特許第6064568号(P6064568)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6064568
(24)【登録日】2017年1月6日
(45)【発行日】2017年1月25日
(54)【発明の名称】ゴルフクラブ及びその特性調節方法
(51)【国際特許分類】
   A63B 53/02 20150101AFI20170116BHJP
【FI】
   A63B53/02
【請求項の数】9
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-268434(P2012-268434)
(22)【出願日】2012年12月7日
(65)【公開番号】特開2014-113253(P2014-113253A)
(43)【公開日】2014年6月26日
【審査請求日】2015年11月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】592014104
【氏名又は名称】ブリヂストンスポーツ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】511190834
【氏名又は名称】大田精密工業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100086911
【弁理士】
【氏名又は名称】重野 剛
(72)【発明者】
【氏名】北川 知憲
【審査官】 中澤 真吾
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−284408(JP,A)
【文献】 特開2011−92223(JP,A)
【文献】 特開2008−29691(JP,A)
【文献】 特開平11−47318(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 53/00−53/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフトの先端にヘッドが取り付けられたゴルフクラブであって、
シャフト挿入穴を有した略筒形のシャフトケースの該シャフト挿入穴に該シャフトの先端が挿入されて固着されており、
シャフトケースの外周面の軸心と該シャフトの軸心とが非同軸状となっており、
該ヘッドのホゼルカラムの内孔に該シャフトケースが挿入され、ボルトによって該シャフトケースが該ホゼルカラムに固定されているゴルフクラブにおいて、
該シャフトケースの先端に凸軸部が設けられ、該凸軸部に雌螺子穴が設けられ、該凸軸部の外周面に第1の係合部が設けられており、
前記ホゼルカラムの内孔は軸心方向の途中の段差面よりも下側が該段差面に比べて大径であり、
該段差面よりも下側の内周面には、該ホゼルカラムの下端にまで達する複数条の凹条が延設されており、一部の凹条の上端は該段差面よりも下位に配置されており、
該ホゼルカラムの内孔の下部には、該段差面又は該凹条上端に係止される筒状のボルトホルダが設置されており、
該ボルトホルダ内にボルトが配置されており、
該ボルトホルダの内部は、上下方向の途中に縮径面が設けられ。該縮径面よりも下側が上側に対して大径となっており、
該ボルトの頭部が該縮径面に対し下側から当接し、該ボルトの螺子棒部が該段差面よりも上側に延在し、前記雌螺子穴に螺合しており、
該縮径面よりも上側のボルトホルダ内周面には、前記第1の係合部と係合して前記シャフトケースの回転を阻止している第2の係合部が設けられており、
前記シャフトケースの後端にフランジ部が設けられ、該フランジ部と前記ホゼルカラムの上端との間にスペーサが介在可能とされており、
シャフトケースの前記フランジ部とホゼルカラムとの間に該スペーサが介在し、前記ボルトホルダが前記段差面に係止された状態と、
該スペーサが省略され、前記ボルトホルダが前記凹条上端に係止された状態とをとることが可能となっていることを特徴とするゴルフクラブ。
【請求項2】
請求項1において、前記凹条として、凹条上端のホゼルカラム軸心線方向の位置が異なる複数の凹条が設けられていることを特徴とするゴルフクラブ。
【請求項3】
請求項1又は2において、前記ボルトホルダの外周面に、前記段差面又は凹条上端に係合する凸角部が設けられていることを特徴とするゴルフクラブ。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項において、前記シャフトの軸心が前記シャフトケースの外周面の軸心に対し傾斜方向となっていることを特徴とするゴルフクラブ。
【請求項5】
