(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記モニタ装置(24)は、吸入を検出するため、前記吸入器(1)又は前記モニタ装置(24)内の空気圧力を測定する圧力センサ(29)を有し、前記記憶され及び/又は送り出されるデータは、吸息又は吸入にも関連している、請求項1記載の吸入器。
前記吸入器(1)は更に、マウスピース(13)を有し、前記圧力センサ(29)は、前記マウスピース(13)に流体結合された給気通路(44)内及び/又は前記吸入器(1)の前記マウスピース(13)の外部に配置される、請求項2記載の吸入器。
前記吸入器(1)は更に、マウスピース(13)を有し、前記圧力センサ(29)は、前記マウスピース(13)に流体結合されている前記吸入器(1)の作動部品又はハウジング部品(18)内に配置されている、請求項2記載の吸入器。
前記モニタ装置(24)又は前記圧力センサ(29)は、吸入中、前記吸入器(1)内の減少した圧力を測定し又は検出するよう設計されている、請求項2〜4のうちいずれか1項に記載の吸入器。
前記モニタ装置(24)は、前記吸入器(1)の駆動ばね(7)の引張り操作が起こると又は或る特定の容器位置に達すると、前記モニタ装置(24)を起動させ又は前記モニタ装置(24)をオンに切り替えるセンサを有する、請求項1〜7のうちいずれか1項に記載の吸入器。
前記スイッチ(41)は、前記容器(3)のベースを穿通するために前記容器(3)と関連したばね(20)によって作動可能であり又は前記ばね(20)によって形成される、請求項9記載の吸入器。
前記吸入器(1)は、噴霧化された流体(2)を送り出すマウスピース(13)を有し、前記マウスピース(13)は、少なくとも1つの給気開口部(15)を有する、請求項1〜10のうちいずれか1項に記載の吸入器。
前記モニタ装置(24)は、前記少なくとも1つの給気開口部(15)を覆うと共に/或いは前記モニタ装置(24)の外部から前記少なくとも1つの給気開口部(15)への給気通路(44)を形成するよう構成されていると共に/或いは前記マウスピース(13)に装着できる、請求項11に記載の吸入器。
前記吸入器(1)は、ポンプとして構成され又は純粋に機械的に動作し、吸入とは無関係に前記容器(3)の移動と同時に及び/又は前記流体(2)を運搬すると共に/或いは噴霧化する圧力発生器(5)を有する、請求項1〜13のうちいずれか1項に記載の吸入器。
前記モニタ装置(24)は、吸入又は吸息が検出されると、流体(2)の噴霧化をトリガするアクチュエータ(33)を有し又は前記アクチュエータ(33)を作動させる、請求項1〜14のうちいずれか1項に記載の吸入器。
前記モニタ装置(24)は、吸入又は噴霧化前及び吸入又は噴霧化中、前記吸入に関連した圧力又は流量データを連続的に記憶するメモリ(28)を有する、請求項1〜15のうちいずれか1項に記載の吸入器。
前記モニタ装置(24)は、一方において吸入器(1)の作動又は噴霧化が、他方において吸息又は吸入が、正確に又は適当に又は適正に協調が生じたかどうか及びどの程度生じたかを評価する、請求項1〜16のうちいずれか1項に記載の吸入器。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図中、同一の参照符号は、同一又は類似の構成要素について用いられ、対応の又は同等な性質及び利点は、たとえ説明を繰り返さないでも得られる。
【0019】
図1及び
図2は、流体2、特に製剤、効能の高い薬剤等を噴霧化する提案対象の吸入器1を非引張り操作状態(
図1)及び引張り操作状態(
図2)で概略的に示している。吸入器1は、特に携帯型吸入器として構成されると共に/或いは好ましくは推進剤なしで動作する。
【0020】
流体2、好ましくは液体の噴霧化中、呼吸可能性のあるエーロゾル14(
図1)が形成され、かかるエーロゾルは、ユーザ又は患者(図示せず)より吸息又は吸入可能である。通常、吸入は1日に少なくとも1回であるが、特に症状に応じて、好ましくは所定の間隔で、特に1日に数回行われる。
【0021】
吸入器1は、特に、上述したソフトミスト型吸入器として構成されている。
