特許第6064288号(P6064288)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6064288
(24)【登録日】2017年1月6日
(45)【発行日】2017年1月25日
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21V 29/83 20150101AFI20170116BHJP
   F21V 29/77 20150101ALI20170116BHJP
   F21V 29/503 20150101ALI20170116BHJP
   F21S 8/06 20060101ALI20170116BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20170116BHJP
【FI】
   F21V29/83
   F21V29/77
   F21V29/503
   F21S8/06 200
   F21Y115:10
【請求項の数】11
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2015-161751(P2015-161751)
(22)【出願日】2015年8月19日
【審査請求日】2015年12月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004640
【氏名又は名称】日本発條株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000141060
【氏名又は名称】株式会社関電工
(73)【特許権者】
【識別番号】392018078
【氏名又は名称】日栄インテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】誠真IP特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】青木 衛
(72)【発明者】
【氏名】荻野 修司
【審査官】 田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−170673(JP,A)
【文献】 特開2013−84440(JP,A)
【文献】 中国実用新案第202310440(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 29/83
F21S 8/06
F21V 29/503
F21V 29/77
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体発光素子を含む発光部と、
前記発光部を支持する支持基板と、
前記支持基板を挟んで前記発光部とは反対側に位置する複数の放熱フィンと、
前記複数の放熱フィンが収容されるフィン収容空間を前記支持基板とともに形成するシェードと、
を備え、
前記フィン収容空間は、前記支持基板に形成された開口を介して外部空間と連通しており、
前記開口を含む仮想平面に対して垂直な方向からみたとき、少なくとも一つの前記放熱フィンは、少なくとも部分的に、前記支持基板の前記開口とオーバーラップしていることを特徴とする照明器具。
【請求項2】
前記複数の放熱フィンは、2枚以上のフィン部、および、該2枚以上のフィン部を互いに連結する連結部を有する少なくとも一つのフィンモジュールを含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記少なくとも一つのフィンモジュールは、
一対の第1フィン部、および、該一対の第1フィン部を互いに連結する第1連結部と有する少なくとも一つの第1フィンモジュールと、
前記一対の第1フィン部に比べて大きなフィン間距離を空けて配置された一対の第2フィン部、および、該一対の第2フィン部を互いに連結する第2連結部と有する少なくとも一つの第2フィンモジュールと、
を含み、
前記第1フィンモジュールの各々は、前記一対の第2フィン部の間に前記一対の第1フィン部が挟まれるとともに、前記第2連結部上に前記第1連結部が位置するように、前記第2フィンモジュール上に重ねて配置されたことを特徴とする請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記少なくとも一つのフィンモジュールは、
前記支持基板の周方向に並ぶように設けられた複数の前記第1フィンモジュールと、
複数の前記第1フィンモジュール下に重ねてそれぞれ配置される複数の前記第2フィンモジュールと、
前記周方向において互いに隣り合う一対の前記第2フィンモジュールの間に設けられ、一対の第3フィン部、および、該一対の第3フィン部を互いに連結する第3連結部と有する少なくとも一つの第3フィンモジュールと、
を含むことを特徴とする請求項3に記載の照明器具。
【請求項5】
前記第1フィンモジュールと前記第3フィンモジュールとが同一形状を有することを特徴とする請求項4に記載の照明器具。
【請求項6】
前記フィン収容空間は、前記支持基板の周方向に並ぶ前記複数の放熱フィンによって前記支持基板の外周側から内周側に向けて延在する複数の冷却流路に分割されており、
前記複数の冷却流路は、
第1流路と、
前記内周側における流路幅が前記第1流路よりも大きい第2流路と、
を含むことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の照明器具。
【請求項7】
前記複数の放熱フィンは、一対のフィン部、および、該一対のフィン部を互いに連結する連結部を有する少なくとも一つのフィンモジュールを含んで構成され、
前記連結部は、各々の前記フィン部の基端部を接続するように前記支持基板に平行に延在する平板部を含み、該平板部が前記支持基板に取り付けられ、
前記第2流路は、前記一対のフィン部間において、前記平板部を挟んで前記支持基板とは反対側に形成されることを特徴とする請求項6に記載の照明器具。
【請求項8】
前記周方向において互いに隣接して複数の前記第1流路が並んで形成される第1流路群が、前記第2流路の両側に配置されたことを特徴とする請求項6又は7に記載の照明器具。
【請求項9】
前記支持基板には、前記周方向に並ぶ複数の前記開口が形成されており、前記周方向に隣接する一対の前記開口の間にはブリッジが設けられており、
前記第1流路を形成する前記放熱フィンの少なくとも一つは、少なくとも部分的に、前記支持基板の周方向において前記ブリッジとオーバーラップするように設けられており、
前記第2流路を形成する前記放熱フィンは、いずれも、前記支持基板の周方向において前記開口とオーバーラップするように設けられていることを特徴とする請求項6乃至8の何れか一項に記載の照明器具。
【請求項10】
前記支持基板には複数の前記開口が形成されており、
少なくとも一つの前記放熱フィンが、少なくとも部分的に、前記支持基板の周方向において各々の前記開口とオーバーラップするように設けられていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の照明器具。
【請求項11】
半導体発光素子を含む発光部と、
前記発光部を支持する支持基板と、
前記支持基板を挟んで前記発光部とは反対側に位置する複数の放熱フィンと、
前記複数の放熱フィンが収容されるフィン収容空間を前記支持基板とともに形成するシェードと、
を備え、
前記フィン収容空間は、前記支持基板の周方向に並ぶ前記複数の放熱フィンによって前記支持基板の外周側から内周側へ向けて延在する複数の冷却流路に分割されており、
前記複数の冷却流路は、
第1流路と、
前記内周側における流路幅が前記第1流路よりも大きい第2流路と、
