特許第6067322号(P6067322)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社アイ・オー・データ機器の特許一覧

特許6067322携帯端末、通信システムおよび携帯端末プログラム
<>
  • 特許6067322-携帯端末、通信システムおよび携帯端末プログラム 図000002
  • 特許6067322-携帯端末、通信システムおよび携帯端末プログラム 図000003
  • 特許6067322-携帯端末、通信システムおよび携帯端末プログラム 図000004
  • 特許6067322-携帯端末、通信システムおよび携帯端末プログラム 図000005
  • 特許6067322-携帯端末、通信システムおよび携帯端末プログラム 図000006
  • 特許6067322-携帯端末、通信システムおよび携帯端末プログラム 図000007
  • 特許6067322-携帯端末、通信システムおよび携帯端末プログラム 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6067322
(24)【登録日】2017年1月6日
(45)【発行日】2017年1月25日
(54)【発明の名称】携帯端末、通信システムおよび携帯端末プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20170116BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20170116BHJP
   H04W 40/24 20090101ALI20170116BHJP
【FI】
   H04M1/00 R
   H04W88/06
   H04W40/24
【請求項の数】3
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2012-235066(P2012-235066)
(22)【出願日】2012年10月24日
(65)【公開番号】特開2014-86919(P2014-86919A)
(43)【公開日】2014年5月12日
【審査請求日】2015年8月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】591275481
【氏名又は名称】株式会社アイ・オー・データ機器
(74)【代理人】
【識別番号】110000844
【氏名又は名称】特許業務法人 クレイア特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川久保 優
【審査官】 石井 則之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−303234(JP,A)
【文献】 特開2004−363700(JP,A)
【文献】 特開2006−352188(JP,A)
【文献】 特開2008−123476(JP,A)
【文献】 特開2008−187417(JP,A)
【文献】 特開2011−188395(JP,A)
【文献】 特開2012−015712(JP,A)
【文献】 特開2012−090205(JP,A)
【文献】 特開2013−110563(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/00−99/00
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部インターネットに接続可能な無線ルータと、クライアント部およびアクセスポイント部を有する無線接続機器に接続可能な携帯端末であって、 前記携帯端末は、前記無線接続機器および前記無線ルータと異なる経路から前記外部インターネットへ接続可能な通信部、前記無線接続機器と接続可能なクライアント部およびインフラストラクチャーモード処理を含むアクセスポイント部を有し、
前記携帯端末は、前記無線接続機器がクライアント部を有すると判定した場合、
前記携帯端末は、前記無線接続機器に接続して、前記携帯端末は、前記携帯端末のクライアント部と前記無線ルータとの通信に使用する接続情報を、前記無線接続機器に送信して、前記携帯端末は、前記接続情報を使用して前記無線ルータに接続し、前記無線ルータを介して前記インターネットへ接続し、前記無線ルータを介して前記無線接続機器と接続する、携帯端末。
【請求項2】
前記携帯端末は、前記無線ルータと接続できない場合、 前記携帯端末は、前記無線接続機器と接続し、前記無線接続機器から前記外部インターネットに接続不可であると判定した場合、前記無線接続機器との接続を前記携帯端末のクライアント部から前記携帯端末のアクセスポイント部に切り換え、 前記携帯端末は、前記異なる経路から前記外部インターネットへ接続可能な通信部を用いて外部インターネットへ接続を行う、請求項1記載の携帯端末。
【請求項3】
前記携帯端末は、無線接続機器の有無を判定し、無線接続機器があると判定された場合、無線接続機器のアクセスポイント部に接続可能な場合、無線接続機器に接続し、 前記携帯端末は、前記無線接続機器から前記外部インターネットに接続可能であると判定した場合、前記携帯端末は、前記無線接続機器と接続し、前記無線接続機器を介して前記外部無線ルータに接続し、前記無線ルータを介してインターネットへ接続する、請求項1または2記載の携帯端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末、通信システムおよび携帯端末プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、無線ローカルエリアネットワーク等により親機および子機間の通信を可能とするシステムが種々提案され開発されている。
