【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI INSTITUTE OF MATERIA MEDICA, CHINESE ACADEMY OF SCIENCES
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
工程3)における前述銅試薬は、臭化第一銅、塩化第一銅、酢酸第二銅一水和物、臭化第二銅、無水塩化第二銅または塩化第二銅二水和物で、反応溶媒はジメチルスルホキシド又はN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドである、
請求項8に記載の製造方法。
ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ関連疾患およびラパマイシン標的蛋白質の阻害剤の薬物の製造における請求項1に記載のピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン系化合物の使用。
前述ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ関連疾患は、ヒト横紋筋肉腫、非小細胞肺癌、ヒトグリオーマ、前立腺癌、卵巣癌、肝臓癌、結腸癌または乳癌である、請求項10に記載の使用。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】
図1は、化合物I-33のヒト横紋筋肉腫Rh30細胞とヒトグリオーマU87MG細胞のPI3Kシグナル経路に対する影響である。
【
図2】
図2は、化合物I-30、I-33のヒトグリオーマU87-MGのヌードマウスに皮下移植した腫瘍に対する生長抑制作用である。
【0047】
具体的な実施形態
以下、実施例とともに本発明をさらに説明するが、これらの実施例は決して本発明の制限にならない。すべての実施例において、
1H NMRはBrucherAM-400型とGEMINI-300型の核磁気共鳴装置によって記録され、化学シフトはδ(ppm)で示され、質量分析はMAT-95型質量分析装置によって記録され、分離用シリカゲルは200〜300メッシュである。
【0048】
実施例
1.1-アミノ-5-アミド-1H-ピロール-3-カルボン酸メチル(3)の製造
【化14】
9 gの塩化アンモニウム、330 mLのエチルエーテルの混合物を-20℃に冷却し、スポイトで15 mLの濃アンモニア水を入れ、定圧滴下漏斗で216 mLの5%(質量百分率)の次亜塩素酸ナトリウム溶液を滴下した。この混合物を-10℃で30分間撹拌した。分液し、有機層を冷却した飽和食塩水で洗浄し(クロラミンが不安定なので、冷却した飽和食塩水で洗浄する必要がある。)、有機層に無水塩化カルシウムを入れ、且つ-40℃で1時間乾燥して供した。
【0049】
化合物1のピロール-1,3-ジカルボン酸エステル(5 g、25.4 mmol、その製造は文献Kamijo, S., Kanazawa,C., and Yamamoto Y. J. AM. CHEM. SOC. 2005, 127, 9260-9266.を参照する。使用される原料のプロピオール酸メチル、2 -シアノアセト酢酸エチルは達瑞化学社から購入された。)を25 mLの無水化処理したN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させ、氷浴で0℃に冷却し、水素化ナトリウム(60%、鉱物油によって被覆、1.22 g、30.5 mmol)を分けて入れ、室温で1時間撹拌し、前述で得られた300 mLのクロラミンのエチルエーテル溶液を一括で入れ、窒素ガスで保護し、室温で一晩撹拌した。飽和のチオ硫酸ナトリウムでクエンチし、水を入れて希釈した。エチルエーテル層を出し、水層を酢酸エチルで1回抽出し、有機層を合併し、水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧で濃縮して6.2 gの粗製品を得た。精製せずにそのままで加アンモニア分解を行った。粗製品3 gあたりに80 mLの飽和のアンモニアのメタノール溶液を入れ、80℃で密封して2日間反応させ、固体が析出するまで濃縮し、1時間ぐらい静置し、ろ過し、3 gの白色固体を得た。2ステップでの収率は64.6%であった。m.p. 222-224℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 7.95 (br s,1H),7.38 (s,1H),7.33 (br s,1H),7.15 (s,1H),6.87 (s,2H),3.70 (s,3H)。MS (EI) m/z (%):183 (M
+,100)。
【0050】
2.2-アミノ-4-トリフルオロメチル-5-ブロモピリジン(5)の製造
2-アミノ-4-トリフルオロメチルピリジン(5 g、30.8 mmol、河北廊坊北シン化工有限公司)を100 mLのクロロホルムに溶解させ、N-ブロモスクシンイミド(5.92 g、33.3 mmol)を分けて入れ、室温で暗所でまたは光を避けて3時間撹拌した。濃縮し、カラムで精製し(石油エーテル:酢酸エチル=10:1と塩化メチレンによる勾配溶離)、4.33 gの赤色固体を得た。収率:58.2%。LC-MS:240 (M+1),242 (M+2+1)。
【0051】
3.N-(5-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピバリン酸アミド(6)の製造
【化15】
氷浴で、化合物5(50.0 g、207 mmol)とトリエチルアミン(37.9 mL)の塩化メチレン(300.0 mL)溶液に、一滴ずつ29.8 gの塩化ピバロイル(226 mmol)を1時間で滴下し、原料がなくなるまで続けて2時間撹拌した。反応液に150 mLの水を入れ、室温で10分間撹拌し、有機層を取った。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、酢酸エチルで短カラムを通させ、白色固体を得た(57.7 g、85.6%)。
m.p. 126-128 ℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 8.67 (s,1H),8.50 (s,1H),8.14 (brs,1H),1.33 (s,9H)。
【0052】
4.N-(5-ホルミル-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピバリン酸アミド(7)の製造
【化16】
【0053】
化合物6(15.0 g、46.2 mmol)を350 mLの無水テトラヒドロフランに溶解させ、窒素の保護下で、-78℃に冷却し、反応液にゆっくり45 mLの2.5 Mのn-ブチルリチウムのテトラヒドロフラン溶液を1時間で滴下した。この反応液を-78℃で1時間撹拌した後、ゆっくり15 mLの無水N,N-ジメチルホルムアミドを滴下し、-78℃で続けて2.5時間撹拌した。反応液に120 mLの1Mの希塩酸を入れてクエンチし、酢酸エチルで抽出し(200 mL×3)、有機層を合併し、水(200 mL×3)、飽和食塩水(200 mL)の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、カラムで精製し(石油エーテル:塩化メチレン:酢酸エチル=60:10:1)、7.1 gの白色固体を得た(56.1%)。m.p. 96-98 ℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 10.32 (br s,1 H),9.01 (s,1 H),8.73 (s,1 H),8.40 (s,1 H),1.38 (s,9 H)。
【0054】
5.化合物IIIa-IIIcの共通の製造方法
化合物3(55 mg、0.3 mmol)、相応のアルデヒド(0.3 mmol)、塩化第二銅二水和物(51 mg、0.3 mmol)の混合物に5 mLのジメチルスルホキシドを入れ、80-150℃で反応させた。反応終了後、冷却し、水に注ぎ、固体が析出し、ろ過した。粗製品の溶解度が低い場合、メタノールで洗浄する。溶解度が高い場合、カラムで(塩化メチレン:メタノール=50:1)精製する。
2-p-ニトロフェニル-4-オキソ-3,4-ジヒドロピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-カルボン酸メチル(IIIa)の製造
【化17】
上述5の共通の製造方法に従い、p-ニトロベンズアルデヒドと化合物3を反応させ、浅黄色固体の化合物IIIaを得た。収率:72.0%。m.p.>300 ℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 12.52 (s,1H),8.38 (d,J = 8.5 Hz,2H),8.22 (s,1H),8.21 (d,J = 8.5 Hz,2H),7.26 (s,1H),3.80 (s,3H)。LRMS (EI) m/z (%):314 (M+,85),283 (100)。HRMS計算値 C
14H
10N
4O
5:314.0651、実測値:314.0659。
【0055】
2-m-アセチルオキシメチルフェニル-4-オキソ-3,4-ジヒドロピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-カルボン酸メチル(IIIb)の製造
【化18】
上述5の共通の製造方法に従い、3-ホルミルベンジル酢酸エステルと化合物3を反応させ、灰白色固体の化合物IIIbを得た。収率:39.0%。m.p.202-203 ℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d6):δ 12.29 (s,1H),8.19 (d,J = 1.7 Hz,1H),7.96 (s,1H),7.92 (dt,J = 1.7,7.2 Hz,1H),7.58 - 7.53 (m,2H),7.24 (d,J = 1.7 Hz,1H),5.16 (s,2H),3.81 (s,3H),2.10 (s,3H)。LC-MS:342 (M+1)。
【0056】
2-(4-トリフルオロメチル-6-ピバロイル-ピリジン-3-イル)-4-オキソ-3,4-ジヒドロピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-カルボン酸メチル(IIIc)の製造
【化19】
上述5の共通の製造方法に従い、化合物7と化合物3を反応させ、浅黄色固体の化合物IIIcを得た。収率:25.9%。m.p. 244-245 ℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 12.47 (s,1H),10.68 (s,1H),8.86 (s,1H),8.57 (s,1H),8.20 (d,J = 1.7 Hz,1H),7.29 (d,J = 1.7 Hz,1H),3.81 (s,3H),1.28 (s,9H)。LC-MS:438 (M+1)。
【0057】
6.2-p-ニトロフェニル-4-クロロピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-カルボン酸メチル(8)の製造
【化20】
【0058】
化合物IIIa(4.74 g、15.1 mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(4.34 g、35.6 mmol)の混合物に20 mLの塩化ホスホリルを入れ、5時間還流させた。冷却後、減圧で一部の塩化ホスホリルを蒸発させ、残留物を砕けた氷に注ぎ、ろ過し、加熱乾燥して黄色固体を得た(4.6 g、91.8%)。m.p. 218-223℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 8.54 (d,J = 8.9 Hz,2H),8.36 (s,1H),8.34 (d,J = 8.9 Hz,2H),7.46 (d,J = 1.3 Hz,1H),3.96 (s,3H)。MS (EI) m/z (%):332 (M+,100),334 (M+2,33)。
【0059】
7.化合物9の製造
2-p-ニトロフェニル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-カルボン酸メチル(9a)
【化21】
【0060】
化合物8(4.6 g、13.8 mmol)を150 mLのテトラヒドロフランに懸濁させ、滴入3.6 mLのモルホリンを入れ、室温で5時間反応させた。ろ過し、3.9 gの固体を得たが、ろ液を塩化メチレンでカラムを通させ、1.1 gの黄色の化合物9aを得た(94.3%)。m.p. 296-300℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 8.45 (d,J = 8.7 Hz,2H),8.29 (d,J = 8.7 Hz,2H),8.14 (d,J = 1.3 Hz,1H),7.23 (d,J = 1.3 Hz,1H),4.17 (t,J = 4.8 Hz,4H),3.91 (t,J = 4.8 Hz,7H)。LC-MS:384 (M+1)。
【0061】
2-p-ニトロフェニル-4-(8-O-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-カルボン酸メチル(9b)
【化22】
【0062】
