(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1に記載の方法において、前記調整するステップが、前記第1のユーザ端末へのトラフィック送信と前記第2のユーザ端末へのトラフィック送信との間のかなりの干渉を回避するステップを含むことを特徴とする方法。
【発明を実施するための形態】
【0027】
次に、各図面に示した例示的な実施形態を参照する。本明細書においては具体的な文言を使用してそれらを説明する。それでもやはり、それにより、本発明の範囲を限定するものではないことが理解されよう。本明細書において示した発明性のある特徴の改変およびさらなる修正、ならびに本明細書において示した発明の原理のさらなる応用例は、本開示を受けた当業者には想起し得るものであり、本発明の範囲内にあると見なすべきである。
【0028】
本発明を説明する際には、以下の用語を使用することになる。すなわち、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈から明らかにそうでないことが示されていなければ、複数の対象を含む。したがって、たとえば、あるアイテムへの言及には、1つまたは複数のアイテムへの言及が含まれる。用語「ones」は、1つ、2つ、またはそれ以上を指し、一般には、全体のうちいくつかまたはその全てを選択することに当てはまる。用語「複数」は、アイテムのうち2つ以上を指す。用語「約」は、数量、寸法、サイズ、式、パラメータ、形状、および他の特性が正確でなくてもよく、概略でもよく、かつ/または要望通りに大きくても小さくてもよく、受入れ可能な許容差、変換係数、丸め処理、測定誤差など、ならびに当業者に知られている他の要因を表してもよい。用語「実質的」は、記述した特性、パラメータ、または値が、正確に達成される必要がなく、たとえば、許容差、測定誤差、測定確度の限界、および当業者に知られている他の要因を含む偏差または変動が、この特性がもたらすと考えられる影響を排除しない程度に発生する可能性があることを意味する。本明細書においては、数値データは、範囲指定形式で表しても示してもよい。このような範囲指定形式は、単に便宜上また簡潔に説明するために使用され、したがって、範囲の限度として明示した数値だけでなく、個々の数値またはその範囲内に含まれる部分範囲が明示されている場合と同様に、各数値および部分範囲の全てを含むものと柔軟に解釈すべきであることを理解されたい。一例として、約1〜5という数値範囲は、約1〜約5という明示した値だけでなく、示した範囲内の個々の値および部分範囲をも含むものと解釈すべきである。したがって、この数値範囲には、2、3、4などの個々の数値、および1〜3、2〜4、3〜5などの部分範囲が含まれている。これと同じ原理が、1つだけの数値で示す範囲(たとえば、「約1を超える」)に適用され、範囲の幅または記述される特性にかかわらず適用すべきである。複数のアイテムは、便宜上、共通のリストで提示してもよい。しかし、これらのリストは、リストの各要素が、別々で固有の要素として個別に識別される場合と同様に解釈すべきである。したがって、このようなリストの個々の要素は、逆の表示がない共通グループ内での表現にもっぱら基づいて、同じリストのうち他の任意の要素の事実上の均等物と解釈すべきではない。さらに、用語「および」および「または」が、アイテムのリストとともに使用されるとき、リストされたアイテムのうち任意の1つまたは複数を、単独で、またはリストされた他のアイテムとともに使用してもよいという点において、これらの用語は広く解釈すべきである。用語「あるいは(alternatively)」は、2つ以上の選択肢から1つを選択することを指し、文脈上明らかにそうでない限り、これらリストされた選択肢だけ、またはある時点でリストされた選択肢のうちの1つだけに選択を限定するものではない。
【0029】
本明細書では、用語「結合された」は、各構成要素が直接互いに接続されていなくてもよい。その代わりに、この用語はまた、結合された構成要素間に1つまたは複数の他の構成要素が含まれてもよい直接接続を有する構成を含むものである。たとえば、このような他の構成要素には、増幅器、減衰器、アイソレータ、方向性結合器、冗長スイッチなどが含まれ得る。
【0030】
図1は、本発明の一実施形態による、ハブ・スポーク型の衛星通信システム100の略図である。衛星通信システム100は、ゲートウェイ端末115と1つまたは複数のユーザ端末130とをリンクする衛星105を含んでもよい。衛星通信システム100は、宇宙区間と地上区間を含む。宇宙区間は、1つまたは複数の衛星を含んでもよく、地上区間は、多数のユーザ端末、ゲートウェイ端末、ネットワーク運用センタ(NOC)、衛星およびゲートウェイ端末の司令センタなどを含んでもよい。説明を明確にするため、全ての要素を図示しているわけではない。
【0031】
ゲートウェイ端末115は、ハブまたは地上局と呼ばれることがある。ゲートウェイ端末115は、ゲートウェイ端末115と衛星105の間の通信リンク135、140を設けることができる。ゲートウェイ端末115はまた、ユーザ端末130へのトラフィックをスケジュール設定することができる。あるいは、スケジュール設定は、衛星通信システム100の他の部分で(たとえば、この実施形態では両方とも図示していない、1つまたは複数のNOCおよび/またはゲートウェイ司令センタにおいて)実行してもよい。スケジュール設定情報は、従来技法を使用する地上ネットワーク、衛星コマンド・リンク、通信システムなどを介して、NOCと、ゲートウェイ司令センタと、衛星と、ユーザ端末との間で伝達することができ、したがって、これについてさらに説明することはない。
【0032】
ゲートウェイ端末115はまた、ネットワーク120と衛星105の間のインターフェースを設けてもよい。ゲートウェイ端末115は、ネットワーク120からデータおよび情報を受信することができ、このデータおよび情報は、ユーザ端末130に送られる。ゲートウェイ端末115は、衛星105を介してユーザ端末130に送達するために、データおよび情報をフォーマット化してもよい。ゲートウェイ端末115はまた、衛星105からのデータおよび情報を伝送する信号を受信することができる。このデータおよび情報は、ユーザ端末130からのものでもよく、ネットワーク120を介してアクセス可能な宛先に送ってもよい。ゲートウェイ端末115は、ネットワーク120を介して送達するために、このデータおよび情報をフォーマット化してもよい。
【0033】
ネットワーク120は、任意の適切なタイプのネットワーク、たとえば、インターネット、IPネットワーク、イントラネット、広域ネットワーク(WAN)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、仮想プライベート・ネットワーク(VPN)、公衆交換電話網(PSTN)、公衆陸上移動網などでもよい。ネットワーク120は、有線、無線、光、または他のタイプのリンクを含め、様々なタイプの接続を含んでもよい。ネットワーク120はまた、ゲートウェイ端末115と他のゲートウェイ端末とを接続してもよく、これら他のゲートウェイは、衛星105または他の衛星と通信してもよい。
【0034】
ゲートウェイ端末115は、1つまたは複数のアンテナ110を使用して、フォワード・アップリンク信号135を衛星105に送信し、リターン・ダウンリンク信号140を衛星105から受信することができる。
図1に示すアンテナ110は、衛星105の方向で指向性が高く、他の方向では指向性が低い反射器を備える。アンテナ110は、様々な構成で実装してもよく、直交偏波間の高アイソレーション、動作周波数帯での高効率、低雑音などの特徴を含んでもよい。
【0035】
衛星通信システムによっては、伝送に利用可能な周波数スペクトルが制限されることもある。衛星105とユーザ端末130の間の通信リンク145、150と比較して、ゲートウェイ端末115と衛星105の間の通信リンク135、140は、同じ周波数でも、重複する周波数でも、または異なる周波数でもよい。実施形態によっては、ゲートウェイ端末115は、ユーザ端末130から離れて配置してもよく、それによって周波数再使用が容易になる。他の実施形態では、ユーザ端末130は、ゲートウェイ端末115の近くに配置してもよい。
【0036】