【0003】
例えば、特許文献1(特開2011−223153号公報)には、無線LANアダプターを装着した場合に、親機として動作するか、子機として動作するかを自動設定する無線通信機器について開示されている。
【0004】
特許文献1(特開2011−223153号公報)記載の無線通信システムにおいては、他の機器に接続されて、該機器に無線通信の機能を付加する無線通信機器であって、設定された通信モードで無線通信を行なう無線通信部と、無線通信部の設定を変更することにより、他の無線通信機器からの要求を受けて、外部のネットワークへの接続の仲介を行なう第1の通信モード、または外部のネットワークに接続するために他の無線通信機器に要求を出し、該他の無線通信機器を介して、通信データを、外部のネットワークとやり取りする第2の通信モードのいずれかを、無線通信部を用いて実現する設定変更部と、他の機器に接続されて、他の機器との間で、無線通信により通信する通信データを授受する接続部と、他の機器に接続された状態で、外部のネットワークに接続する通信ルートが存在するか否かを判断する接続判断部と、接続判断部の判断に基づき、外部のネットワークに接続する通信ルートが存在するか否かに対応して、設定変更部に、第1の通信モードによる通信または第2の通信モードによる通信を行なわせるよう指示する通信モード指示部とを備えたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−223153号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1記載の無線通信機器においては、他の機器であるコンピュータに接続されるUSBメモリに関する技術である。
【0007】
また、近年携帯端末の飛躍的な進歩により、携帯端末から種々の外部インターネットに最適な通信環境または通信状態で接続することが望まれている。
通常、携帯端末は、3Gおよび無線LANとの両方が通信可能である場合、通信速度が速い無線LANを利用して外部インターネットにアクセスされる。
【0008】
しかしながら、無線LANで接続した場合、外部インターネットに接続された無線ルータであれば、問題が生じないが、外部インターネットに接続されない無線LANハードディスクドライブに接続してしまった場合、または無線ルータが故障、通信障害により外部インターネットへアクセスできない場合、携帯端末から外部インターネットにアクセスすることができない。また、ユーザは、携帯端末を操作して無線LAN接続を切断し、3Gに接続しなおす必要があった。
【0009】
本発明の目的は、外部インターネットに最適状態で接続可能な携帯端末、通信システムおよび携帯端末プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)
一局面に従う携帯端末は、外部インターネットに接続可能な外部通信部を有する無線接続機器に接続可能な携帯端末であって、携帯端末は、無線接続機器と異なる経路から外部インターネットへ接続可能な通信部を有し、携帯端末は、無線接続機器から外部インターネットに接続不可であると判定した場合、異なる経路から通信部を用いて外部インターネットへ接続を行なうものである。
【0011】
携帯端末は、無線接続機器から外部インターネットに接続不可であると判定した場合、通信部により無線接続機器と異なる経路から外部インターネットへ接続を行なうことができる。
【0012】
この場合、故障またはインターネットに何らかの理由で接続されていない無線接続機器と携帯端末とが接続された場合でも、自動的に携帯端末は異なる経路から外部インターネットに接続することができる。
例えば、異なる経路は、3G(3rd Generation)、Wi-Fi(ワイファイ、wireless fidelity)、LTE(エルティイー、ロング・ターム・エボリューション、Long Term Evolution)等である。
なお、無線接続機器の外部通信部は、直接外部インターネットに接続される場合およびルータ、テザリングモードのスマートフォン等の機器を通して間接的に外部インターネットに接続される場合のいずれであってもよい。
また、無線接続機器には、中継装置が含まれる。なお、必ずしも中継を行なう必要があるものではなく、単に一方向または他方向と接続される装置を含むものである。例えば、タブレット型端末、テザリング可能な端末などであってもよい。
【0013】
(2)
第2の発明にかかる携帯端末は、一局面に従う携帯端末において、無線接続機器と接続可能なクライアント部およびアクセスポイント部を有し、携帯端末は、無線接続機器から外部インターネットに接続不可であると判定した場合、クライアント部からアクセスポイント部に切り換えて無線接続機器と接続することが好ましい。
【0014】
この場合、携帯端末は、無線接続機器から外部インターネットに接続不可であると判定した場合、クライアント部からアクセスポイント部に切り換えて無線接続機器と接続する。その結果、無線接続機器と接続することができる。
【0015】
(3)
第3の発明にかかる携帯端末は、第2の発明にかかる携帯端末において、携帯端末が、アクセスポイント部に切り換えた場合、通信部を用いて外部インターネットへ接続することが好ましい。
【0016】
この場合、携帯端末は、アクセスポイント部に切り換えて無線接続機器と接続する。その結果、インターネット接続を行ないつつ、無線接続機器と接続することができる。
【0017】
(4)
第4の発明にかかる携帯端末は、一局面に従う携帯端末から第3の発明にかかる携帯端末において、携帯端末は、所定の時間毎に無線接続機器から外部インターネットに接続不可であるか否かの判定を行なうことが好ましい。
