(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6064998
(24)【登録日】2017年1月6日
(45)【発行日】2017年1月25日
(54)【発明の名称】化粧料組成物
(51)【国際特許分類】
A23K 20/142 20160101AFI20170116BHJP
A61K 8/49 20060101ALI20170116BHJP
A61K 8/368 20060101ALI20170116BHJP
A61K 8/34 20060101ALI20170116BHJP
A61K 8/73 20060101ALI20170116BHJP
A61K 31/401 20060101ALI20170116BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20170116BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20170116BHJP
C07C 33/22 20060101ALI20170116BHJP
【FI】
A23K20/142
A61K8/49
A61K8/368
A61K8/34
A61K8/73
A61K31/401
A61P17/00
A61Q19/00
C07C33/22
【請求項の数】18
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-508265(P2014-508265)
(86)(22)【出願日】2013年3月29日
(86)【国際出願番号】JP2013060563
(87)【国際公開番号】WO2013147328
(87)【国際公開日】20131003
【審査請求日】2015年12月18日
(31)【優先権主張番号】特願2012-80379(P2012-80379)
(32)【優先日】2012年3月30日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000000066
【氏名又は名称】味の素株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100122688
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 健二
(74)【代理人】
【識別番号】100117743
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 美由紀
(74)【代理人】
【識別番号】100163658
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 順造
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【弁理士】
【氏名又は名称】當麻 博文
(72)【発明者】
【氏名】杉本 貴謙
【審査官】
▲高▼ 美葉子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−289873(JP,A)
【文献】
特開2008−143903(JP,A)
【文献】
特開2001−207188(JP,A)
【文献】
特表2010−510284(JP,A)
【文献】
特表2009−512667(JP,A)
【文献】
特開2008−201773(JP,A)
【文献】
特開2005−220030(JP,A)
【文献】
特開2005−220031(JP,A)
【文献】
米国特許第5093109(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23K 10/00−40/35
A23K 50/15
A61K 8/00−8/99
A61K 31/00−31/327
A61K 31/33−33/44
A61P 17/00
A61Q 1/00−90/00
C07B 31/00−61/00
C07B 63/00−63/04
C07C 1/00−409/44
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS/KOSMET(STN)
Mintel GNPD
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)一般式(I)で表されるアシルプロリンまたはその塩
(式中R
1−CO−で表されるアシル基は炭素原子数2〜23の飽和または不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基を表す)、ならびに
(B)アニス酸およびフェニルアルカノールから選択される1種または2種以上、
を含有することを特徴とする組成物。
【請求項2】
一般式(I)で表されるアシルプロリンにおいて、式中、R1−CO−で表されるアシル基が炭素原子数6〜12の飽和または不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
一般式(I)で表されるアシルプロリンがデカノイルプロリンであることを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