衛星105は、信号を送受信するように構成された静止衛星でもよい。衛星105は、フォワード・アップリンク信号135をゲートウェイ端末115から受信し、対応するフォワード・ダウンリンク信号150をユーザ端末130に送信することができる。衛星105はまた、リターン・アップリンク信号145をユーザ端末130から受信し、対応するリターン・ダウンリンク信号140をゲートウェイ端末115に送信することができる。
【0037】
衛星105は、信号135、140、145、150を送受信するための、1つまたは複数の固定指向性アンテナを備えてもよい。たとえば、指向性アンテナは、各スポット・ビームに対して1つまたは複数のフィード・ホーンを有する固定反射器を備えてもよい。フィード・ホーンを利用して、アップリンク信号135、145を受信し、ダウンリンク信号140、150を送信することができる。
【0038】
スポット・ビームのコンタは、ひとつには具体的なアンテナ設計によって決定され、反射器に対するフィード・ホーンの位置、反射器のサイズ、フィード・ホーンのタイプなどの要因に依存する。地表面上での各スポット・ビームのコンタは、一般に、円錐形(たとえば、円形または楕円形)を有し、送受信両方の動作におけるスポット・ビームのカバレージ・エリアを照射することができる。スポット・ビームは、地表または地表上空(たとえば、航空機搭載のユーザ端末など)に存在する端末を照射することができる。実施形態によっては、指向性アンテナを使用して、固定位置のスポット・ビーム(または、長期間にわたり実質的に同じスポット・ビームスポット・ビームに関連するカバレージ・エリア)を形成することができる。
【0039】
衛星105は、様々なスポット・ビームでの数多くの信号の送受信を、マルチ・スポット・ビーム・モードで運用することができる。個々の各スポット・ビームは、ゲートウェイ、多数のユーザ端末、またはゲートウェイと多数のユーザ端末の両方の要求を満たすことができる。すなわち、
図1のゲートウェイ115およびユーザ端末130は、同じかまたは互いに異なるスポット・ビームのカバレージ・エリア内にあってもよい。各スポット・ビームは、単一搬送波(すなわち、1つの搬送波周波数)、連続した周波数範囲(すなわち、1つまたは複数の搬送波周波数)、または複数の周波数範囲(1つまたは複数の搬送波周波数が各周波数範囲に存在する)を使用してもよい。
【0040】
衛星105は、複数の非再生経路(この実施形態ではK個の経路として表してある)を含んでもよい。K個の経路の各々は、適時に任意の所与の時点で、フォワード経路またはリターン経路の役割を果たすことができる。たとえば、実施形態によっては、1つまたは複数の第1の経路がフォワード経路専用であり、1つまたは複数の第2の経路(第1の経路とは異なる)がリターン経路専用である。実施形態によっては、1つまたは複数の経路が、本明細書にさらに記載されているフレーム構造を使用して、互いに異なる時点においてフォワード経路とリターン経路の両方に使用することができる。実施形態によっては、衛星は、フォワードおよびリターン用に使用される完全に切替え可能な経路、フォワード用に使用される部分的に切替え可能な経路、リターン用に使用される部分的に切替え可能な経路、専用(非切替え)経路、ならびにこれらの任意の組合せを含んでもよい。衛星105が受信したアップリンク信号135、145は、各経路のうち1つまたは複数の経路に沿って送られた後、ダウンリンク信号140、150として送信される。
【0041】
再生または処理衛星アーキテクチャと同様に、経路を通過する信号を復調および再変調する必要はない。代わりに、非再生衛星による信号操作により、データ復調/変調および誤り訂正復号化/符号化を省略しながら、周波数変換、偏波変換、フィルタリング、増幅などの機能を実現することができる。
【0042】
フォワード・ダウンリンク信号150を、衛星105からユーザ端末130のうちの1つまたは複数に送信してもよい。ユーザ端末130は、アンテナ127を使用して、フォワード・ダウンリンク信号150を受信することができる。一実施形態では、アンテナおよびユーザ端末はともに、アンテナ直径が約0.75メートルで、送信電力が約2ワットの超小型地球局(VSAT)を備える。他の実施形態では、様々な他のタイプのアンテナ127を使用して、衛星105からのフォワード・ダウンリンク信号150を受信してもよい。ユーザ端末130の各々は、コンピュータ、ローカル・エリア・ネットワーク(たとえば、ハブまたはルータを含む)、インターネット家電、無線ネットワークなど、様々な顧客端末(CPE)に接続してもよい。
【0043】
ユーザ端末130は、データおよび情報を、ネットワーク120(たとえば、インターネット)を介してアクセス可能な宛先に送信してもよい。ユーザ端末130は、アンテナ127を使用して、リターン・アップリンク信号145を衛星105に送信してもよい。ユーザ端末130は、たとえば、DVB(たとえば、DVB−S、DVB−S2、DVB−RCS)、WiMAX、LTE、DOCSIS、および、元々の形式または改変済み(修正済み)の形式での同様の規格によって規定されるフォーマットなど、様々なフォーマットに従って信号を送信してもよい。様々な実施形態では、リンク135、140、145、150の各々についての物理層の技法は、互いに同じでもよく、互いに異なっていてもよい。
【0044】
図2A〜2Cは、
図1の衛星で使用できる経路の簡略化したブロック図である。一般に、各経路は、衛星が受信したアップリンク信号をダウンリンク信号に変換することができる。経路の各々は、受信機(Rx)および送信機(Tx)を備えてもよい。受信機はLNAを備えてもよく、送信機はHPA(たとえば、進行波管増幅器(TWTA))を備えてもよい。受信機および送信機は、これらの構成要素に限定されないが、たとえば、周波数変換(たとえば、ダウン・コンバータ)、フィルタリングなどを実行する構成要素を含め、他の構成要素を備えてもよい。各経路に含まれる特定の構成要素、およびこれら構成要素の構成は、特定の用途に応じて変化してもよい。
【0045】
衛星通信システムは、衛星切替時分割多元接続(SS/TDMA)方式のようなタイム・スロットを有する、フレーム化されたハブ・スポーク型ビーム切替え経路アクセス・プロトコルを使用してもよい。しかし、フレームの各タイム・スロットは、送信ビームから受信ビームに向かう、(ゲートウェイからユーザ端末に向かう)フォワード・リンクまたは(ユーザ端末からゲートウェイに向かう)リターン・リンクの何れかのトラフィックに対応してもよい。通常動作中は、通常、フレームの連続的なストリームが使用されて、通信を容易にする。よく知られた多重化技法および多元接続技法(たとえば、時分割多重化(TDM)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、マルチ周波数時分割多元接続(MF−TDMA)、符号分割多元接続(CDMA)など)を使用して、各タイム・スロット中に複数の端末がサービスを受けることができる。たとえば、フォワード・リンク・タイム・スロットを複数のサブ・スロットに分割してもよく、各サブ・スロットにおいて、様々な端末または端末のグループに送信される。同様に、リターン・リンク・タイム・スロットを、複数のサブ・スロットに分割してもよい。スロットまたはサブ・スロットによっては、ネットワーク制御情報または信号情報(たとえば、スケジュール設定情報の伝達)用に予約することができる。
【0046】
フォワード経路
図2Aには、部分的な切替え機能を実現する、一実施形態によるフォワード経路の一例が示してある。この実施形態では、受信機は、ゲートウェイ・ビーム・フィード(GW/Uフィードであり、一般にGWフィードは、実施形態によってはユーザ端末もカバーするので、GW/Uと呼ばれる)を介してゲートウェイからのフォワード・アップリンク信号を受信するように構成することができる。フォワード動作では、ゲートウェイ・ビーム・フィードは、1つまたは複数のゲートウェイ端末(たとえば、
図1のゲートウェイ端末115)からの信号を受信することができる。受信機の出力は、送信機の入力に結合してもよい。
【0047】
送信機は、送信スイッチ(Tx SW)に結合してもよい。たとえば、送信スイッチは、信号経路に沿って経路の送信機の後に配置してもよい。送信スイッチを使用して、経路の出力を制御することができる。たとえば、送信スイッチは、N個のユーザ・ビーム・フィード(ユーザ・フィード)のうちの任意の1つ、またはゲートウェイ・ビーム・フィード(GW/Uフィード)の間の伝送信号を動的に切り替えることができる。N個のユーザ・ビーム・フィードの各々は、1つまたは複数のユーザ端末(