を含むことを特徴とする照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、LED等の半導体発光素子を光源として用いた照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境保全の観点から、省エネルギー化に優れた半導体発光素子を光源に用いた照明器具の普及が進んでいる。例えばLEDに代表される半導体発光素子は、長寿命で且つ発光効率が高いことを利点としている。
【0003】
しかしながら、照明器具が適正な環境で使用されない場合、こういった利点が損なわれるおそれがある。すなわち、半導体発光素子は高温によって劣化が助長されるため、高温下で使用される場合には正規の寿命を確保できなくなる可能性がある。特に、高い照度が要求される照明器具においては、照明器具の基板に大電流が流れるため発熱量が大きくなり、早期の光束低下を引き起こす。さらに、基板への蓄熱は、素子間を接続する配線の断線や固定材の剥離などの不良を招くおそれもある。
【0004】
そこで、照明器具から外部への放熱を促進するための放熱機構を備えたものが知られている。
例えば、特許文献1及び2には、LEDが取り付けられた基板に熱的に接続されたフィンを備えた照明器具が記載されている。この照明器具においては、LEDからの放熱は基板からフィンに伝わり、フィンの間を通る空気によって外部へ放熱されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014−170672号公報
【特許文献2】特開2014−170676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、半導体発光素子を用いた照明器具の普及をより一層推進する観点から、半導体発光素子や基板の温度上昇に起因した照明器具の寿命短縮をより効果的に抑制することが望まれている。このため、特許文献1及び2に記載されている照明器具の放熱効率をさらに向上させ得る放熱機構が求められている。
【0007】
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも幾つかの実施形態は、放熱効率をより一層向上し得る照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る照明器具は、
半導体発光素子を含む発光部と、
前記発光部を支持する支持基板と、
前記支持基板を挟んで前記発光部とは反対側に位置する複数の放熱フィンと、
前記複数の放熱フィンが収容されるフィン収容空間を前記支持基板とともに形成するシェードと、
を備え、
前記フィン収容空間は、前記支持基板に形成された開口を介して外部空間と連通しており、
前記開口を含む仮想平面に対して垂直な方向からみたとき、少なくとも一つの前記放熱フィンは、少なくとも部分的に、前記支持基板の前記開口とオーバーラップしている。
【0009】
上記(1)の構成によれば、支持基板に形成された開口を含む仮想平面に対して垂直な方向からみたとき、放熱フィンは支持基板の開口とオーバーラップするように設けられているので、開口からフィン収容空間に流入した冷却空気が、開口を通過した直後に放熱フィンに衝突する。よって、放熱フィンと冷却空気との熱交換が促進され、照明器具の放熱効率を向上させることができる。例えば、発光部が放熱フィンの下方に位置するように吊り下げられた状態の照明器具においては、開口を介してフィン収容空間に取り込まれた空気が発光部からの発熱によって温められる結果、フィン収容空間には冷却空気の上昇流が形成される。この際、支持基板に形成された開口の上方に少なくとも一つの放熱フィンが設けられているので、開口を通過してフィン収容空間に流入して上方に向かう冷却空気が放熱フィンに衝突する。よって、放熱フィンと冷却空気との熱交換が促進され、照明器具の放熱効率を向上させることができる。
【0010】
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記複数の放熱フィンは、2枚以上のフィン部、および、該2枚以上のフィン部を互いに連結する連結部を有する少なくとも一つのフィンモジュールを含んで構成される。
【0011】
上記(2)の構成によれば、2枚以上のフィン部が連結部によって連結されたフィンモジュールを用いることで、フィンモジュールに属する2枚以上のフィン部を相互に位置合わせする必要がなくなり、照明器具の組立ての作業効率を向上させることができる。
また、フィンモジュールの連結部によって放熱フィンの熱容量が増大するので、照明器具の放熱効率がより一層向上する。
【0012】
(3)一実施形態では、上記(2)の構成において、
前記少なくとも一つのフィンモジュールは、
一対の第1フィン部、および、該一対の第1フィン部を互いに連結する第1連結部と有する少なくとも一つの第1フィンモジュールと、
前記一対の第1フィン部に比べて大きなフィン間距離を空けて配置された一対の第2フィン部、および、該一対の第2フィン部を互いに連結する第2連結部と有する少なくとも一つの第2フィンモジュールと、
を含み、
前記第1フィンモジュールの各々は、前記一対の第2フィン部の間に前記一対の第1フィン部が挟まれるとともに、前記第2連結部上に前記第1連結部が位置するように、前記第2フィンモジュール上に重ねて配置される。
【0013】
上記(3)の構成によれば、フィン間距離が異なる二種類のフィンモジュール(第1フィンモジュール及び第2フィンモジュール)を重ねて配置することで、第1フィンモジュールの第1フィン部同士の間、および、第1フィンモジュールの第1フィン部と第2フィンモジュールの第2フィン部との間において、冷却空気の流路をフィン収容空間の内部に容易に形成することができる。また、フィン間距離が異なる二種類のフィンモジュールの組み合わせを変更すればフィン部の設置密度を任意に変更可能であるため、発光部の搭載数が異なる別仕様の照明器具との間でフィンモジュールの部品共通化を図ることができる。例えば、発光部の搭載数が少ない別仕様の照明器具では、フィン間距離が小さい第1フィンモジュールのみを使用すれば、フィン部の設置密度を低下させることができる。
さらに、第2連結部上に第1連結部が位置するように第1フィンモジュールを第2フィンモジュール上に重ねて配置するようにしたので、第1連結部及び第2連結部によって放熱フィンの熱容量がさらに増大し、照明器具の放熱効率がより一層向上する。
【0014】
(4)一実施形態では、上記(3)の構成において、
前記少なくとも一つのフィンモジュールは、
前記支持基板の周方向に並ぶように設けられた複数の前記第1フィンモジュールと、
複数の前記第1フィンモジュール下に重ねてそれぞれ配置される複数の前記第2フィンモジュールと、
前記周方向において互いに隣り合う一対の前記第2フィンモジュールの間に設けられ、一対の第3フィン部、および、該一対の第3フィン部を互いに連結する第3連結部と有する少なくとも一つの第3フィンモジュールと、
を含む。
【0015】
上記(4)の構成によれば、第2フィンモジュールに第1フィンモジュールを重ねて配置することで、第1フィンモジュールの第1フィン部同士の間、および、第1フィンモジュールの第1フィン部と第2フィンモジュールの第2フィン部との間において、冷却空気の流路をフィン収容空間の内部に容易に形成することができる。また、周方向において隣り合う第2フィンモジュールの間に第3フィンモジュールを設けることで、第2フィンモジュールの第2フィン部と第3フィンモジュールの第3フィン部との間、および、第3フィンモジュールの第3フィン部同士の間において、冷却空気の流路をフィン収容空間の内部に容易に形成することができる。
このように、複数種のフィンモジュール(第1フィンモジュール、第2フィンモジュール及び第3フィンモジュール)を組み合わせることで、フィン部の設置密度の調節が容易になる。
【0016】
(5)一実施形態では、上記(4)の構成において、
