特許第6066441号(P6066441)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コヴィディエン リミテッド パートナーシップの特許一覧

特許6066441限定再使用焼灼針およびそれとの使用のための焼灼デバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6066441
(24)【登録日】2017年1月6日
(45)【発行日】2017年1月25日
(54)【発明の名称】限定再使用焼灼針およびそれとの使用のための焼灼デバイス
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/12 20060101AFI20170116BHJP
【FI】
   A61B18/12
【請求項の数】9
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2015-510254(P2015-510254)
(86)(22)【出願日】2013年3月1日
(65)【公表番号】特表2015-516229(P2015-516229A)
(43)【公表日】2015年6月11日
(86)【国際出願番号】US2013028541
(87)【国際公開番号】WO2013165540
(87)【国際公開日】20131107
【審査請求日】2015年10月19日
(31)【優先権主張番号】13/460,414
(32)【優先日】2012年4月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】リード, ウィリアム オー. ジュニア
【審査官】 毛利 大輔
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2009/0065565(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 18/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電気接点を含む再使用可能構成要素と、
前記再使用可能構成要素と取り外し可能に係合可能である限定使用構成要素と
を備え、
前記限定使用構成要素は、前記第1の電気接点に電気的に結合し、前記再使用可能構成要素と前記限定使用構成要素との間の電気連通を確立するように構成されている第2の電気接点を含み、前記第2の電気接点は、前記第2の電気接点が、前記限定使用構成要素と前記再使用可能構成要素との相互係合に応じて、前記第1の電気接点に電気的に結合するように位置付けられる第1の位置から、前記第2の電気接点が、前記限定使用構成要素と前記再使用可能構成要素との相互係合に応じて、前記第1の電気接点への電気結合を阻止するように位置付けられる第2の位置に移動可能である、外科手術用器具。
【請求項2】
前記外科手術用器具は、再使用可能ハンドルアセンブリと、前記ハンドルアセンブリと取り外し可能に係合可能である限定使用針電極アセンブリとを有する焼灼デバイスを含む、請求項1に記載の外科手術用器具。
【請求項3】
前記第1の位置では、前記第2の電気接点は、前記再使用可能ハンドルアセンブリの前記第1の電気接点への係合を促進するように、前記限定使用針電極アセンブリの近位端に配置され、前記第2の位置では、前記第2の電気接点は、前記第1の電気接点への電気結合を阻止するように、前記限定使用針電極アセンブリの中に後退させられている、請求項2に記載の外科手術用器具。
【請求項4】
第2の電気接点は、付勢部材に結合され、かつ支持部材によって支持され、前記支持部材は、前記支持部材前記付勢部材の付勢に抗して前記第2の電気接点を前記第1の位置に保持する第1の状態から、前記支持部材前記第2の電気接点をもはや支持しない第2の状態まで遷移するように構成されており、前記遷移は、前記第2の電気接点が、前記付勢部材の付勢下、前記第2の位置に移動することを可能にする請求項1に記載の外科手術用器具。
【請求項5】
前記支持部材は、前記支持部材への流体の印加、所定の温度までの加熱、前記支持部材への電気エネルギーの印加、および前記支持部材への化学物質の塗布のうちの少なくとも1つに応じて、前記第1の状態から前記第2の状態に遷移させられる、請求項4に記載の外科手術用器具。
【請求項6】
前記支持部材は、溶解性材料、相変化材料、および圧潰可能足場のうちの少なくとも1つから形成されている、請求項4に記載の外科手術用器具。
【請求項7】
前記第2の電気接点は、保持要素によって支持され、前記保持要素は、前記保持要素前記第2の電気接点を前記第1の位置に保持する第1の状態から、前記保持要素の収縮によって、前記保持要素が前記第2の位置への前記第2の電気接点の移動をもたらす第2の状態に遷移可能である、請求項1に記載の外科手術用器具。
【請求項8】
前記保持要素は、前記保持要素への流体の印加、所定の温度までの加熱、前記保持要素への電気エネルギーの印加、および前記保持要素への化学物質の塗布のうちの少なくとも1つに応じて、前記第1の状態から前記第2の状態に遷移させられる、請求項7に記載の外科手術用器具。
【請求項9】
前記第1の接点と前記第2の電気接点との間の電気連通は、前記限定使用構成要素への電気エネルギーの伝送および前記限定使用構成要素の識別のうちの少なくとも1つのために構成されている、請求項1に記載の外科手術用器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、外科手術用器具に関し、より具体的には、単回使用あるいは限定使用量および/または使用回数のために構成されている使い捨て針を含む、焼灼デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
エネルギーベースの組織治療は、当技術分野において周知である。種々のタイプのエネルギー(例えば、電気、超音波、マイクロ波、低温、熱、レーザ等)が、所望の結果を達成するために、例えば、組織を切断、焼灼、凝固、および/または封止するために組織に印加される。
【0003】
電気外科手術は、組織を切断、焼灼、凝固、および/または封止するために、外科手術部位への高周波(RF)エネルギーの印加を伴う。単極性電気外科手術では、典型的には、外科医によって保持される外科手術用器具の一部である、ソースまたは活性電極が、発電機から組織にRF電流を送達する一方、患者戻り電極は、活性電極から遠隔に配置され、電流を発電機に戻す。
【0004】
組織焼灼電気外科手術では、例えば、RFエネルギーは、プローブまたは針によって、標的組織に送達され得る。より具体的には、使用時、針は、典型的には、組織へのエネルギーの印加に先立って、またはその間のいずれかにおいて、組織を通して、所望の位置まで前進される。繰り返し使用後、これらの針は、鈍化、屈曲、または別様に変形され得、その結果、後続使用時に、配置し、動作させることがより困難となり得る。したがって、焼灼デバイスは、交換可能針を含み、したがって、デバイス(例えば、ハンドピース)全体の交換を要求せずに、1回以上の使用後、針が交換されることを可能にするように開発されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書で使用される場合、用語「遠位」は、ユーザから遠くにあるものとして説明される部分を指す一方、用語「近位」は、ユーザのより近くにあるものとして説明される部分を指す。さらに、互に一貫する範囲において、本明細書に説明される側面の任意のものは、本明細書に説明される他の側面の任意のものとともに使用され得る。
【0006】
