【国際公開番号】WO2012168471
(87)【国際公開日】20121213
【審査請求日】2015年5月7日
(31)【優先権主張番号】PCT/IB2011/001676
(32)【優先日】2011年6月10日
(33)【優先権主張国】IB
(73)【特許権者】
【識別番号】508298477
【氏名又は名称】エスアー・デ・ゾー・ミネラル・デヴィアン・エスアーウーエムウー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ジャン−ポール・ブソン
(72)【発明者】
【氏名】クリスティン・ジェランジェール
【審査官】 佐野 健治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−031942(JP,A)
【文献】 特開2004−099128(JP,A)
【文献】 特開2002−284205(JP,A)
【文献】 特開2004−041565(JP,A)
【文献】 特開2005−041553(JP,A)
【文献】 実開平02−031868(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 77/20
B65B 7/28
B65D 25/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓋部材(C)と、本体(3)、および首部(4)を有するプラスチックのボトル部(1)とを備える液体充填ボトルであって、前記首部(4)の端が、前記蓋部材によって封止される細い開口部(5)を形成する環体(4a)となっており、前記本体および前記首部がプラスチック材料の単一体によって形成されており、前記蓋部材(C)は、
前記ボトル部(1)の前記細い開口部(5)を環状領域(6a)において封止する剥離可能な箔材を備えた閉止部分(6)であって、前記環状領域の外縁によって画定される周囲部(8)を有し、実質的に平面であり前記周囲部によって境界が定められる第1の面(S1)を画定する、閉止部分(6)と、
第2の面(S2、S2’)を画定するラベル部分(10)であって、前記閉止部分(6)と共に単一体の箔材の一部となっている、ラベル部分(10)と
を含み、
前記第2の面(S2、S2’)は、前記環状領域(6a)に対して全体的にずらされており、下記の関係式を満たし、
S2/S1≧1、
但し、前記関係式において、S2は前記第2の面の面積であり、S1は前記第1の面の面積であり、
前記閉止部分(6)が、前記細い開口部(5)の封止を得るために、ヒートシーリングによって前記環体(4a)上に固定されており、前記第2の面がずらされていることで、前記開口部(5)を封止するときに前記ラベル部分が加熱されることが防止され、前記蓋部材の前記閉止部分だけが加熱されるようになることを特徴とする液体充填ボトル。
【請求項2】
前記首部(4)にはいかなるねじも設けられておらず、前記本体および前記首部はプレフォームを熱ブロー成形することによって得られることを特徴とする請求項1に記載の液体充填ボトル。
【請求項3】
前記単一体の箔材は300μm以下の最大厚さであることを特徴とする請求項1または2に記載の液体充填ボトル。
【請求項4】
前記単一体の箔材は、一定の厚さであって、5μm〜200μm、好ましくは10μm〜150μmの間で構成さる厚さを有することを特徴とする請求項3に記載の液体充填ボトル。
【請求項5】
前記ボトル部(1)の前記本体(3)は長手方向軸(A)の周りに延在し、前記閉止部分(6)は前記長手方向軸(A)と交差する上面部分であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の液体充填ボトル。
【請求項6】
前記本体(3)は、前記長手方向軸(A)の周りで長手方向に延在する仮想円筒部を定め、前記閉止部分(6)は前記仮想円筒部内にあり、前記ラベル部分(10)は前記仮想円筒部を越えて突出することを特徴とする請求項5に記載の液体充填ボトル。
【請求項7】
前記ラベル部分(10)は、任意選択で前記ボトル部に貼付される自由端部を含み、前記自由端部は貼付されていないときは前記仮想円筒部の外側に完全に延びることを特徴とする請求項6に記載の液体充填ボトル。
【請求項8】
前記ラベル部分(10)は自由端部(12)を含み、前記自由端部(12)と前記長手方向軸(A)との間の距離が前記仮想円筒部の直径を超えることを特徴とする請求項6または7に記載の液体充填ボトル。
【請求項9】
前記蓋部材(C)は、前記閉止部分(6)から延在するタブ(9)をさらに含み、前記タブ(9)は、前記ラベル部分(10)からある距離を置いて延在する自由端部(9a)を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の液体充填ボトル。
【請求項10】
前記タブ(9)は、前記タブ(9)の前記自由端部(9a)を引っ張ることで前記閉止部分(6)を遠くへと引き剥がすことができる十分な長さを有し、前記タブ(9)の前記自由端部(9a)は前記仮想円筒部内に配置されることを特徴とする請求項6に従属するときの請求項9に記載の液体充填ボトル。
