(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ハウジングに設けられる弾性スナップと前記ベースの上に設けられる可撓性のある突起部との間の相互作用によって、前記ハウジングが上下に垂直移動できる範囲に制限を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の揮発性物質分配システム。
前記機械的アセンブリが、中に設けられたスロットを有する支持壁を含み、前記容器が回転する動きを容易にする、請求項1から6のいずれか一項に記載の揮発性物質分配システム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1〜
図15に一般的に示されるように、揮発性物質分配システム100は、類似の形をした楕円形ベース104に、取り外し可能に取り付けられる細長い楕円形のハウジング102からなる。
図9に示されるように、揮発性物質106は、ハウジング102の内側にある容器108の中に配置され、容器108を回転して位置を定め、多様な動作状態となるように設計された機械的アセンブリ110(
図12を参照)によって支持されている。揮発性物質106の拡散率は、以下に説明するように、ユーザが外部からの力を揮発性物質分配システム100の構成部分に加えるときに変わる。
【0013】
図1を参照すると、ハウジング102は、その側壁114の中に配置された複数の開口部112を含む。複数の開口部112が示されているが、揮発性物質分配システム100には、複数の開口部112が含まれる。好ましくは、ハウジング102及び/又はベース104は、少なくとも1つ開口部を含み、揮発性物質106がそこから漏れ出る。複数の開口部112は、ハウジング102の側壁114全面の周囲、又はその一部のみに設けられてもよい。
図1に示される実施形態では、複数の開口部112が円形として示されているが、当該分野で公知のその他の形状及びサイズを含んでもよい。
【0014】
ハウジング102はさらに、その上面118の中に配置されている楕円形ボタン116の形状で設けられる制御の仕組みを含む。一実施形態では、ボタン116は、上面118と一体型となっている(
図1を参照)。エッジ122に隣接するボタン116を、上面118のわずかに角度のついた構成部分120が外接している。角度のついた構成部分120は、ボタン116の周囲を囲むように延在し、ユーザの指をボタン116に向かって導くように適合されている。ボタン116は、ハウジング102の上面118によって形成されている平面の上方に突出している。ボタン116は、ハウジング102から物理的に分離しないように、一体型にしてもよい。この実施形態では、ユーザが揮発性物質106の拡散率を調整したいときに、ボタン116は、ユーザがコンタクトするための適切な領域の視覚的指標を提供することが好ましい。代替的に、ハウジング102は、個別のボタン116が上面118と分けることのできない繋がった上面118を含んでもよい。
【0015】
図4に示す代替の実施形態では、ボタン116が上方に延在し、上面118の中に配置されるアパーチャー124を通る。アパーチャー124は、上面118のエッジ122から内側に間隔を置いて配置されている。ボタン116は、その下側128から延在する向かい合ったラッチ126を含む。ラッチ124は、取り外し可能にハウジング102の内部構成部分(図示せず)上へとロックされ、ボタン116を押下された位置に保持する。押下されると、ボタン116は、ハウジング102の内側に配置される機械的アセンブリ110と連絡する。ハウジング102及び/又はボタン116は、楕円形で示されているが、その他の形状及びサイズ、例えば正方形、矩形、円形などで構成されてもよい。
【0016】
図2を見ると、ハウジング102の内面部分が区画130を形成し、分配システム100の内部の部品を実質的に隠すように適合されている。ハウジング102の側壁114は、側壁114から内面に向かって延在する複数の弾性スナップ132を含み、弾性スナップは、ハウジング102の下部エッジ134に隣接している。弾性スナップ132の設計は、ベース104上に配置されて対応するアンダーカット136(
図5及び
図6を参照)を外せるように連動されており、それによってハウジング102を同ベース104上に保持する。
【0017】
ハウジング102のボタン116及び/又はハウジング102のその他の各種構成部分は、機械的アセンブリ110と連絡している。機械的アセンブリ110は、互いに連絡している様々な構成要素からなる。それらは、ハウジング102及び/又はボタン116に加えられる下向きの力を回転する力に変換するよう動作し、その力が揮発性物質106を保持する容器108を回転させる。