本開示の側面によると、外科手術用器具は、概して、再使用可能構成要素および限定使用構成要素を含むように提供される。再使用可能構成要素は、第1の電気接点を含む。限定使用構成要素は、再使用可能構成要素と取り外し可能に係合可能であり、第1の電気接点に電気的に結合し、再使用可能構成要素と限定使用構成要素との間の電気連通を確立するように構成されている、第2の電気接点を含む。第2の電気接点は、第2の電気接点が、限定使用構成要素と再使用可能構成要素との相互係合に応じて、第1の電気接点に電気的に結合するように位置付けられる第1の位置から、第2の電気接点が、限定使用構成要素と再使用可能構成要素との相互係合に応じて、第1の電気接点への電気結合を阻止するように位置付けられる第2の位置に移動可能である。
【0007】
一側面では、外科手術用器具は、再使用可能ハンドルアセンブリと、ハンドルアセンブリと取り外し可能に係合可能である限定使用針電極アセンブリとを有する焼灼デバイスとを含む。そのような側面では、第1の位置では、第2の電気接点は、再使用可能ハンドルアセンブリの第1の電気接点への係合を促進するように、限定使用針電極アセンブリの近位端に配置され得る。一方、第2の位置では、第2の電気接点は、第1の電気接点への電気結合を阻止するように、限定使用針電極アセンブリの中に後退させられ得る。
【0008】
別の側面では、第2の電気接点は、付勢部材に結合され、支持部材によって支持される。そのような側面では、支持部材は、支持部材が、付勢部材の付勢に抗して第2の電気接点を第1の位置に保持する第1の状態から、支持部材が、第2の電気接点をもはや支持せず、それによって、第2の電気接点が、付勢部材の付勢下、第2の位置に移動することを可能にする第2の状態に遷移するように構成されている。
【0009】
さらに別の側面では、支持部材は、そこへの流体の印加、所定の温度までの加熱、そこへの電気エネルギーの印加、および/またはそこへの化学物質の塗布に応じて、第1の状態から第2の状態に遷移させられる。
【0010】
なおも別の側面では、支持部材は、溶解性材料、相変化材料、または圧潰可能足場から形成される。
【0011】
さらに別の側面では、第2の電気接点は、保持要素によって支持される。保持要素は、保持要素が、第2の電気接点を第1の位置に保持する第1の状態から、保持要素が、第2の位置への第2の電気接点の移動をもたらす第2の状態に遷移可能である。
【0012】
なおもさらに別の側面では、保持要素は、そこへの流体の印加、所定の温度までの加熱、そこへの電気エネルギーの印加、および/またはそこへの化学物質の塗布に応じて、第1の状態から第2の状態に遷移させられる。
【0013】
別の側面では、第1の接点と第2の電気接点との間の電気連通は、再使用可能構成要素への電気エネルギーの伝送および/または再使用可能構成要素の識別のために構成されている。
【0014】
本開示の側面に従って提供される別の外科手術用器具は、概して、第1の電気接点を含む再使用可能構成要素と、再使用可能構成要素と取り外し可能に係合可能である限定使用構成要素とを含む。限定使用構成要素は、第1の電気接点に電気的に結合し、再使用可能構成要素と限定使用構成要素との間の電気連通を確立するように構成されている、第2の電気接点を含む。第2の電気接点は、再使用可能構成要素および限定使用構成要素の機械的係合が可能となる、第1の位置から、第2の電気接点が、再使用可能構成要素および限定使用構成要素の機械的相互係合を阻止する、第2の位置に移動可能である。
【0015】
一側面では、外科手術用器具は、再使用可能ハンドルアセンブリと、ハンドルアセンブリと取り外し可能に係合可能である限定使用針電極アセンブリとを有する焼灼デバイスを含む。
【0016】
別の側面では、第1の電気接点は、第1のピンを含み、第2の電気接点は、第2のピンを含む。第1の位置では、第2のピンは、少なくとも部分的に、限定使用構成要素の中への第1のピンの挿入を可能にし、再使用可能構成要素および限定使用構成要素の機械的相互係合を可能にするように位置付けられる。第2の位置では、第2のピンは、限定使用構成要素の中への第1のピンの挿入を阻止し、それによって、再使用可能構成要素および限定使用構成要素の機械的相互係合を阻止するように位置付けられる。
【0017】
別の側面では、第2の電気接点は、所定の温度までの加熱に応じて、第1の位置から第2の位置に遷移させられる。さらに、第2の電気接点は、部分的に(または、全体的に)、強磁性材料または形状記憶材料から形成され得る。
【0018】
さらに別の側面では、第1の接点と第2の電気接点との間の電気連通は、再使用可能構成要素への電気エネルギーの伝送および/または再使用可能構成要素の識別のために構成されている。
【0019】
本開示の側面に従って提供される外科手術用器具は、第1の電気接点を含む再使用可能構成要素と、再使用可能構成要素と取り外し可能に係合可能である限定使用構成要素とを含む。限定使用構成要素は、第1の電気接点に電気的に結合し、再使用可能構成要素と限定使用構成要素との間の電気連通を確立するように構成されている、第2の電気接点を含む。第2の電気接点は、電気連通が、第1および第2の電気接点の相互結合に応じて、第1の電気接点と第2の電気接点との間に確立される、動作可能状態と、第1の接点と第2の電気接点との間の電気連通が阻止される、破壊状態との間で遷移するために構成されている、自己破壊電池の中に組み込まれる。
【0020】
一側面では、第2の電気接点は、腐食し、第1の接点と第2の電気接点との間の電気連通を阻止するように構成されている、ガルバニ電池の中に組み込まれる。
【0021】
別の側面では、第1の接点と第2の電気接点との間の電気連通は、再使用可能構成要素への電気エネルギーの伝送および/または再使用可能構成要素の識別のために構成されている。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
第1の電気接点を含む再使用可能構成要素と、
前記再使用可能構成要素と取り外し可能に係合可能である限定使用構成要素と
を備え、
前記限定使用構成要素は、前記第1の電気接点に電気的に結合し、前記再使用可能構成要素と前記限定使用構成要素との間の電気連通を確立するように構成されている第2の電気接点を含み、前記第2の電気接点は、前記限定使用構成要素と前記再使用可能構成要素との相互係合に応じて、前記第1の電気接点に電気的に結合するように位置付けられる第1の位置から、前記第2の電気接点が、前記限定使用構成要素と前記再使用可能構成要素との相互係合に応じて、前記第1の電気接点への電気結合を阻止するように位置付けられる第2の位置に移動可能である、外科手術用器具。
(項目2)
前記外科手術用器具は、再使用可能ハンドルアセンブリと、前記ハンドルアセンブリと取り外し可能に係合可能である限定使用針電極アセンブリとを有する焼灼デバイスを含む、項目1に記載の外科手術用器具。
(項目3)
前記第1の位置では、前記第2の電気接点は、前記再使用可能ハンドルアセンブリの前記第1の電気接点への係合を促進するように、前記限定使用針電極アセンブリの近位端に配置され、前記第2の位置では、前記第2の電気接点は、前記第1の電気接点への電気結合を阻止するように、前記限定使用針電極アセンブリの中に後退させられている、項目2に記載の外科手術用器具。
(項目4)
第2の電気接点は、付勢部材に結合され、かつ支持部材によって支持され、前記支持部材は、前記支持部材が、前記付勢部材の付勢に抗して前記第2の電気接点を前記第1の位置に保持する第1の状態から、前記支持部材が、前記第2の電気接点をもはや支持せず、それによって、前記第2の電気接点が、前記付勢部材の付勢下、前記第2の位置に移動することを可能にする第2の状態に遷移するように構成されている、項目1に記載の外科手術用器具。
(項目5)
前記支持部材は、前記支持部材への流体の印加、所定の温度までの加熱、前記支持部材への電気エネルギーの印加、および前記支持部材への化学物質の塗布のうちの少なくとも1つに応じて、前記第1の状態から前記第2の状態に遷移させられる、項目4に記載の外科手術用器具。
(項目6)
前記支持部材は、溶解性材料、相変化材料、および圧潰可能足場のうちの少なくとも1つから形成されている、項目4に記載の外科手術用器具。
