(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6063936
(24)【登録日】2016年12月22日
(45)【発行日】2017年1月18日
(54)【発明の名称】音楽団体をビデオ録画および録音するためのシステム
(51)【国際特許分類】
H04N 5/91 20060101AFI20170106BHJP
H04N 5/76 20060101ALI20170106BHJP
【FI】
H04N5/91 C
H04N5/76 Z
【請求項の数】20
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2014-518907(P2014-518907)
(86)(22)【出願日】2012年6月26日
(65)【公表番号】特表2014-529384(P2014-529384A)
(43)【公表日】2014年11月6日
(86)【国際出願番号】US2012044158
(87)【国際公開番号】WO2013003323
(87)【国際公開日】20130103
【審査請求日】2015年5月18日
(31)【優先権主張番号】13/169,654
(32)【優先日】2011年6月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504041169
【氏名又は名称】ファースト プリンシプルズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100095577
【弁理士】
【氏名又は名称】小西 富雅
(74)【代理人】
【識別番号】100100424
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 知公
(74)【代理人】
【識別番号】100179202
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 誠司
(74)【代理人】
【識別番号】100188411
【弁理士】
【氏名又は名称】阪下 典子
(72)【発明者】
【氏名】ラニエレ, キース, エー
【審査官】
梅本 達雄
(56)【参考文献】
【文献】
特表2003−521005(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/76 − 5/956
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して互いにリンクされる複数のリードコンピュータと、
複数の奏者ワークステーションであって、各奏者ワークステーションが音楽団体の個々の奏者に関連付けられる、複数の奏者ワークステーションと、
音声信号を取り込み、該音声信号を送信可能な形に変換する複数の音声の受信機および送信機であって、該複数の音声の受信機および送信機の少なくとも各一つは前記複数の奏者ワークステーションの少なくとも一つと関連付けられる、複数の音声の受信機および送信機と、
映像を取り込み、該映像を送信可能な形に変換する複数の映像の受信機および送信機であって、該複数の映像の受信機および送信機の各一つは前記奏者ワークステーションの少なくとも一つと関連付けられる、複数の映像の受信機および送信機と、
前記音声の受信機および送信機と前記映像の受信機および送信機からの信号を受け取り処理する記憶装置およびプロセッサと、
前記送信可能な音声信号を前記記憶装置に保存する記録装置と、
前記送信可能な映像を前記記憶装置に保存する別の記録装置と、
各々の前記音声の受信機および映像の受信機から前記記憶装置および前記プロセッサが受け取り処理した前記信号の再生の出力を行う出力装置と、を備えるシステムであって、
前記複数のリードコンピュータの各々は、楽曲の選択および前記ネットワークを介して前記リードコンピュータへ送信される一人または複数の個々の奏者の前記送信可能な音声信号および映像の選択の処理を行うためのリードコンピュータ・プロセッサを含み、
前記複数のリードコンピュータの各々は、一人または複数の個々の奏者の前記送信可能な音声信号および映像であって選択されたものと、選択された前記楽曲とを表示し再生するための一つまたは複数の画像ウインドウを有する表示装置を備え、
前記送信可能な音声信号および映像の選択は、ビデオ録画された個々の奏者の演奏であって、前記記録装置及び前記別の記録装置により前記送信可能な音声信号および映像として前記記憶装置に保存された演奏、ビデオ録画された複数の奏者の演奏であって、前記記録装置及び前記別の記録装置により前記送信可能な音声信号および映像として前記記憶装置に保存された演奏、および、ビデオ録画された楽団全体の演奏であって、前記記録装置及び前記別の記録装置により前記送信可能な音声信号および映像として前記記憶装置に保存された演奏の少なくとも一つの選択である、システム。
【請求項2】
前記表示装置は、グラフィカル・ユーザ・インタフェースを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記音声の受信機および送信機と前記映像の受信機および送信機からの信号は、弦楽器奏者、木管楽器奏者、金管楽器奏者、打楽器奏者、歌手、または、それらの組合せからなる群から選択される個々の奏者に関連付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記弦楽器奏者に関連付けられる信号は、バイオリン奏者、ヴィオラ奏者、ヴィオル奏者、チェロ奏者、コントラバス奏者、リュート奏者、ツィター奏者、ハープ奏者からなる群から選択される奏者に関連付けられる信号である、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記金管楽器奏者に関連付けられる信号は、トランペット奏者、コルネット奏者、トロンボーン奏者、チューバ奏者、ホルン奏者、バリトン奏者、フリューゲルホルン奏者からなる群から選択される奏者に関連付けられる信号である、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記木管楽器奏者に関連付けられる信号は、フルート奏者、トランスヴェルスフルート奏者、オーボエ奏者、イングリッシュホルン奏者、クラリネット奏者、バセットホルン奏者、バスーン奏者、サクソフォン奏者からなる群から選択される奏者に関連付けられる信号である、請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
前記打楽器奏者に関連付けられる信号は、ドラム奏者、シンバル奏者、カスタネット奏者、オーケストラベル奏者、トライアングル奏者、ウッドブロック奏者、タンバリン奏者、マラカス奏者、ギロ奏者、ティンパニ奏者、木琴奏者、鉄琴奏者、マリンバ奏者、マリンバ−木琴奏者、チャイム奏者、ピアノ奏者、ハープシコード奏者、オルガン奏者からなる群から選択される奏者に関連付けられる信号である、請求項3に記載のシステム。
【請求項8】
前記歌手に関連付けられる信号は、ソプラノ歌手、メゾソプラノ歌手奏者、コントラルト歌手、カウンターテノール歌手、テノール歌手、バリトン歌手、バス歌手、ジャズスタイルの歌手、ロックスタイルの歌手、ポップスタイルの歌手、ブルーススタイルの歌手、カントリースタイルの歌手、民俗音楽スタイルの歌手からなる群から選択される歌手に関連付けられる信号である、請求項3に記載のシステム。
【請求項9】