【0018】
この場合、所定時間毎に無線接続機器から外部インターネットに接続不可であるか否かの判定をおこなうことができるので、無線接続機器から外部インターネットへの接続速度が速い場合など、ユーザは、効率よく外部インターネットへ接続することができる。
【0019】
(5)
第5の発明にかかる携帯端末は、一局面に従う携帯端末から第4の発明にかかる携帯端末において、携帯端末は、異なる経路から通信部を用いて外部インターネットへ接続不可であると判定した場合、無線接続機器から外部インターネットへ接続することが好ましい。
【0020】
この場合、携帯端末が通信部を用いて異なる経路からの外部インターネット接続が不可であると判定した場合でも、無線接続機器から外部インターネットに接続することができる。
【0021】
(6)
第6の発明にかかる携帯端末は、一局面に従う携帯端末から第5の発明にかかる携帯端末において、携帯端末は、無線接続機器がクライアント部を有するか否かを確認する確認信号を送信し、無線接続機器のクライアント部の有無を判定することが好ましい。
【0022】
この場合、携帯端末は、無線接続機器がクライアント部を有するか否かを、確認信号を送信することにより確認することができる。
【0023】
(7)
第7の発明にかかる携帯端末は、一局面に従う携帯端末から第6の発明にかかる携帯端末において、携帯端末は、無線接続機器のクライアント部とアクセスポイント部との切り換えを指示することが好ましい。
【0024】
この場合、携帯端末から無線接続機器のクライアント部とアクセスポイント部との切り換えを行なうことができる。その結果、携帯端末と無線接続機器とを容易に接続し、主従関係を変更させることができる。
【0025】
(8)
第8の発明にかかる携帯端末は、一局面に従う携帯端末から第7の発明にかかる携帯端末において、携帯端末は、外部インターネットと接続された無線ルータとの接続情報を有する場合、無線ルータと接続することが好ましい。
【0026】
この場合、携帯端末は、外部インターネットと接続された無線ルータとの接続情報を有する場合、直接無線ルータと接続するので、携帯端末から無線接続機器を介さず、直接、無線ルータを介して外部インターネットに接続することができる。
【0027】
(9)
第9の発明にかかる携帯端末は、第8の発明にかかる携帯端末において、携帯端末は、無線ルータと接続された場合、無線ルータを介して無線接続機器と接続することが好ましい。
【0028】
この場合、携帯端末は、直接無線ルータと接続するので、携帯端末から無線接続機器を介さず、直接、無線ルータを介して外部インターネットに接続し、無線ルータを介して無線接続機器に接続することができる。
【0029】
(10)
第10の発明にかかる携帯端末は、一局面に従う携帯端末から第9の発明にかかる携帯端末において、携帯端末は、表示装置を有し、接続状況を表示することが好ましい。
【0030】
この場合、携帯端末の表示装置に接続状況が表示されるので、ユーザは、容易に接続状況を認識することができる。また、表示装置は、液晶パネル、タッチパネル、LED表示などが挙げられる。
【0031】
(11)
他の局面に従う通信システムは、請求項1から10のいずれか1項に記載の携帯端末と、携帯端末と接続可能な無線ルータと、携帯端末と接続可能な無線接続機器と、を含むものである。
【0032】
この場合、故障またはインターネットに何らかの理由で接続されていない無線接続機器と携帯端末とが接続された場合でも、自動的に携帯端末は異なる経路から外部インターネットに接続することができる。
【0033】
(12)
他の局面に従う携帯端末プログラムは、外部インターネットに接続可能な外部通信部を有する無線接続機器に接続可能な携帯端末プログラムであって、携帯端末プログラムは、無線接続機器と異なる経路から外部インターネットへ接続可能な通信処理と、無線接続機器から外部インターネットに接続不可であるか否かを判定する判定処理と、判定処理の結果、接続不可である場合に、通信処理により外部インターネットへ接続を行なう接続処理と、を含むものである。
【0034】
携帯端末プログラムは、無線接続機器から外部インターネットに接続不可であると判定した場合、通信部により無線接続機器と異なる経路から外部インターネットへ接続を行なうことができる。
【0035】
この場合、故障またはインターネットに何らかの理由で接続されていない無線接続機器と携帯端末とが接続された場合でも、自動的に携帯端末は異なる経路から外部インターネットに接続することができる。
例えば、異なる経路は、3G(3rd Generation)、Wi-Fi(ワイファイ、wireless fidelity)、LTE(エルティイー、ロング・ターム・エボリューション、Long Term Evolution)等である。
【発明の効果】
【0036】
本発明の携帯端末、通信システムおよび携帯端末プログラムによれば、最適な通信状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】無線通信システムの一例を示すための模式図である。
図2】第1モードを説明するためのフローチャートである。
図3】第1モードの一例を示す模式図である。
図4】第2モードを説明するためのフローチャートである。
図5】第2モードの一例を示す模式図である。
図6】第3モードを説明するためのフローチャートである。
図7】第3モードの一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の構成には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0039】