化合物8(100 mg、0.3 mmol)を15 mLのテトラヒドロフランに懸濁させ、8-O-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン塩酸塩(54 mg、0.36 mmol)と1滴のトリエチルアミンを入れ、室温で3〜4反応させ、減圧で溶媒を蒸発させ、水で洗浄し、加熱乾燥した。塩化メチレンでカラムを通させ、109 mgの黄色固体9bを得た(88.6%)。m.p. 278-280℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 8.45 (d,J =9.0 Hz,2H),8.29 (d,J = 9.0 Hz,2H),8.13 (d,J = 1.3 Hz,1H),7.21 (d,J = 1.3 Hz,1H),4.60 (br s,4H),3.91 (s,3H),3.63 (br,s,2H),2.08 - 2.04 (m,2H),1.91 - 1.84 (m,2H)。LC-MS:410 (M+1)。
【0063】
8.化合物10の共通の製造方法
化合物9(13 mmol)に500 mLのメタノールとクロロホルムの混合溶媒(1:1)、10%のパラジウム炭素(原料重量の10%)を入れ、室温で水素ガスを導入して24時間還元させた。セライトろ過でパラジウム炭素を除去し、ろ液を減圧で濃縮し、定量的に化合物10を得た。
【0064】
2-p-アミノフェニル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-カルボン酸メチル(10a)
【化23】
化合物10を製造する共通の製造方法に従って化合物9aから化合物10aを製造し、白色固体を得た。m.p. 238-240℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 8.13 (d,J = 1.6 Hz,1H),7.93 (d,J = 8.5 Hz,2H),7.31 (d,J = 1.6 Hz,1H),6.62 (d,J = 8.5 Hz,2H),5.70 (br,s,2H),4.04 (t,J = 4.5 Hz,4H),3.80 (s,3H),3.77 (t,J = 4.5 Hz,4H)。MS (EI) m/e (%):353 (M+,100)。
【0065】
2-p-アミノフェニル-4-(8-O-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-カルボン酸メチル(10b)
【化24】
化合物10を製造する共通の製造方法に従って化合物9bから化合物10bを製造し、黄色固体を得た。m.p. 254-256℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 8.21(s,1H),8.19 (d,J = 8.7 Hz,2H),7.34 (s,1H),7.22 (d,J = 8.7 Hz,2H),4.53 (br s,4H),3.81 (s,3H),3.49 (br,s,2H),1.89 - 1.85 (m,2H),1.78 - 1.75 (m,2H)。LC-MS:380 (M+1)。
【0066】
9.化合物11の製造方法
2-p-アミノフェニル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-カルボン酸(11a)
【化25】
【0067】
化合物10a(14 mmol)を150 mLのエタノールに懸濁させ、30 mLの2M水酸化ナトリウム溶液を入れ、完全に溶解するまで還流させ、ほぼ完全に反応した。2 mLの酢酸を入れ、減圧で大半の溶媒を蒸発させ、固体が析出し、ろ過し、化合物11aを得た(3.25 g、68.5%)。m.p.>300 ℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 7.91(d,J = 8.8 Hz,2H),7.71 (d,J = 1.2 Hz,1H),6.99 (d,J = 1.2 Hz,1H),6.59 (d,J =8.8 Hz,2H),5.49 (s,2H),4.02 (t,J = 4.4 Hz,4H),3.77 (t,J = 4.4 Hz,4H)。MS (EI) m/e (%):339 (M+,100)。
【0068】
2-p-アミノフェニル-4-(8-O-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-カルボン酸(11b)
【化26】
【0069】
化合物11aの製造と同じ方法に従い、360 mgの化合物10b(0.95 mmol)を原料として加水分解し、化合物11bを得た(270 mg、77.9%)。m.p. 278-280℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 12.46 (s,1H),8.04 (d,J = 1.7 Hz,1H),7.92 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.22 (d,J = 1.7 Hz,1H),6.60 (d,J = 8.8 Hz,2H),5.55 (br s,2H),4.51 (br s,4H),3.48 (br,s,1H),3.44(br,s,1H),1.88 - 1.85 (m,2H),1.79 - 1.75 (m,2H)。LC-MS:366 (M+1)。
【0070】
10.化合物12の共通の製造方法
2-p-アミノフェニル-N,N-ジメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-ホルムアミド(12a)
【化27】
【0071】
ジメチルアミン塩酸塩(686 mg、8.4 mmol)に30 mLの無水化処理したN,N-ジメチルホルムアミドを入れ、炭酸カリウム(3.48 g、25.2 mmol)を入れ、室温で30分間撹拌した。その後、化合物11a(4.2 mmol)、ベンゾトリアゾール-N,N,N’,N’-テトラメチルホルムアミジニウム ヘキサフルオロホスファート(4.77 g、12.6 mmol)、トリエチルアミン(2.9 mL,21 mmol)を入れ、窒素ガスの保護下で室温で一晩反応させた。水に注ぎ、ろ過した。ろ液を酢酸エチルで1回抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、乾燥するまで濃縮し、ケーキと合併した。粗製品をカラムを通させ(塩化メチレン:メタノール=100:1)、白色の化合物12aを得た(922 mg、60.0%)。m.p. 238-239℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 8.08 (d,J = 8.6 Hz,2H),7.82 (d,J = 1.4 Hz,1H),7.02 (d,J = 1.4 Hz,1H),6.73 (d,J = 8.6 Hz,2H),4.11 (t,J = 4.4 Hz,4H),3.86 (t,J = 4.4 Hz,4H),3.20 (br,s,6H)。MS (EI) m/e (%):366 (M+,100)。
【0072】
(2-p-アミノフェニル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル)(4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)ケトン(12b)
【化28】
【0073】
1.2 gの化合物11a(3.54 mmol)を原料として、ジメチルアミン塩酸塩のかわりにメタンスルホニルピペラジンのトリフルオロメタンスルホン酸塩(1.85 g,7.1 mmol)をする以外、化合物12aと同じ方法で白色固体12bを得た(540 mg、31.4%)。m.p. 185-186℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 8.07 (d,J = 8.6 Hz,2H),7.75 (d,J = 1.5 Hz,1H),6.93 (d,J = 1.5 Hz,1H),6.71 (d,J = 8.6 Hz,2H),4.09 (t,J = 4.8 Hz,4H),3.90 (t,J = 4.8 Hz,4H),3.86 (t,J = 4.8 Hz,4H),3.27 (t,J = 4.8 Hz,4H),2.80 (s,3H)。LC-MS:508 (M+23)。
【0074】
{2-p-アミノフェニル-4-(8-O-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル}(4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)ケトン(12c)
【化29】
原料として化合物11aの代わりに183 mgの化合物11b(0.5 mmol)を使用する以外、化合物12bと同じ方法で化合物12cを製造した(120 mg、46.8%)。m.p.>300 ℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 7.96 (s,1H),7.91(d,J = 8.5 Hz,2H),7.06 (s,1H),6.61 (d,J = 8.5 Hz,2H),5.53 (s,2H),4.51 (br,s,4H),3.75 (t,J = 4.5 Hz,4H),3.48 (br s,1H),3.43 (br s,1H),3.18 (t,J = 4.5 Hz,4H),2.91 (s,3H),1.90 - 1.75 (m,4H)。LC-MS:511 (M+),512 (M+1)。
【0075】
11.化合物13の共通の製造方法
2-p-アミノフェニル-6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン(13a)
【化30】
【0076】
150 mLの二口フラスコに1 gの化合物12a(2.7 mmol)、50 mLのテトラヒドロフラン又はジオキサンを入れ、窒素の保護下で還流させ、ゆっくり2Mボラン・ジメチルスルフィド(10.8 mmol)を滴下し、2時間還流させた。メタノールでクエンチし、塩化メチレンでカラムを通させ、白色固体13aを得た(930mg、96.7%)。m.p. 205℃分解。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 7.92 (d,J = 8.5 Hz,2H),7.86 (s,1H),7.05 (s,1H),6.60 (d,J = 8.5 Hz,2H),5.48 (br s,2H),4.02 (t,J = 4.5 Hz,4H),3.92 (s,2H),3.77 (t,J = 4.5 Hz,4H),2.42 (s,6H)。MS (EI) m/e (%):352 (M+,24)。
【0077】
2-p-アミノフェニル6-[(4-メタンスルホニル)ピペラジン-1-イル]メチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン(13b)
【化31】
原料として化合物12aの代わりに540 mgの化合物12b(1.1 mmol)を使用する以外、化合物13aと同じ製造方法で化合物13bを製造した(288 mg、55.0%、白色固体)。m.p. 199-200℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 7.92 (d,J = 8.6 Hz,2H),7.85 (d,J = 1.4 Hz,1H),7.03 (d,J = 1.4 Hz,1H),6.60 (d,J = 8.6 Hz,2H),5.47 (s,2H),4.08 (s,2H),4.03 (t,J = 4.6 Hz,4H),3.78 (t,J = 4.6 Hz,4H),3.49 - 3.35 (m,4H),2.95 (s,3H),2.89 (t,J = 5.7 Hz,4H)。MS (EI) m/e (%):471 (M+,12)。
【0078】
2-p-アミノフェニル-6-[(4-メタンスルホニル)ピペラジン-1-イル]メチル-4-(8-O-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン(13c)
【化32】
原料として化合物12aの代わりに100 mgの化合物12c(0.195 mmol)を使用する以外、化合物13aと同じ製造方法で化合物13cを製造した(39 mg、40.1%、浅黄色固体)。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 7.89(d,J = 8.4 Hz,2H),7.61 (s,1H),6.78 (s,1H),6.59 (d,J = 8.4 Hz,2H),5.46 (br s,2H),4.50 (br,s,4H),3.56 (s,2H),3.43 (br s,1H),3.39 (br s,1H),3.30 (br s,4H),3.11 (br s,4H),2.86 (s,3H),1.88 - 1.85 (m,2H),1.78 - 1.75 (m,2H)。MS (EI) m/e (%):497 (M+,12)。
【0079】
12.化合物I(1-13、17-20)の共通の製造方法
1-エチル-3-[4-(6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]ウレア(I-1)
【化33】