前記複数のリードコンピュータは、指揮者コンピュータ、主席第1バイオリン・コンピュータ、主席第2バイオリン・コンピュータ、主席チェロ・コンピュータ、主席コントラバス・コンピュータ、主席ヴィオラ・コンピュータ、主席フルート・コンピュータ、主席オーボエ・コンピュータ、主席クラリネット・コンピュータ、主席バスーン・コンピュータ、主席ホルン・コンピュータ、主席トランペット・コンピュータ、主席トロンボーン・コンピュータ、主席チューバ・コンピュータ、主席ピアノ・コンピュータ、主席ハープ・コンピュータ、主席ドラム・コンピュータ、主席リュート・コンピュータ、主席歌手・コンピュータ、主席ティンパニ・コンピュータからなる群から選択される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記複数の奏者ワークステーションは、第1バイオリン奏者ワークステーション、第2バイオリン奏者ワークステーション、ヴィオラ奏者ワークステーション、チェロ奏者ワークステーション、コントラバス奏者ワークステーション、リュート奏者ワークステーション、ツィター奏者ワークステーション、ハープ奏者ワークステーション、フルート奏者ワークステーション、オーボエ奏者ワークステーション、イングリッシュホルン奏者ワークステーション、クラリネット奏者ワークステーション、バセットホルン奏者ワークステーション、バスーン奏者ワークステーション、サクソフォン奏者ワークステーション、トランペット奏者ワークステーション、コルネット奏者ワークステーション、トロンボーン奏者ワークステーション、チューバ奏者ワークステーション、コントラバスチューバ奏者ワークステーション、ホルン奏者ワークステーション、ドラム奏者ワークステーション、シンバル奏者ワークステーション、カスタネット奏者ワークステーション、ゴング奏者ワークステーション、オーケストラベル奏者ワークステーション、タンバリン奏者ワークステーション、マラカス奏者ワークステーション、ギロ奏者ワークステーション、ティンパニ奏者ワークステーション、木琴奏者ワークステーション、鉄琴奏者ワークステーション、マリンバ奏者ワークステーション、マリンバ−木琴奏者ワークステーション、チャイム奏者ワークステーション、ピアノ奏者ワークステーション、ハープシコード奏者ワークステーション、オルガン奏者ワークステーション、歌手ワークステーション、または、それらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記複数のリードコンピュータは、少なくとも一つの補助コンピュータを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記補助コンピュータは、補助第1バイオリン・コンピュータ、補助主席第2バイオリン・コンピュータ、補助主席チェロ・コンピュータ、補助コントラバス・コンピュータ、補助主席ヴィオラ・コンピュータ、補助フルート・コンピュータ、補助主席オーボエ・コンピュータ、補助主席クラリネット・コンピュータ、補助主席バスーン・コンピュータ、補助主席ホルン・コンピュータ、補助主席トランペット・コンピュータ、補助トロンボーン・コンピュータ、補助チューバ・コンピュータ、補助主席ピアノ・コンピュータ、補助主席ハープ・コンピュータ、補助ドラム・コンピュータ、補助主席ティンパニ・コンピュータ、補助主席リュートコンピュータ、補助主席歌手コンピュータ、または、それらの組合せからなる群から選択される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
ネットワークを介して互いにリンクされる複数のリードコンピュータと、
複数の奏者ワークステーションであって、各奏者ワークステーションが音楽団体の個々の奏者に関連付けられる、複数の奏者ワークステーションと、
前記複数の奏者ワークステーションのうちの単一の奏者ワークステーションにおいて音声信号および映像を捕らえて、音声と映像の信号を送信可能な形式に変換するための、前記複数の奏者ワークステーションの第1の奏者ワークステーションに位置する奏者ワークステーションの音声および映像の受信機および送信器と、
前記複数の奏者ワークステーションの一つまたは複数の他の奏者ワークステーションにおいて音声信号および映像を捕らえて、音声と映像の信号を送信可能な形式に変換するための、複数の音声および映像の受信機および送信機と、
前記単一の奏者ワークステーションおよび前記一つまたは複数の他の奏者ワークステーションから、前記奏者ワークステーションの音声および映像の受信機および送信器、ならびに、前記複数の音声および映像の受信機および送信機により捕らえられ前記送信可能な形式に変換された前記音声および映像の信号を受け取るための記憶装置およびプロセッサと、
前記記憶装置からの前記音声と映像の信号の選択された再生を出力するための出力装置と、を含むシステムであって、
前記選択された再生は、前記一つまたは複数の他の奏者ワークステーションの再生と共に出力され、前記ネットワークを介して前記複数のリードコンピュータに送信される、前記単一の奏者ワークステーションに関連付けられる前記音楽団体の単一の奏者による演奏であり、
前記複数のリードコンピュータの各々は、楽曲の選択、および前記ネットワークを介して前記リードコンピュータに送信される、一人または複数の個々の奏者の前記送信可能な音声信号および映像の選択の処理のためのリードコンピュータ・プロセッサを含み、
前記リードコンピュータの各々は、一人または複数の奏者の前記送信可能な音声信号および映像であって選択されたものと、前記選択された楽曲とを表示し再生する一つまたは複数の画像ウインドウを有する表示装置を含む、システム。
【請求項14】
前記演奏はビデオ録画された演奏である、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記ビデオ録画された演奏は音声および映像の信号を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記音声と映像の信号は、弦楽器奏者、木管楽器奏者、金管楽器奏者、打楽器奏者、歌手、または、それらの組合せからなる群から選択される奏者に関連付けられる、請求項13のシステム。
【請求項17】
前記複数のリードコンピュータは、指揮者コンピュータ、主席第1バイオリン・コンピュータ、主席第2バイオリン・コンピュータ、主席チェロ・コンピュータ、主席コントラバス・コンピュータ、主席ヴィオラ・コンピュータ、主席フルート・コンピュータ、主席オーボエ・コンピュータ、主席クラリネット・コンピュータ、主席バスーン・コンピュータ、主席ホルン・コンピュータ、主席トランペット・コンピュータ、主席トロンボーン・コンピュータ、主席チューバ・コンピュータ、主席ピアノ・コンピュータ、主席ハープ・コンピュータ、主席ドラム・コンピュータ、主席リュート・コンピュータ、主席歌手コンピュータおよび主席ティンパニ・コンピュータからなる群から選択される、請求項13のシステム。
【請求項18】
前記複数の奏者ワークステーションは、第1バイオリン奏者ワークステーション、第2バイオリン奏者ワークステーション、ヴィオラ奏者ワークステーション、チェロ奏者ワークステーション、コントラバス奏者ワークステーション、リュート奏者ワークステーション、ツィター奏者ワークステーション、ハープ奏者ワークステーション、フルート奏者ワークステーション、オーボエ奏者ワークステーション、イングリッシュホルン奏者ワークステーション、クラリネット奏者ワークステーション、バセットホルン奏者ワークステーション、バスーン奏者ワークステーション、サクソフォン奏者ワークステーション、トランペット奏者ワークステーション、コルネット奏者ワークステーション、トロンボーン奏者ワークステーション、チューバ奏者ワークステーション、コントラバスチューバ奏者ワークステーション、ホルン奏者ワークステーション、ドラム奏者ワークステーション、シンバル奏者ワークステーション、カスタネット奏者ワークステーション、ゴング奏者ワークステーション、オーケストラベル奏者ワークステーション、タンバリン奏者ワークステーション、マラカス奏者ワークステーション、ギロ奏者ワークステーション、ティンパニ奏者ワークステーション、木琴奏者ワークステーション、鉄琴奏者ワークステーション、マリンバ奏者ワークステーション、マリンバ木琴奏者ワークステーション、チャイム奏者ワークステーション、ピアノ奏者ワークステーション、ハープシコード奏者ワークステーション、オルガン奏者ワークステーション、歌手ワークステーション、または、それらの組合せからなる群から選択される、請求項13のシステム。