(項目7)
前記第2の電気接点は、保持要素によって支持され、前記保持要素は、前記保持要素が、前記第2の電気接点を前記第1の位置に保持する第1の状態から、前記保持要素が、前記第2の位置への前記第2の電気接点の移動をもたらす第2の状態に遷移可能である、項目1に記載の外科手術用器具。
(項目8)
前記保持要素は、前記保持要素への流体の印加、所定の温度までの加熱、前記保持要素への電気エネルギーの印加、および前記保持要素への化学物質の塗布のうちの少なくとも1つに応じて、前記第1の状態から前記第2の状態に遷移させられる、項目7に記載の外科手術用器具。
(項目9)
前記第1の接点と前記第2の電気接点との間の電気連通は、前記再使用可能構成要素への電気エネルギーの伝送および前記再使用可能構成要素の識別のうちの少なくとも1つのために構成されている、項目1に記載の外科手術用器具。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本開示の種々の側面が、図面を参照して、本明細書に説明される(類似参照番号は、類似または同じ要素を識別する)。
図1図1は、本開示に従って提供される、電気外科手術用焼灼システムの側面図である。
図2図2は、図1の電気外科手術用焼灼システムの縦方向断面図である。
図3A図3Aは、本開示に従って提供される、電気外科手術用焼灼デバイスの縦方向断面図であり、電気外科手術用焼灼デバイスの針電極アセンブリが、使用可能状態に配置され、そのハンドルアセンブリから係合解除されている。
図3B図3Bは、使用済み状態に示される、図3Aの針電極アセンブリの縦方向断面図である。
図4A図4Aは、本開示に従って提供される、電気外科手術用焼灼デバイスの縦方向断面図であり、電気外科手術用焼灼デバイスの針電極アセンブリが、使用可能状態に配置され、そのハンドルアセンブリから係合解除されている。
図4B図4Bは、使用済み状態に示される、図4Aの針電極アセンブリの縦方向断面図である。
図5A図5Aは、本開示に従って提供される、別の電気外科手術用焼灼システムの縦方向断面図であり、針電極アセンブリが、そのハンドルアセンブリから係合解除されている。
図5B図5Bは、図5Aの電気外科手術用焼灼システムの縦方向断面図であり、針電極アセンブリは、ハンドルアセンブリに係合されている。
図5C図5Cは、使用済み状態に示される、図5A−5Bの針電極アセンブリの縦方向断面図である。
図6図6は、本開示に従って提供される、別の電気外科手術用焼灼システムの縦方向断面図であり、そのハンドルアセンブリに係合された針電極アセンブリを示す。
図7A図7Aは、本開示に従って提供される、別の電気外科手術用焼灼システムの縦方向断面図であり、針電極アセンブリが、そのハンドルアセンブリから係合解除されている。
図7B図7Bは、図7Aの電気外科手術用焼灼システムの縦方向断面図であり、ハンドルアセンブリに機械的に係合された針電極アセンブリを示す。
図7C図7Cは、図7Aの電気外科手術用焼灼システムの縦方向断面図であり、ハンドルアセンブリに機械的に係合され、電気的に結合された針電極アセンブリを示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
最初に、図1−2を参照すると、本開示に従って提供される焼灼システムは、概して、参照番号10によって指定されて示される。焼灼システム10は、RF焼灼システム10として構成されて示されるが、本開示は、マイクロ波焼灼システム、あるいは単回使用または限定使用使い捨て構成要素を含む、任意の他の好適な外科手術用システムとの使用のために、等しく適用可能である。当然ながら、使用される特定のデバイスおよび/またはシステムに応じて、異なる考慮点が、配慮される。しかしながら、針(または、他の構成要素)の再使用を阻止または制限することに関する新規側面は、使用されるデバイスおよび/またはシステムの特定のタイプにかかわらず、概して、一貫したままである。本明細書の目的のために、焼灼システム10が、概して、説明される。
【0024】
図1−2を継続して参照すると、焼灼システム10の焼灼デバイス100は、概して、ハンドルアセンブリ110と、ハンドルアセンブリ110と取り外し可能に係合可能であり、ハンドルアセンブリ110から延びる針電極アセンブリ150とを含む。1つのみの針電極アセンブリ150が示されるが、針電極アセンブリ150に類似するか、またはそれと異なるかのいずれかである、追加の針電極アセンブリが、ハンドルアセンブリ110と取り外し可能係合のために提供され得る。したがって、所望の針電極アセンブリが、特定の目的に応じて、および/または単回使用針の場合、「使用済み」針、例えば、使用された針を交換するために、あるいは限定使用針の場合、その使用限界および/またはその最大使用回数に達した針を交換するために選択され、ハンドルアセンブリ110に係合され得る。
【0025】
ハンドルアセンブリ110は、ユーザによる筐体112の把持および操作を促進し、所望に応じて、針電極アセンブリ150を位置付けるように、人間工学的または別様に構成され得る、筐体112を含む。筐体112は、絶縁材料から形成され、近位および遠位端113、115を画定する。筐体の近位端113は、針電極アセンブリ150にエネルギーおよび冷却流体を供給するために、エネルギー源、例えば、発電機20と、冷却流体源30とからのライン22、32を受け取るように構成される。筐体112の遠位端115は、針電極アセンブリ150とハンドルアセンブリ110とを互に係合させるために、針電極アセンブリ150の近位端152をその中に受け取るように構成される、係合陥凹116を画定する。より具体的には、筐体112の係合陥凹116は、針電極アセンブリ150とハンドルアセンブリ110とを互に取り外し可能に機械的に係合するために、筐体112の係合陥凹116の中への針電極アセンブリ150の挿入に応じて、針電極アセンブリ150の近位端152から外向きに延びる突出部154に係合するように構成される、1つ以上の切り欠き118をその中に画定する。他の取り外し可能係合機構、例えば、スナップ嵌め係合、ねじ式係合、摩擦嵌め係合等もまた、想定される。
【0026】
図1−2を継続して参照すると、ハンドルアセンブリ110はさらに、ハンドルアセンブリ110および針電極アセンブリ150の機械的相互係合に応じて、針電極アセンブリ150の近位端152に位置付けられる、対応する電気接点172に電気的に結合し、それによって、ハンドルアセンブリ110および針電極アセンブリ150の機械的相互係合に応じて、ハンドルアセンブリ110と針電極アセンブリ150との間に電気連通を確立するように構成される、係合陥凹116の基部表面上に配置される、一対の電気接点122(但し、より多いまたはより少ない接点もまた、想定される)を含む。ハンドルアセンブリ110の筐体112を通して延びる、1つ以上のワイヤ123は、接点122を、ハンドルアセンブリ110の筐体112から近位に延び、最終的には、発電機20に結合する、ライン22に結合する。したがって、電力および/または制御信号は、対の電気的に結合された接点122、172を介して、発電機20と針電極アセンブリ150との間で伝送され得る。特に、接点122、172は、発電機20と針電極アセンブリ150との間のエネルギーの伝送のための伝導性経路を確立するために構成され得る。したがって、起動に応じて、エネルギーは、例えば、ライン22、ワイヤ123、および接点122、172を介して、発電機20から針電極アセンブリ150に伝送され、最終的には、組織を通して伝導され、組織を焼灼または別様に治療することができる。外部発電機20の代替として、発電機20がハンドルアセンブリ110の中に組み込まれ、したがって、手持式焼灼デバイス100を提供することも想定される。
【0027】