(A)を組成物の全量に対して0.001重量%〜5重量%含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
(A)を組成物の全量に対して0.01重量%〜2重量%含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
(B)がアニス酸、フェニルメタノール、フェネチルアルコールおよびフェニルプロパノールから選択される1種または2種以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
(B)がアニス酸またはフェネチルアルコールである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
(B)がアニス酸である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
(B)を組成物の全量に対して0.001重量%〜5重量%含有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
(B)を組成物の全量に対して0.05重量%〜1重量%含有する請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
(A)の重量/(B)の重量が、99/1〜1/99である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
さらに(C)水溶性高分子を含有することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項13】
(C)がキサンタンガム、グアーガム、ローカストビンガム、およびカラギーナンからなる群から選択される少なくとも一つである、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
さらに(D)多価アルコールを含有することを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
(D)がグリセリン、1,3−ブチレングリコール、および1,3−プロパンジオールからなる群から選択される少なくとも一つである、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の組成物を配合した化粧料。
【請求項17】
アニス酸およびフェニルアルカノールから選択される1種または2種以上を含有する組成物の調製方法であって、
一般式(I)で表されるアシルプロリンまたはその塩と、アニス酸およびフェニルアルカノールから選択される1種または2種以上とを混合する工程を含み、
当該工程により、アニス酸またはフェニルアルカノールの特有のにおいをマスキングする、方法
(式中R
1−CO−で表されるアシル基は炭素原子数2〜23の飽和または不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基を表す)。
【請求項18】
アニス酸またはフェニルアルカノールの特有のにおいをマスキングするための、一般式(I)で表されるアシルプロリンまたはその塩の使用
(式中R
1−CO−で表されるアシル基は炭素原子数2〜23の飽和または不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基を表す)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は(A)特定のアシルプロリンまたはその塩、ならびに(B)アニス酸およびフェニルアルカノールから選択される1種または2種以上、を含有する組成物に関する。さらに、上記(A)、(B)に加え、(C)水溶性高分子および/または(D)多価アルコールを含有する組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境への配慮から天然成分を使用した化粧品の需要が高まっている。具体的には、植物由来の原料を使用した化粧品の人気が高い。
【0003】
アニス酸は抗菌力を有することが知られている植物由来の原料であり(特許文献1)、化粧品への適用が知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−81607号公報
【特許文献2】米国特許2006−0229291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、アニス酸は特有のにおいを有しており、その抗菌力のみを期待して化粧品に配合する場合、そのにおいをマスキングすることが望まれる。またアニス酸により、肌の保水性が損なわれる場合がある。また、アニス酸を配合する化粧料は、つや(外観)、および塗布時の感触が低下する傾向にある。そこでこれらの課題を、植物由来の原料の配合により解決する方法が望まれた。フェネチルアルコール、フェニルプロパノール等のフェニルアルカノールも同様の課題を有していた。よって、本発明の課題は、アニス酸およびフェニルアルカノールの特有のにおいをマスキングし、外観および塗布時の感触に優れ、塗布後に肌にしっとり感を与える組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる事情を鑑み鋭意研究した結果、特定のアシルプロリンと、アニス酸および/またはフェニルアルカノールを併用することにより、上記課題が解決することを見出し、本発明を完成した。