【請求項19】
前記複数のリードコンピュータは少なくとも一つの補助コンピュータを含む、請求項13のシステム。
【請求項20】
前記補助コンピュータは、補助第1バイオリン・コンピュータ、補助主席第2バイオリン・コンピュータ、補助主席チェロ・コンピュータ、補助コントラバス・コンピュータ、補助主席ヴィオラ・コンピュータ、補助フルート・コンピュータ、補助主席オーボエ・コンピュータ、補助主席クラリネット・コンピュータ、補助主席バスーン・コンピュータ、補助主席ホルン・コンピュータ、補助主席トランペット・コンピュータ、補助トロンボーン・コンピュータ、補助チューバ・コンピュータ、補助主席ピアノ・コンピュータ、補助主席ハープ・コンピュータ、補助ドラム・コンピュータ、補助主席ティンパニ・コンピュータ、補助主席リュート奏者、補助主席歌手コンピュータ、または、それらの組合せからなる群から選択される請求項19のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して音楽団体をビデオ録画および録音するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
Calelloの米国特許第6,506,967号は、予め録音された音楽的なアレンジを教授するための仕組みおよび方法を提供している。予め録音された音楽のトラックは、音楽の演奏におけるソプラノパート、アルトパート、バリトンパートやバスパートなどの特定の音楽のパートの音量を強調し、これにより歌手の音楽的トレーニングを提供する。デジタルペン、英数字キーボード、マウス、音楽キーボードの少なくとも一つを用いて楽曲の構成を編集し、編集した楽曲の構成を演奏者に表示するための楽曲システム及び方法が開発されてきた。演奏者ステーションは、オーケストラ配列において作曲者ステーションに接続されていてもよい。手書き認識システムにより、デジタルペンの動きを処理して、楽曲における一つまたは複数の手書きの編集を特定するようにしてもよい。手書きの編集はデジタル表記フォーマットに変換しても良く、作曲者ステーションから一つまたは複数の演奏者ステーションへ送られてもよい。
【0003】
Sitrickの米国特許第6,084,168号は、楽曲通信のシステム、アーキテクチャおよび方法を提供する。譜面台の形のシステムコントローラを、ピッチ(音の高さ)、コード(和音)、テンポ、キー(長調/短調)を含む楽曲の構成の編集に用いてもよい。個々の音楽ワークステーションは、譜面台(例えば演奏者用スタンドまたは指揮者用スタンド)の形であってもよい。個々の音楽ワークステーションは、ネットワークによりシステムコントローラにリンクされていてもよい。楽曲の編集された構成は、システムコントローラから、選択した演奏者の演奏者用スタンドまで送られてもよく、選択した演奏者の演奏者用スタンドに表示されてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
音楽団体における個々の演奏者に同時に焦点を当て、音楽団体における個々の演奏者の音楽の演奏を録音し、音楽の演奏のデータベースを編集し、ユーザーが個々の演奏者の演奏または演奏者の組合せの演奏を選んでオリジナルの音源と併せて再生できるようにする、音楽団体をビデオ録画するシステムに対する需要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
システムは、複数のリードコンピュータと、複数の演奏者ワークステーションと、音声信号を取り込み、音声信号を送信可能な形に変換する複数の音声受信機および送信機であって、少なくとも各一つの音声受信機および送信機が各演奏者と関連付けられる複数の音声受信機および送信機と、映像を取り込んで、映像を送信可能な形に変える複数のビデオ映像受信機および送信機であって、少なくとも各一つのビデオ映像受信機および送信機が各演奏者と関連付けられる、複数のビデオ映像受信機および送信機と、信号を受け取り、処理し、音声受信機および送信機とビデオ映像受信機および送信機からの、背景音としての他の演奏者による音の歪のフィルタリングを行う記憶装置およびプロセッサと、各々の音声受信機およびビデオ映像受信機の出力のための出力装置と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、指揮者コンピュータを含む複数のリードコンピュータを例示する。
【
図2】
図2は、コンサートマスターがオーケストラを指揮する場合の複数のリードコンピュータの例を提供する。
【
図3】
図3は、リードコンピュータのブロック図を例示する。
【
図4】
図4は、指揮者コンピュータを他のリードコンピュータにリンクする例を示す。
【
図5】
図5は、指揮者コンピュータ101が他のリードコンピュータにリンクされる例を示す。
【
図6】
図6は、音楽団体が指揮者無しで演奏する場合の、主席第1バイオリン・コンピュータを他のリードコンピュータにリンクする例を示す。
【
図7】
図7は、主席オーボエ・コンピュータをリードコンピュータにリンクする例を示す。
【
図8】
図8は、主席トランペット・コンピュータをリードコンピュータ(例えば指揮者コンピュータ、主席ホルン・コンピュータ、主席トロンボーン・コンピュータ、主席チューバ・コンピュータ)にリンクする例を提供する。
【
図9】
図9は、演奏者ワークステーションの例を例示する。
【
図10】
図10は、演奏者ワークステーションのブロック図を例示する。
【
図11】
図11は、ヴィオラ奏者ワークステーションにリンクされる主席ヴィオラ・コンピュータを表す。
【
図12】
図12は、複数のチェロ奏者ワークステーションを主席チェロ・コンピュータにリンクする例を示す。
【
図13】
図13は、主席クラリネット・コンピュータをネットワーク900を介して複数のクラリネット奏者ワークステーションにリンクする例を提供する。
【
図14】
図14は、複数のフルート奏者ワークステーションにリンクされる主席フルート・コンピュータの例を提供する。
【
図15】
図15は、複数の弦楽器奏者ワークステーションに対する主席第1バイオリン・コンピュータの図である。
【
図16】
図16は、主席オーボエ・コンピュータをフルート奏者ワークステーション、オーボエ奏者ワークステーション、イングリッシュホルン奏者ワークステーション、クラリネット奏者ワークステーション、バセットホルン奏者ワークステーション、バスーン奏者ワークステーション、サクソフォン奏者ワークステーションにリンクする例を示す。
【
図17】
図17は、指揮者コンピュータを主席第1バイオリン・コンピュータ、主席第2バイオリン・コンピュータ、複数の第1バイオリン奏者ワークステーションおよび複数の第2バイオリン・ワークステーションにリンクする例を示す。
【
図18】
図18は、他のリードコンピュータにリンクされるゲスト指揮者コンピュータの例を示す。
【
図19】
図19は、複数の第1バイオリン奏者ワークステーションおよび複数の第2バイオリン奏者ワークステーションにリンクされる主席第1バイオリン・コンピュータの例を提供する。
【
図20】
図20は、主席第2バイオリン・コンピュータを指揮者コンピュータ、主席第1バイオリン・コンピュータ、複数の第1バイオリン奏者ワークステーション、および、複数の第2バイオリン奏者ワークステーションにリンクする例を表す。
【
図21】
図21は、複数の打楽器奏者ワークステーションにリンクされる主席ティンパニ・コンピュータを表す。
【
図22】
図22は、複数の金管楽器奏者ワークステーションにリンクされる主席トランペット・コンピュータを例示する。
【
図23】