前記第1フィンモジュールと前記第3フィンモジュールとが同一形状を有する。
【0017】
上記(5)の構成によれば、第1フィンモジュールと第3フィンモジュールとに関して、部品を共通化することができ、照明器具の製造コストを削減することができる。
【0018】
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(5)の何れかの構成において、
前記フィン収容空間は、前記支持基板の周方向に並ぶ前記複数の放熱フィンによって前記支持基板の外周側から内周側に向けて延在する複数の冷却流路に分割されており、
前記複数の冷却流路は、
第1流路と、
前記内周側における流路幅が前記第1流路よりも大きい第2流路と、
を含む。
【0019】
上記(6)の構成では、フィン収容空間は、複数の放熱フィンによって、流路幅が互いに異なる第1流路及び第2流路を含む複数の冷却流路に分割される。
支持基板の内周側における流路幅が比較的小さい第1流路が形成されることは、第1流路を形成する放熱フィンの枚数が比較的多いことを意味する。よって、比較的流路幅が小さい第1流路を形成することで、放熱フィンの設置密度が増大し、照明器具の放熱効率を向上させることができる。
一方、支持基板の内周側における流路幅が比較的広い第2流路を形成したことにより、フィン収容空間内に取り込まれて放熱フィン間を流れる冷却空気を外周側から内周側へ向けて導くことができる。このため、第2流路を形成する放熱フィンの内周側の領域における放熱フィンと冷却空気との熱交換を促進させることができる。このことによっても、照明器具の放熱効率が向上する。
このように、上記(6)の構成によれば、複数の放熱フィンを均等ピッチで配列するのではなく、流路幅が互いに異なる第1流路及び第2流路が形成されるように複数の放熱フィンを不等ピッチで配列することで、放熱フィンの設置密度の向上を図りながら、冷却空気を内周側の領域まで導くことが可能になり、照明器具の放熱効率を向上させることができる。
【0020】
(7)一実施形態では、上記(6)の構成において、
前記複数の放熱フィンは、一対のフィン部、および、該一対のフィン部を互いに連結する連結部を有する少なくとも一つのフィンモジュールを含んで構成され、
前記連結部は、各々の前記フィン部の基端部を接続するように前記支持基板に平行に延在する平板部を含み、該平板部が前記支持基板に取り付けられ、
前記第2流路は、前記一対のフィン部間において、前記平板部を挟んで前記支持基板とは反対側に形成される。
【0021】
第2流路の流路幅は、内周側の領域まで十分な量の冷却空気を導くために高精度に調節されることが望ましい。ところが、複数の放熱フィンを組み付けるに際して、各放熱フィンを高精度に位置合わせしようとすると、照明器具の組立て作業の効率が低下してしまう。
この点、上記(7)の構成によれば、第2流路を形成する一対のフィン部が連結部によって連結されてフィンモジュールを構成しているため、照明器具の組立て作業の効率低下を招くことなく、規定の流路幅を有する第2流路を高精度に形成することができる。
また、フィンモジュールの連結部(平板部)が支持基板の上面に固定されるため、支持基板からの熱が連結部に直接伝わりやすくなり、照明器具の放熱効率が向上する。
【0022】
(8)一実施形態では、上記(6)又は(7)の構成において、
前記周方向において互いに隣接して複数の前記第1流路が並んで形成される第1流路群が、前記第2流路の両側に配置される。
【0023】
上記構成(8)では、半径方向内側の領域まで十分な量の冷却空気を導くためにある程度の流路幅を必要とする第2流路の両側において、第2流路よりも流路幅が狭い第1流路が複数並んで第1流路群を形成している。これにより、第1流路を形成する放熱フィンの設置密度が向上し、照明器具の放熱効率が向上する。
【0024】
(9)一実施形態では、上記(6)乃至(8)の何れかの構成において、
前記支持基板には、前記周方向に並ぶ複数の前記開口が形成されており、前記周方向に隣接する一対の前記開口の間にはブリッジが設けられており、
前記第1流路を形成する前記放熱フィンの少なくとも一つは、少なくとも部分的に、前記支持基板の周方向において前記ブリッジとオーバーラップするように設けられており、
前記第2流路を形成する前記放熱フィンは、いずれも、前記支持基板の周方向において前記開口とオーバーラップするように設けられている。
【0025】
上記(6)で述べたように、流路幅が比較的広い第2流路を形成する放熱フィンは、第2流路を介して内周側の領域まで導かれた冷却空気との間で生じる熱交換によって冷却される。その上、上記構成(9)では、第2流路を形成する放熱フィンが開口とオーバーラップするように配置されているので、第2流路を形成する放熱フィンは、外周側の領域においても、開口を介してフィン収容空間に流入する冷却空気の流れと直接接触して冷却空気との間で生じる熱交換によって冷却される。
このように、第2流路を形成する放熱フィンを、内周側の領域及び外周側の領域の両方において、優先的に冷却空気と接触させることにより、照明器具全体としての放熱効率を向上させることができる。
【0026】
(10)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(9)の何れかの構成において、
前記支持基板には複数の前記開口が形成されており、
少なくとも一つの前記放熱フィンが、少なくとも部分的に、前記支持基板の周方向において各々の前記開口とオーバーラップするように設けられている。
【0027】
上記(10)の構成によれば、各開口を通過してフィン収容空間に流入した冷却空気が何れかの放熱フィンに衝突するので、放熱フィンと冷却空気との熱交換がより一層促進され、照明器具の放熱効率をさらに向上させることができる。
【0028】
(11)本発明の他の少なくとも幾つかの実施形態に係る照明器具は、
半導体発光素子を含む発光部と、
前記発光部を支持する支持基板と、
前記支持基板を挟んで前記発光部とは反対側に位置する複数の放熱フィンと、
前記複数の放熱フィンが収容されるフィン収容空間を前記支持基板とともに形成するシェードと、
を備え、
前記フィン収容空間は、前記支持基板の周方向に並ぶ前記複数の放熱フィンによって前記支持基板の外周側から内周側へ向けて延在する複数の冷却流路に分割されており、
前記複数の冷却流路は、
第1流路と、
前記内周側における流路幅が前記第1流路よりも大きい第2流路と、
を含む。
【0029】
上記(11)の構成によれば、フィン収容空間は、複数の放熱フィンによって、流路幅が互いに異なる第1流路及び第2流路を含む複数の冷却流路に分割される。
支持基板の内周側における流路幅が比較的小さい第1流路が形成されることは、第1流路を形成する放熱フィンの枚数が比較的多いことを意味する。よって、比較的流路幅が小さい第1流路を形成することで、放熱フィンの設置密度が増大し、照明器具の放熱効率を向上させることができる。
一方、支持基板の内周側における流路幅が比較的広い第2流路を形成したことにより、フィン収容空間内に取り込まれて放熱フィン間を流れる冷却空気を内周側に導くことができる。このため、第2流路を形成する放熱フィンの内周側の領域における放熱フィンと冷却空気との熱交換を促進させることができる。このことによっても、照明器具の放熱効率が向上する。