化合物13a(0.15 mmol)を無水化処理した10 mLの塩化メチレンに溶解させ、3当量のエチルイソシアネートを入れ、室温で一晩撹拌した。ろ過して目的の化合物を得た。白色固体(22 mg、34.6%)。m.p. 222-224℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 8.65 (s,1H),8.09 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.93 (s,1H),7.48 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.11 (s,1H),6.16 (t,J = 5.8 Hz,1H),4.05 (t,J = 4.5 Hz,4H),3.94 (s,2H),3.78 (t,J = 4.5 Hz,4H),3.12 (quint,J = 5.8,7.1 Hz,2H),2.43 (s,6H),1.06 (t,J = 7.1 Hz,3H)。ESI-MS:424 (M+1)。
【0080】
1-プロピル-3-[4-(6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]ウレア(I-2)
【化34】
エチルイソシアネートの代わりにプロピルイソシアネートを使用し、他の製造過程は化合物I-1の製造と同じであった。白色固体(23 mg、35.1%)。m.p. 224-225℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 8.64 (s,1H),8.09 (d,J = 8.9 Hz,2H),7.93 (s,1H),7.48 (d,J = 8.9 Hz,2H),7.11 (s,1H),6.20 (t,J = 5.8 Hz,1H),4.05 (t,J = 5.1 Hz,4H),3.94 (s,2H),3.78 (t,J = 5.1 Hz,4H),3.05 (q,J = 5.8,7.2 Hz,2H),2.43 (s,6H),1.44 (sext,J = 7.2 Hz,2H),0.88 (t,J = 7.2 Hz,3H)。ESI-MS:438 (M+1)。
【0081】
1-t-ブチル-3-[4-(6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]ウレア(I-3)
【化35】
エチルイソシアネートの代わりにt-ブチルイソシアネートを使用し、他の製造過程は化合物I-1の製造と同じであった。白色固体(11 mg、16.3%)。m.p. 220-224℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 8.49 (s,1H),8.08 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.93 (d,J = 1.0 Hz,1H),7.44 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.11 (d,J = 1.0 Hz,1H),6.07 (s,1H),4.05 (t,J = 4.4 Hz,4H),3.94 (s,2H),3.78 (t,J = 4.4 Hz,4H),2.42 (s,6H),1.30 (s,9H)。ESI-MS:452 (M+1)。
【0082】
1-[4-(6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]-3-p-フルオロフェニルウレア(I-4)
【化36】
エチルイソシアネートの代わりにp-フルオロフェニルイソシアネートを使用し、他の製造過程は化合物I-1と同じであった。白色固体(30 mg、40.9%)。m.p. 217-219℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 8.90 (s,1H),8.75 (s,1H),8.15 (d,J = 8.7 Hz,2H),7.95 (s,1H),7.55 (d,J = 8.7 Hz,2H),7.47 (dd,J = 4.6,8.8 Hz,2H),7.13 (t,J = 8.8 Hz,2H),7.13 (s,1H),4.06 (t,J = 4.6 Hz,4H),3.94 (s,2H),3.79 (t,J = 4.6 Hz,4H),2.43 (s,6H)。ESI-MS:490 (M+1)。
【0083】
1-[4-(6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]-3-p-クロロフェニルウレア(I-5)
【化37】
エチルイソシアネートの代わりにp-クロロフェニルイソシアネートを使用し、他の製造過程は化合物I-1の製造と同じであった。白色固体(43 mg、56.8%)。m.p. 237℃分解。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 8.95 (s,1H),8.87 (s,1H),8.15 (d,J = 8.5 Hz,2H),7.95 (s,1H),7.55 (d,J = 8.5 Hz,2H),7.50 (d,J = 8.7 Hz,2H),7.34 (d,J = 8.7 Hz,2H),7.13 (s,1H),4.06 (t,J = 4.5 Hz,4H),3.94 (s,2H),3.79 (t,J = 4.5 Hz,4H),2.43 (s,6H)。ESI-MS:506 (M+1),508 (M+2+1)。
【0084】
1-[4-(6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]-3-m-クロロフェニルウレア(I-6)
【化38】
エチルイソシアネートの代わりにm-クロロフェニルイソシアネートを使用し、他の製造過程は化合物I-1の製造と同じであった。白色固体(25 mg、33.0%)。m.p. 173-176℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 9.00 (s,1H),8.94 (s,1H),8.16 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.95 (d,J = 1.3 Hz,1H),7.73 (t,J = 1.9 Hz,1H),7.56 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.34 - 7.25 (m,2H),7.13 (d,J = 1.3 Hz,1H),7.03 (dt,J = 1.9,7.0 Hz,1H),4.07 (t,J = 4.6 Hz,4H),3.94 (s,2H),3.79 (t,J = 4.6 Hz,4H),2.43 (s,6H)。ESI-MS:506 (M+1),508 (M+2+1)。
【0085】
1-[4-(6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]-3-(2,4-ジクロロフェニル)ウレア(I-7)
【化39】
エチルイソシアネートの代わりに2,4-ジクロロフェニルイソシアネートを使用し、他の製造過程は化合物I-1の製造と同じであった。白色固体(29 mg、35.8%)。m.p. 225℃分解。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 9.66 (s,1H),8.45 (s,1H),8.22 (d,J = 9.0 Hz,1H),8.18 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.95 (d,J = 1.4 Hz,1H),7.64 (d,J = 2.4 Hz,1H),7.57 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.40 (dd,J = 2.4,9.0 Hz,1H),7.13 (d,J = 1.4 Hz,1H),4.07 (t,J = 4.7 Hz,4H),3.95 (s,2H),3.79 (t,J = 4.7 Hz,4H),2.43 (s,6H)。ESI-MS:540 (M+1),542 (M+2+1)。
【0086】
1-[4-(6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]-3-m-トリフルオロメチルフェニルウレア(I-8)
【化40】
エチルイソシアネートの代わりにm-トリフルオロメチルフェニルイソシアネートを使用し、他の製造過程は化合物I-1の製造と同じであった。白色固体(81 mg、100%)。m.p. 160-163℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 9.73 (s,1H),9.55 (s,1H),8.16 (d,J = 8.8 Hz,2H),8.01 (s,1H),7.96 (d,J = 1.1 Hz,1H),7.61 (d,J = 8.6 Hz,1H),7.57 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.52 (t,J = 7.5,8.6 Hz,1H),7.31 (d,J = 7.5 Hz,1H),7.12 (d,J = 1.1 Hz,1H),4.07 (t,J = 4.4 Hz,4H),3.94 (s,2H),3.79 (t,J = 4.4 Hz,4H),2.43 (s,6H)。ESI-MS:540 (M+1)。
【0087】
1-p-メチルフェニル-3-[4-(6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]ウレア(I-9)
【化41】
エチルイソシアネートの代わりにp-メチルフェニルイソシアネートを使用し、他の製造過程は化合物I-1の製造と同じであった。白色固体(37 mg、50.8%)。m.p. 230℃分解。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 8.86 (s,1H),8.61 (s,1H),8.15 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.95 (d,J = 1.2 Hz,1H),7.55 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.35 (d,J = 8.6 Hz,2H),7.13 (d,J = 1.2 Hz,1H),7.09 (d,J = 8.6 Hz,2H),4.06 (t,J = 4.6 Hz,4H),3.94 (s,2H),3.79 (t,J = 4.6 Hz,4H),2.43 (s,6H),2.24 (s,3H)。ESI-MS:486 (M+1)。
【0088】
1-[4-(6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]-3-p-メトキシフェニルウレア(I-10)
【化42】
エチルイソシアネートの代わりにp-メトキシフェニルイソシアネートを使用し、他の製造過程は化合物I-1の製造と同じであった。白色固体(49 mg、65.2%)。m.p. 235℃分解。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 8.82 (s,1H),8.52 (s,1H),8.14 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.94 (s,1H),7.55 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.37 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.12 (s,1H),6.87 (d,J = 8.8 Hz,2H),4.06 (t,J = 4.5 Hz,4H),3.95 (s,2H),3.79 (t,J = 4.5 Hz,4H),3.72 (s,3H),2.43 (s,6H)。ESI-MS:502 (M+1)。
【0089】
1-p-フルオロベンジル-3-[4-(6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]ウレア(I-11)
【化43】
エチルイソシアネートの代わりにp-フルオロベンジルイソシアネートを使用し、他の製造過程は化合物I-1の製造と同じであった。白色固体(32 mg、42.4%)。m.p. 219-223℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 8.83 (s,1H),8.10 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.93 (s,1H),7.50 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.35 (dd,J = 5.7,8.6 Hz,2H),7.16 (t,J = 8.6 Hz,2H),6.70 (t,J = 5.5 Hz,1H),7.11 (s,1H),4.29 (d,J = 5.5 Hz,2H),4.05 (t,J = 4.4 Hz,4H),3.94 (s,2H),3.78 (t,J = 4.4 Hz,4H),2.42 (s,6H)。ESI-MS:504 (M+1)。
【0090】
1-[4-(6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]-3-(3,5-ジメチルイソオキサゾール)ウレア(I-12)
【化44】
