(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記引張部材に連結されたプランジャをさらに含み、該引張部材の遠位端の解放は、該プランジャを近位に移動させて、前記支持材を取り外し、前記カプセルから前記ブッシングを解放する、請求項3に記載のデバイス。
前記引張部材の遠位端は、前記クリップの対応する空間内に受容される湾曲部分を含み、該湾曲部分は、該クリップから該引張部材を解放するように前記所定の負荷を受けたときにまっすぐになる、請求項1に記載のデバイス。
前記カプセルは、展開前に前記クリップを保持するように、かつ展開中にそのアームをカム作用で開くように、該カプセルの内部に曲げられたタブを含む、請求項1に記載のデバイス。
前記ブッシング係止特徴は、前記ブッシングの中心線に向かって付勢されるタブを含み、前記カプセルの前記第2の係止構造は、開口部を含み、前記支持材が該開口部内へと該タブを促す、請求項3に記載のデバイス。
前記引張部材に連結されたプランジャをさらに含み、該引張部材の遠位端の解放は、該プランジャを近位に移動させて、前記相互係止チューブを前記ブッシングの中に移動させる、請求項10に記載のデバイス。
前記相互係止チューブが前記ブッシングの中に押し込まれたときに、該相互係止チューブは、前記カプセルの第1のタブを該ブッシングの対応する窓から退去させる、請求項11に記載のデバイス。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
内視鏡下止血クリップ留めデバイスは、概して、内視鏡の作業管腔を介して体内の深部組織(例えば、GI管、肺系、血管系、または他の管腔および管)に到達するように設計される。したがって、クリップ留めデバイスの寸法は、内視鏡下作業管腔の寸法に限定される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一側面において、本発明は、カプセル内で受容される近位端を含むクリップであって、該カプセルの第1の係止構造に係合して、該カプセル中に該クリップを閉鎖構成で係止するように付勢されるクリップ係止部材を含む、クリップと、使用中、ユーザにアクセス可能なままであるデバイスの近位端に該クリップを解放可能に連結する引張部材であって、該引張部材は、該デバイスから該クリップを分離するように所定の負荷を受けたときに解放するように設計された接合部によって、該クリップに連結され、該接合部の解放は、該第1の該係止構造に係合するように該係止部材を解放する、引張部材と、引張部材に連結され、かつ解放可能にクリップに接続される拘束部材とを備え、クリップに連結されると、拘束部材は、クリップの係止部材をカプセルの第1の係止構造との係合から解除して維持し、制御ワイヤの失敗が、クリップから拘束部材を解放する。
【0006】
本発明は、クリップ送達装置に向けられ、該装置は、体内の標的部位への内視鏡の作業チャネルを通した挿入のためのサイズの可撓性部材と、該可撓性部材の遠位端に解放可能に連結されるカプセル、クリップであって、該クリップの近位端は該カプセル内で受容される、クリップと、該可撓性部材を通って該クリップの近位端に延在する引張部材と、該クリップに該引張部材を連結する結合部材と、所定の負荷を受けると降伏する、該結合部材と該引張部材との間の接続とを備える。該クリップを係止解除構成で維持する拘束部材は、該引張部材に連結され、かつ該クリップに解放可能に接続され、該結合部材と該引張部材との間の接続が降伏すると、該拘束部材が該クリップを解放して、該クリップが係止閉鎖される係止構成に該クリップが移動することを可能にする。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
組織をクリップ留めする装置であって、
カプセル内で受容される近位端を含むクリップであって、該カプセルの第1の係止構造に係合して、該カプセル中に該クリップを閉鎖構成で係止するように付勢されるクリップ係止部材を含む、クリップと、
使用中、ユーザにアクセス可能なままであるデバイスの近位端に該クリップを解放可能に連結する引張部材であって、該引張部材は、該デバイスから該クリップを分離するように所定の負荷を受けたときに解放するように設計された接合部によって、該クリップに連結され、該接合部の解放は、該第1の該係止構造に係合するように該係止部材を解放する、引張部材と
を備える。
(項目2)
上記引張部材に連結され、上記クリップに解放可能に接続される拘束部材をさらに備え、該クリップに連結されるとき、該拘束部材は、該クリップの上記係止部材と上記カプセルの上記第1の係止構造との係合を解除して維持し、上記接合部の解放は、該第1の係止構造に係合するように該係止部材を解放する解放位置に、該拘束部材が移動することを可能にする、項目1に記載の装置。
(項目3)
上記カプセルに解放可能に連結するように上記デバイスの上記近位端から延在する近位部材をさらに備え、該近位部材の遠位端は、該カプセルに解放可能に連結されるブッシングを備え、該ブッシングは、解除位置に向かって付勢されるブッシング係止特徴と、該ブッシング係止特徴を該カプセルの第2の係止構造との係合に促す、該ブッシング内で受容される支持材とを備える、項目2に記載の装置。
(項目4)
上記解放位置に移動した後、上記拘束部材は、上記ブッシングから上記支持材を変位させて、上記カプセルの上記第2の係止構造から上記ブッシング係止特徴を係合解除する、項目3に記載の装置。
(項目5)
上記カプセルの単一開口部は、上記クリップ係止部材が上記開口部と位置が合ったタブを備えるように、上記第1および第2の係止構造を形成する、項目3に記載の装置。
(項目6)
上記接合部は、上記引張部材に溶接される連結部材を備える、項目1に記載の装置。
(項目7)
上記連結部材は、上記引張部材に溶接される横棒を備える、項目6に記載の装置。
(項目8)
上記クリップの近位端は、上記連結部材を保持するための大きさの空間を画定する、項目7に記載の装置。
(項目9)
上記クリップは、上記拘束部材の遠位タブを受容するための近位スロットを備える、項目3に記載の装置。
(項目10)
上記引張部材は、ワイヤを備え、該ワイヤは、上記クリップの対応する空間に受容される該ワイヤの湾曲部分を備える上記接合部を伴い、該湾曲部分は、該クリップから該ワイヤを解放するように上記所定の負荷を受けたときにまっすぐになる、項目1に記載の装置。
(項目11)
上記カプセルは、展開前に上記クリップを保持するように、かつ展開中にそのアームをカム作用で開くように、該カプセルの内部に曲げられたタブを備える、項目1に記載の装置。
(項目12)
上記ブッシング係止特徴は、上記ブッシングの中心線に向かって付勢されるタブを備え、上記カプセルの上記第2の係止構造は、上記支持材がその中に該タブを促す開口部を備えている、項目2に記載の装置。
(項目13)
上記タブは、上記支持材との係合力を増加させる、曲がった耳を備える、項目12に記載の装置。