図1のユーザ端末130)に信号を供給してもよい。ゲートウェイ・ビーム・フィードは、ゲートウェイ端末(したがって、宛先「GW/U」)と同じスポット・ビーム・カバレージ・エリア内に配置されたユーザ端末に信号を供給してもよい。共通の送信スイッチを共用するビームのセットは、送信ビーム・グループと呼ばれる。単一のゲートウェイのみが図示してあるが、実施形態によっては、2つ以上のゲートウェイを使用してもよい。
【0048】
送信スイッチは、ビーム・グループ送信切替えパターンに従って様々な切替え位置の間を巡回して、出力ビーム・フィードの各々に関連する出力ビームにフォワード・リンク容量を提供してもよい。ビーム・グループ送信切替えパターンは、切替え位置とフレーム時間のセットでもよく、送信スイッチがどのフィードを送信機に接続するのか規定する。
【0049】
ビーム・グループ送信切替えパターンは、ビーム切替え制御装置でのメモリに記憶してもよい。ビーム・グループ送信切替えパターンは、アップリンク信号を使用してビーム切替え制御装置にアップロードしてもよく、このアップリンク信号は、(たとえば、通信システム内で特定のタイム・スロットもしくは搬送波を使用する)帯域内でも、または(たとえば、衛星に向けての別々のコマンド制御およびテレメトリ・リンクを使用する)帯域外でもよい。送信スイッチが各位置で費やす時間の割合は、各ビームに提供されるフォワード・リンク容量を決定することができる。送信スイッチが各位置で費やす時間の長さを変更することによって、フォワード・リンク容量の柔軟な割当てが実現される。すなわち、経路が各ビームにサービス提供する際の相対的なデューティ・サイクルを変更することによって、フォワード・リンク容量が柔軟に割り当てられる。各ビームにおける負荷の時間変動に適応するよう、時間割当ては動的でもよい(たとえば、1日のうちの時間によって変化する)。
【0050】
送信スイッチは、高速スイッチ(たとえば、さらに以下で説明されるフレームに対して高速に切り替えることができる)でもよい。このスイッチは、Ka帯周波数などの無線周波数(RF)で動作することができる。実施形態によっては、送信スイッチ向けにフェライト・スイッチを使用してもよい。フェライト・スイッチは、高速切替え、低挿入損失(たとえば、等価等方放射電力(EIRP)または利得対雑音温度(G/T)に大きな影響を及ぼさない)、および高出力処理能力を実現することができる。
【0051】
リターン経路
図2Bには、部分的な切替え機能を実現する、一実施形態によるリターン経路の一例が示してある。この実施形態では、受信スイッチは、N個のユーザ・ビーム・フィード(ユーザ・フィード)のうちの任意の1つ、またはゲートウェイ・ビーム・フィード(GW/Uフィード)の間で選択してもよい。N個のユーザ・ビーム・フィードの各々は、1つまたは複数のユーザ端末(
図1のユーザ端末130)からのリターン信号を含んでもよい。ゲートウェイ・ビーム・フィードは、ゲートウェイ端末(したがって、宛先「GW/U」)と同じスポット・ビーム・カバレージ・エリア内に配置されたユーザ端末からのリターン信号を含んでもよい。受信スイッチ(Rx SW)出力は、経路の受信機に結合されてもよい。たとえば、受信スイッチは、信号経路に沿って経路の受信機の前に配置してもよい。共通の受信スイッチを共用するビームのセットは、受信ビーム・グループと呼ばれる。
【0052】
実施形態によっては、受信スイッチの前に1つまたは複数のLNAを備えてもよい。たとえば、各入力ビーム・フィードは、LNAの後に配置された受信スイッチに関連するLNAを有してもよい。あるいは、加算器を使用して、LNAからの出力を結合してもよく、LNAをオン/オフして、受信スイッチの切替え機能を実施してもよい。
【0053】
図2Bの経路はまた、リターン・ダウンリンク信号をゲートウェイ・ビーム・フィード(GW/Uフィード)に供給するように構成された送信機を含んでもよい。リターン動作では、ゲートウェイ・ビーム・フィードは、1つまたは複数のゲートウェイ端末(たとえば、
図1のゲートウェイ端末115)への信号を含んでもよい。
【0054】
受信スイッチは、ビーム・グループ受信切替えパターンに従って様々な切替え位置の間を巡回して、入力ビーム・フィードの各々に関連する入力ビームにリターン・リンク容量を提供してもよい。受信スイッチの動作および制御(ビーム切替え制御装置を使用する)は、前述の送信スイッチの動作および制御と同様でもよい(すなわち、ビーム・グループ受信切替えパターンを衛星に伝達し、これを使用して、前述のフォワード・リンク動作と同様に、リターン・リンクでの時間とともに変化する柔軟な容量割当てを様々なビームに提供してもよい)。
【0055】
フォワード/リターン経路
図2Cには、全体的な切替え機能を実現する、一実施形態によるフォワード/リターン経路の一例が示してある。この実施形態では、受信機が、受信スイッチ(Rx SW)に結合されてもよく、送信機が、送信スイッチ(Tx SW)に結合されてもよい。受信スイッチを使用して、経路への入力を制御してもよく、送信スイッチを使用して、経路からの出力を制御してもよい。送信スイッチと受信スイッチを共用するビームのセットは、ビーム・グループと呼ばれる。
【0056】
図3は、2つのフォワード/リターン経路の簡略化したブロック図であり、経路の各々が、受信側スイッチおよび送信側スイッチに結合されて、本発明の一実施形態によるビーム切替えを実現する。これらの経路は、
図1に示した衛星のK個の経路のうちの2つに対応してもよい。明確に示してはいないが、フォワード/リターン経路の各々は、
図2Aおよび2Bにそれぞれ示したフォワード経路およびリターン経路と同じ構成要素のうちの1つまたは複数を含んでもよい。したがって、各フォワード/リターン経路は、受信スイッチ(Rx SW)に結合された受信機、ならびに送信スイッチ(Tx SW)に結合された送信機を備えてもよい。送信スイッチと受信スイッチを共用するビームのセットは、ビーム・グループと呼んでもよい。
【0057】
ビーム切替え制御装置(BSC)は、受信ビーム切替えパターンに従ってRXスイッチを制御することができ、送信ビーム切替えパターンに従ってTXスイッチを制御することができ、これらのパターンは、ともにビーム・グループ切替えパターンと呼ばれる。本発明の一実施形態によれば、経路のビーム・グループ切替えパターンは、フレームの一部分(フレーム全体を含め、そこに至るまで)がフォワード・リンク動作専用になり、同じフレームの他の部分(フレーム全体を含め、そこに至るまで)がリターン・リンク動作専用になるように構成することができる。たとえば、あるビーム・グループの切替えパターンと第2のグループの切替えパターンとをフレームの一部分において調整して、同じ時点に同じ周波数で送信される場合は互いに干渉し合うことになるビーム間で、かなりの干渉を回避することができる。
【0058】
実施形態によっては、ビーム・グループ切替えパターンは、フレーム間で同じでもよいが(複数の連続フレームでそれぞれ繰り返される)、実施形態によっては、ビーム・グループ切替えパターンは、フレーム間で変更してもよい。さらに別の実施形態では、特定の持続時間において特定のビーム・グループ切替えパターンを使用してもよいが、互いに異なる持続時間(たとえば、1日のうちの様々な時点、1週間のうちの様々な日など)において別のビーム・グループ切替えパターンを使用してもよい。本明細書において開示される各実施形態においては、切替えパターンの多くの変形形態、修正形態、および代替形態を使用してもよい。ビーム・グループ切替えパターンが同じままか、変更されるかは、ビーム間での所望の容量割当て、および/またはフォワード容量とリターン容量の間の所望の比に依存してもよい。
【0059】
図3の右側には、地表面上のビーム・カバレッジ・エリアA、B、およびGW/Uの一例を示すカバレージ・マップが示してある。この実施形態では、第1の経路(経路1)が、受信側スイッチおよび送信側スイッチに結合されており、これらはそれぞれユーザ・ビーム・フィード(A)に関連している。第2の経路(経路2)が、受信側スイッチおよび送信側スイッチに結合されており、これらはそれぞれユーザ・ビーム・フィード(B)に関連している。各スイッチは、前述の通り高速スイッチでもよい。ユーザ・ビーム・フィードA、Bの各々に関連するユーザ端末は、ゲートウェイ・ビーム・フィード(GW/U)に関連する同じゲートウェイ端末によって、サービス提供を受けてもよい。