【0018】
一実施形態では、機械的アセンブリの構成部分が、C字状の1つ又は複数の細長い係合部材138が、ボタン116と隣接した内面140から延在する形で設けられている(
図2及び
図3を参照)。ボタン116及び/又はハウジング112のその他の構成部分に実質的に下向きの力が加えられると、係合部材138は、ベース104内に配置される機械的アセンブリ110のその他の構成部分上におよぶ。別の実施形態では、係合部材138が、一体型となって形成され、ハウジング102の任意の部分、例えばボタン116から延在する。さらに別の実施形態では、係合部材138は、ボタン116の内面140に隣接して位置が定められている構成要素を別々に備えている。係合部材138は、当技術分野で公知のその他の方法によってハウジング102及び/又はボタン116と機械的に連通して設けられてもよいことが想定される。
【0019】
さらに、
図2及び
図3を参照すると、本実施形態の係合部材138は、細長の側壁144によって接続される2つの向かい合った端壁142を含む。各々の係合部材138には、開口部146が設けられ、端壁142、側壁144、及びハウジング102の側壁114の内面148によって定義されている。各々の係合部材138の端壁142に隣接されているハウジング102の内面148に沿って複数の曲線状の支持部材150が配置されて延在している。以下でより詳細に説明するように、ハウジング102がベース104上に下向きに押圧されると、支持部材150は、少なくともハウジング102が下方に動くのを部分的に制限する。支持部材150は、さらにハウジング102に構造的安定性と整合性を提供する。
【0020】
図4に示す別の実施形態では、機械的アセンブリ110の構成部分は、係合部材160の形で設けられている。本実施形態における係合部材160は、一体型の細長い連結部164によって互いに接続される曲線状の向かい合った2つの端部ピース162を含む。係合部材160は、係合部材138と同様の方法で、ハウジング102の構成部分及び/又はボタン116が係合部材160と相互に動作して係合部材160を下方に力を加え、容器108を回転させて揮発性物質106の拡散率を制御する方法で操作する。機械的アセンブリ110が、様々な方法で構成され、以下でより詳細に説明するように、可動式容器108の回転が達成できると想定される。
【0021】
図5及び
図6を見ると、ハウジング102は、揮発性物質分配システム100のベース104上へとスナップフィットするように適合されている。ベース104は、実質的に楕円形であり、底面202から上方に延在する側壁200を含む。底面202は、実質的に平坦であることが好ましく、それにより、揮発性物質分配システム100は、例えば、カウンタ、棚、コーヒーテーブル、又は浴室の表面などの平坦な支持面上に配置されたときに、上向きに安置されるようになる。ハウジング102の底面202及び側壁200は、詰替ユニット206用の受けとなる区画204を定義する。以下でより詳細に説明するように、詰替ユニット206は、中に配置される揮発性物質106を有する容器108からなる(
図9を参照)。
【0022】
さらに、
図5及び
図6を参照すると、可撓性のある複数の突起部208が、区画204の向かい側にある側壁200から上方に延在する。突起部208は、それぞれ上端210に各々隣接して配置され対応するアンダーカット136を含み、上端210は、ハウジング102の弾性スナップ132と取り外し可能に相互動作するように設計されている。スナップ/アンダーカットのシステムが開示されているが、いくつかの実施形態のように、ハウジング102及びベース104は、当技術分野で公知の、例えば、締まりばめ、接着剤などのその他の機構によって取り外し可能に保持されることが想定される。一実施形態では、ハウジング102及びベース104が一体型にされている。そのため、消費者は、内部部品に達せず、揮発性物質分配システム100は、単一使用に適合されている。別の実施形態では、ハウジング102及びベース104は分離されており、揮発性物質106が完全に使用されたか、あるいは詰替ユニット206の交換をしたい場合に、揮発性物質分配システム100が再利用及び/又は詰め替えられてもよい。
【0023】