【請求項11】
前記閉止部分(6)は、決定された直径(D2)を有する実質的に円板形状のクラウンを画定することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の液体充填ボトル。
【請求項12】
前記ラベル部分(10)は、前記決定された直径(D2)以上の長さを有する縁部(12a)が設けられた自由端部(12)を含むことを特徴とする請求項11に記載の液体充填ボトル。
【請求項13】
前記閉止部分(6)は、基本的には、第1の面において延在し、前記蓋部材(C)は、前記環体(4a)に隣接し前記閉止部分(6)と前記ラベル部分(10)との間で前記閉止部分(6)の前記周囲部(8)のある割合に沿って配置された接合部分(J)を備えることを特徴とする請求項1に記載の液体充填ボトル。
【請求項14】
前記ラベル部分(10)は、前記接合部分(J)で前記第1の面と交差する第2の面において延在することを特徴とする請求項13に記載の液体充填ボトル。
【請求項15】
前記接合部分(J)は、2つの切り欠き(N1、N2)間に配置されてヒンジを形成することを特徴とする請求項13または14に記載の液体充填ボトル。
【請求項16】
前記周囲部(8)の前記割合は1:12以上であることを特徴とする請求項13から15のいずれか一項に記載の液体充填ボトル。
【請求項17】
前記割合は1:6から1:2の間で構成されることを特徴とする請求項16に記載の液体充填ボトル。
【請求項18】
前記ラベル部分(10)は、前記接合部分(J)と自由端部(12)との間でそれぞれ延在する、好ましくは直線の2つの相対する辺(y1、y2)を有することを特徴とする請求項13から17のいずれか一項に記載の液体充填ボトル。
【請求項19】
前記単一体の箔材は、前記第2の面(S2、S2’)上にインク印刷および刻印のうちの少なくとも一方で印がされ、それによって前記ラベル部分はラベル情報を表示することを特徴とする請求項1から18のいずれか一項に記載の液体充填ボトル。
【請求項20】
前記単一体の箔材は、前記ラベル部分(10)の2つの相対する面のそれぞれにおいて画定された2つの第2の面(S2、S2’)にインク印刷で印がされることを特徴とする請求項1から19のいずれか一項に記載の液体充填ボトル。
【請求項21】
前記ラベル部分(10)によって画定された1つのラベルだけを備え、前記本体(3)は透明であり、いずれの追加の材料層によっても覆われていないことを特徴とする請求項1から20のいずれか一項に記載の液体充填ボトル。
【請求項22】
開口部(5)を通じて液体(L)で満たされ蓋部材(C)によって封止されるボトル部を含む包装物を製作する方法であって、前記ボトル部が首部(4)を有し、前記首部(4)の端が、前記開口部(5)を形成する環体(4a)となっており、前記方法が、
第1の面(S1)を画定する中央部分、および第2の面(S2、S2’)を画定する周辺部分を有する単一体の平面箔材を用意するステップであって、下記の関係式を満たすようにする、
S2/S1≧1、
但し、前記関係式において、S2は前記第2の面の面積であり、S1は前記第1の面の面積である、ステップと、
前記周辺部分の前記第2の面(S2、S2’)の上に、前記中央部分からある距離を置いて、ラベル情報を印すステップと、
液体充填ボトルを用意するステップと、
前記周辺部分が前記開口部からある距離を置いて延在するラベル部分(10)を画定するように、前記開口部(5)を包囲する前記ボトル部(1)の環状領域(4a)の上に前記中央部分を直に固定することによって、前記ボトル部の前記開口部(5)を封止するステップであって、前記蓋部材(C)の前記中央部分だけが加熱されるように前記中央部分を選択的に加熱することによって、前記中央部分が前記環体(4a)上に固定されるステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品または非食品の包装産業において用いられる、細い開口部が設けられ蓋部材を有する容器、詳細には、プラスチックボトルまたは類似物に関する。
【背景技術】
【0002】
このタイプのボトルは、その輸送や使用者にとっての注ぎやすさに関連する様々な制約を満たす必要がある一方で、使用されるプラスチック材料の量または材料の輸送に関連するコストを削減するとともに環境への影響を抑えるために、できるだけ軽量である必要がある。食品産業では、特に、安価であって、できるだけ廃棄物を発生させない包装が提供される必要がある。
【0003】
使用者にとって注ぎやすくするために、液体を小さな容量のカップ(通常は、300mL未満)へと注ぐときでさえ、細い開口部の最大寸法は、大まかには40mm未満であり、通常は30mm未満である。したがって、細い開口部とは、本明細書では、その最大寸法が40mm未満の開口部を意味する。このような細い開口部は、直接飲むのに、またはボトルの内容物を80mm未満の最大直径の水コップへと注ぐのに、特に具合よく適合されている。
