(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
<第一の実施形態>
まず、本発明の第一の実施形態による翻訳システムの概要について説明する。
本発明の第一の実施形態による翻訳システム1は、
図1に示すように、3つの店舗(A、B、C)と、翻訳サーバ10と、を備える。3つの店舗A、B、Cのそれぞれは、注文管理システムを備えており、その注文管理システムはネットワークNWを介して翻訳サーバ10に接続されている。
【0019】
翻訳システム1では、使用する言語が客と店舗側とで異なる場合に、注文管理システムは、食事のメニューや商品の品目のテキスト情報をネットワークNWを介して翻訳サーバ10に送信する。翻訳サーバ10は、食事のメニューや商品の品目のテキスト情報を受信し、受信した食事のメニューや商品の品目のテキスト情報を翻訳言語に翻訳する。翻訳サーバ10は、翻訳言語に翻訳した食事のメニューや商品の品目を店舗内の注文入力装置に送信する。注文入力装置は、翻訳言語に翻訳した食事のメニューや商品の品目を受信して食事のメニューや商品の品目を翻訳言語で表示する。
これにより、注文管理システムでは、容易に言語切り替えができる。例えば、注文管理システムでは、注文入力装置から注文入力を行う際、外国人の客や従業員にメニュー名称や料理の内容を説明しようとすると、注文入力装置内に多国語の名称、説明、料理の出来上がりイメージ画像などをあらかじめ用意しなくても言語切り替えができる。また、注文管理システムでは、言語切り替えの機能を注文入力装置に持たせ、メニュー変更する場合であっても専門業者に依頼せずに言語切り替えができる。
【0020】
次に、本発明の第一の実施形態による店舗のそれぞれが備える注文管理システムの構成について説明する。
本発明の第一の実施形態による店舗A、B、Cのそれぞれは、注文管理システム2を備える。注文管理システム2は、
図2に示すように、ルータ20と、アクセスポイント30と、注文管理装置40と、会計装置50と、多国語入出力端末60(電子機器の一例)と、注文入力装置70と、印字装置80と、を備える。
【0021】
ルータ20、アクセスポイント30、注文管理装置40、及び会計装置50は、互いに通信可能に接続されている。
ルータ20は、アクセスポイント30、注文管理装置40、及び会計装置50のそれぞれをネットワークNWを介して翻訳サーバ10などのネットワークNWに接続されている装置に通信可能に接続する。
【0022】
アクセスポイント30は、多国語入出力端末60と通信を行う。
注文管理装置40は、注文入力装置70、及び印字装置80と通信を行う。注文管理装置40は、注文入力装置70から注文データを受信する。また、注文管理装置40は、アクセスポイント30を介して多国語入出力端末60から注文データを受信する。また、注文管理装置40は、注文データに基づいて伝票情報(伝票出力データ)を生成し、生成した伝票情報を印字装置80に送信する。また、注文管理装置40は、会計装置50からの要求に応じて、伝票情報に対応した明細と会計に関する会計情報を生成し、生成した会計情報を会計装置50に送信する。なお、注文管理装置40の構成については、後述する。
会計装置50は、注文管理装置40が生成する伝票情報と会計情報に基づいて、会計処理を行う。
【0023】
多国語入出力端末60は、自端末が表示する第1の言語による表示を第1の文字列に変換する。多国語入出力端末60は、変換した変換後の第1の文字列と翻訳後の言語を示す第2の言語の情報とをアクセスポイント30、ルータ20、及びネットワークNWを介して翻訳サーバ10に送信する。また、多国語入出力端末60は、翻訳サーバ10が第1の文字列を第2の言語に翻訳した翻訳後の第2の文字列をアクセスポイント30、ルータ20、及びネットワークNWを介して受信する。多国語入出力端末60は、受信した第2の文字列を表示する。また、多国語入出力端末60は、各種の入力キーに対して入力または選択された情報を検出し、検出した情報を注文管理装置40に送信する。多国語入出力端末60が注文管理装置40に送信する情報は、新規注文開始を示す情報、追加注文を示す情報、商品名とその個数を示す情報、一連の注文が完了したことを示す情報などである。なお、多国語入出力端末60の構成については、後述する。
【0024】
注文入力装置70は、各種の入力キーに対して入力または選択された情報を検出し、検出した情報に基づいて注文データを生成する。注文入力装置70は、生成した注文データを注文管理装置40に送信する。注文入力装置70が注文管理装置40に送信する注文データは、新規注文開始を示す情報、追加注文を示す情報、商品名とその個数を示す情報、一連の注文が完了したことを示す情報などである。
印字装置80は、注文管理装置40から受信した伝票情報に基づいて伝票を印字する。
【0025】
次に、本発明の第一の実施形態による注文管理装置40の構成について説明する。
注文管理装置40は、
図3に示すように、CPU401と、表示部402と、キー入力部403と、通信部404と、記憶部405と、を備える。
【0026】
CPU401は、記憶部405が記憶するプログラムに基づいて、注文管理装置40における種々の制御を行う。例えば、CPU401は、記憶部405が記憶するプログラムに基づいて表示制御部を構成し、表示部402が表示する表示画面を制御する。また、例えば、CPU401は、記憶部405が記憶するプログラムに基づいて通信制御部を構成し、通信部404が行うデータの送受信を制御する。なお、以下では、特に記載しない場合であっても、CPU401は、記憶部405の記憶するプログラムに基づいて表示制御部、通信制御部など、注文管理装置40における種々の制御に必要な表示制御部などの機能部を構成し、CPU401が種々の制御を行うものである。
表示部402は、注文管理装置40の起動時には注文管理装置40が稼働中になるまでの遷移を表示する。表示部402は、注文管理装置40が正常に稼働できた場合には、正常に稼働できたことを報知する「稼働中」などの文字を表示する。また、表示部402は、注文管理装置40が正常に稼働できなかった場合には、正常に稼働できなかったことを報知する「エラー」などの文字を表示する。
【0027】
キー入力部403は、ユーザが注文管理装置40にメニュー変更を行う場合やテスト印字を行う場合などの通常の稼働以外の動作を行わせるとき、また、システムIDの入力など保守に関する動作を行わせるときなどに使用される機能部である。
【0028】
通信部404は、アクセスポイント30を介して多国語入出力端末60と通信を行う。また、通信部404は、注文入力装置70や印字装置80と通信を行う。
【0029】
記憶部405は、注文管理装置40が行う処理に必要な種々の情報を記憶する。例えば、記憶部405は、CPU401が種々の制御を行うためのプログラム、商品マスターデータ、注文データなどを記憶する。記憶部405は、例えば、ROM(Read Only Memory)406と、RAM(Random Access Memory)407と、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などの記憶装置408と、で構成される。
【0030】
商品マスターデータは、例えば、
図4に示す商品マスターデータDT1である。