図23は、主席トロンボーン・コンピュータをトロンボーン奏者ワークステーションとチューバ奏者ワークステーションにリンクする例を表す。
【
図24】
図24は、音楽団体をビデオ録画するためのシステムの好ましい実施例を示す。
【
図25】
図25は、複数のリードコンピュータと、複数の演奏者ワークステーションと、音声信号を取り込み、音声信号を送信可能な形に変換する複数の音声受信機および送信機であって、少なくとも各一つの音声受信機および送信機が各演奏者と関連付けられる、複数の音声受信機および送信機と、映像を取り込んで、映像を送信可能な形に変える複数のビデオ映像受信機および送信機であって、少なくとも各一つのビデオ映像受信機および送信機は、各演奏者と関連付けられる、複数のビデオ映像受信機および送信機と、信号を受け取り、処理し、音声受信機および送信機とビデオ映像受信機および送信機からの、背景音としての他の演奏者による音の歪のフィルタリングを行う記憶装置およびプロセッサと、各々の音声受信機およびビデオ映像受信機の出力のための出力装置と、を備えるシステムを例示する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明を、図面を参照して記述する。本発明の様々な実施形態は、当業者にとって明らかである。本発明は、複数のリードコンピュータと、複数の演奏者ワークステーションと、音声信号を取り込み、音声信号を送信可能な形に変換する複数の音声受信機および送信機であって、少なくとも各一つの音声受信機および送信機が各演奏者と関連付けられる複数の音声受信機および送信機と、映像を取り込んで、映像を送信可能な形に変換する複数のビデオ映像受信機および送信機であって、少なくとも各一つのビデオ映像受信機および送信機が各演奏者と関連付けられる、複数のビデオ映像受信機および送信機と、信号を受け取り、処理し、音声受信機および送信機とビデオ映像受信機および送信機からの、背景音としての他の演奏者による音の歪のフィルタリングを行う記憶装置およびプロセッサと、各々の音声受信機およびビデオ映像受信機の出力のための出力装置と、を備えるシステムである。
【0008】
システムは、演奏者らが演奏する間、音楽団体内の個々の演奏者の音声やビデオ映像を記録するのに用いてもよい。音楽団体は、ロックバンド、ジャズバンド、オーケストラ、弦楽合奏、吹奏楽アンサンブル、声楽アンサンブル、クワイア、アカペラグループ、マーチングバンド、リズムアンドブルースアンサンブル、教会アンサンブル、民族調アンサンブル、パーカッションアンサンブル、室内楽アンサンブル、ブラスアンサンブル、ブルーグラスバンド、カントリーバンド、ヒップホップバンド、ラップグループ、メタルグループ、パンクグループ、スインググループ、ファンクグループ、フュージョングループ、テクノグループ、ミリタリーアンサンブルなど、楽器のどのようなアンサンブルから成るものであってもよい。音楽団体または個々の演奏者の演奏を再生する間、個々の演奏者の演奏を見たり聞いたりしてもよく、あるいは、所望により、別々の演奏者の音声信号やビデオ映像信号を組み合わせてもよい。所望により、音楽団体は記録された様々な楽器をミックスしたり適合させたりしてもよい。音楽団体は、所望のバリエーションを決定するために、いかなるときでも、記録された楽器を加えたり、除外したりしてもよい。音楽団体は、全ての楽器を所定の一時期に記録することを要求されない。システムは、必要に応じて、時間をかけて楽器を追加することを可能とする。
【0009】
システムは、一つまたは複数のリードコンピュータを含むものとしてもよい。
図1は、指揮者コンピュータ101、主席第1バイオリン・コンピュータ102(すなわち、弦楽器セクションリーダー・コンピュータ、コンサートマスター・コンピュータ)、主席第2バイオリン・コンピュータ103、主席チェロ・コンピュータ104、主席コントラバス・コンピュータ105、主席ヴィオラ・コンピュータ106、主席フルート・コンピュータ107、主席オーボエ・コンピュータ108(すなわち、木管楽器セクションリーダー・コンピュータ)、主席クラリネット・コンピュータ109、主席バスーン・コンピュータ110、主席ホルン・コンピュータ111、主席トランペット・コンピュータ112(すなわち、金管楽器セクションリーダー・コンピュータ)、主席トロンボーン・コンピュータ113(すなわち、低音金管楽器セクションリーダー・コンピュータ)、主席チューバ・コンピュータ114、主席ピアノ・コンピュータ115、主席ハープ・コンピュータ116、主席ドラム・コンピュータ117、主席リュート・コンピュータ(すなわち、リュート奏者セクションリーダー・コンピュータ)、主席歌手・コンピュータ(すなわち、歌手セクションリーダー)、主席ティンパニ・コンピュータ118(すなわち、打楽器セクションリーダー・コンピュータ)を含む複数のリードコンピュータを例示するが、リードコンピュータはこれらに限定されない。あるいは、各々の音声およびビデオ映像受信機は、一つのコンピュータに取り付けられてもよい。明細書を通して、コンピュータが別々のプロセッサと記憶装置または一つのプロセッサと記憶装置を示すものとしてよいことは理解されるべきである。
【0010】
音楽団体は、指揮者無しのレパートリーを演奏するものとしてもよい。音楽団体が指揮者を含むとき、主席第1バイオリンは弦楽器セクションリーダーおよびコンサートマスター(すなわち、音楽団体のリーダー)としての働きをしてもよい。しかしながら、主席第1バイオリンは、指揮者に従う。
図2を参照し、主席第1バイオリン・コンピュータ102(すなわち、弦楽器セクションリーダー・コンピュータとコンサートマスター・コンピュータ)、または他のいずれかのセクションリーダー・コンピュータを、指揮者コンピュータ101の代わりに用いてもよい。
図2は、主席第1バイオリン・コンピュータ102(すなわち、弦楽器セクションリーダー・コンピュータ、コンサートマスター・コンピュータ)、主席第2バイオリン・コンピュータ103、主席チェロ・コンピュータ104、主席コントラバス・コンピュータ105、主席ヴィオラ・コンピュータ106、主席フルート・コンピュータ107、主席オーボエ・コンピュータ108(すなわち、木管楽器セクションリーダー・コンピュータ)、主席クラリネット・コンピュータ109、主席バスーン・コンピュータ110、主席ホルン・コンピュータ111、主席トランペット・コンピュータ112(すなわち、金管楽器セクションリーダー・コンピュータ)、主席トロンボーン・コンピュータ113(すなわち、低音金管楽器セクションリーダー・コンピュータ)、主席チューバ・コンピュータ114、主席ピアノ・コンピュータ115、主席ハープ・コンピュータ116、主席ドラム・コンピュータ117、主席義リュート・コンピュータ(すなわち、リュート奏者、ギター奏者セクションリーダー・コンピュータ)、主席歌手・コンピュータ(すなわち、歌手セクションリーダー)主席ティンパニ・コンピュータ118(すなわち、打楽器セクションリーダー・コンピュータ)などの複数のリードコンピュータの例を示す。
【0011】
図3は、リードコンピュータ(すなわち、主席ドラム・コンピュータ、主席バスーン・コンピュータ、主席ゲストコンピュータ)のブロック図であり、リードコンピュータ・プロセッサ1101(すなわち、マイクロプロセッサ)、リードコンピュータ・ネットワーク・インターフェース1102、リードコンピュータ・メモリ1103、入力装置1104(すなわち、ポインター、英数字キーボード、スタイラス(鉄筆)、マウス、カーソル、トラックボール、タッチスクリーン、タッチパネル、タッチパッド、感圧パッド、ライトペン、その他のグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)またはそれらの組合せ)を含む。リードコンピュータ・プロセッサ1101は、リード・メモリ1103に接続されている。リードコンピュータ・プロセッサ1101は、入力装置1104にも接続されている。リードコンピュータ・ネットワーク・インターフェース1102は、他のリードコンピュータおよび奏者ワークステーションと通信するための手段である。リードコンピュータは、リードコンピュータ・ネットワーク・インターフェース1102を介して、他のリードコンピュータや奏者ワークステーションからデータを受け取る。リードコンピュータからも、リードコンピュータ・ネットワーク・インターフェース1102を介して、他のリードコンピュータや奏者ワークステーションにデータを送信する。音楽団体のリーダーと楽曲の名前は、入力装置1104を用いて、対応するリードコンピュータ中に設定されるものとしてもよい。