(項目14)
上記カプセルは、該カプセルを上記ブッシングと位置が合うように該ブッシングの対応する特徴と嵌合する溝を備える、項目3に記載の装置。
(項目15)
上記ブッシングと嵌合する上記支持材の表面は、棚、溝、平滑表面、ポケット、および逃げ溝のうちの1つを備える、項目3に記載の装置。
(項目16)
上記装置の選択された部分と該装置が挿入される内視鏡との間の接触を防止する、内視鏡チャネル保護具をさらに備える、項目1に記載の装置。
(項目17)
上記内視鏡チャネル保護具は、低減接触シース、突起、熱収縮スカート、およびヘルメットのうちの1つである、項目16に記載の装置。
(項目18)
ハンドルと、上記引張部材に連結される摺動部材とをさらに備え、該ハンドルに対する該摺動部材の移動が、該引張部材を介して上記クリップに張力を与える、項目1に記載の装置。
(項目19)
上記ハンドルは、上記カプセルが上記ブッシングから分離された後の上記引張部材の遠位作動を防止する、ロックアウト機構をさらに備える、項目18に記載の装置。
(項目20)
上記ハンドルは、上記引張部材に連結され該ハンドルの本体に対して摺動可能な摺動部材を備え、上記ロックアウト機構は、近位停止部を備え、該近位停止部は、該摺動部材が該近位停止部を過ぎて近位に移動した後に、該摺動部材のそれを過ぎた遠位への移動を防止する、項目19に記載の装置。
(項目21)
クリップ送達装置であって、
体内の標的部位への内視鏡の作業チャネルを通した挿入のためのサイズの可撓性部材、
該可撓性部材の遠位端に解放可能に連結されるカプセル、
クリップであって、該クリップの近位端は該カプセル内で受容される、クリップ、
該可撓性部材を通って該クリップの近位端に延在する引張部材、
ならびに、
該クリップに該引張部材を連結する結合部材、
所定の負荷を受けると降伏する、該結合部材と該引張部材との間の接続、
該クリップを係止解除構成で維持する拘束部材
を備え、
該拘束部材は、該引張部材に連結され、かつ該クリップに解放可能に接続され、
該結合部材と該引張部材との間の接続が降伏すると、該拘束部材が該クリップを解放して、該クリップが係止閉鎖される係止構成に該クリップが移動することを可能にする、
装置。
(項目22)
上記可撓性部材の遠位端と上記カプセルとを解放可能に接続する、ブッシングをさらに備える、項目21に記載の装置。
(項目23)
上記カプセルと上記ブッシングとの間の締まり嵌めに相互係止チューブをさらに備える、項目22に記載の装置。
(項目24)
上記引張部材は、該引張部材と上記結合部材との間の接続が降伏した後に、上記ブッシングに上記相互係止チューブを押し込んで該ブッシングから上記カプセルを分離する、当接面を備える、項目23に記載の装置。
(項目25)
上記相互係止チューブは、上記ブッシングに押し込まれ、上記カプセルの第1のタブを該ブッシングの対応する窓から退去させる、項目24に記載の装置。
(項目26)
上記カプセルの近位端は、上記相互係止チューブの当接面に係合する第2のタブを備える、項目25に記載の装置。
(項目27)
上記当接面は、上記相互係止チューブに形成される陥凹の側面であり、該当接面と該相互係止チューブの外面との間の接合面は、丸い縁および四角い表面のうちの1つを含む、項目26に記載の装置。
(項目28)
上記装置の少なくとも鋭利な部分と、それを通して該装置が上記身体に挿入される内視鏡の作業チャネルの内面との間の接触を防止する、内視鏡チャネル保護具をさらに備える、項目21に記載の装置。
(項目29)
上記内視鏡チャネル保護具は、低減接触シース、突起、熱収縮スカート、およびヘルメットのうちの1つである、項目28に記載の装置。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に従う、単一部品の止血クリップを示す概略的な図面である。
【
図1a】
図1aは、本発明の実施形態に従う、単一部品の止血クリップの斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1のクリップの制御ワイヤの遠位先端の斜視図である。
【
図3】
図3は、制御ワイヤに取り付けられた単一部品の詳細を示す略図である。
【
図4】
図4は、
図1に示す単一部品のクリップの近位端の詳細を示す略図である。
【
図5】
図5は、本発明に従う拘束チューブの端の詳細を示す略図である。
【
図7】
図7は、
図1の機構のブッシングおよびブッシング支持材の概略的略図である。
【
図9】
図9は、本発明に従うブッシングの第2の実施形態を示す略図である。
【
図10】
図10は、本発明に従うカンチレバー分離機構のブッシング支持材の実施形態を示す。
【
図11】
図11は、本発明に従うカンチレバー分離機構のブッシング支持材のさらなる実施形態を示す。
【
図12】
図12は、本発明に従うカンチレバー分離機構のブッシング支持材の追加の実施形態を示す。
【
図13】
図13は、依然として、本発明に従うカンチレバー分離機構のブッシング支持材のさらなる実施形態を示す。
【
図14】
図14は、本発明に従うカンチレバー分離機構のブッシング支持材の別の実施形態を示す。
【
図15】
図15は、代替の本発明の実施形態に従う2つの部品の止血クリップを示す概略的図面である。
【
図17】
図17は、本発明に従う相互係止チューブの例示的実施形態の接続機構を示す。
【
図18】
図18は、本発明に従う相互係止チューブのさらなる例示的実施形態の接続機構を示す。
【
図19】
図19は、本発明に従う相互係止チューブの追加の例示的実施形態の接続機構を示す。
【
図20】
図20は、本発明に従うカプセルのタブ構成の第1の例示的実施形態を示す略図である。
【
図21】
図21は、カプセルのタブ構成の例示的実施形態を示す略図である。
【
図22】
図22は、カプセルのタブ構成の第2の例示的実施形態を示す略図である。
【
図25】
図25は、本発明に従うチャネル保護具の第1の実施形態を示す略図である。
【
図26】
図26は、チャネル保護具の第2の実施形態を示す略図である。
【
図27】
図27は、チャネル保護具の第3の実施形態を示す略図である。
【
図28】
図28は、チャネル保護具の第4の実施形態を示す略図である。
【
図29】
図29は、本発明の実施形態に従うデバイスと使用するための回転アクチュエータを備えるハンドルの横断面図である。
【
図32】
図32は、
図1の装置と使用するための代替例示的実施形態に従う代替のカプセルの側面図である。
【
図33】
図33は、
図1の装置と使用するためのさらなる代替のカプセルの斜視図である。
【
図35】
図35は、
図1の装置と使用するための依然としてさらなる代替のカプセルの斜視図である。
【
図36】
図36は、
図1の装置と使用するための別の代替のカプセルの斜視図である。
【
図38】
図38は、
図1の装置と使用するための別の代替のカプセルの斜視図である。
【
図40】
