特許第6066095号(P6066095)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6066095
(24)【登録日】2017年1月6日
(45)【発行日】2017年1月25日
(54)【発明の名称】外科用照準デバイス
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/56 20060101AFI20170116BHJP
【FI】
   A61B17/56
【請求項の数】16
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-551404(P2013-551404)
(86)(22)【出願日】2012年1月29日
(65)【公表番号】特表2014-511203(P2014-511203A)
(43)【公表日】2014年5月15日
(86)【国際出願番号】US2012023055
(87)【国際公開番号】WO2012103535
(87)【国際公開日】20120802
【審査請求日】2015年1月7日
(31)【優先権主張番号】13/016,081
(32)【優先日】2011年1月28日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】504048135
【氏名又は名称】スミス アンド ネフュー インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】SMITH & NEPHEW,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】グラハム・スミス
【審査官】 沼田 規好
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第06120511(US,A)
【文献】 米国特許第04722331(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0191247(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用照準デバイスであって、
長尺アームの近位端部に結合されたハンドルであって、前記長尺アームはさらに遠位端部を有するハンドルと、
ヒンジ軸線を中心とする回転可能な連結のために前記遠位端部に対して照準体を取り付けるためのヒンジと、を具備し、
前記照準体は、長尺な照準体チップと照準体ポイントとを有し、前記照準体は、前記ヒンジから前記照準体チップの遠位端部に存在し、前記照準体チップは近位端部において前記ヒンジを介して前記アームに結合されており、
前記ヒンジは、前記ヒンジの回転によって規定される軸線を中心とする、ある度合の回転で前記照準体を固定するよう構成されており、前記軸線は前記照準体ポイントを通り、
前記照準体が、前記ヒンジ軸線に並行して延在しており
前記長尺なアームは円弧状セクションおよび直線状セクションを有し、前記ヒンジは、前記円弧状セクションから遠位で前記直線状セクションに対して前記照準体を固定している、
ことを特徴とする外科用照準デバイス。
【請求項2】
前記ハンドルにおける孔と、
前記ハンドルにおける孔を経てスライド移動可能な挿入ガイドと、をさらに具備し、前記孔は前記照準体ポイントに向って延びる挿入軸線によって規定されることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記ヒンジ軸線および挿入軸線は、外科的エントリーのための前記挿入軸線に沿った最適挿入ポイントを表す配置ポイントを規定し、前記アームの前記照準体ポイントは前記配置ポイントに配置されることを特徴とする請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記ヒンジ軸線および挿入軸線の交点は前記配置ポイントを規定し、前記最適挿入ポイントは、前記挿入軸線が前記挿入軸線上にあり、前記ヒンジ軸線は前記挿入軸線に対して直交することを特徴とする請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記ヒンジ軸線は固定スクリューによって規定され、前記回転可能な連結は、前記固定スクリューによって規定される軸線を中心としたものであり、回転の程度は前記固定スクリューによって固定可能であることを特徴とする請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