【0060】
干渉を軽減するために、各経路でのゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uが直交偏波を使用してもよく、またアップリンク周波数がダウンリンク周波数と異なってもよい。経路1に至るアップリンク・ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uは、左偏波(L)を使用してもよく、経路2に至るアップリンク・ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uは、右偏波(R)を使用してもよい。この実施形態では、各経路が偏波を変換し、その結果、経路1からのダウンリンク・ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uは右偏波Rを使用し、経路2からのダウンリンク・ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uは左偏波Lを使用する。偏波および周波数が異なるので、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに関連するスポット・ビームは、フォワード信号とリターン信号の両方を同時に含んでもよい。
【0061】
実施形態によっては、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに関連するユーザ端末の2つのグループが存在してもよい。一方のグループは、左偏波Lを使用して送信し、右偏波Rを使用して受信してもよい。これらのユーザ端末は、経路1を介してサービス提供を受けてもよい。もう一方のグループは、右偏波Rを使用して送信し、左偏波Lを使用して受信してもよい。これらのユーザ端末は、経路2を介してサービス提供を受けてもよい。
【0062】
経路1に結合された受信側スイッチおよび送信側スイッチは、経路2に結合された受信側スイッチおよび送信側スイッチが使用する切替えパターンから独立した切替えパターンを使用してもよい。これにより、ビーム・フィード(A、B、GW/U)のそれぞれの間の容量を時間的かつ空間的に割り当てる際、ならびにフォワード・トラフィックとリターン・トラフィックの間の容量を割り当てる際に柔軟性が得られる。
【0063】
図4A〜4Cは、本発明のいくつかの実施形態による、容量の柔軟な割当ての例を示す簡略化したブロック図である。衛星通信システムは、衛星切替時分割多元接続(SS/TDMA)方式のようなタイム・スロットを有する、フレーム化されたハブ・スポーク型ビーム切替え経路アクセス・プロトコルを使用してもよい。ここでしかし、フレームの各タイム・スロットは、送信ビームから受信ビームに向かう、(ゲートウェイからユーザ端末に向かう)フォワード・リンクまたは(ユーザ端末からゲートウェイに向かう)リターン・リンクの何れかのトラフィックに対応してもよく、これは単に、ある端末から別の端末への単一の伝送ではない。
【0064】
通常動作中は、通常、フレームの連続的なストリームが使用されて、通信を容易にする。
図4Aに示した実施形態では、64個のタイム・スロットを含む単一のハブ・スポーク型ビーム切替えフレームが示してある。
図4A〜4Cは単に例として提示したものであり、本発明の実施形態は、特定の経路アクセス・プロトコルまたはフレーム/スロット構成に限定されるものではない。多重化技法および多元接続技法(たとえば、時分割多重化(TDM)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、マルチ周波数時分割多元接続(MF−TDMA)、符号分割多元接続(CDMA)など)を使用して、各タイム・スロット中に複数の端末がサービスを受けることができる。
【0065】
図4B〜4Cには、フレーム中での容量の柔軟な割当ての例が示してある。これらの図は、この明細書全体を通して説明しているビーム切替えパターンを使用して実現できる、容量の柔軟な割当てを視覚的に表す。これらの例は、具体的には、
図3に示した各経路(経路1、経路2)および各ビーム(A、B、GW/U)に関する。
【0066】
図4Bには、あるフレーム(フレーム1)中に経路1および経路2を通過する信号が示してある。経路1上のフレーム1の第1の19個のスロットは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uで受信され、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに送信される信号で占有されている。これらは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに関連するゲートウェイ端末からのフォワード・リンク信号であり、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに関連する少なくとも1つのユーザ端末に送られることになる。これら19個のスロット中で、受信側スイッチは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに関連する入力切替え位置にあり、送信側スイッチは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに関連する出力切替え位置にある。
【0067】
経路1上のフレーム1の次の14個のスロットは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uから受信され、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに送信される信号で占有されている。これらは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに関連する少なくとも1つのユーザ端末からのリターン・リンク信号であり、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに関連するゲートウェイ端末に送られることになる。これら14個のスロット中で、受信側スイッチは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに関連する入力切替え位置にあり、送信側スイッチは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに関連する出力切替え位置にある。
【0068】
経路1上のフレーム1の次の12個のスロットは、ユーザ・ビーム・フィードAから受信され、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに送信される信号で占有されている。これらは、ユーザ・ビーム・フィードAに関連する少なくとも1つのユーザ端末からのリターン・リンク信号であり、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに関連するゲートウェイ端末に送られることになる。これら12個のスロット中で、受信側スイッチは、ユーザ・ビーム・フィードAに関連する入力切替え位置にあり、送信側スイッチは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに関連する出力切替え位置にある。
【0069】
経路1上のフレーム1の次の19個のスロットは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uから受信され、ユーザ・ビーム・フィードAに送信される信号で占有されている。これらは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに関連するゲートウェイ端末からのフォワード・リンク信号であり、ユーザ・ビーム・フィードAに関連する少なくとも1つのユーザ端末に送られることになる。これら19個のスロット中で、受信側スイッチは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに関連する入力切替え位置にあり、送信側スイッチは、ユーザ・ビーム・フィードAに関連する出力切替え位置にある。
【0070】