【0004】
特許文献1には、容器が開示されており、この容器の首部は、矩形のカプセルによって閉止され、ねじ式のキャップの使用を可能にする外側ねじを備えている。矩形のカプセルは、首部の最上部に画定された環状部上にヒートシールされた円板形状の閉止部分を備える。矩形のカプセルのそれぞれの角では、2つの先端部が首部に沿って折り曲げられてヒートシーリングによって固定され、一方、他の2つの先端部が、閉止部分と同じ平面において広がっており、カプセルを取り外すのに用いることができる。特許文献1に開示されたような容器には、容器の本体の周囲に配置されるスリーブラベルが設けられて、内容物についての情報を使用者に表示している。
【0005】
このような容器は、依然として多くの量のプラスチック材料を含んでいる。したがって、このような密封した容器でプラスチック材料のより少ない、および/またはプラスチック材料の使用を最適化した液体充填ボトルを開発する必要性、ならびに/あるいは製造工程を簡単化する必要性が依然としてある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】欧州特許0761560A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の概括的な目的は、プラスチック材料の使用が改善された液体充填ボトルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために、本発明の実施形態は、蓋部材と、本体、および蓋部材によって封止される開口部を有するプラスチックボトル部とを備えた液体充填ボトルを提供し、蓋部材は、
−ボトル部の開口部を環状領域において封止する剥離可能な箔材を備えた閉止部分であって、前記環状領域の外縁によって画定される周囲部を有し、実質的に平面であり前記周囲部によって境界が定められる第1の面を画定する、閉止部分と、
−第2の面を画定するラベル部分であって、閉止部分と共に単一体の箔材の一部となっている、ラベル部分と、を含み、
第2の面は、前記環状領域に対して全体的にずらされており、第2の面と第1の面との比が少なくとも1:2である。第2の面は、例えば、ボトル部の液体内容物の組成および原産地についてのラベル情報を表示することができる。
【0009】
ボトル部は、細い開口部を有しているのが好ましい。細い開口部によって、開口部の寸法が本体の最大寸法より小さいこと、および/または開口部の寸法が40mm未満、好ましくは30mm未満ということが意味されている。
【0010】
有利には、1つのプラスチック材料単一体が、ボトル部を封止することと情報を表示することの両方に対して提供され、それによってスリーブラベルは選択的となる。1つの単一の箔材を用いたこの構成は、ラベル部分の完全性を高め、ラベル部分を破いたり品質低下させたりする危険性を制限することになる(ラベル部分に表示された情報は、蓋部材を取り除いた後に読みやすい)。また、スリーブを付けるステップを省略できるため、製造工程を簡略化することができる。
【0011】
小容量(例えば、150mL〜500mLの間)のボトルについては、ラベル情報は、ボトル部1を把持部分で手に取ったときに容易に読むことができるが、従来のスリーブラベルで表示される情報は手によって隠されてしまう。さらに、首部4は、ねじ山のない、高さの低いものであってもよい。したがって、首部4の高さは、例えば、10mm以下であってもよい。
【0012】
好ましくは、第2の面と第1の面との比は少なくとも1:1である。したがって、ラベル部分が閉止部分の側方延長部として形成されるとき、ラベル部分は、閉止部分の周囲部と少なくとも等しい可能性のある周囲部を有しており、ラベル情報のすべてまたは一部は、環状領域に対してかなりずらされ得る。
【0013】
本発明のボトル部の様々な実施形態では、以下の構成のうちの1つまたは複数を任意選択で行うことができる:
−単一体の箔材は300μm以下の最大厚さであり、厚さは好ましくは一定である、この最大厚さは、例えば、5μm〜200μm、好ましくは10μm〜150μm、さらに好ましくは20μm〜50μmで構成される。
−ボトル部の本体は長手方向軸の周りに延在し、閉止部分はこの長手方向軸と交差する上面部分である。
−本体は、前記長手方向軸の周りで長手方向に延在する仮想円筒部を定め、閉止部分は前記仮想円筒部内にあり、ラベル部分はこの仮想円筒部を越えて突出する。
−ラベル部分は、前記仮想円筒部の外側に完全に延びる自由端部を含む(自由端部は、任意選択でボトル部に貼付され、貼付されていないときは前記仮想円筒部の外側に完全に延びることができる)。
−ラベル部分は自由端部を含み、前記自由端部と前記長手方向軸との間の距離が前記仮想円筒部の直径を超える。
−蓋部材は、閉止部分から延在するタブをさらに含み、このタブは、ラベル部分からある距離を置いて延在する自由端部を有する。