図40は、本発明の実施形態に従うハンドルの側面図である。
【
図44】
図44は、本発明のさらなる実施形態に従うハンドルの本体の側面図である。
【
図46】
図46は、
図1の装置と使用するための依然として別の代替のカプセルの斜視図である。
【
図47】
図47は、
図1の装置と使用するための別の代替のカプセルの遠位部の側断面図である。
【
図48】
図48は、
図1の装置と使用するための代替の単一部品のクリップの上面図である。
【
図50】
図50は、クリップが開口され得る範囲を制限するための構成の実施形態の側面図である。
【
図51】
図51は、
図1の装置と使用するためのさらなる代替の単一部品のクリップの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の実施形態に従い、製造および使用が簡単である一段式の機械的止血クリップ留めデバイスを提供する。クリップ留めデバイスの例示的実施形態は、単一および部品2つの止血クリップの両方の展開機構、ならびに先端カテーテル分離の機構について改善する。実施形態は、クリップ展開デバイスの鋭利な縁からの内視鏡の作業チャネルの保護も提供する。
【0009】
図1から7に示す通り、本発明の例示的実施形態に従うクリップ留めデバイス100は、カプセル110内から、例えば、創傷を締め付けて出血を止めるために、組織を締め付けるための一対の組織挟持アーム104を備える単一部品の止血クリップ102を展開する。挿入中、クリップ102のアーム104は、開口状態に向かって付勢され、
図3に示す組織受容構成は、アーム104の遠位端が一つに引き合わせられる閉鎖構成のままであるように、カプセル110により拘束される。カプセル110は、ブッシング120に連結され、該ブッシング120は、例えば、可撓性部材130を介して体外にあるハンドル(図示せず)に連結され、該可撓性部材130は、ハンドル上のアクチュエータ(図示せず)にクリップ102を接続する、その中を通る制御ワイヤ132を摺動可能に受容する。
図1および7に示す通り、可撓性部材130は、ワイヤのコイルまたはあらゆる他の適切な中空の可撓性構造であり得る。
【0010】
加えて、本発明に従うクリップ102は、可撓性部材130が、例えば、近位端が連結される手動で回転可能なリングを介して、その近位端に適用されるトルクをその遠位端に伝達するように構成される場合、位置決めの柔軟性を増加するために、その軸の周りを回転され得る。例えば、可撓性部材130は、Miyata et alの米国特許第6,881,194号に記載されるACTONEケーブル等のアサヒケーブルのように構成され得る。そのような可撓性部材130の近位端に両方向に適用される回転は、最小限の巻き取りで遠位端に伝達され、組織の標的部位へのより正確なクリップの配置102を容易にするために所望のようにクリップ102を回転させる。代替として、可撓性部材130は、第1の方向の回転が第1の層の巻きを戻し、第1の層の外側表面が第2の層の内側表面に摩擦係合するまで、その外側直径を増大し、そして、逆方向の可撓性部材130の回転が、それが受容される管腔の内側表面に接触するまで、第2の層の巻きを戻すような、可撓性部材130の縦軸の周囲に巻かれた第1および第2の同心層のケーブルから形成され得る。適切な層状ケーブルの実施例は、Koger et alの米国特許第5,932,035号に詳細が記載されている。当業者は、実質的に巻かずに両方向に回転を伝達する好適に薄いあらゆる可撓性部材が、可撓性部材130に使用され得ることを理解する。例えば、可撓性部材130は、丸形ワイヤ、平形ワイヤ、延在する長さに沿って回転するように選択されたラップの配向(角度およびピッチ)を有するポリマーコーティングワイヤから形成され得る。そのようなコイルは、単一のワイヤ、または同一または逆方向にラップされた1つ以上の層をもつ複数のワイヤから形成され得、コイルの内側または外側直径を拘束するために編まれ得る。さらに、種々の層のワイヤサイズは、可撓性部材130の回転および他の物理的特性を最適化するように修正され得る。可撓性部材130の張力/圧縮は、その長さにわたって間隔を置いた接合部(例えば、溶接または半田接合)で安定され得る。可撓性部材130の近位端および遠位端は、それぞれ、ハンドルの回転アクチュエータおよびブッシング120に固く結合される。固い取り付けが、回転アクチュエータからクリップ102に回転を伝達するために、例えば、溶接、バーブまたは接着剤を介して形成され得る。
【0011】
図1から3に示す通り、クリップ102およびカプセル110は、制御ワイヤ132の遠位端に連結される横材134を含む展開機構を介してデバイス100の近位部に解放可能に連結される。制御ワイヤ132は、クリップ102の近位端103の開口部を通過し、横材134は、クリップ102の近位端に形成される空間136内で受容される。制御ワイヤ132の近位移動は、したがって、クリップ102を近位に引き込む。当業者は、横材134および空間136は、本実施形態において実質的に円筒形であるが、どんな形状でもあり得ることを理解する。横材134は、例えば、所望の負荷がアクチュエータの操作を通して制御ワイヤ132に与えられたとき、失敗するように設計された接合部138により制御ワイヤ132に連結される。制御ワイヤ132が近位に引き込まれると、カプセル110との接触がアーム104の遠位端を互いの方向へ引き込み、その間に位置する任意の組織を圧縮できるように、アーム104は、カプセル110に引き込まれる。
図1および1aに示す通り、アーム104の遠位部105は、その近位部より幅が広く、アーム104は、カプセル110に引き込まれ得る最大範囲を画定する。したがって、制御ワイヤ132が近位に引き込まれ、アーム104の遠位端が互いに接近すると、そこに挟まれた任意の組織を圧縮するために必要な力は、横材134を介して制御132ワイヤに負荷を与える。アーム104が最大範囲にカプセル110に引き込まれた後、制御ワイヤ132をさらに近位に引き込むためのアクチュエータの操作は、制御ワイヤ132に、そしてその結果、横材134(
図2)および接合部138(
図2)に増加した力を与える。当業者により理解されるように、所定の負荷を受けたとき、失敗するように設計された接合部138は、溶接または他の適切な接続として形成され得る。所定の負荷に達し、接合部138が失敗すると、制御ワイヤ132は、カプセル110の内壁によって空間136内に閉じ込められたままの横材134に対して近位に移動する。同時に、クリップ102の近位端に対する制御ワイヤ132の近位への移動は、
図3に示すような拘束チューブ140を、クリップ102の近位端から近位に離れるように、引き込み、カプセル110の近位端近くに形成されるスロット152(
図6および7)を係合するように側方に外側に移動するようにクリップ102のタブ150(