図4に示す商品マスターデータDT1において、商品名1は、例えば、多国語入出力端末60や注文入力装置70が表示する商品名である。また、商品名2は、例えば、印字装置80が伝票に印字する商品名である。また、商品名3は、例えば、調理指示伝票の印字に使用される商品名である。例えば、商品の正式名称が「シェフのおすすめ明太子パスタ」である場合、商品名1は「シェフ明太パスタ」、商品名2は「シェフのおすすめ明太子パスタ」、商品名3は「明太100gパスタ」である。
【0031】
また、商品マスターデータDT1において、商品単価1は、例えば、商品を単品として販売するときの単価である。また、商品単価2は、例えば、商品をサブメニューとして販売するときの単価である。例えば、単品で販売するときのコーヒー(商品)の単価は300円(商品単価1)であり、セットメニューで販売するときのコーヒーの単価は100円(商品単価2)である。
【0032】
また、商品マスターデータDT1において、サブグループ番号1〜サブグループ番号10は、選択肢の内容を示す情報である。例えば、商品が「サーロインステーキランチ」であり、商品マスターデータDT1において、
図5に示すように、サブグループ番号1とサブグループ番号2を示す情報を含む場合、サブグループ番号1は、例えば、ライスまたはパンの選択肢を示す情報である。そして、例えば、サブグループ番号1に対して、商品番号21を選択した場合にはライスを選択したことを示し、商品番号58を選択した場合にはパンを選択したことを示す。また、サブグループ番号2は、例えば、肉の焼き方の選択肢を示す情報である。そして、例えば、サブグループ番号2に対して、商品番号41を選択した場合にはレアを選択したことを示し、商品番号42を選択した場合にはミディアムを選択したことを示し、商品番号43を選択した場合にはウェルダンを選択したことを示す。
なお、
図5において、商品番号0は選択肢としての情報が無いことを示す。
【0033】
また、商品マスターデータDT1において、商品説明テキストは、多国語入出力端末60や注文入力装置70が表示する各商品を説明する情報である。また、商品マスターデータDT1において、商品説明画像ファイルパスは、商品の画像ファイルが保存されているファイルパスを示す情報である。例えば、商品が「サーロインステーキ」である場合、多国語入出力端末60は、
図6で示すように、「サーロインステーキ」の画像と共に、サーロインステーキに関する商品の説明をテキストで表示する。
【0034】
次に、本発明の第一の実施形態による多国語入出力端末60の構成について説明する。
多国語入出力端末60は、
図7に示すように、CPU601と、表示部602と、タッチパネル603と、通信部604(第1の送信部、第2の送信部、受信部)と、記憶部605と、を備える。
【0035】
CPU601は、記憶部605が記憶するプログラムに基づいて、多国語入出力端末60における種々の制御を行う。例えば、CPU601は、文字列変換部を構成し、表示部602が表示する第1の言語による表示を第1の文字列に変換する。具体的には、CPU601は、例えば、表示部602が表示する日本語による表示を日本語の文字列に変換する。また、例えば、CPU601は、表示制御部を構成し、通信部604が翻訳サーバ10から受信した第2の文字列を表示部602に表示させる制御を行う。具体的には、CPU601は、例えば、通信部604が翻訳サーバ10から受信した翻訳後の英語(第2の言語)の文字列を表示部602に表示させる制御を行う。また、表示制御部は翻訳後の言語である第2の言語を決定する手段を有する。なお、以下では、特に記載しない場合であっても、CPU601は、記憶部605の記憶するプログラムに基づいて多国語入出力端末60における種々の制御に必要な表示制御部などの機能部を構成し、CPU601が種々の制御を行うものである。
【0036】
表示部602は、CPU601による制御に基づいて、食事のメニューや商品の品目などについての文字列や写真などを表示する。例えば、表示部602は、
図6で示したように、商品の画像とその商品の説明をテキストで表示する。
また、表示部602は、CPU601による制御に基づいて、通信部604が翻訳サーバ10から受信した第2の文字列を表示する。例えば、表示部602は、
図6で示した日本語で表示された画面を英語に翻訳した
図8に示す画面を表示する。
【0037】
タッチパネル603は、各種の入力キーがタッチパネル上に割り当てられ、入力キーに対する入力操作に応じた新規注文開始を示す情報、追加注文を示す情報、商品名とその個数を示す情報、一連の注文が完了したことを示す情報などを入力する。
【0038】
通信部604は、CPU601が変換した変換後の第1の文字列と翻訳後の言語を示す第2の言語の情報とをアクセスポイント30、ルータ20、及びネットワークNWを介して翻訳サーバ10に送信する。例えば、通信部604は、文字列変換部210が変換した変換後の日本語の文字列と翻訳後の言語が英語であることを示す情報とをルータ20とネットワークNWとを介して翻訳サーバ10に送信する。
また、通信部604は、翻訳サーバ10が第1の文字列を第2の言語に翻訳した翻訳後の第2の文字列をアクセスポイント30、ルータ20、及びネットワークNWを介して受信する。例えば、通信部604は、翻訳サーバ10が日本語の文字列を英語に翻訳した翻訳後の英語の文字列をネットワークNWとルータ20とを介して翻訳サーバ10から受信する。
また、通信部604は、タッチパネル603に対する入力操作に基づいて生成された注文データを注文管理装置40に送信する。
【0039】
記憶部605は、多国語入出力端末60が行う処理に必要な種々の情報を記憶する。例えば、記憶部605は、CPU601が種々の制御を行うためのプログラム、商品マスターデータ、注文データ、為替レートテーブル、翻訳サーバ10による翻訳結果などを記憶する。また、例えば、記憶部605は、第1の言語による第1の文字列を含むメニュー情報を記憶する。記憶部605は、例えば、ROM606と、RAM607と、HDDやSSDなどの記憶装置608と、で構成される。
【0040】
なお、アクセスポイント30と通信する多国語入出力端末60は、複数存在していてよい。例えば、アクセスポイント30と通信する多国語入出力端末60は、
図9に示すように、マスターとなる1つの多国語入出力端末60aと、スレーブとなる1つ以上の多国語入出力端末60b(60b1、60b2、・・・、60bn、・・・)であってよい。以下では、多国語入出力端末60aが備える各機能部の符号の末尾に“a”を付与する。また、多国語入出力端末60bが備える各機能部の符号の末尾に“b”を付与する。こうすることで、複数の多国語入出力端末のそれぞれと、それぞれが備える機能部との対応関係を明らかにする。なお、多国語入出力端末60は、多国語入出力端末60a、60b、・・・の総称である。
マスターとなる1つの多国語入出力端末60aと、スレーブとなる1つ以上の多国語入出力端末60bがアクセスポイント30と通信を行う場合、CPU601は、情報更新部を構成し、多国語入出力端末60aと多国語入出力端末60bの何れかが情報を更新した場合、多国語入出力端末60aと多国語入出力端末60bとの間で情報を同期する。具体的には、次の2つの方法が考えられる。