請求項1ないし3のいずれか1項において、前記シャフトの軸心と前記シャフトケースの外周面の軸心とが平行であることを特徴とするゴルフクラブ。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項において、前記ヘッドのヒール側にウェイト材が設けられていることを特徴とするゴルフクラブ。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載のゴルフクラブの特性を調節する方法であって、
前記ボルトを外してボルトホルダの前記第2の係合部からシャフトケース凸軸部の第1の係合部を離反させ、該シャフトケースを回転させてシャフト挿入穴の位置又はシャフトの傾きを変更した後、再度該シャフトケースの第1の係合部と前記第2の係合部と係合させ、前記ボルトによって該シャフトケースを固定することを特徴とするゴルフクラブの特性調節方法。
【請求項8】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載のゴルフクラブの特性を調節する方法であって、
前記ボルトを外し、該ボルトホルダを回転させて該ボルトホルダの挿入深さを変更した後、再度、前記ボルトによって該シャフトケースを固定することを特徴とするゴルフクラブの特性調節方法。
【請求項9】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載のゴルフクラブのシャフトを新たなシャフトに交換して特性を調節する方法であって、
予め新たなシャフトを新たなシャフトケースに固着して新たなシャフトケース・シャフト連結体を作成しておき、
ゴルフクラブに取り付けられているシャフトケース・シャフト連結体をヘッドから取り外し、このヘッドに新たなシャフトケース・シャフト連結体を取り付けることを特徴とするゴルフクラブの特性調節方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフクラブに係り、特にライ角、スライス角、プログレッション等の特性の調節を容易に行うことができるゴルフクラブに関する。また、本発明は、このゴルフクラブの特性調節方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフクラブは、シャフトの先端部にヘッドが取り付けられたものである。シャフトの基端側にグリップが装着されている。
【0003】
従来の一般的なゴルフクラブヘッドにあっては、ヘッドに直にホゼル穴が設けられており、シャフトは該ホゼル穴に挿入され、接着剤によって固着されている。なお、この接着剤は、一般にエポキシ系接着剤が用いられている。シャフト交換に際しては、ホゼル部分を加熱してエポキシ樹脂硬化物よりなる組織を壊すことにより、シャフトを引き抜くことができる。
【0004】
このような従来の一般的なゴルフクラブヘッドでは、シャフトの交換に手間がかかる。また、ライ角、スライス角、プログレッション等の特性調節はできない。
【0005】
特許文献1には、シャフトの交換が容易であると共に、ライ角やスライス角、プログレッション等の特性を調節することができるゴルフクラブと、その特性調節方法が記載されている。この特許文献1のゴルフクラブのヘッドは、シャフトの先端に略筒形のシャフトケースが固着され、ホゼルの筒部内に該シャフトケースが挿入され、該筒部の下部に仕切板部が設けられ、該シャフトケースの先端と該仕切板部との間にスペーサが介在されており、該シャフトケースが該スペーサに回転不能に係合しており、該スペーサ及び該仕切板部には、該スペーサの回転を阻止するためのストッパ部が設けられており、該仕切板部及びスペーサに設けられたボルト挿通孔に対し該ヘッドのソール側から差し込まれたボルトが該シャフトケースにねじ込まれ、これによりシャフトケースが該ヘッドに固定されているものである。
【0006】
特許文献1のゴルフクラブにあっては、ボルトを緩めて外すと、シャフトケースをホゼルの筒部から抜き出すことができる。従って、例えば、シャフトの軸心がシャフトケース挿入穴の軸心に対し斜め方向(例えば斜交方向)となっているシャフトケースを用いた場合には、シャフトケースの周方向位相を変更することにより、ヘッド本体に対するシャフトの取り付け方向が変更され、ライ角やスライス角が変更される。
【0007】
また、シャフトの軸心がシャフトケース挿入穴の軸心に対し斜め方向(例えば斜交方向)となっているシャフトケースを用いた場合には、シャフトケースの周方向位相を変更することにより、ヘッド本体に対するシャフトの取り付け方向が変更され、ライ角やスライス角が変更される。
【0008】
これにより、全く同一のシャフト及び同一のヘッド本体からなるゴルフクラブにおいて、ライ角又はスライス角のみを調節することができる。
【0009】
また、シャフトケース挿入穴の軸心位置がホゼル挿入穴の軸心位置から平行移動状にずれた形状となっているシャフトケースを用いた場合には、シャフトケースの周方向位相を変更することにより、全く同一のシャフト及び同一のヘッド本体からなるゴルフクラブにおいて、プログレッションや、シャフトから重心までの距離(重心距離)を調節することができる。