【0007】
即ち本発明は以下の態様を含む。
[1](A)一般式(I)で表されるアシルプロリンまたはその塩
(式中R
1−CO−で表されるアシル基は炭素原子数2〜23の飽和または不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基を表す)、ならびに
(B)アニス酸およびフェニルアルカノールから選択される1種または2種以上、
を含有することを特徴とする組成物。
[2]一般式(I)で表されるアシルプロリンにおいて、式中、R
1−CO−で表されるアシル基が炭素原子数6〜12の飽和または不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基であることを特徴とする上記[1]に記載の組成物。
[3]一般式(I)で表されるアシルプロリンがデカノイルプロリンであることを特徴とする上記[1]または[2]に記載の組成物。
[4](A)を組成物の全量に対して0.001重量%〜5重量%含有する上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の組成物。
[5](A)を組成物の全量に対して0.01重量%〜2重量%含有する上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の組成物。
[6](B)がアニス酸、フェニルメタノール、フェネチルアルコールおよびフェニルプロパノールから選択される1種または2種以上である、上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の組成物。
[7](B)がアニス酸またはフェネチルアルコールである、上記[1]〜[6]のいずれか1項に記載の組成物。
[8](B)がアニス酸である、上記[1]〜[7]のいずれか1項に記載の組成物。
[9](B)を組成物の全量に対して0.001重量%〜5重量%含有する上記[1]〜[8]のいずれか1項に記載の組成物。
[10](B)を組成物の全量に対して0.05重量%〜1重量%含有する上記[1]〜[9]のいずれか1項に記載の組成物。
[11](A)の重量/(B)の重量が、99/1〜1/99である、上記[1]〜[10]のいずれか1項に記載の組成物。
[12]さらに(C)水溶性高分子を含有することを特徴とする、上記[1]〜[11]のいずれか1項に記載の組成物。
[13](C)がキサンタンガム、グアーガム、ローカストビンガム、およびカラギーナンからなる群から選択される少なくとも一つである、上記[12]に記載の組成物。
[14]さらに(D)多価アルコールを含有することを特徴とする、上記[1]〜[13]のいずれか1項に記載の組成物。
[15](D)がグリセリン、1,3−ブチレングリコール、および1,3−プロパンジオールからなる群から選択される少なくとも一つである、上記[14](に記載の組成物。
[16]上記[1]〜[15]のいずれか1項に記載の組成物を配合した化粧料。
[17]アニス酸およびフェニルアルカノールから選択される1種または2種以上を含有する組成物の調製方法であって、
一般式(I)で表されるアシルプロリンまたはその塩と、アニス酸およびフェニルアルカノールから選択される1種または2種以上とを混合する工程を含み、
当該工程により、アニス酸またはフェニルアルカノールの特有のにおいをマスキングする、方法
(式中R
1−CO−で表されるアシル基は炭素原子数2〜23の飽和または不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基を表す)。
[17−2]一般式(I)で表されるアシルプロリンにおいて、式中、R
1−CO−で表されるアシル基が炭素原子数6〜12の飽和または不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基であることを特徴とする上記[16]に記載の方法。
[17−3]一般式(I)で表されるアシルプロリンがデカノイルプロリンであることを特徴とする上記[16]に記載の方法。
[17−4]一般式(I)で表されるアシルプロリンを組成物の全重量に対して0.001重量%〜5重量%の割合で添加する上記[16]に記載の方法。
[17−5]一般式(I)で表されるアシルプロリンを組成物の全重量に対して0.01重量%〜2重量%の割合で添加する上記[16]に記載の方法。
[18]アニス酸またはフェニルアルカノールの特有のにおいをマスキングするための、一般式(I)で表されるアシルプロリンまたはその塩の使用
(式中R
1−CO−で表されるアシル基は炭素原子数2〜23の飽和または不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基を表す)。
[18−2]一般式(I)で表されるアシルプロリンにおいて、式中、R
1−CO−で表されるアシル基が炭素原子数6〜12の飽和または不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基であることを特徴とする上記[17]に記載の使用。