−タブは、タブの自由端部を引っ張ることで閉止部分を遠くへと引き剥がすことができる十分な長さを有し、この自由端部は前記仮想円筒部内に配置される。
−閉止部分は、決定された直径を有する実質的に円板形状のクラウンを画定する。
−ラベル部分は、前記決定された直径以上の長さを有する縁部が設けられた自由端部を含む。
−首部は、閉止部分がヒートシーリングによって固定される環体を含む。
−閉止部分は、基本的には、第1の面において延在し、蓋部材は、前記環体に隣接し閉止部分とラベル部分との間で閉止部分の周囲部のある割合に沿って配置された接合部分を備える。
−ラベル部分は、接合部分で第1の面と交差する第2の面において延在する。
−接合部分は、2つの切り欠き間に配置されてヒンジを形成する。
−周囲部の割合は、1:12以上であり、好ましくは1:6から1:2の間で構成される。
−ラベル部分は、接合部分と自由端部との間でそれぞれ延在し、好ましくは直線の2つの相対する辺を有する。
−単一体の箔材は、前記第2の面上にインク印刷および刻印のうちの少なくとも一方で印がされ、それによってラベル部分はラベル情報を表示する。
−単一体の箔材は、前記ラベル部分の2つの相対する面のそれぞれにおいて画定された2つの第2の面にインク印刷で印がされる。
−前記ラベル部分によって画定された1つのラベルだけが設けられ、本体は透明であり、いずれの追加の材料層によっても覆われていない。
−ボトル部は、150mL、200mL、250mL、330mL、500mL、750mL、1L、または1.5Lのボトル部とすることができる。
−ボトル部材料は、ポリエチレンテレフタレート(PET)材料とすることができる。
−箔材は、例えば、ラッカーによって任意選択で覆われたPET膜といったPET材料で構成されてもよい、10μm〜150μm、好ましくは20μm〜50μmの厚さを好ましくは有している。
−ボトル部材料は、ラッカーによって任意選択で覆われたPET膜といった、PET材料で構成された箔材を備えたポリエチレンテレフタレート(PET)材料とすることができる(PET材料をボトル部および蓋に用いることで、リサイクルを簡単にすることが可能になる)。
【0014】
液体で満たされ蓋部材によって封止されるボトル部を含む包装物を製作する方法も提供される。その方法は:
−第1の面を画定する中央部分、および第2の面を画定する周辺部分を有する単一体の平面箔材を、第2の面と第1の面との比を少なくとも1:2、好ましくは少なくとも1:1として用意するステップ;
−周辺部分の前記第2の面の上に、中央部分からある距離を置いて、ラベル情報を印すステップ;
−開口部を通じて液体で満たされる液体充填ボトルを用意するステップ;
−周辺部分が開口部からある距離を置いて延在するラベル部分を画定するように、開口部を包囲するボトル部の環状領域の上に中央部分を直に固定することによって、前記ボトル部の開口部を封止するステップ;のステップを含む
【0015】
本発明の工程の様々な実施形態では、以下のうちの1つまたは複数が任意選択で行うことができる:
−ボトル部は、射出ブロー成形によって、好ましくは射出延伸ブロー成形によって製作されてもよい。
−単一体の平面箔材は、固定作業および封止作業の前、好ましくはラベル情報を印した後に、切断される。
−ボトル部は、例えば、炭酸でない飲料、好ましくはミネラルウォータといった、液体飲料で満たされてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1の実施形態による液体充填ボトルの上面図である。
図2図1の蓋部材の図である。
図3】本発明の第1の実施形態に従って用いられるように適合されており、蓋部材によって封止する前に液体で満たされた、透明なプラスチックボトル部の図である。
図4】本発明の第2の実施形態による液体充填ボトルの上面図である。
図5】本発明の第3の実施形態に従って、図3のプラスチックボトル部と蓋部材とを組み合わせた図である。
図6】本発明の第4の実施形態による液体充填ボトルの図である。
図7】本発明の第5の実施形態による液体充填ボトルの上面図である。
図8】本発明の第6の実施形態による液体充填ボトルの上面図である。
図9】本発明の第7の実施形態による液体充填ボトルの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
様々な図面において、同じ参照符号が同一または同様の要素を指定するのに用いられる。
【0018】
図1および図3を参照すると、液体充填ボトルは、底面2を有するボトル部1を備えており、底面2から、本体3が、長手方向軸Aに沿って、注ぎ開口部5を形成する環体4aで途切れる首部4まで長手方向に延在する。本体3は、その底部からその上部まで、底面2、下方部分3a、把持部分3b、およびボトル部1の肩部を形成する上方部分3cを有する。首部4は、上方部分3cの延長部として構成されており、ここでは、長手方向軸Aの周りで長手方向にも延在している。この構成は、輸送中における首部領域での破損の危険性を防ぐとともに、ボトル部1同士をそれらの間の空の空間を最小にした状態で梱包できるため、好まれる。ここで、本体3は、実質的に円形の断面を有する管形状を有しており、長手方向軸Aは、鉛直の中心軸であってもよい。しかしながら、他の形状が提供されてもよいこと、および首部4は本体の側方延長部として提供できることは、理解されるべきである。首部4は、蓋部材Cの閉止部分6によって覆われる。
