(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6067012
(24)【登録日】2017年1月6日
(45)【発行日】2017年1月25日
(54)【発明の名称】胃腸管および/または血管の機能退化を逆戻りさせるシステム及び括約筋プローブ
(51)【国際特許分類】
A61H 21/00 20060101AFI20170116BHJP
【FI】
A61H21/00
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-525067(P2014-525067)
(86)(22)【出願日】2012年8月2日
(65)【公表番号】特表2014-528757(P2014-528757A)
(43)【公表日】2014年10月30日
(86)【国際出願番号】US2012049349
(87)【国際公開番号】WO2013022706
(87)【国際公開日】20130214
【審査請求日】2015年3月9日
(31)【優先権主張番号】13/206,252
(32)【優先日】2011年8月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514033529
【氏名又は名称】フランクリン・アール・レイシー
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100114487
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 幸作
(72)【発明者】
【氏名】フランクリン・アール・レイシー
【審査官】
増山 慎也
(56)【参考文献】
【文献】
特表2010−503451(JP,A)
【文献】
国際公開第2002/098505(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0238940(US,A1)
【文献】
特表2010−526621(JP,A)
【文献】
英国特許出願公開第00367576(GB,A)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0078524(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0015952(US,A1)
【文献】
特表2008−531193(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
胃腸管および/または血管の機能退化を逆戻りさせるシステムにおいて、
直腸に挿入することにより、人体の胃腸管に挿入するように適合された物品を備え、前記物品は振動可能な先端部の末端と、ハンドルと、前記先端部および前記ハンドルを連結する可撓性シャフトとを有するプローブであり、前記プローブは、前記先端部の末端を振動させるためのシステムを含み、前記プローブは、直腸を介して結腸に挿入されるようになっており、動作中に前記プローブは振動し、起動したときに所定の振幅および周波数で、胃腸管および/または尿道管および/または血管に沿って神経終末を刺激し、前記可撓性シャフトは、前記先端部の末端が食道および食道括約筋に達して振動させるのに十分長い、システム。
【請求項2】
前記先端部の末端は球状である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
振動させるためのシステムが前記プローブに入っている、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
複数の励振部分を前記物品の長手方向に沿って含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記可撓性シャフトは、回盲弁に達することができるほど長い、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記所定の周波数は、10〜50Hzであり、前記所定の振幅は0.76〜3.30mmである、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
人間の尿道括約筋を刺激するための括約筋プローブにおいて、
第1バイブレータを内包する先端部を有するプローブ部材と、前記先端部から延びる可撓性のシャフトと、前記シャフトの近位端のハンドルとを備え、第2バイブレータが前記ハンドルに配置されており、前記括約筋プローブは、使用者の直腸内に位置したときに、前記第1バイブレータが尿道括約筋と対するように配置され、前記第2バイブレータが人間の体の肛門括約筋と対するように配置される長さを有し、前記第1バイブレータは、10〜50Hzの周波数を有する、括約筋プローブ。
【請求項8】