【0010】
特許文献1では、シャフトケースとして全く同型のシャフトケースを用意しておき、このシャフトケースに別特性のシャフトを固着してシャフトケース・シャフト連結体としておき、このシャフトケース・シャフト連結体をそれまでのヘッドのシャフトケース・シャフト連結体と交換して当該ヘッドのホゼルに取り付けることにより、シャフトが異なったゴルフクラブを得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2012−165864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上記特許文献1のゴルフクラブでは、シャフトケースのホゼルカラム内への挿入深さを変更することができない。本発明は、シャフトの交換が容易であると共に、ライ角やスライス角、プログレッション等の特性を調節することができ、しかも、シャフトケースのホゼルカラム内への挿入深さを変更することができるゴルフクラブと、その特性調節方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
第1発明のゴルフクラブは、シャフトの先端にヘッドが取り付けられたゴルフクラブであって、シャフト挿入穴を有した略筒形のシャフトケースの該シャフト挿入穴に該シャフトの先端が挿入されて固着されており、シャフトケースの外周面の軸心と該シャフトの軸心とが非同軸状となっており、該ヘッドのホゼルカラムの内孔に該シャフトケースが挿入され、ボルトによって該シャフトケースが該ホゼルカラムに固定されているゴルフクラブにおいて、該シャフトケースの先端に凸軸部が設けられ、該凸軸部に雌螺子穴が設けられ、該凸軸部の外周面に第1の係合部が設けられており、前記ホゼルカラムの内孔は軸心方向の途中の段差面よりも下側が該段差面に比べて大径であり、該段差面よりも下側の内周面には、該ホゼルカラムの下端にまで達する複数条の凹条が延設されており、一部の凹条の上端は該段差面よりも下位に配置されており、該ホゼルカラムの内孔の下部には、該段差面又は該凹条上端に係止される筒状のボルトホルダが設置されており、該ボルトホルダ内にボルトが配置されており、該ボルトホルダの内部は、上下方向の途中に縮径面が設けられ。該縮径面よりも下側が上側に対して大径となっており、該ボルトの頭部が該縮径面に対し下側から当接し、該ボルトの螺子棒部が該段差面よりも上側に延在し、前記雌螺子穴に螺合しており、該縮径面よりも上側のボルトホルダ内周面には、前記第1の係合部と係合して前記シャフトケースの回転を阻止している第2の係合部が設けられており、前記シャフトケースの後端にフランジ部が設けられ、該フランジ部と前記ホゼルカラムの上端との間にスペーサが介在可能とされており、シャフトケースの前記フランジ部とホゼルカラムとの間に該スペーサが介在し、前記ボルトホルダが前記段差面に係止された状態と、該スペーサが省略され、前記ボルトホルダが前記凹条上端に係止された状態とをとることが可能となっている。
【0014】
本発明の一態様では、前記凹条として、凹条上端のホゼルカラム軸心線方向の位置が異なる複数の凹条が設けられている。
【0015】
本発明の一態様では、前記ボルトホルダの外周面に、前記段差面又は凹条上端に係合する凸角部が設けられている。
【0016】
本発明の一態様では、前記シャフトの軸心がシャフトケースの外周面の軸心に対し傾斜方向となっている。
【0017】
本発明の一態様では、前記シャフトの軸心とシャフトケースの外周面の軸心とが平行である。
【0018】
本発明では、ヘッドのヒール側にウェイト材が設けられることが望ましい。
【0019】
第2発明のゴルフクラブの特性調節方法は、前記ボルトを外してボルトホルダの前記第2の係合部からシャフトケース凸軸部の第1の係合部を離反させ、該シャフトケースを回転させてシャフト挿入穴の位置又はシャフトの傾きを変更した後、再度該シャフトケースの第1の係合部と前記第2の係合部と係合させ、前記ボルトによって該シャフトケースを固定することを特徴とするものである。
【0020】
第3発明のゴルフクラブの特性調節方法は、前記ボルトを外し、該ボルトホルダを回転させて該ボルトホルダの挿入深さを変更した後、再度、前記ボルトによって該シャフトケースを固定することを特徴とするものである。
【0021】
第4発明のゴルフクラブの特性調節方法は、上記第1発明のゴルフクラブのシャフトを新たなシャフトに交換して特性を調節する方法であって、予め新たなシャフトを新たなシャフトケースに固着して新たなシャフトケース・シャフト連結体を作成しておき、ゴルフクラブに取り付けられているシャフトケース・シャフト連結体をヘッドから取り外し、このヘッドに新たなシャフトケース・シャフト連結体を取り付けることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0022】