以下、本発明に係る一実施の形態について図面を用いて説明する。図1は、本実施の形態にかかる無線通信システム100の一例を示すための模式図である。また、本実施の形態においては、無線接続装置の一例として無線中継装置を例示する。
【0040】
(無線通信システム100)
図1に示すように、無線通信システム100は、携帯端末200、無線中継装置300および無線ルータ500を有する。
【0041】
(携帯端末200)
携帯端末200は、第1無線通信部210、情報処理部220、接続装置検索部230、切換部240、アクセスポイント部250、クライアント部260、第2無線通信部270およびタッチパネル280を含む。
【0042】
第1無線通信部210は、携帯端末200から直接外部インターネットに通信接続可能な、例えば3G(3rd Generation)または、LTE(Long Term Evolution)等からなる。
【0043】
情報処理部220は、ユーザによるタッチパネル280の操作により携帯端末200における種々の処理を行なう。接続装置検索部230は、携帯端末200の周囲に接続可能な装置または機器が存在するか否かを探索する。切換部240は、後述するアクセスポイント部250およびクライアント部260の切換を行なう。
【0044】
アクセスポイント部250は、『親機』、『基地局』、『ステーション』等と呼ばれ、後述するクライアント部260からの依頼に応じて処理を行なう。例えば、アクセスポイント部250は、インフラストラクチャーモード処理を行なう。
また、アクセスポイント部250は子機に対してIPアドレスなどの情報を自動的に割り当てるDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)に対応していることが望ましい。
【0045】
一方、クライアント部260は、例えば無線中継装置300のアクセスポイント部350や、無線ルータ500に対して『子機』等と呼ばれ、例えば、アクセスポイント部350との間において主従関係が構築され、クライアント部260(子機)側からアクセスポイント部350(親機、後述する無線ルータ500を含む)側へ、種々の処理を依頼するものである。
【0046】
また、第2無線通信部270は、接続装置検索部230により検索された各種の接続装置と通信接続を行なう。すなわち、アクセスポイント部250およびクライアント部260は、第2無線通信部270を介して外部の接続可能な装置または機器と通信可能に設けられる。
なお、本実施例の携帯端末200は、クライアント部260と無線中継装置300のアクセスポイント部350、クライアント部260と無線ルータ500との間は、予めそれぞれ異なる無線通信のための識別情報(SSID等)や暗号化情報(WEP等の暗号の種類と暗号鍵情報)などの無線通信設定が設定済みであり、それぞれを選択することにより、どちらかと通信可能な状態となっている。
【0047】
(無線中継装置300)
次いで、無線中継装置300は、情報処理部320、切換部340、アクセスポイント部350、クライアント部360、第3無線通信部370および記憶部380を含む。
【0048】
第3無線通信部370は、携帯端末200または無線ルータ500等と通信可能に設けられる。情報処理部320は、無線中継装置300における種々の処理を行なう。切換部340は、後述するアクセスポイント部350およびクライアント部360を切り換える。
【0049】
なお、クライアント部360は必須では無く、アクセスポイント部350のみとしてもよい。また、その場合、切換部340は必須で無い。この場合の、無線中継装置の具体的な例としては、無線LAN(Local Area Network)ルータまたはWiFi(Wireless Fidelity)アクセスポイントなどであり、アクセスポイント部350とは別の経路(例えば有線WANポートなど)で外部インターネットへ接続可能に設けられる(図示省略)。
【0050】
アクセスポイント部350は、『親機』、『基地局』、『ステーション』等と呼ばれ、例えば、携帯端末200のクライアント部260からの依頼に応じて処理を行なう。例えば、アクセスポイント部350は、インフラストラクチャーモード処理を行なう。
また、アクセスポイント部350は子機に対してIPアドレスなどの情報を自動的に割り当てるDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)に対応していることが望ましい。
【0051】
一方、クライアント部360は、例えば携帯端末200のアクセスポイント部250または無線ルータ500に対して『子機』等と呼ばれ、例えば、携帯端末200のアクセスポイント部250または無線ルータ500との間において主従関係が構築され、クライアント部360(子機)側からアクセスポイント部250(親機)または無線ルータ500側へ、種々の処理を依頼するものである。
【0052】
また、第3無線通信部370は、他の各種の接続装置と通信接続を行なう。すなわち、アクセスポイント部350およびクライアント部360は、第3無線通信部370を介して外部の接続可能な装置または機器と通信可能に設けられる。
【0053】
例えば、無線中継装置300が携帯端末200からの通信を無線ルータ500に中継する場合、携帯端末200のクライアント部260と無線中継装置300のアクセスポイント部350との間の通信に使用するために、お互いに設定されているSSIDと暗号化情報などの設定情報を使用して、携帯端末200のクライアント部260、第2無線通信部270を介して、第3無線通信部370、アクセスポイント部350へ通信をおこなう。
【0054】