【0012】
複数のリードコンピュータは、ネットワーク(すなわち、ネットワークカード、電話線、コードレス電話線、ケーブルモデムや無線装置を介したインターネット、イントラネットまたはイーサネット(登録商標))によりリンクされてもよい。
図4は、主席フルート・コンピュータ107、主席オーボエ・コンピュータ108、主席ホルン・コンピュータ111、主席チューバ・コンピュータ114、主席ピアノ・コンピュータ116、主席ティンパニ・コンピュータ118などの複数のリードコンピュータがネットワーク900を介して接続される例を示す。
【0013】
図5は、ネットワーク900を介して指揮者コンピュータ101が、主席第1バイオリン・コンピュータ102(すなわち、弦楽器セクションリーダー・コンピュータ、コンサートマスター・コンピュータ)、主席第2バイオリン・コンピュータ103、主席チェロ・コンピュータ104、主席コントラバス・コンピュータ105、主席ヴィオラ・コンピュータ106、主席フルート・コンピュータ107、主席オーボエ・コンピュータ108(すなわち、木管楽器セクションリーダー・コンピュータ)、主席クラリネット・コンピュータ109、主席バスーン・コンピュータ110、主席ホルン・コンピュータ111、主席トランペット・コンピュータ112(すなわち、金管楽器セクションリーダー・コンピュータ)、主席トロンボーン・コンピュータ113(すなわち、低音金管楽器セクションリーダー・コンピュータ)、主席チューバ・コンピュータ114、主席ピアノ・コンピュータ115、主席ハープ・コンピュータ116、主席ドラム・コンピュータ117、主席リュート・コンピュータ(すなわち、リュート奏者セクションリーダー・コンピュータ)、主席歌手・コンピュータ(すなわち、歌手セクションリーダー・コンピュータ)、主席ティンパニ・コンピュータ118(すなわち、打楽器セクションリーダー・コンピュータ)等の他のリードコンピュータにリンクされる例を表す。あるいは、ゲスト指揮者コンピュータが、ネットワーク900を介して他のリードコンピュータにリンクされるものとしてもよい。
図5は、ネットワーク900を介して指揮者コンピュータ101を他のリードコンピュータにリンクする例を表す。
図6は、音楽団体が指揮者無しで演奏する場合において、主席第1バイオリン・コンピュータを他のリードコンピュータにリンクする例を提供する。
【0014】
図7は、指揮者コンピュータ101、主席クラリネット・コンピュータ109、主席バスーン・コンピュータ110、主席イングリッシュホルン・コンピュータ119、主席バセットホルン・コンピュータ120、主席サクソフォン・コンピュータ121を含むリードコンピュータにネットワーク900を介してリンクされる主席オーボエ・コンピュータの例を示す。
【0015】
主席トランペット・コンピュータ112(すなわち、金管楽器セクションリーダー・コンピュータ)は、
図8のように、指揮者コンピュータ101、主席ホルン・コンピュータ111、主席トロンボーン・コンピュータ113、主席チューバ・コンピュータ114等のリードコンピュータにネットワーク900を介してリンクされるものとしてもよい。
【0016】
複数の奏者ワークステーションは、弦楽器奏者ワークステーション、木管楽器奏者ワークステーション、金管楽器奏者ワークステーション、打楽器奏者ワークステーション、リュート奏者ワークステーション、歌手ワークステーション、または、それらの組合せを含むものとしてもよい。
図9のように、奏者ワークステーションは例として第1バイオリン奏者ワークステーション201、第2バイオリン奏者ワークステーション202、ヴィオラ奏者ワークステーション203、チェロ奏者ワークステーション204、コントラバス奏者ワークステーション205、リュート奏者ワークステーション206、ツィター奏者ワークステーション207、ハープ奏者ワークステーション208、フルート奏者ワークステーション301、オーボエ奏者ワークステーション302、コルノアングレ奏者ワークステーション303(すなわち、イングリッシュホルン奏者ワークステーション)、クラリネット奏者ワークステーション304、バセットホルン奏者ワークステーション305、バスーン奏者ワークステーション306、サクソフォン奏者ワークステーション307、トランペット奏者ワークステーション401、コルネット奏者ワークステーション402、トロンボーン奏者ワークステーション403、チューバ奏者ワークステーション404、コントラバスチューバ奏者ワークステーション405、ホルン奏者ワークステーション406、ドラム奏者ワークステーション501、シンバル奏者ワークステーション502、カスタネット奏者ワークステーション503、ゴング奏者ワークステーション504、オーケストラベル奏者ワークステーション505、タンバリン奏者ワークステーション506、マラカス奏者ワークステーション507、ギロ奏者ワークステーション508、ティンパニ奏者ワークステーション509、木琴奏者ワークステーション510、鉄琴奏者ワークステーション511、マリンバ奏者ワークステーション512、マリンバ−木琴奏者ワークステーション513、チャイム奏者ワークステーション514、ピアノ奏者ワークステーション515、ハープシコード奏者ワークステーション516、オルガン奏者ワークステーション517を含むが、これらに限定されない。
【0017】
図10は、奏者ワークステーション(すなわち、第1バイオリン奏者ワークステーション、フルート奏者ワークステーション、トランペット奏者ワークステーション、リュート奏者ワークステーション、ドラム奏者ワークステーション、歌手ワークステーション)のブロック図を例示する。個々の奏者の名前(すなわち、ハリー・シュタインバッハ、ジュリア・ベーカー、ガートルード・テイラー)と、楽器のレパートリー(すなわち、コンチェルト、ソロ・コンチェルト、シンフォニー、ソナタ、作品、楽曲集)を、奏者ワークステーション入力装置1204を用いて、対応する奏者ワークステーションに入力してもよい。
【0018】
各々の奏者ワークステーションは、音楽の生演奏の間、各々の奏者の演奏に焦点を合わせる。あるいは、一つのコンピュータが各々の奏者の音声とビデオ映像の受信機から入力データを受け取り、データを記録し保存するものとしてもよい。各々の奏者ワークステーションまたは一つのコンピュータは、他の奏者ワークステーションと背景音からの信号を減らすために、フィルター1205を含む。個々の奏者の演奏は、奏者ワークステーションビデオカメラ1208とコンピュータ支援設計ソフトウェアまたはコンピュータ支援製造ソフトウェアを用いてビデオ録画されるものとしてもよい。各々の奏者ワークステーションまたは一つのコンピュータは、一つまたは複数の奏者ワークステーション入力装置1204(すなわち、グラフィカル・ユーザ・インタフェース、タッチスクリーン、英数字キーボード、マウス、ラジオボタン)を有してもよい。奏者ワークステーション入力装置1204は奏者ワークステーション・プロセッサ1201にリンクされる。各々の奏者ワークステーションは、個々の奏者のためのマイクロフォン1207を含む。音声認識装置1206は、マイクロフォン1207からの入力を受け取る。ビデオ録画された個々の奏者の演奏は、対応する奏者ワークステーションの奏者ワークステーション・メモリ1203または一つのコンピュータの各々の部分に保存されてもよい。