エチルイソシアネートの代わりに3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イソシアネートを使用し、他の製造過程は化合物I-1の製造と同じであった。白色固体(24 mg、31.7%)。m.p. 236℃分解。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 9.05 (s,1H),8.14 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.94 (d,J = 1.6 Hz,1H),7.76 (s,1H),7.55 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.12 (d,J = 1.6 Hz,1H),4.06 (t,J = 4.5 Hz,4H),3.94 (s,2H),3.79 (t,J = 4.5 Hz,4H),2.43 (s,6H),2.30 (s,3H),2.13 (s,3H)。ESI-MS:505 (M+1)。
【0091】
1-[4-(6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]-3-p-エトキシカルボニルフェニルウレア(I-13)
【化45】
エチルイソシアネートの代わりにp-エトキシカルボニルフェニルイソシアネートを使用し、他の製造過程は化合物I-1の製造と同じであった。白色固体(47 mg、57.7%)。m.p. 175-176℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 8.24 (d,J = 8.5 Hz,2H),8.01 (d,J = 8.7 Hz,2H),7.68 (s,1H),7.49 (d,J = 8.5 Hz,2H),7.42 (d,J = 8.7 Hz,2H),6.92 (s,1H),6.78 (s,1H),6.70 (s,1H),4.36 (q,J = 7.0 Hz,2H),4.10 (t,J = 4.5 Hz,4H),4.03 (s,2H),3.89 (t,J = 4.5 Hz,4H),2.58 (s,6H),1.39 (t,J = 7.0 Hz,3H)。ESI-MS:544 (M+1)。
【0092】
1-エチル-3-{4-{6-[(4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)メチル]-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル}フェニル}ウレア(I-17)
【化46】
化合物13aの代わりに化合物13bを使用し、他の製造過程は化合物I-1の製造と同じであった。白色固体(34 mg、41.8%)。m.p. 200℃分解。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 8.92 (s,1H),8.08 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.92 (s,1H),7.49 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.09 (s,1H),6.36 (t,J = 5.6 Hz,1H),4.10 (s,2H),4.05 (t,J = 4.5 Hz,4H),3.79 (t,J = 4.5 Hz,4H),3.49 - 3.37 (m,4H),3.11 (quint,J = 5.6,7.0 Hz,2H),2.96 (s,3H),2.89 (br,s,4H),1.05 (t,J = 7.0 Hz,3H)。ESI-MS:543 (M+1)。
【0093】
1-{4-{6-[(4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)メチル]-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル}フェニル}-3-p-フルオロフェニルウレア(I-18)
【化47】
化合物13aの代わりに化合物13bを使用し、他の製造過程は化合物I-4の製造と同じであった。白色固体(45 mg、49.3%)。m.p. 255-256℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 8.89 (s,1H),8.74 (s,1H),8.15 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.93 (s,1H),7.56 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.47 (dd,J = 4.8,8.8 Hz,2H),7.13 (t,J = 8.8 Hz,2H),6.50 (s,1H),4.10 (s,2H),4.07 (br,s,4H),3.80 (br,s,4H),3.58 - 3.38 (m,4H),2.96 (s,3H),2.90 (br,s,4H)。ESI-MS:609 (M+1)。
【0094】
1-{4-{6-[(4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)メチル]-4-(8-O-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル}フェニル}-3-p-フルオロフェニルウレア(I-19)
【化48】
化合物13aの代わりに化合物13cを使用し、他の製造過程は化合物I-4の製造と同じであった。白色固体(31 mg、32.6%)。m.p. 266-267℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 8.89 (s,1H),8.75 (s,1H),8.13 (d,J = 8.5 Hz,2H),7.70 (s,1H),7.54 (d,J = 8.5 Hz,2H),7.47 (dd,J = 5.0,8.8 Hz,2H),7.13 (t,J = 8.8 Hz,2H),6.84 (s,1H),4.51 (br,s,4H),3.57 (s,2H),3.47 (br s,1H),3.43 (br s,1H),3.32 (br s,4H),3.11 (t,J = 4.0 Hz,4H),2.87 (s,3H),1.89 - 1.85 (m,2H),1.80 - 1.76 (m,2H)。ESI-MS:635 (M+1)。
【0095】
1-{4-{6-[(4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)メチル]-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル}フェニル}-3-p-エトキシカルボニルフェニルウレア(I-20)
【化49】
化合物13aの代わりに化合物13bを使用し、他の製造過程は化合物I-13の製造と同じであった。白色固体(40 mg、40.2%)。m.p. 260-262℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO):δ 9.15 (s,1H),9.02 (s,1H),8.16 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.90 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.72 (s,1H),7.62 - 7.56 (m,4H),6.90 (s,1H),6.52 (s,3H),4.28 (q,J = 7.0 Hz,2H),4.05 (br s,4H),3.79 (br s,4H),3.58 (s,2H),3.11 (br s,4H),2.87 (br s,4H),1.31 (t,J = 7.0 Hz,3H)。ESI-MS:663 (M+1)。
【0096】
13.化合物I-14〜I-16の共通の製造方法
相応のカルボン酸(0.5 mmol)を無水N,N-ジメチルホルムアミドとトリエチルアミン(101 mg、1 mmol)に溶解させ、ジフェニルリン酸アジド(165 mg、0.6 mmol)を入れ、室温で1時間反応させ、水に注ぎ、ろ過し、ケーキを真空乾燥箱で室温で24時間乾燥し、p-アミドベンゾイルアジドを得た。化合物13(0.1 mmol)とp-アミドベンゾイルアジド(0.2 mmol)を無水化処理したジオキサンにおいて3時間還流させた。減圧で溶媒を蒸発させ、塩化メチレンとメタノールの混合溶媒で溶解させ、プレート単離し(塩化メチレン:メタノール=8:1)、単一の目的の産物を得た。
【0097】
1-[4-(6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]-3-(4-ジメチルアミノカルボニルフェニル)ウレア(I-14)
【化50】
化合物13に記載の共通の方法に従い、開始原料が4-(ジメチルアミノホルミル)安息香酸で、得られた4-(ジメチルアミノホルミル)ベンゾイルアジドと化合物13aを反応させ、浅黄色固体を得た(14 mg、25.8%)。m.p. 240℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 9.59 (s,2H),8.16 (d,J = 8.5 Hz,2H),7.99 (s,1H),7.58 (d,J = 8.5 Hz,2H),7.52 (d,J = 8.5 Hz,2H),7.36 (d,J = 8.5 Hz,2H),7.19 (s,1H),4.25 (s,2H),4.08 (t,J = 4.4 Hz,4H),3.80 (t,J = 4.4 Hz,4H),2.96 (s,6H),2.69 (s,6H)。ESI-MS:543 (M+1)。
【0098】
1-[4-(6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]-3-[4-(4-メチルピペラジン-1-イルカルボニル)フェニル]ウレア(I-15)
【化51】
化合物13に記載の共通の方法に従い、開始原料が4-(4-メチルピペラジン-1-イルカルボニル)安息香酸で、得られた4-(4-メチルピペラジン-1-イルカルボニル)ベンゾイルアジドと化合物13aを反応させ、白色固体を得た(9 mg、15.1%)。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 9.63 (br,s,2H),8.16 (d,J = 8.9 Hz,2H),7.92 (s,1H),7.57 (d,J = 8.9 Hz,2H),7.53 (d,J = 8.5 Hz,2H),7.34 (d,J = 8.5 Hz,2H),7.13 (s,1H),4.07 (br,s,6H),3.80 (br,s,4H),3.51 (br,s,4H),3.06 (br s,2H),2.55 (s,6H),2.38 (br s,2H),2.24 (s,3H)。ESI-MS:598 (M+1)。
【0099】
1-[4-(6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]-3-[(4-ピペリジン-1-イルカルボニル)フェニル]ウレア(I-16)
【化52】
化合物13に記載の共通の方法に従い、開始原料が4-(ピペリジン-1-イルカルボニル)安息香酸で、得られた4-(ピペリジン-1-イルカルボニル)ベンゾイルアジドと化合物13aを反応させ、黄色固体を得た(11 mg、18.9%)。m.p. 184-186℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 9.57 (s,2H),8.15 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.93 (s,1H),7.57 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.52 (d,J = 8.6 Hz,2H),7.31 (d,J = 8.6 Hz,2H),7.13 (s,1H),4.07 (br,s,6H),3.79 (t,J = 4.3 Hz,4H),3.38 (br,s,4H),2.58 (s,6H),1.60 (br,s,2H),1.50 (br,s,4H)。ESI-MS:583 (M+1)。
【0100】
14、1-{4-{6-[(4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)メチル]-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル}フェニル}-3-p-カルボキシフェニルウレア(14)の製造
【化53】
化合物I-20(395 mg、0.6 mmol)を20 mLのテトラヒドロフラン、10 mLのメタノールに懸濁させ、4 mLの1M水酸化カリウム溶液を入れ、3時間還流させた。冷却し、2 mLの酢酸を入れ、固体が析出し、ろ過し、白色固体を得た(312 mg、82.0%)。m.p. 207-209℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 9.16 (s,1H),9.08 (s,1H),8.16 (d,J = 8.7 Hz,2H),7.88 (d,J = 8.7 Hz,2H),7.71 (s,1H),7.58 (d,J = 7.9 Hz,4H),6.87 (s,1H),4.04 (br s,4H),3.79 (br s,4H),3.58 (s,2H),3.34 (br,s,4H),3.11 (br s,4H),2.87 (s,3H)。LC-MS:635 (M+1)。
