(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1または請求項2または請求項3記載の発明において、前記逆転機構(20)の逆転入力プーリ(45)を取付けた軸(46)と逆転出力プーリ(52)を取付けた軸(51)には、入力ベルト(48)に当接するテンションクラッチプーリ(57A)と出力ベルト(54)に当接するテンションプーリ(57)との各テンションアーム(58)の基部を回動自在に夫々取付けたコンバイン。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記公知例のうち、前者のものは、搬送エレベータの左右両側に伝動経路を設けているので、構造が複雑になり、メンテナンス作業が面倒になり、また、機体の左右幅が大きくなるという課題がある。
前記公知例のうち、後者のものは、搬送エレベータの左側に正逆転の両方の伝動機構を設けているので、未刈り穀稈の押し倒しや機外障害物との接触による逆転機構の破損という課題がある。
本願は、逆転機構の構成を工夫し、機体幅を大きくせずに逆転機構をコンパクトに配置すると共に、逆転機構の破損防止・メンテナンス容易を図ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明では、走行装置2の前方に刈取装置4を設け、走行装置2の上方には脱穀装置3を設け、脱穀装置3の側部にグレンタンク5
を設け、グレンタンク5の前方に操縦部6を設け、エンジン22の回転動力
を刈取装置4を正転駆動する伝動経路の途中から分岐して、エンジン22からの回転方向を逆転させて刈取装置4へ伝達する逆転機構20を設け、該逆転機構20は、操縦部6側の脱穀装置3の前側部分を反操縦部6側に切り欠いて形成した切欠空間40に配置し
、前記逆転機構20は、前記脱穀装置3の前板に設けた扱胴入力軸33と前記刈取装置4へ回転伝達する駆動軸23の間の伝動経路中に設け、前記扱胴入力軸33に前記エンジン22の回転動力を入力する中間プーリ35と前記エンジン22の回転動力を前記逆転機構20へ伝達する中間プーリ47とを設け、逆転機構20からの出力を前記刈取装置4の駆動軸23に入力する逆転プーリ53を前記駆動軸23の操縦部6側に設け、前記逆転機構20は、横軸心の一対の逆転入力プーリ45および逆転出力プーリ52と、横軸心の一対の逆転入力歯車49および逆転出力歯車50を上下に配置して構成し、前記逆転入力プーリ45と逆転出力プーリ52と、前記逆転入力歯車49と逆転出力歯車50との夫々は同一の部材により形成し、前記逆転入力プーリ45と逆転入力歯車49とを同一の軸46により、前記逆転出力プーリ52と逆転出力歯車50とを同一の軸51により夫々逆転機構ケース43に取付けると共に、該逆転機構ケース43は脱穀装置3に取付け、前記逆転入力歯車49と逆転出力歯車50の外径は前記逆転入力プーリ45と逆転出力プーリ52の外径よりも大きく形成し、前記逆転入力プーリ45および逆転出力プーリ52と逆転入力歯車49および逆転出力歯車50とは、逆転入力プーリ45および逆転出力プーリ52を逆転入力歯車49および逆転出力歯車50の操縦部6側に配置すると共に、逆転入力プーリ45と逆転出力プーリ52とは正面視同一ライン状に配置し、前記逆転機構20の逆転入力プーリ45と前記扱胴入力軸33の中間プーリ47とに入力ベルト48を掛け回し、逆転機構20の逆転出力プーリ52と前記駆動軸23に設けた逆転プーリ53とに出力ベルト54を掛け回し、前記逆転機構20の入力側となる入力ベルト48に接離するテンションクラッチプーリ57Aを設け、該テンションクラッチプーリ57Aは刈取作業中は切りとして逆転機構20を非作動状態とする構成とし、前記扱胴入力軸33に設けたプーリ47と、前記駆動軸23に設けたプーリ53と、エンジン22の回転を前記扱胴入力軸33に伝達する中間プーリ28とを、正面視において、前記切欠空間40の左右方向の幅内に配置し、前記扱胴入力軸33と前記駆動軸23とを前記前板よりも前側に配置し、前記逆転機構20と前記プーリ28とを前記前板よりも後側に配置し、前記中間プーリ35は前記中間プーリ47よりも操縦部6側に配置したコンバインとしたものである。
請求項2記載の発明では、
前記切欠空間40は、前記脱穀装置3の扱室の左右幅を脱穀装置3の選別部41の左右幅よりも狭く形成して前記扱室の前側の側方に形成したコンバインとしたものである。