【0019】
液体Lを1リットル超の容量のボトル部1で快適に注ぐために、把持部分3bが、ボトル部1の半分の高さより上であるがボトル部1の全高の4分の3未満に配置されている場合に好ましい。小さい容量のボトルについては、下方部分3aの高さH3が、図3に示すように低くされてもよい。この場合、把持部分3bは円筒形の形態を有している一方、上方部分3cは首部4に向かって先細りとされている。首部4の高さH1は10mm未満である。図3を参照すると、首部4の高さH1はボトル部1の全高の10%未満であり、ボトル部1の容量はこの場合150mL〜400mLとされている。
【0020】
この場合、ボトル部1は、示した実施形態では、単一体のプラスチック材料PETから形成されてもよく、金型でプレフォームを熱ブロー成形することによって成形される。熱ブロー成形は、プラスチック材料を二軸に延伸させることができ、プラスチック材料に剛性を与えることができる。また、熱ブロー成形は、本体3の壁の厚さを、プレフォームの壁の厚さに対して相当に薄くすることができる。ボトル部1の本体3の壁のこの薄い厚さは、考慮される領域に依存して、100μm〜300μmの水準のものとなる可能性があり、材料の節約ひいては重量の低減を実現するために重要である。
【0021】
本体3の長い形状は、延伸ブロー成形工程によって実現され得る。首部4はプレフォームの状態で存在する部分であり、その部分は、プレフォームをボトル部1に変形する過程の間に変更されない。
【0022】
図1および図3をさらに参照すると、ここでは首部4にはいかなるねじも設けられておらず、そのため高さの低いものとなり得る。首部4は、環体4aによって画定された上端の環状の面、もしくは、箔材の上に置かれた固定材料(接着剤の層)を用いて、および/またはヒートシーリングを用いて、箔材もしくは可撓性材料の同様の薄い層によって、閉止することができる。
【0023】
ここで図2を参照すると、液体充填ボトル1には、箔材の材料から作られた蓋部材Cが設けられている。蓋部材Cは、環体4aを全体的に覆って細い開口部5を封じる閉止部分6を(図2の左側部分に見られるように)備えている。蓋部材Cは剥離可能である。周辺部分を引っ張ることで、閉止部分の固定する環状領域6aを環体4aから取り外すことができる。閉止部分は、固定する環状領域6a(図1および図2で具体的に見える)に隣接する周囲部8を有している。周囲部は、この環状領域6aの外縁6bによって実質的に画定され得る。ここで、周囲部8は、円形であるが、矩形、正方形(首部4の形状によって異なる)であってもよい。
【0024】
閉止部分6は、実質的に平面であり前記周囲部8によって境界が定められる第1の面S1を画定している。閉止部分6から延在する任意選択のタブ9は、閉止部分の周囲部を越えて設けられてもよい。
【0025】
図1および図2に示された第1の実施形態では、閉止部分は、決定された直径D2を有する実質的に円板形状のクラウンを画定している。ラベル部分10の自由端部12には、この決定された直径D2以上の長さを有する縁部12aが設けられているのがわかる。
【0026】
この場合、矩形形状を有するラベル部分10が設けられている。ラベル部分10の2つの相対する辺y1、y2は、接合部分Jと自由端部12との間で、閉止部分6から離れるようにそれぞれ延在し、直線である。自由端部9aを備えた従来のタブと比較すると、ラベル部分10は、内容物の組成および原産地に関する情報や他の関連する情報の表示を可能にするより顕著な大きさを有している。タブ9の自由端部9aは、この場合、ラベル部分10からある距離を置いて、好ましくは反対の領域で延在している。ラベル部分10、任意選択のタブ9、および閉止部分6は、最大厚さが300μm以下である単一体で可撓性箔材の一部である。好ましい実施形態では、いずれの追加の補強層をも特に必要としない。材料を節約するために、この単一体の箔材は、200μm以下、好ましくは150μm以下の一定の厚さを有してもよい。
【0027】
図1および図2に示すように、ラベル部分10は、第1の面S1と少なくとも同じ大きさであってラベル情報が印される第2の面S2を画定している。この面S2は、環状領域6aに対して全体的にずらされている。したがって、蓋部材Cがそれの閉止部分6によって液体充填ボトル1の上面部分に固定されれば、ラベル情報を適切に見ることができる。図2には、蓋部材Cの他方の面が示されており、その面には追加の第2の面S2’が画定されている。
【0028】
図面の非限定的な例では、単一体の箔材は、この場合、ラベル部分10の2つの相対する面のうちの少なくとも一方に画定された第2の面S2と任意選択で他方の面S2’とにおいて、インク印刷または任意の他のマーキング技術を用いて印がされる。