対の接点122、172の一方は、ハンドルアセンブリ110と係合される針電極アセンブリ150の特定のタイプを識別する、または識別を検証するために利用され得る。本特徴は、容認可能針電極アセンブリ150がハンドルアセンブリ110に係合され、および/またはハンドルアセンブリ110と係合された特定の針電極アセンブリ150のための適切なエネルギー送達および制御パラメータが、発電機20によって提供されることを確実にするのに役立つ。加えて、または代替として、同一または異なる対の接点122、172が、ハンドルアセンブリ110と係合された特定の針電極アセンブリ150が使用された回数を示すために利用され得る。さらに、冷却流体源30の動作はまた、少なくとも部分的に、検出された針電極アセンブリ150の特定のタイプに依存し得る。したがって、ハンドルアセンブリ110に係合される針電極アセンブリ150の特定のタイプの識別情報は、それに従って、針電極アセンブリ150への冷却流体の供給を制御するために、冷却流体源30に中継され、それによって利用され得る。ハンドルアセンブリ110と針電極アセンブリ150との間の電気連通および電気エネルギー伝送を確立するための接点または類似特徴の他の構成もまた、想定される。
【0028】
針電極アセンブリ150は、縦軸「X−X」を画定し、中空内部174を画定する電気伝導性針170と、針170の外部表面の一部のまわりに配置される絶縁外筒180(または、コーティング)と、前述のように、針電極アセンブリ150とハンドルアセンブリ110との機械的相互係合に応じて、ハンドルアセンブリ110への針170の電気結合を可能にするように構成される、1つ以上の電気接点172とを含む。
【0029】
針電極アセンブリ150の近位端152は、ハンドルアセンブリ110の筐体112の係合陥凹116の中への挿入のために構成され、ハンドルアセンブリ110の係合陥凹116内に画定される切り欠き118に取り外し可能に係合し、針電極アセンブリ150をハンドルアセンブリ110の係合陥凹116内に取り外し可能に係合させるように構成される、一対の外向きに延びる突出部154(または、他の好適な相補的構造)を含む。
【0030】
図1−2を継続して参照すると、針170は、ハンドルアセンブリ110の筐体112の係合陥凹116から、穿通路からの出血のリスクを最小限にしながら、組織の穿刺を促進するように構成される遠位先端178(但し、他の遠位先端構成もまた、想定される)を画定する、その遠位端176まで遠位に延びる。針170は、電気伝導性材料から形成され、そこから、少なくとも遠位端176が、露出される。絶縁外筒180または材料のコーティングが、係合陥凹116から遠位に延びる、針170の残りの部分を包囲する。針170の少なくとも遠位端176が露出された状態で、エネルギー、例えば、RFエネルギーが、針170から周囲組織に送達され、組織を治療すること、例えば、焼灼することができる。
【0031】
前述のように、エネルギー源、例えば、発電機20が、ライン22、1つ以上のワイヤ123、および1つ以上の対の接点122、172を介して、電力および/または制御信号を針電極アセンブリ150に提供するために提供される。さらに、冷却流体源30が、冷却流体を針電極アセンブリ150に提供するために提供される。冷却流体源30は、組織へのエネルギーの印加の間、冷却流体源30によって供給される冷却流体が、針170の中空内部174を通して循環され、針電極アセンブリ150を比較的に冷却された状態に維持し得るように、ライン32(流入および流出ラインの両方を含む)を介して、冷却流体を提供する。針電極アセンブリ150およびハンドルアセンブリ110の協働弁179、129が、それぞれ、冷却流体源30と針170の中空内部174との間の冷却流体の通過、例えば、流入および流出を促進するために提供され得るが、他の構成もまた、想定される。冷却流体の循環は、ハンドルアセンブリ110の筐体112内に配置されるポンプ(図示せず)または他の好適な機構の使用を通して確立され得るか、あるいはポンプ(図示せず)は、外部に配置され得る。
【0032】
動作時、針170の遠位先端178によって導かれる、焼灼デバイス100は、焼灼デバイス100の針170の露出された遠位端176が、治療されるべき、例えば、焼灼されるべき標的組織に隣接して、またはその中に位置付けられるように、手術部位の中に挿入される。戻りパッドまたは戻り電極(図示せず)が、この時点において、またはそれに先立って、患者に動作可能に接着または接続され得る。針170の露出された遠位端176が定位置にある状態で、エネルギー、例えば、RFエネルギーが、発電機20から針170に送達され、針170の露出された遠位端176から、標的組織を通して伝導され、最終的には、戻り電極(図示せず)によって集電される。効果的量のエネルギーが、効果的エネルギーレベルにおいて、効果的持続時間の間、組織に送達され、所望の結果を達成するし、例えば、標的組織を治療する。この目的を達成するために、1つ以上の制御スイッチ130が、針170へのエネルギーの供給を制御するために、ハンドルアセンブリ110上に提供され得、または代替として、エネルギーの供給は、発電機20によって自動的に、または手動で制御され得る。
【0033】
針170への電気外科手術用エネルギーの送達に先立って、またはそれと同時にのいずれかにおいて、冷却流体源30によって提供される冷却流体は、使用の間、針170の中空内部174を通して循環され、針170から熱を奪い、したがって、針170を比較的に冷却状態に維持し得る。針170の中空内部174への冷却流体の送達は、同様に、ハンドルアセンブリ110上に配置される1つ以上の制御スイッチ130によって、または冷却流体供給部30自体を介して、制御され得る。
【0034】
手技の完了時、針電極アセンブリ150は、針電極アセンブリ150が単回使用構成要素として構成されるか、または針電極アセンブリ150がその使用限界または最大使用回数に達した、それらの実施形態では、ハンドルアセンブリ110から係合解除され、廃棄され得、あるいは針電極アセンブリ150がその使用限界または最大使用回数に未だ達していない、それらの実施形態では、再使用のために、滅菌され得る。ハンドルアセンブリ110は、再使用可能構成要素として構成され、したがって、再使用のために滅菌可能であるが、ハンドルアセンブリ110はまた、使い捨て構成要素として構成され得る。
【0035】
ここで、図3A−3B、4A−4B、5A−5C、および6を参照すると、ハンドルアセンブリ110(図1−2)に類似するハンドルアセンブリと取り外し可能係合のために構成される、針電極アセンブリ150(図1−2)に類似する針電極アセンブリを含む、焼灼デバイスの種々の異なる実施形態が、本明細書に後述される。焼灼デバイスの各々は、針電極アセンブリの再使用を阻止するため、または使用を限定するために、1つ以上の単回使用または限定使用特徴を含む。さらに、本明細書に後述される焼灼デバイスのいずれも、前述の焼灼デバイス100(図1−2)の特徴の一部または全部、あるいは本明細書に説明される他の焼灼デバイスのいずれかを含み得る。
【0036】
図3A−3Bを参照すると、焼灼デバイス200が、概して、ハンドルアセンブリ210と、ハンドルアセンブリ210と取り外し可能に係合可能である針電極アセンブリ250とを含むように示される。ハンドルアセンブリ210は、針電極アセンブリ250の近位端252をその中に取り外し可能に係合するための係合陥凹216を画定する、筐体212を含む。より具体的には、筐体212は、針電極アセンブリ250をその中に取り外し可能に係合するために、針電極アセンブリ250の近位端252から外向きに延びる、相補的突出部254を受け取るように構成される、係合陥凹216に隣接して、その中に画定される一対の切り欠き218を含む。ハンドルアセンブリ210の筐体212は、最終的には、針電極アセンブリ250にエネルギーおよび冷却流体をそれぞれ供給するために、エネルギー源、例えば、発電機20(図1)と、冷却流体源、例えば、冷却流体源30(図1)とに結合される。