図4)を解放する。これは、カプセル110内に閉鎖されたクリップ102を係止し、その間に挟まれたあらゆる組織に対して閉鎖されたアーム104を保つように、クリップ102がカプセル110内に拘束されるよう保持する。拘束チューブ140が、これらの構成部品間の相対的な移動がないように、例えば、溶接、圧接、またはあらゆる他の適切な方法により、制御ワイヤ132に連結されるということを当業者は理解する。
【0012】
より具体的には、
図3から5に示す通り、拘束チューブ140は、クリップ102の近位端の側方に分離された部分148に形成される対応する一対のスロット146と位置が合うように選択された距離にだけ、互いに離れたフレア型の遠位端144から延在する一対のタブ142を含む。距離は、部分148が、
図4に示す解放された構成に向けての部分148の付勢に抗して、
図3に示すような側方に拘束された構成であるときのみに、スロット146と位置が合うように選択される。タブ142の除去は、解放された構成に広がるように部分148を解放し、該解放された構成において、タブ150は、側方に外側に移動され、カプセル110(
図6)の対応するスロット152(
図6)を係合し、カプセル110内に閉鎖されたクリップ102を係止する。
【0013】
図7および8に示す通り、ブッシング120は、ブッシング支持材154が、カプセル110をブッシング120に係止する、カプセル110のスロット152を係合するようにブッシング120の遠位端に受容されるとき、外側に半径方向に移動するタブ156を含む。タブ156は、当業者により理解されるように、例えば、製造プロセス中のステップにより、ブッシング120の中心線Cに向かって付勢される。
図10から14に示す例示的なブッシング支持材154、155、157、159および161のそれぞれは、それぞれ、カプセルのスロット152内にそれらが係止されたままであるように半径方向に外側にタブ156を押すプラグを形成するために使用され得る。ブッシング支持材154、155、157、159および161のそれぞれは、ブッシング120内にそれらの位置を維持するためにブッシング120の内側表面を半径方向に係合し、タブ156がスロット152との係合に外側に移動するのを保つ、異なる構成の係合表面160をさらに含む。例えば、
図10に示す通り、ブッシング支持材154の両側は、対応するタブ156の遠位端が受容される遠位棚350を含む。
図11のブッシング支持材155は、半径方向に内向きの突起のタブ156が受容される、表面160の溝354を含むが、
図12のブッシング支持材157は、実質的に滑らかな表面上でタブ156と接触する。
図13のブッシング支持材159は、半径方向に内向きの突起のタブ156が受容される、表面160に形成されたポケット358を含むが、
図14のブッシング支持材161は、表面160に逃げ溝の陥凹360を含む。当業者は、ブッシング支持材とタブ156との間の幾何学形状の接触は、ブッシング120からブッシング支持材を取り外すのに必要な所望の水準の力を達成するための方法の範囲で変動し得ることを理解するであろう。
【0014】
他の点において、ブッシング支持材154、155、157、159および161は、実質的に同じように操作する。したがって、ブッシング支持材のさらなる議論が、ブッシング支持材154に集中するが、当業者は、とくにことわりがない限り、追加のブッシング支持材155、157、159および161に同じように適用されることを理解する。ブッシング支持材154、155、157、159および161は、好ましくは、あらゆる生体適合性ポリマー、金属またはアクリルから形成され、対応するタブ156の構造と相互作用するように設計された表面特徴を含み得る。カプセル110、クリップ102およびブッシング120は、好ましくは、(例えば、止血を達成するのに十分な)所望のクリップ力が達成され得、種々のタブの付勢が、一緒に係止された部分を維持するのに十分である、十分に頑丈で可撓性である金属または他の生体適合性材料から形成される。加えて、無鉛金属(例えば、チタン、ニチノール)等のMRI適合材料の、手順の完了時に体内に残る部品(クリップ102、カプセル110、および横材134)を形成することが所望され得る。
【0015】
図1から6に戻ると、拘束チューブ140は、接合部138が離れ、そしてタブ150のスロット152への係止後に、ブッシング120の遠位端内に受容されるブッシング支持材154に向かって近位に移動する。拘束チューブ140のフレア型端144の直径は、ブッシング支持材154の管腔162の直径より大きくなるように選択されるため、フレア型端144は、ブッシング支持材154の遠位端に当接し、ブッシング支持材154をブッシング120の遠位端のその位置から押し出し、付勢下で、スロット152との係合から半径方向に内側に移動するようにタブ156を解放する。これは、ブッシング120からカプセル110を分離し、組織に締め付けたクリップ102およびそれに連結するカプセル110を標的部位に残す。ブッシング120およびデバイス100の残りは、次いで、身体から取り除かれてもよい。
【0016】
図6に示す通り、カプセル110は、カプセル110の中心線に向かって約90°内側に曲げられる、遠位端に配置される2つのタブ326を備える。タブ326は、展開までクリップ102を所定位置に保持し、クリップ102がカプセル110の縦軸の周囲を回転するのを防止し、カプセル110に対して遠位へのクリップ102の移動範囲を制限し、クリップ102がカプセル110の端から遠位に押されるとアーム104が開くように強制するカムとして作用する。タブ326は、カプセル110の縦軸に対し実質的に垂直に曲げられるため、タブ326は、カプセル110の遠位開口部を横断して延在し、クリップ102の最遠位位置を画定する。つまり、クリップ102が遠位に前進すると、クリップ102のアームは、次第により広い角度に開き、タブ326は、静止位置に位置決めされたアーム部分の間に受容される。最終的に、タブ326に接触するクリップ102部は、タブ326の幅以上に開くことができず、クリップ102のさらなる遠位動作が防止される。代替として、タブは、最終的に横材134と接触し得る。いずれの場合も、タブ326は、クリップ102の最遠位位置を画定する。加えて、カプセル110の近位端は、2つ以上の溝328を備え、カプセル110とブッシング120との間の所望の位置合わせを容易にする。
【0017】
ブッシング120は、好ましくは、特定の条件を満たすように構成される。例えば、
図8に示す通り、ブッシング120のタブ156は、そこに与えられるストレスによる収率を最小限にするために、平らな移行342を介してブッシング120の円筒形体302に連結される。本例示的実施形態において、タブ156の内部とブッシング支持材の係合表面との間には摩擦性接合面のみがある。
図9に示す通り、本発明の代替的な実施形態に従うブッシング120’のタブ156は、湾曲部分325を介して円筒形体321に連結される。曲がった耳324も、ブッシング120’とブッシング支持材との間の係合表面を増加するために、タブ156’に沿って含まれる。