【0019】
ワークステーション・ディスプレイ画面1209は、少なくとも1人の個々の奏者のビデオ録画された演奏を表示する。例えば、ワークステーション・ディスプレイ画面1209は、液晶ディスプレイ(LCD)の形でもよい。奏者ワークステーション・ディスプレイ画面のもう一つの例は、アクティブマトリックス液晶ディスプレイ(AMLCD)である。奏者ワークステーション・ディスプレイ画面1209は、陰極線管(CRT)の形でもよい。奏者ワークステーション・ディスプレイ画面1209のさらにもう一つの例は、プラズマ・ディスプレイ・パネル(PDP)である。ディスプレイ画面は、デジタル光処理(DLP)の形でもよい。さらにもう一つの可能性は、発光ダイオードディスプレイ(LED)である。奏者ワークステーション・ディスプレイ画面1209は、テレビ画面またはコンピュータ・モニターでもよい。携帯コンピュータ(HHC)は、奏者ワークステーション・ディスプレイ画面1209の例を提供する。パーソナル携帯情報機器(PDA)を奏者ワークステーション・ディスプレイ画面1209として用いてもよい。タブレットPCまたは携帯電話を奏者ワークステーション・ディスプレイ画面1209として用いてもよい。奏者ワークステーション1209の他の例は、が含むスクリーンを示すが、電解放出ディスプレイ(FED)やエレクトロ・ルミネッセント・ディスプレイ(EL)を含むが、これらに限られない。
【0020】
奏者ワークステーションは、音楽団体の個々のメンバーのためのトレーニング・ツールの働きをしてもよい。その場合、個々のメンバーが、彼ら自身の音声やビデオ映像を観察できるようにしたり、音楽団体の他のメンバーからの音声やビデオ映像による合図を観察できるようにしても良い。奏者ワークステーションは、音楽団体メンバーが他の列の楽器と一緒に、間違いを特定したり、実験を行ったりするのを援助してもよい。
【0021】
少なくとも1台のリードコンピュータは、複数の奏者ワークステーション(すなわち、一つまたは複数の弦楽器奏者ワークステーション、木管楽器奏者ワークステーション、打楽器奏者ワークステーション、金管楽器奏者ワークステーション、または、それらの組合せ)に対して、ネットワーク900(すなわち、ネットワークカード、電話線、コードレス電話線、ケーブルモデム、無線装置を介したインターネット、イントラネット、イーサネット(登録商標))を介して接続されていてもよい。
図9は、ネットワーク900を用いて個々の奏者の複数の奏者ワークステーションにリンクされる指揮者コンピュータ101などのリードコンピュータを例示する。
【0022】
図11は、ネットワーク900を用いて複数のヴィオラ奏者ワークステーション203a、203b、203c、203d、203eにリンクされる主席ヴィオラ・コンピュータ106を表す。
図12において、主席チェロ・コンピュータ104は、ネットワーク900を介して複数のチェロ奏者ワークステーション204a、204b、204c、204d、204eにリンクされる。さらに、
図13は、主席クラリネット・コンピュータ109を、ネットワーク900を介して複数のクラリネット奏者ワークステーション209a、209b、209c、209d、209eにリンクする例を提供する。同様に、
図14は複数のフルート奏者ワークステーション207a、207b、207c、207d、207eにリンクされる主席フルート・コンピュータ107の例を提供する。
【0023】
図15のように、主席第1バイオリン・コンピュータ102(すなわち、弦楽器セクションリーダー・コンピュータ)は複数の弦楽器奏者ワークステーションに連結されてもよい。複数の弦楽器奏者ワークステーションは、第1バイオリン奏者ワークステーション201、第2バイオリン奏者ワークステーション202、ヴィオラ奏者ワークステーション203、チェロ奏者ワークステーション204、コントラバス奏者ワークステーション205、リュート奏者ワークステーション206、ツィター奏者ワークステーション207、ハープ奏者ワークステーション208を含むが、これらに限定されるものではない。
【0024】
主席オーボエ・コンピュータ(すなわち、木管楽器セクションリーダー・コンピュータ)は、フルート奏者ワークステーション、オーボエ奏者ワークステーション、イングリッシュホルン奏者ワークステーション、クラリネット奏者ワークステーション、バセットホルン奏者ワークステーション、バスーン奏者ワークステーション、サクソフォン奏者ワークステーションのいずれかを含む複数の木管楽器奏者ワークステーション等の複数の奏者ワークステーションにリンクされてもよい。
図16は、主席オーボエ・コンピュータ108を、フルート奏者ワークステーション301、オーボエ奏者ワークステーション302、イングリッシュホルン奏者ワークステーション303、クラリネット奏者ワークステーション304、バセットホルン奏者ワークステーション305、バスーン奏者ワークステーション306や、サクソフォン奏者ワークステーション307にリンクする例を示す。
【0025】
複数のリードコンピュータと複数の奏者ワークステーションは、ネットワーク(すなわち、ネットワークカード、電話線、コードレス電話線、ケーブルモデム、無線装置を介したインターネット、イントラネット、イーサネット(登録商標))を使用してリンクされてもよい。
図17は、主席第1バイオリン・コンピュータ、主席第2バイオリン・コンピュータ、複数の第1バイオリン奏者ワークステーション、および、複数の第2バイオリン・ワークステーションとリンクされる指揮者コンピュータの例を示す。
【0026】
図18は、他のリードコンピュータ、すなわち、主席チェロ・コンピュータ104、主席コントラバス・コンピュータ105、主席ヴィオラ・コンピュータ106、主席フルート・コンピュータ107、主席オーボエ・コンピュータ108、主席クラリネット・コンピュータ109、主席バスーン・コンピュータ110、主席ホルン・コンピュータ111、主席トランペット・コンピュータ112、主席トロンボーン・コンピュータ113、主席チューバ・コンピュータ114、主席ピアノ・コンピュータ115、主席ハープ・コンピュータ116、主席ドラム・コンピュータ117、主席ティンパニ・コンピュータ118、および、複数の奏者ワークステーション(すなわち、一つまたは複数のリュート奏者ワークステーション206、一つまたは複数のチャイム奏者ワークステーション514)、とリンクされるゲスト指揮者コンピュータ122の例を例示する。
【0027】
図19は、複数の第1バイオリン奏者ワークステーション201a、201b、201c、201dと複数の第2バイオリン奏者ワークステーション202a、202b、202c、202dにリンクされる主席第1バイオリン・コンピュータ102(すなわち、弦楽器セクションリーダー・コンピュータ、コンサートマスター・コンピュータ)の例を提供する。主席第1バイオリン・コンピュータ102は、指揮者コンピュータ101にもリンクされてもよい。
図20のように、主席第2バイオリン・コンピュータ103は、指揮者コンピュータ101、主席第1バイオリン・コンピュータ102、複数の第1バイオリン奏者ワークステーション201a、201b、201c、201d、および、複数の第2バイオリン奏者ワークステーション202a、202b、202c、202dとリンクされてもよい。
【0028】