このように、上記(11)の構成によれば、複数の放熱フィンを均等ピッチで配列するのではなく、流路幅が互いに異なる第1流路及び第2流路が形成されるように複数の放熱フィンを不等ピッチで配列することで、放熱フィンの設置密度の向上を図りながら、冷却空気を内周側の領域まで導くことが可能になり、照明器具の放熱効率を向上させることができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明の少なくとも幾つかの実施形態によれば、支持基板に形成された開口を含む仮想平面に対して垂直な方向からみたとき、放熱フィンは支持基板の開口とオーバーラップするように設けられているので、開口からフィン収容空間に流入した冷却空気が、開口を通過した直後に放熱フィンに衝突する。よって、放熱フィンと冷却空気との熱交換が促進され、照明器具の放熱効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】一実施形態に係る照明器具の鉛直方向に沿った断面図である。
図2】一実施形態に係る照明器具の底面図(図1のA−A線矢視図)である。
図3】一実施形態に係る照明器具の上面図(図1のB−B線矢視図)である。
図4】一実施形態に係る照明器具の斜視図である。
図5】一実施形態に係る照明器具周囲の空気流れを示す図である。
図6】一実施形態に係る照明器具のフィン配列を示す図(図1のC−C線矢視図に対応)である。
図7】他の実施形態に係る照明器具のフィン配列を示す図(図1のC−C線矢視図に対応)である。
図8】一実施形態に係るフィンの構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0033】
最初に、図1乃至図4を例示しながら幾つかの実施形態に係る照明器具1の全体構成について説明する。なお、図1は、一実施形態に係る照明器具1の鉛直方向に沿った断面図である。図2は、一実施形態に係る照明器具1の底面図(図1のA−A線矢視図)である。図3は、一実施形態に係る照明器具1の上面図(図1のB−B線矢視図)である。図4は、一実施形態に係る照明器具1の斜視図である。
【0034】
幾つかの実施形態において、照明器具1は、例えば図1乃至図4に示すように、半導体発光素子を含む発光部2と、発光部2を支持する支持基板4と、支持基板4を挟んで発光部2とは反対側(図1に示す実施形態では支持基板4の上方)に位置する複数の放熱フィン10と、支持基板4とともにフィン収容空間40を形成するシェード20と、を備える。ここで、フィン収容空間40は、支持基板4及びシェード20によって画定される空間であり、複数の放熱フィン10が収容される。また、支持基板4の2つの面のうち、発光部2側の面を第1面4aとし、放熱フィン10側の面(すなわちフィン収容空間40に面する側の面)を第2面4bとする。
なお、以下、「周方向」および「半径方向」とは、支持基板4の中心を基準とした場合における周方向および半径方向である。また、以下、単に「内周側」および「外周側」という場合は、支持基板4の内周側の領域および外周側の領域のことをいう。
【0035】
また、照明器具1は、鉛直方向に沿って延在する支柱部30、支持基板4の上方に設けられた上部支持板24、発光部2を覆うように設けられた照明カバー8、または、上部支持板24の上方に設けられたカバープレート35の少なくとも一つを、適宜備えていてもよい。なお、図1乃至図4に例示的に示す実施形態では、支柱部30が鉛直方向に沿うように照明器具1が配置された構成を示しているが、照明器具1の姿勢はこれに限定されるものではない。例えば支柱部30が鉛直方向に対して傾斜するように照明器具1が配置されていてもよい。
【0036】
以下、幾つかの実施形態に係る照明器具1における各部位の具体的な構成について説明する。
【0037】
図1及び図2に示す発光部2は、半導体発光素子を含む半導体素子モジュール又は半導体素子パッケージである。例えば、発光部2は、半導体発光素子と、一又は複数の半導体発光素子が取り付けられる基板と、基板に取付けられるとともに半導体発光素子に接続される端子と、端子に接続され半導体発光素子に電流を流すためのリード線と、を含む半導体素子モジュール又は半導体素子パッケージであってもよい。
半導体発光素子は、例えば、LED(発光ダイオード素子;Light Emitting Diode)であってもよい。この場合、発光部2は、半導体発光素子としてのLEDの点灯動作に必要な制御を行うための制御部を更に含んでいてもよい。また、発光部2は、全てが一体的に形成されて分解不可の構成であってもよい。
また、他の実施形態では、発光部2は、上述した構成において、半導体発光素子としてLEDに替えて半導体レーザが用いられてもよい。
図1及び図2に示す例示的な実施形態では、複数の発光部2が支柱部30の周囲において周方向に並ぶように円板状の支持基板4の第1面(下面)4aに設置されている。発光部2の個数は、照明器具1の仕様に応じて任意に設定可能である。なお、図1及び図2において、発光部2については詳細構造(リード線を含む各種の配線等)を省略して図示している。
【0038】
幾つかの実施形態では、支持基板4は、例えば図1図2及び図4に示すように、冷却空気をフィン収容空間40内に取り込むための開口5を有している。開口5は、図2及び図4に示すように、円板状の支持基板4の外周側において周方向に沿って複数配列されていてもよい。開口5の形状は、図示されるように方形状であってもよいし、方形以外の多角形状であってもよいし、あるいは円形状(楕円を含む)であってもよい。
また、支持基板4の中心部には一つの貫通穴6が設けられており、貫通穴6に支柱部30が挿入された状態で支持基板4が支柱部30に固定されるようになっている。固定手法の一例として、支持基板4は、かしめによって支柱部30の下端部31に固定される。さらに、支持基板4は、熱伝導率の高い材料で形成されてもよく、例えば、アルミニウム、鉄、または銅を含む金属、あるいは放熱性セラミックス材料等が用いられる。
【0039】
照明カバー8は、発光部2から照射される光を阻害しないように、透光性材料で形成される。図1図2及び図4に示す例示的な実施形態では、照明カバー8は、発光部2を覆うように、支持基板4に固定されている。
【0040】
幾つかの実施形態では、少なくとも一つの放熱フィン10は、開口5を含む仮想平面M(図1参照)に対して垂直な方向からみたとき、少なくとも部分的に、支持基板4の開口5とオーバーラップしている。なお、上記「垂直な方向」とは、図1及び図5に示す垂直方向Vである。また、図1及び図5に例示的に示す実施形態においては、垂直方向Vは、照明器具1の高さ方向と同一である。
例えば、放熱フィン10は、熱伝導率の高い材料で形成されている。放熱フィン10の材料としては、例えばアルミニウム、鉄、または銅を含む金属、あるいは放熱性セラミックス材料等が用いられる。また、放熱フィン10は、支持基板4に対して熱的に接続されている。図1及び図4に示す例示的な実施形態では、複数の放熱フィン10が支柱部30を中心として放射状に配列されており、各々の放熱フィン10は支持基板4の第2面(上面)4bに接触した状態で固定される。隣り合う2枚の放熱フィン10の間には冷却用の空気が流れる冷却流路200が形成される。なお、放熱フィン10の具体的な構成については後述する。
【0041】
シェード20は、フィン収容空間40を支持基板4とともに形成する。具体的には、フィン収容空間40は、シェード20の内壁面と支持基板4の第2面(上面)4bとによって画定され、複数の放熱フィン10を収容するように構成されている。
図1及び図4に示す例示的な実施形態では、シェード20は、上方から下方に向けて拡径した中空円錐台状に形成されている。他の実施形態では、シェード20は円筒状であってもよいし、断面が多角形状(方形を含む)の角筒状であってもよい。
また、図1及び図4に示す例示的な実施形態では、シェード20の下端部21は、発光部2から照射された光が下方の照射領域(不図示)に到達するのを妨げないように内周側から外周側(半径方向外側)に向かって突出しているのに対し、シェード20の上端部22は、外周側から内周側(半径方向内側)に向かって突出している。シェード20の上端部22は、上部支持板24によって支持されるようになっている。
