特許第6066363号(P6066363)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社甲府ワインポートの特許一覧

特許6066363押ボタン式スイッチを有する数字入力装置
<>
  • 特許6066363-押ボタン式スイッチを有する数字入力装置 図000002
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6066363
(24)【登録日】2017年1月6日
(45)【発行日】2017年1月25日
(54)【発明の名称】押ボタン式スイッチを有する数字入力装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/02 20060101AFI20170116BHJP
【FI】
   G06F3/02 310F
【請求項の数】2
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2015-22480(P2015-22480)
(22)【出願日】2015年2月6日
(65)【公開番号】特開2016-146053(P2016-146053A)
(43)【公開日】2016年8月12日
【審査請求日】2016年8月30日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501127006
【氏名又は名称】株式会社甲府ワインポート
(74)【代理人】
【識別番号】100080654
【弁理士】
【氏名又は名称】土橋 博司
(72)【発明者】
【氏名】久保寺 孝男
【審査官】 菅原 浩二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−330596(JP,A)
【文献】 特開平05−273908(JP,A)
【文献】 特開2006−277684(JP,A)
【文献】 特開2004−310173(JP,A)
【文献】 特開2012−027523(JP,A)
【文献】 特開2009−212031(JP,A)
【文献】 特開2007−208952(JP,A)
【文献】 特開2011−258136(JP,A)
【文献】 特開2007−042075(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1から9までの数字に対応した押ボタン式スイッチを有する数字入力装置において、
1から9までの数字に対応した9つの前記押ボタン式スイッチを、3行3列に並べて配列し、
中央の5の押ボタン式スイッチには、中央に1個の数字識別用突起を設け、
1〜4には、異なる四隅のいずれかに1個の数字識別用突起を設け、
6〜9には、中央に前記数字識別用突起および異なる四隅のいずれかに1個の数字識別用突起を設けたことを特徴とする押ボタン式スイッチを有する数字入力装置。
【請求項2】
前記押ボタン式スイッチが、3行3列の下部に10〜12からなる付加された行が配列されており、10の押ボタン式スイッチの中央には数字識別用凹みを設け、11〜12は中央に数字識別用凹みを、また異なる四隅のいずれかには1個の数字識別用突起を設けたことを特徴とする請求項1に記載の押ボタン式スイッチを有する数字入力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえばテレビその他のAV機器のリモコンや、携帯電話、スマートフォン、その他の携帯可能な電子機器(モバイル)、コインロッカー等の操作部等の制御に使用される押ボタン式スイッチを有する数字入力装置に係り、特に目で見ないでも操作が可能な押ボタン式スイッチを有する数字入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビその他のAV機器や、携帯電話、スマートフォン、その他の携帯可能な電子機器(モバイル)の普及はめざましく、社会にとって必要不可欠な存在となっている。
【0003】
このようなテレビその他のAV機器のリモコンや、携帯電話、スマートフォン、その他の携帯可能な電子機器(モバイル)等の制御に使用される押ボタン式スイッチを有する数字入力装置は、通常1から9までの数字に対応した9つの前記押ボタン式スイッチを、3行3列に並べて配列したものであった。
ちなみに、そのような押ボタン式スイッチは5の押ボタン式スイッチの表面に小さい突起をもうけ、数字入力装置の中心位置であることを示唆するようになっている。
【0004】
ところが、このような押ボタン式スイッチを有する数字入力装置では、視覚障害者が操作したりすることができないという問題がある。このため特開平5−273908号公報(特許文献1参照)のように、1から9までの押ボタン式スイッチに点字表示を設け、視覚障害者が操作できるようにした数字入力装置および押ボタン式スイッチも開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−273908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した従来の視覚障害者が操作できるようにした数字入力装置および押ボタン式スイッチでは、点字を理解していない健常者等が操作できないという問題があった。
【0007】
本発明は、かかる従来の事情に対処してなされたもので、視覚障害者でも、また点字を理解していない健常者でも容易に操作を行うことのできる、非常に汎用性のある押ボタン式スイッチを有する数字入力装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の押ボタン式スイッチを有する数字入力装置は、少なくとも1から9までの数字に対応した押ボタン式スイッチを有する数字入力装置において、
1から9までの数字に対応した9つの前記押ボタン式スイッチを、3行3列に並べて配列し、これらの押ボタン式スイッチの押下面の中央ないし四隅に数字識別用突起を設けたことを特徴とするものである。
【0009】
本発明の押ボタン式スイッチを有する数字入力装置は、前記1から9までの数字に対応した9つの押ボタン式スイッチを、3行3列に並べて配列した前記押ボタン式スイッチにおいて、
中央の5の押ボタン式スイッチには中央に数字識別用突起を設け、1〜4は四隅のいずれかに数字識別用突起を設け、6〜9には中央および四隅のいずれかに数字識別用突起を設けたことをも特徴とするものである。
【0010】
本発明の押ボタン式スイッチを有する数字入力装置において、前記押ボタン式スイッチが、3行3列の下部に10〜12からなる付加された行が配列されており、10の押ボタン式スイッチの中央には数字識別用凹みを設け、11〜12は中央には数字識別用凹みを、また四隅のいずれかには数字識別用突起を設けたことをも特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
上記構成の本発明によれば、視覚障害者や健常者が押ボタン式スイッチの押下面に触れて、すぐにその意味を理解してそのまま押下操作を行うことができるので、視覚障害者でも点字を理解していない健常者でも容易に操作を行うことのできる、非常に汎用性のある押ボタン式スイッチを有する数字入力装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の押ボタン式スイッチを有する数字入力装置の実施の形態を説明するためのものであり、その1実施例の要部構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の1実施例について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の押ボタン式スイッチを有する数字入力装置の1実施例の要部構成を示すものである。
同図において11A〜11Lはテレビその他のAV機器のリモコンに用いる押ボタン式スイッチを示している。これらの押ボタン式スイッチ11A〜11Lは、1から12までの数字を表す押ボタン式スイッチ11A〜11Lが左上から4行3列に順番に配列されており、0を表す押ボタン式スイッチをこれらの下部に配置することもできる。
そして、中央の5の押ボタン式スイッチ11Eには中央にやや大きめの数字識別用突起12を設け、また1〜4の押ボタン式スイッチ11A〜11Dには四隅のいずれかに小さめの数字識別用突起13が設けてある。
また、6〜9の押ボタン式スイッチ11F〜11Iには中央および四隅のいずれかにそれぞれ数字識別用突起12,13を設けてある。
【0014】
さらに、前記押ボタン式スイッチ11A〜11Iの3行3列の下部には、10〜12の数字を表す押ボタン式スイッチ11J〜11Lからなる付加された行が配列されている。
そして、10の押ボタン式スイッチ11Jの中央には数字識別用凹み14を設け、11〜12の押ボタン式スイッチ11K,11Lには中央には数字識別用凹み14を、また四隅のいずれかには数字識別用突起15を設けてある。
【産業上の利用可能性】
【0015】
なお、上記実施例においては、本発明をテレビその他のAV機器のリモコンに適用した例について説明したが、本発明はかかる実施例に限定されるものではなく、たとえば旅客鉄道の切符を販売する自動券売機等の各種自動販売機、コインロッカー等の操作部にも、また携帯電話、スマートフォン、その他の携帯可能な電子機器(モバイル)の操作部にも利用できることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0016】
11A〜11L 押ボタン式スイッチ
12 数字識別用突起(大)
13 数字識別用突起(小)
14 数字識別用凹み(大)
15 数字識別用突起(小)
図1