本発明のゴルフクラブでは、シャフトケースがホゼルカラムに挿入され、ソール側から差し込まれたボルトホルダに保持されたボルトによって該シャフトケースを固定している。ボルトホルダは、凸角部がホゼルカラムの段差面又は凹条上端に係合し、挿入深さが変更可能である。ボルトホルダとシャフトケースとは、第1の係合部と第2の係合部との係合により回転が阻止される。ボルトホルダのホゼルカラムへの係止位置を変更すると共に、ホゼルカラムのスペーサの交換又は撤去によりシャフトのホゼルカラムへの挿入深さを変更することができる。
【0023】
本発明のゴルフクラブにあっては、ボルトホルダの凸角部がホゼルカラムの凹条に係合している。また、凸軸部の第1の係合部とボルトホルダの第2の係合部とが係合しているので、シャフトケースの周方向の位置決めがなされる。
【0024】
本発明のゴルフクラブにあっては、ボルトを緩めて外すと、シャフトケースの凸軸部を第2の係合部から抜き出し、周方向に回して向き(周方向の位相)を変えることができる。従って、例えば、シャフトの軸心がシャフトケース外周面の軸心に対し斜め方向(例えば斜交方向)となっているシャフトケースを用いた場合には、シャフトケースの周方向位相を変更することにより、ヘッド本体に対するシャフトの取り付け方向が変更され、ライ角やスライス角が変更される。これにより、全く同一のシャフト及び同一のヘッド本体からなるゴルフクラブにおいて、ライ角又はスライス角のみを調節することができる。
【0025】
また、シャフトの軸心がシャフトケースの外周面の軸心から平行移動状にずれた形状となっているシャフトケースを用いた場合には、シャフトケースの周方向位相を変更することにより、全く同一のシャフト及び同一のヘッド本体からなるゴルフクラブにおいて、プログレッションや、シャフトから重心までの距離(重心距離)を調節することができる。
【0026】
本発明では、シャフトケースとして全く同型のシャフトケースを用意しておき、このシャフトケースに別特性のシャフトを固着してシャフトケース・シャフト連結体としておき、このシャフトケース・シャフト連結体をそれまでのヘッドのシャフトケース・シャフト連結体と交換して当該ヘッドのホゼルに取り付けることにより、シャフトが異なったゴルフクラブを得ることができる。
【0027】
このように、本発明によれば、従来のように加熱によって接着剤の組織を壊してシャフトを取り外し、新たなシャフトを再度接着剤で取り付けるという面倒な手間及び時間を省くことができる。そのため、試打したばかりのゴルフクラブにおいて、シャフトの挿入深さ、ライ角やスライス角、プログレッション、重心距離を速やかに変えて直ちに試打することができる。また、試打したばかりのゴルフクラブのヘッドからシャフトケース・シャフト連結体を取り外し、このヘッドに異なるシャフト特性を有した別のシャフトケース・シャフト連結体を取り付けて直ちに試打を行うことができる。このようにして、ゴルフショップ等でゴルファーが適切なゴルフクラブを見出すことが極めて容易となる。また、ヘッドの固体差を考慮することなくシャフトの評価を行うことができる。
【0028】
近年、ゴルファーが自分の技量にあったゴルフクラブを探すために、コンピュータや高速カメラなどを使って、自分にマッチしたゴルフクラブを探すシステムが開発されてきている。このようなシステムは、ヘッドスピードや打ち出し角度などを基に個々の市販クラブをベースに打ち比べて探すようにしたシステムである。
【0029】
これに対し、本発明によれば、同一のシャフトとヘッドよりなるゴルフクラブにおいて、シャフト挿入深さ、ライ角、スライス角、重心距離やプログレッションを変更し、打ち出されたボールの飛球特性(打ち出し角やスピン)の違いを容易に実感することができる。また、同じヘッドに対してシャフトのみを付け替えて、シャフトのみの違いを実感したりすることができる。また、その日のプレーヤーの調子に応じてシャフトを交換したり、シャフトは同一のまま、ライ角やスライス角、プログレッションを調整することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】(a)図は実施の形態に係るヘッドの正面図、(b)図は第2のスプラインリングを撤去したときのヘッドの正面図である。
図2】ヘッドのヒール側の側面図である。
図3図1のIII−III線断面斜視図である。
図4図1のIV−IV線断面斜視図である。
図5】(a)図はホゼルの分解断面斜視図、(b)図は(a)図のB−B線断面図である。
図6】(a)図はホゼル及びシャフトケースの断面斜視図、(b)図は(a)図のB−B線断面図である。
図7】(a)図はホゼルカラムの底面図である。(b)、(c)、(d)図はボルトホルダを挿入したときのホゼルカラムの底面図である。