【0037】
ハンドルアセンブリ210の1つ以上の電気接点222は、ハンドルアセンブリ210と針電極アセンブリ250との機械的相互係合に応じて、針電極アセンブリ250の1つ以上の対応する電気接点272に電気的に結合し、それによって、発電機20(図1)、ハンドルアセンブリ210の制御回路(明示的に図示せず)、および針電極アセンブリ250間で電力および/または制御信号を伝送するために、ハンドルアセンブリ210と針電極アセンブリ250との間の電気連通を確立するように構成される。ハンドルアセンブリ250および針電極アセンブリ250の協働弁、例えば、弁129、179(図2)もまた、冷却流体源30(図1)と針電極アセンブリ250の針270の中空内部274との間の冷却流体の通過、例えば、流入および流出を可能にするように提供され得る。
【0038】
針電極アセンブリ250の針270は、電気伝導性材料から形成され、中空内部274を画定し、針270の外部表面の一部のまわりに配置される、絶縁外筒(または、コーティング)280を含む。針電極アセンブリ250の針270はさらに、図3A−3Bに示されるように、接点272をその上に支持する、プラットフォーム278を含む。第1および第2のアーム279a、279bが、それぞれ、プラットフォーム278から延び、各々は、その遊離端に配置される、外向きに延びるフィンガ279c、279dをそれぞれ含み、フィンガ279c、279dは、ハンドルアセンブリ210および針電極アセンブリ250が互に機械的に係合されると、筐体212内に画定される切り欠き218内に係合(突出部254とともに)し、接点222、272を互に電気連通した状態に維持するように構成される。使用の間、接点222、272が互に電気連通した状態に維持されるように、プラットフォーム278を針電極アセンブリ250の近位端252に保持するための任意の他の好適な機構もまた、提供され得る。
【0039】
針電極アセンブリ250のプラットフォーム278は、最初は、針270の内側表面に接着、係合、または別様に固定された1つ以上の支持部材290によって、支持される。プラットフォーム278はまた、付勢部材294、例えば、ばねを介して、針270の遠位端276に結合される。支持部材290は、以下により詳細に説明されるように、支持部材290が、プラットフォーム278を、したがって、接点272を針電極アセンブリ250の近位端252に保持する第1の状態と、支持部材290が、支持プラットフォーム278をもはや支持せず、したがって、プラットフォーム278が、付勢部材294の付勢下、針270の中空内部274の中に遠位に後退することを可能にする第2の状態との間で遷移するように構成される、溶解性または分散性材料、収縮性材料、圧潰可能構造(例えば、圧潰可能足場)、相変化材料、あるいは任意の他の好適な材料、部材、構成要素、またはアセンブリから形成され得る。
【0040】
支持部材290は、1つ以上の流体、例えば、冷却流体との接触に応じて、第1の状態から第2の状態に遷移するように構成され得る。すなわち、支持部材290は、温度に敏感であり得、例えば、支持部材290は、所定の温度までの加熱に応じて、第1の状態から第2の状態に遷移し、支持部材290は、化学的に敏感であり得、例えば、支持部材290は、特定の化学物質(または、複数の化学物質)との接触に応じて、第1の状態から第2の状態に遷移し、支持部材290は、電気的に敏感であり得、例えば、支持部材290は、そこへの電気エネルギーの印加に応じて、第1の状態から第2の状態に遷移し、および/または、支持部材290は、第1の状態から第2の状態に選択的に遷移するように別様に構成され得る。さらに、支持部材290は、代替として、または加えて、支持部材290が、例えば、所定の時間の間、1つ以上の流体、所定の温度等への暴露に応じて、第1の状態から第2の状態に遷移させられるような時間に敏感な特徴を含み得る。実際、針270は、特定の事象(または、複数の事象)の発生に応じて、支持部材290が、プラットフォーム278を、したがって、接点272を針電極アセンブリ250の近位端252に保持する第1の状態から、支持部材290が、プラットフォーム278をもはや支持せず、したがって、プラットフォーム278が、付勢部材294の付勢下、針270の中空内部274の中に遠位に後退することを可能にする第2の状態に遷移するように構成される、その中空内部274内に配置される任意の好適な材料、部材、構成要素、またはアセンブリを含み得る。
【0041】
焼灼デバイス200の組立および動作は、図3A−3Bを参照して説明される。図3Aに示されるように、針電極アセンブリ250は、最初は、使用可能状態に配置され、故に、プラットフォーム278は、支持部材290(支持部材290が第1の状態に配置された状態で)を介して、針電極アセンブリ250の近位端252に保持される。使用に備えた、針電極アセンブリ250が本使用可能状態に配置された状態では、針電極アセンブリ250は、ハンドルアセンブリ210の筐体212の陥凹216の中に挿入され、ハンドルアセンブリ210と針電極アセンブリ250とを互に取り外し可能に係合する。ハンドルアセンブリ210と針電極アセンブリ250との相互係合に応じて、支持部材290が、プラットフォーム278および接点272を針電極アセンブリ250の近位端252に保持するので、電気接点222、272も、同様に、互に結合され、ハンドルアセンブリ210と針電極アセンブリ250とを互に電気的に結合する。ハンドルアセンブリ210および針電極アセンブリ250の弁、例えば、弁129、179(図2)もまた、ハンドルアセンブリ210と針電極アセンブリ250との相互係合に応じて、互に結合され、その間の冷却流体の流入/流出を可能にし得る。
【0042】
針電極アセンブリ250がハンドルアセンブリ210に機械的に係合され、かつ電気的に結合された状態で、焼灼デバイス200は、使用の準備ができた状態となる。焼灼デバイス200の使用は、前述の焼灼デバイス100(図1−2)に類似し、したがって、ここでは繰り返されない。使用後、針電極アセンブリ250は、ハンドルアセンブリ210から係合解除され、廃棄される、または再使用のために滅菌される。ハンドルアセンブリ210は、再使用可能構成要素として構成され、したがって、再使用のために滅菌される。代替として、ハンドルアセンブリ210は、使い捨て構成要素として構成され得る。
【0043】
前述のように、針270の中空内部274を通して冷却流体の循環、針270への電気外科手術用エネルギーの供給、熱、化学物質、および/または所定の使用回数、所定の滅菌回数、および/または所定の使用時間後の任意の他の好適な発生は、針電極アセンブリ250の支持部材290を、図3Aに示される第1の状態から、図3Bに示される第2の状態に遷移させる。第1の状態から第2の状態への支持部材290の遷移時、支持部材290は、プラットフォーム278を針電極アセンブリ250の近位端252にもはや支持せず、したがって、プラットフォーム278は、付勢部材294の付勢下、針270の中空内部274の中に遠位に後退させられる。これは、針電極アセンブリ250の使用済み状態に対応する。
【0044】
使用の間、例えば、針電極アセンブリ250が、依然として、ハンドルアセンブリ210に係合されている間に支持部材290が第1の状態から第2の状態にされる実施形態では、筐体212の切り欠き218内のプラットフォーム278のフィンガ279c、279dの係合が、使用の間、プラットフォーム278を針電極アセンブリ250の近位端252に維持する。故に、接点222、272は、互に結合されたままであり、したがって、使用の間、ハンドルアセンブリ210と針電極アセンブリ250との間の電気連通を維持する。しかしながら、針電極アセンブリ250が、ハンドルアセンブリ210から係合解除されると(または、針電極アセンブリ250が、ハンドルアセンブリ210から係合解除されるとき、例えば、滅菌の間、支持部材290が第1の状態から第2の状態に遷移させられる実施形態では)、プラットフォーム278は、付勢部材294の付勢下、針270の中空内部274の中に遠位に後退させられる。