【0022】
吸入器1は、流体2を収容した好ましくは挿入可能であると共にオプションとして交換可能な容器3を有する。かくして、この容器は、流体2のリザーバを形成している。好ましくは、容器3は、流体2の多数回の服用又は数回の投与分、即ち、所定期間、例えば1カ月の投薬又は少なくとも50回、好ましくは少なくとも100回の投与分又は噴霧化に十分な量の流体2を収容する。
【0023】
容器3は、好ましくは、実質的に円筒形又はカートリッジの形状をしていると共に/或いは、例えば吸入器1を開けた後では、容器3を吸入器1内に下から挿入でき、オプションとして交換可能である。この容器は、好ましくは剛性又は硬質構造のものであり、製剤2は、容器3内の押し潰し可能な袋4の中に入れられている。国際公開第96/06011(A1)号パンフレットに開示されているような典型的な容器3は、約2〜10mlの量を収容する。容器3の好ましい構成に関しては、更に国際公開第00/49988(A2)号パンフレットを参照されたい。
【0024】
吸入器1は、好ましくは、特に所定の、オプションとして調節可能な計量投与量で、即ち、計量噴霧化又は複数の規定された投与分の噴霧化のため流体2を運搬して噴霧化する運搬装置又は圧力発生器5を有する。吸入器1の各作動の際に1回投与分を送り出すことができる。
【0025】
吸入器1又は圧力発生器5は、特に、運搬、圧力発生及び/又は噴霧化が推進剤を用いないで、機械的に且つ/或いはエネルギー貯蔵手段、特にばね力貯蔵手段のエネルギー又は力によって、最も好ましくは図示の実施形態では、駆動ばね7のばね力によって起こる。しかしながら、他の設計上の解決策も又、採用可能である。
【0026】
吸入器1又は圧力発生器5は、特に容器3のホルダ6、好ましくは手動で操作して解除できる関連のトリガ要素8を備えた関連の駆動ばね7(部分的にしか示されていない)、オプションとして弁、特に逆止弁10を備えた運搬要素、好ましくは毛管の形態をした運搬管9、圧力チャンバ11及び/又は特にマウスピース13の付近に設けられた噴出ノズル12を有している。
【0027】
容器3は、運搬管9が容器3中に突き出るようにホルダ6により、特に圧締め又はラッチ止め作用により、吸入器1内に固定されている。ホルダ6は、容器3を交換することができるよう構成されたものであるのが良い。
【0028】
駆動ばね7を引っ張るため、吸入器1又は圧力発生器5は、好ましくは引張り操作器具を有する。駆動ばね7を軸方向に引っ張ると、ホルダ6が容器3及び運搬管9と共に図において下方に移動し、流体2又はより正確に言えば次の投与分が容器3から吸い出され、逆止弁10を通って圧力発生器5の圧力チャンバ11内に吸い込まれる。
【0029】
トリガ要素8の作動後における駆動ばね7の次の弛緩中、圧力チャンバ11内の製剤2は、駆動ばね7に加わる張力を解除することにより、逆止弁10が今や閉鎖状態にある状態で運搬要素又は運搬管9が上方に戻されることによって圧力下に置かれ、その結果、この運搬管9は、今や加圧ラムとして働くようになる。この圧力により、流体2が噴出ノズル12中に放出され、次に、
図1に示されているように好ましくは吸入可能なエーロゾル14の状態に噴霧化される。
【0030】
ユーザ又は患者(図示せず)は、
図1に点線の矢印44で示されているように好ましくは供給空気(給気)を少なくとも1つの給気開口部15を通ってマウスピース13内に吸い込むことができる間、エーロゾル14を吸入することができる。
【0031】
ユーザによる吸入又は呼吸とは無関係な噴霧化プロセス中、容器3を駆動ばね7によってその元の位置に戻す。かくして、容器3は、引張り操作プロセス中及び噴霧化プロセス中、持ち上げ運動を行う。
【0032】
吸入器1は、特に、第1のハウジング部品(上側部品)16及びこの第1のハウジング部品に対して回転可能な内側部品17(
図2)を有し、内側部品は、上側部分17a及び下側部分17bを有し(