請求項3記載の発明では、
前記扱胴入力軸33は前記駆動軸23の上方に設け、前記逆転入力プーリ45は前記逆転出力プーリ52の上方に設けたコンバインとしたものである。
請求項4記載の発明では、前記逆転機構20の逆転入力プーリ45を取付けた軸46と逆転出力プーリ52を取付けた軸51には、入力ベルト48
に当接するテンションクラッチプーリ57Aと出力ベルト54に当接するテンションプーリ57
との各テンションアーム58の基部を回動自在に夫々取付けたコンバインとしたものである。
請求項5記載の発明では、前記逆転機構20の軸46と軸51は連結部材66により連結し、該連結部材66は前記
逆転入力プーリ45および逆転出力プーリ52の操縦部6側に設けたコンバインとしたものである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1記載の発明では、逆転機構20を、操縦部6側の脱穀装置3の前側部分の切欠空間40に配置しているので、機体幅を大きくせずに逆転機構20をコンパクトに配置できると共に、逆転機構20の破損防止でき、また、メンテナンス作業を容易にすることができ、
扱胴軸33と駆動軸23の間の伝動経路中に、逆転機構20を設けているので、逆転機構20自体をコンパクトに配置できると共に、脱穀装置3の前側部分の切欠空間40に配置した逆転機構20の入出力に伴う伝動機構も小さく省スペースで設置でき、逆転機構20およびエンジン22から逆転機構20への伝動経路を正面視において操縦部6と脱穀装置3との間にコンパクトに配置でき、逆転機構20の取付けおよびメンテナンスを容易にでき、逆転機構20の作動の入切構成を簡素にできると共に、刈取装置4を逆転させる必要がない通常の刈取作業中では、クラッチプーリ57Aを切りにすれば、逆転機構20を非作動状態とすることができ、耐久性を向上させることができる。
請求項2の発明では、
脱穀装置3の扱室の左右幅を脱穀装置3の選別部41の左右幅よりも狭く形成して前記扱室の前側の側方に、切欠空間40を配置しているので、合理的な構成とすることができる。
請求項3の発明では、
扱胴入力軸33は前記駆動軸23の上方に設け、前記逆転入力プーリ45は前記逆転出力プーリ52の上方に設けているので、逆転機構20および逆転機構20の入出力に伴う伝動機構も上下方向にコンパクトに設置できる。
請求項
4の発明では、逆転機構20の入力ベルト48と出力ベルト54とのテンション機構を簡素に構成できる。
請求項
5の発明では、逆転機構20の軸46と軸51とを連結部材66により連結しているので、強固に支持でき、逆転機構20の作動を安定させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施形態を図面により説明すると、1は機体フレ−ム、2は機体フレ−ム1の下方位置に設けた走行装置、3は機体フレ−ム1の上方位置に設けた脱穀装置、4は機体フレ−ム1の前方に設けた刈取装置、5は前記脱穀装置3の側部に設けた該脱穀装置3より取出された穀物を一時貯留するグレンタンク、6は操縦部である(
図1)。
刈取装置4は、左右側板7と、後述するオーガ8の下方に位置する底板9と、左右の側板7と底板9とを連結するように設けた後板10により構成したテーブル11に、リール12と、刈刃13と前記オーガ8を設けて構成し、テーブル11には搬送エレベーター14の先端を取付け、搬送エレベーター14の基部は脱穀装置3の脱穀室に接続する。
機体所定位置には、刈取装置4の駆動を逆転させる逆転機構20を設ける。
即ち、オーガ8等に詰まりが発生したときに、刈取装置4を逆転させられると、メンテナンスが容易になるので、逆転機構20を設けている。
そのため、刈取装置4を逆転させることができ、メンテナンスが容易になる。
【0009】
逆転機構20は、刈取装置4の刈取入力プーリ21に伝達する回転を逆転させるものであるから、エンジン22から刈取入力プーリ21へ至る伝動経路は任意であり、自脱型の刈取装置4の場合の刈取入力プーリ21に伝達する回転を逆転させるものであってもよい。
以下、一例として、エンジン22の駆動を搬送エレベーター14の刈取入力プーリ21に回転を伝達する構成で説明し、刈取入力プーリ21は搬送エレベーター14の駆動軸23に設けている。
図5〜
図10に示したように、24は駆動軸23の軸受(