記照準体ポイントは、前記円弧状セクションの円弧を規定する円の中心によって規定されることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記ハンドルは前記円弧状セクションに対応したスロットを有し、前記円弧状セクションは、前記照準体ポイント対する円弧状動作のために前記ハンドルの前記スロットとスライド可能に係合することを特徴とする請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記ハンドルの孔と、
前記ハンドルの前記孔を通ってスライド移動可能な挿入ガイドと、をさらに具備し、前記孔は前記照準体ポイントを経て延びる挿入軸線によって規定されることを特徴とする請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記スロットは、前記挿入ガイドに対して前記照準体チップを固定するために、前記スロット内で前記円弧状セクションを摩擦によって固定することを特徴とする請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記挿入ガイドはチップに係合エッジを有しており、かつ、前記最適挿入ポイントに向かって前記挿入軸線に沿って配置可能であり、前記最適挿入ポイントは前記挿入ガイドの前記係合エッジからの穿削に対応することを特徴とする請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
外科的照準デバイスであって、
円弧を規定するスロットを有するハンドルと、
円弧状セクションおよび直線状セクションを有するアームであって、前記円弧状セクションは前記ハンドルのスロットとスライド可能に係合しているアームと、
ヒンジ軸線を中心とする前記直線状セクションとの回転可能な連結のために前記円弧状セクションから遠位で前記直線状セクションに対して照準体を固定するヒンジと、を具備し、
前記照準体は、長尺な照準体チップと照準体ポイントとを有し、前記照準体ポイントは前記ヒンジから前記照準体チップの遠位端に存在し、前記照準体チップは近位端において前記ヒンジを介して前記直線状セクションに対して連結されており、
前記ヒンジはある度合の回転で前記照準体を固定するよう構成されており、前記度合の回転は、前記ヒンジによって規定されると共に前記照準体ポイントを通過する軸線を中心としたものであり、
前記照準体ポイントは、前記円弧状セクションがスライド可能に係合する前記ハンドルの前記円弧を規定する円の中心によって規定され、
前記照準体が、前記ヒンジ軸線に並行して延在している、
ことを特徴とする外科用照準デバイス。
【請求項12】
前記ヒンジ軸線は前記スロットを通る前記円弧状セクションの動作の範囲にわたって前記照準体ポイントを通過することを特徴とする請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記ハンドルの孔を通ってスライド移動可能な挿入ガイドをさらに含み、前記孔は前記円弧によって規定される円の中心に向って延びる挿入軸線を規定していることを特徴とする請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
前記挿入軸線は前記照準体ポイントを通過し、前記挿入ガイドは、この挿入ガイドが前記照準体ポイントに向って配置されるとき、前記挿入軸線を中心とする回転のために適合されることを特徴とする請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記ヒンジ軸線および前記挿入軸線は外科的エントリーのために前記挿入軸線の最適挿入ポイントを表す配置ポイントを規定し、前記アームの前記照準体ポイントは前記配置ポイントに配置されることを特徴とする請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記ヒンジ軸線は固定スクリューによって規定され、前記回転可能な連結は前記固定スクリューによって規定される軸線を中心とするものであり、前記回転の度合は前記固定スクリューによって固定可能であることを特徴とする請求項15に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2011年1月28日付け提出の米国特許出願番号第13/016081号に対する優先権を主張するPCT国際特許出願であり、その内容はこの引用によってその全体が本明細書中に組み込まれる。
【0002】
骨および靭帯再建手術は、しばしば靭帯や腱の移植などの結合要素を取り付けるための骨要素に対する穿削だけでなく、関節のためのさまざまな人工的置換および/または取り付けを伴う。特に、前十字靱帯(ACL)を含む再建手術は特に重要になってきている、なぜなら、再建の有効性が患者のその後の運動能力に大きな影響を持つことがあるからである。例えば、プロスポーツ選手に関して、効果的なACL修復は、さもなければキャリアが終わらせる損傷を回復させることができる。同様に、不適切に処置されたACL損傷は、アマチュア運動家にとってさえ、永久的不利益となることがある。