【0101】
15.化合物I-21〜I-23の共通の製造方法
化合物14(95 mg、0.15 mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(116 mg、0.9 mmol)、ベンゾトリアゾール-N,N,N’,N’-テトラメチルホルムアミジニウム ヘキサフルオロホスファート(284 mg、0.75 mmol)を5 mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させ、室温で1時間撹拌し、それぞれ相応のアミン(0.6 mmol)を入れ、室温で4〜6時間撹拌した。50 mLの水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、プレート単離し(塩化メチレン:メタノール=10:1)、産物を得た。
【0102】
1-{4-{6-[(4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)メチル]-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル}フェニル}-3-(4-ジメチルアミノカルボニルフェニル)ウレア(I-21)
【化54】
浅黄色固体(38 mg、38.3%)。m.p. 248-250℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 9.40 (s,2H),8.15 (d,J = 8.8 Hz,2H),7.72 (s,1H),7.57 (d,J = 8.9 Hz,2H),7.52 (d,J = 8.9 Hz,2H),7.36 (d,J = 8.8 Hz,2H),6.89 (s,1H),4.05 (t,J = 4.4 Hz,4H),3.79 (t,J = 4.4 Hz,4H),3.59 (s,2H),3.32 (br s,4H),3.12 (br s,4H),2.96 (s,6H),2.87 (s,3H)。ESI-MS:684 (M+23)。
【0103】
1-{4-{6-[(4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)メチル]-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル}フェニル}-3-[4-(4-メチルピペラジン-1-イルカルボニル)フェニル]ウレア(I-22)
【化55】
浅黄色固体(40 mg、37.2%)。m.p. 185-188℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 9.03 (s,1H),9.02 (s,1H),8.15 (d,J = 8.7 Hz,2H),7.71 (s,1H),7.58 - 7.52 (m,4H),7.34 (d,J = 8.7 Hz,2H),6.89 (s,1H),4.04 (t,J = 4.7 Hz,4H),3.79 (t,J = 4.7 Hz,4H),3.59 (s,2H),3.50 (br s,4H),3.32 (br s,4H),3.12 (br s,4H),2.87 (s,3H),2.38 (br s,4H),2.24 (s,3H)。ESI-MS:717 (M+1)。
【0104】
1-{4-{6-[(4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)メチル]-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル}フェニル}-3-[4-(4-ジメチルアミノピペリジン-1-イルカルボニル)フェニル]ウレア(I-23)
【化56】
白色固体(44 mg、39.4%)。m.p. 200-202℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO):δ 9.12 (s,2H),8.15 (d,J = 8.6 Hz,2H),7.71 (s,1H),7.58 - 7.53 (m,4H),7.37 (d,J = 8.6 Hz,2H),6.90 (s,1H),4.05 (t,J = 4.2 Hz,4H),3.79 (t,J = 4.2 Hz,4H),3.59 (s,2H),3.32 (br s,8H),3.12 (br s,4H),2.87 (s,3H),2.94 (s,1H),2.68 (s,6H), 2.05 - 1.91 (m,2H),1.63 - 1.48 (m,2H)。ESI-MS:745 (M+1)。
【0105】
16.2-(3-アセチルオキシメチルフェニル)-4-クロロピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-カルボン酸メチル(15)の製造
【化57】
341 mgの化合物IIIb(1 mmol)を原料として、化合物8と同じ製造方法で化合物15を製造した。粗産物をカラムで精製し(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)、白色固体を得た(197 mg、54.8%)。m.p. 154-155 ℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 8.33 - 8.29 (m,3H),7.52 - 7.50 (m,2H),7.41 (d,J = 1.3 Hz,1H),5.20 (s,2H),3.94 (s,3H),2.14 (s,3H)。LC-MS:360 (M+1),362 (M+2+1)。
【0106】
17.2-(3-アセチルオキシメチルフェニル)-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-カルボン酸メチル(16)の製造
【化58】
180 mgの化合物15(0.5 mmol)を原料として、化合物9と同じ製造方法で化合物16を製造した。白色固体(177 mg、86.3%)。m.p. 204-205℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 8.26 - 8.22 (m,2H),8.13 (s,1H),7.46 (d,J = 4.5 Hz,2H),7.19 (s,1H),5.19 (s,2H),4.15 (t,J = 4.8 Hz,4H),3.90 (s,3H),3.90 (t,J = 4.8 Hz,4H),2.13 (s,3H)。LC-MS:411 (M+1)。
18.2-(3-ヒドロキシメチルフェニル)-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-カルボン酸(17)の製造
【化59】
150 mgの化合物16(0.366 mmol)を原料として、化合物11と同じ製造方法で化合物17を製造した。白色固体(111 mg、85.7%)。m.p. 254℃分解。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 12.64 (s,1H),8.21 (s,1H),8.19 (d,J = 1.6 Hz,1H),8.13 - 8.10 (m,1H),7.44 - 7.42 (m,2H),7.36 (d,J = 1.6 Hz,1H),5.30 (s,1H),4.58 (s,2H),4.10 (t,J = 4.5 Hz,4H),3.80 (t,J = 4.5 Hz,4H)。LC-MS:355 (M+1)。
【0107】
19.2-(3-ヒドロキシメチルフェニル)-N,N-ジメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-ホルムアミド(18)の製造
【化60】
92 mgの化合物17(0.26 mmol)を原料として、化合物12aと同じ製造方法で化合物18を製造した。白色固体(80 mg、80.8%)。m.p. 170-171℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 8.22 (s,1H),8.20 - 8.17 (m,1H),7.84 (d,J = 1.5 Hz,1H),7.46 - 7.43 (m,2H),7.04 (d,J = 1.5 Hz,1H),4.77 (s,2H),4.11 (t,J = 4.7 Hz,4H),3.87 (t,J = 4.7 Hz,4H),3.20 (br,s,6H)。LC-MS:382 (M+1)。
【0108】
20.2-(3-ヒドロキシメチルフェニル)-6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,-4]トリアジン(I-24)の製造
【化61】
70 mgの化合物18(0.184 mmol)を原料として、化合物13aと同じ製造方法で化合物I-24を製造した。白色固体(100%)。m.p. 163-165℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 8.20 (s,1H),8.11 (dt,J = 2.4,6.0 Hz,1H),7.99 (d,J = 1.3 Hz,1H),7.45 - 7.41 (m,2H),7.15 (d,J = 1.3 Hz,1H),5.27 (t,J = 5.8 Hz,1H),4.57 (d,J = 5.8 Hz,2H),4.07 (t,J = 4.6 Hz,4H),3.95 (s,2H),3.80 (t,J = 4.6 Hz,4H),2.44 (s,6H)。MS (EI) m/e (%):367 (M+,16)。
【0109】
21.3-(6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,-4]トリアジン-2-イル)ベンジルメタンスルホン酸エステル(19)の製造
【化62】
化合物I-24(36.7 mg、0.1 mmol)を5 mLの無水化処理した塩化メチレンに溶解させ、0℃に冷却し、塩化メタンスルホニル(14 μL、0.12 mmol)、トリエチルアミン(16 μL、0.12 mmol)を入れた。0℃で30分間反応させた。飽和炭酸水素ナトリウム、水の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧で溶媒を除去し、45 mgの白色固体を得た(100%)。m.p. 178-179℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 8.33 (s,1H),8.31 (dd,J = 1.8,5.5 Hz,1H),7.70 (d,J = 1.5 Hz,1H),7.51 (d,J = 5.5 Hz,2H),6.72 (d,J = 1.5 Hz,1H),5.34 (s,2H),4.14 (t,J = 4.8 Hz,4H),4.04 (s,2H),3.91 (t,J = 4.8 Hz,4H),2.95 (s,3H),2.56 (s,6H)。MS (EI) m/e(%):350 (M-MeSO3,30)。
【0110】
22.2-(3-メタンスルホニルメチルフェニル)-6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,-4]トリアジン(I-25)の製造
【化63】
化合物19(45 mg、0.1 mmol)とメタンスルフィン酸ナトリウム(41 mg、0.4 mmol)を2 mLのN-メチルピロリドンに溶解させ、マイクロ波で30分間反応させたが、温度が120℃で、出力が100ワットであった。反応終了後、水に注ぎ、酢酸エチルで3回、塩化メチレンで3回抽出し、有機層を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧で溶媒が少量になるまで濃縮し、プレート単離し(塩化メチレン:メタノール=6:1)、12 mgの白色固体を得た(28.0%)。m.p. 143-144℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 8.32 (d,J = 5.2 Hz,1H),8.29 (s,1H),7.63 (d,J = 1.2 Hz,1H),7.50 (d,J = 5.2 Hz,2H),6.78 (d,J = 1.2 Hz,1H),4.34 (s,2H),4.11 (t,J = 4.4 Hz,4H),3.88 (t,J = 4.4 Hz,4H),3.66 (s,2H),2.78 (s,3H),2.36 (s,6H)。MS (EI) m/e (%):429 (M+,12)。
【0111】
23.2-(3-アミノメチルフェニル)-6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,-4]トリアジン(20)の製造
【化64】
化合物19(80 mg、0.18 mmol)に20 mLのメタノールの飽和アンモニア溶液を入れ、80℃で密封して8時間反応させた。濃縮した後、プレート単離し(塩化メチレン:メタノール=6:1)、37 mgの無色油状物を得た(56.2%)。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 8.20 (s,1H),8.17- 8.13 (m,1H),7.64 (s,1H),7.41- 7.39 (m,2H),6.86 (s,1H),4.11 (t,J = 4.7 Hz,4H),3.97 (s,2H),3.87 (t,J = 4.7 Hz,4H),3.69 (s,2H),2.41 (s,6H)。LC-MS:367 (M+1)。
