特許第6066467号(P6066467)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6066467
(24)【登録日】2017年1月6日
(45)【発行日】2017年1月25日
(54)【発明の名称】吐水装置
(51)【国際特許分類】
   A47K 3/28 20060101AFI20170116BHJP
   F16L 33/00 20060101ALI20170116BHJP
【FI】
   A47K3/22
   F16L33/00 A
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-100220(P2012-100220)
(22)【出願日】2012年4月25日
(65)【公開番号】特開2013-226250(P2013-226250A)
(43)【公開日】2013年11月7日
【審査請求日】2015年2月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマー株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000108672
【氏名又は名称】タカラベルモント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
(72)【発明者】
【氏名】吉城 勝彦
【審査官】 金高 敏康
(56)【参考文献】
【文献】 実開平02−066185(JP,U)
【文献】 特開平10−151089(JP,A)
【文献】 特開平11−104523(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 3/28
F16L 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホースに取付けられて、前記ホースから供給される水を吐水する吐水装置であって、
筒状に構成され、前記ホースに接続される内側部材と、
筒状に構成され、前記内側部材の外側に配置される外側部材と、
前記外側部材に接続され、前記内側部材の下流側の開口から流出してその内部に流入した水が吐水孔から吐水されるように構成される吐水部とを備え、
前記外側部材と吐水部が一体的に接続された状態で、前記外側部材が内側部材に嵌挿された部分に、前記外側部材が内側部材に対して周方向に回動可能な摺動部を構成し、
前記内側部材と外側部材との間の摺動部の下流側に下流側溝を設け、前記下流側溝内に環状の溝部を有するUパッキンを介装し、
前記Uパッキンは、前記吐水部側から外側部材と内側部材との隙間を通って水が漏れることを防止すべく、環状の溝部の開口側が下流側を向くように介装し、
前記Uパッキンよりも上流側の、前記外側部材と内側部材との間に上流側溝を設け、前記上流側溝内に同じく環状の溝部を有する異物侵入防止部材を介装し、
前記異物侵入防止部材は、前記外側部材の上流側の開口から内側部材との間に異物が侵入するのを防止すべく、環状の溝部の開口側が上流側を向くように介装し
前記Uパッキンと異物侵入防止部材とが配置された状態で、前記外側部材と吐水部とが一体となって、前記内側部材に対して周方向に回動可能に構成した
ことを特徴とする吐水装置。
【請求項2】
前記内側部材には、前記上流側溝の上流側に配置するフランジと、前記下流側溝の下流側に配置するスナップリングとを設け、
前記フランジとスナップリングとにより、前記外側部材の上流側と下流側を内側部材に対して係止した
ことを特徴とする請求項1記載の吐水装置。
【請求項3】
前記上流側溝に介装される異物侵入防止部材は、リップパッキンで構成される、請求項1に記載の吐水装置。
【請求項4】
前記上流側溝に介装される異物侵入防止部材は、前記Uパッキンと同一構造のもので構成される、請求項1に記載の吐水装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吐水装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ホースに取付けられて、ホースから供給される水を吐水する吐水装置は、種々知られている。前記吐水装置には、例えば、シャワーヘッドや各種ノズル等がある。
【0003】
また、前記吐水装置には、筒状に構成されホースに接続される内側部材と、筒状に構成され、内側部材の外側に配置される外側部材と、外側部材に接続され内側部材の下流側の開口から流出してその内部に流入した水が吐水孔から吐水されるように構成される吐水部と、を備えるものが公知となっている(特許文献1参照)。前記吐水装置がシャワーヘッドである場合には、その吐水部は、外側部材に接続される接続部と、複数個の吐水孔が形成されて水をシャワー状に吐水する吐水板と、を有する、シャワーヘッドのヘッド部として構成される。