【0029】
図2において、ラベル部分10の裏側は、英数字、絵文字、および/または絵による情報が載せられた少なくとも1つの領域10aと、コード化された情報(例えば、バーコード10bを表示する)が載せられた少なくとも1つの領域とに分割されてもよいことがわかる。ラベル情報を表示する面S2’は、ラベル部分10の裏側のすべてまたは一部において広がってもよい。
【0030】
図1には、閉止部分6の領域に少なくとも等しい領域のラベル部分10が示されているが、図4に示すように、面S2と面S1との間の約1:2の比もまた申し分ないものとすることができる。この第2の実施形態では、閉止部分6は、図1および図2に示される閉止部分と同様であるが、ラベル部分10によって画定された面S2がより小さくなっている。この場合、バーコード10bは、ラベル部分10の上面から取り除くことができる(また、他方の面に表示させることもできる)。
【0031】
ラベル部分10によって表示されたラベル情報の視認性を向上させるために、蓋部材Cには、少なくとも1つ、好ましくは2つの切り欠きN1、N2が設けられてもよい。接合部分Jは、2つの切り欠きN1、N2の間に配置されてヒンジ11またはヒンジ領域を形成している。したがって、ラベル部分10は、閉止部分が延在する第1の面に対して任意選択で傾斜されてもよい。この場合、ラベル部分10は、接合部分Jで第1の面と交差する第2の面において延在する。
【0032】
もちろん、当業者は、蓋部材Cを破ることなく取り除くことができるほど十分な接合部分Jの幅を選択することになる。好ましくは、接合部分Jの幅は直径D2の半分以上である。
【0033】
閉止部分6に対してラベル部分10を折り曲げると、ラベル情報を側方の位置から容易に読むことができる。ラベル部分10は、閉止部分6に対して角度がずれて垂れ下がったフラップと見なすことができる(角度は、例えば10°〜80°で構成されている)。
【0034】
第1の実施形態および第2の実施形態では、図1図2、および図4に示されるように、接合部分Jは、環体4aに隣接しつつ、閉止部分6とラベル部分10との間で閉止部分6の周囲部8のある割合に沿って配置されていることがわかる。この場合、この割合は、ラベル部分10が側方延長部として形成されるように小さな割合となっているが、より概括的には、この割合は1:12から1:1の間で構成され得る。図1図2図4図6、および図8の例では、この割合は1:6から1:2の間で構成される。図7の例では、この割合は1:2を若干上回っており、一方、図8の例では、接合部分Jは閉止部分6を連続的に包囲している。蓋部材Cの厚さを最小限にしつつ、液体充填ボトル1の輸送中にラベル部分10が破れるのを回避するために、1:12を超える割合は良い妥協点と合致する。
【0035】
蓋部材Cは、固定されると、ボトル部1において液体Lの上で発生され得る圧力を閉じ込めることができる一方で、タブ9またはラベル部分10を長手方向軸Aと概して平行な動きで引っ張ることによって、前記蓋部材Cを容易に開けることができる。
【0036】
プラスチックの箔材の引張強度は、例えば、40N/m〜300N/m、好ましくは50N/m〜200N/mとされ得る。より概括的には、(首部4の最上部に置かれる上面部分として固定される)ラベル部分10および閉止部分6は、折り曲げ可能なシート状のプラスチックで一体に形成される。プラスチックの箔材は、ラベル部分10の両面に、例えばインク印刷によって、情報が印され得るように、可撓性多層シートのプラスチックを用いて得られる。
【0037】
ここで図1および図5図9を参照すると、ラベル部分10は、円筒形、円錐形、角柱形、または角錐形を有し得る本体3によって決定される仮想包囲体13を越えて突出している。首部4および閉止部分6は、この場合、この仮想包囲体13の内側に留まり、閉止部分6は長手方向軸Aと交差している。図5および図7によれば、本体3は、仮想円筒部(この仮想円筒部は上限がない)、またはこの長手方向軸Aの周りで長手方向に上限なく延在する同様の包囲体13を定める。この構成は、図1図6図8、および図9においても用いられている。ボトル本体3の長手方向軸Aは、この場合、本体3および首部4の両方について中心の対称軸である。この場合、仮想包囲体13は、ボトル本体3と同じ直径D1を有する事実上の円筒形である。
【0038】
図7の例に関して、概して正方形の断面を有する本体3も仮想円筒部に内接されており、ラベル部分10が上記の仮想包囲体13から突出しているのがわかる。
【0039】
図1図5図6図8、および図9において、ラベル部分10の自由端部12は、仮想円筒部の外側に完全に延びているのがわかる。あるいは、自由端部12は、ボトル部に貼付することもでき、そのようにすることで、仮想円筒部の外周にまたはその近傍に延在することになる。重力の影響がある場合、ラベル部分10の自由端部12は、閉止部分6の位置の下方へと延在し、ラベル情報もボトル部1に対して側方にずれた位置から読むことができる。したがって、従来のねじ込み式のキャップの上面に表示されている情報と比較して、自由端部12に隣接して表示されたラベル部分10の情報については、少なくとも横方向の視点からの視認性が向上される(ラベルを最大化することなく目を引く表示である)。これは、店の棚やラックに収納されているボトル部に対して、ボトル部1の上部が上方の板に隣接している場合に、特に当てはまる。