そして、切換部340を介して、無線中継装置300のクライアント部360と無線ルータ500との間の通信に使用するために、お互いに設定されているSSIDと暗号化情報などの設定情報を使用して、携帯端末200からの通信を無線ルータ500に対して中継する。
【0055】
一方、無線中継装置300が無線ルータ500からの通信を携帯端末200へ中継する場合は、無線中継装置300のクライアント部360と無線ルータ500との間の通信に使用するために、お互いに設定されているSSIDと暗号化情報などの設定情報を使用して、無線ルータ500から無線中継装置300の第3無線通信部370、クライアント部360へ通信を行なう。
【0056】
そして、切換部340を介して、無線中継装置300のアクセスポイント部350と携帯端末200のクライアント部260との間の通信に使用するために、お互いに設定されているSSIDと暗号化情報などの設定情報を使用して、無線ルータ500からの通信を携帯端末200に対して中継する。
【0057】
記憶部380は、種々のデータを記録することができる記憶装置であり、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)またはソリッドステートドライブ(SSD)、またはフラッシュメモリなどの各種メモリ装置等である。
【0058】
例えば、情報処理部320は記憶部380をNAS(Network Attached Storage)として機能させ、携帯端末200やその他のネットワーク機器からの要求に対して、第3無線通信部370を介して、記憶部380へデータの送受信を行なう。
【0059】
(無線ルータ500)
無線ルータ500は、無線LAN(Local Area Network)ルータ、例えば、WiFi(Wireless Fidelity)アクセスポイントなどである。本実施の形態にかかる無線ルータ500は、無線LAN通信および外部インターネットに接続可能に設けられる。
【0060】
また、無線ルータ500は子機に対してIPアドレスなどの情報を自動的に割り当てるDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)に対応していることが望ましい。
【0061】
続いて、本実施の形態にかかる無線通信システム100の動作モードについて説明する。本実施の形態においては、3種類のモードを有する無線通信システム100について説明する。以下、3種類のモードを第1モード、第2モード、第3モードとして説明を行なう。
【0062】
(第1モード)
図2は第1モードを説明するためのフローチャートであり、図3は第1モードの一例を示す模式図である。
図2および図3に示すように、第1モードは、携帯端末200から無線中継装置300および無線ルータ500を介して外部インターネットへ接続する場合である。
【0063】
図2および図3に示すように、携帯端末200は、切換部240にクライアント部260へ切り換え指示を行なう(ステップS1)。
なお、携帯端末200の設定が、元々クライアント部260に設定されている場合は、切り換え指示を行なわず、その状態を維持する構成としてもよい。
【0064】
次いで、携帯端末200は、登録された無線ルータ500が有るか否かを判定する(ステップS2)。ここで、登録された無線ルータ500とは、例えば、携帯端末200と過去に接続された無線ルータ、携帯端末200を有するユーザの自宅の無線ルータ等、公共の場等、不特定のユーザが使用しない無線ルータを意味する。
【0065】
具体的には、携帯端末200に登録されている無線ルータ500との通信に使用するSSIDに該当する装置が接続装置検索部230により検索されるか否かによって判定する。または、さらに、そのSSIDに対応して登録されている暗号化情報を使用して通信を行い、無線ルータ500に対してアクセス可能かどうかを確認することにより判定してもよい。
【0066】
なお、携帯端末200は、クライアント部260と接続可能な、登録された無線ルータや無線中継装置が複数存在する場合は、装置毎に優先順位を付けることが可能な構成としてもよい。
その場合、携帯端末200は図2のステップS2、S3、S4の判定において、優先順位に従って接続判定する。もしくは、タッチパネル280に機器情報を表示し、タッチパネル280からの入力情報により優先順位を決定する構成としてもよい。
【0067】
また、ステップS2の処理において登録された無線ルータ500が有ると判定した場合(ステップS2のYes)、携帯端末200は、登録された無線ルータ500が、外部インターネットに接続されているか否かを判定する(ステップS3)。
具体的には、インターネット上に公開されている特定のURLに対してアクセスし、その応答によって判定する。
【0068】
続いて、ステップS3の処理において、登録された無線ルータ500が外部インターネットに接続されていないと判定した場合(ステップS3のNo)、またはステップS2の処理において登録された無線ルータ500が無いと判定された場合(ステップS2のNo)、携帯端末200は、外部インターネットに接続された無線中継装置300が有るか否かを判定する(ステップS4)。
【0069】
具体的には、携帯端末200に登録されている無線中継装置300との通信に使用するSSIDに該当する装置が接続装置検索部230により検索されるか否かによって無線中継装置300の存在を確認する。
【0070】
または、さらに、そのSSIDに対応して登録されている暗号化情報を使用して通信を行い、アクセスポイント部350に対してアクセス可能かどうかを確認することにより無線中継装置300の存在を確認する。
そして、そのSSIDと暗号化情報を使った無線中継装置300との通信によって、インターネット上に公開されている特定のURLに対してアクセスし、その応答によって判定する。
【0071】