前記括約筋プローブは、前記第1バイブレータと前記第2バイブレータとで別個の制御手段を含む、請求項7に記載の括約筋プローブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、概して、本明細書では胃腸工学(gastrointestinal engineering)および/または脈管工学(vascular engineering)ともいう胃腸機能退化の治療方法および装置に関し、より詳細には、排尿、代謝、腸運動、性衝動、ウェートコントロール、および、食道機能を含む普通の/若々しい身体機能を回復するためのシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
[0002]老化の影響に関しては、広く一般に認識されている。身体機能は低下し、ときとして身体部位が機能不全に陥る。胃腸系では、食べ物が食道を下り、食道括約筋を通って胃に入り、そして、胃から小腸の最初の部位、例えば、十二指腸および空腸に入り、次に小腸の最後の部位で回腸と呼ばれるところを通り、そして、結腸を通る。食べ物のうち吸収されなかった残りは、直腸を通って排出される。
【0003】
[0003]この過程で、食物が血流に吸収され、次に腎臓が血流の液体老廃物をきれいにし、この結果、尿が膀胱に放出され、尿道を通って排泄される。膵臓は胃の下に位置し、胃酸を中和する重炭酸イオン、インシュリンその他を十二指腸に導入している。一連の、ほとんど無意識に働く神経センサがこの工程を調節する。これには、帯状および長手方向の筋肉の活動を調節して、腸を通過するように固形物を動かすことも含まれる。この機能は、ミミズが前進する方法にとても似ている。腸の内側を覆う絨毛が養分、液体、および、酵素を取り込み、脈管系へ移す。しかしながら、脈管系では、年齢と共に血管が柔軟性と大きさを失うこともあり、この結果、身体機能が低下する。
【0004】
[0004]放尿は、尿道括約筋によって調節されるが、尿道括約筋は、多くの場合に年齢と共に弱くなり、尿漏れ、失禁が生じる。たびたびトイレへ行くために睡眠が邪魔されるし、昼間は大人用のおむつをはく必要があったり、外部貯蔵器が必要であったりする。薬は役立つかもしれないが、副作用の可能性があり、また、体が慣れるため、短い期間しか効かないことが多い。
【0005】
[0005]排便は肛門括約筋で調節される。肛門括約筋も年齢と共に弱くなることがあり、少なくとも多少の大便失禁につながる。
[0006]胃の心臓側の食道括約筋は、胃酸の食道への逆流防止を調節する。胃酸の逆流を防止しなければ、損傷および「胸焼け」が起きたり、さらに悪いことも起きたりするであろう。この括約筋は、多くの場合、年齢と共に弱くなり、開いたままとなる。さらに、食道は年齢と共に狭くなり、ときとして、食べ物が容易に通らなくなる。
【0006】
[0007]さらに、体が年を取るにつれ、処理された食べ物は、通常、よりゆっくりと腸を通り、胃腸系により長く留まる。この結果、同じ量の食べ物からより多くの栄養が吸収され、また、胃腸管を移動する食べ物の品質がより劣化する。この結果、同じ量の食べ物を食べてもより体重が増え、鼓腸が起こるかもしれず、また、他の腸疾患が起こり、吸収されて脈管系へ渡り、体中に送られるかもしれない。これは、心臓、脳、皮膚、目、および、肺を含む多くの臓器の疾患や機能不全の原因となりうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、普通の若々しい人体機能を回復するための胃腸および血管機能退化工学のためのシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[0008]よって、胃腸管および/または尿道管および/または血管の機能退化を逆戻りさせるシステムは、人体の胃腸管および/または尿道管および/または血管に挿入するように適合された物品を備え、この物品は、物品を起動したときに所定の周波数および振幅で振動する部分を有し、胃腸管および/または尿道管および/または血管に沿って神経終末を刺激する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】[0009]本明細書に記載の本システムの一実施形態、および、胃腸系におけるこのシステムの動作の概略図である。
【
図1A】本明細書に記載の本システムの一実施形態、および、胃腸系におけるこのシステムの動作の概略図である。
【
図2】[00010]本システムの別の実施形態を示す概略図である。
【
図3】[00011]本システムの一部分の概略図である。
【
図4】[00012]外部アプリケータの実施形態の概略図である。
【
図5】[00013]多重アプリケータの実施形態の概略図である。
【
図6】[00014]別のアプリケータの概略図である。
【
図7】[00015]さらに別のアプリケータの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[00016]ここで