【0041】
複数の多国語入出力端末60における情報の同期の1つ目の方法は、
図10に示す処理フローによるものである。
マスターとなる多国語入出力端末60aが備えるCPU601aは、情報を更新する(ステップS1)。
CPU601aは、情報を更新すると、更新情報を自端末の通信部604aを介して多国語入出力端末60b(60b1、60b2、・・・、60bn、・・・)のそれぞれに送信する(ステップS2)。
多国語入出力端末60b(60b1、60b2、・・・、60bn、・・・)のそれぞれが備えるCPU601b(601b1、601b2、・・・、601bn、・・・)のそれぞれは、多国語入出力端末60aから更新情報を受信すると、受信した更新情報に基づいて、情報の更新を試みる。CPU601bのそれぞれは、情報の更新が成功したか否かを判定する。
【0042】
CPU601bのそれぞれは、情報の更新が成功したと判定した場合、自装置の識別子情報を含むACK(ACKnowledgement)信号を多国語入出力端末60aに送信する(ステップS3)。また、CPU601bのそれぞれは、情報の更新が成功しない(失敗した)と判定した場合、多国語入出力端末60aに信号を送信しない。
CPU601aは、所定時間内に受信したACK信号に含まれる多国語入出力端末60bの識別子(ID)を特定する。そして、CPU601aは、特定した多国語入出力端末60bの識別子を管理する(ステップS4)。
なお、CPU601aは、ACK信号を送信しなかった多国語入出力端末60b、すなわち、情報の更新に失敗した多国語入出力端末60bに対して、更新情報を再度送信するものであってよい。
【0043】
複数の多国語入出力端末60における情報の同期の2つ目の方法は、
図11に示す処理フローによるものである。
スレーブである複数の多国語入出力端末60b(b1、b2、・・・、bn、・・・)のうちの1つである多国語入出力端末60bnが備えるCPU601bnは、情報を更新する(ステップS11)。
CPU601bnは、情報を更新すると、更新情報を自端末の通信部604bnを介して多国語入出力端末60aに送信する(ステップS12)。
CPU601aは、自端末の通信部604aを介して多国語入出力端末60bnから更新情報を受信すると、受信した更新情報に基づいて、情報の更新を試みる。CPU601aは、情報の更新が成功したか否かを判定する。
CPU601aは、情報の更新が成功したと判定した場合(ステップS1)、自装置の通信部604aを介して多国語入出力端末60bnに自装置の識別子情報を含むACK信号を送信する(ステップS13)。そして、CPU601aは、上述した複数の多国語入出力端末60における情報の同期の1つ目の方法と同様のステップS2〜ステップS4の手段を用いて複数の多国語入出力端末60における情報の同期を行う。
【0044】
なお、CPU601aは、情報の更新が成功しない(失敗した)と判定した場合、多国語入出力端末60bnに信号を送信しない。CPU601bnは、多国語入出力端末60aからACK信号を受信できなかった場合、多国語入出力端末60aに対して、更新情報を再度送信する。そして、CPU601aは、情報の更新が成功したと判定した場合(ステップS1)に、多国語入出力端末60bnにACK信号を送信し(ステップS13)、上述した複数の多国語入出力端末60における情報の同期の1つ目の方法と同様のステップS2〜ステップS4の手段を用いて複数の多国語入出力端末60における情報の同期を行えばよい。
【0045】
次に、注文管理装置40の備える記憶部405が記憶する商品マスターデータDT1を多国語入出力端末60の備える記憶部605にコピーする処理について説明する。
ここでは、
図12に示す処理フローについて説明する。なお、注文管理装置40は、多国語入出力端末60が存在しない状態で既に動作しているものとする。
【0046】
マスターの多国語入出力端末60aは、起動させるための入力操作に応じて、
図12に示すように、自端末を起動する(ステップS21)。多国語入出力端末60aが起動すると、多国語入出力端末60aの備えるCPU601aは、メニューのバージョンを問い合わせるVer(Version)確認信号を多国語入出力端末60aの備える通信部604aを介して注文管理装置40に送信する(ステップS22)。
【0047】
注文管理装置40が備えるCPU401は、多国語入出力端末60aからVer確認信号を受信すると、受信したVer確認信号に応じて最新のメニューのバージョンを示すVer回答信号を多国語入出力端末60aに送信する(ステップS23)。
【0048】
多国語入出力端末60aが備えるCPU601aは、通信部604aを介して注文管理装置40からVer回答信号を受信すると、受信したVer回答信号が示す最新のメニューのバージョンと、多国語入出力端末60aの備える記憶部605が記憶しているメニューのバージョンとを比較する。そして、CPU601aは、Ver回答信号が示す最新のメニューのバージョンと、記憶部605aが記憶しているメニューのバージョンとが不一致であるか否かを判定する(ステップS24)。
【0049】
CPU601aは、Ver回答信号が示す最新のメニューのバージョンと、記憶部605aが記憶しているメニューのバージョンとが一致していると判定した場合(ステップS24、NO)、記憶部405が記憶する商品マスターデータDT1を記憶部605aにコピーする処理を終了させる。
また、CPU601aは、Ver回答信号が示す最新のメニューのバージョンと、記憶部605aが記憶しているメニューのバージョンとが不一致であると判定した場合(ステップS24、YES)、最新の商品マスターデータの要求を示す商品マスター要求信号を通信部604aを介いて注文管理装置40に送信する(ステップS25)。
【0050】
注文管理装置40が備えるCPU401は、多国語入出力端末60aから商品マスター要求信号を受信すると、受信した商品マスター要求信号に応じて、最新の商品マスターデータを通信部404を介して多国語入出力端末60aに送信する(ステップS26)。
【0051】
多国語入出力端末60aが備えるCPU601aは、通信部604aを介して注文管理装置40から最新の商品マスターデータを受信すると、受信した最新の商品マスターデータを記憶部605aに記録し保持する(ステップS27)。そして、CPU601aは、通信部604aを介して最新の商品マスターデータを保持したことを示す情報を含むACK信号を注文管理装置40に送信する(ステップS28)。また、CPU601aは、通信部604aを介してスレーブの多国語入出力端末60bのそれぞれに最新の商品マスターデータを送信する(ステップS29)。
【0052】
多国語入出力端末60bのそれぞれが備えるCPU601bは、多国語入出力端末60aから最新の標品マスターデータを受信すると、受信した最新の商品マスターデータを自端末が備える記憶部605bに記録し保持する(ステップS30)。そして、多国語入出力端末60bのそれぞれが備えるCPU601bは、通信部604bを介して最新の商品マスターデータを保持したことを示す情報を含むACK信号を多国語入出力端末60aに送信する(ステップS31)。
【0053】
次に、本発明の第一の実施形態による多国語入出力端末60の備える表示部602が表示する翻訳画面の遷移について説明する。