図7)、25はエンジン22の出力プーリ、26は中間プーリ、27はベルト、27Aは脱穀クラッチ、28は中間プーリ、29は脱穀装置3の扱胴30の扱胴軸31にエンジン22の回転を伝達するギヤボックス32の扱胴入力軸33に設けた脱穀入力プーリ、34は中間プーリ28と脱穀入力プーリ29の間のベルト、35は中間プーリ、36は中間プーリ35と刈取入力プーリ21の間のベルトである。
したがって、エンジン22の駆動が出力プーリ25と中間プーリ26と脱穀入力プーリ29により扱胴入力軸33に伝達され、扱胴入力軸33の回転が中間プーリ35とベルト36を介して刈取装置4に伝動される。
【0010】
逆転機構20は脱穀装置3の前板に設けたギヤボックス32に軸装した扱胴入力軸33と駆動軸23の間の伝動経路中に設ける。
そのため、逆転機構20のメンテナンスを容易にする。
操縦部6側の脱穀装置3の前側部分を平面視において、切欠空間40を形成し、切欠空間40に前記逆転機構20を配置する(
図2)。
そのため、機体幅を大きくすることなく逆転機構20を配置できる。
逆転機構20は、脱穀装置3の選別部41よりも狭い部分の操縦部6側の脱穀装置3の前側部分に設けた切欠空間40内に配置する。
そのため、機体幅を大きくすることなく逆転機構20を配置できる。
即ち、図示は省略するが、選別部41の前端部は扱室(図示省略)よりも後方に位置していること、扱室の左右幅は選別部41の左右幅よりも狭いことから、脱穀装置3の前側部分に扱室を設け、扱室の前側部分に切欠空間40を形成し、空間を有効利用して、逆転機構20を合理的に配置している。
【0011】
前記逆転機構20は、逆転機構ケース43に後述する歯車等を設けてアッシー部材44として取付け可能に構成する。
そのため、逆転機構20の取付を容易にする。
逆転機構20は、
図6,
図8に示したように、逆転機構ケース43に逆転入力プーリ45を軸46により取付け、逆転入力プーリ45には扱胴入力軸33に別途設けた中間プーリ47との間に入力ベルト48を掛け回す。
軸46には同軸上に別途逆転入力歯車49を設け、逆転入力歯車49には逆転出力歯車50を噛み合わせ、逆転出力歯車50は逆転機構ケース43に設けた軸51に固定する。軸51には別途逆転出力プーリ52を設け、逆転出力プーリ52には駆動軸23に設けた逆転プーリ53との間に出力ベルト54を掛け回す。
そのため、逆転機構20は、逆転機構ケース43に一対の逆転入力プーリ45および逆転出力プーリ52と逆転入力歯車49および逆転出力歯車50を軸46と軸51により取付けて前記アッシー部材44として構成しており、取付を容易にする。
【0012】
また、駆動軸23には中間プーリ26と脱穀入力プーリ29との間のベルト34に当接して駆動軸23に対して自由回転するルーズプーリ55を設ける。
そのため、駆動軸23をベルト34のベルトラインの内側に入り込ませてコンパクトに配置しながらも、テンションプーリにより緊張したベルト34の後部が駆動軸23に接触するのを防止できる。
逆転機構20の一対の逆転入力プーリ45および逆転出力プーリ52と逆転入力歯車49および逆転出力歯車50は、夫々同一の部材により形成する。
そのため、誤組を回避できるだけでなく、コスト削減もできる。
逆転機構20の逆転入力プーリ45および逆転出力プーリ52と逆転入力歯車49および逆転出力歯車50とは、逆転入力プーリ45および逆転出力プーリ52を逆転入力歯車49および逆転出力歯車50の外側に配置する。
そのため、逆転入力プーリ45および逆転出力プーリ52の交換作業を容易にし、点検を含めたメンテナンス作業を容易にする。
【0013】
逆転機構20の逆転入力プーリ45および逆転出力プーリ52の外径よりも逆転入力歯車49および逆転出力歯車50の外径を大きく構成する。
そのため、逆転入力歯車49および逆転出力歯車50の噛み合わせを確実にする。
図6は、作図の都合上展開させて示しているが、逆転入力プーリ45と逆転出力プーリ52は同じベルトラインに配置する(
図8)。
そのため、逆転機構20の左右幅を狭くして、逆転機構20の小型が図れる。
逆転機構20の軸46と軸51には入力ベルト48と出力ベルト54に当接するテンションプーリ57のテンションアーム58の基部を回動自在に取付ける。
そのため、逆転機構20の逆転機構ケース43と軸46と軸51とを、逆転機構20のテンション機構の取付支持部材として兼用することができ、部品点数を削減できる。
【0014】