なお、一例として、シェード20は、スピニング加工(例えばヘラ絞り)によって作製されてもよい。また、シェード20は、熱伝導率の高い材料で形成されてもよく、例えば、アルミニウム、鉄、または銅を含む金属、あるいは放熱性セラミックス材料等が用いられる。
【0042】
支柱部30は、支持基板4に固定される下端部31と造営材50に取付け可能に構成された上端部32とを有し、鉛直方向に沿って延在する。
図1に示される例示的な実施形態では、支柱部30の上端部32は、ブラケット36を介して造営材50に取付けられている。ブラケット36の上部は締結部材37によって造営材50に固定され、ブラケット36の下部には支柱部30の上端部32が締結部材38によって固定される。なお、造営材50は、例えば天井や柱などの建物の構造材であり、照明領域の上方に位置する。
【0043】
上部支持板24は、支持基板4の上方において水平方向に沿って延在し、支柱部30の上端部32と下端部31との間の中央部33に固定される。
図1図3及び図4に示される例示的な実施形態では、上部支持板24は、円板状に形成されており、その中心部には一つの貫通穴26が設けられている。この貫通穴26に支柱部30が挿入された状態で、上部支持板24と支柱部30が固定されるようになっている。固定の一構成例として、上部支持板24は、支柱部30に固定された第1環状部27と第2環状部29との間に挟み込まれることによって、支柱部30に対して固定される。第1環状部27は、円筒状に形成され、支柱部30の外周を囲むように配置される。この状態で、締結部材(例えばリベット)28によって第1環状部27と支柱部30が締結される。第2環状部29も支柱部30の外周を囲むように配置され、支柱部30に固定される。なお、第2環状部29は、支柱部30の外周面に設けられたフランジのように、支柱部30と一体的に設けられてもよい。そして、上部支持板24の下面に第2環状部29が当接し、上部支持板24の上面に第1環状部27が当接し、第2環状部29と第1環状部27との間に上部支持板24が挟み込まれることによって、上部支持板24は支柱部30に対して固定される。
【0044】
上述したように、支柱部30の下端部31には支持基板4が固定されている。すなわち、支柱部30は、上端部32がブラケット36を介して造営材50に固定されるとともに、上方から下方へ向けて順に、後述するカバープレート35、中央部33に位置する上部支持板24、下端部31に位置する支持基板4が取り付けられている。
【0045】
シェード20は、締結部材23によって、上部支持板24の上面に締結されてもよい。
図1図3及び図4に示す例示的な実施形態では、上部支持板24の外周側縁部の上面に、シェード20の上端部22(シェード20のうち内周側に突出した部位)の下面が当接した状態で、上部支持板24およびシェード20の上端部22を締結部材23が締結するようになっている。この場合、シェード20の上端部22にはバカ穴が設けられ、上部支持板24には雌ねじが切られたねじ穴が設けられ、これらの穴を貫通するように締結部材23が挿入されて、上部支持板24およびシェード20の上端部22を締結するようにしてもよい。
【0046】
また、上部支持板24には、開口5を介してフィン収容空間40に取り込まれた冷却空気を排出するための空気排出口25が形成されていてもよい。図3及び図4に示す例示的な実施形態では、上部支持板24の周方向に沿って複数の空気排出口25が配列されている。
開口5からフィン収容空間40に取り込んだ冷却空気によって照明器具1の冷却を行った後、温かくなった冷却空気を上部支持板24の空気排出口25から外部に排出することで、冷却空気の循環流を形成し、照明器具1を効率的に冷却することができる。
【0047】
カバープレート35は、埃等の異物が空気排出口25からフィン収容空間40に侵入することを防止するように構成される。図示される例では、カバープレート35は、上部支持板24と同一の径または上部支持板24よりも大径に形成された円板形状を有している。また、上部支持板24とカバープレート35との間にスペーサ34が設けられており、上部支持板24の空気排出口25からの空気の排気が阻害されないようになっている。
【0048】
少なくとも幾つかの実施形態では、図1及び図4に示すように、シェード20の内壁面と支持基板4の第2面(上面)4bとによって画定されるフィン収容空間40は、支持基板4に形成された開口5を介して外部空間52と連通している。さらに、少なくとも一つの放熱フィン10は、少なくとも部分的に、支持基板4の開口5の上方に位置する。
【0049】
ここで、図5を参照して、点灯時における照明器具1の放熱作用について説明する。
図5は、一実施形態に係る照明器具1の周囲の空気流れ(図中矢印で示す流れ)を示す図である。
照明器具1の点灯時、発光部2は発熱し、その熱は支持基板4を介して放熱フィン10やシェード20に伝わり、シェード20のフィン収容空間40および下方空間42はシェード20の外部空間52よりも高温になる。なお、シェード20の下方空間42とは、シェード20の内壁面と支持基板4の第1面(下面)4aとで形成される空間である。このため、フィン収容空間40および下方空間42の空気密度が外部空間52よりも小さくなり、フィン収容空間40および下方空間42内の高温空気に浮力が生じて、シェード20の下方から下方空間42、フィン収容空間40に順に空気が流入してシェード20の内部に上昇気流が発生する(煙突効果)。このとき、下方空間42に流入した空気は、支持基板4の開口5を介してフィン収容空間40に吸い込まれる。そして、フィン収容空間40内に吸い込まれた空気は、隣り合う一対の放熱フィン10の間の冷却流路200を通って上昇し、フィン収容空間40の上部に位置する空気排出口25から排出される。こうして、シェード20の内部を流れる空気との熱交換によって、発光部2、支持基板4、放熱フィン10およびシェード20は放熱し、冷却される。
【0050】
上述した構成によれば、支持基板4に形成された開口5を含む仮想平面Mに対して垂直な方向からみたとき、放熱フィン10は支持基板4の開口5とオーバーラップするように設けられているので、開口5からフィン収容空間40に流入した冷却空気が、開口5を通過した直後に放熱フィン10に衝突する。よって、放熱フィン10と冷却空気との熱交換が促進され、照明器具1の放熱効率を向上させることができる。例えば、図1乃至図5に示す実施形態のように発光部2が放熱フィン10の下方に位置するように吊り下げられた状態の照明器具1においては、支持基板4に形成された開口5の上方に少なくとも一つの放熱フィン10が設けられているので、開口5を通過してフィン収容空間40に流入して上方に向かう冷却空気が放熱フィン10に衝突する。すなわち、開口5からフィン収容空間40に取り入れられた空気が、フィン収容空間40に流入した直後から放熱フィン10と接触し続ける。よって、放熱フィン10と冷却空気との熱交換が促進され、照明器具1の放熱効率を向上させることができる。
【0051】
また、上記実施形態において、支持基板4には複数の開口5が形成されており、各々の開口5の上方には、少なくとも一つの放熱フィン10が少なくとも部分的に位置するようにしてもよい。
上記構成によれば、各開口5を通過してフィン収容空間40に流入して上方に向かう冷却空気が何れかの放熱フィン10に衝突するので、放熱フィン10と冷却空気との熱交換がより一層促進され、照明器具1の放熱効率をさらに向上させることができる。
【0052】
ここで、図6乃至図8を参照して、幾つかの実施形態に係る放熱フィン10の具体的な構成について説明する。なお、図6は、一実施形態に係る照明器具1のフィン配列を示す図(図1のC−C線矢視図に対応)である。図7は、他の実施形態に係る照明器具1のフィン配列を示す図(図1のC−C線矢視図に対応)である。図8は、一実施形態に係る放熱フィン10の構成を示す斜視図である。