図8】シャフトケースの断面図である。
図9】別形状のシャフトケースの断面図である。
図10】別形状のシャフトケースの斜視図である。
図11図10のシャフトケースの装着構造を示す分解斜視図である。
図12図11のXII−XII線断面図である。
図13】凸軸部の別形状を示す斜視図である。
図14】凸軸部の別形状を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図1〜8を参照して実施の形態について説明する。
【0032】
このゴルフクラブは、ヘッド1のホゼルカラム3にシャフト4を、シャフトケース5、ボルトホルダ8及びボルト7を介して取り付けたものである。
【0033】
このヘッド1は中空のウッド型のものであり、フェース部1aと、クラウン部1bと、ソール部1cと、トウ部1dと、ヒール部1eと、バック部1fと、ホゼル部1gとを有する。
【0034】
図3の通り、クラウン部1bのフェース部1a側かつヒール部1e側にホゼル部1gが設けられている。ホゼルカラム3は、このホゼル部1gに連なり、ソール部1cに向って延在している。このホゼルカラム3は、略円筒形のパイプ状であり、その内孔3h(図5,6)の長手方向(軸心方向)の途中に、該軸心方向と垂直な段差面6が設けられている。この段差面6よりも上側が小径円筒形状であり、段差面6よりも下側はそれよりも大径となっている。
【0035】
この段差面6よりも下側の大径孔部の内周面には、ホゼルカラム3の軸心線方向に延在する12条の凹条21〜32が設けられている。ホゼルカラム3の軸心線と垂直な断面において、各凹条21〜32は円弧形断面形状となっている。凹条21〜32の周方向幅は、ホゼルカラムの軸心に対する中心角が30°となるものとなっている。
【0036】
凹条21〜32は、図7(a)の通り、この順番でホゼルカラム3の内周面に周方向に配列されている。凹条21,24,27,30は段差面6からホゼルカラム3の下端にまで延在している。凹条22,25,28,31は段差面6よりも下位からホゼルカラム3の下端にまで延在している。凹条23,26,29,32は、凹条22,25,28,31と段差面6との中間位置からホゼルカラム3の下端にまで延在している。段差面6から凹条23,26,29,32の上端23t,26t,29t,32tまでの軸心方向の距離と、これらの凹条上端23t,26t,29t,32tから凹条22,25,28,31の上端22t,25t,28t,31tまでの軸心方向の距離とは等しいものとなっている。
【0037】
ホゼルカラム3の下部にボルト7を保持したボルトホルダ8が下方から内嵌している。図5の通り、ボルトホルダ8は、外周面が円筒形の上筒部8aと、該上筒部8aの下側に一体となっている角筒部8bとを有する。上筒部8aの外径は、ホゼルカラム3の内孔3hの内径よりもごくわずかに小さい。
【0038】
角筒部8bの外周面は上筒部8aの外周面よりも放射四方向に張り出す凸角部8tを有した四角筒形状であり、筒軸心線と垂直な断面形状が正方形となっている。
【0039】
この正方形の対角線方向の凸角部8t,8t間の長さは、直径方向に対峙する凹条(例えば凹条21,27)の凹条底面間の距離よりもごくわずかに小さいものとなっている。これにより、図7(b)のように、ボルトホルダ8はその凸角部8tを凹条21,24,27,30に入り込ませて凸角部8tを段差面6に当接させた最深挿入状態と、図7(c)のように該凸角部8tを凹条23,26,29,32に入り込ませて凹条上端23t,26t,29t,32tに当接させた中間挿入状態と、図7(d)のように該凸角部8tを凹条22,25,28,31に入り込ませて凹条上端22t,25t,28t,31tに当接させた最浅挿入状態とをとることが可能となっている。
【0040】
ボルトホルダ8の内孔の軸心線方向の途中に下向き段差状の縮径面8f(図3,4)が設けられ、該縮径面8fよりも上側が下側よりも小径となっている。この縮径面8fよりも上側の内周面には第2の係合部としてスプライン8s(図5(a))が設けられている。スプライン8sは、ボルトホルダ8の軸心線と平行方向に延在している。
【0041】
ボルト7は、その頭部7aを該縮径面8fよりも下位に位置させ、螺子棒部7eを縮径面8fよりも上方にまで延出させるようにして該ボルトホルダ8内に設置されている。ボルトホルダ8の下端面には、ボルト7を回転操作するための開口8rが設けられている。
【0042】
シャフトケース5は、ホゼルカラム3の内径よりも極くわずかに小さい外径を有した円筒形部材であり、上端側から下端側に向って、シャフト4の挿入穴5hが設けられている。シャフト4は、このシャフト挿入穴5hに挿入され、接着剤によってシャフトケース5に固着されている。このシャフト挿入穴5hの深さは10mm以上、例えば10〜50mm特に20〜40mm程度が好ましい。
【0043】