[18−3]一般式(I)で表されるアシルプロリンがデカノイルプロリンであることを特徴とする上記[17]に記載の使用。
[18−4]一般式(I)で表されるアシルプロリンを組成物の全重量に対して0.001重量%〜5重量%の割合で添加する上記[17]に記載の使用。
[18−5]一般式(I)で表されるアシルプロリンを組成物の全重量に対して0.01重量%〜2重量%の割合で添加する上記[17]に記載の使用。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、アニス酸およびフェニルアルカノールから選択される1種または2種以上の特有のにおいをマスキングし、外観および塗布時の感触に優れ、塗布後に肌にしっとり感を与える組成物を得ることができる。
【0009】
本明細書において、「アニス酸およびフェニルアルカノールから選択される1種または2種以上の特有のにおい」とは、アニス酸および/またはフェニルアルカノールそのもの単独での香りを意味する。「マスキング」とは、においを軽減またはにおいの質を変化させることにより、そのもの単独での香りを感じさせなくすることをいう。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の組成物は(A)特定のアシルプロリンまたはその塩、ならびに(B)アニス酸およびフェニルアルカノールから選択される1種または2種以上を含有する。
【0011】
[(A)アシルプロリン]
本発明のアシルプロリンは、一般式(1)で表される。
【0013】
R
1−CO−で表されるアシル基は炭素原子数2〜23の飽和または不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基であり、例としては、アセチル基、イソプロパノイル基、プロパノイル基、ブタノイル基、イソブタノイル基、sec−ブタノイル基、tert−ブタノイル基、ペンタノイル基、sec−ペンタノイル基、tert−ペンタノイル基、イソペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、2−エチルヘキサノイル基、tert−オクタノイル基、ノナノイル基、イソノナノイル基、デカノイル基、イソデカノイル基、およびウンデカノイル基、ラウロイル基、ウンデシレノイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、ベヘノイル基およびオレオイル基が挙げられる。R
1−CO−で表される長鎖アシル基は、単一組成の酸より誘導されるアシル基のほか、ヤシ油脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸、パーム油脂肪酸等の天然より得られる混合脂肪酸あるいは合成により得られる脂肪酸(分岐脂肪酸を含む)より誘導されるアシル基であっても良い。これらのうち1種類を使用しても良いし、上記群から選ばれる2種以上を混合して使用しても構わない。R
1−CO−で表されるアシル基は、炭素原子数4〜18の飽和または不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基であることが好ましく、炭素原子数6〜12の飽和または不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基であることがより好ましく、炭素原子数8〜10の飽和または不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基であることがさらに好ましく、デカノイル基がさらに好ましい。
従って、式中R
1は炭素原子数1〜22の炭化水素基を示す。「炭化水素基」としては、例えば、アルキル基およびアルキニル基等の鎖状炭化水素基が挙げられる。鎖状炭化水素基が好ましく、直鎖または分岐鎖のものをいずれも使用することができる。アルキル基がより好ましい。炭素原子数3〜17がより好ましく、5〜11がより好ましく、7〜9がより好ましい。
【0014】
一般式(1)の化合物の塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;があげられる。アルカノールアミン塩等のアンモニウム塩;および塩基性有機物塩などが挙げられる。これらのうち、溶解性の観点から、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が好ましく、ナトリウム塩、カリウム塩がより好ましく、ナトリウム塩が更に好ましい。
【0015】
本発明のアシルプロリンの製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を組み合わせて容易に製造することができる。具体的には、プロリンと酸クロライドを、酸クロライドと水酸化ナトリウム等の塩基を同時滴下することによるショッテンバウマン法により調製することができる。当該プロリンは、L体でも、D体でも、又その混合物でもよいが、好ましくはL体である。
【0016】