図1を参照すると、下半身の腹部の内部領域が描写されている。ただし、それぞれの性に特有の器官を含むいくつかの内蔵は示されていない。尿道(10)には、膀胱(20)からの尿が流れる。尿道括約筋(15)は、尿の排出を調整する。本方式の一態様では、励振カプセル110を(112で)飲み込み、消化系を通常の経路で通過させる。カプセルは1グラムの錠剤の大きさであり、直径が約8mm(5/16インチ)で、長さが19mm(3/4インチ)である。他の大きさもまたうまく機能する。カプセルには内部機構がある。この内部機構は、モータまたは振動場のようなものであり、カプセルを振動させる。振動の周波数は、変えることができる。振動の周波数、10〜50Hzの範囲であることが好ましい。振動の振幅は、約0.76〜3.30mm(0.03〜0.13インチ)である。カプセルは、高耐衝撃性プラスチックを含むさまざまな材料で作ることができる。カプセルは、高速で振動することで、体内で、消化管に沿って神経終末を攻撃(challenge)/刺激し、神経終末を事実上活性化させ、能力を改善する。カプセルはまた、高速で振動することで、体内で、腸壁の筋肉および脈管系を攻撃/刺激し、活性化させ、能力を改善する。カプセルの機能が終了した処置後、小腸および結腸での食べ物の通りが促進される。
【0011】
[00017]上述した装置を時間を遅らせて始動させたり、遠隔起動により始動させたりすることで、一度に一部ずつであるが、小腸全体の活性化/治療を行うことができる。以下により詳細に説明する代替治療法は、深部組織複数箇所バイブレータを小腸の部分を覆う皮膚の表面に配置し、圧迫しながら使用することである。このバイブレータは、一定の振動で圧迫しながら15分間使用し、小腸全体を1平方インチ毎に処置する。使用するのは、前述したのと同じ10〜50Hz、振幅0.76〜3.05mm(0.03〜0.12インチ)の振動である。これにより、腸神経、腸壁の筋肉、および、周囲の脈管系が刺激され、小腸および結腸での食べ物の通りが促進される。
【0012】
[00018]なおも
図1を参照すると、励振カプセルは食道90を通って胃50に入る。励振カプセルは、次に、幽門括約筋60の先にある幽門口に入り、十二指腸70を通過する。この時点で、励振カプセルは小腸80の残りの部分を通過し始める。回盲弁81で励振カプセルは結腸30に入り、最終的に直腸36を通過して、肛門括約筋35を介して排泄される。
【0013】
[00019]代替治療バージョン(
図4)では、約102mm×203mm(4インチ×8インチ)で、深部組織励振指部404が碁盤目状に備えられたプレート401を皮膚に当てて圧迫し、小腸を1平方インチ毎に15分間振動させる。このプレートは、ベルト402、403で小腸の反対側の下腹部に縛り付けることもできるし、振動治療の間、腹部への圧力を維持するように、使用者がプレートの上に横たわることもできる。プレートは、小腸の部分で体の輪郭に合うように湾曲させることもできる。各指部バイブレータには、腹部を圧迫する力を維持するために、ばね405が取り付けられている。
【0014】
[00020]届きにくい器官を治療する必要がある別の代替構成では、品物700(
図7)が釣り針外し(fish hook extractor)に非常によく似た働きをする向かい合わせの、長い鉗子を含む。示されている構成では、ハンドル704の一方の端部にあるレバータイプの腕部を締め付けることで、向かい合わせの顎部701、702が解放される。工具の他方の端部にある一方の顎部702はバイブレータを有する一方、他方の顎部は鉗子パッドを有する。ばね705およびヒンジ外し703が、この実施形態には含まれている。小さな切開を行い、治療しようとする器官または血管まで工具を届かせる必要があるであろう。
【0015】
[00021]上述した方式の別の実施形態は、これも
図1に示されているが、励振結腸プローブ200(
図1A)を含む。励振結腸プローブ200は、直腸36を通して結腸30に入れる先端部202を有する。結腸プローブ200は、一方の端部にある励振先端部または球202と、長い可撓性シャフト203と、おそらくは含まれる電力供給ワイヤおよび/またはケーブルと、他方の端部にあるハンドル201とを有する。電力は、バッテリにより自立して供給することもできる。ハンドル201には、先端部202の制御手段および電源を入れておくことができる。結腸プローブ先端部ができる限り回盲弁81に届くように、シャフト203および先端部202の作用範囲は最大で約168mm(66インチ)である。可撓性シャフト203の直径は、約1cm(3/8インチ)である。示されている実施形態では、先端部202は球状であるが、アメリカンフットボールの形状のような他の形状も使用できる。先端部202は、柔らかいゴムのようなコーティングを有することができる。先端部202は、示されている実施形態では、直径が約15.9mm(0.625インチ)であり、長さが約4.6cm(2インチ)である。
【0016】
[00022]