なお、ステップS3の処理において携帯端末200は、登録された無線ルータ500が外部インターネットに接続されていると判定した場合(ステップS3のYes)には、後述する第3モードへ移行する。
【0072】
ステップS4の処理において、外部インターネットに接続された無線中継装置300が有ると判定された場合(ステップS4のYes)、携帯端末200は、無線中継装置300のアクセスポイント部350と通信を開始する(ステップS5)。
【0073】
この場合、図2および図3に示すように、携帯端末200のクライアント部260から第2無線通信部270を介し、さらに無線中継装置300の第3無線通信部370、アクセスポイント部350、クライアント部360、第3無線通信部370を介して、無線ルータ500との間で無線LAN通信が開始され、無線ルータ500から外部インターネットに接続される。
【0074】
なお、無線中継装置が無線LANルータまたはWiFiアクセスポイントなどであり、外部インターネットに接続可能に設けられている場合、携帯端末200のクライアント部260から第2無線通信部270を介し、さらに無線中継装置300の第3無線通信部370、アクセスポイント部350を介して、図示しないWANポートから外部インターネット側へ通信可能な構成としてもよい。なお、WANポートは有線LANであってもよい。
【0075】
それにより、携帯端末200は、外部インターネットに接続される。その結果、ユーザは、携帯端末200を操作して、外部インターネットと通信を行なうことができる。
【0076】
なお、ステップS4の処理において外部インターネットに接続された無線中継装置300が無いと判定された場合(ステップS4のNo)、後述する第2モードへ移行する。
【0077】
また、携帯端末200は、外部インターネットと通信を行なうとともに、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS6)。
ここで、所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS6のNo)、携帯端末200は所定時間待機する。
一方、所定時間を経過したと判定した場合(ステップS6のYes)、携帯端末200はステップS1の処理に移行する。
【0078】
これにより、携帯端末200が最も通信速度の速い状態で外部インターネットへ自動的に接続することができる。
【0079】
(第2モード)
続いて、図4は第2モードを説明するためのフローチャートであり、図5は第2モードの一例を示す模式図である。
図4および図5に示すように、第2モードは、携帯端末200から第1無線通信部210を用いて3GまたはLTE等により外部インターネットに直接接続するとともに、無線中継装置300との接続を行なう場合である。
【0080】
図4に示すように、携帯端末200は、無線中継装置300に対してクライアント部360を有するか否かを判定する(ステップS11)。
【0081】
具体的には、携帯端末200は、携帯端末200に登録されている無線中継装置300との通信に使用するSSIDまたは/および暗号化情報を使用して、携帯端末200のクライアント部260、第2無線通信部270、無線中継装置300の第3無線通信部370、アクセスポイント部350を介して、無線中継装置300に対して、クライアント部360を有するか否かの問い合わせ信号を送信し、無線中継装置300からの応答によって判定する。
【0082】
ここで、クライアント部360を有すると判定した場合(ステップS11のYes)、携帯端末200は、無線中継装置300へ接続情報を送信する(ステップS12)。
具体的には、無線中継装置300に対して、携帯端末200のアクセスポイント部250が通信に使用するSSIDと暗号化情報等の情報を接続情報として無線中継装置300へ送信する。
【0083】
続いて、携帯端末200は、無線中継装置300の切換部340にクライアント部360へ切り換え指示を行なう(ステップS13)。さらに、携帯端末200は、切換部240にアクセスポイント部250へ切り換え指示を行なう(ステップS14)。
【0084】
一方、ステップS11の処理において、無線中継装置300がクライアント部360を有さないと判定した場合(ステップS11のNo)、携帯端末200は、無線中継装置300のアクセスポイント部350と通信を開始する(ステップS15)。
【0085】
続いて、ステップS14およびステップS15の処理を行なった後、携帯端末200は、第1無線通信部210から外部インターネットにアクセスし、通信を開始する(ステップS16)。
【0086】
また、携帯端末200は、第1無線通信部210から外部インターネットへ通信が可能か否かを判定する(ステップS17)。第1無線通信部210から外部インターネットへの通信が不能であると判定した場合(ステップS17のNo)、携帯端末200は第2モードを終了し、第1モードのステップS1の処理に移行する。
【0087】
一方、第1無線通信部210から外部インターネットへの通信が可能であると判定した場合(ステップS17のYes)、携帯端末200は、外部インターネットと通信を行なうとともに、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS18)。
ここで、所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS18のNo)、携帯端末200は所定時間待機する。
一方、所定時間を経過したと判定した場合(ステップS18のYes)、携帯端末200は第2モードを終了し、第1モードのステップS1の処理に移行する。
【0088】