【0018】
図15から16cは、展開中に解放されるときにまっすぐ伸びている、展開前の拘束された曲がったワイヤを備える2部品の止血クリップ202を示す。
図15に示す通り、2部品の止血クリップ202は、一対のアーム204を含み、その近位端は、そこを通過し、各アーム204のそれをつかむ制御ワイヤ220を用いて互いに相互接続する。クリップ202の近位端は、外側にむかって付勢されるタブ206を形成し、制御ワイヤ220がクリップ202から引き出され、クリップ202の近位端が解放されるとき、タブ206は、
図1のクリップに関して前述のように、カプセル210のスロットを係合するように、この付勢により半径方向に外側に動かされる。制御ワイヤ220が、クリップ202から完全に引き出されると、制御ワイヤ220に連結されるプランジャ226が、
図1のデバイスの拘束チューブと同一の様式で、ブッシング支持材224に接触し除去するまで、近位に移動されるか、または代替構成において、相互係止チューブをブッシング221に引き入れ(以下でより詳細に説明する)、より詳細な前述のように、カプセル210をブッシング221から開放する。当業者に理解される通り、プランジャ226は、例えば、制御ワイヤ220に溶接または圧接されるか、またはあらゆる他の適切な様式でそこに連結され得る。プランジャ226は、クリップ202を開くとき、クリップ202を前に押し得る。
【0019】
図16aから16cに示す通り、2部品のクリップ202の展開は、
図2の破損可能な接合部138が制御ワイヤ220の曲がった遠位部222により交換されることを除き、実質的にクリップ102の展開と同じであり、該曲がった遠位部222は、所定の負荷を受けるとまっすぐになり、制御ワイヤ220とクリップ202の近位端との間の相対的な移動を可能にし、クリップ202のタブを側方に拡張するように解放し、上述のカプセル102と同一の様式でカプセル210上の対応するスロットに係止する。具体的には、制御ワイヤ220の曲がった遠位部222は、まっすぐになり、クリップ202の開口部を通して送り込まれる。一度、遠位部222が開口部を通ると、遠位部222は、静止状態に曲がることが可能となる。
【0020】
クリップ202に関する前述のように、負荷が、例えば、クリップ202のアーム204の幅広い部分がカプセル210を係合し、カプセル210に対してクリップ202のさらなる近位移動を防止するまで、カプセル210の中にクリップ202を近位に引き込む、制御ワイヤ220を引き寄せるように手動展開制御を起動することにより、制御ワイヤ220に与えられ得る。制御ワイヤ220をさらに近位に引き寄せることによって、制御ワイヤ220に張力を与え、それによって、制御ワイヤ220の曲がった遠位部222を伸ばし(すなわち、まっすぐにする)、クリップ202の近位端から制御ワイヤ220を解放し、最終的には、前述のようにクリップ202を解放して、カプセル210に係止する。
【0021】
図17は、カプセル400、相互係止チューブ402、およびブッシング404を備える、先端カテーテル分離機構を示す。本実施形態は、カプセル400と相互係止チューブ402との間、ならびに相互係止チューブ402とブッシング404との間のより積極的な干渉を提供する。相互係止チューブ402は、2つの構成部品が接続されるとき、ブッシング404の窓410の中に係止されるスプリングタブ406を備える。カプセル400の近位端は、デバイスの組み立て中、窓414の中に曲げられるタブ412を備える。展開機構が起動されるとき、壊れやすい連結(例えば、制御ワイヤ220の曲がった遠位部222)が解放されるため、制御ワイヤ220およびそれに接続される拘束チューブ130は、カプセル/ブッシングサブアセンブリを通して近位に引き寄せられる。拘束チューブ130がカプセル400およびブッシング404を通過すると、相互係止チューブ402をブッシング404の中に押し込み、カプセル400のタブ412を近位に引き寄せ、その工程で、タブ412をまっすぐにする。これは、上述のそれらに類似した機構が、選択された組織部分を挟むようにクリップを係止しながら、ブッシング404をカプセル400から分離する。例示的なカプセル400は、所定の位置に止血クリップを保持し、展開中にクリップのアームを開かせるために、内側に約90°曲がる遠位端に配置される2つのタブ420を備える。
【0022】
カプセル400の近位タブ412を曲げる相互係止チューブの部分は、あらゆる種々の異なる構成を有し得る。例えば、
図18に示す通り、カプセル400とブッシング404との間に位置する相互係止チューブ450は、近位カプセルタブ412を受容する実質的に四角いポケット452を備え得る。曲がった遠位部222がまっすぐに伸びているとき、プランジャ226は、相互係止チューブと接触するまで制御ワイヤ220と共に近位に移動することにより、プランジャ226をブッシング404の中に移動させる。
【0023】
図19、23および24に示す第2の実施形態において、相互係止チューブ454は、近位タブ412が曲がる位置で部分456を備える。部分456は、
図23に示す丸い縁460、または
図24に示す四角い縁458を備え得る。相互係止チューブ454の端条件は、丸い縁を有するタブより大きな引く力を必要とする四角い縁を有するタブを引き込み、まっすぐに伸ばすために必要な力を制御するのを助けることを当業者は理解するであろう。本発明に従う別の実施形態は、
図20に示す通り、遠位端よりむしろカプセル400の近位端で、タブ412の曲がりを形成する部分464を伴う相互係止チューブ462を備える。
【0024】
さらなる例示的な本発明の実施形態は、異なる構成のタブを備え得る。構成は、構成部品の所望の分離力を得るために変わり得る。例えば、
図21は、一対のタブ482を備えるカプセル480を示す。
図22に示す別の実施例において、カプセル484は、カプセル484の本体の周りに等距離に配置され得るタブ486を3つ備える。カプセルの近位および遠位端でのタブの数および構成は、所望の分離力を得るために選択され得ることを当業者は理解する。
【0025】
止血送達システムの構成部品は、内視鏡の作業チャネルを容易に損傷し得る鋭利な端を有する。したがって、クリップ送達システムの外側表面に保護コーティングまたはシースを使用することにより、そのような損傷に対して守ることが有利である。
図25は、鋭利なまたはぎざぎざしたシステムの構成部品から内視鏡作業チャネルの内側表面を保護するために、クリップの遠位端から少なくとも可撓性部材130が内視鏡の作業チャネルに入る点までのクリップ送達システムの全長の上を滑らされる、接触低下シース500を備える内視鏡保護システムの例示的実施形態を示す。当業者により理解されるように、シース500は、あらゆる種々の適切なプラスチック材料から製造され得る。カプセルが内視鏡を通過した後、シース500は、使用するためクリップを露出すために取り除かれる。シース500とクリップ展開デバイスとの間の接触摩擦を低減するために、隆起または突出506が、シース500の内径に形成され得る。