【0112】
24.2-(3-メタンスルホニルアミノメチルフェニル)-6-ジメチルアミノメチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,-4]トリアジン(I-26)の製造
【化65】
37 mgの化合物20(0.1 mmol)を原料として、化合物19と同じ製造方法で化合物I-26を製造した。プレート単離し(塩化メチレン:メタノール=8:1)、12 mgの浅黄色固体を得た(26.7%)。m.p. 238-240℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 8.20 (s,1H),8.19 (d,J = 7.1 Hz,1H),7.60 (s,1H),7.47- 7.38 (m,2 H),6.88 (s,1H),4.41 (s,2H),4.02 (br,s,4H),3.81 (t,J = 4.4 Hz,4H),2.95 (s,2H),2.94 (s,3H),2.87 (s,1H),2.51 (s,6H)。MS (EI) m/e (%):444 (M+,16)。
【0113】
25.2-(4-トリフルオロメチル-6-ピバロイルアミドピリジン-3-イル)-4-クロロピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-カルボン酸メチル(21)の製造
【化66】
300 mgの化合物IIIc(0.686 mmol)を原料として、化合物8と同じ製造方法で化合物21を製造した。浅黄色固体(290 mg、92.9%)。m.p. 172-173℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 8.79 (s,1H),8.77 (s,1H),8.33 (d,J = 1.6 Hz,1H),8.30 (s,1H),7.47 (d,J = 1.6 Hz,1H),3.94 (s,3H),1.36 (s,9H)。LC-MS:478 (M+23),480 (M+2+23)。
【0114】
26.化合物22の製造
化合物22の製造は、化合物9の製造と同様であった。
2-(4-トリフルオロメチル-6-ピバロイルアミドピリジン-3-イル)-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-カルボン酸メチル(22a)
【化67】
100 mgの化合物21(0.22 mmol)を原料として、化合物22aを製造した。白色固体(73 mg、65.8%)。m.p. 205℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 10.53 (s,1H),8.79 (s,1H),8.57 (s,1H),8.30 (d,J = 1.2 Hz,1H),7.46 (d,J = 1.2 Hz,1H),4.03(t,J = 4.2 Hz,4H),3.83 (s,3H),3.75 (t,J = 4.2 Hz,4H),1.27 (s,9H)。LC-MS:507 (M+1)。
【0115】
2-(4-トリフルオロメチル-6-ピバロイルアミドピリジン-3-イル)-4-(8-O-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-カルボン酸メチル(22b)
【化68】
276 mgの化合物21(0.61 mmol)を原料として、化合物22bを製造した。浅黄色固体(274 mg、84.8%)。m.p. 175-176℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 8.71 (s,1H),8.70 (s,1H),8.27 (s,1H),8.09 (s,1H),7.21 (s,1H),4.52 (br s,4H),3.90 (s,3H),3.54 (br s,2H),2.04 - 1.99 (m,2H),1.89 - 1.78 (m,2H),1.36 (s,9H)。LC-MS:533 (M+1)。
【0116】
(S)-2-(4-トリフルオロメチル-6-ピバロイルアミドピリジン-3-イル)-4-(3-メチルモルホリル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-カルボン酸メチル(22c)
【化69】
210 mgの化合物21(0.46 mmol)を原料として、化合物22cを製造した。浅黄色固体(145 mg、60.4%)。m.p. 225-226℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 10.53 (s,1H),8.79 (s,1H),8.57 (s,1H),8.29 (d,J = 1.5 Hz,1H),7.42 (s,1H),4.92 (br,1H),4.61 (br,1H),4.03- 3.96(m,1H),3.83 (s,3H),3.81- 3.64(m,3H),3.53 (t,J = 11.4 Hz,1H),1.43-1.31 (m,3H),1.27 (s,9H)。LC-MS:521 (M+1)。
【0117】
27.化合物23の製造
2-(4-トリフルオロメチル-6-アミノピリジン-3-イル)-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-カルボン酸(23a)
【化70】
化合物22a(300 mg、0.59 mmol)を10 mLのエタノールに懸濁させ、1.5 mLの2M水酸化カリウム溶液を入れ、1時間還流させ、ほぼ完全に反応した。2 mLの酢酸を入れ、減圧で大半の溶媒を蒸発させ、固体が析出し、ろ過し、化合物23aを得た。白色固体(224 mg、92.6%)。m.p. 244-245℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 12.54 (s,1H),8.37 (s,1H),8.11 (s,1H),7.34 (s,1H),6.83 (s,3H),4.00(t,J = 4.0 Hz,4H),3.73(t,J = 4.0 Hz,4H)。LC-MS:409 (M+1)。
【0118】
2-(4-トリフルオロメチル-6-アミノピリジン-3-イル)-4-(8-O-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-カルボン酸(23b)
【化71】
化合物23aと同じ製造方法で化合物23bを製造した。250 mgの化合物22b(0.45 mmol)を原料として、化合物23bを製造した。白色固体(102 mg、51.9%)。m.p. 284-285℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 12.44(br s,1H),8.36 (s,1H),8.11 (s,1H),7.30 (s,1H),6.82 (s,3H),4.47 (br s,2H),4.42 (br s,2H),3.32 (br s,2H),1.87 - 1.84 (m,2H),1.75 - 1.68 (m,2H)。LC-MS:435 (M+1)。
【0119】
(S)-2-(4-トリフルオロメチル-6-アミノピリジン-3-イル)-4-(3-メチルモルホリル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-カルボン酸(23c)
【化72】
化合物23aと同じ製造方法で化合物23cを製造した。1.8 gの化合物22c(3.46 mmol)を原料として、化合物23cを製造した。白色固体(1.33 g、91.2%)。m.p. >300℃。
1H NMR (400 MHz,DMSO-d
6):δ 12.76 (s,1H),8.36 (s,1H),8.11 (d,J = 1.3 Hz,1H),7.30 (s,1H),6.85 (s,2H),6.82 (s,1H),4.89 (br,1H),4.52 (br,1H),3.97 (d,J = 8.2 Hz,1H),3.76-3. 63(m,2H),3.51 (t,J = 10.7 Hz,2H) ,1.36(s,3H)。LC-MS:423 (M+1)。
【0120】
28.化合物24の製造
化合物24の製造は、化合物12の製造と同様であった。
[2-(4-トリフルオロメチル-6-アミノピリジン-3-イル)-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル](4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)ケトン(24a)
【化73】
220 mgの化合物23a(0.54 mmol)を原料として、化合物24aを製造した。白色固体(253 mg、84.7%)。m.p. 197-198℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 8.36 (s,1H),8.04 (s,1H),7.18 (s,1H),6.83 (s,3H),4.04 - 3.92 (m,4H),3.73 (br s,8H),3.20 - 3.11 (m,4H),2.91 (s,3H)。MS (EI) m/e (%):554 (68,M+)。
【0121】
[2-(4-トリフルオロメチル-6-アミノピリジン-3-イル)-4-(8-O-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル](4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)ケトン(24b)
【化74】
90 mgの化合物23b(0.21 mmol)を原料として、化合物24bを製造した。白色固体(113 mg、93.8%)。m.p. 175℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 8.52 (s,1H),7.77 (d,J = 1.7 Hz,1H),6.96 (d,J = 1.7 Hz,1H),6.81 (s,1H),4.86 (s,2H),4.49 (br s,4H),3.91 (t,J = 4.6 Hz,4H),3.55 (br s,2H),3.28 (t,J = 4.6 Hz,4H),2.81 (s,3H),2.04 - 1.95 (m,2H),1.89 - 1.79 (m,2H)。LC-MS:581 (M+1)。
【0122】
(S)-[2-(4-トリフルオロメチル-6-アミノピリジン-3-イル)-4-(3-メチルモルホリル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル](4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)ケトン(24c)
【化75】
2.42 gの化合物23c(4.86 mmol)を原料として、化合物24cを製造した。淡黄色固体(3 g、92.2%)。m.p. 200-202℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3): δ 8.52 (s,1H),7.78 (d,J = 1.7 Hz,1H),6.97 (d,J = 1.7 Hz,1H),6.81 (s,1H),4.90 (s,3H),4.81 - 4.40 (m,1H),4.03 (d,J = 7.4 Hz,1H),3.91 (t,J = 4.8 Hz,4H),3.83 - 3.72 (m,2H),3.66 - 3.56 (m,2H),3.28 (t,J = 4.8 Hz,4H),2.81 (s,3H),1.48 (d,J = 6.2 Hz,3H)。LC-MS:569 (M+1)。
【0123】
29.2-(4-トリフルオロメチル-6-アミノピリジン-3-イル)-6-[(4-メタンスルホニル)ピペラジン-1-イル]メチル-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン(I-27)の製造
【化76】
200 mgの化合物24a(0.36 mmol)を原料として、化合物I-27を製造したが、製造過程が化合物13の製造と同様であった。プレート単離した(塩化メチレン:メタノール=20:1)。浅黄色固体(43 mg、22.0%)。m.p. 122-123℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 8.51 (s,1H),7.59 (s,1H),6.80 (s,1H),6.67 (s,1H),4.89 (s,2H),4.04(t,J = 4.4 Hz,4H),3.82(t,J = 4.4 Hz,4H),3.64 (s,2H),3.27 (br s,4H),2.78 (s,3H),2.62 (br s,4H)。MS (EI) m/e (%):540 (M+,5)。
【0124】
30.1-p-フルオロフェニル-3-{5-{6-[(4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)メチル]-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル}-4-トリフルオロメチルピリジン-2-イル}ウレア(I-28)の製造
【化77】