【0040】
蓋部材Cのこのような構成によって、液体充填ボトル1には、前記ラベル部分10によって画定された1つだけのラベルが設けられてもよい。その結果、本体3が図3および図5に示すような透明なプラスチック材料から作られているので、液体Lは本体3の壁を通して全体的に見ることができる。換言すれば、本体3は、何らかの追加の材料層によって覆われておらず、ボトル部は工程を一回少なくして作ることができる。より多くの情報を追加する必要がある場合は、スリーブラベル14が図6の例示の実施形態にあるように設けられてもよい。代替または追加で、ラベル部分10は、ラベル情報を表示するための有用な面S2を大きくするために、図6に示すように、自由端部12の近くで大きくされてもよい。
【0041】
図1および図2を参照すると、任意選択のタブ9は、タブ9の自由端部9aを引っ張ることで前記閉止部分6を遠くへと引き剥がすことができる十分な長さを有しているが、ラベル部分10よりもかなり小さい大きさとなっている。具体的には、自由端部9aは、本体3によって画定された仮想円筒部内に配置されている。タブ9の寸法は大きくても約8mmであり得るが、図2に示すように、環状領域6aとラベル部分10の自由端部12との間の距離x2+x3は、少なくとも20mmに等しい。
【0042】
閉止部分6は円形状などであり得る。内径(この場合、開口部5の直径に実質的に相当する)は、典型的には12mmより大きく、好ましくは15mmより大きく、例えば15〜20mmもしくは20mm〜25mm、または25mm〜30mmのものであり得る。環状領域の幅は、1から15mm、好ましくは2から10mm、好ましくは3から5mmであり得る。外径(典型的には縁6bによって画定される)は、15mmより大きく、好ましくは20mmより大きく、例えば、20mm〜23mm、23mm〜25.5mm、25.5mm〜27.5mm、27.5mm〜30mm、または30mm〜35mmのものであり得る。したがって、固定する環状領域6aの外周の長さは、約45mmより長く、好ましくは60mmより長くなり得る。広い幅は、固定をより容易に行う上で有用であり得る。
【0043】
図1図2図5図6図7、および図8に示した実施形態では、ラベル部分10は、細長い形状、矩形、楕円形、または台形を有している。図5および図6を参照すると、ラベル部分10の長さD3は、例えば、仮想円筒形または同様の仮想包囲体13の直径D1以上である。自由端部12と長手方向軸Aとの間の距離も、直径D1を超えていてもよい。
【0044】
図2を参照すると、閉止部分6の特徴的な大きさx1は、環体4aが円形である場合に直径D1に等しくなることができ、この場合には、距離x2以下である。ラベル情報がこの距離x2に沿って延在するため、ラベル部分10は、ボトル部1の内容物に関するすべての組成データを表示するのに特に適している。細長くされたラベル部分10を備えた蓋部材Cのこの構成は、図1図2図5図6、および図8に示す実施形態において用いられていることがわかる。あるいは、図4図7、および図9に示すように、ラベル部分10が図1および図2に示すような先端状のタブ9よりも相当に大きな寸法を有するように、自由端部12の長さが十分に長い状態で、距離x2は短くされてもよい。
【0045】
図4を参照すると、蓋部材Cはより小さいラベル部分10を有しており、そのラベル部分10には、閉止部分6によって画定された面S1(上方から視認可能)の半分に少なくとも等しい面S2(これもまた上方から視認可能)が設けられている。このラベル部分10は、情報を表示し、蓋部材Cを取り外すのに使用できる。自由端部12は、この場合、上記で定めた仮想円筒形を越えて突出することはないが、この仮想円筒形に隣接している。
【0046】
図5および図6にそれぞれ示す第3および第4の実施形態では、ラベル部分10は、第1の実施形態のように、本体3によって画定された円筒形の容積を越えて突出しており、2つの直線で平行な辺y1、y2を備えている。ラベル部分10は、側方延長部として形成されており、同一のボトル部1の列で束を形成することができるように、一方向のみに向かって延在している。同一のボトル部1では、それぞれのラベル部分は、ボトル部1の列によって画定される大まかな方向に直交する大まかな方向に配向させることができる。接合部分Jは、第1の実施形態のように切り欠きN1、N2の間で画定されず、ラベル部分10が蓋部材Cを取り外すための引き上げ手段を定めている(追加のタブ9は設けられていない)。
【0047】