【0053】
幾つかの実施形態において、複数の放熱フィン10は、例えば図6乃至図8に示すように、少なくとも一つのフィンモジュール100を含んで構成される。各々のフィンモジュール100は、2枚以上のフィン部102、および、該2枚以上のフィン部102を互いに連結する連結部106を有する。ここで、図7及び図8では、後述する第1フィンモジュール100A,第2フィンモジュール100B及び第3フィンモジュール100Cのそれぞれに対応して、フィン部102及び連結部106の末尾にアルファベットを付して、何れのフィンモジュールに属するフィン部102及び連結部106であるのかを明示している。
なお、フィンモジュール100は、2枚以上のフィン部102と連結部106とが同一部材によって一体的に形成されてもよいし、それぞれが別部材によって別体として形成されており互いに結合された構成であってもよい。
【0054】
図6乃至図8に例示的に示す実施形態では、互いに離間して配置された一対のフィン部102が、連結部106によって一体的となるように連結された構成を有している。具体的には、各々のフィンモジュール100は、一対のフィン部102および連結部106が断面U字形状をなすように設けられている。
なお、図示は省略するが他の実施形態では、フィンモジュールは、3枚以上のフィン部102が連結部106によって連結された構成であってもよい。あるいは、図6乃至図8に示す一対のフィン部102および連結部106を有するフィンモジュール100と、不図示の3枚以上のフィン部102および連結部106を有するフィンモジュールとが照明器具1に混在して設けられてもよい。
【0055】
また、図6乃至図8に例示的に示す実施形態では、連結部106が、フィン部102の下端同士を連結し、支持基板4に略平行に配置するように設けられている。
あるいは、図示は省略するが他の実施形態では、連結部106は、フィン部102の高さ方向(垂直方向V)における中央部において複数のフィン部同士を連結するように構成されてもよい。
すなわち、連結部106によって、2枚以上のフィン部102が互いに連結される構成を有していれば、フィンモジュールの具体的構成は特に限定されない。
【0056】
上記構成によれば、2枚以上のフィン部102が連結部106によって連結されたフィンモジュール100を用いることで、フィンモジュール100に属する2枚以上のフィン部102を相互に位置合わせする必要がなくなり、照明器具1の組立ての作業効率を向上させることができる。
また、フィンモジュール100の連結部106によって放熱フィン10の熱容量が増大するので、照明器具1の放熱効率がより一層向上する。
【0057】
幾つかの実施形態では、例えば図6及び図7に示されるように、少なくとも一つのフィン部102は、内周側(半径方向内側)の第1端部103と外周側(半径方向外側)の第2端部104とを有し、第1端部103から外周側に向かって延在し、開口5の上方を通過して、開口5よりも外周側に位置する第2端部104に至っている。
上記構成によれば、開口5に面するフィン部102の面積(フィン部102の下端面のうち開口5に面する領域の面積)が大きくなり、開口5から取り込まれた空気との接触によるフィン部102の冷却効果をより一層向上させることができる。
【0058】
他の実施形態では、少なくとも一つのフィン部102は、内周側(径方向内側)の第1端部103と外周側(径方向外側)の第2端部104とを有し、第1端部103から外周側に向かって延在し、開口5の上方に位置する第2端部104に至っている。この場合、支持基板4の周方向に沿った仮想線によって開口5の開口面積を二等分したとき、該仮想線よりもフィン部102の第2端部104が外周側に位置していてもよい。
【0059】
一実施形態では、図7及び図8に示すように、少なくとも一つのフィンモジュール100は、少なくとも一つの第1フィンモジュール100Aと、少なくとも一つの第2フィンモジュール100Bと、を含む。
第1フィンモジュール100Aは、一対の第1フィン部102A、および、該一対の第1フィン部102Aを互いに連結する第1連結部106Aを有する。
第2フィンモジュール100Bは、一対の第2フィン部102B、および、該一対の第2フィン部102Bを互いに連結する第2連結部106Bを有する。一対の第2フィン部102Bは、一対の第1フィン部102Aに比べて大きなフィン間距離を空けて配置される。すなわち、図7に示すように、支持基板4の外周側から内周側へ向かう方向(例えば半径方向)における任意の位置において、周方向における一対の第1フィン部102Aの間の距離をdとし、周方向における前記一対の第2フィン部102Bの間の距離をdとしたとき、d<dの関係を満たす。なお、図7には、一例として、各フィン部102A,102Bの外周側に位置する第2端部104間の距離に対して符号d,dを示している。
【0060】
また、第1フィンモジュール100Aの各々は、一対の第2フィン部102Bの間に一対の第1フィン部102Aが挟まれるとともに、第2連結部106B上に第1連結部106Aが位置するように、第2フィンモジュール100B上に重ねて配置される。図7及び図8に示す例示的な実施形態では、第1連結部106Aは、一対の第1フィン部102Aの下端同士を連結するように構成され、第2連結部106Bは、一対の第2フィン部102B下端同士を連結するように構成される。また、第1連結部106A及び第2連結部106Bは、支持基板4に平行な板状に形成される。そして、第1連結部106Aの下面と第2連結部106Bの上面とが面接触し、且つ、第2連結部106Bの下面と支持基板4の第2面(上面)4bとが面接触するように配置される。
【0061】
上記構成によれば、フィン間距離が異なる二種類のフィンモジュール(第1フィンモジュール100A及び第2フィンモジュール100B)を重ねて配置することで、第1フィンモジュール100Aの第1フィン部102A同士の間、および、第1フィンモジュール100Aの第1フィン部102Aと第2フィンモジュール100Bの第2フィン部102Bとの間において、冷却空気の流路をフィン収容空間40の内部に容易に形成することができる。また、フィン間距離が異なる二種類のフィンモジュール100A,100Bの組み合わせを変更すれば第1フィン部102A又は第2フィン部102Bの設置密度を任意に変更可能であるため、発光部2(図2参照)の搭載数が異なる別仕様の照明器具1との間でフィンモジュールの部品共通化を図ることができる。例えば、発光部2の搭載数が少ない別仕様の照明器具1では、フィン間距離が小さい第1フィンモジュール100Aのみを使用すれば、フィン部102Aの設置密度を低下させることができる。
さらに、第2連結部106B上に第1連結部106Aが位置するように第1フィンモジュール100Aを第2フィンモジュール100B上に重ねて配置するようにしたので、第1連結部106A及び第2連結部106Bによって放熱フィン10の熱容量がさらに増大し、照明器具1の放熱効率がより一層向上する。なお、放熱効率向上および取付け作業性向上の観点から、第1連結部106Aまたは第2連結部106Bの面積を十分に確保するために、第1連結部106Aまたは第2連結部106Bは、それぞれ、第1フィン部102Aまたは第2フィン部102Bの全長(例えば支持基板4の半径方向に沿ったフィン部長さ)に亘って延在してもよい。なお、上記構成において、図1及び図8に例示的に示すように、支持基板4のうち第1連結部106A(106)と第2連結部106B(106)とが重なって取り付けられた領域の裏面(第1面4a)に位置するように、発光部2が支持基板4に取付けられていてもよい。この場合、発光部2で発生した熱が、支持基板4を介して第1フィンモジュール100A及び第2フィンモジュール100Bにより一層伝わり易くなり、照明器具1の放熱効率をより一層向上させることができる。