【0026】
図26に示す通り、異なる実施形態において、突起510が、
図17から20のカプセル502および/またはブッシング404の外側表面に形成され、選択された外側表面502の部分と作業チャネルの内側表面との間に隙間を生成し、その間の接触を防止することにより作業チャネルとこれらの選択された部分のいずれかまたは両方を保護し得る。これらの突起は、デバイスの鋭利部分を超えて延在するのに十分な高さを有し、したがって、内視鏡作業チャネルの壁からそれらを遠ざける突出、隆起、リング、またはあらゆる他の形状を含み得る。突起510は、当業者により理解されるように、デバイス上に型打ちされ、加工され、または接着剤のように塗着され得る。
図27は、鋭利な端のクリップ展開デバイス512と内視鏡作業チャネルとの間の接触を防止するために、システムの構成部品の全てまたは選択された一部分を覆うように熱収縮または他の保護コーティングとして形成される保護スカート514を示す。スカート514は、金属に接着するあらゆる材料、好ましくは、ポリマーから形成され得る。
【0027】
図28は、デバイス520の遠位先端全体をカプセル化するプラスチックヘルメット522を備えるクリップ展開デバイス520を示す。ヘルメット522は、内視鏡作業チャネルを通過する間は、例えば1つに保たれる2つの部分524、526から形成されるが、クリップ102がカプセル110の外に前進し、アーム104が互いから離れるとき、デバイス520の遠位端から押し出され得る。
【0028】
図29に示す通り、本発明の一実施形態に従い、デバイス100等のデバイスのハンドル1500は、そこに固く連結される親指リング1502を有する本体1510を含む。本体1510は、以下に詳しく説明するように、可撓性部材130に固く連結される。加えて、スプール1504が、本体1510に摺動可能に連結され、制御ワイヤ132に固く連結され、親指リング1502の操作(すなわち、スプール1504に対して親指リング1502を近位および遠位に移動させる)が、制御ワイヤ132に対して近位におよび遠位に可撓性部材130を移動させる。例えば、
図29および30に示す通り、可撓性部材130は、親指リング1502の遠位延在部1510の内部管腔1508内に据えられた戻り停止構成部品1506を介してハンドル1500に固く係止される。戻り停止構成部品1506は、好ましくは、可撓性部材130の外側直径より大きい内径でシリンダとして形成される。代替の本発明の実施形態に従い、戻り停止構成部品1506の近位端の近位で可撓性部材130から半径方向に外側に延在する戻り1512または他の当接表面(例えば、圧接バンド)が、ハンドル1500に対し遠位への可撓性部材の移動を制限し、そして、管腔1508の縮小直径部1514が、ハンドル1500に対し近位への可撓性部材130の移動を制限する。したがって、可撓性部材130は、ハンドル1500を操作することにより前進または後退され得る。スプール1504に対し近位および遠位への親指リング1502の移動は、所望するようにクリップ102を起動するための可撓性部材130に対する制御ワイヤ132の対応する移動を生成するように、制御ワイヤ132は、縮小直径部1514を近位方向へ抜けスプール1504に連結されるソケット1516まで延在する。ソケット1516と縮小直径部1514の近位面との間に据えられたスプリング1518は、所望の静止位置へスプール1504および親指リング1502を付勢する。
【0029】
加えて、
図29および31に示す通り、ハンドル1500は、随意に、部材130およびクリップ102の回転を補助するために、可撓性部材130に沿って移動し得る調節可能な回転アクチュエータ1520を備え得る。例えば、調節可能な回転アクチュエータ1520を通して延在する管腔1522は、可撓性部材130がそれに対して押されるときに、アクチュエータ1520の回転が可撓性部材130を回転できるように、アクチュエータ1520が可撓性部材130に係止されるような表面形状の係止部1524を備える。当業者に理解されるように、係止部1524の表面は、可撓性部材が、可撓性部材130にアクチュエータ1520を係止するよう促し得るVを形成し得る。アクチュエータ1520は、可撓性部材130とアクチュエータ1520とを係止および解除するために、可撓性部材130と係合および係合解除するように可動である係止部材1526も備える。したがって、係止部材1526が、可撓性部材130との係合から外れるとき(すなわち、係止位置1524から離れて回転するとき)、アクチュエータ1520は、可撓性部材130に沿ってあらゆる所望のポイントに摺動し得、この状態において、アクチュエータ1520の回転は、可撓性部材130を回転させない。
【0030】
代替として、当業者により理解されるように、クリップ102は、ハンドルの回転アクチュエータおよびクリップ102に固く連結される制御ワイヤ132を介して回転され得る。この制御ワイヤ132は、回転アクチュエータに対して回転可能なハンドルの一部に固く連結され得る可撓性部材130内で回転し得る。この場合、ブッシング120は、可撓性部材130の遠位端に回転可能に連結され得、そしてハンドル、制御ワイヤ132、および可撓性部材130の間の連結は、制御ワイヤ132が可撓性部材130に対して回転し得ることを除き、ハンドル1500において上述したそれと類似し得る。
【0031】
図32は、本発明の代替の実施形態に従うカプセル1110の近位端を示す。カプセル1110は、具体的には以下に指摘することを除き、カプセル110と実質的に同一であり得、実質的にカプセル110において説明したような同一の様式で、
図1の残りの装置と相互作用する。カプセル110のスロット152は、
図32のカプセル1110で2つの部分に分かれており、一対の遠位スロット1152は、クリップ102のタブ150を受容し、一対の近位スロット1153は、ブッシング120のタブ156を受容する。スロット1152と対応するスロット1153とのそれぞれの間は、タブ150および156の端とカプセル1110が移動する作業チャネルの内側表面との間で、隙間が維持されることを確実にする突起1154である。つまり、突起1154は、タブ150、156の端がカプセル1110のプロファイルを超えて外側に突出しないことを確実にする。同様に、
図33および34に示す通り、カプセル1120は、クリップ102のタブ150を受容する一対の第1スロット1162、およびブッシング120のタブ156を受容する第2の一対のスロット1164を備える。カプセル1120内で、スロット1164は、カプセル1110の突起と同一の目的を果たすランプ1166により覆われ、そしてタブ156とあらゆる外部表面との間の接触をさらに防止するために、スロット1164も覆う。