【0045】
代替として、接点222、272が、ハンドルアセンブリ210への係合に応じて、針電極アセンブリ250を識別および/または検証するために使用される実施形態では(追加の接点が、エネルギーを針電極アセンブリ250に供給するために利用される間)、接点222、272は、針電極アセンブリ250およびハンドルアセンブリ210の互に係合の間のみ、互に結合され、容認可能針電極アセンブリ250が、ハンドルアセンブリ210に係合されていることを検証し、および/または針電極アセンブリ250を識別する必要がある。したがって、接点222、272は、焼灼デバイス200の使用全体を通して、互に電気連通状態に保持される必要はなく、むしろ、所定の事象の発生直後、焼灼デバイス200の動作をもたらさずに、針270の中空内部274内に後退させられることが可能である。故に、そのような実施形態では、フィンガ279c、279dは、提供される必要はない。
【0046】
次に、図3Bを参照すると、針電極アセンブリ250が使用済み状態に配置された状態で、針電極アセンブリ250の使用を続いて試みると、針電極アセンブリ250は、ハンドルアセンブリ210に機械的に係合され得るが、接点272が針270の中空内部274内に後退させられているので、ハンドルアセンブリ210に電気的に結合されることを阻止される。したがって、接点272が後退させられると、針電極アセンブリ250の再使用は、阻止され、例えば、針電極アセンブリ250への電気エネルギーの供給(または、その識別)は、阻止される。より具体的には、支持部材290の構成に応じて、例えば、第2の状態への支持部材290の遷移をもたらす事象に応じて、針電極アセンブリ250の使用は、単回使用、所定の使用回数、または所定の使用時間後、続いて、阻止され得る。
【0047】
ここで、図4A−4Bを参照すると、本開示に従って提供される、焼灼デバイス300の別の実施形態が、概して、ハンドルアセンブリ310と、ハンドルアセンブリ310と取り外し可能に係合可能である針電極アセンブリ350とを含むように示される。焼灼デバイス300は、焼灼デバイス200(図3A−3B)に類似し、したがって、その間の差異のみ、以下に詳細に説明される。より具体的には、焼灼デバイス300は、針電極アセンブリ350の針370が、プラットフォーム378を支持する支持部材およびプラットフォーム378を遠位に付勢する付勢部材を含まないという点において、焼灼デバイス200(図3A−3B)と異なる。むしろ、プラットフォーム378は、最初は、1つ以上の保持要素390を介して、針電極アセンブリ350の近位端352に保持される。
【0048】
保持要素390は、保持要素390が延ばされ、したがって、プラットフォーム378を針電極アセンブリ350の近位端352に保持し、接点322、372の相互電気結合を促進する第1の状態と、保持要素390が、収縮され、それによって、プラットフォーム378および接点372を針370の中空内部374の中に遠位に後退させ、針電極アセンブリ350とハンドルアセンブリ310との相互電気結合を阻止する第2の状態との間を遷移するように構成される、形状記憶材料または任意の他の好適な材料から少なくとも部分的に形成され得る。同様に、支持部材290(図3A)に関して前述のように、保持要素390は、1つ以上の流体との接触に応じて、第1の状態と第2の状態との間を遷移するように構成され得、温度に敏感であり得、化学的に敏感であり得、電気的に敏感であり得、および/または別様に、任意の好適な事象の発生に応じて、選択的に、第1の状態から第2の状態に遷移するように構成され得る。保持要素390は、加えて、または代替として、同様に、前述のように、時間依存性であり得る。
【0049】
ここで、図5A−5Cを参照すると、本開示に従って提供される、焼灼デバイスの別の実施形態が、概して、参照番号400によって識別されて示される。焼灼デバイス400は、ハンドルアセンブリ410と、縦軸「X’−X’」を画定し、ハンドルアセンブリ410と取り外し可能に係合可能である、針電極アセンブリ450とを含む。ハンドルアセンブリ410は、針電極アセンブリ450の近位端452をその中に取り外し可能に係合するための係合陥凹416を画定する、筐体412を含む。より具体的には、筐体412は、針電極アセンブリ450の近位端452を係合陥凹416内に取り外し可能に保持するように構成される、係合陥凹416の中に延びる、一対のタブ418を含む。他の取り外し可能係合機構、例えば、スナップ嵌め係合、ねじ式係合、摩擦嵌め係合等もまた、想定される。ハンドルアセンブリ410の筐体412は、針電極アセンブリ450にエネルギーおよび冷却流体をそれぞれ供給するために、エネルギー源、例えば、発電機20(図1)、および冷却流体源、例えば、冷却流体源30(図1)にそれぞれ結合するように構成される。
【0050】
図5A−5Cを継続して参照すると、ハンドルアセンブリ410はさらに、筐体412から係合陥凹416の中に遠位に延びる、第1の接点ピン422を含む。第1の接点ピン422は、ハンドルアセンブリ410と針電極アセンブリ450との機械的相互係合に応じて、針電極アセンブリ450の針470内の中空内部474に配置される対応する第2の接点ピン472に電気的に結合し、それによって、ハンドルアセンブリ410と針電極アセンブリ450との間の電気連通を確立するように構成される。より具体的には、接点ピン422、472は、発電機20(図1)と針電極アセンブリ450との間のエネルギーの伝送のための伝導性経路を確立するため、および/またはハンドルアセンブリ410と係合される針電極アセンブリを識別あるいは検証するために構成され得る。1つ以上の接点、例えば、ハンドルアセンブリ410および針電極アセンブリ450上に配置される接点122、172、(図2)は、加えて、または代替として、類似目的のために提供され得る。
【0051】
針電極アセンブリ450の針470は、電気伝導性材料から形成され、中空内部474を画定し、針470の外部表面の一部のまわりに配置される、絶縁外筒(または、コーティング)480を含む。針電極アセンブリ450の針470は、ハンドルアセンブリ410の筐体412内に画定される係合陥凹416内に係合するために構成される、近位端452と、その近位端452を通して延び、概して、縦軸「X’−X’」と整列する、開口478とを画定する。第1の接点ピン422は、針470の中空内部474の中に挿入し、針電極アセンブリ450とハンドルアセンブリ410との相互係合を可能にするために構成される。針電極アセンブリ450はさらに、針470の中空内部474内に配置され、その近位端452に向かって延びる、第2の接点ピン472を含む。第2の接点ピン472は、最初は、屈曲構成(図5A−5B)に配置され、接点ピン472の一部が、縦軸「X’−X’」から屈曲または変位され、したがって、開口478を通して、少なくとも部分的に、針470の中空内部474の中へのハンドルアセンブリ410の第1の接点ピン422の挿入を可能にする。第2の接点ピン472は、この屈曲構成から整列構成(図5C)に移動可能であり、第2の接点ピン472は、実質的に、縦軸「X’−X’」および開口478と整列され、したがって、開口478を通して、針470の中空内部474の中への第1の接点ピン422の実質的挿入を阻止する。針電極アセンブリ450の第2の接点ピン472は、以下により詳細に説明されるように、所定の事象の発生に応じて、屈曲構成から整列構成に遷移するように構成される、強磁性材料、形状記憶材料、または任意の他の好適な材料から形成され得る。
【0052】