本発明の第一の実施形態による多国語入出力端末60の備える表示部602は、起動すると、トップページを表示する。例えば、表示部602は、
図13に示す国旗マーク101と、注文マーク102と、その他マーク103と、を表示する。
【0054】
まず、表示部602が表示する国旗マーク101について説明する。
国旗マーク101は、表示部602が現在の表示に使用している言語に対応する国旗を表している。表示部602に表示された国旗マーク101に対応するタッチパネル603の位置をタッチする入力操作を行うと、タッチパネル603は、その入力操作を検出する。そして、タッチパネル603は、入力操作の検出を示す検出信号をCPU601に出力する。CPU601は、タッチパネル603から検出信号を入力すると、入力した検出信号に応じて翻訳後の言語を示す第2の言語を選択する画面を表示部602に表示させる制御を行う。例えば、表示部602が
図14(A)に示すような国旗マーク101を表示する場合に、国旗マーク101に対応するタッチパネル603の位置をタッチする入力操作を行うと、タッチパネル603は、その入力操作を検出する。そして、タッチパネル603は、入力操作の検出を示す検出信号をCPU601に出力する。CPU601は、タッチパネル603から検出信号を入力すると、入力した検出信号に応じて
図14(B)に示すように、複数の異なる言語に対応する複数の国旗マークを表示部602に表示させる制御を行う。なお、表示部602が複数の国旗マークのすべてを同一ページに表示できない場合、
図14(B)におけてページ送りを可能にするページ送りマーク105を表示するものであってもよい。表示部602が表示するページ送りマーク105に対応するタッチパネル603の位置をタッチする入力操作を行うと、タッチパネル603は、その入力操作を検出する。そして、タッチパネル603は、入力操作の検出を示す検出信号をCPU601に出力する。CPU601は、タッチパネル603から検出信号を入力すると、入力した検出信号に応じて、次ページとして表示される複数の異なる言語に対応する複数の国旗マークを表示部602に表示させる制御を行う。
【0055】
次に、表示部602に表示された複数の異なる言語に対応する複数の国旗マークのうちの1つに対応するタッチパネル603の位置をタッチする入力操作を行うと、タッチパネル603は、その入力操作を検出する。そして、タッチパネル603は、入力操作の検出を示す検出信号をCPU601に出力する。CPU601は、タッチパネル603から検出信号を入力すると、入力した検出信号に応じて翻訳後の言語を示す第2の言語を決定する画面を表示部602に表示させる制御を行う。例えば、表示部602が
図14(B)に示すような複数の異なる言語に対応する複数の国旗マークを表示する場合に、アメリカ国旗マーク(
図14(B)における国旗マーク104)に対応するタッチパネル603の位置をタッチする入力操作を行うと、タッチパネル603は、その入力操作を検出する。そして、タッチパネル603は、入力操作の検出を示す検出信号をCPU601に出力する。CPU601は、タッチパネル603から検出信号を入力すると、入力した検出信号に応じて
図14(C)に示すように、翻訳後の言語を英語に決定するか否かを確認する表示を表示部602に表示させる制御を行う。
【0056】
次に、表示部602に表示された翻訳後の言語を英語に決定するか否かを確認するYESマーク106またはNOマーク107のうちの1つに対応するタッチパネル603の位置をタッチする入力操作を行うと、タッチパネル603は、その入力操作を検出する。そして、タッチパネル603は、入力操作の検出を示す検出信号をCPU601に出力する。CPU601は、タッチパネル603から検出信号を入力すると、入力した検出信号に応じた表示画面を表示部602に表示させる制御を行う。例えば、表示部602が
図14(C)に示すような翻訳後の言語を英語に決定するか否かを確認するYESマーク106またはNOマーク107を表示する場合に、YESマーク106に対応するタッチパネル603の位置をタッチする入力操作を行うと、タッチパネル603は、その入力操作を検出する。そして、タッチパネル603は、入力操作の検出を示す検出信号をCPU601に出力する。CPU601は、タッチパネル603から検出信号を入力すると、翻訳後の言語が英語であると特定する。CPU601は、入力した検出信号に応じた現在の表示に使用している言語が英語であることを示す
図14(D)で示すような国旗マーク101と、その言語による翻訳後の表示画面を表示部602に表示させる制御を行う(翻訳処理の詳細については、後述する)。また、例えば、表示部602が
図14(C)に示すような翻訳後の言語を英語に決定するか否かを確認するYESマーク106またはNOマーク107のうちのNOマーク107に対応するタッチパネル603の位置をタッチする入力操作を行うと、タッチパネル603は、その入力操作を検出する。そして、タッチパネル603は、入力操作の検出を示す検出信号をCPU601に出力する。CPU601は、タッチパネル603から検出信号を入力すると、入力した検出信号に応じて
図14(B)に示すように、複数の異なる言語に対応する複数の国旗マークを表示部602に表示させる制御を行う。
【0057】
なお、翻訳後の言語の選択は、言語情報を含むNFC(Near Field Communication)タグをその言語情報に対応する国旗マークが記載されたカード108に仕込み、翻訳後の言語に対応する国旗マークが記載されたカード108に多国語入出力端末60をかざし多国語入出力端末60が言語情報を読み取ることで上述の国旗マークを選択するタッチパネル603に対する入力操作の代替とするものであってよい。カード108は、入店時に客に渡してもよいし、
図15に示すようなブック形状のファイル109に収納してテーブル上に用意するものであってもよい。
【0058】
次に、表示部602が表示する注文マーク102について説明する。
注文マーク102は、注文を開始するための注文入力画面を表示部602に表示させるためのマークである。表示部602に表示された注文マーク102に対応するタッチパネル603の位置をタッチする入力操作を行うと、タッチパネル603は、その入力操作を検出する。そして、タッチパネル603は、入力操作の検出を示す検出信号をCPU601に出力する。CPU601は、タッチパネル603から検出信号を入力すると、入力した検出信号に応じて注文を開始するための注文入力画面を表示部602に表示させる制御を行う。例えば、表示部602が
図13で示したトップページおいて注文マーク102を表示する場合に、注文マーク102に対応するタッチパネル603の位置をタッチする入力操作を行うと、タッチパネル603は、その入力操作を検出する。そして、タッチパネル603は、入力操作の検出を示す検出信号をCPU601に出力する。CPU601は、タッチパネル603から検出信号を入力すると、入力した検出信号に応じて
図16に示すように、文字によるメニューのカテゴリー一覧と共に、それぞれのカテゴリーを想起できる画像を表示部602に表示させる制御を行う。また、CPU601は、国旗マーク101を表示部602に表示させる制御を行う。なお、表示部602がトップページに表示する国旗マーク101は、翻訳が可能なすべてのページにおいて表示されるものであり、トップページと同様に国旗マーク101が表示される各ページにおいて翻訳後の言語を選択することができる。