【背景技術】
【0003】
骨要素への機能的、構造的な固定を含む再建手術は、多くの場合、対応する骨の構造的に健全な領域の穿削を伴う。ACL修復では、大腿骨の順行性穿削が、より一般的になってきている。損傷したACLは、多くの場合、膝蓋腱または半腱様筋腱からの移植片で置き換えられる。このような修復は、患者の膝の移植片を移植するのに使用するために脛骨および大腿骨に形成されたトンネルによって促進される。最近の研究は、より正確な配置は、脛骨トンネルを通って大腿骨トンネルを穿削するなどの従来のアプローチによるよりも、そのような順行性大腿穿削によって達成可能であることを示唆している。移植片は、次いで、例えば、干渉スクリューあるいはスクリューポストに連結された縫合糸などの固定手段によってトンネル内で固定することができる。特に大腿骨は、かなり大きな力にさらされる。なぜなら、それは、患者の全重量を負担し、しかも、最大の人間の骨であるので、外科的に添加された構造体から実質的な結合力を受けるための頼りにされることがあるからである。
【0004】
本明細書の形態は、外科あるいは関節鏡手術穿削のための従来手法は、挿入ポイントでの穿削孔の最適な位置決めのためのハンドルおよび挿入ガイドの位置決めを妨げることがある固定照準体に依存しているという観察に部分的に基づいている。最適な配置は、構造的に健全な場所において剛構造体(例えば膝の骨など)と係合しながら、最小限の軟部組織の深さを変位させる穿削孔のためのエントリーポイントを規定する。このような固定された剛照準体を用いた従来アプローチは最適な関節間トンネル配置を実現する機能を妨げる。
【0005】
そうした穿削を伴うACL再建においては、したがって、移植片や人工コネクターなどの構造的外科テザーの取り付けは、大腿骨の構造的に健全な場所で実施されるべきである。本明細書の形態は、(ACL)再建において穿削トンネルを位置決めするべく構成された穿削ガイドを開示している。一般に、関節部位への挿入のために適合された穿削ガイドは穿削出口ポイントを位置決めするが、外科医はエントリー場所を決定するために穿削ガイドのハンドルを操作する。都合の悪いことに、従来の手法は、穿削孔の配置を案内するための穿削ガイドは、照準体アームとハンドルとの固定された関係を有する単一のストレートデザインが穿削のポイントを特定するという点で、万能型であるという欠点を有する。従来のアプローチは、したがって、右膝から左膝を、あるいは個々の患者の骨形態における個々の差異を区別することはなく、これは、穿削のための最適なエントリーポイントを位置決めするために照準体アーム周りで回動させるために穿削ガイドを操作する能力を損なう。従来の機構は、穿削出口点を示すアームに対するヒンジ接続部周りの回転または旋回運動ができない固定照準体を採用する。このような構成は、固定されたガイドを採用することにより、あるいは左右のアプリケーションのための一連の固定角ガイドを採用することによって類似の範囲のアプリケーションを試みようとするが、これは、ある範囲の複数の固定角ガイドの製造が必要になるだけでなく、試行錯誤的な適用に帰着するであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書の形態は、たとえば前十字靭帯(ACL)再建において、大腿骨または脛骨トンネルを位置決めするためにヒンジ式回動ガイドを採用することにより、上述の欠点を実質的に克服する。トンネルの配備のための穿削穴の位置決めは、最小の深さの軟組織(皮膚、筋肉など)を最適に貫通し、その上、大腿骨の十分に堅くかつ構造的に健全な領域内への穿削を行う。ヒンジ式ガイドは、大腿骨上の所望の穿削出口位置での照準体ポイントの配置を可能とする。ハンドルは、穿削位置を示す孔を含み、外科医は、照準体ポイントによって定義された同一の出口位置を維持しながら最適位置に開口部を配置するためにヒンジを中心として回動させることでハンドルを操作することができる。このようにして、最適な穿削場所は、最小軟組織深さの領域へと、そして大腿骨を通る構造的に健全な経路と整列状態でハンドルを配置することによって選択できる。
【0007】
さらに詳しくは、本明細書に開示される外科用照準デバイスは、長尺なアームの近位端部に連結されたハンドル(長尺なアームはさらに遠位端部を有する)と、ヒンジ軸線を中心とする回転連携のために遠位端部に対して照準体を固定するヒンジとを含む。照準体は、長尺な照準体チップおよび照準体ポイントを有し、照準体ポイントはヒンジから照準体チップの遠位端に存在し、かつ、照準体チップは近位端部においてヒンジを介してアームにつながる。ヒンジは、ヒンジ回転によって規定される軸線を中心とするある度合の回転で照準体を固定するよう構成され、これによって軸線は、照準体ポイントがハンドルの孔を経てスライド移動可能な挿入ガイドと整列した状態を維持しながら、ヒンジの回転を通じて照準体ポイントを通過し、ここで孔は、照準体ポイントがヒンジ軸線と挿入軸線との交点に留まったままであるように照準体ポイントに向って延在する挿入軸線を規定する。