【0004】
さらに、前記吐水装置には、Uパッキンを備えるものがある。前記吐水装置のUパッキンは、吐水装置の水漏れを防止するものであり、溝部とリップ部とを有する断面略U字状の環状の部材である。そして、前記吐水装置は、内側部材と外側部材との間にUパッキンが配置されて、ホースから内側部材を介して吐水部内に流入した水が、吐水部側から内側部材と外側部材との間を通って、吐水装置外に漏れることを防止するように構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−104523号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記吐水装置では、その吐水部の吐水孔から吐水された水に異物(例えば、毛、塵、または、ゴミ等)が混入したものが、外側部材の上流側の開口から吐水装置内に入り込んでくる場合がある。そして、前記吐水装置では、前記水に異物が混入したものが吐水装置内に入り込むことによって、当該水に混入した異物が内側部材と外側部材との間に入り込み、内側部材とUパッキンとの間、または、外側部材とUパッキンとの間に次第に挟まっていく場合がある。このように前記吐水装置における内側部材とUパッキンとの間または外側部材とUパッキンとの間に異物が挟まると、Uパッキンのリップ部が内側部材の外面と外側部材の内面とに十分にリップせず、Uパッキンによる水漏れ防止機能が十分に機能しなくなる。つまり、このように前記吐水装置における内側部材とUパッキンとの間または外側部材とUパッキンとの間に異物が挟まると、内側部材から吐水部内に流入した水が、吐水部側から内側部材と外側部材との間(隙間)を通って、吐水装置外に(外側部材の上流側の開口から)漏れることとなる。
【0007】
本発明は、以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、吐水部内に流入した水が吐水部側から内側部材と外側部材との間を通って吐水装置外に漏れることをより確実に防止することができる吐水装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0009】
請求項1においては、ホースに取付けられて、前記ホースから供給される水を吐水する吐水装置であって、筒状に構成され、前記ホースに接続される内側部材と、筒状に構成され、前記内側部材の外側に配置される外側部材と、前記外側部材に接続され、前記内側部材の下流側の開口から流出してその内部に流入した水が吐水孔から吐水されるように構成される吐水部とを備え、前記外側部材と吐水部が一体的に接続された状態で、前記外側部材が内側部材に嵌挿された部分に、前記外側部材が内側部材に対して周方向に回動可能な摺動部を構成し、前記内側部材と外側部材との間の摺動部の下流側に下流側溝を設け、前記下流側溝内に環状の溝部を有するUパッキンを介装し、前記Uパッキンは、前記吐水部側から外側部材と内側部材との隙間を通って水が漏れることを防止すべく、環状の溝部の開口側が下流側を向くように介装し、前記Uパッキンよりも上流側の、前記外側部材と内側部材との間に上流側溝を設け、前記上流側溝内に同じく環状の溝部を有する異物侵入防止部材を介装し、前記異物侵入防止部材は、前記外側部材の上流側の開口から内側部材との間に異物が侵入するのを防止すべく、環状の溝部の開口側が上流側を向くように介装し、前記Uパッキンと異物侵入防止部材とが配置された状態で、前記外側部材と吐水部とが一体となって、前記内側部材に対して周方向に回動可能に構成したものである。
【0010】
請求項2においては、請求項1記載の吐水装置において、前記内側部材には、前記上流側溝の上流側に配置するフランジと、前記下流側溝の下流側に配置するスナップリングとを設け、前記フランジとスナップリングとにより、前記外側部材の上流側と下流側を内側部材に対して係止したものである。
【0011】
請求項3においては、請求項1記載の吐水装置において、前記上流側溝に介装される異物侵入防止部材は、リップパッキンで構成されるものである。
【0012】