経路1の場合と同じレベルの詳細に立ち入ることなく、経路2上のフレーム1の第1の12個のスロットは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uから受信され、ユーザ・ビーム・フィードBに送信されるフォワード・リンク信号で占有されている。経路2上のフレーム1の次の15個のスロットは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uから受信され、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに送信されるフォワード・リンク信号で占有されている。経路2上のフレーム1の次の21個のスロットは、ユーザ・ビーム・フィードBから受信され、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに送信されるリターン・リンク信号で占有されている。経路2上のフレーム1の最後の16個のスロットは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uから受信され、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに送信されるリターン・リンク信号で占有されている。これら構成のそれぞれにおいて、経路2に関連する受信側スイッチおよび送信側スイッチは、受信ビーム切替えパターンおよび送信ビーム切替えパターンに基づいて、適切な入力および出力の切替え位置に切り替えられる。
【0071】
図4Cには、異なるフレーム(フレーム2)中に経路1および経路2を通過する信号が示してある。このフレームは、時間的にフレーム1に隣接していてもよく、またはフレーム1とフレーム2の間に任意の数のフレームが存在していてもよい。経路1上のフレーム2の第1の12個のスロットは、ユーザ・ビーム・フィードAから受信され、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに送信されるリターン・リンク信号で占有されている。経路1上のフレーム2の次の19個のスロットは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uから受信され、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに送信されるフォワード・リンク信号で占有されている。経路1上のフレーム2の次の19個のスロットは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uから受信され、ユーザ・ビーム・フィードAに送信されるフォワード・リンク信号で占有されている。経路1上のフレーム2の最後の16個のスロットは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uから受信され、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに送信されるリターン・リンク信号で占有されている。
【0072】
経路2上のフレーム2の第1の17個のスロットは、ユーザ・ビーム・フィードBから受信され、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに送信されるリターン・リンク信号で占有されている。経路2上のフレーム2の次の17個のスロットは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uから受信され、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに送信されるフォワード・リンク信号で占有されている。経路2上のフレーム2の次の16個のスロットは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uから受信され、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uに送信されるリターン・リンク信号で占有されている。経路2上のフレーム2の最後の14個のスロットは、ゲートウェイ・ビーム・フィードGW/Uから受信され、ユーザ・ビーム・フィードBに送信されるフォワード・リンク信号で占有されている。
【0073】
容量
衛星の容量は、次式で推定することができる。
ここで、Kは衛星上の経路の数であり、W
kはk番目の経路で使用されるスペクトルの量であり、
はフォワード・リンク構成で経路kが使用される時間の割合であり、γ
kはk番目の経路における平均伝送速度(BPS/Hz)である。γ
kの値はリンク・バジェットから決定することができ、ビーム・サイズ、衛星電力増幅器のサイズ、ゲートウェイ端末とユーザ端末のEIRPおよびG/T性能、ならびに、同一チャネル干渉(CCI−下記の干渉管理においてより完全に説明する)からのC/I計算などの要因に依存することがある。γkの上付き文字fおよびrは、それぞれフォワードおよびリターンの方向を示す。
図2Aに示す経路については、
である。
図2Bに示す経路については、
である。
図3に示す経路については、
は0〜1の間の値と仮定する。全ての経路が同一である(同じ量のスペクトルを使用し、フォワード動作とリターン動作の間で時間割当てが同じである)特定の構成において、容量はC=KWγであり、ここでγは経路の重み付き平均伝送速度である。したがって、容量は一般に、経路の数と1ビーム当たりに割り当てられるスペクトルの両方に比例する。1経路当たりに全スペクトルを使用すると、結果として生じるCCIによって信号対干渉雑音比(SINR)が低くなりすぎてγを押し下げるようなことがない限り、結果として容量が最大になる。さらに以下で説明される技法を使用して、CCIを管理することができる。
【0074】
Ka帯の衛星では、現在の衛星技術を使用して、K=80の経路の値を実現することができる。このような衛星の容量の一例として、狭いスポット・ビーム(≒0.1度のビーム半径)、W=1500MHz、および75cmのユーザ端末を使用することにより、2bps/Hzを超える伝送速度を実現して、250Gbps超の総合衛星容量を得ることができる。
【0075】
カバレージ・エリア
システム・カバレージ・エリアは、ビーム・フィードの数と各ビームのサイズによって決定することができる。ビーム・フィード(したがってビーム)の数を経路の数よりも多くして、広いカバレージ・エリアを可能にしてもよい。数多くの小さいビームの配置の一例が
図5に示してある。GW/Uビームとユーザ・ビームの両方が示してある。この例では、K=72の経路を使用して、N=1のユーザ・ビームとGW当たり1つのGW/Uビームを使用する144のビームを可能にする。GW/Uビーム内のユーザにサービス提供できることを考えると、GW/Uビームもユーザ・ビームを兼ねることができる。高容量ビームを配置して、加入者密度の高いエリアをカバーし、これらのエリアに柔軟なフォワード容量およびリターン容量を提供することができる。
【0076】
より大きいビームのグリッドを使用して、所望のカバレージ・エリアを覆うことにより、非常に広い隣接カバレージ・エリアを実現することができる。
図6に例に示すように、K=72の経路を使用して、経路当たりN=8本のユーザ・ビームを使用する576本までのユーザ・ビームを生成することができる。72本の比較的小さいビームでユーザにサービス提供してもよい、72本のGW/Uビームは示していない。
図6に示す例は、
図5で使用される手法よりも容量が少ないことがあるが、それというのも大きいビームは指向性が弱いからである。この結果として、伝送速度(bps/Hz)が低くなる可能性がある。
【0077】
これらの手法を混成したものを使用して、広いカバレージ・エリアを生成し、加入者密度の高い領域に高容量を実現することができる。
図7に例示したように、K=62の経路を使用して、経路当たりN=1本のビームを使用する62本の高容量ユーザ・ビーム(≒0.1度のビーム半径/小さい円)を実現することができる。K=18の経路を使用して、経路当たりN=8本のユーザ・ビームを使用する144本の大きいユーザ・ビーム(≒0.6度のビーム半径)を実現することができる。40のゲートウェイ・サイト(非常に小さい円)も知られている。各ゲートウェイ端末は、2つの直交偏波を使用して、所望のゲートウェイの数を80から40に減らしてもよい。各ゲートウェイ・サイトは、それに関連する小さいユーザ・ビームを有して、62本の高容量ユーザ・ビームに加えて、合計102本の高容量ユーザ・ビームを実現してもよい。個々の大きいビームおよび小さいビームのカバレージ・エリアは、部分的または完全にオーバラップしてもよい。ハイブリッド・システムは、2つ、3つ以上の異なるサイズのビームを利用してもよい。このようなハイブリッド・システムでのビーム半径の比は、約1.2:1、2:1、3:1、10:1などの範囲に及んでもよい。