この実施の形態では、図の通り、シャフト挿入穴5hの軸心がシャフトケース5の外周面の軸心に対し斜交している。
【0044】
シャフトケース5の上端(後端)には外向き鍔状のフランジ部5bが設けられている。このフランジ部5bは、円環形板状であるが、上方ほど小径となるテーパ形状となっていてもよく、また、これらに限定されない。図1(a)、図3の通り、シャフトケース5の上部に円筒形のスペーサ30が着脱可能に外嵌しており、フランジ部5bとホゼルカラム3の上端面との間に介在している。図示のリング状スペーサ30は、リング軸心線方向長さが大きいものである。図示は省略するが、リング軸心線方向がこのスペーサ30の半分となったスペーサもゴルフクラブと一緒に販売される。
【0045】
このシャフトケース5の下端部(先端部)に凸軸部5aが突設されている。凸軸部5aの軸心はシャフトケース5の外周面の軸心と共通である。凸軸部5aの先端面から軸心線方向に雌螺子穴5mが設けられている。
【0046】
凸軸部5aの外周面に第1の係合部としてスプライン(軸心線と平行方向の凸条)5sが設けられている。このスプライン5sはボルトホルダ8の第2のスプライン8sと噛合するものである。
【0047】
ゴルフクラブを組み立てるには、予めシャフト4の先端にシャフトケース5を接着剤を用いて固着してシャフトケース・シャフト連結体としておく。好ましくは、この接着剤をシャフト4の先端部の外周面に塗着し、シャフトケース5のシャフト挿入穴5hの最奥部まで該シャフト4を差し込む。接着剤としてはエポキシ系接着剤などが好適である。
【0048】
シャフトケース5の差し込みを最も浅くする場合には、図3,4,6の通り、シャフトケース5にスペーサ30を嵌めておき、このシャフトケース・シャフト連結体の該シャフトケース5をホゼルカラム3に差し込む。また、ホゼルカラム3の下端からボルトホルダ8をホゼルカラム3内に挿入し、凸角部8tを凹条21,24,27,30に係合させておく。次いで、ボルト7をシャフトケース5の雌螺子穴5mにねじ込む。
【0049】
これにより、ボルトホルダ8の凸角部8tが段差面6に強固に押し付けられ、スペーサ30がホゼルカラムの上端面とフランジ部5bとの間で強固に挟持され、図1(a)及び図3の通り、シャフトケース5がヘッド1に固定される。シャフトケース5とシャフト4とは接着剤によって強固に接着されているので、これにより、シャフト4とヘッド1とが一体となったゴルフクラブが完成する。シャフトケース5のスプライン5sとボルトホルダ8のスプライン8sとが係合しているので、シャフト4及びシャフトケース5の周方向位相が正確に決まる。また、シャフト4及びシャフトケース5のトルク方向の固定剛性が高い。
【0050】
なお、スペーサ30の軸方向長さと段差面6から凹条上端23t,26t,29t,32tまでの距離とは同一であり、スペーサ30はフランジ部5bとホゼルカラム3の上端面との間に挟持される。スペーサ30の上端面とフランジ部5bとの間及びホゼルカラム3の上端面とスペーサ30の下端面との間の少なくとも一方に、ゴム、合成樹脂等のワッシャを介在させてもよい。スペーサ30をゴム、合成樹脂等で構成してもよい。
【0051】
本発明では、図1(b)、図4のようにスペーサ30を撤去すると共に、ボルトホルダ8の凸角部8tをホゼルカラム3の凹条22,25,28,31に係合させ、各凹条の上端22t,25t,28t,31tに凸角部8tを当接させることにより、シャフトケース5のホゼルカラム3への挿入深さを最も大きくすることができる。これにより、外観点にはゴルフクラブのシャフトが最も短くなったものとなる。
【0052】
スペーサ30を軸方向長さが半分のもの(図示略)に変更すると共に、ボルトホルダ8の凸角部8tをホゼルカラム3の凹条23,26,29,32に係合させ、各凹条の上端23t,26t,29t,32tに凸角部8を当接させることによってシャフトケース5のホゼルカラム3への挿入深さを中間深さに変更することができる。これにより、外観的には、ゴルフクラブの長さが最長と最短との中間長さのものとなる。
【0053】
本発明では、ゴルフクラブのシャフト交換も容易に行うことができる。ゴルフクラブのシャフト交換を行うには、交換すべき新シャフトに、予め上記シャフトケース5と同型のシャフトケースを接着剤によって固着しておく。
【0054】
既存のゴルフクラブのボルト7を外し、旧シャフト4を旧シャフトケース5共々ヘッド1から取り外す。次いで、シャフトケース付きの新シャフト(シャフトケース・シャフト連結体)をヘッド1に差し込み、ボルト7によって固定する。
【0055】