図5に示されているように、結腸の全長を同時に治療するために、一連の同種のプローブ先端部501を縦一列につなげてアプリケータ500を形成することができる。この縦一列の構成では、つなげた先端部/バイブレータ部材の各々を個別に振動させることができる。この構成では、各バイブレータ部材を縦一列(ソーセージスタイル)につなげるのに、弾力のある結び目状の連結部503を使用することができる。この結び目は、隣接するバイブレータ部材の振幅に妨げられることなく、各バイブレータ部材が独立して振動することを可能にする。アプリケータには、ハンドル505と、挿入/取り出しストラップ507もある。
【0017】
[00023]他の長さおよび直径のプローブ先端部202を使用することもできる。上記で論じたのと同様に、プローブの長さに沿って複数の励振要素を配置し、個別に制御できるように、または、グループで制御できるようにしてもよい。この仕組みを用いれば、大腸の全体を一度に治療することができる。この仕組みは、
食道および/または食道括約筋を振動させることにより、図3に(治療装置なしで)示されているように、食道の治療に同様に適用できる。
図3では、301に咽頭、302に食道、そして、303に食道括約筋が示されている。
【0018】
[00024]処置中は、結腸プローブ200を結腸壁に沿って押したり、引いたりして、神経終末を攻撃(治療)し、結腸内および結腸周りの壁筋(wall muscles)および脈管系を運動させて、壁筋肉および脈管系の若々しい機能を取り戻すようにするには、十分な時間をかけられなければならない。治療時間は、治療する各位置で最大で15分かかる可能性があるので、代替の手法は、先端部202を摂取するまたは埋め込むことである。先端部202はシャフトから外され、体内に挿入後は自立したものとなる。先端部202は、先端部自身の自立型電力で振動し続けるであろう。先端部は、腸運動によって直腸から排出されるまで結腸に沿って移動しながら振動する。
【0019】
[00025]別の代替例は、励振先端部を結腸に、電力供給のために体外の場所まで延びる密封ワイヤを取り付けた状態で埋め込むことである。この場合、患者は、治療が終わるまで医療機関に留まることになるであろう。品物200または品物500を食道で、振動する長さを最大229mm(9インチ)にして使用できる。口側にある小さな押し/引きのための紐またはプラスチック製のストリップにより、挿入および取り出し、ならびに、処置中の呼吸を容易に行える。各位置で処置する時間は約15分であるが、これは変わることがありうる。この代替例は、一般に、食道および(食道が胃の心臓側につながっている)食道弁の治療に使用されるであろう。
【0020】
[00026]ここで、
図2を参照すると、再度、下半身の腹部領域が描写されている。ただし、それぞれの性に特有の器官を含むいくつかの内臓は含まれていない。
図1Aの結腸プローブ200の短いバージョンが使用されており、神経終末を(例えば、10〜50Hzで)高速振動させることで攻撃/刺激し、また、放尿を調節する尿道括約筋15を運動させている。振動によって、直腸および結腸の神経終末と筋肉を別個に攻撃/刺激し、腸運動を調節する肛門括約筋35を運動させることもできる。以下、この器械を括約筋プローブ100と呼ぶ。括約筋プローブは、
図6により詳細に示されている。括約筋プローブは、先端部102を含み、直腸部分36に配置される。先端部102は、
図2に示されているように配置すると、尿道括約筋15に前後方向に圧力を加える。
【0021】
[00027]括約筋プローブ100は、一方の端部にある励振先端部102と、おそらくは電力供給ワイヤが入っている可撓性シャフト103と、他方の端部にあり、場合によっては双方向スライド式スイッチ104を備えているハンドル101とを有する。ハンドルの最上部にある部分105は、第2バイブレータ部材であり、肛門括約筋を刺激するのに使用される。ハンドル101には、2つの震動源の各々に対して1つずつ、2つの制御手段がある。あるいは、1つのスイッチで両方の振動を制御することもできる。ハンドルには、先端部102とハンドル部分105とを別個に振動させて、肛門括約筋35を個別に治療するための電源も入っている。シャフト103および先端部102は、括約筋プローブ100が尿道括約筋15および肛門括約筋35の両方を、おそらくは同時に高速で振動させるように、作用範囲が最大で約15.2mm(6インチ)である。これら2つの励振部品は、尿失禁および大便失禁の両方を必要に応じて同時に治療するために使用できる。可撓性シャフト103の直径は、約1cm(3/8インチ)であるが、2.5(1インチ)程度の大きさにしてもよく、これも振動させてもよい。先端部102は球状であるが、他の形状を使用することもできる。先端部102には、柔らかい、ゴムのようなコーティングを有することができる。先端部の直径は約2.5cm(1インチ)であり、長さは約4.6cm(2インチ)である。他の長さおよび直径の先端部102を使用することもできる。
【0022】