以上のように、携帯端末200の第1無線通信部210を用いた通信、例えば3G通信よりも、無線ルータ500等を用いた通信速度が速い場合には、所定時間ごとに自動的に無線ルータ500の使用が可能か否かを判定することができるので、ユーザの手間を省くことができる。
【0089】
(第3モード)
最後に、図6は第3モードを説明するためのフローチャートであり、図7は第3モードの一例を示す模式図である。
【0090】
図6および図7に示すように、第3モードは、携帯端末200から無線ルータ500に直接接続して、無線ルータ500を介して外部インターネットに接続し、さらに接続可能な無線中継装置300の有無を確認して、当該無線中継装置300と接続を行なう場合である。
【0091】
携帯端末200は、無線中継装置300があるか否かを判定する(ステップS21)。
【0092】
具体的には、携帯端末200に登録されている無線中継装置300との通信に使用するSSIDに該当する装置が接続装置検索部230により検索されるか否かによって無線中継装置300の存在を確認する。
または、さらに、そのSSIDに対応して登録されている暗号化情報を使用して、アクセスポイント部350に対してアクセス可能かどうかを確認することにより無線中継装置300の存在を確認する。
【0093】
ここで、無線中継装置300が無いと判定した場合(ステップS21のNo)、携帯端末200は、第2無線通信部270から無線ルータ500を介して外部インターネットへ通信を開始する(ステップS22)。
【0094】
一方、無線中継装置300が有ると判定した場合(ステップS21のYes)、携帯端末200は、無線中継装置300がクライアント部360を有するか否かを判定する(ステップS23)。
【0095】
具体的には、携帯端末200は、携帯端末200に登録されている無線中継装置300との通信に使用するSSIDまたは/および暗号化情報を使用して、携帯端末200のクライアント部260、第2無線通信部270、無線中継装置300の第3無線通信部370、アクセスポイント部350を介して、無線中継装置300に対して、クライアント部360を有するか否かの問い合わせ信号を送信し、無線中継装置300からの応答によって判定する。
【0096】
ここで、無線中継装置300がクライアント部360を有さないと判定した場合(ステップS23のNo)、携帯端末200は、無線中継装置300のアクセスポイント部350と通信を開始し、無線中継装置300がインターネットへ中継可能かどうかを判定し、可能な場合、無線中継装置300を介して外部インターネットにアクセスする。
具体的には、インターネット上に公開されている特定のURLに対してアクセスし、その応答によって判定する。
【0097】
なお、無線中継装置300がインターネットへ中継可能で無い場合は、第1無線通信部210から外部インターネットへアクセスを行なう(ステップS24)。
すなわち、既に無線中継装置300のアクセスポイント部350と通信しているので、アクセスポイントである無線ルータ500と接続できない。そのため、第1無線通信部210から外部インターネットにアクセスさせる。
【0098】
一方、無線中継装置300がクライアント部360を有すると判定した場合(ステップS23のYes)、携帯端末200は、無線中継装置300の切換部340からクライアント部360への切り換えを指示し、無線ルータ500との接続情報を送信する(ステップS25)。
【0099】
ここで、接続情報について、具体的に、携帯端末200は、携帯端末200に登録されている無線中継装置300との通信に使用するSSIDまたは/および暗号化情報を使用して通信を行い、無線中継装置300に対して、クライアント部360への切り換えを指示し、携帯端末200のクライアント部と無線ルータ500が通信に使用するSSIDと暗号化情報等の情報を接続情報として無線中継装置300へ送信する。
【0100】
次に、切り換え指示と接続情報とを受信した無線中継装置300は、クライアント部360への切り換えを実施し、接続情報に基づいて無線ルータ500と接続を実施する。(ステップS26)。携帯端末200は、無線ルータ500と接続を開始する(ステップS27)。
【0101】
最後に、携帯端末200は、無線ルータ500を介して無線中継装置300と接続を開始するとともに(ステップS28)、外部インターネットと通信を開始する(ステップS29)。
【0102】
また、携帯端末200は、外部インターネットと通信を行なうとともに、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS30)。
ここで、所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS30のNo)、携帯端末200は所定時間待機する。
一方、所定時間を経過したと判定した場合(ステップS30のYes)、携帯端末200は第3モードを終了し、第1モードのステップS1の処理に移行する。
【0103】
これにより、登録された無線ルータ500が有る場合に、携帯端末200は、最も速い通信速度で外部インターネットに接続することができる。特に、無線中継装置300を介して無線ルータ500と接続するのではないため、例えば、パケット送信におけるSSIDの振りなおし(変更作業)を省略することができるため、最大速度の通信を行なうことが可能となる。
【0104】
また、上記の実施の形態においては、ステップS6,S18,S30の各処理において所定時間が経過したか否かを判定基準として用いているが、これに限定されず、外部インターネットへの通信環境が悪化または低下した場合、接続不能になった場合、携帯端末200の表示部(タッチパネル280)の消灯状態が所定の時間続いた場合、携帯端末200が所定時間、水平に置かれた場合(図示しない携帯端末200に内蔵された加速度センサにより検知)、携帯端末200に対するユーザ操作によりタッチパネル280等が所定時間、操作されていない場合など、その他任意の要件を判定基準して用いてもよい。