図1)、他方、特に手動操作可能又は回転可能な第2のハウジング部品(下側部品)18が、好ましくは安全クロージャ又は保持要素19によってこの内側部品17に解除自在に取り付けられ、特にこれに嵌着又は装着されている。特に、安全クロージャ又は保持要素19は、吸入器1の偶発的な開放又は第2のハウジング部品18の取り外しが阻止されるよう構成されている。特に、第2のハウジング部品18を解除するため、保持要素19をばね力に抗して押し込まれなければならない。容器3を挿入すると共に/或いは交換するために、第2のハウジング部分18を吸入器1から取り外すのが良い。第2のハウジング部分18は好ましくは、キャップ状の下側ハウジング部品を形成すると共に/或いは容器3の下方自由端部周りに係合し又はこれに嵌まっている。
【0033】
部分的にしか示されていない駆動ばね7は、好ましくはリング7aによって回転可能な内側部品17内に保持されると共に/或いは好ましくは、一方において内側部品17又はリング7aと他方において軸方向に動くことができるホルダ6との間で軸方向に作用する。
【0034】
第2のハウジング部品18を第1のハウジング部品16に対して回転させることができ、それにより、内側部品17も又回転する。このように、駆動ばね7は、ホルダ6に作用する歯車装置(詳細には図示せず)によって軸方向に引っ張られ、歯車装置は、特にねじ山を介してホルダ6に直接又は間接的に作用する。引張り操作中、容器3は、容器3が
図2に示す端位置を占めるまで軸方向下方に動かされ又はその端部が第2のハウジング部品18中に又はその端面に向かって入り込む(一段と入り込む)。この状態では、駆動ばね7又は吸入器1は、圧締めされてロックされる。
【0035】
図示の実施形態では、駆動ばね7又は他のエネルギー若しくはばね力貯蔵手段を引っ張る引張り操作器具は、特に、少なくとも1つの回転可能な部品(作動部品)、例えば第2のハウジング部品18及び/又は内側部品17を有すると共にこの場合、好ましくは回転運動を直線的、この場合、軸方向の引張り運動、この場合には軸方向引張り運動に変換する歯車装置を更に有する。好ましくは、回転運動は、引張り操作中、常時同一回転方向に続行され、従って、逆の回転は不要である。しかしながら、他の設計上の解決手段も又、採用可能である。
【0036】
2つのハウジング又は収容部品16,18は、好ましくは、一緒になって、吸入器3のハウジング又は外側ハウジングを形成している。好ましくは、マウスピース13は、上側ハウジング部品16上に形成され又はこれによって形成されている。下側ハウジング部品18は、好ましくは、送り出し側端部又はマウスピース13と反対側の吸入器1の端部に取り付けられる。吸入器1又はそのハウジングは、この反対側の端部のところが特に容器3の挿入のために開放可能であるのが良い。吸入器1又は駆動ばね7を引張り操作するための作動部材も又、この反対側の端部のところに設けられる。この作動部材は、この場合、上述したようにハウジング部品18で形成されている。
【0037】
吸入器1は、好ましくは、容器3を強制的に換気する器具を有している。引張り操作がまず最初に起こると、容器3は、好ましくは、そのベースが穿通され又は開かれる。特に、ハウジング部品18内に配置された軸方向に作用するばね20が容器ベース21に当たるようになり、そして穿通要素22により容器3又は接触がまず最初に行われるときに換気目的でベースに設けられている特にガス密シールを穿通する。
【0038】
かくして、この強制的換気装置は、この場合、穿通要素22により形成され、穿通要素22は、ばね20により保持され又は形成される。しかしながら、他の設計上の解決策も又、採用可能である。
【0039】
注目されるべきこととして、換気目的のための穿通の際、容器3の外側シェル3a又は関連するシール等のみが開かれる。流体2の入った袋4は、非損傷状態のままである。流体2が運搬管9を通って袋4から取り出されると、軟質袋4が潰れる。均圧のため、周囲空気が換気又は穿通開口部を通って容器3内に流入することができる。
【0040】