この場合、2個のテンションプーリ57のうち入力側のテンションプーリ57をクラッチプーリ57Aとして入力ベルト48に接離自在とし、出力側の出力ベルト54に当接するテンションプーリ57は常時当接状態とする。
そのため、通常の刈取作業中は、刈取装置4を逆転させる必要がなく、クラッチプーリ57Aを切りにすれば、逆転機構20を非作動状態とすることができ、耐久性を向上させられる。
また、逆転機構20の逆転入力プーリ45および逆転出力プーリ52を逆転入力歯車49および逆転出力歯車50は、刈取作業中には回転停止しているので、安全対策上も好適である。
また、テンションプーリ57のテンションバネ60のテンションロッド61の受部62を右側版63に設ける。
そのため、逆転機構20のテンション機構を簡単に構成できる。
しかして、逆転機構20の軸46と軸51は連結部材66により連結する。
そのため、逆転機構20の逆転入力プーリ45および逆転出力プーリ52と逆転入力歯車49および逆転出力歯車50とを強固に支持する。
【0015】
連結部材66は、板部材により形成し、連結部材66に設けた取付孔(図示省略)を軸46と軸51に挿通させて取付ける。
そのため、取付を容易にする。
連結部材66にはベルトストッパ68を設ける(
図8)。
そのため、逆転入力プーリ45と中間プーリ47との間の入力ベルト48の外れを防止する。
前記脱穀装置3のギヤボックス32には、刈取入力プーリ21と中間プーリ35との間のベルト36に当接するクラッチプーリ(刈取正転入切クラッチ)70のクラッチアーム71を取付けるステー72を設け、ステー72には中間プーリ47と逆転入力プーリ45の間の入力ベルト48の外れを防止するベルトストッパ75を設ける(
図10)。
そのため、扱胴入力軸33から逆転機構20への伝動経路中の入力ベルト48の外れを防止するベルトストッパ75の取付構成を簡素にする。
【0016】
また、逆転機構20に回転を入力する入力ベルト48(中間プーリ47)は、刈取装置4に回転を入力するベルト36(中間プーリ35)の外側に配置する。
そのため、入力ベルト48のメンテナンスが容易になる。
また、刈取装置4に回転を入力するベルト36は、逆転機構20に回転を入力する入力ベルト48の外側に配置する。
そのため、ベルト36のメンテナンスが容易になる。
しかして、操縦部6の運転席80の上方にはサンバイザー81を設け、サンバイザー81は左右一対の支持杆82の基部をグレンタンク5に設けた左右一対の取付部材83に回動自在に取付け、左右の取付部材83のうち内側の取付部材83は外側の取付部材83に比し前後幅を小さくする。
そのため、グレンタンク5を後部の縦支点軸(図示省略)中心に外側回動させてオープンさせるとき、グレンタンク5と操縦部6との干渉を防止することができる。
【0017】
(実施形態の作用)
機体を走行させ、刈取装置4が刈り取った圃場の穀稈を脱穀装置3の脱穀室に供給して脱穀する。
機体所定位置には、刈取装置4の駆動を逆転させる逆転機構20を設けているので、逆転機構20により刈取装置4を逆転させることができ、メンテナンスが容易になる。
逆転機構20は脱穀装置3の前板に設けたギヤボックス32に軸装した扱胴入力軸33と駆動軸23の間の伝動経路中に設けているので、逆転機構20のメンテナンスを容易にする。
逆転機構20は、操縦部6側の脱穀装置3の前側部分を反操縦部6側に切り欠いて形成した切欠空間40に配置しているので、機体幅を大きくすることなく逆転機構20を配置できる。
【0018】
また、逆転機構20は、脱穀装置3の選別部41よりも狭い部分の操縦部6側の脱穀装置3の前側部分に設けた切欠空間40内に配置しているので、機体幅を大きくすることなく逆転機構20を配置できる。
逆転機構20の逆転入力プーリ45と逆転出力プーリ52を脱穀装置3の右側に設け、扱胴入力軸33と駆動軸23の右側に設けた中間プーリ47および逆転プーリ53と入力ベルト48および出力ベルト54で伝動する構成としているので、逆転機構20への伝動構成を脱穀装置3の右側に配置できる。
したがって、逆転機構20を、操縦部6側の脱穀装置3の前側部分の切欠空間40に配置しているので、機体幅を大きくせずに逆転機構20をコンパクトに配置できると共に、逆転機構20の破損防止でき、また、メンテナンス作業を容易にすることができる。
逆転機構20は逆転機構ケース43に歯車等を設けてアッシー部材44として構成しているので、逆転機構20の取付を容易にする。