【0008】
本発明の上記およびその他の目的は、図面(類似の参照符号は全図を通じて同じ部品を示している)に示すような、本発明の特定の実施形態の以下の説明から明らかとなるであろう。図面は必ずしも正しい縮尺ではなく、本発明の原理を示す際には、その代わりに強調が施されている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本明細書に開示される外科用照準デバイスの側面図である。
図2図1の外科用照準デバイスの斜視図である。
図3図1におけるような外科用照準デバイスの側面図であり、円弧状セクションは部分的に突出させられた状態である。
図4図1の外科用照準デバイスの反対側側面図である。
図5】部分的に突出させられた円弧状セクションと非係合アームとを有する図4の外科用照準デバイスの代替図である。
図6】手術部位に配置された照準体アームの斜視図である。
図7図1のアームの分解図である。
図8図1の外科用照準デバイスを採用した処置手順を示す図である。
図9図1の外科用照準デバイスを採用した処置手順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に開示するのは外科用照準アームの代表的構成および展開である。代表的アレンジメントに関して、大腿骨穿削用の外科用照準デバイスを用いたACL修復が示されている。代替形態では、他の骨格構造への、または軟組織表面への配置が採用され、あるいはガイドワイヤ用の挿入トンネルを穿削するための穿削アプローチが採用されても、されなくてもよい。
【0011】
図1は、円弧106を画定するスロット104を有するハンドル102を含む外科用照準デバイス100の側面図である。ハンドル102は、外科医または他のオペレータによって確実に把持されるように形作られている。アーム110は、円弧状セクション112および直線状セクション114を有する。円弧状セクション112は、矢印116に従って移動するために、ハンドル102のスロット104とスライド可能に係合するような形状となっている。直線状セクション114は、円弧状セクション112から遠位の対向する遠位端部において直線状セクション114に対して照準体130を取り付けるためのヒンジ120を有する。ヒンジ120は、矢印124で示すような、ヒンジ軸線122を中心とする直線状セクション114との回転連携のために照準体130を適合させる。ヒンジ120は、ヒンジ軸線122を中心として、スクリュー126あるいはその他の好適な回転カップリングを介して照準体130を取り付ける。
【0012】
照準体130は、ヒンジ120から延在する長尺な照準体チップ132と、ヒンジ120から照準体チップ132の遠位端部における照準体ポイント134とを含む。照準体チップ132は近位端部においてヒンジ120を介して直線状セクション114とつながる。ハンドル102はさらに、挿入軸線142に沿ったハンドル102の孔144内でのスライド動作のために構成された挿入ガイド140を含む。挿入ガイド140は、歯146が爪148と係合するように挿入ガイド140が挿入ノブ149を介して回動させられた際に、爪148と選択的にラチェット係合するための斜め歯146を有する。挿入軸線142は、ヒンジ軸線122との交点150において照準体ポイント134を通過し、したがって、照準体チップ132は、照準体ポイント134が照準体130の回転124の範囲にわたって挿入軸線142上に配置されるように延在する。
【0013】
アーム110は、矢印116で示す、円弧106によって規定されるようなハンドル102に対する円弧状動作のために適合されている。照準体ポイント134は、それを通って円弧状セクション112がスライド可能に係合するハンドル102の円弧106を規定する円の中心であり、したがって照準体ポイント134は弧状運動116の間、交点150でのそのポジションを保持する。さらに、ヒンジ120は、このヒンジ120によって規定されかつ照準体ポイント134を通過する軸線122を中心とするある度合の回転で、照準体130を固定するよう構成されているので、照準体ポイントは、アーム130および円弧状セクション112の動作を通じて、交差点150に留まる。
【0014】