図21は、複数の打楽器奏者ワークステーションとリンクされる主席ティンパニ・コンピュータ118(すなわち、打楽器セクションリーダー・コンピュータ)を表す。複数の打楽器奏者ワークステーションは、ドラム奏者ワークステーション501、シンバル奏者ワークステーション502、カスタネット奏者ワークステーション503、ゴング奏者ワークステーション504、オーケストラベル奏者ワークステーション505、タンバリン奏者ワークステーション506、マラカス奏者ワークステーション507、ギロ奏者ワークステーション508、ティンパニ奏者ワークステーション509、木琴奏者ワークステーション510、鉄琴奏者ワークステーション511、マリンバ奏者ワークステーション512、マリンバ−木琴奏者ワークステーション513、チャイム奏者ワークステーション514、ピアノ奏者ワークステーション515、ハープシコード奏者ワークステーション516、オルガン奏者ワークステーション517を含む。
【0029】
図22は、トランペット奏者ワークステーション401、コルネット奏者ワークステーション402、トロンボーン奏者ワークステーション403、チューバ奏者ワークステーション404、コントラバスチューバ奏者ワークステーション405、ホルン奏者ワークステーション406を含む一つまたは複数の金管楽器奏者ワークステーションとリンクされる主席トランペット・コンピュータ112を例示する。
図23は、主席トロンボーン・コンピュータ113をトロンボーン奏者ワークステーション403とチューバ奏者ワークステーション404にリンクする例を示す。
【0030】
図24の好ましい実施形態において、複数のリードコンピュータは、指揮者コンピュータ101、ゲスト指揮者コンピュータ122、主席第1バイオリン・コンピュータ102(すなわち、弦楽器セクションリーダー・コンピュータ、コンサートマスター・コンピュータ)、補助第1バイオリン・コンピュータ602、主席第2バイオリン・コンピュータ103、補助主席第2バイオリン・コンピュータ603、主席チェロ・コンピュータ104、補助主席チェロ・コンピュータ604、主席コントラバス・コンピュータ105、補助コントラバス・コンピュータ605、主席ヴィオラ・コンピュータ106、補助主席ヴィオラ・コンピュータ606、主席フルート・コンピュータ107、補助フルート・コンピュータ607、主席オーボエ・コンピュータ108(すなわち、木管楽器セクションリーダー・コンピュータ)、補助主席オーボエ・コンピュータ608、主席クラリネット・コンピュータ109、補助主席クラリネット・コンピュータ609、主席バスーン・コンピュータ110、補助主席バスーン・コンピュータ610、主席ホルン・コンピュータ111、補助主席ホルン・コンピュータ611、主席トランペット・コンピュータ112(すなわち、金管楽器セクションリーダー・コンピュータ)、補助主席トランペット・コンピュータ612、主席トロンボーン・コンピュータ113(すなわち、低音金管楽器セクションリーダー・コンピュータ)、補助トロンボーン・コンピュータ613、主席チューバ・コンピュータ114、補助チューバ・コンピュータ614、主席ピアノ・コンピュータ115、補助主席ピアノ・コンピュータ615、主席ハープ・コンピュータ116、補助主席ハープ・コンピュータ616、主席ドラム・コンピュータ117、補助ドラム・コンピュータ617、主席ティンパニ・コンピュータ118(すなわち、打楽器セクションリーダー・コンピュータ)、補助主席ティンパニ・コンピュータ618を含む。
【0031】
ユーザー(すなわち、音楽団体のリーダー、指揮者、ゲスト指揮者、主席第1バイオリン奏者、主席ティンパニ、主席クラリネット奏者)は、個々の奏者(すなわち、ヴィオラダガンバ奏者、ソプラノフルート奏者、テナーオーボエ奏者)の目線から、音楽団体を聞いてもよい。リードスピーカー1105、1106は、音楽団体の少なくとも1人の個々の奏者の音声を聞くために、リードコンピュータに接続している。
【0032】
リードコンピュータディスプレイ画面1107は、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオードディスプレイ(LED)、アクティブマトリックス液晶ディスプレイ(AMLCD)、陰極線管(CRT)、プラズマ・ディスプレイ・パネル(PDP)、デジタル光処理ディスプレイ(DLP)、テレビ画面、コンピュータ・モニター、携帯コンピュータ(HHC)、パーソナル携帯情報機器(PDA)、移動電話、タブレットPC、電解放出ディスプレイ(FED)またはエレクトロ・ルミネッセント・ディスプレイ(EL)でもよい。リードコンピュータ・ディスプレイ画面1107は、選択したビデオ録画された個々の奏者の演奏、ビデオ録画された複数の奏者の演奏や選択したビデオ録画された全音楽団体の演奏を表示・再生するために、一つまたは複数の画像ウインドウを含んでもよい。リードコンピュータ・ディスプレイ画面1107は、リードコンピュータ・プロセッサ1101(すなわち、マイクロプロセッサ)に連結してもよい。
【0033】
リードコンピュータ・ディスプレイ画面1107は、楽曲またはレパートリーを選んだり、ビデオ録画された少なくとも1人の個々の奏者の演奏や、ビデオ録画された少なくとも1人の音楽団体リーダーの演奏を選んだりするために、アイコン、ラジオボタン、メニュー、プルダウンスクリーンの少なくとも一つを表示してもよい。グラフィカル・ユーザ・インタフェースのようなリードコンピュータ入力装置1104を使って、音楽団体のリーダーは、楽曲またはレパートリーを選んでもよい。音楽団体のリーダーは、グラフィカル・ユーザ・インタフェースを用いて、音楽団体の個々の奏者または個々の奏者の組合せを選んでもよい。リードコンピュータは、リードコンピュータ・プロセッサ1101(すなわち、マイクロプロセッサ)、複数の奏者ワークステーションや、リードシンクロナイザ1108とインターフェース接続されてもよい。リードコンピュータ・プロセッサ1101は、楽曲の選択と、ビデオ録画された音楽団体の個々の奏者の演奏またはビデオ録画された音楽団体の個々の奏者の組合せの演奏の選択を処理してもよい。リードコンピュータ・プロセッサ1101(すなわち、マイクロプロセッサ)は、音楽団体の個々の奏者の選択されたビデオ録画演奏または音楽団体の個々の奏者の組合せの選択されたビデオ録画演奏を取り出してもよい。音楽団体の個々の奏者の演奏または個々の奏者の組合せの演奏は、ネットワーク900を介してリードコンピュータに送られてもよい。
【0034】
選択された個々の奏者につきビデオ録画された演奏の音声を、リードシンクロナイザ1108を用いて、重畳された演奏に対して重畳または同期してもよい。リードコンピュータは、選択された個々の奏者の重畳された演奏を再生してもよい。そして、音楽団体のリーダーは重畳された演奏を聞くことができ、選択された個々の奏者または個々の奏者の選択された組合せにより楽曲がどう影響を受けるかについて判断することができる。あるいは、個々の奏者の選択されたビデオ録画演奏、複数の奏者の選択されたビデオ録画演奏、音楽団体全体の選択されたビデオ録画演奏を、リードコンピュータ・ディスプレイ画面1107の一つまたは複数の画像ウインドウ上に表示、再生してもよい。
【0035】
例えば、指揮者はリードコンピュータ上でリードコンピュータ入力装置1104を用いて、弦楽器奏者などの個々の奏者(すなわち、個々の奏者)を選択し、音楽団体全体のビデオ録画された記録とともに弦楽器奏者の演奏を聞くことで、楽曲がどのように弦楽器奏者に影響を受けるかについて判断したり、弦楽器奏者にリハーサルの間に異なるテンポで演奏するように命じたりすることができる。音楽団体が指揮者を有さない場合、主席第1バイオリン奏者(すなわち、コンサートマスター、弦楽器セクションリーダー)は、主席第1バイオリン・コンピュータ(すなわち、コンサートマスター・コンピュータ、弦楽器セクションリーダー・コンピュータ)上でリードコンピュータ入力装置を用いて弦楽器奏者を選択し、リハーサルの間に楽曲がどのように弦楽器奏者に影響を受けるかについて判断してもよい。弦楽器奏者は、バイオリン奏者(すなわち、アコースティックバイオリン奏者、または電子バイオリン奏者)、ヴィオラ奏者、ヴィオル奏者(すなわち、ヴィオラダガンバ奏者、ヴィオラダモーレ奏者、ヴィオラダブラッチョ奏者)、チェロ奏者(すなわち、バイオリンチェロ奏者、チェリスト)、コントラバス奏者、リュート奏者(すなわち、リューテニスト、ギタリスト)、ツィター奏者(すなわち、ツィタリスト)、ハープ奏者(すなわち、ハーピスト)を含むが、これらに限定されるものではない。