図5に最適に示すように、ベース104は、さらに機械的アセンブリ110の構成部分を支持するために適合されている複数の支持壁を含む。特に、曲壁212が一対となり、ベース104の向かい合った端部214に接する底面202から、上方に向かってそれぞれ延在する。曲壁212は、それぞれそこを通って配置される曲線状のスロット216を含む。曲線状のスロット216は、曲壁212の中央にある構成部分から、曲壁212における全体の高さのうちの約中間点の距離まで下方に延在する。スロット216の設計は、ユーザがハウジング102及び/又はボタン116を連動させるときに、揮発性物質106を保持する容器108の回転が容易になされるようにされている。本実施形態によれば、容器108を回転させるためにスロット216に特定の角度が設けられ、それにより、受動的拡散状態で(
図13を参照)揮発性物質106が拡散されるのを能動的(ブースト)拡散状態に切り替える(
図14を参照)。他のノッチ及び/又は角度は、容器108の部分的な回転を可能にするために組み込まれ得ることが想定される。それにより、ハウジング102、ボタン116及び機械的アセンブリ110の間で機械的に相互動作し、多様な動作状態が達成されてもよい(例えば、
図15を参照)。
【0024】
2つの傾斜壁230a、230bが、各々の曲壁212の後面232から外側に向かって延在する。傾斜壁230a、230bは、それぞれ中に配置された直線状のスロット234a、234bを含み、スロット234a、234bは、傾斜壁230a、230bの高さの約半分にあたる長さにわたって延在する。スロット234a、234bは、傾斜壁230a、230bの全面を通って延在する。
図5に最適に見られるように、傾斜壁230a、230bが、それぞれ曲壁212から外側に向かって延在する。そのため、傾斜壁230a及び傾斜壁230bは、互いに、なおかつベース104の各々の端部214に向かって延在する。角度A(
図5を参照)は、軸A1及びA2に関して、傾斜壁230a及び傾斜壁230bとの間に形成されており、約10度から約90度であり、さらに好ましくは約20度から約75度、最も好ましくは約35度である。
【0025】
図12で最適に見られるように、傾斜壁230a、230bの間には間隙236が形成され、間隙236は、その間に設けられるばね238を含む。ばね238は、円筒状部材240によって支持され(
図5を参照)、ベース104の底面202から上方に延在する。底面202からは、複数の細長のフランジ242が上方に突出して、円筒状部材240の周囲に配置されている。フランジ242は、ベース104の底面202が構造的一体性を提供するように適合されている。
【0026】
図7及び
図8に示すように、ばね238は、カバー部材250によって納められるように適合されている。各カバー部材250には、細長の本体252が含まれ、本体252は、向かい合った2つの側壁258によって接続されたわずかに曲線状の前面254及び背面256によって定義される。側壁258は、その向かい側から延在する弾性タブ260によって離断されている。各タブ260には、その底端264に隣接し外側に向かって延在する階段状の突出部262が含まれる。階段状の突出部262は、傾斜壁230a、230b内に配置されている細長のスロット234a、234bの構成部分(
図6及び
図13を参照)と相互動作するように設計されている。カバー部材250には、それぞれ頂面266が含まれ、頂面266は、上端に隣接して配置される細長のオリフィス268によって先端を切り取られている。前面254は、オリフィス268に隣接した開口部270を含む。
【0027】
図8を具体的に参照すると、カバー部材250の本体252は中空であり、各々がその内面276から延在する十字状の円筒状突出部274を含む。突出部274は、ばね238の先端部と相互に動作し支持するように設計されている。カバー部材250から延在する円筒状突出部274は、ベース104の底面202上に配置された円筒状部材240と組み合わさるため、ばね238を上向きに固定できる。
【0028】
カバー部材250は、傾斜壁230a、230bのスロット234a、234b内でスライドして保持できるように設計されている。そのため、ばね238は上向きに固定される。カバー部材250は、下向きの力がその上にかかって相互に動作すると、下方の方向にスライドするように設計されている。カバー部材250がスライドすると、ばね238が圧縮し、カバー部材250の中で保持される。カバー部材250から下向きの力が取り除かれると、ばね238は圧縮されなくなり、カバー部材250を上方にスライドするよう力を加える。そのため、弾性タブ260の階段状の突出部262は、傾斜壁230a、230b内に配置された細長のスロット234a、234bの構成部分と相互に動作し、階段状の突出部262がスロット234a、234bの上端の上をつかむようになる。
【0029】
図9〜