【0062】
図6に例示的に示す実施形態では、一対のフィン部102およびこれらを互いに連結する連結部106を含む複数のフィンモジュール100が、支柱部30の周りに放射状に位置するように支持基板4に取付けられている。すなわち、放熱フィン10は、一種類のフィンモジュール100のみを複数個含む。この場合、複数のフィンモジュール100が、支柱部30の周りに放射状に等間隔で配置されてもよい。
【0063】
幾つかの実施形態では、例えば図7及び図8に示すように、照明器具1における少なくとも一つのフィンモジュール100は、支持基板4の周方向に並ぶように設けられた複数の第1フィンモジュール100Aと、複数の第1フィンモジュール100A下に重ねてそれぞれ配置される複数の第2フィンモジュール100Bと、周方向において互いに隣り合う一対の第2フィンモジュール100Bの間に設けられた少なくとも一つの第3フィンモジュール100Cと、を含むように構成されてもよい。この場合、第3フィンモジュール100Cは、一対の第3フィン部102C、および、該一対の第3フィン部102Cを互いに連結する第3連結部106Cを有する。
【0064】
図8に示す例示的な実施形態では、第1フィンモジュール100Aの第1連結部106Aおよび第2フィンモジュール100Bの第2連結部106Bは、互いに対応した位置に締結用穴140を有している。また、支持基板4もこの締結用穴140に対応した位置に締結用穴(不図示)を有している。そして、第1連結部106A及び第2連結部106Bの締結用穴を貫通するように締結部材(例えばボルト)が挿入されて、この締結部材が支持基板4に締結されることによって、第1フィンモジュール100A及び第2フィンモジュール100Bが支持基板4に共締めによって固定されるようになっている。このとき、第1連結部106Aと第2連結部106B、および、第2連結部106Bと支持基板4は、それぞれ面接触しているため、発光部2からの熱が、支持基板4から第1連結部106A又は第2連結部106Bを介して第1フィン部102A又は第2フィン部102Bに円滑に伝わる。
【0065】
上記構成によれば、第2フィンモジュール100Bに第1フィンモジュール100Aを重ねて配置することで、第1フィンモジュール100Aの第1フィン部102A同士の間、および、第1フィンモジュール100Aの第1フィン部102Aと第2フィンモジュール100Bの第2フィン部102Bとの間において、冷却空気の流路をフィン収容空間40の内部に容易に形成することができる。また、周方向において隣り合う第2フィンモジュール100Bの間に第3フィンモジュール100Cを設けることで、第2フィンモジュール100Bの第2フィン部102Bと第3フィンモジュール100Cの第3フィン部102Cとの間、および、第3フィンモジュール100Cの第3フィン部102C同士の間において、冷却空気の流路をフィン収容空間40の内部に容易に形成することができる。
このように、複数種のフィンモジュール(第1フィンモジュール100A、第2フィンモジュール100B及び第3フィンモジュール100C)を組み合わせることで、フィン部102の設置密度の調節が容易になる。
【0066】
さらに、上記実施形態において、図7及び図8に示すように、第1フィンモジュール100Aと第3フィンモジュール100Cとが同一形状を有していてもよい。
この構成によれば、第1フィンモジュール100Aと第3フィンモジュール100Cとに関して、部品を共通化することができ、照明器具1の製造コストを削減することができる。
あるいは、図示は省略するが、比較的大型の照明器具1であり放熱フィン10の設置スペースを確保し得る場合には、第2フィンモジュール100Bと第3フィンモジュール100Cとが同一形状を有していてもよい。この場合も、部品の共通化により照明器具1の製造コストの削減が図れる。
【0067】
幾つかの実施形態では、例えば図6乃至図8に示すように、フィン収容空間40は、支持基板4の周方向に並ぶ複数の放熱フィン10によって、支持基板4の外周側から内周側に向けて延在(図6及び図7に示す実施形態では半径方向に沿って延在)する複数の冷却流路200に分割されている。複数の冷却流路200は、第1流路210(210a,210b)と、内周側における流路幅が第1流路210(210a,210b)よりも大きい第2流路220と、を含む。
【0068】
上記構成では、フィン収容空間40は、複数の放熱フィン10によって、流路幅が互いに異なる第1流路210(210a,210b)及び第2流路220を含む複数の冷却流路200に分割される。
内周側における流路幅が比較的小さい第1流路210(210a,210b)が形成されることは、第1流路210(210a,210b)を形成する放熱フィン10の枚数が比較的多い(設置密度が高い)ことを意味する。よって、比較的流路幅が小さい第1流路210(210a,210b)を形成することで、放熱フィン10の設置密度が増大し、照明器具1の放熱効率を向上させることができる。
【0069】
一方、内周側における流路幅が比較的広い第2流路220を形成したことにより、フィン収容空間40内に取り込まれて放熱フィン10間を流れる冷却空気を内周側に導くことができる。このため、第2流路220を形成する放熱フィン10の内周側の領域における放熱フィン10と冷却空気との熱交換を促進させることができる。このことによっても、照明器具1の放熱効率が向上する。
【0070】
このように、上記構成によれば、複数の放熱フィン10を均等ピッチで配列するのではなく、流路幅が互いに異なる第1流路210及び第2流路220が形成されるように複数の放熱フィン10を不等ピッチで配列することで、放熱フィン10の設置密度の向上を図りながら、冷却空気を内周側の領域まで導くことが可能になり、照明器具1の放熱効率を向上させることができる。
【0071】
さらに、上記構成によれば、内周側における流路幅が比較的広い第2流路220を形成したことにより、フィン収容空間40の内周側に作業用のスペースを確保することができ、例えば放熱フィン10の取り付け作業に際して工具を挿入しやすくなり、作業性を向上させるという利点も有する。
【0072】
幾つかの実施形態では、例えば図6乃至図8に示すように、複数の放熱フィン10は、一対のフィン部102と、該一対のフィン部102を互いに連結する連結部106とを有する、少なくとも一つのフィンモジュール100を含んで構成される。この連結部106は、一対のフィン部102の基端部を接続するように支持基板4に平行に延在する平板部117(図1も参照)を含み、該平板部117が支持基板4に取付けられている。なお、図6乃至図8に例示的に示す実施形態では、平板部117が支持基板4の第2面(上面)4bに固定されている。また、第2流路220は、一対のフィン部102間において、平板部117を挟んで支持基板4とは反対側(図6乃至図8に示す実施形態では支持基板4の上方)に形成される。
【0073】
第2流路220の流路幅は、内周側の領域まで十分な量の冷却空気を導くために高精度に調節されることが望ましい。ところが、複数の放熱フィン10を組み付けるに際して、各放熱フィン10を高精度に位置合わせしようとすると、照明器具1の組立て作業の効率が低下してしまう。
この点、上記構成によれば、第2流路220を形成する一対のフィン部102が連結部106によって連結されてフィンモジュール100を構成しているため、照明器具1の組立て作業の効率低下を招くことなく、規定の流路幅を有する第2流路220を高精度に形成することができる。
また、フィンモジュール100の連結部106(平板部117)が支持基板4の第2面(上面)4bに固定されるため、支持基板4からの熱が連結部106に直接伝わりやすくなり、照明器具1の放熱効率が向上する。
【0074】