【0036】
音楽団体のリーダーは、リードコンピュータ上でリードコンピュータ入力装置1104を用いて、木管楽器奏者などの個々の奏者を選択し、個々の奏者のビデオ録画演奏を再生してもよい。木管楽器奏者は、ピッコロ奏者、フルート奏者(すなわち、フルーティスト、横笛奏者、ピッコロフルート奏者、トレブルフルート奏者、ソプラノフルート奏者、アルトフルート奏者、テナーフルート奏者、バスフルート奏者、コントラアルトフルート奏者、コントラバスフルート奏者、サブコントラバスフルート奏者、ダブルコントラアルトフルート奏者、ダブルコントラバス奏者、フィプルフルート奏者、ウェスタンコンサート・フルート奏者またはベーム・フルートのようなトランスヴェルスフルート奏者、ハイパーバスフルート奏者)、オーボエ奏者(すなわち、ピッコロオーボエ奏者、テナーオーボエ奏者、オーボエダモーレ奏者、バスオーボエ奏者、バリトンオーボエ奏者)、コルノアングレ奏者、イングリッシュホルン奏者、クラリネット奏者(すなわち、ソプラニーノクラリネット奏者、ソプラノクラリネット奏者、アルトクラリネット奏者、コントラアルトクラリネット奏者、コントラバスクラリネット奏者、オクトコントラアルトクラリネット奏者、オクトコントラバスクラリネット奏者、バスクラリネット奏者、トリプルクラリネット奏者)、バセットホルン奏者、バスーン奏者(すなわち、バスーニスト、コントラバスーン奏者)、サクソフォン奏者(すなわち、ピッコロサクソフォン奏者、ソプラニーノサクソフォン奏者、ソプラノサクソフォン奏者、メゾソプラノサクソフォン奏者、アルトサクソフォン奏者、Cメロディー・サクソフォン奏者、Eフラットサクソフォン奏者、テナーバスサクソフォン奏者、バリトンサクソフォン奏者、バスサクソフォン奏者、コントラバスサクソフォン奏者、オーロクロームサクソフォン奏者)を含むが、これらに限定されるものではない。
【0037】
例えば、指揮者は指揮者コンピュータ101上でリードコンピュータ入力装置1104を用いてソプラノクラリネット奏者を選択し、テンポを聞いてもよい。そして、指揮者はソプラノクラリネット奏者にテンポを増減するように命じてもよい。更に別の例では、主席クラリネットは主席クラリネット・コンピュータ109上のリードコンピュータ入力装置1104を用いてバスクラリネット奏者を選択し、バスクラリネット奏者の演奏を聴き、楽曲の調子がどのようにバスクラリネット奏者に影響を受けるかについて判断してもよい。
【0038】
任意により、音楽団体のリーダーはリードコンピュータ上でリードコンピュータ入力装置1104を用いて、打楽器奏者などの個々の奏者を選択し、個々の奏者のビデオ録画演奏を再生してもよい。打楽器奏者は、ドラム奏者(すなわち、ドラマー、スネアドラム奏者、テナードラム奏者、バスドラム奏者)、シンバル奏者(すなわち、シンバリスト)、カスタネット奏者、オーケストラベル奏者(すなわち、グロッケンシュピールベル奏者、ベルリラ奏者)、トライアングル奏者、ウッドブロック奏者、タンバリン奏者、マラカス奏者、ギロ奏者、ティンパニ奏者、木琴奏者、鉄琴奏者、マリンバ奏者、マリンバ−木琴奏者、チャイム奏者、ピアニスト、ハープシコード奏者、オルガン奏者を含むが、これらに限定されるものではない。例えば、打楽器セクションリーダーは、リードコンピュータ上でリードコンピュータ入力装置1104を用いてシンバル奏者を選択してもよい。打楽器セクションリーダーはビデオ録画演奏においてシンバル奏者の演奏を聞き、楽曲がどのようにシンバル奏者に影響を受けるかを判断したり、シンバル奏者の振る舞いを注視したりすることができる。
【0039】
別の選択肢として、音楽団体のリーダーはリードコンピュータ上でリードコンピュータ入力装置1104を用いて、金管楽器奏者などの個々の奏者を選択することができる。そして、リードコンピュータは、リードコンピュータスピーカー1105、1106によって、個々の奏者の音声演奏を再生してもよい。金管楽器奏者は、トランペット奏者(すなわち、Bフラットトランペット奏者、Cトランペット奏者、ピッコロトランペット奏者、バストランペット奏者、スライドトランペット奏者)、コルネット奏者(すなわち、Bフラットコルネット奏者、Eフラットコルネット奏者)、トロンボーン奏者(すなわち、ピッコロトロンボーン奏者、ソプラノトロンボーン奏者、ソプラニーノトロンボーン奏者、アルトトロンボーン奏者、テナートロンボーン奏者、バストロンボーン奏者、コントラバストロンボーン奏者)、チューバ奏者(すなわち、ユーフォニューム奏者または小フレンチチューバのようなテナーチューバ奏者、Cチューバ奏者、Bフラットチューバ奏者、Fチューバ奏者またはEフラットチューバ奏者のようなバスチューバ奏者、CCコントラバスチューバ奏者またはBBフラットコントラバスチューバ奏者のようなコントラバスチューバ)、ホルン奏者(すなわち、フレンチホルン奏者、バリトン奏者、フリューゲルホルン奏者)を含むが、これらに限定されるものではない。
【0040】
音楽団体のリーダーは、リードコンピュータ上でリードコンピュータ入力装置1104を用いて、複数の弦楽器奏者、複数の木管楽器奏者、複数の打楽器奏者、複数の金管楽器奏者、または、それらの組合せを選択してもよい。例えば、金管楽器セクションリーダーは主席トランペット・コンピュータ112上でリードコンピュータ入力装置1104を用いてチューバ奏者とトロンボーン奏者を選択し、楽曲がチューバ奏者とトロンボーン奏者にどのように影響を受けるかを聞いてもよい。そして、音楽団体のリーダーは、チューバ奏者のビデオ録画演奏が複数の金管楽器奏者とうまく溶け合わないと判断してもよい。このように、音楽団体のリーダーが、楽曲に対する個々の奏者の影響を聞くために、音楽団体全体が集められる必要はない。
【0041】
音楽団体のリーダーは、入力装置1104を用いて、個々の奏者、複数の弦楽器奏者、複数の木管楽器奏者、複数の打楽器奏者、複数の金管楽器奏者の少なくとも一人、または、それらの組合せのうちの少なくとも1人を選択してもよい。個々の奏者、複数の弦楽器奏者、複数の木管楽器奏者、複数の打楽器奏者、複数の金管楽器奏者、または、それらの組合せの演奏は、ネットワークを通じてリードコンピュータに送られてもよい。そして、個々の奏者のビデオ録画演奏が再生される。そして、音楽団体のリーダーは、選択された個々の奏者の視点から、楽曲を聞いてもよい。
【0042】
別の局面として、
図25は本発明のシステムの簡略化された例を示す。システムは、一つまたは複数のリードコンピュータ100(すなわち、弦楽器セクションリーダー・コンピュータ、コンサートマスター・コンピュータ)と、一つまたは複数の奏者ワークステーション200(すなわち、第1バイオリン奏者ワークステーション、第2バイオリン奏者ワークステーション、ヴィオラ奏者ワークステーション)を含む。システムはまた、音声信号を取り込み、音声信号を送信可能な形に変換するための、一つまたは複数の音声受信機2501と送信機2502を含む。少なくとも各一つの音声受信機2501と送信機2502は、各奏者と関連付けられる。システムは、映像を取り込み、映像を送信可能な形に変えるための、一つまたは複数のビデオ映像受信機2503と送信機2504を含む。少なくとも各一つのビデオ映像受信機2503と送信機2504は、各奏者と関連付けられる。システムは、音声およびビデオ映像の受信機と送信機からの信号を受け取り、処理し、バックグラウンドにおける他の奏者による音の歪をフィルターするための、記憶装置2505とプロセッサ2506を含む。さらに、システムは各々の音声受信機の出力のための一つまたは複数の出力装置2509(すなわち、スピーカー)と、各々のビデオ映像受信機の出力のための一つまたは複数の出力装置2510(すなわち、表示装置)を含む。