このようにシャフトの取り付けや交換を極めて簡単かつ迅速に行うことができる。なお、従来では、シャフトの交換に際し既存のゴルフクラブのホゼル部分を加熱して接着剤硬化物の組織を壊し、シャフトを抜いた後、新シャフトを接着剤で固着するようにしていたため、数時間〜1日程度の時間がかかっていたが、上記実施の形態では、予め新シャフトにシャフトケース5を接着剤で取り付けておくことにより、シャフト交換を数分程度で行うことができる。従って、シャフトケース付きの各種スペックのシャフトを用意しておき、同一のヘッド1に順次に異なるシャフトを取り付けて試打する様な利用方式が実現可能となる。
【0056】
この実施の形態では、図のように、シャフト挿入穴5hの軸心をシャフトケース5の外周面の軸心すなわちホゼルカラム3の軸心に対し斜めとし、シャフト4の傾きを変更可能としている。具体的には、シャフトケース5の外周面の軸心線aとシャフト挿入穴5hの軸心線aとは角度θにて斜交している。通常の場合、この角度θは0.1〜5°特に0.25〜3°程度が好適である。
【0057】
なお、軸心線同士は交差しなくてもよく、「ねじれ」の関係にあってもよい。即ち、両者の軸心線は交わることがなく、一方の軸心線が他方の軸心線の近傍を通り抜ける関係であってもよい。
【0058】
シャフトケース5をホゼルカラム3の周方向に90°、180°又は270°回すことにより、シャフト4の傾き方向を変えることができる。即ち、シャフト4をトウ側又はヒール側に傾けたり、フェース側又はバック側へ傾けたりするように調節することができる。
【0059】
このようにシャフト4の傾きの向きを変えることによりライ角及びスライス角を変えることができる。
【0060】
ライ角に関して説明すれば、シャフト4を最もヒール側に傾けた場合が最も小さく、最もフラットライである。シャフト4をトウ側に向けた場合が最もアップライである。
【0061】
スライス角に関して説明すれば、シャフト4をトウ側に向けた状態が標準状態である。シャフト4を最もフェース側に傾けた状態ではフェース面が最も閉じたフックフェースとなっている。これと反対にシャフト4を最も後方へ傾けることにより、フェース面が最もオープンとなったスライスフェースとなる。
【0062】
このように、このシャフトケース5の周方向向きを変更することにより、ヘッド1に対するシャフト4の傾き方向を変更することができ、ライ角及びスライス角を変えることができる。なお、上記説明では、シャフトケース5の向きを90°毎に変更しているが、この実施の形態ではスプライン5s,8sが12条設けられ、周方向に30°ピッチに設けられているので、シャフトケース5の向きを30°毎に変更することもできる。このようにすれば、上記の各状態の中間状態とすることができる。例えば、「若干フックフェース」、「若干スライスフェース」、「若干アップライ」などのようにゴルフクラブのスペックを微調節することができる。
【0063】
本発明では、上記以外のシャフトケースを用いてもよい。図9のシャフトケース5Aは、シャフト挿入穴5hをシャフトケース5の軸心位置から偏心させたものである。シャフト挿入穴5hの軸心は、シャフトケース5の外周面の軸心と平行でかつそれから若干(例えば0.5〜4mm)離隔している。
【0064】
このシャフトケース5Aを用いることにより、シャフトのプログレッションを調節することができる。例えば、シャフト4を最もフェース側に近づけたり、この状態から、ボルト7を外してシャフトケース5Aを一旦ホゼルカラム3から抜き出し、90°、180°又は270°回すことによりシャフト4の位置をヒール側、バック側又はトウ側に平行移動状に変更することができる。このようにシャフト4の位置を変更することにより、シャフト軸心からヘッド重心までの距離が変更される。また、シャフト4の位置をフェース側又はバック側とすることによりプログレッションが変更される。
【0065】
上記シャフトケース、ホゼルカラム、ボルト及びスペーサは金属製とされることが好ましく、特にアルミ又はチタンもしくはそれらの合金よりなることが好ましい。シャフトケースとしては、アルミ合金で、アルマイト処理を施して、キズが付きにくい様に表面硬度を高くしたものを用いることができるが、これに限定されない。ホゼルカラムとしては、純チタンよりなり、切削加工により製作されたものを用いることができるが、これに限定されない。本発明の一例にあっては、ホゼルカラム3の上端の内径は約10.5mm、下端の内径は約8.5mm、ボルト7のネジ棒部の直径は約4〜5mmとされるが、これに限定されない。
【0066】
ヘッドの材質は特に限定されないが、ウッド型ゴルフクラブヘッドの場合、例えばチタン合金やアルミ合金、ステンレス等とすることができる。フェース面に使用するチタン合金は、比重の低いチタン合金が好ましく、Ti−6Al−1Feまたは、Ti−6Al−2Fe、Ti−6Al−3Feのチタン合金が好ましい。これらのチタン合金の比重はおよそ4.4程度である。比重4.4のチタン合金としては、以下の様なものがある。
【0067】
Ti−8Al−1V−1Mo(比重4.37)
Ti−7Al−2V(比重4.35)