焼灼デバイス400の組立および動作は、図5A−5Cを参照して説明される。図5Aに示されるように、針電極アセンブリ450は、最初は、未使用状態に配置され、第2の接点ピン472は、屈曲構成に配置される。使用に備えて、針電極アセンブリ450は、ハンドルアセンブリ410の筐体412の陥凹416の中に挿入され、ハンドルアセンブリ410と針電極アセンブリ450とを互に取り外し可能に係合する。ハンドルアセンブリ410と針電極アセンブリ450との係合は、この時点で可能となる。なぜなら、第2の接点ピン472が屈曲構成に配置され、したがって、第1の接点ピン422が、ハンドルアセンブリ410と針電極アセンブリ450との相互係合を可能にするために十分であるように、針電極アセンブリ450の開口478を通して、針470の中空内部474の中に挿入されることを可能にするからである。
【0053】
図5Bに示されるような係合位置では、第1の接点ピン422は、開口478を通して延び、屈曲した第2の接点ピン472と接触し、例えば、針電極アセンブリ450の識別/検証、針電極アセンブリ450へのエネルギー伝送、および/または針電極アセンブリ450、ハンドルアセンブリ410、および発電機20(図1)間における制御信号の伝送のために、その間に電気連通を確立する。ハンドルアセンブリ410および針電極アセンブリ450の弁、例えば、弁129、179(図2)はまた、ハンドルアセンブリ410と針電極アセンブリ450との相互係合に応じて、互に結合され、その間の冷却流体の流入/流出を可能にし得る。
【0054】
針電極アセンブリ450が機械的に係合され、かつハンドルアセンブリ410に電気的に結合された状態で、焼灼デバイス400は、使用の準備ができていることになる。焼灼デバイス400の使用は、前述の焼灼デバイス100(図1−2)に類似し、したがって、ここでは繰り返されない。使用後、針電極アセンブリ450は、ハンドルアセンブリ410から係合解除され、廃棄または再使用のために滅菌される。ハンドルアセンブリ410は、再使用可能構成要素として構成され、したがって、また、再使用のために滅菌されるが、ハンドルアセンブリ410は、代替として、使い捨て構成要素として構成され得る。
【0055】
図5A−5Bと併せて、図5Cを参照すると、前述のように、所定の事象(または、複数の事象)の発生に応じて、第2の接点ピン472は、初期屈曲構成(図5A−5B)から整列構成(図5C)に遷移可能である。例えば、第2の接点ピン472が、少なくとも部分的に、強磁性材料から形成される実施形態では、第2の接点ピン472は、第2の接点ピン472が、最初は、屈曲状態に保持されるように構成され得、第2の接点ピン472は、第2の接点ピン472と針470との間の磁力によって、針470に向かって屈曲される。使用の間、針470への電気外科手術用エネルギーの供給(または、滅菌の間、そこに印加される熱)に応じて、第2の接点ピン472は、そのキュリー点以上に加熱され、それによって、磁場を変化させ、例えば、排除し、第2の接点ピン472が、磁気付勢の不在下、図5Cに示されるような整列状態に戻ることを可能にする。第2の接点ピン472が、整列位置に配置されると、針電極アセンブリ450は、対応して、使用済み状態に配置される。
【0056】
次に、図5Cを参照すると、使用済み状態に配置された針電極アセンブリ450と針電極アセンブリ450の使用を続いて試みると、ハンドルアセンブリ410と針電極アセンブリ450との相互再係合は、第2の接点ピン472の配置が開口478と整列しているので、機械的に阻止される。すなわち、第2の接点ピン472は、第1の接点ピン422が、針470の中空内部474の中に十分に挿入されることを阻止し、したがって、針電極アセンブリ450の近位端452が、針電極アセンブリ450とハンドルアセンブリ410とが互に係合するように、筐体412の係合陥凹416の中に十分に挿入されることを阻止する。したがって、針電極アセンブリ450の繰り返し使用は、阻止される。
【0057】
ここで、図6を参照すると、本開示に従って提供される、焼灼デバイスの別の実施形態が、概して、参照番号500によって識別されて示される。焼灼デバイス500は、前述のそれらの焼灼デバイスに類似し、概して、ハンドルアセンブリ510と、ハンドルアセンブリ510と取り外し可能に係合可能である針電極アセンブリ550とを含む。ハンドルアセンブリ510は、電力および/または制御信号が、電気的に結合された第1の接点522、572を介して、発電機20(図1)と針電極アセンブリ550との間で伝送され得るように、針電極アセンブリ550の対応する第1の接点572に電気的に結合するように構成される、1つ以上の第1の接点522を含む。
【0058】
ハンドルアセンブリ510はさらに、ハンドルアセンブリ510と針電極アセンブリ550との相互係合に応じて、針電極アセンブリ550の対応する第2の接点574に電気的に結合し、針電極アセンブリ550を識別および/または検証するように構成される、1つ以上の第2の接点524を含む。針電極アセンブリ550の第2の接点574は、ハンドルアセンブリ510および針電極アセンブリ550の第2の接点524、574の初期結合後、自己破壊、例えば、腐食し、それによって、針電極アセンブリ550の第2の接点574を動作不能にするように構成される、破壊回路または電池590、例えば、ガルバニ電池を介して、互に結合される。故に、ハンドルアセンブリ510と針電極アセンブリ550との後続相互係合時、針電極アセンブリ550の第2の接点574がもはや動作可能ではない状態で、針電極アセンブリ550の識別および/または検証は、確立されず、その結果、針電極アセンブリ550は、ハンドルアセンブリ510および/または発電機20(図1)によって拒否される。したがって、破壊電池590、例えば、ガルバニ電池は、針電極アセンブリ550の再使用を阻止する。
【0059】
ここで、図7A−7Cを参照すると、本開示に従って提供される、焼灼デバイスの別の実施形態が、概して、参照番号600によって識別されて示される。焼灼デバイス600は、概して、ハンドルアセンブリ610と、ハンドルアセンブリ610と取り外し可能に係合可能である針電極アセンブリ650とを含む。焼灼デバイス600の針電極アセンブリ650は、使い捨て構成要素として構成され、例えば、針電極アセンブリ650は、単回使用、所定の使用回数、または所定の使用時間後、廃棄可能である。故に、針電極アセンブリ650は、前述のそれらの焼灼デバイスの限定再使用特徴のいずれかを含み得、または後述されるように、針電極アセンブリ650の再使用を阻止するように構成される、ロックアウト機構680を組み込み得る。一方、焼灼デバイス600のハンドルアセンブリ610は、再使用可能構成要素として構成される。ハンドルアセンブリ610は、以下により詳細に説明されるように、針電極アセンブリ650に電気的に結合するためのハンドルアセンブリ610の電気接点の摩耗が、実質的に低減されるように構成される。その結果、ハンドルアセンブリ610の寿命は、それとの針電極アセンブリ650の係合/係合解除の繰り返しによる摩耗の懸念なく、延長され得る。
【0060】
図7A−7Cを継続して参照すると、焼灼デバイス600のハンドルアセンブリ610は、針電極アセンブリ650とハンドルアセンブリ610とを互に取り外し可能に係合するために、針電極アセンブリ650の近位端652を受け取るように構成される、係合陥凹616をその中に画定する筐体612を含む。より具体的には、筐体612の係合陥凹616は、針電極アセンブリ650の近位端652から外向きに延びる突出部654に係合し、針電極アセンブリ650とハンドルアセンブリ610とを互に取り外し可能に機械的に係合するように構成される、1つ以上の切り欠き618をその中に画定する。他の取り外し可能係合機構、例えば、スナップ嵌め係合、ねじ式係合、摩擦嵌め係合等もまた、想定される。電気接点622は、例えば、陥凹616を画定する、筐体612の内側表面の少なくとも一部である、ラインのまわりに延びる。接点622は、ハンドルアセンブリ610の筐体612を通して延びるワイヤ623に結合され、最終的には、エネルギー源、例えば、発電機20(図1)に結合する。ハンドルアセンブリ610はさらに、前述のように、同様に、冷却流体を針電極アセンブリ650に供給するために、冷却流体源、例えば、冷却流体源30(図1)に結合するように構成され得る。焼灼デバイス600のハンドルアセンブリ610の筐体612はさらに、陥凹616に隣接して配置され、ワイヤ637を介して、発電機20(図1)または他の好適なエネルギー源に結合される、1つ以上の起動部材636を含む。起動部材636の重要性は、以下からより明白となるであろう。