図12を見ると、機械的アセンブリ110は、揮発性物質106を保持する容器108を支持するように適合されている。容器108には、実質的に矩形のベース300が含まれ、ベース300は、そこから上方に延在する側壁302を有する。側壁302は外接し、そこから外側に向かって延在する張り出したフランジ304で終了する。フランジ304を横切って芯材表面306が延在し、容器108内に揮発性物質106を納める。芯材表面306を覆うために、非浸透性の基板(図示せず)が任意に加えられ、揮発性物質106が使用前に拡散することを防ことができる。使用前に、基板を芯材表面306から除去することが好ましい。
【0030】
芯材表面306は、各種ポリマー、例えば、ポリエチレン製のフィルムからなることが好ましい。一実施形態では、フィルムは、高分子量ポリエチレンからなる。フィルムはさらに、例えば、炭素、沈降シリカなどの様々な混合物を任意に含む。芯材表面306に使用するのに適したその他のフィルムとして、例えば、PPGインダストリーズ社製のTeslin SP400又はSP401膜、及びダラミック社製のDURALIFE(登録商標)及びFlatsheet Membraneが含まれる。使用に適したフィルムは、必要に応じて、フィルムの片面及び/又は両面に、平坦、隆起状、及び/又はテクスチャ加工してもよい。容器108と共に使用するのに適したフィルムは、約100マイクロメートルから約1000マイクロメートル、あるいは約300マイクロメートルから約700マイクロメートル、あるいは約600マイクロメートルの厚さの寸法からなることが好ましい(隆起又はテクスチャによる厚みを含まない)。一実施形態では、フィルムの厚みが、約20マイクロメートル以上である。ある特定の実施形態では、フィルムの厚みが約20マイクロメートルである。別の実施形態では、フィルムの厚みが約50マイクロメートルである。さらに別の実施形態では、フィルムの厚みが約100マイクロメートル。さらに別の実施形態では、フィルムの厚みが約200マイクロメートルである。
【0031】
本明細書で開示されている揮発性物質分配システム100に有用な各種フィルムはさらに、残油含有量を含み、フィルムの間隙率及び/又はフィルムを通る揮発性物質の拡散に影響する。残油は、約20%未満の含有量が好ましく、別の実施形態では約16%未満、別の実施形態では約10%未満、別の実施形態では約5%未満、そしてさらに別の実施形態では約1%未満である。一実施形態では、残油含有量が、約1%から約20%の間である。
【0032】
本明細書で開示されている揮発性物質分配システム100に有用な各種フィルムはさらに、所望の拡散率によって選択される間隙率パラメータを含む。フィルムの間隙率は、約10%から90%の間が好ましく、約30%から80%の間であればさらに好ましく、最も好ましくは約40%から70%の間である。
【0033】
芯材表面306は、横切って延びて容器108を封止する。芯材表面306は、約100平方センチメートルから約1000平方センチメートルにわたって拡散する表面積を設けることが好ましい。約300平方センチメートルから約700平方センチメートルであればさらに好ましく、最も好ましくは約500平方センチメートルである。
【0034】
図11を参照すると、延長部材が、実質的に矩形をした突出部308の形をして、容器108の側壁302の向かい合った端部から外側に向かって延在する。突出部308は、そこを通って延在する細長のスロット310によって離断されている。各スロット310は、2つの向かい合った端壁312で終了し、わずかに先が細くなっている。
【0035】
図9〜
図11に戻ると、各々の突出部308の末端316から外側に向かって、円筒状突起部314が延在する。突起部314は、カバー部材250の前面254の開口部270を通って延在し、それによって支持されるように適合されている。本実施形態では、突起部が、カバー部材250の頂面266にあるオリフィス268の下に、それらを十分置けるような距離分だけ、開口部270の中に向かって延在する(
図9を参照)。一実施形態では、下向きの力がハウジング102及び/又はボタン116にかかると、係合部材138の構成部分が、オリフィス268と相互に動作する。
【0036】
使用前には、ハウジング102をベースの上に下げることによって、ハウジング102がベース104に取り付けられることが好ましい。それにより、カバー部材250の構成部分上に係合部材138が安置される。そして、支持部材150は、傾斜壁230a、230bのスロット234a、234bに隣接した範囲にスライドして受容される。ハウジング102の弾性スナップ132がアンダーカット136の上に乗り、その間に入ってぴったり固定されると、ベース104の突起部208が内方向に撓み、取り外し可能に取り付けられる。