なお、CPU601は、タッチパネル603から検出信号を入力すると、入力した検出信号に応じて
図17に示すように、メニューのカテゴリーを示すアイコンの一覧を表示部602に表示させる制御を行うものであってよい。
【0059】
表示部602に表示されたメニューのカテゴリー一覧の中から例えば「肉料理」のカテゴリーに対応するタッチパネル603の位置をタッチする入力操作を行うと、タッチパネル603は、その入力操作を検出する。そして、タッチパネル603は、入力操作の検出を示す検出信号をCPU601に出力する。CPU601は、タッチパネル603から検出信号を入力すると、入力した検出信号に応じて、例えば、
図18に示すような「肉料理」のメニューの名称一覧を表示部602に表示させる制御を行う。なお、
図18において、iマーク110は、各メニューの詳細情報を示すリンク情報を読み出すためのマークである。また、CPU601は、
図18に示すメニューの名称一覧と共にそれぞれのメニューを想起できる画像を表示部602に表示させる制御を行うものであってよい。
【0060】
表示部602が
図18に示すような「肉料理」のメニューの名称一覧を表示している場合に、表示部602に表示された「サーロインステーキ」に対応するタッチパネル603の位置をタッチする入力操作を行うと、タッチパネル603は、その入力操作を検出する。そして、タッチパネル603は、入力操作の検出を示す検出信号をCPU601に出力する。CPU601は、タッチパネル603から検出信号を入力すると、入力した検出信号に応じて、例えば、
図6で示した画面を表示部602に表示させる制御を行う。
【0061】
ここで、
図14を用いて説明したように、翻訳後の言語を日本語から英語に変更するために国旗マーク101を日本の国旗からアメリカの国旗に変更する、入力操作を行うと、CPU601は、
図6で示した日本語による表示画面から
図8で示した英語による表示画面に変更する制御を表示部602に対して行う。
【0062】
次に、本発明の第一の実施形態による表示部602が表示する画面における翻訳処理の詳細について説明する。
なお、本発明の第一の実施形態において、翻訳処理は、表示部602が表示する1画面毎に行うものである。また、翻訳処理は、
図19に示すように、多国語入出力端末60が、アクセスポイント30、ルータ20及びネットワークNWを介して翻訳サーバ10と情報の送受信を行うことにより行われるものとする。また、客が注文管理システム2を備えるレストランに食事をするために入店した際に、店員から渡された多国語入出力端末60に対して入力操作を行い、
図6で示した日本語による説明文を含む画面が表示部602に表示させたときに英語に翻訳した画面を表示部602に表示させる場合を例に翻訳処理を説明する。
【0063】
客は、多国語入出力端末60のタッチパネル603に対してメニューのカテゴリーに対応するタッチパネル603の位置をタッチする入力操作、メニューの名称に対応するタッチパネル603の位置をタッチする入力操作、国旗マーク101の位置をタッチする入力操作などを繰り返し行う。すると、タッチパネル603は、その入力操作を検出する。そして、タッチパネル603は、入力操作の検出を示す検出信号をCPU601に出力する。CPU601は、タッチパネル603から検出信号を入力すると、入力した検出信号に応じた画面を表示部602に表示させる制御を行う。なお、
図20に示す処理フローについての以下の説明では、簡単のために、タッチパネル603による入力操作の検出の表記を省略し、単に、CPU601は客の入力操作に応じた画面を表示部602に表示させる制御を行うものと記載する。
【0064】
CPU601は、客の入力操作に応じた検出信号に基づいて画面更新または翻訳後の言語選択の処理を行う(ステップS41)。例えば、表示部602が
図13で示したトップページおいて注文マーク102を表示する場合に、客が注文マーク102に対応するタッチパネル603の位置をタッチする入力操作を行うと、タッチパネル603は、その入力操作を検出する。そして、タッチパネル603は、入力操作の検出を示す検出信号をCPU601に出力する。CPU601は、タッチパネル603から検出信号を入力すると、入力した検出信号に応じて
図16に示すように、文字によるメニューのカテゴリー一覧と共に、それぞれのカテゴリーを想起できる画像を表示部602に表示させる制御を行う。また、例えば、表示部602が
図6で示した日本語による説明文を含む画面を表示している場合に、客が国旗マーク101に対応するタッチパネル603の位置をタッチする入力操作を行うと、CPU601は、客の入力操作に応じて
図14(B)に示すように、複数の異なる言語に対応する複数の国旗マークを表示部602に表示させる制御を行う。表示部602が
図14(B)に示すような複数の異なる言語に対応する複数の国旗マークを表示する場合に、客がアメリカ国旗マークに対応するタッチパネル603の位置をタッチする入力操作を行うと、CPU601は、客の入力操作に応じて
図14(C)に示すように、翻訳後の言語を英語に決定するか否かを確認する表示を表示部602に表示させる制御を行う。表示部602が
図14(C)に示すような翻訳後の言語を英語に決定するか否かを確認するYESマーク106またはNOマーク107を表示する場合に、客がYESマーク106に対応するタッチパネル603の位置をタッチする入力操作を行うと、CPU601は、客の入力操作に応じて翻訳後の言語が英語であると特定する。
【0065】
CPU601は、表示部602が表示している表示画面から現在の画面表示に使用している第1の言語による文字列を作成する(ステップS42)。例えば、表示部602が
図6で示した日本語による表示画面を表示している場合に、客が翻訳後の言語として英語を選択する入力操作を行うと、CPU601は、
図6で示した日本語による表示画面の表示に使用している1画面分のデータに基づいて、翻訳対象となる日本語の文字列を作成する。
【0066】
CPU601は、作成した日本語の文字列と特定した翻訳後の言語(英語)との情報をアクセスポイント30、ルータ20、及びネットワークNWを介して翻訳サーバ10に送信する(ステップS43)。
【0067】
翻訳サーバ10は、多国語入出力端末60から日本語の文字列と翻訳後の言語(英語)との情報を受信すると、受信した日本語の文字列を英語の文字列に翻訳する(ステップS44)。
翻訳サーバ10は、翻訳後の英語の文字列をネットワークNW、ルータ20、及びアクセスポイント30を介して多国語入出力端末60に送信する(ステップS45)。
【0068】
CPU601は、翻訳サーバ10から翻訳後の英語の文字列を受信すると、受信した英語の文字列に基づく画面を表示部602に表示させる制御を行う(ステップS46)。例えば、CPU601は、受信した英語の文字列に基づいて
図8で示した画面を表示部602に表示させる制御を行う。
そして、表示部602は、
図8で示した画面を表示する。
【0069】
なお、多国語入出力端末60は、アクセスポイント30を介して注文管理装置40と情報の送受信を必ず行い、注文管理装置40がルータ20及びネットワークNWを介して翻訳サーバ10と情報の送受信を行うものであってもよい。