挿入ガイド140は、以下でさらに説明する、その後のガイドワイヤアクセスのための中空コア(176、図6の下方)を有する。挿入ガイドのテーパー、セレーション、またはチップ141上のその他の好適な係合エッジは、切開ポイントの識別、そして続いて、ガイドワイヤのための挿入ガイドを固定するための骨または他の硬い表面との係合を容易にする。通常、軟組織切開部はチップ141が軟組織と接触する場所でなされ、挿入ガイドは硬質物質(すなわち骨)と出会うまで挿入され、そしてチップは、ガイドワイヤ挿入中の滑りを避けるためのラチェット作用によって促進されて骨と係合する。
【0015】
図2は、図1の外科的照準デバイスの斜視図である。図1および図2を参照すると、ハンドル102は軽量化のための開口部103を含む。挿入ガイド140は、照準体ポイント134へのハンドルの孔144から、ある範囲を経て、挿入軸線142に沿ったガイドワイヤのための穿削孔および/または挿入孔を形成するために照準体ポイント134へと伸長可能である。ピボットノブ127は、回動角度124で示される範囲にわたる、さまざまな程度の回転(回動)においてヒンジ120を固定しかつ解放するためのヒンジスクリュー126(矢印125)を回転させる。円弧状セクション112は固定ノブ113によって固定可能である。
【0016】
図3は、円弧状セクション112が部分的に突出させられた状態での、請求項1に記載の外科用照準デバイスの側面図である。図1および図3を参照すると、円弧状セクション112は部分的に突出させられて、ハンドル102の開口103を露出させている。挿入軸142とヒンジ軸122とは、依然として、照準体ポイント134において交差150しており、これは、アーム110が、中心に照準体ポイント134を備えた円152上の円弧116に沿って移動するからである。
【0017】
図4図1の外科的照準デバイスの対向側側面図である。図1および図4を参照すると、ハンドルの孔144が認識可能であり、挿入ガイド140に対するラチェット動作を実現する斜め歯146を示している。挿入ガイド140の中空コア176は、挿入ガイド140の回転から、または別個の穿削デバイスから形成された挿入トンネル174をガイドワイヤ154(図6下)が通過することを可能とする。
【0018】
図5は、部分的に突出させられた円弧状セクション112と、離脱させられたアーム130とを有している、図4の外科的照準デバイスの代替図である。アーム110の円弧状セクション112の部分的な突出は、部分的にのみ円弧部112によって隠された開口103によって示されている。ヒンジ120は、認識可能な固定スクリュー126のネジ部分によって、離脱状態で示されたアーム130を固定するための固定スクリュー126を採用する。
【0019】
図6は、手術部位に配置された外科デバイス100の斜視図である。上記のように、ACLの修復は、しばしば、挿入ガイド140の中にガイドワイヤ154を通すために大腿骨160および脛骨162の外科的穿削を伴う。図1および図6を参照すると、そうした用途のための外科用照準デバイス100の使用例が示されている。外科医は、大腿骨160上の解剖学的に健全な場所などの手術部位内の目標位置170に照準体ポイント134を配置する。通常、これは、修復される靭帯の事前取り付け部と同じ位置になるが、その他の適当な場所がマークされるか、狙いが付けられてもよい。外科医は、たとえばヒンジノブ127を緩めることによりヒンジ120の固定機構を自由にし、そして、切開ポイントおよび対応する穿削部位172によって規定されるような穿削のために好適な位置へとアーム110およびハンドル102を配置する(切開ポイントは、たいてい、穿削部位172に向う挿入ガイドの挿入のための挿入軸線に沿って軟組織位置を明示することに留意されたい)。挿入ガイド140のチップ141における鋸歯状またはテーパー状エッジは軟組織を通過し、そして骨、軟骨、またはその他の硬質表面で穿削部位172と接触する。チップ141は、挿入によって軟組織を貫通した後に骨表面に係合するように形成されており、それは、例えば、ピラミッド状、鋸歯状、またはテーパー状エッジであってもよい。挿入トンネル174をさらに穿削するために、続いて、挿入ガイド140の中空コア176を通過するガイドワイヤ154から形成されたドリルを使用することができる。
【0020】
図7は、図1のアーム110の分解図であり、円弧状部分112の円弧突出量を測定する目盛りマーキング113、およびアーム110の直線状部分114を照準体130に対して回転可能に取り付けるヒンジの分離状態を示している。
【0021】
図8〜9は、図1の外科用照準デバイスを採用する処置手順を示す。図1および図8図9を参照すると、最適な挿入ポイントを位置特定することは、次のように、標的部位における照準体ポイント134を位置特定し、挿入ガイド140を相応に配置するためのヒンジ120の回動および円弧状セクション110のスライドによってハンドル102を操作することを可能とする。
【0022】