【0078】
図5〜7に示す例のそれぞれでは、各ビームが、同じスペクトル割当てを再使用してもよい。たとえば、Ka帯で1GHzの帯域幅を割り当てられたシステムは、各スポット・ビームにおいて同じ1GHzのスペクトルを再使用してもよい。
【0079】
干渉管理
隣接および/またはオーバラップ(たとえば部分的にオーバラップ)するビームにより、各ビームにおいて同じ(またはオーバラップする)周波数が使用されるとき、互いにかなりの干渉が生じることがある。同じ周波数を使用する2つの信号は、互いに異なる帯域幅でもよい、帯域幅の狭い方の信号は、広い方の信号の帯域幅内に部分的または完全に含まれてもよい。隣接および/またはオーバラップするビームを逆偏波に配置することにより、互いに異なる2つの偏波を使用して、一部の干渉を管理してもよい。しかし、状況によっては、かなりの干渉が残る可能性が依然として存在することがある。かなりの干渉により、変調、符号化など、システムが提供する選択肢を使用して通信が実行されるのを妨げるか、または影響を受けたビームの容量を望ましくないレベルまで低下させることがある。
【0080】
干渉管理により、近接(たとえば、隣接またはオーバラップ)していて、同じ偏波にある2つのビームが、同時に送信または受信しないようスロット使用をスケジュール設定することによって、干渉を軽減することができる。この管理は、ビーム・グループ化とビーム・スケジュール設定の組合せによって支援することができる。
【0081】
ビーム・グループは、単一の経路に関連するビームのグループである。
図2A〜2Bには、ビーム・グループが1本のGW/UビームとN本のユーザ・ビームからなる様子が示してある。
図1を参照すると、衛星は、K個ほどのビーム・グループ(各経路につき1つ)を有してもよい。ビーム・グループ化は、各ビーム・グループの各々に、ビーム(ユーザ・ビームとGW/Uビームの両方)を割り当てるプロセスである。同じビーム・グループ内の各ビームは、互いに大きく干渉することはないが、それというのも、これらのビームは同じ経路を使用し、したがって、同時に送信または受信できないからである。互いに近接していて同じ偏波を使用するビームを、同じビーム・グループに配置することによって、干渉を管理することができる。
【0082】
ビーム・スケジュール設定を使用して、干渉を管理することもできる。ビーム・スケジュール設定は、全てのビーム・グループ内のビームの全てについて切替えパターンを生成するプロセスである。同じビーム・グループになく、互いに異なる偏波にない、近接(隣接またはオーバラップ)しているビームが、同時に送信または受信するように割り当てられないよう、複数ビームの切替えパターンを調整することができる。極端な場合を除いて、各ビームは、100%の時間送信することもなく、または100%の時間受信することもないので、これが可能になる場合がある。
【0083】
たとえば、1経路当たりN本のユーザ・ビームと1本のGW/Uビームを有する衛星を考えてみる。トラフィックが、フォワード・チャネル・トラフィックとリターン・チャネル・トラフィックの間で50%/50%に分割されて、これらN+1本のビームのそれぞれに均一に分散されていると仮定する。経路がN+1通りに(等しく)時分割され、フォワード・チャネル・トラフィックとリターン・チャネル・トラフィックの間で50%/50%に分割されている場合、各ユーザ・ビームは、0.5/(N+1)に等しい時間の割合だけ受信し、0.5/(N+1)に等しい時間の割合だけ送信することになる。N=1については、時間の割合は0.25である。N=4については、時間の割合は0.10である。したがって、様々な時点で近傍のユーザ・ビームをスケジュール設定する可能性があることが理解できる。
【0084】
GW/Uビームは、ユーザ・ビームよりも頻繁に使用してもよい。上記の例では、各GW/Uビームは、(ゲートウェイ・サイトに向けての)リターン・リンク・トラフィックを50%の時間で受信し、(GW/Uビーム内のユーザに向けての)フォワード・リンク・トラフィックを0.5/(N+1)に等しい時間の割合だけ受信する。したがって、GW/Uビームについての総合受信割合は、0.5*(N+2)/(N+1)である。N=1については、時間の割合は0.75である。N=4については、時間の割合は0.60である。フォワード・トラフィックおよびリターンの・トラフィックは50%/50%で分割されるので、この例では、送信割合は同じである。
【0085】
フォワード・リンクとリターン・リンクの比が等しくないときのGW/Uビームのスケジュール設定はより困難になることがあるが、それというのも、GW/Uビームが送信または受信する時間の割合が大きいからである。たとえば、フォワード・リンク・トラフィックが100%(たとえば、放送衛星)の場合、各GW/Uビームは、100%の時間で信号を送信している(ゲートウェイ・サイトからのフォワード・リンク)。近傍の他のビームは、GW/Uからの信号と干渉することなくいつでも信号を送信することはできない。しかし、この例での衛星はフォワード・リンクだけなので、全てのユーザ・ビームが受信することになる(送信しない)。したがって、GW/Uビームおよびユーザ・ビームは、互いに干渉しないことになる。しかし、2つのGW/Uビームは互いに干渉することがある。各ゲートウェイ・サイトにおいて周波数を再使用できるよう、互いに十分に遠く離してゲートウェイ端末を配置することによって、この干渉を回避することができる。
【0086】
図8には、本発明のいくつかの実施形態による、干渉管理の一例が示してある。この簡略な例では、K=2の経路、および経路当たりN=1本のユーザ・ビームが示してある。2つの経路間での切替えを調整するビーム切替え制御装置は示していない。この例では、所望のフォワード・トラフィックとリターンの・トラフィックの比を3:1と仮定する。GW1/UおよびU1と表示されたビームが、経路1向けのビーム・グループにあり、GW2/UおよびU2と表示されたビームが、経路2に関連するビーム・グループにある。両方の経路とも、同じスペクトルおよび同じ偏波を使用してもよい。この例では、3つの干渉管理技法を利用して干渉を軽減する。第1に、2つのゲートウェイ位置(およびGW/Uビーム)が十分離して配置されて、相当なレベルの干渉を伴わずに同時動作を可能にする。第2に、隣接ビームが同じグループに配置されて、干渉ペアをなくす。したがって、GW2/UおよびU2は、あるグループにあり、GW1/UおよびU1は別のグループにある。これら最初の2つの技法は、それ自体で、以下のビーム・ペア、すなわちGW1/U<−>GW2/U、GW1/U<−>U1、およびGW2/U<−>U2ついて許容可能なレベルにまで干渉を軽減することができる。ビーム・ペアU1<−>U2およびU1<−>GW2/Uは、十分に間隔が離れていて著しい干渉を排除できるので、残っている干渉ビーム・ペアは、GW1/U<−>U2だけである。第3の方策、調整されたビーム・スケジュール設定(図に示していないビーム切替え制御装置によって実施される)は、この干渉ペアに対処することができる。
図8に示した例示的なビーム・スケジュールで見て分かるように、GW1/UもU2も、同時に送信し、または同時に受信するようにスケジュール設定されることはない。第1の時間区分において、GW1/Uビームは送信しており、U2ビームは受信している。次の時間区分において、GW1/Uビームは受信しており、U2ビームは送信している。フレーム内の残りの時間では、U2はアイドリング状態であり(送信も受信もしない)、したがって、このペアにおいて干渉を回避する。
【0087】
本明細書で開示されたビーム・スケジュール設定技法のいくつかの実施形態を使用すると、従来の衛星システムを凌ぐ改善された柔軟性を実現することができる。たとえば、従来システムでは、ビーム・グループ割当ては「設計時点」での決定であり、通常、この決定は衛星を組み立てる前になされるが、それというのも、衛星の内部配管に影響を及ぼす可能性があるからである。対照的に、ビーム・スケジュール設定は、本明細書において開示される実施形態に記述されているように、「実行時」の決定でもよい。切替えパターンを衛星にアップロードする機能を実現することにより、設計された切替えスケジュール設定を、衛星の寿命の間いつでも変更してよい。