【0070】
次に、翻訳サーバ10が行った翻訳の修正について説明する。
翻訳サーバ10が行った翻訳は、必ずしも正しく翻訳される訳ではない。例えば、翻訳サーバ10は、日本語の文字列として「皿うどん」を入力し、英語の文字列に翻訳する場合、「Dish noodle」という英語の文字列に翻訳することが考えられる。
そのような場合を想定して、多国語入出力端末60は、多国語入出力端末60が翻訳サーバ10から受信した翻訳後の言語による文字列を手作業で修正できる機能を有するものであってよい。例えば、表示部602が翻訳後の言語による表示画面を表示しているときに、店員が修正したい翻訳後の文字列「Dish noodle」に対応するタッチパネル603の位置をタッチする入力操作を行う。
【0071】
すると、CPU601は、
図21(A)に示すように、「Dish noodle」の文字列と共に、キーボードを表示部602に表示させる制御を行う。そして、店員がキーボードを介して「Sara Udon」の文字列を入力する入力操作を行う。すると、CPU601は、
図21(B)に示すように、翻訳後の文字列において「Dish noodle」を「Sara Udon」に置き替える処理を行う。この置き替えにより翻訳後の文字列は修正される。
なお、複数の多国語入出力端末60に対して翻訳後の文字列の修正を行う場合、
図10や
図11について説明した多国語入出力端末60の間で情報の同期を行えばよい。
【0072】
次に、表示部602が表示している表示画面に商品名が含まれている場合の翻訳処理について説明する。
表示部602が表示している表示画面に商品名が含まれている場合、CPU601は、商品マスターデータDT1に基づいて、多国語入出力端末60以外の装置における表示や印字に使用する商品名の文字列を作成し、作成した文字列を上述の第1の言語による文字列と共に翻訳サーバ10に送信して翻訳させてもよい。例えば、商品名1が「シェフ明太パスタ」、商品名2が「シェフのおすすめ明太子パスタ」、商品名3が「明太100gパスタ」であり、表示部602が表示している表示画面に商品名1が含まれている場合、CPU601は、印字装置80が伝票に印字する商品名2と調理指示伝票の印字に使用される商品名3に対して文字列を作成し、作成した文字列を上述の第1の言語による文字列と共に翻訳サーバ10に送信して翻訳させてもよい。
こうすることで、例えば、会計時に印字装置80が印字する
図22に示す伝票において、日本語の商品名2と共に翻訳後の言語による商品名を併記することができる。その結果、客は、会計内容を翻訳後の言語で確認することができる。
【0073】
また、商品名に略語が含まれている場合、CPU601は、商品マスターデータDT1に基づいて、略語を含む商品名に対応する商品の正式名称を特定し、略語を含む商品名を特定した商品の正式名称に置き替えて翻訳サーバ10に送信する文字列(第3の文字列)を作成するものであってよい。例えば、商品の正式名称が「シェフのおすすめ明太子パスタ」であり、商品名1が「シェフ明太パスタ」、商品名2が「シェフのおすすめ明太子パスタ」、商品名3が「明太100gパスタ」である場合、CPU601は、商品マスターデータDT1に基づいて、商品名1と商品名3を商品の正式名称の「シェフのおすすめ明太子パスタ」に置き替えて商品名の文字列を作成し、作成した文字列を翻訳サーバ10に送信して翻訳させてもよい。
こうすることで、翻訳サーバ10は、略語に起因する誤翻訳を回避することができ、多国語入出力端末60における誤表示や伝票における誤印字などに起因する客とのトラブルを回避することができる。
【0074】
なお、
図22に示す伝票の印字データは、
図23に示す処理フローにより作成される。
多国語入出力端末60は、
図24に示す注文内容を示す注文データDT2を注文管理装置40に送信済みであるものとする。なお、注文データは、当該注文データの入力を受け付けたときに多国語入出力端末60の表示部602に表示されていた第2の文字列の言語である第2の言語を含んでいる。
注文管理装置40が備えるCPU401は、多国語入出力端末60から受信した注文データDT2に基づいて、注文メニューNoを抽出する(ステップS51)。例えば、CPU401は、生ビールが注文メニューNo1であることを抽出する。なお、注文管理装置40は、注文データと共に第2の言語を管理する。
【0075】
また、CPU401は、多国語入出力端末60から受信した注文データDT2に基づいて、注文時の言語を抽出する(ステップS52)。例えば、CPU401は、多国語入出力端末60から受信した注文データDT2に基づいて、生ビールが日本語(第1の言語)と英語(第2の言語)とで注文されたことを抽出する。
【0076】
そして、CPU401は、ステップS51とステップS52の処理により抽出した抽出内容を通信部404を介して多国語入出力端末60に送信する(ステップS53)。
多国語入出力端末60が備えるCPU601は、通信部604を介して注文管理装置40から抽出内容を受信すると、受信した抽出内容に対応する注文時のメニューの表示を抽出する(ステップS54)。例えば、CPU601は、注文管理装置40から受信した抽出内容に対応する言語(第2の言語)による文字列(第2の文字列)を抽出する。
【0077】
CPU601は、抽出した文字列が示す注文時のメニューの表示をビットマップデータに変換する。CPU601は、変換後のビットマップデータを通信部604を介して注文管理装置40に送信する(ステップS55)。
CPU404は、通信部404を介して多国語入出力端末60からビットマップデータを受信すると、自CPUが抽出した内容と、受信したビットマップデータとに基づいて、印字データを作成する(ステップS56)。例えば、CPU404は、通信部404を介して多国語入出力端末60から「生ビール」と生ビールを英語に翻訳した「draft beer」とを示すビットマップデータを受信すると、自CPUが抽出した内容と、受信したビットマップデータとに基づいて、「生ビール(draft beer)」の印字データを作成する。
以上のように、注文管理装置40は、印字データを作成する。
なお、印字装置80は、注文管理装置40が作成した印字データを用いて印字することで、伝票を印字することができる。例えば、印字装置80は、注文管理装置40が作成した印字データを用いて伝票に「生ビール(draft beer)」のように日本語と翻訳した言語とを併記するよう印字する。
【0078】
次に、国別の注文データDT2の有効利用について説明する。
多国語入出力端末60は、商品を注文する際に、
図24で示した注文データDT2を注文管理装置40に送信する。注文データDT2には、テーブル番号、人数、客層、メニューNo、数量、言語及び注文データが含まれている。つまり、注文データDT2は、客がどのメニューをどの言語で注文したかを示す情報を含んでいる。
そのため、注文管理装置40が備えるCPU401は、注文データDT2に基づいて、
図25に示すように、各メニューに対する言語ごとの注文数をデータテーブルTBL1として記憶部405に記録することができる。
こうすることで、食材発注計画に役立つレポートを作成することができる。例えば、