本明細書において開示された外科用照準デバイスを用いて外科穿削するための方法は、ステップ200において、円弧状セクション112が、ステップ201で示すように、その中での円弧状動作のためにハンドル110のスロット104とスライド可能に係合するように、円弧状セクション112および直線状セクション114を有するアームを有するアーム110を配置することにより、穿削孔174を形成するための外科フィールドにおいて円弧106を規定するスロット104を有するハンドルを係合させることを含む。
【0023】
アーム110は、ステップ202で示すように、照準体ポイント134はヒンジ120から照準体チップ132の遠位端部に存在しかつ照準体チップ132は近位端部においてヒンジ120を介して直線状セクション114につながるように、長尺な照準体チップ132および照準体ポイント134を有する照準体110に対して回動可能につながる。
【0024】
オペレータは、ステップ203に示すように、ヒンジ軸線122を中心とする直線状セクション114との回転連携のために円弧状セクション112から遠位で直線状セクション114に対して照準体130を固定するヒンジ120を回動させる。ヒンジ軸線122は、ステップ204で示すように、スロット104を通る円弧状セクション112の運動116の範囲にわたって、照準体134を通過する。照準体ポイント134は、ステップ205で示すように、それを介して円弧状セクション112がスライド係合するハンドルの円弧106を画定する円152の中心によって規定されたままである。外科医またはオペレータは、ステップ206で示すように、回動によって、挿入経路を規定する軸線142に沿って配置ポイント170において照準体チップ134を配置する。ヒンジ120は、ある度合の回転124で、照準体130を固定するように構成され、この度合の回転124は、ステップ207で示すように、ヒンジ120によって規定されかつ照準体ポイント134を通過する軸線122を中心としたものである。ヒンジ軸線122は、固定機構によって規定され、回転連携124はこの固定機構によって規定される軸線122を中心としたものであり、かつ、上記度合の回転124は、ステップ208に示すように、固定機構により固定可能である。例示的な構成では、固定機構は、固定スクリュー126およびノブ127によって実現されるが、代替的な固定装置を用いることも可能である。
【0025】
オペレータまたは外科医は、挿入ガイド140がハンドル110の孔144を通ってスライド動作可能であるように挿入ガイド140を配置する。孔144は、ステップ209で示すように、円弧106によって規定される円152の中心に向かって延びる挿入軸142を規定する。これを含むのがステップ210であり、ここでは、挿入ガイド140が照準体ポイント134に向かって配置されるとき、孔144の軸線は照準体ポイント134を通過する。これは、挿入ガイド140のチップ141におけるエッジによって、最適な挿入ポイント172をマーキングしかつ固定することを可能とする。最適な挿入ポイント172は、挿入ガイド140が骨と出会う挿入軸線上に位置し、かつ、チップ141のエッジは、ガイドワイヤ154を挿入するために骨に対する挿入ガイド140の固定を可能とする。ヒンジ軸122および挿入軸142は、したがって、外科的エントリーのために挿入軸線142上の最適挿入ポイントを表す配置ポイント170を規定し、ここで、ステップ211で示すように、アームの照準体ポイント134は配置ポイント172(目標位置)に配置される。
【0026】
本発明について、その好ましい実施形態を参照して詳しく図示説明してきたが、特許請求の範囲の記載によって規定される本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく形態および細部におけるさまざまな変更をなし得ることは当業者にとって明白である。そのような変形は本発明の範囲に含まれることが意図される。このように、本発明の実施形態の上記の説明は限定を意図しておらず、むしろ完全な広がりは特許請求の範囲の記載によって規定される。
【符号の説明】
【0027】
100 外科用照準デバイス
102 ハンドル
103 開口部
104 スロット
106 円弧
110 アーム
112 円弧状セクション
114 直線状セクション
122 ヒンジ軸線
126 スクリュー
130 照準体
132 照準体チップ
134 照準体ポイント
140 挿入ガイド
142 挿入軸線
144 孔
146 歯
148 爪
149 挿入ノブ
150 交点
152 円
154 ガイドワイヤ
160 大腿骨
162 脛骨
170 目標位置
172 穿削部位
174 挿入トンネル
176 中空コア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9