【0037】
第1操作状態である間(
図13を参照)、容器108は、実質的に平行の位置に設けられている。そのため、揮発性物質106は、実質的に芯材表面306と接触しない。この状態では、揮発性物質106は、実質的に増加または拡散速度を低下させる要素のない典型的な室内条件における受動率、すなわち拡散率で拡散する。
【0038】
第2操作(ブースト)状態(
図14を参照)の間に、揮発性物質分配装置100のユーザが、下向きの力をハウジング102及び/又はボタン116にかけると、一連の機械的な相互動作を引き起こし、最終的には、容器108が、第1操作状態の平行の位置とは異なる位置に回転することになる。特に、一実施形態では、下向きの力がボタン116にかかると、係合部材138が下方に動いてカバー部材250に接触する。すると、カバー部材250が下方にスライドし、ばね238を圧縮する。同時に、弾性タブ260の階段状の突出部262が、傾斜壁230a、230b内に配置される細長のスロット234a、234bの構成部分とスライドして相互に作用する。カバー部材250が下方に動くと、容器108から延在する突起部314は、スロット216を通って下方に力を加えられる。スロット216の角度により、容器108は、突起部314に形成された軸Bをまわって回転させる(
図12を参照)。回転する過程の開始から終了まで、容器108は、約20度から約180度の間で回転するよう設計されている。さらに好ましくは、約45度から約130度の間、最も好ましくは、約90度から約110度である。
【0039】
さらに、
図12を参照すると、ハウジング102から力が取り除かれると、係合部材138(
図2を参照)が上方に動き、カバー部材250に接触しなくなる。カバー部材250は上方にスライドし、ばね238は延在した位置に広がる。弾性タブ260の階段状の突出部262は、傾斜壁230a、230b内に配置される細長のスロット234a、234bの先端構成部分とスライドして相互に作用する。容器108から延在する突起部314は、スロット216を通って上方に動く。スロット216の角度により、容器108は、突起部314によって形成される軸Bの周りを回転して戻り、
図13に示す第1操作状態になる。必要に応じて、容器108を1つ又は複数の操作状態に保持するために、ロック又はその他の機構(図示せず)が含まれてもよい。
【0040】
揮発性物質分配システム100の設計において、1つ又は複数の中間動作状態が、任意で及び/又は付加的に設けられてもよい(
図15を参照)。例えば、一実施形態では、容器108が約180度回転し、芳香剤をブーストしてもよい。それにより、揮発性物質106は、実質的に芯材表面306の全面をカバーし、そこから実質的に割合を増加して拡散される。比較すると、容器108が約120度回転する場合、揮発性物質106が覆う芯材表面306の構成部分が小さくなるため、ブーストが最大となるときよりもブーストが少なくなる。別の実施形態では、揮発性物質106が毛細管現象を起こして実質的に芯材表面306の全面に行き渡るため、揮発性物質106が任意の量で芯材表面306に接触するとすぐに芯材表面306を通る揮発性物質106の拡散率が増加する。以下に説明するように、少なくとも芯材表面の類型及び各種特性、揮発性物質106の類型及び各種特性、容器108の回転の度合、及び当業者に知られているその他の要因を含め、多数の要因が、容器108の回転に関連し、揮発性物質106の拡散率に影響する。
【0041】
図16〜
図18を見ると、揮発性物質分配システム400における代替の実施形態が示されている。揮発性物質分配システム400は、ボウル形のベース402を含み、ベース402は、そこを通って延在する複数のオリフィス404を有する。ベース402は、類似の形をしたボウル形の詰替品支持プレート408及び容器410を含む詰替アセンブリ406を保持するように適合されている。容器410は、支持プレート408の中に支持されており、内面412に隣接して配置されている。円形のカラー414が設けられ、その向かい側の中に配置される2つのノッチ418を有し、わずかに角度のついた円形の側壁416を含む。側壁416は、その中にオリフィス420を定義する。カラー414は、容器410及び支持プレート408をベース402の中に閉じ込めるように適合されている。
図16〜
図18に示される実施形態では、カラー414は、蓋を回して開閉する方法でベース402を取り付けられている。しかし、カラー414は、当技術分野で知られているその他の方法によって、ベース402に取り付けられてもよいことが想定される。
【0042】