請求項4においては、請求項1記載の吐水装置において、前記上流側溝に介装される異物侵入防止部材は、前記Uパッキンと同一構造のもので構成されるものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、本発明によれば、異物が外側部材の上流側から内側部材と外側部材との間に入り込んで、内側部材とUパッキンとの間、または、外側部材とUパッキンとの間に挟まることとを抑制することができるので、吐水部内に流入した水が吐水部側から内側部材と外側部材との間を通って吐水装置外に漏れることを、より確実に防止することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態に係る吐水装置を示した断面図。
図2】本発明の実施形態に係る吐水装置を示した拡大断面図。
図3】本発明の別実施麗に係る吐水装置を示した拡大断面図。
図4】同じく拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明に係る吐水装置1について、図1から図4を用いて説明する。なお以下においては、図示下方を上流側、図示上方を下流側として説明する。
【0016】
吐水装置1は、ホース10に取付けられて、ホース10から供給される水を吐水するものである。吐水装置1には、例えば、シャワーヘッドや各種吐水ノズル等がある。シャワーヘッドには、吐水方式を、シャワー、ストレート、または、泡沫等のように切換可能なものも含まれる。以下においては、吐水装置1は、理美容シャワーヘッドであるものとして説明する。
【0017】
吐水装置1は、図1または図2に示すように、内側部材2と、ホース留め部材3と、外側部材4と、吐水部5と、Uパッキン6と、異物侵入防止部材7と、を備え、シャワー状の水を吐水可能に構成される。吐水装置1は、内側部材2(内側部材2およびホース10)に対して、外側部材4と吐水部5とが一体となって回動可能に構成される。
【0018】
吐水装置1の内側部材2は、略筒状に構成される。内側部材2は、外側部材4の内側に配置される。内側部材2は、その上流側部がホース10の吐水口に嵌挿されて、ホース10に接続される。内側部材2は、ホース10から供給される水がその上流側の開口2aから内側部材2の内部に流入するとともに、当該内側部材2の内部に流入した水が内側部材2の下流側の開口2bから流出するように、構成される。
【0019】
内側部材2は、フランジ21と、上流側溝22と、下流側溝23と、を有して構成される。内側部材2のフランジ21は、内側部材2の上流側部(ホース10に嵌挿される部分)に近接するようにして当該上流側部の直下流側に形成される。
【0020】
吐水装置1における内側部材2の上流側溝22は、内側部材2の中途部の外周面に形成される環状の溝である。内側部材2の上流側溝22は、異物侵入防止部材7を配置可能に構成される。内側部材2の上流側溝22は、フランジ21に近接するようにしてフランジ21の直下流側に形成される。上流側溝22は、内側部材2の中途部において下流側溝23よりも上流側(ホース10側)に形成される。
【0021】
吐水装置1における内側部材2の下流側溝23は、内側部材2の中途部の外周面に形成される環状の溝である。内側部材2の下流側溝23は、Uパッキン6を配置可能に構成される。内側部材2の下流側溝23は、内側部材2の中途部において上流側溝22よりも下流側(吐水部5側)に形成される。
【0022】
吐水装置1のホース留め部材3は、前記内側部材2の上流側部がホース10の吐水口に嵌挿された状態で内側部材2を留める(内側部材2がホース10から抜け落ちないようにする)ものである。ホース留め部材3は、リング状に構成される。ホース留め部材3は、内側部材2の上流側部がホース10の吐水口に嵌挿された状態で、当該ホース10における内側部材2の上流側部が嵌挿される部分の外側に配置される。
【0023】
吐水装置1の外側部材4は、略筒状に構成される。外側部材4は、その中途部の内経が内側部材2の中途部(内側部材2の中途部における上流側溝22および下流側溝23が形成されていない部分)の外径と略同一に形成されて構成される。外側部材4は、その上流側部の内経がその中途部の内経よりも大きく形成され、その下流側部の内経がその中途部の内経よりも小さく形成されて、構成される。外側部材4は、その中途部と上流側部との境界部分(中途部と上流側部との境界の角部)にC面取りが施されて構成される。
【0024】
吐水装置1の外側部材4は、外側部材4と内側部材2との軸心を一致するようにして外側部材4の上流側の開口4a側から内側部材2が嵌挿されて、内側部材2の外側に配置される。このとき、吐水装置1は、外側部材4が内側部材2の外周面(少なくとも内側部材2の中途部の外周面)を覆うように配置されるとともに、内側部材2の下流側の開口2bが外側部材4の下流側の開口4bから下流側に突出するようして構成される。外側部材4は、前記内側部材2が嵌挿された状態で、内側部材2に対して周方向に回動可能に構成される。外側部材4は、その下流側の開口4b(下流側の開口部)に吐水部5が接続される。