吸入器1を使用するためには、まず最初に、容器3を挿入しなければならない。これは、好ましくは、第2のハウジング部品18を取り外し又は引き出すことによって行われる。次に、容器3を内側部品17内に軸方向に挿入し又は押し込む。それと同時に、容器3がヘッド側端部のところで開かれ又は取り付けられる。これは、運搬要素、即ち運搬管9が好ましくは容器3のヘッド側端部のところに設けられたシールを穿通し、次に容器3のヘッド側端部のところに設けられた隔膜を通って袋4の内部に挿入されることによって行われる。かくして、運搬管9を介した、容器3、より正確にいえば容器3内の袋4と圧力発生器5又は圧力チャンバ11との流体結合が作られる。
【0041】
次に、第2のハウジング部品18を再び押して嵌める。今や、初めて吸入器1を引張り操作することができる。次に、この段階において、容器3をそのベースのところで穿通要素22により穿通し、即ち上述したように強制的に換気する。
【0042】
容器3を挿入して流体結合した後であって、容器を最初に用いる前に、吸入器1を好ましくは引張り操作し、数回作動させる。このいわゆるプライミングにより、運搬管9及び圧力発生器5内の空気が流体2によって噴出ノズル12に押し退けられる。すると、吸入器1は、吸入可能な状態にある。
【0043】
スプレー又は噴霧化プロセスにより送り出される流体2の量は、好ましくは、約10μl〜50μl、より好ましくは約10μl〜20μl、最も好ましくは約15μlである。
【0044】
駆動ばね7は、好ましくは、大きなばね圧力を達成するために付勢状態で取り付けられている。事実、提案対象の吸入器1では、噴霧化プロセス中における流体2の加圧及び運搬は、好ましくはばね力だけで起こり、特に、駆動ばね7の力だけで起こる。
【0045】
吸入器1は、好ましくは、圧力発生器5又は圧力チャンバ11内の流体2が送り出し中、5MPa〜60MPa、特に約10MPa〜50MPaの圧力に達するよう構成されている。特に好ましくは、流体2の送り出し又は噴霧化中、噴出ノズル12のところ又はそのノズル開口部のところでは、約5MPa〜60MPa、特に約10MPa〜30MPaの圧力に達する。次に、流体2をエーロゾル14の状態に変換し、エーロゾルの液滴は、最大20μmまで、好ましくは約3μm〜10μmの空気力学径を有する。作用又は噴霧化効果は、好ましくは噴出ノズル12によって送り出されたジェットを遮ることによって達成され又は一段と支援される。
【0046】
吸入器1は、好ましくは、エーロゾルが低速で、特に2m/秒未満、最も好ましくは約1.6m/秒以下の速度(いずれの場合も、噴出ノズル12から10cmの距離のところで測定される)で送り出されるよう構成される。かくして、吸入器1は、好ましくは、SMIの形態をしている。低い送り出し速度は、噴出ノズル12によって送り出された流体2のジェットを遮ることにより且つ/或いはばね力の適当な選択によって達成可能又は支援可能である。
【0047】
特に好ましくは、吸入器1の構成は、エーロゾル発生が0.7秒を超える期間にわたり、より好ましくは少なくとも約1秒、特に少なくとも1.5秒間続くようなものである。1回投与分を噴霧化し又は吸入器1を作動させるのに要する時間は、かくして、0.75秒を超え、より好ましくは約1秒以上である。
【0048】
吸入器1は、好ましくは、
図1に概略的に示されているカウンタ23を有する。カウンタ23は、好ましくは、純粋に機械的に作動すると共に/或いは吸入器1又は駆動ばね7の引張り操作を計数する。例えば、カウンタ23は、関連のスライダを備えたねじ山付きスピンドルを有し、ねじ山付きスピンドルは、好ましくは、内側部品17の回転によって上側ハウジング部品16に対して駆動可能である。しかしながら、他の設計上の手段も又、採用可能である。
【0049】
吸入器1は、好ましくは、吸入器1の使用を検出するモニタ装置24を有する。モニタ装置24は、図示の第1の実施形態では、好ましくは、
図1及び
図2に示されているように、吸入器1又はそのハウジング内に収納され、特に好ましくは作動部材又はハウジング部品18内に収納される。
【0050】
モニタ装置24は、好ましくは、ハウジング部品18内に固定的に収納されると共に/或いは注型され、接着され又はクリップ止めされる。しかしながら、他の設計上の手段も又、採用可能である。
【0051】
モニタ装置24は、好ましくは、モジュール又はユニットを形成する。