図25に示すデータテーブルTBL1の場合、フランス語での注文数が多くフランス人が多くフランス人向けの食材を多めに発注するように計画するレポートを作成することができる。また、例えば、イベントとしてサッカーの日本対ブラジル戦が開催されるため、ポルトガル語での注文数が多いメニューの食材を普段よりも多めに発注するように計画するレポートを作成することができる。
【0079】
次に、注文時の為替レートを反映させて表示部602が表示する注文確認画面について説明する。
上述した翻訳処理により、
図26(A)に示す表示画面の日本語を英語に翻訳し、表示部602が翻訳後の表示画面を表示する際、商品価格に当日の為替レートを反映させて表示するものであってよい。例えば、CPU601は、店舗の開店時間に信頼できるサイトから為替レートをダウンロードし、記憶部605に記録する。そして、CPU601は、記憶部605が記憶している為替レートを用いて商品価格を計算し、翻訳後の表示画面における商品価格の文字列に相当する箇所と置き替えて表示させる制御を表示部602に行う。
こうすることで、客は自国の通貨によるおおよその価格を把握することができ、安心して商品を注文することができる。
【0080】
次に、多国語入出力端末60が注文管理装置40に対して行う商品マスターデータDT1における画像ファイルの更新について説明する。
多国語入出力端末60は、自端末が備えるカメラ機能を使用して画像を撮影し、注文管理装置40が備える記憶部405が記憶する商品マスターデータDT1における画像ファイルを更新してもよい。例えば、多国語入出力端末60は、画像ファイルを更新する専用プログラムを起動すると、表示部602は、例えば、
図27に示すような、画面を表示する。店員はメニュー撮影モードを選択して商品を撮影し、画像を選択して更新すればよい。
【0081】
画像ファイルの更新処理は、
図28に示す処理フローにより行われる。具体的には、
図27に示す表示部602が表示する表示画面において、撮影した画像の中から最も良い画像を選択し、商品のメニューNoとメニュー名を入力する。そして、
図28に示す「はい」を選択する入力操作を行うと、CPU601は、通信部604を介して、メニューNoと画像データを注文管理装置40に送信する(ステップS61)。
注文管理装置40が備えるCPU401は、通信部404を介して多国語入出力端末60からメニューNoと画像データを受信すると、受信したメニューNoに対応する商品番号の画像データを更新する(ステップS62)。
その後は、
図12について説明したように、注文管理装置40の備える記憶部405が記憶する商品マスターデータDT1を多国語入出力端末60の備える記憶部605にコピーする処理を行えばよい。
【0082】
以上、第一の実施形態による翻訳システム1が備える多国語入出力端末60について説明した。
第一の実施形態による多国語入出力端末60において、CPU601は、客の入力操作に応じた検出信号に基づいて画面更新または翻訳後の言語選択の処理を行う。CPU601は、表示部602が表示している表示画面から現在の画面表示に使用している第1の言語による文字列を作成する。CPU601は、作成した日本語の文字列と特定した翻訳後の言語(英語)との情報をアクセスポイント30、ルータ20、及びネットワークNWを介して翻訳サーバ10に送信する。CPU601は、翻訳サーバ10から翻訳後の英語の文字列を受信すると、受信した英語の文字列に基づく画面を表示部602に表示させる制御を行う。そして、表示部602は、画面を表示する。
こうすることで、容易に言語切り替えができる。
【0083】
<第二の実施形態>
次に、本発明の第二の実施形態による翻訳システムについて説明する。
ここでは、本発明の第二の実施形態による表示部602が表示する画面における翻訳処理の詳細について説明する。
なお、本発明の第二の実施形態において、翻訳処理は、第一の実施形態と同様に、表示部602が表示する1画面毎に行うものである。また、翻訳処理は、
図19で示したように、多国語入出力端末60が、アクセスポイント30、ルータ20及びネットワークNWを介して翻訳サーバ10と情報の送受信を行うことにより行われるものとする。ただし、本発明の第二の実施形態において、翻訳処理が行われる度に翻訳結果を記憶部に記憶し、過去に翻訳したものは記憶部から翻訳結果を読み出すものである。
【0084】
第二の実施形態における翻訳処理を示す
図29の処理フローと、第一の実施形態における翻訳処理を示す
図20の処理フローとの違いは、ステップS71とステップS72の処理の違いである。
ここでは、
図29の処理フローにおけるステップS71とステップS72の処理について説明する。
【0085】
CPU601は、ステップS42の処理により表示部602が表示している表示画面から現在の画面表示に使用している第1の言語による文字列を作成すると、対応する文字列の翻訳結果が記憶部605の保持領域に存在するか否かを判定する(ステップS71)。
CPU601は、記憶部605の保持領域が記録する情報に基づいて、対応する文字列の翻訳結果が記憶部605の保持領域に存在すると判定した場合(ステップS71、YES)、記憶部605から翻訳結果を読み出しステップS46の処理により翻訳結果が示す文字列に基づく画面を表示部602に表示させる制御を行う。
【0086】
また、CPU601は、記憶部605の保持領域が記録する情報に基づいて、対応する文字列の翻訳結果が記憶部605の保持領域に存在しないと判定した場合(ステップS71、NO)、作成した第1の言語による文字列と翻訳後の言語との情報をアクセスポイント30、ルータ20、及びネットワークNWを介して翻訳サーバ10に送信するステップS43の処理を行う。
【0087】
また、CPU601は、翻訳サーバ10がステップS45の処理により送信した翻訳後の文字列を受信すると、受信した翻訳後の文字列、すなわち、翻訳結果を記憶部605の保持領域に記録する(ステップS72)。そして、CPU601は、ステップS46の処理により受信した英語の文字列に基づく画面を表示部602に表示させる制御を行う。
【0088】
なお、多国語入出力端末60は、アクセスポイント30を介して注文管理装置40と情報の送受信を必ず行い、注文管理装置40がルータ20及びネットワークNWを介して翻訳サーバ10と情報の送受信を行うものであってもよい。
【0089】
以上、第二の実施形態による翻訳システム1が備える多国語入出力端末60について説明した。
第二の実施形態による多国語入出力端末60において、CPU601は、表示部602が表示している表示画面から現在の画面表示に使用している第1の言語による文字列を作成すると、対応する文字列の翻訳結果が記憶部605の保持領域に存在するか否かを判定する。CPU601は、記憶部605の保持領域が記録する情報に基づいて、対応する文字列の翻訳結果が記憶部605の保持領域に存在すると判定した場合、記憶部605から翻訳結果を読み出し、翻訳結果が示す文字列に基づく画面を表示部602に表示させる制御を行う。また、CPU601は、記憶部605の保持領域が記録する情報に基づいて、対応する文字列の翻訳結果が記憶部605の保持領域に存在しないと判定した場合、作成した第1の言語による文字列と翻訳後の言語との情報をアクセスポイント30、ルータ20、及びネットワークNWを介して翻訳サーバ10に送信する。