[00028]尿道括約筋15および肛門括約筋35の神経終末および筋肉を攻撃/刺激し、尿道括約筋15および肛門括約筋35の若々しい機能を回復さえるために、括約筋プローブ100の先端部102を、先端部の振動動作の間、尿道括約筋15に押し付ける、および/または、ハンドル部分105を肛門括約筋35に押し当てる際には、十分な治療時間をかけられることでなければならない。一般に、治療が有効であるためには最大で15分かかる。プローブの上に斜めに座れば、尿失禁および/または夜中に尿意(urinary pressure)から解放されるために起きなければならないことに関してよい結果が得られる。
【0023】
[00029]上記に加えて、先端部102がシャフト103に沿って約50.8mm(2インチ)ある物品101を体の外側で会陰に当て、会陰および尿道括約筋ならびに外皮へと延びる陰嚢内の微細な血管に対して前方へ向けて押し付けてもよい。これは、前後方向に十分な圧迫力が得られるように振動している品物100の上に座ることで最も良く達成できる。達成される結果は、尿道括約筋を調節する筋肉を運動させ、神経終末をみなぎらせ、また、外皮へと延びる小さい血管で血を流れやすくし、性行為を改善するというものである。後者は、結果が改善されるまで治療後1週間かかるであろう。結果の改善には、目覚めたときに、以前はなかった朝立ちがあることも含まれる。
(項目1)
胃腸管および/または尿道管および/または血管の機能退化を逆戻りさせるシステムにおいて、
人体の胃腸管および/または尿道管および/または血管に挿入するように適合された物品であって、物品を起動したときに所定の周波数および振幅で振動する部分を有し、胃腸管および/または尿道管および/または血管に沿って神経終末を刺激する、物品を備えた、システム。
(項目2)
前記物品は、震動源が入った密封カプセルであり、動作中、前記カプセルは前記胃腸管の前記神経終末を、前記カプセルが前記胃腸管を通過している間に刺激する、項目1に記載の物品。
(項目3)
動作中、前記カプセルは、前記胃腸管の筋肉および脈管系を刺激する、項目2に記載の物品。
(項目4)
前記カプセルは、時間遅延要素を含む、項目1に記載の物品。
(項目5)
前記物品はプローブアセンブリであり、前記プローブアセンブリは、振動可能な先端部と、ハンドルと、前記先端部および前記ハンドルを連結する可撓性シャフトとを有し、前記プローブアセンブリは、前記先端部を振動させるためのシステムを含み、前記プローブアセンブリは、直腸を介して結腸に挿入されるようになっている、項目1に記載の物品。
(項目6)
動作中、前記プローブアセンブリは、食道および/または食道括約筋を振動させる、項目5に記載の物品。
(項目7)
振動させるためのシステムが前記プローブに入っている、項目1に記載の物品。
(項目8)
振動させるためのシステムが前記プローブアセンブリに入っている、項目6に記載の物品。
(項目9)
振動するためのシステムが前記プローブの外部に位置し、前記先端部の末端に連結されている、項目1に記載の物品。
(項目10)
前記連結部材は、前記先端部の末端が胃腸管の回盲弁に達することができるほど長い、項目5に記載の物品。
(項目11)
前記連結部材は、前記先端部の末端が前記食道括約筋弁に達することができるほど長い、項目6に記載の物品。
(項目12)
前記連結部材は、前記物品を直腸に挿入したときに、前記先端部が尿道括約筋にちょうど届く長さである、項目5に記載の物品。
(項目13)
前記ハンドルは励振部分を含み、前記励振部分は、前記先端部が前記尿道括約筋に隣接するとき、前記肛門括約筋に隣接する、項目12に記載の物品。
(項目14)
前記プローブが胃腸管に入っているときに、前記プローブを押す、および/または、引くためのシステムを含む、項目5に記載の物品。
(項目15)
前記カプセルは、胃腸管内に埋め込まれるようになっており、前記カプセルは、埋め込まれた後、振動しているときに胃腸および排出の過程を自由に追従する、項目2に記載の物品。
(項目16)
前記カプセルは、つなぎ綱に取り付けられており、前記つなぎ綱により、前記カプセルを前記食道を介して回収することができる、項目2に記載の物品。
(項目17)
前記振動の周波数は、10〜50Hzの範囲内である、項目1に記載の物品。
(項目18)
前記振動の大きさは、0.76から3.18mm(1/32から1/8インチ)の範囲内である、項目1に記載の物品。
(項目19)
前記先端部は球状であり、ゴムまたはゴムのような外皮を有する、項目1に記載の物品。
(項目20)
複数の励振部分を長さに沿って含む、項目1に記載の物品。
(項目21)
胃腸管および/または尿道管および/または血管の機能退化を逆戻りさせるシステムにおいて、
胃腸管および/または尿道管および/または血管が入っている体の近傍において、人体の外側に当てるように適合された物品であって、前記物品を起動したときに所定の周波数および振幅で振動する部分を有し、前記所定の周波数および振幅が胃腸管および/または尿道管および/または血管に沿って神経終末、内臓機能および筋肉を刺激する、物品を備えた、システム。
(項目22)
前記物品が人体に触れているときに、前記物品に圧力を加えるためのアセンブリを含む、項目21に記載のシステム。