カラー414のオリフィス420と類似の大きさを有する円形の蓋422が設計され、オリフィス420に保持されている。蓋422は、その面426を通って延在する複数の開口部424を含む。蓋422は、さらにその向かい側から延在する円筒状突出部428を含む。突出部428は、カラー414のノッチ418の中に保持されるように適合されている。蓋422は、さらにその内面にアンダーカット(図示せず)を含み、支持プレート408の外側エッジ430と相互に動作して支持プレート408を保持する。支持プレート408及び蓋422が組み合わさって、容器410がその間に取り込まれる回転式ユニットが形成される。
【0043】
使用の際、ユーザは、下向きの力を蓋422の構成部分にかける。その下向きの力により、回転式ユニット(すなわち、蓋422、容器410、及び支持プレート408)が、ノッチ418の周りを回転する。この方法によって、ユーザは所望の拡散率を制御できる。
図17は、揮発性物質分配システム400が受動状態にあることを示している。
図18は、揮発性物質分配システム400がブースト状態にあることを示している。ユーザが回転式ユニットを回転させる度合いによって、複数の中間ブースト状態が達成できることは明らかである。
【0044】
揮発性物質分配システム400の形は、
図16〜
図18に示されるように、円形、あるいは、その他の形からなってもよい。例えば、
図19及び
図20では、揮発性物質分配システム500が示されており、
図16〜
図18に示されている揮発性物質分配システム400と操作上類似しているが、代わりに実質的に矩形の形状を備えている。
【0045】
図21〜
図24を見ると、別の実施形態で揮発性物質分配システム600が設けられており、ユーザが揮発性物質の拡散率を手動でも制御できる。揮発性物質分配システム600は、実質的に矩形のベース602を含む。ベース602は、その外側面606の中に配置された複数の溝604を有する。溝604は、外側面606の全長に沿って、経線状に延在する。ベース602には、その端部610で、キャリア608がヒンジによって取り付けられている。キャリア608はさらに、中に設置される凹部612、及び凹部612を通る小さめのオリフィス614を含む。凹部612及びオリフィス614は、揮発性物質を保持する容器616を受けるように適合されている(図示せず)。容器616をわたる形でキャリア608を取り付けるように、蓋618が設けられている。その他の実施形態と類似して、揮発性物質分配システム600の拡散率は、蓋618を回転させることによって、受動状態(
図22を参照)から様々な中間的状態(
図23及び
図24)へと調整される。
【0046】
図25Aから
図25Cに示されるように、本明細書に開示されている揮発性物質分配システムにより、ユーザが容器108を回転させて揮発性物質106の拡散率を制御し、芯材表面306に接触する揮発性物質の量106を調整できる。
図25Aに示されるように、容器108は、ベース104の底面202に関連して、平行に向きが定められており(
図13参照)、揮発性物質106が容器108の底面700に接触して芯材表面306には接触しない。
図25Aに示す動作状態では、揮発性物質106が受動的な方法によって芯材表面を通って拡散される。
【0047】
図25Bに示されるように、容器108は、ベース104の底面202に関連して約90度角に向きが定められている(
図15参照)。揮発性物質106は、容器108の底面700の一部分、容器108の側部202、そして芯材表面306の一部分に接触する。図示される実施形態では、芯材表面306の表面積のうち約50%が、揮発性物質106によって接触している。中間的動作状態で、揮発性物質106が、芯材表面306の表面積のうち約50%に接触するものとして示されているが、揮発性物質106が拡散されるに応じて、芯材表面306に接触する揮発性物質の量106が減少することが推察される。
図25Bで示される動作状態では、揮発性物質106が、中間ブースト状態にある芯材表面306を通って拡散され、前記中間ブースト状態によって、揮発性物質106の一部分が直接に芯材表面306と接触する。一実施形態では、
図15に示されるように、たとえ容器108が約90度角に向きを定められていても、ウィッキング特性によって実質的に芯材表面306の全面が揮発性物質106と接触する。本実施形態では、中間ブースト状態において、
図25Aに示される受動状態のときよりも揮発性物質が速い速度で拡散されるが、
図25Cに示されるブースト状態よりも拡散率が低くなる。別の実施形態では、
図25B及び