【0032】
図35のカプセル1170において、同様の目的が、タブ1170がスロット1174に半径方向に内側に延在することによって果たされ、半径方向にカプセル1170の外側直径内の点で、ブッシング120のタブ156を係合する表面を形成する。同様に、
図36および37に示す通り、ブッシング120のタブ156を受容するスロット1184の近位端の表面に凹面のくぼみ1182を備えるカプセル1180は、さらに半径方向に内側にタブ156の端を保持し、タブ156とあらゆる外部表面との接触を防止する。最後に、
図38および39に示す通り、カプセル1190は、対応する一対のタブの端156’を受容する第1の一対のスロット1192と、第2の一対のタブの端156’(図示せず)を受容する半径方向に対向位置での第2の一対のスロット1192を備える。それぞれのタブの端156’は、ブッシング120’のタブの側方の端から延在し、対応するスロット1192の近位端表面に当接する、丸くされ、側方に短縮された面を備え、タブの端156’は、カプセル1190の外側直径内に残留する。
【0033】
本発明は、特定の例示的実施形態を参照して説明された。当業者は、本発明の教示から逸脱することなく、特に部品の形状、サイズ、材料および構成の詳細において変形がなされ得ることを理解する。例えば、クリップは、前述のように、複数領域がデバイスを身体から除去することなくクリップされ得るように、多重クリップ分配システムに組み込まれてもよい。前述のように、制御ワイヤの曲がった遠位部の使用は、1つ以上の遠位クリップが配置されることを可能にし、そして依然として、1つ以上の近位クリップを保持する。各クリップの展開後、制御ワイヤの曲がった遠位部は、その曲がった状態を回復し得る。加えて、本発明に従うあらゆるクリップは、当業者によって理解されるように、選択的に活性化(例えば、熱またはRF、もしくはレーザエネルギー源に接続することによって)され、組織を切除または焼灼する。
【0034】
図40から43は、上述のデバイス100等の本発明に従うデバイスと共に使用するためのハンドル2000の例示的実施形態を示す。ハンドル2000は、デバイス100と併せて説明されるが、当業者は、本ハンドル2000は、本明細書に記載されるあらゆる種々のデバイスと使用され得ることを理解する。ハンドル2000は、可撓性部材130に固く連結される本体2010と、その近位端に回転可能に据えられた親指リング2012と、を備える。摺動部材2014は、摺動チャネル2018に摺動可能に受容されるピン2016によって本体に据えられる。ピン2016は、次いで、本体2010に対する摺動部材2014の近位および遠位の移動が、可撓性部材130に対して制御ワイヤ132を近位におよび遠位に移動して、前述のようにデバイス100を操作するように、制御ワイヤ132の近位端に据えられ得る。さらに、親指リング2012に対する摺動部材2014および本体2010の回転は、クリップ102を回転し、
図29および31の実施形態の回転アクチュエータの必要性を除去する。
【0035】
加えて、摺動チャネル2018の近位端は、
図40から43の実施形態において、摺動チャネル2018のテーパ部2022として形成され得る係止構造2020を備える。テーパ部2022は対向アーム2023を備え、それぞれのアームは、遠位端2024から近位端2026に向かって進行すると、近位に向いた肩2028を形成し、摺動チャネル2018の中心に向かって内部を狭くする。摺動部材2014が摺動チャネル2018を通って近位に移動し、ピン2016がテーパ部2022に移動すると、対向するアーム2023とピン2016との間の接触は、摺動部材2014のさらなる近位移動に抵抗を提供し、ピン2016が近位端2026を過ぎて近位に移動するまで徐々に増加する。この時点で、アーム2023は、ピン2016がそこを通過中、半径方向に外側に移動し、自然な付勢下ではね戻り、摺動部材2014は、ピン2016と肩2028との間で接触することによって近位位置に恒久的に係止される。肩2028の位置は、摺動2014が近位位置に達すると、クリップ102が閉鎖して係止され、制御ワイヤ132の遠位端から分離されており、切断された制御ワイヤ132の遠位端がブッシング120内に係止されるように選択される。これは、カプセル110がブッシング120から分離された後の制御ワイヤ132のあらゆる遠位への移動を防止し、切断された制御ワイヤ132の端がブッシング120の外へ延在した場合に起こり得る、周囲の組織へのあらゆる損傷を避ける。加えて、そのような制御ワイヤ132の遠位への移動の防止は、ブッシング支持材154が、拘束チューブ140によってブッシング120の中へ押し戻され、カプセル110をブッシング120に再係止する可能性を排除する。
【0036】
本発明のさらなる実施形態に従うハンドルは、
図44および45に示すように、本体2010’の構成を除き、実質的に、ハンドル2000に類似し得る。本体2010’は、テーパ部2022’のアーム2023’がハンドル2010’の外壁2030’からの切抜部として形成されることを除き、実質的に、本体2010’と同一である。つまり、アーム2023’は、壁2030’に連結する遠位端2024’からアークに沿って近位端2026’へ延在し、壁2030’から張り出し、摺動チャネル2018’の中へ延在する。本体2010と同様に、アーム2023’の遠位端2024’は、ピン2016がそこを過ぎて近位に移動するときに、アーム2023’が摺動チャネル2018’の中央に向かってはね戻り、肩2028’がピン2016と接触し、上述と同じ様式でそこを遠位に過ぎるピン2016の移動を防止するように、近位に向いた肩2028’を形成する。
【0037】
図46から51は、本発明に従うクリップの運動を拘束するための種々の装置を示す。
図46から51に示す実施形態は、デバイス100と併せて説明されるが、当業者は、本明細書に記載されるあらゆる種々のデバイスと使用され得ることを理解する。
図46に示す通り、カプセル110’は、タブ326’がカプセル100の中央線に向かって90°以上の角度で内側に曲がることを除き、実質的にタブ326と同様の遠位タブ326’を備える。つまり、タブ326’の端は、タブ326’の遠位端がカプセル110’の遠位端よりさらに近位に位置されるまでカプセル110’内に曲げられる。タブ326と同様に、タブ326’は、所定の位置にクリップ102を保持し、カプセル110’の縦軸の周囲のクリップ102の回転を制限し、クリップ102がカプセル110’の外に遠位に移動すると、クリップ102のアーム104を開口させるカムとして機能する。タブ326’の端は、タブ326の端よりさらに近位に位置するため、クリップ102の最遠位位置は、本実施形態において、カプセル110より、より近位である。つまり、クリップ102が、横材134とタブ326’との間の接触によってさらに遠位に前進できない点、つまり、さらに広がることのできないクリップ102の部分は、クリップ102とタブ326との場合よりさらに近位である。この所定の距離は、タブ326’の角度を調節することにより変動され得る。角度は、角度の増加が、タブ326’にクリップ102の遠位前進をより早く停止させる(すなわち、所定の距離はタブ326’の角度と共に増加する)90°と180°との間の範囲であり得る。したがって、タブ326’は、クリップ102の最遠位位置を画定する。