30 mgの化合物I-27(0.055 mmol)を原料として、化合物I-28を製造したが、製造過程が化合物I-1の製造と同様であった。プレート単離した(塩化メチレン:メタノール=10:1)。白色固体(7 mg、18.6%)。m.p. 204-205℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 11.38 (s,1H),9.37 (s,1H),8.75 (s,1H),7.62 (s,1H),7.57 (dd,J = 8.5,4.4 Hz,2H),7.33 (s,1H),7.06 (t,J = 8.5 Hz,2H),6.72 (s,1H),4.10 - 4.01 (m,4H),3.89 - 3.81 (m,4H),3.67 (s,2H),3.30 (br s,4H),2.79 (s,3H),2.64 (br s,4H)。ESI-MS:678 (M+1)。
【0125】
31.2-(4-トリフルオロメチル-6-アミノピリジン-3-イル)-6-[(4-メタンスルホニル)ピペラジン-1-イル]メチル-4-(8-O-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン(I-29)の製造
【化78】
100 mgの化合物24b(0.17 mmol)を原料として、化合物I-29を製造したが、製造過程が化合物13の製造と同様であった。プレート単離した(塩化メチレン:メタノール=20:1)。白色固体(17 mg、17.4%)。m.p. 138℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 8.50 (s,1H),7.57 (d,J = 1.2 Hz,1H),6.79 (s,1H),6.63 (d,J = 1.2 Hz,1H),4.92 (s,2H),4.48 (br s,4H),3.61 (s,2H),3.52 (br s,1H),3.47 (br s,1H),3.26 (t,J = 4.8 Hz,4H),2.77 (s,3H),2.60 (t,J = 4.8 Hz,4H),2.00 - 1.96 (m,2H),1.89 - 1.79 (m,2H)。MS (EI) m/e (%):566 (M+,5)。
【0126】
32.1-エチル-3-{5-{6-[(4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)メチル]-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル}-4-トリフルオロメチルピリジン-2-イル}ウレア(I-30)の製造
【化79】
化合物I-27(110 mg、0.2 mmol)と1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU、183 mg、1.2 mmol)の塩化メチレン溶液にエチルイソシアネート(85 mg、1.2 mmol)を入れ、室温で2日間撹拌した。エチルエーテルで再結晶させて74 mgの白色固体を得た(60.5%)。m.p. 208℃分解。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 9.99 (br s,1H),8.62 (s,1H),8.18 (s,1H),7.78 (br s,1H),7.73 (s,1H),6.95 (s,1H),3.98 (br s,4H),3.73 (br s,4H),3.59 (s,2H),3.33 (br s,2H),3.16 (q,J = 7.5 Hz,2H),3.11 (br s,4H),2.86 (s,3H),1.62 (br s,2H),1.09 (t,J = 7.5 Hz,3H)。LC-MS:612 (M+1)。
【0127】
33.化合物(I-31〜I-33)の製造
共通の製造方法:化合物I-27(54 mg、0.1 mmol)とトリエチルアミン(101 mg、1 mmol)のクロロホルム溶液に相応のクロロギ酸エステル(0.3 mmol)を入れ、室温で4日間撹拌した。
粗産物を塩化メチレン/メタノール(10:1)でカラムで精製した。
{5-{6-[(4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)メチル]-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル}-4-トリフルオロメチルピリジン-2-イル}カルバミン酸フェニル(I-31)
【化80】
浅黄色固体。収率は37.1%であった。m.p. 108-110℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 11.42 (s,1H),8.79 (s,1H),8.27 (s,1H),7.76 (s,1H),7.49 - 7.44 (m,2H),7.32 - 7.27 (m,3H),6.98 (s,1H),3.99 (br s,4H),3.74 (br s,4H),3.60 (s,2H),3.31 (br s,4H),3.12 (br s,4H),2.87 (s,3H)。LC-MS:661 (M+1)。
【0128】
{5-{6-[(4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)メチル]-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル}-4-トリフルオロメチルピリジン-2-イル}カルバミン酸エチル(I-32)
【化81】
白色固体。収率は50.7%であった。m.p. 211-213℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 8.71 (s,1H),8.41 (s,1H),7. 92(s,1H),7.60 (s,1H),6.67 (s,1H),4.30 (q,J = 7.2 Hz,2H),4.05 (t,J = 4.5 Hz,4H),3.83 (t,J = 4.5 Hz,4H),3.63 (s,2H),3.26 (br s,4H),2.78 (s,3H),2.61 (br s,4H),1.36 (t,J = 7.2 Hz,3H)。LC-MS:613 (M+1)。
【0129】
{5-{6-[(4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)メチル]-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル}-4-トリフルオロメチルピリジン-2-イル}カルバミン酸メチル(I-33)
【化82】
白色固体(43.4%)。m.p. 212-214℃。
1H NMR (300 MHz,CDCl
3):δ 8.70 (s,1H),8.40 (s,1H),7. 60 (d,J = 1.5 Hz,1H),6.67 (s,1H),4.05 (t,J = 4.5 Hz,4H),3.85 (s,3H),3.83 (t,J = 4.5 Hz,4H),3.63 (s,2H),3.27 (br s,4H),2.78 (s,3H),2.61 (br s,4H)。LC-MS:599 (M+1)。
【0130】
34.(S)-2-(4-トリフルオロメチル-6-アミノピリジン-3-イル)-6-[(4-メタンスルホニル)ピペラジン-1-イル]メチル-4-(3-メチルモルホリル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン(I-34)の製造
【化83】
-40℃で、化合物24c(1.8 g、3.17 mmol)の50 mLのテトラヒドロフラン溶液に1Mのボラン・テトラヒドロフラン溶液を80 mL滴下した。この温度で0.5時間反応させた後、2時間還流させ、0℃以下に冷却し、濃塩酸を100 mL滴下し、1時間還流させた。回転蒸発で大半の塩酸を除去した後、飽和炭酸ナトリウム溶液でpHを8程度に調節し、酢酸エチルで3回抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧で溶媒を除去して粗製品を得た。粗産物を塩化メチレン/メタノール(40:1)でカラムで精製した。白色固体(56.9%)。m.p. 262℃。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6): δ 8.34 (s,1H),7.68 (s,1H),6.88 (s,1H),6.82 (s,1H),6.77 (s,2H),4.87 (br s,1H),4.47 (br s,1H),3.96 (br s,1H),3.77-3.41 (m,8H),3.11 (s,6H),2.87 (s,3H),1.32 (s,3H)。LC-MS:555 (M+1)。
【0131】
35.(S)-{5-{6-[(4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)メチル]-4-(3-メチルモルホリル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル}-4-トリフルオロメチルピリジン-2-イル}カルバミン酸メチル(I-35)の製造
【化84】
-40℃で、化合物I-34(880 mg、1.44 mmol)とトリエチルアミン(1.5 g、14.4 mmol)のクロロホルム溶液にクロロギ酸メチル(28.85 mmol)を入れ、この温度で2時間撹拌した。粗産物を塩化メチレン/メタノール(60:1)でカラムで精製した。白色固体(44.2%)。m.p. 150-152℃。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.70 (s,1H),8.41 (s,1H),8.22 (s,1H),7.60 (s,1H),6.67 (s,1H),4.92 (br s,1H),4.56 (br s,1H),4.03 (d,J = 7.9 Hz,1H),4.00 - 3.52 (m,9H),3.27 (s,4H),2.78 (s,3H),2.62 (s,4H),1.47 (d,J = 6.6 Hz,3H)。LC-MS:613 (M+1)。
【0132】
36.(S)-1-エチル-3-{5-{4-(3-メチルモルホリン)-6-[(4-(メタンスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル}-4-トリフルオロメチルピリジン-2-イル}ウレア(I-36)の製造
【化85】
化合物I-30と同じ製造方法で化合物I-36を製造した。白色固体、
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 9.45 (s, 1H), 9.01 (br s, 1H), 8.63 (s, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.30 (s, 1H), 6.67 (s, 1H), 4.93 (br s, 1H), 4.56 (br s, 1H), 4.03 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 3.89 - 3.69 (m, 2H), 3.64 (s, 2H), 3.44 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 3.39 - 3.11 (m, 6H), 2.78 (s, 3H), 2.62 (s, 4H), 1.47 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.26 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
【0133】
37.1-エチル-3-{5-{6-[(4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)メチル]-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル}-4-トリフルオロメチルピリジン-2-イル}ウレア メタンスルホン酸塩
【化86】
化合物I-30(220 mg、0.36 mmol)の10 mLのクロロホルム溶液に5%のメタンスルホン酸のテトラヒドロフラン溶液600 μL(0.47 mmol)を滴下し、室温で1時間撹拌した。ろ過して精製品を得た。白色粉末状固体(99.0%)。m.p. 220℃分解。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 9.83 (br s,1H),9.63 (s,1H),8.63 (s,1H),8.12 (s,1H),7.94 (s,1H),7.37 (s,1H),7.17 (s,1H),4.43 (s,2H),4.01 (s,4H),3.75 (s,6H),3.50 (s,2H),3.28 - 3.01 (m,6H),3.0 (s,3H),2.32 (s,3H),1.08 (t,J = 7.2 Hz,3H)。
13C NMR (126 MHz, DMSO) δ 155.03 , 154.57, 153.91, 153.00, 150.65, 136.78 (q, J = 32.1 Hz, CF3C), 123.24 (q, J = 274.8 Hz, CF3), 123.51, 121.78, 113.99, 113.09, 108.30 (q, J = 5.2 Hz, CF3CCH), 107.81, 66.37, 52.23, 50.49, 46.00, 42.93, 35.55, 34.45, 15.67.15.67.