Ti−7.5Al−2V(比重4.35)
Ti−8Al−1V(比重4.34)
Ti−8Al−2V(比重4.35)
Ti−8Al−1V−1Mo−0.15C(比重4.37)
Ti−6Al−1Fe(比重4.38)
【0068】
なお、シャフト4に取り付けるグリップとして、断面が非真円形のものを用いることがある。例えば、グリップ外周面のうちアドレス状態で地面を指向する下側面をその他の面よりも膨出した形状とすることがある。このような場合、シャフトケース5,5Aの向きを変えたときに、グリップ膨出部が地面側とならないことがある。そこで、本発明では、断面真円形のグリップを用いるのが好ましい。
【0069】
上記実施の形態ではゴルフクラブヘッドはウッド型であるが、それに近似したユーティリティ型のゴルフクラブヘッドにも本発明を適用することができる。
【0070】
本発明では、ヘッドのヒール側にウェイト材を配置することが好ましい。これは、本発明のゴルフクラブにおいて、クラブ長を大きくすべくスペーサ30を配置した場合の重量増加分をウェイト材の取り外しによって相殺できるようにするためである。また、クラブ長を長くするとスイングバランスが変わってしまうため、同じバランスにするには、ヘッドの重量を軽くする必要があるからである。
【0071】
ウェイト材付きヘッドとしては、ヒール側のソール部に2個のウェイト材を設け、サイド部に2個のウェイト材を設けたものなどが例示される。ただし、ウェイト材の数はこれに限定されない。例えばウェイト材は1個だけ設けられてもよい。また、ウェイト材をソール部にのみ設けてもよく、サイド部にのみ設けてもよい。
【0072】
なお、本発明では、フェース角やライ角を変えると、スイング中のヘッドの返り方(向き)が変わってくるが、これに対しては、シャフト周辺に配置したウェイト材の重量を調整することにより対応することができる。
【0073】
本発明では、スプライン以外の周方向位置決め機構を用いてもよい。この一例を図10に示す。図10(a)のシャフトケース5Bでは四角柱形又は三角柱(図では四角柱)の凸軸部50を採用している。図10(b)のシャフトケース5Cでは、円柱形の側周面に複数条(この図では3条)の突条51aを有した凸軸部51を採用している。この四角柱又は三角柱の角縁部や突条51aが第1の係合部である。この四角柱角縁部や突条51aが嵌合するホゼル側の第2の係合部としての凹溝の数を角縁部や突条の数の2倍から3倍にしておくと、軽量化と共に、6角形や8角形の多角形に比べ、両辺の角度が小さくなり、しっかり嵌合できるので、好ましい。
【0074】
図11は、図10(a)のシャフトケース5Bとホゼルカラム3及びボルトホルダ8’との係合関係を示す分解斜視図、図12(a),(b)は図11のXII−XII線断面図であり、(a)図は凸軸部50の挿入前、(b)図は凸軸部50の挿入後を示している。
【0075】
このボルトホルダ8’では、内周面が12角形の凹多角形である。即ち、ボルトホルダ8’の内周面には、第2の係合部として、12条の凹溝8iがボルトホルダ8’の軸心線と平行方向に延設されている。凹溝8iの溝底の角度は90°であり、図12(b)の通り、四角柱よりなる凸軸部50の4個の角縁が4個の凹溝8iに係合する。図12(b)から明らかな通り、凸軸部50は30°ずつ向きを変えてボルトホルダ8’と係合可能である。
【0076】
図12のボルトホルダ8’では内孔が12角形の凹多角形となっているが、8角形の凹多角形とされてもよい。この場合には、凸軸部50は45°ずつ向きを変えてボルトホルダに係止される。
【0077】
本発明では、四角柱形状の凸軸部をボルトホルダの凹溝8iに指し込み易くするために、凸軸部の先端にテーパを設けてもよい。その一例を図13,14に示す。図13のシャフトケース5B’の凸軸部50’にあっては、四角柱形状の凸軸部50’の4条の角縁の先端側を斜めにカットした形状のテーパ51が設けられている。図14のシャフトケース5B’’の凸軸部50’’にあっては、四角柱形状の凸軸部50’’先端面の全周縁部を斜めにカットした形状のテーパ52が設けられている。
【符号の説明】
【0078】
1 ヘッド
1a フェース部
1e ヒール部
3 ホゼルカラム
4 シャフト
5,5A,5B,5B’,5B’’,5C シャフトケース
5a,50,50’,50’’,51 凸軸部
5h シャフト挿入穴
5m 雌ねじ孔
5s スプライン
6 段差面
7 ボルト
8 ボルトホルダ
8f 縮径面
8s スプライン
21〜32 凹条
22t,23t,25t,26t,28t,29t,31t,32t 凹条上端
30 スペーサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
図9
図10
図11
図12
図13
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