本発明のアシルプロリンの配合量は、0.001重量%〜5重量%が好ましい。下限値は、0.01重量%がより好ましく、0.05重量%がより好ましい。一方組成物の塗布時の感触の観点から、上限値は、4重量%がより好ましく、3重量%がより好ましく、2重量%がより好ましく、1.5重量%がより好ましく、1重量%が更に好ましく、0.5重量%が更に一層好ましい。
【0017】
[(B)アニス酸またはフェニルアルカノール]
本発明のアニス酸は、メトキシ安息香酸ともよばれ、ベンゼンにカルボキシル基とメトキシ基が置換した有機化合物である。p−アニス酸(4−メトキシ安息香酸)、m−アニス酸(3−メトキシ安息香酸)、およびo−アニス酸(2−メトキシ安息香酸)が挙げられる。
また、本発明のフェニルアルカノールとしては、ベンゼン環にヒドロキシアルキル基を有する物質が挙げられる。ヒドロキシアルキル基としては、炭素数が1〜10のヒドロキシアルキル基が挙げられ、好ましくは炭素数が1〜6のヒドロキシアルキル基、より好ましくは炭素数が1〜3のヒドロキシアルキル基、より好ましくは炭素数が2〜3のヒドロキシアルキル基が挙げられる。
具体的には、例えば、フェニルメタノール、フェネチルアルコール(2−フェニルエタノールとも呼ばれる)、3−フェニルプロパノールが挙げられる。これらの成分は、(B)成分として、単独で使用することができるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
防腐効果の観点から、アニス酸またはフェネチルアルコールであることが好ましく、アニス酸であることがより好ましく、p−アニス酸(4−メトキシ安息香酸)であることがより好ましい。
【0018】
本発明のアニス酸は合成により調製することができるが、適当な植物から抽出して得ることも可能である。環境への配慮から、植物から抽出されたアニス酸が好ましい。「Dermosoft 688 ECO」(Dr.streatmans社)として商業的に入手することも可能である。
同様に、本発明のフェニルアルカノールは合成により調製することができるが、植物由来の原料から得ることも可能である。フェネチルアルコールは合成により調製することができるが、植物由来の原料から得ることも可能である。「Dermosoft PEA ECO」(Dr.streatmans社)として商業的に入手することも可能である。また、フェニルプロパノールは合成により調製することができるが、植物由来の原料から還元することにより調製することも可能である。(特許文献:DE10233339)
【0019】
本発明の組成物中のアニス酸またはフェニルアルカノールの配合量は、0.001重量%〜5重量%が好ましい。においの問題がなく防腐性能に優れた組成物が得られるという観点で、下限値は、0.01重量%がより好ましく、0.05重量%がより好ましい。一方組成物の塗布時の感触の観点から、上限値は、2重量%が好ましく、1.5重量%がより好ましく、1重量%が更に好ましく、0.5重量%が更に一層好ましい。
【0020】
塗布時の感触及び外観の観点から、(A)の重量/(B)の重量は99/1〜1/99が好ましく、上限値は、98/2が好ましく、97/3がより好ましく、95/5がより好ましく、90/10がより好ましく、85/15がより好ましい。また、防腐効果の観点から、下限値は、2/98が好ましく、5/95がより好ましく、10/90がより好ましく、15/85がより好ましく、40/60がより好ましく、50/50がより好ましい。
【0021】
本発明の組成物は、塗布時の感触の観点から上記(A)および(B)に加え、(C)水溶性高分子を含有することが好ましい。
【0022】
[(C)水溶性高分子]
本発明の水溶性高分子は、合成高分子でもよいが、天然物から得られたものが好ましい。水溶性高分子の例としては、グアーガム、ローカストビンガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、トラガカントガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、カードラン、ヒアルロン酸、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、可溶性デンプン、カルボキシメチルデンプン、メチルデンプン、アルギン酸プロピレングリコールエステル、アルギン酸塩、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンオキシド、エチレンオキシド・プロピレンオキシド共重合体などが挙げられる。サスティナビリティの観点で、キサンタンガム、グアーガム、ローカストビンガム、カラギーナンなどの天然高分子が望ましい。
【0023】
本発明の水溶性高分子の配合量は、0.001重量%〜5重量%が好ましい。塗布時の感触の観点から、下限値は、0.01重量%が好ましく、0.1重量%がより好ましい。一方塗布時の感触の観点から、上限値は、2重量%が好ましく、1.5重量%がより好ましく、1重量%が更に好ましく、0.7重量%が更に一層好ましい。
【0024】
本発明の組成物は、しっとり感の観点から上記(A)および(B)に加え、(D)多価アルコールを含有することが好ましい。
【0025】
[(D)多価アルコール]