【0134】
38.{5-{6-[(4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)メチル]-4-モルホリルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル}-4-トリフルオロメチルピリジン-2-イル}カルバミン酸メチル メタンスルホン酸塩
【化87】
化合物I-33(300 mg、0.50 mmol)の15 mLのテトラヒドロフラン溶液に5%のメタンスルホン酸のテトラヒドロフラン溶液978 μL(0.77mmol)を滴下し、室温で5時間撹拌し、固体が大量に析出するまで反応系にエチルエーテルを入れ、ろ過して精製品を得た。白色固体(100%)。m.p.240℃分解。
1H NMR (300 MHz,DMSO-d
6):δ 10.94 (s,1 H),9.82 (s,1 H),8.74 (s,1 H),8.32 (s,1 H),7.99 (s,1H),7.19 (s,1 H),4.46 (s,2 H),4.03 (t,J = 4.8 Hz,4 H),3.78 (t,J = 4.8 Hz,4H),3.75 (s,3 H),3.67 - 3.43 (m,4H),3.27 - 3.05 (m,4 H),3.02 (s,3 H),2.33 (s,3 H)。
13C NMR (126 MHz,DMSO-d
6):δ 154.58,154.16,153.88,152.90,151.07,137.029 (q,J = 31 Hz,CF
3C),125.19,123.23((q,J = 274.9 Hz,CF
3),121.84,113.99,113.07,108.60 (q,J = 5 Hz,CF
3CH),107.88,66.35,52.78,52.22,50.49,46.03,42.95,35.57,25.59。
【0135】
39.(S)-{5-{6-[(4-メタンスルホニルピペラジン-1-イル)メチル]-4-(3-メチルモルホリル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル}-4-トリフルオロメチルピリジン-2-イル}カルバミン酸メチル メタンスルホン酸塩
【化88】
化合物I-35(231 mg、0.38 mmol)の15 mLのテトラヒドロフラン溶液に5%のメタンスルホン酸のテトラヒドロフラン溶液589 μL(0.46mmol)を滴下し、室温で3時間撹拌した。減圧でテトラヒドロフランを蒸発させ、ゲル状物を得た後、全部溶解するまでそれに少量のメタノールを入れ、さらに固体が析出するまでエチルエーテルを滴下し、ろ過して精製品を得た。白色粉末状固体(80.72%)。m.p. 210℃分解。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6): δ 10.91 (s,1H),9.86 (s,1H),8.73 (s,1H),8.31 (s,1H),7.98 (s,1H),7.17 (s,1H),4.90 (br s,1H),4.45 (br s,3H),4.00 (d,J = 7.9 Hz,1H),3.88 - 3.61 (m,7H),3.53 (s,4H),3.15 (br s,4H),3.01 (s,3H),2.41 - 2.26 (m,3H),1.39 (br s,3H)。
13C NMR (126 MHz,DMSO-d6):δ 154.60,154.15,153.68,152.96,151.09,136.91 (q,J = 32.5 Hz,CF
3C),125.26,123.24 (q,J = 274.9 Hz,CF
3) 121.89,114.05,113.09,108.60 (q,J = 5.5 Hz,CF
3CH),107.95,70.51,66.46,52.78,52.20,50.48,42.93,35.58,31.17,13.19。
【0136】
活性測定試験
PI3Kαキナーゼの活性に対する抑制
実験方法
Kinase-Glo(登録商標) Plusキナーゼ発光検出方法は、キナーゼ反応後溶液におけるATPの残留含有量を検出することによって精製キナーゼの活性を定量的に検出する。キナーゼ反応は、384ウェル空白プレート(Greiner)で行われ、各孔に被験化合物または対照DMSO1 μLずつと反応緩衝液[10 mM Tris-HCl pH 7.5、50 mM NaCl、3 mM MgCl
2、1 mM DTT(ジチオトレイトール)、0.05% CHAPS(3-[(3-Cholamidopropyl)dimethylammonio]-1-propanesulfonate、3-(3-コラミドプロピル)ジメチルアミノ-1-プロパンスルホン酸)]5 μLずつ入れ、この反応緩衝液に12 μMの基質のD-myo-Phosphatidylinositol-4,5-bisphosphate(ホスファチジルイノシトール 4,5-二リン酸)と2 μMのATP(アデノシン三リン酸)を追加した。その後、4 μLの62.5 nMのPI3Kαを含有する反応緩衝液またはPI3Kαのない対照を入れてこのキナーゼ反応を開始させ、室温で1時間反応させた後10 μLのKinase Glo-Plus混合液を入れて1時間反応を終わらせた。EnVision 2104マルチラベルプレートリーダー(Perkinelmer)で化学発光値を検出した。
【0137】
実験結果
実験結果(表2)は、I-22(9.59 nM)、I-27(8.37 nM)、I-28(9.30 nM)、I-30(8.19 nM)、I-32(7.15 nM)、I-33(2.84 nM)、I-35(5.67nM)といった7つの本発明の化合物のPI3Kαに対する抑制活性がPI-103と同等もしくはそれ以上であることを示す。
【0138】
【表2】
【0139】
ヒト横紋筋肉腫Rh30細胞の増殖に対する抑制作用
96ウェルプレートに3000細胞/ウェルでRh30細胞を接種し、接着した後、それぞれ濃度が10、3、1、0.3、0.1μMの被験化合物を入れて72時間作用させた後、培養液を捨て、トリクロロ酢酸を入れて固定化し、蒸留水で5回洗浄し、乾燥し、スルホローダミンBを入れて染色し、1%氷酢酸で5回洗浄し、乾燥し、トリヒドロキシメチルアミノメタン緩衝液を入れ、プレートリーダーで波長560 nmでOD値を測定し、抑制率を計算した。実験結果は表3に示す。上述実験結果は、本発明の化合物がRh30細胞に対して優れた増殖抑制活性を有し、中でも、I-24、I-25、I-28のIC
50が数十ナノモル級に達したことを示す。
【0140】
【表3】
【0141】
化合物I-33のヒト横紋筋肉腫Rh30細胞とヒトグリオーマU87MG細胞のPI3Kシグナル経路に対する影響
実験方法
Rh30とU87MG細胞を2×10
5細胞/ウェルで12ウェルプレートに接種し、一晩接着させた後、新鮮な無血清培養液を入れて24時間飢餓させ、異なる濃度の活性が比較的に良い化合物I-33を入れて1時間作用させ、IGF-1で10分間刺激した後、分解された細胞を収集し、4×SDS仕込み緩衝液[200 mM Tris.Cl (pH 6.8)、400 mM DTT、8% SDS(ドデカンスルホン酸ナトリウム)、0.4% ブロモフェノールブルー、40%グリセリン]を入れて混合した後、10分間沸騰させた。冷却した後、等量のサンプルをポリアクリルアミドゲルに仕込み、Tris-グリシン電気泳動緩衝液(25 mM Tris、250 mM グリシン、0.1% SDS)において80〜100 Vで約2〜2.5時間電気泳動させた。ハーフドライ法でタンパク質をゲルからニトロセルロースろ過膜に移した。ろ過膜を5%脱脂粉乳含有ブロッキング液[5% 脱脂粉乳、20 mM Tris-HCl(pH 7.2-7.4)、150 mM NaCl、0.1%(v/v) Tween20]でシェーカーにおいて室温で2時間密封した。その後、特異性一次抗体を入れて4℃で一晩ハイブリダイズさせた。洗液[20 mM Tris-HCl(pH 7.2-7.4)、150 mM NaCl、0.1%(v/v) Tween20]で室温で15分間/回で3回洗浄した。ホースラディッシュペルオキシダーゼで標識された二次抗体を入れ、室温でシェーカーに置いてゆっくり1時間振とうした。洗液で3回洗浄した後、SuperSignal West Dura Chemiluminescent Substrate(Pierce Inc, Rochford、IL)で呈色させた後、露出、現像、固定、撮影を行った。
【0142】
実験結果
実験結果(
図1)は、化合物I-33がヒト横紋筋肉腫Rh30細胞とヒトグリオーマU87MG細胞におけるPI3Kシグナル経路の伝達を顕著に抑制したことを示す。
【0143】
化合物I-30とI-33の数種の組織由来のヒト癌細胞株の増殖に対する抑制作用
化合物I-30とI-33を選択し、数種の組織由来のヒト癌細胞株の増殖に対する抑制作用を検出し、結果を表4に示す。
【0144】
【表4】
【0145】
表4の結果から、化合物I-30とI-33は、結腸癌細胞C-HCT-116、大腸癌細胞C-LOVO、子宮内膜癌細胞E-RL95-2、胃癌細胞G-MKN-45、肝臓癌細胞L-BEL-7402、横紋筋肉腫細胞S-RH30のような数種の細胞株において陽性対照GDC0941(上海瀚香香料有限公司から購入された二メタンスルホン酸塩)の活性と同等で、同一の数量級にあるが、B-BT474細胞株において活性が陽性対照よりも顕著に優れたことがわかる。
【0146】
ヒトグリオーマU87mGのヌードマウスに皮下移植した腫瘍に対する生長抑制作用
実験方法
成長期の腫瘍組織を1.5 mm
3程度に切り、無菌条件で、ヌードマウスの右脇下の皮下に接種した。ヌードマウス皮下移植腫瘍は、カリパスで移植腫瘍の直径を測量し、腫瘍が100-200 mm
3に成長した後、動物を無作為に群分けした。化合物I-33のメタンスルホン酸塩の経口投与50 mg/kg群と25 mg/kg群に、化合物I-30のメタンスルホン酸塩の経口投与50 mg/kg群に、GDC0941のメタンスルホン酸塩の50 mg/kg群に分け、溶媒対照群では、等量の空白溶媒を投与し、経口投与は毎日1回、3週連続であった。全部の実験過程において、移植腫瘍の直径を毎週2回測量し、同時にマウスの体重を測った。腫瘍体積(Tumor volume、TV)の算式は、TV=1/2×a×b
2で、ここで、a、bはそれぞれ長さ、幅を表す。測定された結果から相対腫瘍体積(relative tumor volume、RTV)を算式:RTV = V
t/V
0で算出した。ただし、V
0は群分けして薬物を投与する時(すなわちd
0)に測定された腫瘍体積で、V
tは毎回の測量時の腫瘍体積である。抗腫瘍活性の評価指標は相対腫瘍増殖率T/C(%)で、算式は、T/C(%)=(T
RTV/C
RTV)×100%で、T
RTV:治療群RTV、C
RTV:陰性対照群RTVである。
【0147】
実験結果
実験結果は表5と
図2に示す。化合物I-33のメタンスルホン酸塩は、毎日50 mg/kg又は20 mg/kg経口投与したが、一週間後腫瘍の成長が顕著に減速し、投与を3週間続けた後、U87mGヌードマウス皮下移植腫瘍の成長を顕著に抑制し(
図2)、21日目のT/C百分率はそれぞれ25.65%と32.61%で、その腫瘍成長を抑制する効果はGDC0941 50 mg/kg群よりも優れた。化合物I-30のメタンスルホン酸塩50 mg/kg群でも、この腫瘍成長を顕著に抑制し、21日目のT/C百分率は37.26%で、GDC0941 50 mg/kg群では21日目のT/C百分率は51.40%であった。
【0148】
【表5】