【0025】
吐水装置1の吐水部5は、シャワーヘッドのヘッド部であり、外側部材4に接続される。吐水部5は、ホース10から内側部材2に供給されて、内側部材2の下流側の開口2bから流出して吐水部5の内部に流入した水が、その吐水孔53から吐水されるように構成される。吐水部5は、その内部が中空状に形成され、接続部51と、吐水板52と、を有して構成される。吐水部5の接続部51は、外側部材4に接続される部分であり、外側部材4の下流側の開口4b(下流側の開口部)が螺合可能に構成される。吐水部5の吐水板52は、複数個の吐水孔53が形成されて水をシャワー状に吐水するように構成される。吐水装置1は、吐水部5の接続部51が外側部材4に接続された状態で、内側部材2の下流側の開口2bが吐水部5内に位置し、内側部材2における下流側の開口2b近傍の外面にはワッシャ24およびスナップリング25が設けられて構成される。このようにして、吐水部5は、ホース10から内側部材2に供給されて内側部材2の下流側の開口2bから流出して吐水部5の内部に流入した水がその吐水孔53から吐水されるように構成される。
【0026】
吐水装置1のUパッキン6は、吐水装置1の水漏れを防止するものである。Uパッキン6は、ホース10から内側部材2を介して吐水部5内に流入した水が、吐水部5側から内側部材2と外側部材4との間(隙間)を通って、吐水装置1外に(外側部材4の上流側の開口4aから)漏れることを防止するように構成される。
【0027】
吐水装置1のUパッキン6は、断面略U字状の環状の部材であり、溝部61と、リップ部62と、を有する。Uパッキン6の溝部61は、環状の溝であり、その軸心方向一方側(下流側)の面に形成される。Uパッキン6のリップ部62は、その溝部61の半径方向の外側部分と内側部分とでそれぞれ構成される。
【0028】
吐水装置1のUパッキン6は、内側部材2と外側部材4との間(内側部材2の外面と外側部材4の内面との間)に配置される。Uパッキン6は、内側部材2の中途部の外面と外側部材4の中途部の内面とにそのリップ部62がそれぞれ当接するように配置される。Uパッキン6は、内側部材2の下流側溝23に配置される。Uパッキン6は、異物侵入防止部材7よりも下流側(吐水部5側)に配置される。Uパッキン6は、その溝部61の開口側が吐水部5側(下流側)を向くようにして配置される。
【0029】
吐水装置1のUパッキン6は、その溝部61が吐水部5側からの水圧を受けることによって、そのリップ部62が外側に開くようにして内側部材2の外面(内側部材2の下流側溝23の外面)と外側部材4の内面とをそれぞれ押圧し、内側部材2と外側部材4との間を水密するように構成される。なお、吐水装置1は、このようにUパッキン6が配置された状態においても、外側部材4と吐水部5とが一体となって、内側部材2に対して周方向に回動可能(重回動可能)に構成される。
【0030】
吐水装置1の異物侵入防止部材7は、異物(例えば、毛、塵、または、ゴミ等)が、外側部材4の上流側の開口4a(吐水部5側と反対側の開口)から内側部材2と外側部材4との間に入り込んで、Uパッキン6が配置される所まで(内側部材2と外側部材4との間におけるUパッキン6が配置される部分に)侵入すること、を防止するものである。異物侵入防止部材7は、内側部材2と外側部材4との間(内側部材2の外面と外側部材4の内面との間)に配置される。異物侵入防止部材7は、内側部材2の上流側溝22に配置される。異物侵入防止部材7は、Uパッキン6よりも上流側(外側部材4の上流側の開口4a側)に配置される。異物侵入防止部材7は、Uパッキン6よりもホース10側に配置される。
【0031】
以上のように、吐水装置1は、Uパッキン6よりも上流側において内側部材2と外側部材4との間に配置されて、外側部材4の上流側の開口4aから内側部材2と外側部材4との間に入り込んでUパッキン6が配置される所まで異物が侵入すること、を防止する異物侵入防止部材7を備える。このため、吐水装置1では、異物が、外側部材4の上流側の開口4aから内側部材2と外側部材4との間に入り込んで、内側部材2とUパッキン6との間、または、外側部材4とUパッキン6との間に挟まることとを抑制することができる。したがって、吐水装置1によれば、吐水部5内に流入した水が、吐水部5側から内側部材2と外側部材4との間(隙間)を通って、吐水装置1外に(外側部材4の上流側の開口4aから)漏れることをより確実に防止することができる。
【0032】