【0052】
モニタ装置24は、好ましくは、図示の実施形態では、構成部品が実装されたプリント回路板25を有する。
【0053】
モニタ装置24は、好ましくは、電子的に動作する。
【0054】
以下において、
図3に示されている概略ブロック回路図を参照してモニタ装置24の好ましい構成について詳細に説明する。
【0055】
モニタ装置24は、好ましくは、モニタ装置24を制御するプロセッサ又はマイクロコントローラ26、タイムベース又はクロック27(これは、タイマ等であっても良い)、メモリ28、給気の流量に対応し又はこれに依存した測定値、特に圧力値を測定するセンサ29(図示の実施形態では、圧力センサの形態をしている)及び/又は少なくとも1つの位置センサを有する。
【0056】
モニタ装置24は、好ましくは、少なくとも1つの位置センサ、この実施形態では、2つの位置センサ、即ち、特に加速度センサ30及び/又はGPSセンサ31を有する。
【0057】
メモリ28は、好ましくは、不揮発性であり且つ/或いは書き換え可能である。
【0058】
加速度センサ30は、例えば、好ましくは3次元測定センサ、いわゆるMEMSジャイロセンサである。この種のセンサは、例えば地球の加速度を検出することができ、それにより吸入器1の向きを検出することができる。さらに、この種のセンサを用いると、加速度をあらゆる3次元方向において測定し又は検出することができる。吸入器1の運動経路をこれら加速度値からそれぞれの時刻を考慮に入れて求めることができる。この判定は、所望に応じて、モニタ装置24において実施でき、又はその後、モニタ装置24又は吸入器1の外部で対応のデータ及び情報によって実施できる。
【0059】
この種の加速度センサは、特に事故の場合にエアバッグを作動させるために自動車内で使用され、したがって、低コストで利用できる。GPSセンサ31により、地球上における吸入器1の位置を検出することができる。センサ31は、いわゆる全地球測位システム(Global Positioning System)を利用している。しかしながら、任意他の適当な方法によって位置を突き止めることができる。
【0060】
アキュムレータの充電は、好ましくは、誘導によって行われる。
【0061】
特に好ましくは、温度測定又は検出は、圧力センサ29によって直接実施される。この種の組み合わせセンサは、低コストで利用できる。しかしながら、この場合も又、他の手段又は構成が採用可能である。
【0062】
モニタ装置24は、好ましくは、温度センサ、水分センサ32及び/又はアクチュエータ33を更に有する。
【0063】
モニタ装置24は、好ましくは、特にアキュムレータ又は電池、好ましくはボタン電池の形態をしたエネルギー又は電流供給源34を更に有すると共に/或いは光電池又は太陽電池等を更に有する。
【0064】
モニタ装置24又は吸入器1は、好ましくは、少なくとも1つのディスプレイ装置、特に光学ディスプレイ装置、特に好ましくはディジタル又は他のディスプレイ、例えばモニタスクリーン又は好ましくはLCDディスプレイの形態のディスプレイ(ディスプレイフィールド)35及び/又は少なくとも1つの発光ダイオード又は必要に応じて互いに異なる色の複数個の発光ダイオード36,37及び/又は音響指示手段、例えばラウドスピーカ、ブザー38等を有する。
【0065】
モニタ装置24又は光学ディスプレイ35は、必要ならば、特に既に小出しされ又は更に小出しされる流体2の投与回数を指示する投与カウンタとしての役目も果たすことができる。
【0066】
流れ抵抗が既知である場合、呼吸の流量、即ち吸息時における流れ速度又は吸息中の体積流量を圧力測定値から求めることができる。
【0067】
モニタ装置24は、好ましくは、データを伝送し、特にデータを入力し又は出力し、特に吸入器1の使用に関するデータを出力するインターフェース39を有する。インターフェース39は、好ましくは、光学的に又は赤外線範囲内で動作する。これは、特に、望ましくない盗聴又は立ち聞きを阻止する。しかしながら、データ伝送は又、任意他の方法、例えば伝送装置24又はプリント回路板25の無線連絡又は電気的接続により又は別の電気的接続手段、例えばプラグ等によって実施できる。データの送信又は伝送のため、一般に知られている又は特定のプロトコル又はインターフェース、例えばBluetooth(登録商標)、USB、SATA等を用いることも可能である。代替的に又は追加的に、データの誘導伝送も又可能である。