【0061】
針電極アセンブリ650は、前述のものに類似し、中空内部674を画定する、電気伝導性針670と、針670の外部表面の一部のまわりに配置される、絶縁外筒(または、コーティング)680とを含む。針電極アセンブリ650はさらに、針電極アセンブリ650の識別または識別の検証のために、ハンドルアセンブリ610の接点622に結合するように構成される、そこから近位に延びる、電気接点ピン672を含む。ハンドルアセンブリ610および針電極アセンブリ650上に配置される、1つ以上の接点、例えば、接点122、172、(図2)が、加えて、または代替として、発電機20(図1)と針電極アセンブリ650との間のエネルギーの伝送のために提供され得る。いずれの構成においても、電気接点ピン672の少なくとも一部は、接点ピン672の加熱に応じて、または接点ピン672への電磁場の導入に応じて、接点ピン672が、図7Aおよび7Bに示されるように、接点ピン672が略線形構成を画定する第1の状態と、図7Cに示されるように、接点ピン672が、ハンドルアセンブリ610の電気接点表面622に接触するように偏向され、それによって、その間に電気連通を確立する第2の状態との間で遷移させられるように、遷移可能材料、例えば、形状記憶材料、または強磁性(または、反強磁性)材料から形成される。
【0062】
針電極アセンブリ650はさらに、前述のように、針電極アセンブリ650の近位端に配置され、使用後、針電極アセンブリ650およびハンドルアセンブリ610の再係合を阻止するように構成される、ロックアウト機構680を含み得る。ロックアウト機構680は、接点ピン672のまわりに配置され、それを通して接点ピン672の通過を可能にするように構成される、開口684を画定する、ロックアウト部材682を含む。ロックアウト部材682は、以下により詳細に説明されるように、ロックアウト部材682が、ロックアウト部材682が針電極アセンブリ650から外向きに突出しない初期位置から、起動部材636を介したロックアウト部材682の加熱に応じて、あるいは起動部材636を介した(および/または係合部材686の加熱またはそこへの電磁場の導入を介した)ロックアウト部材682への電磁場の導入に応じて、ロックアウト部材682が、針電極アセンブリ650の開口653を通して横方向に、かつ針電極アセンブリ650から外向きに延びるように付勢され、ハンドルアセンブリ610への針電極アセンブリ650の再係合を機械的に阻止する延長位置に移動可能であるように、遷移可能材料、例えば、形状記憶材料、または強磁性(または、反強磁性)材料から形成され、および/または遷移可能材料、例えば、係合部材686を介して、針電極アセンブリ650に結合される。
【0063】
依然として、図7A−7Cを参照すると、ハンドルアセンブリ610への針電極アセンブリ650の組立が、説明される。最初は、図7Aに示されるように、接点ピン672が第1の状態に配置され、ロックアウト部材682が、初期位置に配置された状態で、針電極アセンブリ650の近位端652は、ハンドルアセンブリ610の陥凹616の中に挿入され、例えば、切り欠き618内への突出部654の係合を介して、針電極アセンブリ650をその中に取り外し可能に係合し得る。
【0064】
図7Bを参照すると、針電極アセンブリ650とハンドルアセンブリ610とは、この時点において、互に機械的に係合されるが、針電極アセンブリ650とハンドルアセンブリ610とは、互に電気的に結合されない。すなわち、接点ピン672が第1の状態に配置された状態では、接点ピン672は、概して、ハンドルアセンブリ610の接点622に対して離間関係において、陥凹616の中に延びる。同様に、この時点では、ロックアウト部材682は、初期位置に配置されたままである。したがって、針電極アセンブリ650が、ハンドルアセンブリ610に係合されるが、使用のために起動されない場合、ロックアウト機構680は、トリガされず、したがって、針電極アセンブリ650とハンドルアセンブリ610との係合解除および後続の再係合が、可能にされる。
【0065】
図7Cを参照すると、針電極アセンブリ650とハンドルアセンブリ610とを互に電気的に結合するために、起動部材636は、接点ピン672の加熱またはそこへ電磁場を印加するように起動される。より具体的には、接点ピン672が形状記憶材料から形成される実施形態では、起動部材636は、加熱器として機能し、そのオーステナイト形状、例えば、第1の状態から、そのマルテンサイト形状、例えば、第2の状態に接点ピン672を変形させ、それによって、接点672をハンドルアセンブリ610の接点622に電気的に結合するように、接点ピン672を十分に加熱する。接点ピン672が、少なくとも部分的に、強磁性材料から形成される実施形態では、起動部材636は、電磁石として機能し、接点ピン672がハンドルアセンブリ610の接点622に電気的に結合される、図7Cに示される第2の状態に、接点ピン672が偏向されるように、電磁場を接点ピン672に印加する。接点622、672が互に結合された状態では、電気連通が、針電極アセンブリ650とハンドルアセンブリ610との間に確立され、したがって、前述のように、同様に、焼灼デバイス600の使用を可能にする。
【0066】
針電極アセンブリ650の接点672をハンドルアセンブリ610の接点622に電気的に結合するための第1の状態から第2の状態への接点ピン672の遷移と同時に、またはほぼ同時に、起動部材636は、ロックアウト部材682が初期位置から延長位置に向かって後押しされるように、例えば、そこへの加熱または電磁場の印加を介して、ロックアウト部材682および/または係合部材686を遷移させる。しかしながら、この時点では、ハンドルアセンブリ610内への針電極アセンブリ650の係合は、延長位置へのロックアウト部材682の完全な延びを阻止する。むしろ、ロックアウト部材682は、針電極アセンブリ650がハンドルアセンブリ610から係合解除されるまで、延長位置に完全に移動させられない。係合解除に応じて、ロックアウト部材682は、針電極アセンブリ650の開口653を通して横方向に、かつ針電極アセンブリ650から外向きに、例えば、完全な延長位置に延びるように付勢され、ハンドルアセンブリ610への針電極アセンブリ650の再係合を機械的に阻止する。
【0067】
前述から、かつ種々の図面を参照して、当業者は、ある修正もまた、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示に行なわれ得ることを理解するであろう。本開示のいくつかの実施形態が図面に示されたが、本開示をそれらに限定されることを意図するものではなく、本開示は、当該分野が許容する広範な範囲を有し、本明細書も同様に読まれることが意図される。したがって、前述の説明は、限定としてではなく、単に、特定の実施形態の例示として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付の請求項の範囲および精神内において、他の修正も想起するであろう。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6
図7A
図7B
図7C