また、タッチパネル280などへの、ユーザの所定の操作の有無を判定基準として用いてもよい。例えば、タッチパネル280から更新を意味するボタンをタッチする場合などがあげられる。
【0105】
以上のように、本発明にかかる無線通信システム100、携帯端末200によれば、故障またはインターネットに何らかの理由で接続されていない無線中継装置300と携帯端末200とが接続された場合でも、自動的に携帯端末200は異なる経路から外部インターネットに接続することができる。
【0106】
また、携帯端末200は、無線中継装置300から外部インターネットに接続不可であると判定した場合、クライアント部260からアクセスポイント部250に切り換えて無線中継装置300と接続することができる。
【0107】
さらに、携帯端末200は、アクセスポイント部250に切り換えて無線中継装置300と接続するので、第1無線通信部210を用いてインターネット接続を行ないつつ、無線中継装置300と接続することができる。
【0108】
また、所定時間毎に無線中継装置300から外部インターネットに接続不可であるか否かの判定を行なうことができるので、無線中継装置300から外部インターネットへの接続速度が速い場合など、ユーザは、効率よく外部インターネットへ接続することができる。
【0109】
さらに、携帯端末200が第1無線通信部210を用いて3GまたはLTEなどの異なる経路からの外部インターネットへの接続が不可であると判定した場合でも、無線中継装置300を介して外部インターネットへ接続することができる。
【0110】
この場合、携帯端末200は、無線中継装置300がクライアント部360を有するか否かを確認信号を送信して、確認することができ、携帯端末200から無線中継装置300のクライアント部360とアクセスポイント部350との切り換えを行なうことができる。その結果、携帯端末200と無線中継装置300とを容易に接続し、主従関係を変更させることができる。
【0111】
この場合、携帯端末200は、外部インターネットと接続された無線ルータ500との接続情報を有する場合、直接無線ルータ500と接続するので、携帯端末200から無線中継装置300を介さず、直接、無線ルータ500を介して外部インターネットに接続できるので、通信状態を最適にすることができる。
また、この場合においても、無線ルータ500を介して無線中継装置300に接続することができる。
【0112】
また、携帯端末200のタッチパネル280に接続状況が表示されるので、ユーザは、容易に接続状況を認識することができる。
【0113】
このように、故障またはインターネットに何らかの理由で接続されていない無線中継装置300と携帯端末200とが接続された場合でも、自動的に携帯端末200は異なる経路から外部インターネットへ接続することができる。
【0114】
以上のように、本実施の形態においては、無線中継装置300および無線ルータ500を別々の装置であるとして例示説明したが、これに限定されず、一体に形成された装置または機器を用いてもよい。
さらに、本実施の形態においては、携帯端末200をスマートフォンであることとして説明を行ったが、これに限定されず、タブレット端末、他の携帯電話機器等であってもよい。
【0115】
本実施例においては、無線通信システム100が通信システムに相当し、携帯端末200が携帯端末に相当し、第1無線通信部210が通信部に相当し、第2無線通信部270、3G、LTEが異なる経路に相当し、無線中継装置300が無線接続装置に相当し、各フローチャートが携帯端末プログラムに相当し、タッチパネル280が、表示装置に相当し、切換部240が切り換えに相当し、無線ルータ500が無線ルータに相当する。
【0116】
なお、本実施例では無線中継装置300は、携帯端末200と無線ルータ500間の通信を中継可能としたが、携帯端末200と無線ルータ500間の通信を中継せず、単にアクセスポイント部350とクライアント部360とを切り換え可能な構成としてもよい。
【0117】
例えば、この構成を持った、携帯端末200と無線接続可能なタブレットPC(タブレット端末)とをユーザが使用した場合であっても、図2図4に示したフローチャートの通り、ステップS4でNoとなり、ステップS11でYesとなる。
その結果、携帯端末200はアクセスポイント部250が有効となる。すなわち、携帯端末200は、普段はクライアント部260のみを有効とすればよく、必要な場合にだけアクセスポイント部250を有効とし、テザリングモードとすることができる。
【0118】
なお、この場合のテザリングモードとは、携帯端末200のアクセスポイント部250と第1無線通信部210との間の通信を中継し、アクセスポイント部250に接続されたタブレットPC等の無線装置をインターネットへ接続可能な状態にすることである。
そして、タブレットPCは携帯端末200のアクセスポイント部250、第1無線通信部210を介して、外部インターネットへ接続される。
【0119】
また、本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
【符号の説明】
【0120】
100 無線通信システム
200 携帯端末
210 第1無線通信部
240 切換部
270 第2無線通信部
280 タッチパネル
300 無線中継装置
500 無線ルータ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7