【0088】
ビーム・グループ化
一例として、衛星は、各ビーム・グループ内にN本のユーザ・ビームと1本のGW/Uビームを有する、K個のビーム・グループを含んでもよい。各ビーム・グループには、1つのゲートウェイ端末を任意に割り当ててもよい。第1のビーム・グループに含まれるよう、合計K*N本のビームからN本のビームを選ぶ際には、[KN個のビームからN個のビームを選ぶ(KN choose N)]の考え得る組合せが存在する。第2のビーム・グループに含まれるよう、残りの(K−1)N本のビームからN本のビームを選ぶ際には、[(K−1)N個のビームからN個のビームを選ぶ((K−1)N choose N)]の考え得る組合せが存在する。このプロセスを継続し、全ての組合せを掛け合わせると、以下の式を使用して、考え得るビーム・グループ化(G)の総数を求めることができる。
【0089】
KとNの値が小さい非常に単純な衛星においても、考え得る組合せは非常に多い。たとえば、経路当たりN=4本のビームを有するK=10の経路では、結果として、考え得るグループ化の組合せが1.29E34になる。したがって、ビーム・グループ化の選択は重要である。このセクションでは、ビーム・グループ化を生成するのに使用できる方法を説明する。
【0090】
まず、ビーム・グループ化のための目的関数を生成することができる。この目的関数は、定量値または定量スコアをビーム・グループ化に割り当てるための方式である。これにより、考え得るグループ化を比較し、何れがより望ましいか(結果として、より良好なスコアが得られる)決定できるようになる。目的関数は、ビーム・グループ化によって遂行しなければならない目的に基づいてもよい。考え得る目的が数多くある。これらの目的、および目的関数のいくつかを以下に説明する。
【0091】
目的1:需要均衡。ここで、目的は、ビーム・グループの各々の容量についての総合需要を均衡させることである。その動機づけとして、同一経路においては、各経路がほぼ同じ量の容量を提供するはずであるという事実がある。したがって、同様の総合需要を有するビーム・グループは、同様の容量を有する経路に良好に適合するはずである。目的関数は、以下の通りに確立される。
を、ビーム・グループjに関連する、GW/Uビーム(GW/Uビーム内のユーザ)についてのトラフィック需要とする。
を、ビーム・グループjでのi番目のユーザ・ビームについてのトラフィック需要とし、ここで、f(i,j)は、i番目のビームのビーム番号であり、ビーム番号f(i,j)の地理的な位置は、そのビームについての需要を示す。そのビーム・グループについての総合需要は、次式で与えることができる。
【0092】
目的は、各ビーム・グループのそれぞれでの総合需要の均衡を保つことである。各ビーム・グループ化がこの目的をどの程度良好に達成するかの定量スコアを提示する目的関数が、次式によって与えられる。
M1=Max(D
j)−Min(D
j) (4)
ここで、jにわたって最大化および最小化が実行され、M1の値は小さい方が好ましい。関連する目的関数は、ビーム・グループ需要シーケンス(D
j)のサンプル分散となるはずである。
【0093】
目的2:最小限の干渉。一般的に言えば、ビームが互いに近接していると、互いに離れているビーム同士よりも、互いに干渉が大きくなる。干渉を軽減するための1つの方式は、互いに近接しているビームを、互いに干渉できない場合と同じビーム・グループ内に配置することである。これにより、ビーム・グループ内の全てのビーム間の分離を小さくするという目的が達成される。
を、ビーム・グループj内のGW/Uビームの中心と、ビーム番号f(i,j)によって識別されるビーム・グループj内のi番目のユーザ・ビームの中心との間の、衛星から見た分離角とする。
を、ビーム・グループj内のビームi1とi2のビーム中心間の分離角とする。これらのビームは、ビーム番号f(i1,j)およびf(i2,j)によって識別される。ビーム・グループj内の全てのビーム間の平均分離は、次式によって計算することができる。
【0094】
考え得る1つの目的関数は、全てのビーム・グループ平均ビーム分離の平均でもよい。別の目的関数は、各ビーム・グループ平均ビーム分離の最大値でもよい。これらの目的関数は、次式で表される。
前者は、全てのビーム・グループにわたっての平均ビーム分離の測定値を表し、後者は、最悪ケースのビーム・グループ内の平均ビーム分離の測定値を表す。両方の場合で、値が低いほどスコアは良好である。
【0095】
目的3:最繁時の負荷シフト。時間変動の大きいトラフィック・モデルにおいては、「最繁時」が、同じビーム・グループ内に存在する各ビームについて互いに異なる時点で発生する場合に、システム性能を改善することができる。これにより、何れのビームが最繁時に遭遇しているのかに応じて、ビーム・グループ内の各ビーム間で容量をシフトすることができるようになる。この技法は、2つのビームの最繁時が同時に発生しないときに最も有効である。この考えは、同じビーム・グループ内の各ビームを互いに異なる時間帯に配置し、これら時間帯の間に可能な限り長い時間分離を置くことである。時間帯は、ビームの地理的な位置の経度への相関性が高いので、1つの目的は、ビーム・グループ内の各ビームを経度上で可能な限り分離した状態を保つことである。前述の目的2と同様、
を、ビーム・グループj内のGW/Uビームの中心と、ビーム番号f(i,j)によって識別されるビーム・グループj内のi番目のユーザ・ビームの中心との経度差の絶対値と定義する。
を、ビーム・グループj内のビームi1とi2のビーム中心の経度差の絶対値とする。これらのビームは、ビーム番号f(i1,j)およびf(i2,j)によって識別される。ビーム・グループj内の全てのビーム間の平均経度分離は、次式によって計算することができる。
【0096】
考え得る目的関数は、全てのビーム・グループ平均経度分離の平均値と、ビーム・グループ平均経度分離の最小値である。これらの目的関数は、次式で表すことができる。
前者は、全てのビーム・グループにわたっての平均経度分離の測定値を表し、後者は、最悪ケースのビーム・グループ内の平均経度分離の測定値を表すことができる。両方の場合で、値が高いほどスコアは良好である。
【0097】
目的4:スケジュール設定の衝突数。ここで、目的は、切替えパターンの設計によって回避しなければならないビーム衝突の数を最小限に抑えることである。関数q
u(i1,j1,i2,j2)では、許容できない干渉レベルにより、ビーム・グループj2内のビームi2が送信/受信しているのと同じ時点でビーム・グループj1内のビームi1が送信/受信できない場合は、1の値を仮定する。2つのビームが同時に送信/受信することが許容できる場合、この関数は0の値を仮定する。同様に、関数q
GW/U(j1,i2,j2)では、著しい干渉により、ビーム・グループj2内のビームi2と同じ時点でビーム・グループj1内のGW/Uビームが送信/受信できない場合は、0の値を仮定する。ビーム・グループj1とj2の各ビーム間での衝突の数は、次式で表すことができる。
【0098】
目的関数は、ビーム・グループの全てのペア間での全ての衝突の合計でもよい。
また、値が低いほどスコアは良好である。
【0099】
目的5:軟干渉。総合干渉の測定値は、前述の目的4と同様にして生成することができる。関数s
u(i1,j1、i2、j2)を、ビーム・グループj1内のビームi1とビーム・グループj2内のビームi2との間の干渉レベルとする。干渉レベルは、搬送波レベルに正規化することができ、その結果、関数s
u(i1,j1、i2、j2)は、2つのビーム間の干渉対信号レベル(I/C)である。i1、j1ビームをビームAとし、i2、j2ビームをビームBとすると、少なくとも4つの異なる干渉状況を考えることができる。すなわち:
1.UL:AからBに。これは、ビームA内のアップリンク信号が、ビームB内のアップリンクに干渉する場合のUL干渉(I/C)である。
2.UL:BからAに。これは、ビームB内のアップリンク信号が、ビームA内のアップリンクに干渉する場合のUL干渉(I/C)である。
3.DL:AからBに。これは、ビームAへのダウンリンク信号が、ビームBへのダウンリンクに干渉する場合のDL干渉(I/C)である。