本発明の多価アルコールは、グリセリン、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,3−プロパンジオール、プロピレングリコール、イソプレングリコール等が挙げられる。環境への配慮、及びしっとり感の観点から、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、1,3−プロパンジオールが望ましい。
【0026】
本発明の多価アルコールの配合量は、0.1重量%〜20重量%が好ましい。塗布時の感触の観点から、下限値は、0.3重量%が好ましく、0.5重量%がより好ましく、1重量%がより好ましい。一方塗布時の感触の観点から、上限値は、15重量%がより好ましく、10重量%が更に好ましく、7重量%が更に一層好ましい。
【0027】
本発明の組成物は様々な化粧品に配合することができる。例えば、洗顔料、化粧水、乳液、クリーム、ジェル、美容液、パック、マスク、等のスキンケア化粧料、白粉、ファンデーション、口紅、チーク、アイライナー、マスカラ、アイシャドー、眉墨などのメイクアップ化粧料、シャンプー、リンス、ヘアコンディショナー、ヘアスタイリング剤、ヘアトリートメント等のヘアケア化粧料、石鹸、ボディシャンプー等のボディケア化粧料が挙げられる。
【0028】
化粧料には、通常化粧料に添加してもよい成分を本発明の効果を阻害しない範囲で配合しても良い。具体的には、油剤、キレート剤、界面活性剤、粉体、アミノ酸類、ポリアミノ酸及びその塩、糖アルコール及びそのアルキレンオキシド付加物、低級アルコール、動植物抽出物、核酸、ビタミン、酵素、抗炎症剤、殺菌剤、防腐剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、制汗剤、顔料、色素、酸化染料、有機及び無機粉体、pH調整剤、パール化剤、湿潤剤、等が挙げられる。
【0029】
油剤としては、セチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール;イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の脂肪酸;ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチル、安息香酸アルキルエステル等のエステル類;流動パラフィン、ポリイソブテン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素;ラノリン、還元ラノリン、カルナバロウ等のロウ;ミンク油、カカオ油、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油脂;エチレン・α−オレフィン・コオリゴマー等が挙げられる。
【0030】
特にシリコーン油の例としては、メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシプロピレン・メチルポリシロキサン共重合体及びポリ(オキシエチレン、オキシプロピレン)・メチルポリシロキサン共重合体等のエーテル変性シリコーン、ステアロキシメチルポリシロキサン、ステアロキシトリメチルシラン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン、メチルシクロポリシロキサン及びドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン;メチルフェニルポリシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体等のアミノ変性シリコーン、シラノール変性ポリシロキサン、アルコキシ変性ポリシロキサン、脂肪酸変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、エポキシ変性ポリシロキサン、アルコキシ変性ポリシロキサンパーフルオロポリエーテル、ポリ酢酸ビニルジメチルポリシロキサン、及びそれらの混合物からなる群より選択されるシリコーン油が挙げられる。
【0031】
キレート剤としては、特に制限はないが、好ましくはトリエチレンテトラミン、2−テノイルトリフルオロアセトン、チオグリコール酸、酒石酸、コハク酸、8−キノリノール、ピリジン−2,6−ジカルボン酸、ピリジン、1,10−テナントロリン、乳酸、8−ヒドロキシキノリン−5−スルホン酸、グリシン、2,2’−ピリジルエチレンジアミン、オーリントリカルボン酸、キシレノールオレンジ、5−スルホサリチル酸、サリチル酸、ピロカテコール−3,5−ジスルホネート、4,5−ジヒドロキシベンゼン−1,3−ジスルホン酸、1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N,N’,N’−四酢酸、クエン酸、オキサレート、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸、アセチルアセトンとそれらの塩からなる群より選択されるキレート化剤及びそれらの混合物などが挙げられる。
【0032】
界面活性剤としては、例えば、N−長鎖アシル酸性アミノ酸塩やN−長鎖アシル中性アミノ酸塩などのN−長鎖アシルアミノ酸塩、N−長鎖脂肪酸アシル−N−メチルタウリン塩、アルキルサルフェート及びそのアルキレンオキシド付加物、脂肪酸アミドエーテルサルフェート、脂肪酸の金属塩及び弱塩基塩、スルホコハク酸系界面活性剤、アルキルフォスフェート及びそのアルキレンオキシド付加物、アルキルエーテルカルボン酸等のアニオン界面活性剤;グリセリンエーテル及びそのアルキレンオキシド付加物などのエーテル型界面活性剤、グリセリンエステル及びそのアルキレンオキシド付加物などのエステル型界面活性剤、ソルビタンエステル及びそのアルキレンオキシド付加物などのエーテルエステル型界面活性剤、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、グリセリンエステル、脂肪酸ポリグリセリンエステル、ソルビタンエステル、ショ糖脂肪酸エステルなどのエステル型界面活性剤、アルキルグルコシド類、硬化ヒマシ油ピログルタミン酸ジエステル及びそのエチレンオキシド付加物、ならびに脂肪酸アルカノールアミドなどの含窒素型の非イオン性界面活性剤、アルキルアンモニウムクロライド、ジアルキルアンモニウムクロライドなどの脂肪族アミン塩、それらの4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩などの芳香族4級アンモニウム塩、脂肪酸アシルアルギニンエステル、等のカチオン界面活性剤;並びにカルボキシベタインなどのベタイン型界面活性剤、アミノカルボン酸型界面活性剤、イミダゾリン型界面活性剤等の両性界面活性剤等が挙げられる。
【0033】
粉体としては、例えば、ナイロンビーズ、シリコーンビーズ等の樹脂粉体、ナイロンパウダー、金属脂肪酸石鹸、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、酸化コバルト、カーボンブラック、群青、紺青、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化セリウム、雲母チタン、窒化ホウ素、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、炭化珪素、色素、レーキ、セリサイト、マイカ、タルク、カオリン、板状硫酸バリウム、バタフライ状硫酸バリウム、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化鉄、アシルリジン、アシルグルタミン酸、アシルアルギニン、アシルグリシン等のアシルアミノ酸等が挙げられ、更にシリコーン処理、フッ素化合物処理、シランカップリング剤処理、シラン処理有機チタネート処理、アシル化リジン処理、脂肪酸処理、金属石鹸処理、油剤処理、アミノ酸処理等の表面処理が施してあっても構わない。
【0034】
アミノ酸としては、グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、アルギニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、イソロイシン、ロイシン、バリン等が挙げられる。
【0035】
ポリアミノ酸及びその塩としては、ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸等が挙げられる。
【0036】
糖アルコール及びそのアルキレンオキシド付加物としては、マンニトール等が挙げられる。
【0037】
低級アルコールとしては、エタノール、プロパノール、等が挙げられる。
【実施例】
【0038】
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0039】
<合成例1>デカノイルプロリンの合成
プロリン(味の素社製)34.54gを100gの水に溶解後、デカノイルクロライド(東京化成社製)52.01gと25%水酸化ナトリウム水溶液をpHを12に調整しながら加えた。75%硫酸を加えて中和し、水層を除去後、さらに水と酢酸エチルを加え、水層を除去した。酢酸エチルを減圧留去し、デカノイルプロリンを68.12g得た。
【0040】
<合成例2>デカノイルプロリンナトリウム塩の合成
合成例1で得られたデカノイルプロリンを、適当な量の水と懸濁後、水酸化ナトリウムでpHを5まで中和することによりデカノイルプロリンナトリウム塩を得た。
<合成例3>ラウロイルプロリンの合成
プロリンとラウロイルクロライドを用い、合成例1と同様な方法でラウロイルプロリンを合成した。
<合成例4>ラウロイルプロリンナトリウム塩の合成
プロリンとラウロイルクロライドを用い、合成例2と同様な方法でラウロイルプロリンナトリウム塩を合成した。
【0041】
<本願組成物の評価>
表1および表2に示す配合量でクリームを調製し、下記の評価を行った。クリームは、Iの成分およびIIの成分をそれぞれ85℃で加熱溶解後させ、IIをIに少しずつ加えていき、室温まで冷却することで調製した。
【0042】
【表1】
【0043】
[評価1:においのマスキング]
5人の専門パネラーが下記の評価基準により評価を行った。
4点:アニス酸またはフェニルアルカノールの特有のにおいが全くしない
3点:アニス酸またはフェニルアルカノールの特有のにおいがほとんどしない
2点:アニス酸またはフェニルアルカノールの特有のにおいをわずかに感じる
1点:アニス酸またはフェニルアルカノールの特有のにおいを感じる
0点:アニス酸またはフェニルアルカノールの特有のにおいをかなり感じる
専門パネラーの平均点が3.0点以上を◎、2.0点以上3.0点未満を○、1.5点以上2.0点未満を△、1.5点未満を×とした。
なお、パネラーには、アニス酸またはフェニルアルカノールの特有のにおいとして、あらかじめアニス酸(東京化成社製)、フェネチルアルコール(Dermosoft PCA ECO(Drstreatmans社製))、フェニルプロパノール(東京化成社製))のにおいを認識させた。
【0044】
[評価2:外観]
調製した組成物の外観について、5人の専門パネラーが下記の評価基準により評価を行った。
4点:非常につやが感じられる
3点:つやが感じられる
2点:かすかにつやが感じられる
1点:つやがあまり感じられない
0点:がまったく感じられない
専門パネラーの平均点が3.5点以上を◎、2.5点以上3.5点未満を○、1.5点以上2.5点未満を△、1.5点未満を×とした。
【0045】
[評価3:塗布時ののび]
調製した組成物の塗布時ののびについて、5人の専門パネラーが下記の評価基準により評価を行った。
4点:塗布時に非常にのびが感じられる
3点:塗布時にのびが感じられる
2点:塗布時にかすかにのびが感じられる
1点:塗布時にのびがあまり感じられない
0点:塗布時にのびがまったく感じられない
専門パネラーの平均点が3.5点以上を◎、2.5点以上3.5点未満を○、1.5点以上2.5点未満を△、1.5点未満を×とした。
【0046】
[評価4:塗布時のなじみ]
調製した組成物の塗布時のなじみについて、5人の専門パネラーが下記の評価基準により評価を行った。
4点:塗布時に非常になじみが感じられる
3点:塗布時になじみが感じられる
2点:塗布時にかすかになじみが感じられる
1点:塗布時になじみがあまり感じられない
0点:塗布時になじみがまったく感じられない
専門パネラーの平均点が3.5点以上を◎、2.5点以上3.5点未満を○、1.5点以上2.5点未満を△、1.5点未満を×とした。
【0047】
[評価5:塗布時のみずみずしさ]
調製した組成物の塗布時のみずみずしさについて、5人の専門パネラーが下記の評価基準により評価を行った。
4点:非常にみずみずしさが感じられる
3点:みずみずしさが感じられる
2点:かすかにみずみずしさが感じられる
1点:みずみずしさがあまり感じられない
0点:みずみずしさがまったく感じられない
専門パネラーの平均点が3.5点以上を◎、2.5点以上3.5点未満を○、1.5点以上2.5点未満を△、1.5点未満を×とした。
【0048】
[評価6:塗布後のしっとり感]
調製した組成物を塗布した直後のしっとり感について、5人の専門パネラーが下記の評価基準により評価を行った。
4点:非常にしっとり感が感じられる
3点:しっとり感が感じられる
2点:かすかにしっとり感が感じられる
1点:しっとり感があまり感じられない
0点:しっとり感がまったく感じられない
専門パネラーの平均点が3.5点以上を◎、2.5点以上3.5点未満を○、1.5点以上2.5点未満を△、1.5点未満を×とした。
【0049】
【表2】
【0050】
実施例の組成物は、(A)を含まない比較例と比較して評価したすべての項目において優れていた。
【0051】
<製剤例1;保湿クリームの調製>
下記処方の保湿クリームを常法に従い調製した。
【0052】
【表3】
【0053】
得られた保湿クリームは、アニス酸特有のにおいがマスキングされ、外観および塗布時の感触に優れ、塗布後に肌にしっとり感を与える組成物であった。
【0054】
<製剤例2;化粧水の調製>
下記処方の化粧水を常法に従い調製した。
【0055】
【表4】
【0056】
得られた化粧水は、アニス酸特有のにおいがマスキングされ、外観および塗布時の感触に優れ、塗布後に肌にしっとり感を与える組成物であった。
【0057】
なお、使用した材料の詳細は以下の通りである。
スクワラン:スクワラン(マルハニチロ)
ホホバ油:精製ホホバ油(香栄興業)
ステアリルアルコール:カルコール8688(花王)
ステアリン酸グリセリル:NIKKOL GMS−BV2(日光ケミカルズ)
パルミチン酸スクロース:サーフホープ SE COSME C−1615(三菱化学フーズ)
ステアロイルグルタミン酸Na:「アミソフト」HS−11P(味の素)
キサンタンガム:ケルトロール CG−T (三晶)
マカデミアナッツ油:マカデミアナッツ油(日光ケミカルズ)
トリ(カプリン酸/カプリル酸)グリセリル:TCG−M(高級アルコール工業)
ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル):「エルデュウ」PS−203(味の素)
ヒドロキシステアリン酸イソステアリル:SCHERCEMOL SHS Ester(GSIクレオス)
シア脂:シアバター RF(高級アルコール工業)
カルナウバロウ:精製カルナウバワックス(セラリカNODA)
PPG−8セテス−20:ニッコールPBC−44(日光ケミカルズ)
PPG−6デシルテトラデセス−30:PEN−4630(日光ケミカルズ)
【0058】
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明の特定の組成物を用いることにより、アニス酸またはフェニルアルカノールの特有のにおいがマスキングされ、十分な防腐効果を有する化粧料を提供することが可能になったことは意義深い。