幾つかの実施形態では、例えば図7及び図8に示されるように、周方向において互いに隣接して複数の第1流路210(210a,210b)が並んで形成される第1流路群212が、第2流路220の両側に配置されてもよい。図7及び図8に例示的に示される実施形態では、第1流路群212は、互いに隣接した2つの第1流路210a,210bからなり、この第1流路群212が第2流路220の両側に配置されている。
【0075】
上記構成では、内周側の領域まで十分な量の冷却空気を導くためにある程度の流路幅を必要とする第2流路220の両側において、第2流路220よりも流路幅が狭い第1流路210(210a,210b)が複数並んで第1流路群212を形成している。これにより、第1流路210(210a,210b)を形成する放熱フィン10の設置密度が向上し、照明器具1の放熱効率が向上する。
【0076】
さらに、上記実施形態において、支持基板4には、周方向に並ぶ複数の開口5が形成されており、周方向に隣り合う一対の開口5の間にはブリッジ7が設けられている。
この場合、第1流路210(210a,210b)を形成する放熱フィン10の少なくとも一つは、少なくとも部分的に、支持基板4の周方向においてブリッジ7とオーバーラップするように設けられており、第2流路220を形成する放熱フィン10は、いずれも、開口5とオーバーラップするように設けられている。
図7に例示的に示す実施形態では、放熱フィン10の少なくとも一つは、少なくとも部分的に、ブリッジ7の上方に位置しており、第2流路220を形成する放熱フィン10は、いずれも、開口5の上方に位置する。より具体的には、第1流路210(210a,210b)を形成する第2フィン部102Bが部分的にブリッジ7の上方に位置しているのに対し、第2流路220を形成する第1フィン部102A及び第3フィン部102Cは、いずれも、開口5の上方に位置する。
【0077】
上記構成によれば、流路幅が比較的広い第2流路220を形成する放熱フィン10(第1フィン部102A及び第3フィン部102C)は、第2流路220を介して内周側の領域まで導かれた冷却空気との間で生じる熱交換によって冷却される。その上、上記構成では、第2流路220を形成する放熱フィン10(第1フィン部102A及び第3フィン部102C)を開口5の上方に位置させるようにしたので、第2流路220を形成する放熱フィン10(第1フィン部102A及び第3フィン部102C)は、外周側の領域においても、開口5を介してフィン収容空間40に流入する冷却空気の上方に向かう流れと直接接触して冷却空気との間で生じる熱交換によって冷却される。
このように、第2流路220を形成する放熱フィン10(第1フィン部102A及び第3フィン部102C)を、内周側の領域及び外周側の領域の両方において、優先的に冷却空気と接触させることにより、照明器具1全体としての放熱効率を向上させることができる。
【0078】
一実施形態では、図6及び図7に示すように、放熱フィン10は、内周側の第1端部103と支柱部30の外周面との間に隙間が設けられており、この隙間によって、支柱部30の周りにおいて鉛直方向に延在する略環状の中心流路250が形成されている。
この場合、第1流路210(210a,210b)または第2流路220の少なくとも何れかの流路は、内周側において中心流路250に連通していてもよい。これにより、開口5から第1流路210(210a,210b)または第2流路220に流入した空気の一部が中心流路250に流れ込んで内周側に導かれ、放熱フィン10の放熱を促進することができる。
【0079】
他の実施形態では、第1流路210(210a,210b)及び第2流路220を含む複数の冷却流路のうち一部の流路が内周側において中心流路250に連通しており、他の流路は、外周側から内周側へ向かう方向(例えば半径方向)において中心流路250とは隔絶されるように内周側端部が閉じている。例えば図6に示す実施形態において、第2流路220は中心流路250に連通し、第1流路210は中心流路250と隔絶されるように内周側端部が閉じていてもよい。あるいは、図7に示す実施形態において、第2流路220は中心流路250に連通し、第1流路210a,210bは中心流路250と隔絶されるように内周側端部が閉じていてもよい。
上記構成によれば、内周側において中心流路250に連通した第2流路220において内周側へ向かう空気の流れが形成され、中心流路250と隔絶されるように内周側端部が閉じられた第1流路210a,210bにおいて鉛直方向に沿って上昇する空気の流れが形成される。このように流路によって空気の流れを異ならせることによって、放熱フィン10の放熱をより一層促進することができる。
【0080】
上述したように、本発明の少なくとも幾つかの実施形態によれば、支持基板4に形成された開口5を含む仮想平面Mに対して垂直な方向(垂直方向V)からみたとき、放熱フィン10は支持基板4の開口5とオーバーラップするように設けられているので、開口5からフィン収容空間40に流入した冷却空気が、開口5を通過した直後に放熱フィン10に衝突する。よって、放熱フィン10と冷却空気との熱交換が促進され、照明器具1の放熱効率を向上させることができる。
【0081】
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
【0082】
例えば、上記実施形態では、図3に示すように上面視において略円形の照明器具1について具体的に説明したが、照明器具1の形状はこれに限定されるものではなく、例えば、上面視において多角形状であってもよい。
また、上記実施形態では、図6乃至図8に示すように放熱フィン10が、複数のフィンモジュール100A,100B,100Cを有する場合について説明したが、放熱フィン10の構成はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、フィンモジュール100A,100B,100Cに替えて単独で支持基板4に取付けられたフィン部が複数設けられた構成であってもよいし、3枚以上のフィン部が連結部によって連結されフィンモジュールを有する構成であってもよい。
【0083】
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
【符号の説明】
【0084】
1 照明器具
2 発光部
4 支持基板
4a 第1面
4b 第2面
5 開口
7 ブリッジ
8 照明カバー
10 放熱フィン
20 シェード
23 締結部材
24 上部支持板
25 空気排出口
30 支柱部
34 スペーサ
35 カバープレート
40 フィン収容空間
42 下方空間
52 外部空間
100 フィンモジュール
100A 第1フィンモジュール
100B 第2フィンモジュール
100C 第3フィンモジュール
102 フィン部
102A 第1フィン部
102B 第2フィン部
102C 第3フィン部
106 連結部
106A 第1連結部
106B 第2連結部
106C 第3連結部
117 平板部
200 冷却流路
210,210a,210b 第1流路
212 第1流路群
220 第2流路
250 中心流路
M 仮想平面
V 垂直方向
【要約】
【課題】放熱効率をより一層向上し得る照明器具を提供する。
【解決手段】照明器具は、半導体発光素子を含む発光部と、前記発光部を支持する支持基板と、前記支持基板を挟んで前記発光部とは反対側に位置する複数の放熱フィンと、前記複数の放熱フィンが収容されるフィン収容空間を前記支持基板とともに形成するシェードと、備え、前記フィン収容空間は、前記支持基板に形成された開口を介して外部空間と連通しており、前記開口を含む仮想平面に対して垂直な方向からみたとき、少なくとも一つの前記放熱フィンは、少なくとも部分的に、前記支持基板の前記開口とオーバーラップしている。
【選択図】 図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8