ここで、ヘッド部(吐水部5)が内側部材2に対して回動しない構成の理美容シャワーヘッド(吐水装置1)では、これを用いて洗髪施術を行う作業が億劫になる。このため、理美容シャワーヘッド(吐水装置1)には、内側部材2に対してヘッド部(吐水部5)を回動させるために、水漏れ防止部材としてOリングを用いずにこれよりも摺動抵抗が少ないUパッキン等のリップパッキンを備えるものがある。
【0033】
吐水装置1の異物侵入防止部材7は、Uパッキン(リップパッキン)で構成される。異物侵入防止部材7は、断面略U字状の環状の部材であり、溝部71と、リップ部72と、を有する。異物侵入防止部材7の溝部71は、環状の溝であり、その軸心方向一方側(下流側)の面に形成される。異物侵入防止部材7のリップ部72は、その溝部71の半径方向の外側部分と内側部分とでそれぞれ構成される。
【0034】
吐水装置1の異物侵入防止部材7は、内側部材2と外側部材4との間(内側部材2の外面と外側部材4の内面との間)に配置される。異物侵入防止部材7は、内側部材2の中途部の外面と外側部材4の中途部の内面とにそのリップ部72がそれぞれ当接するように配置される。異物侵入防止部材7は、その溝部71側が外側部材4の上流側の開口4a側(下流側)を向くようにして配置される。
【0035】
吐水装置1の異物侵入防止部材7は、その溝部71が外側部材4の上流側からの水圧を受けることによって、そのリップ部72が外側に開くようにして内側部材2の外面(内側部材2の下流側溝23の外面)と外側部材4の内面とをそれぞれ押圧し、内側部材2と外側部材4との間をシールするように構成される。吐水装置1は、このように異物侵入防止部材7が配置された状態においても、外側部材4と吐水部5とが一体となって、内側部材2に対して周方向に回動可能(重回動可能)に構成される。
【0036】
以上のように、吐水装置1の異物侵入防止部材7はOリングに比べて摺動抵抗が少ないUパッキン(リップパッキン)で構成される。そして、吐水装置1では、異物侵入防止部材7によって内側部材2と外側部材4との間をシールされて、異物が、外側部材4の上流側の開口4aから内側部材2と外側部材4との間に入り込んで、内側部材2とUパッキン6との間、または、外側部材4とUパッキン6との間に挟まることとを抑制することができる。したがって、吐水装置1によれば、吐水部5内に流入した水が、吐水部5内側部材2と外側部材4との間(隙間)を通って、吐水装置1外に(外側部材4の上流側の開口4aから)漏れることをより確実に防止することができるとともに、内側部材2に対して外側部材4と吐水部5とを容易に回動させることができる。よって、吐水装置1では、これを用いて洗髪施術を行う作業が億劫になら無くなる。
【0037】
なお、このとき、吐水装置1の異物侵入防止部材7は、Uパッキンの他に、例えば、YパッキンまたはVパッキン等のOリングに比べて摺動抵抗が少ないリップパッキンで構成することもできる(図3または図4参照)。
【0038】
また、吐水装置1の異物侵入防止部材7は、Uパッキン6と同一仕様のUパッキンで構成される。このため、吐水装置1では、Uパッキン6を異物侵入防止部材7として流用することができる。したがって、吐水装置1によれば、Uパッキン6と異物侵入防止部材7とが別仕様(異物侵入防止部材7が専用品)のものに比べて、吐水装置1の必要部品の種類数が少なくなり、吐水装置1の部品管理が容易になり、また、吐水装置1を安価に構成することができる。
【0039】
吐水装置1における内側部材2の上流側溝22は、その溝幅が異物侵入防止部材7における軸心方向の厚み(高さ)よりも大きく構成される。異物侵入防止部材7は、その上流側端(リップパッキンのリップ部72の先端)が、外側部材4の中途部と、上流側部との境界部分よりも下流側に位置するように配置される。
【0040】
このようにして、吐水装置1は、異物侵入防止部材7の上流側端(リップパッキンのリップ部72の先端)が内側部材2の中途部の外面と外側部材4の中途部の内面とにそれぞれ当接するように異物侵入防止部材7が配置されて、構成される。そして、吐水装置1は、異物侵入防止部材7の上流側端が内側部材2の中途部の外面と外側部材4の中途部の内面とにそれぞれ当接するため、異物侵入防止部材7の内側の面(内側のリップ部72の内側の面)と内側部材2の外面との間、および、異物侵入防止部材7の外側の面(外側のリップ部72の外側の面)と外側部材4の内面との間、に異物が入り込むことを、より確実に防止することができる。
【符号の説明】
【0041】
1 吐水装置
2 内側部材
2a 上流側の開口
2b 下流側の開口
4 外側部材
4a 上流側の開口
4b 下流側の開口
5 吐水部
6 Uパッキン
7 異物侵入防止部材
10 ホース
53 吐水孔
図1
図2
図3
図4