図25Cに示されるブースト状態において、拡散率が実質的に同一であってもよい。その他の動作状態と類似して、容器108が中間的な位置に配置される場合、多数の要因が、揮発性物質106の拡散率に影響を及ぼすこともある。例えば、容器108が中間的位置に保持される時間、芯材表面もしくは揮発性物質の類型及び各種特性、回転の度合、及び揮発性物質分配システム100におけるその他の特性が、拡散率に影響を及ぼすこともある。
【0048】
図25Cに示されるように、容器108は、ベース104の底面202に関連して、約180度角に向きを定められており(
図14を参照)、揮発性物質106は、容器108の底面700に接触していない。むしろ、揮発性物質106は、容器108の側部702及び芯材表面306に接触する。芯材表面306の表面積のうち約100%が、揮発性物質106に接触する。
図25Cに示す動作状態では、完全ブースト状態の芯材表面306を通って揮発性物質106が拡散され、前記完全ブースト状態によって芯材表面306の全体が揮発性物質106と接触する。一実施形態では、
図25Cに示す揮発性物質106の拡散率が、その他の動作状態と比べて、ブースト状態の間で最大となる。別の実施形態では、
図25Cに示す揮発性物質106の拡散率が、
図25Bに示す揮発性物質106の拡散率と実質的に類似している。
【0049】
3つの操作状態を別々に上記のように説明したが、受動状態とブースト状態との間に、多数の動作状態が存在することが明らかである。使用の際に、ユーザは、一般的に本明細書に開示されている揮発性物質分配システムを受動状態におく。ユーザが芳香剤のブーストを所望する場合、ユーザは、単に本明細書で説明されている各種器具を使用して容器108を回転させ、複数のブースト状態の1つに切り替える。一実施形態では、ユーザがハウジング102から力を取り除くと、容器108が即座に受動状態の位置に戻るが、容器108は、芯材表面306の湿った特性のためにブーストを提供し続ける。別の実施形態では、ユーザが、容器108をその他の動作状態にロックすることができる。例えば、ユーザが、容器108を、
図25Aに示す向きに時間t1の間に位置決めしてもよい(
図26を参照)。芳香剤拡散率の増加が所望される場合には、ユーザが容器108をさらに回転させ、時間t2の間、
図25Cに示すブースト状態にしてもよい。最後に、ユーザが、容器108を、
図25Aで示されるように、時間t3の間、受動状態に戻してもよい。部分的あるいは全体的にブーストしたあと、湿らせた芯材表面306は、時間t4の間一時的にブーストを機能させ、芯材表面306が実質的に乾き、揮発性物質106が時間t5となって受動的に拡散率に戻るまで続けられる。曲線Cの傾きは、芯材表面に使われる物質の類型、使用される揮発性物質の類型、部屋の温度、装置の上方及び周辺の空気の流れ、そして、揮発性物質によって接触される芯材表面の表面積にしたがって変化する。
【0050】
具体的な形、例えば、円形、矩形、楕円形といったもので様々な構成要素が説明されているが、それらとともに結びつく様々な揮発性物質分配システム及び構成要素が、当技術分野で知られている任意の形状を備えることが想定できるであろう。
【0051】
代替の実施形態では、本明細書で開示されている容器が、米国特許第7,213,770号及び米国特許第7,665,238号で説明されるものと類似又は同一であってもよい。さらに、本明細書の各実施形態で開示される揮発性物質は、キャリアとなる液体の中に配置される芳香剤又は殺虫剤、防臭効果のある液体などであってもよい。例えば、そのような揮発性物質には、家庭用、徳用、及び業務用の空気及びカーペット用殺菌剤のアウスト(登録商標)、又は家庭用防臭剤のグレード(登録商標)、双方とも、ウィスコンシン州ラシーンに本社を置くSCジョンソン社で販売されている製品が含まれてもよい。そのような揮発性物質には、その他の活性剤、例えば殺菌剤、エアフレッシュナー、脱臭剤、カビ防止剤、昆虫忌避剤といったもの、又はアロマセラピー効果のある特性を有するものも含まれてもよい。そのような揮発性物質には、代案として、当技術分野で知られている様々な揮発性物質が含まれてもよい。
【0052】
本明細書で説明されている実施形態は、いずれも別の実施形態に関連して開示された構成又は方法のいずれかを含むように修飾されてもよい。そのうえ、本開示は、具体的に示したハウジングの形/大きさにおける類型に限定されない。さらに、本明細書に開示された実施形態のいずれかのハウジングは、本明細書の開示を使用して、任意のタイプの揮発性物質詰替ユニットで動作するように修正されてもよい。
【0053】
発明の詳細な説明で引用した文献は、いずれも、関連部分において本明細書に参考として組み込まれているが、いずれの文献の引用も、それが当該発明に対する先行技術であることを容認するものと解釈されるべきではない。