【0068】
好ましくは、モニタ装置24のコンポーネント及び部品のうちの大抵のもの又は全ては、プリント回路板25上に設けられ又はこれに接続されている。しかしながら、個々のコンポーネント又は部品は、プリント回路板25とは別個に、特に光学ディスプレイ装置、例えばディスプレイ35及び/又はアクチュエータ33等とは別個に設けられても良い。この場合、これら部品又はコンポーネントは、伝送装置24又はプリント回路板25に電気的に接続されると共に/或いは伝送装置24によって作動される。
【0069】
モニタ装置24の個々のコンポーネント、例えばクロック27、メモリ28、圧力センサ29、位置センサ及び/又は水分センサ32は、好ましくは、バス40を介してマイクロコントローラ26に接続される。しかしながら、接続は、他の何らかの手段によって実施可能である。
【0070】
吸入器1又はモニタ装置24は、好ましくは、モニタ装置24をオンに切り替え、起動させると共に/或いは作動させるセンサ又はスイッチ41を有する。
【0071】
特に好ましくは、モニタ装置24は、吸入器1の駆動ばね7が引張り操作されると共に/或いは容器の或る特定の位置に達すると、特に、容器の最も下の端位置又は吸入器1が引張り操作されたとき(
図2に示されている)容器3が占める位置に達すると、起動され、オンに切り替えられ又は作動される。これは、特に好ましくは、容器3又は容器3と関連したばね20により作動されると共に/或いは形成されるスイッチ41によって実施される。例えば、ばね20は、容器の位置又はばね20の位置に応じて開閉する電気接点を形成し又はこれを有するのが良い。
図2は、スイッチ41が容器3又はばね20とどのように協働するか又はスイッチ41を容器3又はばね20によって、例えば接点又は切り替えピン42によってどのように作動させることができるかを概略的に示している。特に、スイッチ41は、マイクロスイッチの形態をしている。しかしながら、任意他の適当な接点、スイッチ等をこの場合に使用できる。さらに、スイッチ41は、別のセンサ等によっても形成できる。特に、本発明の意味におけるスイッチ41は、駆動ピン7が引張り操作されたとき又は或る特定の容器の位置、この場合吸入器1が引張り操作されたときの容器の端位置に達すると、モニタ装置24を起動させ又はオンに切り替えるセンサを形成する。
【0072】
ばね20は、必要ならば、モニタ装置24とユニットを形成しても良く且つ/或いはプリント回路板25に機械的に連結されても良く又はプリント回路板により支持され若しくはプリント回路に取り付けられても良い。
【0073】
モニタ装置24は、好ましくは、吸入器1のハウジング内の空気圧力、特に吸入器1のユーザ(図示せず)が吸息又は吸入したときの減少状態の圧力又は圧力降下を測定する圧力センサ29を有する。圧力センサ29は、給気流及びかくして吸入を検出し、それにより吸入器1の使用を検出するのに役立つ。
【0074】
しかしながら、圧力センサ29に代えて、任意他のセンサ29、特に流量センサ等を用いても良い。例えば、流量センサは、特に国際公開第2005/080001(A1)号パンレットに開示されているようにマウスピース13中への吸気流量を検出するモニタ装置24のセンサ29として組み込まれても良い。このセンサ29は、この場合、例えば対応の連結部又はケーブルを介してモニタ装置24に連結されるのが良く且つ/或いはこのセンサは、ワイヤレス動作により測定値を送信することができる。変形例として、モニタ装置24は、特にこれが適当に超小型化されている場合、センサ29と一緒にマウスピース13中に挿入され又は直接組み込まれても良い。
【0075】