【0019】
逆転機構20は、逆転機構ケース43に一対の逆転入力プーリ45および逆転出力プーリ52と逆転入力歯車49および逆転出力歯車50を軸46と軸51により取付けてアッシー部材44として構成しているので、取付を容易にする。
逆転機構20は、逆転機構ケース43に逆転入力プーリ45を軸46により取付け、逆転入力プーリ45には扱胴入力軸33に別途設けた中間プーリ47との間に入力ベルト48を掛け回し、軸46には別途逆転入力歯車49を設け、逆転入力歯車49には逆転出力歯車50を噛み合わせ、逆転出力歯車50は逆転機構ケース43に設けた軸51に固定し、軸51には別途逆転出力プーリ52を設け、逆転出力プーリ52には駆動軸23に設けた逆転プーリ53との間に出力ベルト54を掛け回しているので、アッシー部材44として簡素に構成することができ、取付を容易にする。
【0020】
逆転機構20の一対の逆転入力プーリ45および逆転出力プーリ52と逆転入力歯車49および逆転出力歯車50は、夫々同一の部材により形成しているので、誤組を回避できるだけでなく、コスト削減もできる。
逆転機構20の逆転入力プーリ45および逆転出力プーリ52と逆転入力歯車49および逆転出力歯車50とは、逆転入力プーリ45および逆転出力プーリ52を逆転入力歯車49および逆転出力歯車50の外側に配置しているので、逆転入力プーリ45および逆転出力プーリ52の交換作業を容易にし、点検を含めたメンテナンス作業を容易にする。
逆転機構20の逆転入力プーリ45および逆転出力プーリ52の外径よりも逆転入力歯車49および逆転出力歯車50の外径を大きく構成しているので、逆転入力歯車49および逆転出力歯車50の噛み合わせを確実にする。
【0021】
逆転機構20の逆転入力プーリ45と逆転出力プーリ52は、正面視において、同じベルトラインに配置しているので、逆転機構20の左右幅を狭くして、逆転機構20の小型が図れる。
逆転機構20の軸46と軸51には入力ベルト48と出力ベルト54に当接するテンションプーリ57のテンションアーム58の基部を回動自在に取付けているので、逆転機構20の逆転機構ケース43と軸46と軸51とを、逆転機構20のテンション機構の取付支持部材として兼用することができ、部品点数を削減できる。
この場合、2個のテンションプーリ57のうち入力側のテンションプーリ57をクラッチプーリ(刈取逆転入切クラッチ)57Aとして入力ベルト48に接離自在とし、出力側の出力ベルト54に当接するテンションプーリ57は常時当接状態としているので、通常の刈取作業中は、刈取装置4を逆転させる必要がなく、クラッチプーリ57Aを切りにすれば、逆転機構20を非作動状態とすることができ、耐久性を向上させられる。
【0022】
また、逆転機構20の逆転入力プーリ45および逆転出力プーリ52を逆転入力歯車49および逆転出力歯車50は、刈取作業中には回転停止しているので、安全対策上も好適である。
また、テンションプーリ57のテンションバネ60のテンションロッド61の受部62を右側版63に設けているので、逆転機構20のテンション機構を簡単に構成できる。
しかして、逆転機構20の軸46と軸51は連結部材66により連結しているので、逆転機構20の逆転入力プーリ45および逆転出力プーリ52と逆転入力歯車49および逆転出力歯車50とを強固に支持でき、逆転機構20の作動を安定させられる。
連結部材66は、板部材により形成し、連結部材66に設けた取付孔(図示省略)を軸46と軸51に挿通させて取付けているので、取付を容易にする。
【0023】
連結部材66にはベルトストッパ68を設けているので、逆転入力プーリ45と中間プーリ47との間の入力ベルト48の外れを防止する。
脱穀装置3の前板に設けたギヤボックス32には、刈取入力プーリ21と中間プーリ35との間のベルト36に当接するクラッチプーリ(テンションプーリ)70のクラッチアーム71を取付けるステー72を設け、ステー72には中間プーリ47と逆転入力プーリ45の間の入力ベルト48の外れを防止するベルトストッパ75を設けているので、扱胴入力軸33から逆転機構20への伝動経路中の入力ベルト48の外れを防止するベルトストッパ75の取付構成を簡素にする。
逆転機構20に回転を入力する入力ベルト48は、刈取装置4に回転を入力するベルト36の外側に配置しているので、入力ベルト48のメンテナンスが容易になる。