また、CPU601は、翻訳サーバ10が送信した翻訳後の文字列を受信すると、受信した翻訳後の文字列、すなわち、翻訳結果を記憶部605の保持領域に記録する。そして、CPU601は、受信した英語の文字列に基づく画面を表示部602に表示させる制御を行う。
こうすることで、容易に言語切り替えができる。また、運用が進むにつれて翻訳のスピードが向上する。
【0090】
<第三の実施形態>
次に、本発明の第三の実施形態による翻訳システムについて説明する。
ここでは、本発明の第三の実施形態による表示部602が表示する画面における翻訳処理の詳細について説明する。
なお、本発明の第三の実施形態において、翻訳処理は、翻訳対象の言語が新たに選択される度に全メニューと全説明の文字列を生成し翻訳を行うものである。
ここでは、
図30の処理フローにおけるステップS81〜ステップS83の処理について説明する。
【0091】
CPU601は、客の入力操作に応じた検出信号に基づいて翻訳後の言語選択の処理を行う(ステップS81)と、選択された言語による翻訳結果が記憶部605の保持領域に存在するか否かを判定する(ステップS82)。
CPU601は、記憶部605の保持領域が記録する情報に基づいて、選択された言語による翻訳結果が記憶部605の保持領域に存在すると判定した場合(ステップS82、YES)、記憶部605から翻訳結果を読み出しステップS46の処理により翻訳結果が示す文字列に基づく画面を表示部602に表示させる制御を行う。
【0092】
また、CPU601は、記憶部605の保持領域が記録する情報に基づいて、選択された言語による翻訳結果が記憶部605の保持領域に存在しないと判定した場合(ステップS82、NO)、全メニューと全説明に対する第1の言語による文字列を作成する(ステップS83)。そして、CPU601は、作成した第1の言語による文字列と翻訳後の言語との情報をアクセスポイント30、ルータ20、及びネットワークNWを介して翻訳サーバ10に送信するステップS43の処理を行う。
【0093】
以上、第三の実施形態による翻訳システム1が備える多国語入出力端末60について説明した。
第三の実施形態による多国語入出力端末60において、CPU601は、客の入力操作に応じた検出信号に基づいて翻訳後の言語選択の処理を行うと、選択された言語による翻訳結果が記憶部605の保持領域に存在するか否かを判定する。CPU601は、記憶部605の保持領域が記録する情報に基づいて、選択された言語による翻訳結果が記憶部605の保持領域に存在すると判定した場合、記憶部605から翻訳結果を読み出し翻訳結果が示す文字列に基づく画面を表示部602に表示させる制御を行う。
【0094】
また、CPU601は、記憶部605の保持領域が記録する情報に基づいて、選択された言語による翻訳結果が記憶部605の保持領域に存在しないと判定した場合、全メニューと全説明に対する第1の言語による文字列を作成する。そして、CPU601は、作成した第1の言語による文字列と翻訳後の言語との情報をアクセスポイント30、ルータ20、及びネットワークNWを介して翻訳サーバ10に送信する。
こうすることで、容易に言語切り替えができる。また、翻訳後の運用が進むにつれて翻訳のスピードが向上する。特に、翻訳後の言語数が少ない場合に翻訳のスピードが向上する。
【0095】
<第四の実施形態>
次に、本発明の第四の実施形態による翻訳システムについて説明する。
ここでは、本発明の第四の実施形態による表示部602が表示する画面における翻訳処理の詳細について説明する。
なお、本発明の第四の実施形態において、翻訳処理は、翻訳対象の言語が選択されると、翻訳対象のすべての言語に対して全メニューと全説明の文字列を生成し翻訳を行うものである。
ここでは、
図31の処理フローにおけるステップS91とステップS92の処理について説明する。
【0096】
CPU601は、ステップS81の処理により客の入力操作に応じた検出信号に基づいて翻訳後の言語選択の処理を行うと、翻訳結果が記憶部605の保持領域に存在するか否かを判定する(ステップS91)。
CPU601は、記憶部605の保持領域が記録する情報に基づいて、翻訳結果が記憶部605の保持領域に存在すると判定した場合(ステップS91、YES)、記憶部605から選択された言語の翻訳結果を読み出しステップS46の処理により翻訳結果が示す文字列に基づく画面を表示部602に表示させる制御を行う。
また、CPU601は、記憶部605の保持領域が記録する情報に基づいて、翻訳結果が記憶部605の保持領域に存在しないと判定した場合(ステップS91、NO)、翻訳対象のすべての言語に対して全メニューと全説明に対する第1の言語による文字列を作成する(ステップS92)。そして、CPU601は、作成した第1の言語による文字列と翻訳後の言語との情報をアクセスポイント30、ルータ20、及びネットワークNWを介して翻訳サーバ10に送信するステップS43の処理を行う。
こうすることで、容易に言語切り替えができる。また、1度翻訳が行われると、注文管理装置40またはマスターとなる多国語入出力端末60aが、スレーブとなる多国語入出力端末60bからの要求に対して翻訳サーバ10のように動作することで、翻訳サーバ10は不要となる。
【0097】
なお、本発明において、翻訳後の言語の変更は、音声による変更であってよい。
例えば、多国語入出力端末60がマイクを含む音声認識機能を備え、それぞれの言語に対する定型表現(例えば「こんにちは」など)とその定型表現を発声したときの音声特徴データとを記憶部に記憶する。そして、多国語入出力端末60は、客が多国語入出力端末60のマイクに対して定型表現を発生した音声データと、記憶部が記憶するそれぞれの言語に対する音声特徴データとを比較し、一致するか否かを判定する。多国語入出力端末60は、一致すると判定した音声特徴データの言語を翻訳後の言語の候補を特定し、特定した言語の候補に対応する国旗マークを表示部に表示する。そして、客が多国語入出力端末60に表示された国旗マークの中から翻訳後の言語に対応する国旗マークを選択することで、多国語入出力端末60は翻訳後の言語の変更を行う。
【0098】
なお、本発明における記憶部405、605は、適切な情報の送受信が行われる範囲においてどこに備えられていてもよい。また、記憶部405、605は、適切な情報の送受信が行われる範囲において複数存在しデータを分散して記憶していてもよい。
【0099】
なお、本発明の実施形態における処理フローは、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
【0100】
なお、本発明の実施形態について説明したが、上述の注文管理装置40及び多国語入出力端末60のそれぞれは内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
【0101】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0102】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。また、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができるものである。