特許第6066094号(P6066094)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6066094複数の半導体層の水素パシベーション方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6066094
(24)【登録日】2017年1月6日
(45)【発行日】2017年1月25日
(54)【発明の名称】複数の半導体層の水素パシベーション方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/265 20060101AFI20170116BHJP
   H05H 1/32 20060101ALI20170116BHJP
【FI】
   H01L21/265 F
   H05H1/32
【請求項の数】12
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-541279(P2013-541279)
(86)(22)【出願日】2011年11月11日
(65)【公表番号】特表2014-504446(P2014-504446A)
(43)【公表日】2014年2月20日
(86)【国際出願番号】EP2011069921
(87)【国際公開番号】WO2012072403
(87)【国際公開日】20120607
【審査請求日】2014年11月10日
(31)【優先権主張番号】102010053214.2
(32)【優先日】2010年12月3日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】501073862
【氏名又は名称】エボニック デグサ ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Evonik Degussa GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】パトリク シュテナー
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン ヴィーバー
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル ツェレ
(72)【発明者】
【氏名】マティアス パッツ
(72)【発明者】
【氏名】ラインハート カリウス
(72)【発明者】
【氏名】トアステン ブロンガー
【審査官】 右田 勝則
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−274334(JP,A)
【文献】 特開平06−208955(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/061602(WO,A1)
【文献】 特開平10−125932(JP,A)
【文献】 特開平01−062470(JP,A)
【文献】 特表2014−502424(JP,A)
【文献】 特公昭58−047466(JP,B1)
【文献】 特開2006−277953(JP,A)
【文献】 特表2004−545165(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0040833(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/265
H05H 1/32
H01L 31/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に形成された複数の半導体層の水素パシベーション方法であって、
光アークプラズマ源を使用することによりパシベーションを行い、
反応領域の外側で光アークプラズマの形成が行われ、その後、プラズマが処理すべき基板の表面へ向かって迅速に吹き付けられ、形成されたプラズマが無電位である、
ことを特徴とする水素パシベーション方法。
【請求項2】
前記複数の半導体層はケイ素を含む層である、請求項1記載の水素パシベーション方法。
【請求項3】
前記光アークプラズマ源は45Aより小さい電流強度での高圧ガス放電によりプラズマを形成する、請求項1または2記載の水素パシベーション方法。
【請求項4】
前記高圧ガス放電は、電流強度0.1Aから44Aまでの直流電流で行われる、請求項3記載の水素パシベーション方法。
【請求項5】
前記光アークプラズマ源は間接型プラズマ発生器である、請求項1から4までのいずれか1項記載の水素パシベーション方法。
【請求項6】
プラズマを放出する前記光アークプラズマ源のノズルは、パシベーションすべき前記複数の半導体層のうちの少なくとも1つの半導体層に対し、50μmから50mmの距離を置いて、配置されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の水素パシベーション方法。
【請求項7】
前記ノズルから放出されるプラズマ噴射を、基板上に存在する半導体層に対して、5°から90°の角度で偏向させる、請求項1から6までのいずれか1項記載の水素パシベーション方法。
【請求項8】
前記光アークプラズマ源は、0.1体積%から5体積%のHと99.9体積%から95体積%の不活性ガスとを含む混合ガスを使用している、請求項1から7までのいずれか1項記載の水素パシベーション方法。
【請求項9】
前記光アークプラズマ源が使用される際に前記複数の半導体層を加熱する、請求項1から8までのいずれか1項記載の水素パシベーション方法。
【請求項10】
前記ケイ素を含む層は、主として液状のハイドロシランから熱放射もしくは電磁放射を介して形成されたケイ素を含む半導体層である、請求項2から9までのいずれか1項記載の水素パシベーション方法。
【請求項11】
請求項1から9までのいずれか1項記載の複数の半導体層の水素パシベーション方法を使用した半導体層の製造方法
【請求項12】
請求項1から9までのいずれか1項記載の複数の半導体層の水素パシベーション方法を使用した電子製品またはオプトエレクトロニクス製品製造方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の半導体層の水素パシベーション方法、この方法によって製造されるパシベーションされた半導体層、および、半導体層の使用に関する。
【0002】
複数の半導体層は、使用される製造方法に応じて、半導体構造内にいわゆる未結合手(英語:ダングリングボンド)を有する。ただし、これにより半導体特性は劣化しうる。例えば、未結合手を含む複数の半導体層を備えたソーラーセルの場合、光誘導による電荷担体輸送が低下する。半導体特性を改善するため、乃至、未結合手を水素原子によって飽和させるために、特に層の製造後に、半導体層へ水素が導入される。この水素の導入は水素パシベーションと称される。
【0003】
幾つかの文献に、複数の半導体層の水素パシベーション方法が説明されている。
【0004】
文献EP0419693A1には、水素を含む雰囲気中での熱処理によって、ケイ素を水素パシベーションすることが記載されている。ここで、有利には、250℃から500℃の温度が用いられる。ただし、ここに説明されている方法は装置としてきわめて複雑である。
【0005】
文献US5304509Aには、水素イオンビームでまずケイ素基板の後面側が処理され、続いて前面側に電磁ビームが照射されることにより、ケイ素基板が水素パシベーションされることが開示されている。水素イオンビームでの処理後、打ち込まれた水素イオンが基板を通って迅速に拡散し、ビーム照射によって生じた欠陥が相殺される。ここでの欠点は、(カウフマン型イオン源によって形成された)水素イオンビームの使用が基板表面の損傷をまねくということである。このため、水素イオンビームは後面側にしか適用されない。
【0006】
文献EP0264762A1には、パシベーションに適したイオンを導電性材料に作用させるパシベーション方法が説明されている。この場合、重畳された直流電圧を高周波ガス放電プラズマへ作用させて、パシベーションに適したイオンを導電性材料のほうへ加速するために用いられる。このパシベーション方法の利点は、ジオメトリから独立した大面積での基板処理が短い処理時間で可能となることであるが、ただし、特に低圧(水素に対しては7.6・10−4Torr)でのプラズマ形成のために、プロセスにかかる装置のコストが高いという欠点を有する。また、このパシベーション方法は通常閉じた空間で行わなくてはならないので、連続プロセスでの適用は不可能である。
【0007】
US4343830Aには、高圧水素プラズマ(有利には圧力760Torr)が使用される、多結晶ケイ素ソーラーセルのパシベーション方法が説明されている。この方法は、EP0264762A1に記載されている方法に比べて、低圧でのプラズマ形成が不要であるという利点を有するものの、使用される高圧水素プラズマにきわめて大きな装置コストがかかるという欠点を有している。なぜなら、高圧水素プラズマの形成に対して、通常、無線周波数発生器およびインピーダンスユニットを使用しなければならないからである。
【0008】
US6130397B1には、複数の薄膜を、誘導結合で形成されたプラズマによって処理する方法が記載されているが、この方法は装置的にきわめて複雑である。また、ここに記載されている方法は、複数の半導体層の良好な水素パシベーションには適さない。
【0009】
対して、本発明の課題は、従来技術の欠点を回避しつつ、特に装置的にあまり複雑でない複数の半導体層の水素パシベーション方法を提供することである。ここでは、基板ないしその上に設けられる複数の半導体層の損傷を防止でき、連続的プロセスで適用可能かつ良好なパシベーションを形成できることが望ましい。
【0010】
この課題は、本発明の複数の半導体層の水素パシベーション方法において、光アークプラズマ源を使用してパシベーションを行うことにより解決される。
【0011】
本発明の方法により、上述した課題が解決されることはもちろん、所定の雰囲気圧のもとでプロセスを適用でき、きわめて経済的であるという利点が得られる。
【0012】
本発明における複数の半導体層の水素パシベーション方法とは、欠陥箇所に位置する上述した未結合手を飽和させる方法であると理解されたい。本発明の方法では、水素原子が形成され、半導体層表面および半導体層内の各欠陥箇所に輸送されて、これによって1つまたは複数の未結合手が飽和される。水素パシベーションの有効性は、例えばソーラーセルに対して、パシベーションが行われる前の時点に比べて光誘導による電荷担体輸送が増大することにより、測定可能となる。一般に、水素パシベーションは、赤外線分光分析でそれぞれの半導体のバンドの変化により(ケイ素層に対しては2000cm−1での特徴的なバンドの変化により)、検査可能となる。
【0013】
半導体層とは、有利にはSi,Ge,α‐Sn,C,B,Se,Teおよびこれらの混合物の群から選択された少なくとも1つの元素半導体を含むかもしくはこうした元素半導体から成る層であり、および/または、特に、SiGe,SiCなどのIV族−IV族半導体、または、GaAs,GaSb,GaP,InAs,InSb,InP,InN,GaN,AlN,AlGaAs,InGaNなどのIII族−V族半導体、または、InSnO,InO,ZnOなどの酸化物半導体、ZnS,ZnSe,ZnTeなどのII族−VI族半導体、または、GaS,GaSe,GaTe,InS,InSe,InTeなどのIII族−VI族半導体、または、CuInSe,CuInGaSe,CuInS,CuInGaSなどのI族−III族−VI族半導体の群またはこれらの混合物の群から選択された少なくとも1つの化合物半導体を含むかもしくはこうした化合物半導体から成る層であると理解されたい。
【0014】
有利には、半導体に対して特に良好な水素パシベーションを生じさせるため、パシベーションすべき半導体層を、ケイ素を含む層、すなわち、ほぼ純粋な半導体ケイ素層とすると良い。また、ケイ素を含む化合物半導体層またはケイ素をベースとしてさらにドープ物質を含む層を用いることもできる。
【0015】
特に有利には、本発明の方法により、相応の複数の層に対して、各半導体層の特に高度なパシベーションひいては特に良好な電気的特性を達成するために、ケイ素を含む半導体層を、主として液状のハイドロシランから熱放射もしくは電磁放射によって製造されたケイ素層とすると良い。
【0016】
本発明で使用される光アークプラズマ源は、2つの電極間の充分に高い電位差での自己ガス放電によりプラズマを形成する源である。ここで、使用されるガスは少なくとも1つの水素源を有する。相応のプラズマは3000K以下の温度を有する。
【0017】
有利には、使用可能な光アークプラズマ源は、本来の反応領域の外側で光アークプラズマの形成が行われ、その後、大きな流束を有するプラズマが処理すべき基板の表面へ向かって迅速に吹き付けられる際に、プラズマ形成が基板による影響を受けず、高いプロセス確実性が得られるようにするために、45Aより小さい電流強度での高圧ガス放電によりプラズマを形成する源である。
【0018】
この場合、高圧ガス放電とは、0.5barから8barの圧力、有利には、1barから5barの圧力でのガス放電であると理解されたい。
【0019】
特に有利には、高圧ガス放電は、電流強度0.1Aから44Aまでの直流電流、有利には1.5Aから3Aまでの直流電流で行われる。このようにして形成されたプラズマは、無電位であって、放電に起因する表面の損傷が生じないという利点を有する。また、基板が反対極性端とならないので、表面への異種金属の入り込みも発生しない。
【0020】
放電は、2つの電極間すなわちアノードとカソードとの間で行われる。特に良好なプラズマ形成を達成するために、有利には、カソードを専用に構成することができる。
【0021】
また、表面の損傷を回避するために、有利には、小さな電流強度が用いられる。なお、低い電流強度での利用に適したカソードの形態が図1に示されている。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】低い電流強度での利用に適したカソードの形態を示す図である。
【0023】
有利には、プラズマ発生器として間接型プラズマ発生器が用いられ、すなわち、光アークがプラズマ発生器内のみに存在する。相応に、間接型プラズマ発生器は、直接型プラズマ形成で生じる基板上の放電によって基板およびその上に存在する半導体層に損傷が生じるのを回避できるという利点を有する。相応に、間接型プラズマ形成によって有利にはパシベーションを行うことができる。放電によって形成される光アークは、ガス流による間接型プラズマ形成において外部へ輸送される。この場合、基板の処理は、有利には、所定の雰囲気圧のもとで行われる。
【0024】
有利には、プラズマ発生器は、15kHzから25kHz、0Vから400V(有利には260Vから300V,特には280V)、2.2Aから3.2Aの矩形電圧、50%−100%のプラズマサイクルで動作する。
【0025】
相応のプラズマは、独国プラズマトリートゲーエムベーハー社の商品名ジェネレータFG3002または独国のディーナーゲーエムベーハー社の商品名プラズマビームなる光アークプラズマ源によって形成される。
【0026】
特に良好な特性を達成するために、本発明の方法の光アークプラズマ源は、有利には、プラズマを発生させるノズルがパシベーションされるべき半導体層に対して50μmから50mmの距離、有利には1mmから30mmの距離、特に有利には3mmから10mmの距離に来るように配置されて使用される。この距離があまりに近接するとエネルギ密度が高くなりすぎて、基板表面が損傷を受けることがある。逆に、この距離があまりに大きくなるとプラズマが小さくなってしまい、小さな作用しか有さなくなるかもしくは全く作用しなくなる。
【0027】
ノズルから生じるプラズマ噴射は、特に良好なパシベーションの形成のために、基板上に設けられた半導体層に対して、5°から90°の角度、有利には80°から90°の角度、特に有利には85°から90°の角度に偏向されている(最後のケースでは、平面状基板の表面に対してほぼ垂直となる)。
【0028】
光アークプラズマ源は、プラズマを発生させるノズルを有する。光アークプラズマ源のノズルとして、尖ノズル、平坦ノズルもしくは回転ノズルが適している。有利には尖ノズルが用いられ、これにより点状の高いエネルギ密度が達成されるという利点が得られる。
【0029】
特に良好なパシベーションは、時間単位当たりの半導体層の処理区間として規定される処理速度が、処理幅1mmから15mmに対して0.1mm/sから500mm/sである場合、上述したノズルから処理すべき半導体層までの距離で達成される。処理すべき半導体表面ごとに、熱処理およびパシベーションが加速される。処理速度を高めるために、複数のプラズマノズルを順次に切り換えることができる。
【0030】
通常の方法では、良好なパシベーションを達成するためのプラズマノズルの処理幅は0.25mmから20mm、特に有利には1mmから5mmである。
【0031】
光アークプラズマ形成のために使用されるガスは少なくとも1つの水素源を有する。ここで、驚くべきことに、光アークプラズマ源の純粋な水素による動作は(プラズマ点弧の際に自動的に爆発にいたる危険があるという欠点のために)不要であることが判明した。特に良好かつ確実な水素パシベーションは、0.1体積%から5体積%のHと99.9体積%から95体積%の不活性ガスとを含む混合ガス、有利には0.5体積%から2体積%のHと99.5体積%から99体積%の不活性ガスとを含む混合ガスを使用するものである。
【0032】
不活性ガスとして、水素に対して、1つまたは複数の不活性ガス、特に、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノンまたはラドンなどのガスが用いられる。ただし、良好な結果は、唯一の不活性ガスが使用される場合に得られる。特に有利な不活性ガスとしてアルゴンが用いられる。
【0033】
この場合、使用されるガスの選択は、直接に、プラズマの温度に直接に影響を与え、種々の強さで基板およびその上の半導体層が加熱されることになる。基板およびその上に設けられる半導体層があまり強く加熱されると半導体層内に欠陥が生じることがあるので、プラズマ形成に使用される混合ガスは、プラズマ形成に対する別のパラメータに関連して300℃から500℃まで、有利には350℃から450℃までのプラズマ温度が生じるように選択される。
【0034】
本発明の方法は、有利には、所定の雰囲気圧のもとで実行される。
【0035】
プラズマパシベーションの際の基板およびその上に設けられる半導体層への負荷を最小化するために、有利には水素パシベーションが行われ、パシベーションされるべき半導体層が光アークプラズマ源の使用時に付加的に加熱される。基本的には、炉、加熱ローラ、ヒータプレート、赤外線発生器もしくはマイクロ波発生器その他を使用することにより、熱処理が行われる。特に有利には、当該熱処理は、コストが最小となるよう、ヒータプレートもしくは加熱ローラを用いたロールツーロールプロセスにより行われる。
【0036】
特に良好な水素パシベーションを達成するために、光アークプラズマ源を使用する際、半導体層は150℃から500℃の温度、有利には200℃から400℃の温度へ加熱される。
【0037】
本発明の方法により、上下方向に積層された複数の半導体層を同時に処理することもできる。例えば、種々のドープ率(p/nドープ濃度)を有する複数の半導体層、または、非ドープの複数の半導体層を、本発明の方法によって同時にパシベーションすることができる。ここで、本発明の方法は、上下方向に積層された、それぞれ10nmから3μmの厚さを有する複数の層をパシベーションするのに適している。有利には、層厚さは10nmから60nmまで、200nmから300nmまで、1μmから2μmまでである。
【0038】
さらに、本発明は、上述した方法にしたがって製造されるパシベーションされた半導体層と、電子製品もしくはオプトエレクトロニクス製品の製造のための使用とを対象としている。
【0039】
以下に本発明の実施例を説明する。実施例は本発明の対象となる発明であるが、本発明を限定するものではない。
【0040】
実施例
液体のハイドロシラン混合ガスを使用したスピンコーティングプロセスにより110nm厚さのケイ素層を形成してコーティングされたSiOウェハがヒータプレート上で400℃まで加熱される。所望の温度に達した後、ウェハは、上方から垂直に6mmの距離で導入されるプラズマジェット(プラズマトリートゲーエムベーハー社のFG3002,1.5体積%の水素/アルゴン、プラズマユニットでの予圧4bar)により、30秒間にわたって処理される。
【0041】
処理後、ウェハはヒータプレートから取り出され、FT‐IRにより測定される。ウェハのFT‐IRスペクトルは、処理されたウェハについて、2000cm−1の波数でのピーク上昇と2090cm−1の波数でのピーク低下とを示した。これらのスペクトルは半導体への水素堆積を裏づけるものである。
図1