4.DL:BからAに。これは、ビームBへのダウンリンク信号が、ビームAへのダウンリンクに干渉する場合のDL干渉(I/C)である。
【0100】
ビーム・ペアが、アップリンクへのI/Cについてダウンリンクとして異なる値を有することは珍しい。また、特に各ビームのサイズが異なるとき、AからBへの干渉は、BからAへの干渉とは全く異なる。前述の4つの状況全てを、I/C値で特徴付けることができる。関数s
u(i1,j1、i2、j2)について、4つの状況のうち最大のI/C値を使用することができる。
【0101】
同様に、関数s
GW/U(j1,i2,j2)を、ビーム・グループj1内のGW/Uビームとビーム・グループj2内のユーザ・ビームj2との間の干渉(I/C)のレベルとする。この関数は、2つのビーム間での4つの状況のうち最大のI/C値をもたらすはずである。次いで、ビーム・グループj1とj2の各ビーム間での総合干渉は、次式で与えることができる。
【0102】
目的関数は、ビーム・グループの全てのペア間での干渉の合計でもよい。
また、値が低いほどスコアは良好である。
【0103】
目的に加えて、いくつかのルール(または制約条件)を確立して、ビーム・グループ化を規定してもよい。たとえば、第1の制約条件は、ビーム・グループ当たり、唯一のGW/Uビームが割り当てられることでもよい。別の制約条件は、1つだけのビーム・グループに各ユーザ・ビームを割り当ててもよいことである。設計によっては、制約条件はこれらだけである。設計によっては、追加の制約条件を取り入れて、一定の目的を達成することができる。いくつかの例を以下に挙げる。
−各々が独自のフィード・アレイを有する反射器を使用する、ビーム当たり単一フィード(SFPB)のアンテナ・アーキテクチャにおいては、(同じ反射器によって照射される)同じフィード・アレイに配置された、ビーム・グループ内の全てのビーム向けのフィードを有することが望ましいことがある。これにより、より簡略な導波管の経路設定が衛星内で可能になる。ビーム・グループ内の全てのビームが同じ反射器上に存在する必要があるという制約条件を作成することによって、この目的を遂行することができる。
−用途によっては、ある地理的領域または国での各ビームを、(1つまたは複数の)同じビーム・グループ内に保持することが望ましい。ビーム・グループ内の全てのビームが、同じ地理的領域または国からのものでなければならないという制約条件を規定することによって、これを達成することができる。
【0104】
目的関数が選択され、ビーム・グループ化の制約条件(ルール)が確立すると、以下の繰返しステップを使用して、好ましいビーム・グループ化を見つけることができる。
1.有効な初期ビーム・グループ割当てを見つける。すなわち、この割当ては、どんなルールも侵害しない。この初期グループ化は、目的関数の値に関係なく得ることができる。妥当性検査を用いて、各ビーム・グループにビームを無作為に割り当てるとうまくいく。この初期ビーム・グループ割当ては、現在のビーム・グループ割当てである。
2.初期ビーム割当てを使用して、目的関数のスコアを計算する。これは、現在のスコアである。
3.順序付きリストから、無作為または順次にユーザ・ビームを選択する。選択されたこのビームを移動して、目的関数のスコアを改善しようとする。
4.(3)で選択されたビームと、別のビーム・グループ内のビームとを交換する。
5.新規のビーム・グループ割当てを、ルールに照らして検査する。この割当てが妥当な割当てである場合、新規の目的関数のスコアを計算する。このスコアおよびビーム・グループ割当てを記憶し、次いで、現在のビーム・グループ割当てに交換したビームを復元する。
6.選択されたビームのビーム・グループを除いて、あらゆるビーム・グループ内のあらゆるビームについてステップ(4)および(5)を繰り返す。
7.(5)で得られる最良の目的スコアを選択する。このスコアが現在のスコアよりも良好である場合、現在のスコアをこの最良スコアに置き換える。次いで、最良スコアを生成したビーム交換を使用することによって、現在のビーム・グループ割当てを修正する。このスコアが現在のスコアよりも良好でない場合、現在のスコアまたは現在のビーム・グループ割当てには変更を加えない。
8.多数の試行(N
stop)を繰り返してもスコアが改善しなくなるまで、ステップ(3)〜(7)を繰り返す。
【0105】
結局、数多くの試行を重ねても、スコアは、もはや著しく改善しないことが分かる。ここにおいて、このアルゴリズムは局所最適に至り、これは、大域的最適であってもなくてもよい。スコアに関係なく、ただしビーム・グループ割当ての妥当性を維持しながら、ビーム割当てのかなりの割合(α)(0.25≦α≦1.0)を無作為に再割当することにより、さらに良好な局所最適を見つける試みを実行することができる。これを実行する簡略な方式は、無作為にビームを選択し、そのビームと、無作為に選択された互いに異なるビーム・グループからの別の無作為なビームとを交換することである。しかし、交換すべきビームは、ビーム・グループ割当ての妥当性を維持するように選択しなければならない。この無作為なビーム交換プロセスは、ビーム割当ての所望の割合が変更されるまで繰り返してもよい。新規な現在のビーム・グループ割当てとしてこれを使用してもよく、ステップ(2)〜(8)を実行して、その結果得られる局所最適が以前のものより良好かどうか確かめてもよい。
【0106】
ビーム・グループ割当てのこの無作為な再初期化と、それに続くステップ(2)〜(8)の実行は、最良の局所最適を求めて数多くの回数おこなうことができる。このアルゴリズムの実行速度と実行性能は、パラメータN
stopとαによって制御される。各パラメータを試みて、選択された目的関数と衛星構成(ビーム、経路、およびビーム・グループの数)を用いて、最良の性能を決定することができる。
【0107】
本発明の実施形態は、本明細書に図示し、または説明する例に限定されるものではない。たとえば、本発明の実施形態は、任意の数の経路で使用してもよく、受信側スイッチと送信側スイッチは、任意の適切な数のビーム・フィードに関連して、様々なサイズのビーム・グループを形成してもよい。衛星上の様々な経路は、同じ数または異なる数のビーム・フィードに関連する受信側スイッチと送信側スイッチに結合してもよい。
【0108】
本発明の実施形態によっては、干渉管理機能を提供する衛星が実現する。この衛星は、複数の経路を備えてもよい。各経路は、前述の各例のうち何れのものでもよい。各経路は、ビーム切替えのための手段に関連する複数のビームを含む、ビーム・グループの間でのビーム切替えのための手段に結合してもよい。たとえば、ビーム切替えのための手段は、前述の通り、送信スイッチ、受信スイッチ、または送信スイッチと受信スイッチの任意の組合せとすることができる。ビーム切替えのための手段は、切替えパターンに従って、複数のビームの間で切り替えてもよい。
【0109】
衛星はさらに、複数の経路を互いに切り替えるステップを調整するための手段を備えてもよい。たとえば、調整するための手段により、第2のスポット・ビーム・カバレージ・エリアとの間で伝送されるフォワード/リターン・トラフィックと同じ周波数上の、第1のスポット・ビーム・カバレージ・エリアとの間で伝送されるフォワード/リターン・トラフィックが、かなりの干渉が回避できるようになる。たとえば、調整するための手段は、複数の経路の受信および/または送信スイッチを制御する単一の制御装置、または、クロックなど共通の調整信号を共用する複数の単一経路制御装置とすることができる。切替えパターンは、制御装置のメモリに記憶してもよい。この切替えパターンは、アップリンク信号を使用して制御装置にアップロードしてもよく、このアップリンク信号は、(たとえば、通信システム内で特定のタイム・スロットもしくは搬送波を使用する)帯域内でも、または(たとえば、衛星に向けての別々のコマンド制御およびテレメトリ・リンクを使用する)帯域外でもよい。アップリンク制御信号により、または衛星ローカル制御の下で、複数のパターンを衛星上に格納し、迅速に運用してもよい。
【0110】
さらに、本発明の範囲から逸脱することなく、1つまたは複数の実施形態の特徴を、他の実施形態の特徴と組み合わせてもよい。したがって。この明細書および各図面は、限定的意味ではなく例示的なものと解釈すべきである。したがって、本発明の範囲は、前述の説明に関して決定すべきではなく、特許請求の範囲の全ての範囲の均等物とともに、添付の特許請求の範囲に関して決定すべきである。