【0038】
図47は、例示的本発明の実施形態に従うカプセル700を示す。カプセル700は、その壁に沿って配置される制限タブ710を備える。タブ710は、カプセル700の壁を切り込んで、フラップ窓を形成することにより形成され得る。組み立てプロセス中、タブ710は、クリップ102の上部と下部との間(例えば、アーム104間)に半径方向に位置決めされた制限構造を形成するように、カプセル700の縦軸に向かって内側に(例えば、フィンガまたは圧縮ツールを使用して)押され得る。タブ710は、クリップ102の遠位端と近位端との間に配置され、横材134がタブ710に到達するまで、クリップ102が遠位に前進されることを許す。当業者によって理解されるように、カプセル700を形成する材料(例えば、ステンレス鋼、チタン等)は、タブ710が内側に曲がるのを可能にするのに十分に柔軟であり、タブのサイズは、圧力が横材134によりタブ710に対して与えられるとき、変形に耐えられるように十分に弾性的である。したがって、タブ710は、クリップ102の最遠位位置を画定する。タブ710の側面も、アーム104のカム作用を容易にするように曲げられるかまたは斜めに切断、もしくは湾曲され得る。例えば、タブ710は、カプセル700の遠位端に向かって斜めに延在するランプを形成するように曲げられ得る。
【0039】
図48は、一対の遠位に位置するアーム104および近位タブ150等の実質的にクリップ102に類似する特徴を備える、例示的実施形態のクリップ602の上面図を示す。クリップ602は、クリップ602の上部と下部が、(例えば、溶接、半田付け、リベット等)により一緒に接合される1つ以上のポイント604も備えることを除き、上述のクリップ102と実質的に同様に動作する。ポイント604は、横材134の遠位に配置され、したがって、カプセルの遠位タブ(例えば、カプセル110のタブ326)を係合するか、またはクリップ110が遠位に前進するときにアーム104が広がることができる範囲を限定し、クリップ602の遠位への前進と開口を制限する。
【0040】
図49は、タブ326の近位のクリップ102のアーム104間に位置する挿入部752の実施形態を示す。挿入部752は、例えば、硬いプラスチックまたは他の実質的に硬い材料から形成され得、アーム104間の挿入部752の配置を容易にするために、実質的に長円形または楕円形の断面を備える。しかしながら、当業者は、挿入部がカプセルに対するクリップの遠位移動において所望の制限を提供すれば、他の形状が使用され得ることを理解する。挿入部752は、アーム104間で浮動性であり、クリップ102の遠位の前進を制限するためにタブ326に接触する。クリップ102が前進すると、挿入部752はタブ326に係合し、その近位端が、挿入部752のサイズを変更することにより調節され得る、クリップ102の最遠位位置を画定する横材134に接触するまで近位に押される。
【0041】
図50は、クリップ留めデバイス100が、ブッシング支持材154’の近位端の近位に延在する制御ワイヤ132の増大した直径部762を含む、ブッシング構成の例示的実施形態を示す。制御ワイヤ132の増大した直径部762は、例えば、溶接または圧接により、例えば、制御ワイヤ132の所望の部分の周囲にハイポチューブまたは他の構造を取り付けることにより、形成され得る。部分762は、クリップ102が所望の最遠位位置にあるときに、部分762の遠位端が、ブッシング支持材154’の近位端で形成される肩756に当接するように位置し、制御ワイヤ132、そしてその結果、クリップ102のさらなる遠位移動を防止する。ブッシング支持材154’自体は、カプセル110にブッシング120を係止するタブ156により遠位に移動することを防止される。したがって、制御ワイヤ132およびクリップ102の最遠位位置は、ポケット756の遠位端により画定される。代替の実施形態において、止め部材(例えば、円筒形ウェッジまたはワッシャ)は、部分762を止めるために、ブッシング120の長さに沿ったあらゆる場所に配置され得る。止め部の開口部の直径は、部分762を止めている間、制御ワイヤ132が通過できるサイズである。
【0042】
図51は、横材134とアーム104との間で、クリップ802の上部および下部に沿って配置されるタブ804を備えるクリップ802の例示的実施形態を示す。タブ804は、クリップ802の中心軸に向かって、側方に分離された部分148の最も内側の縁を曲げることにより形成される。タブ804は、クリップ802の近位端が分離部分148を形成するように分割される、製造プロセス中に形成され得る。クリップ102が遠位に前進すると、タブ804はカプセル110の遠位タブ326に係合し、クリップ102のさらなる遠位移動を防止する制限付き止め部を形成する。加えて、タブ804の近位端は、アーム104の開口を制限するために互いに近位に位置付けられる。アーム104が開くと、近位端は、さらに開口しないように互いに係合する。アーム104が閉じると、タブ804はクリップ102の閉鎖構成の維持を補助するために相互に係止する。
【0043】
説明される実施形態に加えて、本発明に従うクリップのサイズは、設計されるクリップの用途に応じて選択され得る。本発明に従うクリップは、創傷閉鎖、止血、組織の束ね(例えば、中空臓器の形状のサイズの変更)等の用途のために広範な種々のサイズに設計され得る。代替として、本発明に従うクリップは、アイテムを組織に固定するために使用され得る。当業者により理解されるように、創傷閉鎖のためのクリップは、意図される創傷のサイズに応じて種々のサイズがある。例えば、創傷閉鎖クリップは、が0.25mmから25mmサイズの範囲であり得、そして止血クリップは、広範な範囲のサイズを有し得、止血クリップのサイズは、出血している生体構造のサイズに基づき変動し得る。しかしながら、当業者は、他のサイズが治療される領域の生体構造に応じて使用され得ることを理解する。さらに、本発明に従うクリップは、好ましくは、金属、ポリマー、セラミック、生物学的製剤および/またはその組み合わせ等の生体適合性材料から形成される。クリップは、当業者に理解されるように、生物分解する、生物吸収する、自然に身体を通過する、またはそこから除去される特定の用途の必要性に基づき選択され得る。従って、以下の請求項に記載の本発明の広範な範囲から逸脱することなく、種々の修正および変更が本実施形態になされ得る。仕様および図面は、したがって、限定的意味というよりむしろ例示的であると解釈される。