図6に示す液体充填ボトル1の第4の実施形態は、図5に示す第3の実施形態から、自由端部12が大きくされ、かつスリーブラベル14が設けられている点においてのみ異なっている。もちろん、スリーブラベル14は、第4の実施形態から取り除かれてもよいし、または他の実施形態のいずれかにおいて用いられてもよい。
【0048】
ここで図7を参照すると、本体3が、円筒形に対応する仮想包囲体13に内接された概して正方形の断面を有している、第5の実施形態が示されている。開口部5は、ここでは円形であるが、任意の他の適切な形状も利用可能である。例えば、開口部5は、注ぎ口を形成するように三角形状に形成されてもよい。
【0049】
ラベル部分10の自由端部12は、この仮想包囲体13を越えて突出している。単一体の箔材から作られた蓋部材Cは、蓋部材Cの長さD3を画定する長軸を有する楕円形である。閉止部分6は楕円の第1の半分に配置されており、ラベル情報を表示する第2の面S2は第2の半分に配置されているため、この第2の面S2は、蓋部材Cを固定するために用いられる環状領域6aに対して全体的にずらされている。直径D2と長さD3との比は、この場合、2:3未満であることがわかる。
【0050】
図8に示す第6の実施形態を参照すると、蓋部材Cには、この場合、長手方向軸Aに向かって先細りとされたラベル部分10が設けられている。自由端部12は大きくされており、ラベル部分10の2つの大きな領域または面S2、S2’は、情報を表示するために用いられる。少なくとも2つの同一の面を用いることは、例えば、2つの言語が情報を表示するのに用いられる必要がある場合に(例えば、2つの公用語がある国/州において)、有用であり得る。
【0051】
この場合、直線の辺y1、y2は、収束していき、約30°〜60°の角度αを定めている。より概括的には、閉止部分6の周囲部8の大きな割合に沿って延在するラベル部分10を備えた蓋部材Cが設けられてもよく、そのとき少なくとも30°の角度が2つの相対する辺y1、y2によって画定される。直線のまたは湾曲されたヒンジ11は、接合部分Jにおいて任意選択で画定されてもよい。このようなヒンジは、環状領域6aに影響することなく、ラベル部分10の折り曲げを可能にする。
【0052】
ラベル部分10の自由端部12aは、例えば接着剤を用いて、取り外し可能な固定によってボトル部1に貼り付けることができる。接着剤材料は、ボトル部およびラベル部分10の一方により強固に固定されてもよい。
【0053】
図9を参照すると、蓋部材Cのラベル部分10が、閉止部分6を挟んだ2つの向かい合う側で延在している第7の実施形態が示されている。したがって、2つの面S2、S2’は、ラベル部分10の2つの自由端部12a、12a’の近くでそれぞれ画定されている。情報を表示するのに2つの言語が使われる場合、この構成はボトル部1の配置の変更を許容する(第1の言語用の第1の側と、第1の側の反対にある第2の言語用の第2の側)。ラベル部分10が、直線の複数の外縁を備えた多角形、楕円形、または任意適切な形状を確定してもよいことは理解されるべきである。
【0054】
本発明は、好ましい実施形態に関連して説明された。しかしながら、これらの実施形態は単なる例であり、本発明はそれらに制約されない。他の変形形態および改良形態が、添付の特許請求の範囲によって定められる本発明の範囲内において容易に行うことができ、したがって、本発明は以下の特許請求の範囲によって限定されることだけが意図されていることは、当業者によって理解されるであろう。もちろん、ボトル部1は、炭酸でないミネラルウォータまたは発泡性のミネラルウォータに決して限定されず、すべての種類の流動性の製品、例えば、フルーツジュース、牛乳または発酵乳製品(例えばヨーグルト)などの牛乳からできた飲料、ソースまたは調味料(ケチャップ、マスタード、ドレッシングなど)、非食品の液体(脱イオン水、洗浄剤、洗剤など)といった、流動性の大きいまたは小さい食用または非食用の液体を含むように意図され得る。したがって、「液体」という用語は、プラスチック容器をあらゆる流動性の製品で満たすことができるため、制限された様態で理解されるべきではない。
【0055】
以下の特許請求の範囲でのあらゆる参照符号は、特許請求の範囲を限定するとして解釈されるべきではない。「備える、含む(comprise)」という動詞およびその活用形の使用が、任意の請求項で定義される要素を除く任意の他の要素の存在を排除しないことは明白である。要素に先立つ「1つ(aまたはan)」という言葉は、その要素が複数で存在することを排除することはない。
【符号の説明】
【0056】
1 ボトル部
3 本体
4 首部
4a 環体
4a 環状領域
5 開口部
6 閉止部分
6a 環状領域
8 周囲部
9 タブ
9a 自由端部
10 ラベル部分
12 自由端部
12a 自由端部
12a 縁部
A 長手方向軸
C 蓋部材
D2 直径
J 接合部分
N1 切り欠き
N2 切り欠き
S1 第1の面
S2 第2の面
S2’ 第2の面
y1 辺
y2 辺
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9