しかしながら、図示の実施形態では、用いられるセンサ29は、流量センサではなく、圧力センサである。試験結果の示すところによれば、この種のセンサにより、吸気流量を測定し、それにより驚くほど効果的な仕方でユーザによる吸息又は吸入を検出することも可能である。圧力センサが流量センサよりも安価に利用可能であるので、この結果、簡単且つ安価な構成が得られる。
【0076】
特に好ましくは、圧力センサ29は、マウスピース13内ではなく、マウスピース13の外側に設けられる。特に好ましくは、圧力センサ29は、マウスピース13とは別個に吸入器1又はそのハウジング内に、特にマウスピース13に流体結合された別個の空間領域又は吸入器1の給気通路内に設けられる。図示の実施形態では、圧力センサ29は、作動部品又はハウジング部品18内に設けられる。図示の実施形態では、この空間は、例えば上側ハウジング部品16に設けられたボア又は開口部43を経てマウスピース13又は
図1に点線で示された給気通路44に流体結合される。本発明と関連して用いられる「流体結合」という表現は、圧力の十分に良好な均等化(均圧)及びかくして圧力測定を可能にするガス又は気体結合が提供されることを意味するものとして理解されるべきである。かくして、圧力センサ29は、好ましくは、給気流44のための1つ又は複数の給気開口部15に対する絞り効果の結果として、ユーザ(図示せず)による吸入又は吸息中に生じる吸入器1又はマウスピース13内の減圧状態の測定又は検出を可能にする。
【0077】
マウスピース13又は吸入器1の送り出し領域からの圧力センサ29又は他のセンサの空間的離隔により、多くの利点が得られる。センサ29の望ましくない汚れを回避することができる。既存の構成の吸入器のレトロフィットは、多くの場合、容易である。モニタ装置24は、センサ29とモジュールを形成することができる。これにより、構成が容易になると共に特にレトロフィットが可能である。
【0078】
吸入器1が用いられていない場合、モニタ装置24は、好ましくは、オフに切り替えられ、作動停止され又は待機モードにされる。モニタ装置24は、例えば電力供給源34の投入によってオンに切り替えられ又は作動され又は起動される。好ましくは、モニタ装置24は、吸入器1が用いられると、特にマウスピースカバー(図示せず)が開かれると又は吸入器1又は駆動ばね7が引張り操作されると、最も好ましくは、容器の所定の位置、特に
図2に示されている容器3の端位置又は引張り操作位置に達すると、吸入器1が引張り操作された状態で自動的にオンに切り替えられ又は作動される。吸入器1の引張り操作又は容器の或る特定の位置、例えば上述の端位置への到達を検出することは、好ましくは、センサ又はスイッチ41によって行われる。図示の実施形態において、吸入器1を
図1に示されている非引張り操作状態から
図2に示されている引張り操作状態に至らされ又は移された場合、容器3又はばね20は、特に切り替えピン42によってスイッチ41を作動させ、それによりモニタ装置24をオンに切り替え又は起動させ又は作動させる。しかしながら、他の設計又は方法に関する手段も又、採用可能である。
【0079】
モニタ装置24は、オンに切り替えられ又は作動され又は起動された後、圧力(空気圧力)を圧力センサ29によって好ましくは連続的に又は短い間隔で繰り返し繰り返し測定する。かくして、モニタ装置24は、特に圧力パターンの測定向きに設計されている。
【0080】
吸入器1の引張り操作後又はモニタ装置24をオンに切り替え又は作動させた後、ユーザがマウスピース13又は吸入器1の他の送り出し部分を介して吸息し又は吸入した場合、空気が
給気通路44を通って吸い込まれる。それにより、吸入器1又はマウスピース13内に減圧状態が生じる。この圧力の減少は、
給気通路44又はマウスピース13に流体結合され又は圧力結合された圧力センサ29によって及びかくしてモニタ装置24によって測定され又は検出され又は算定される。適当な較正によって、圧力パターン又は吸息若しくは吸入中に生じる圧力の減少から対応の体積流量又は給気流量を算定することが可能である。したがって、ユーザが吸息し又は吸入したかどうか、ユーザがどれほど強力に吸息し又は吸入したか及び/又はユーザがどれほど長く吸息し又は吸入したかを判定することが可能である。
【0081】
好ましくは、圧力は、流体の噴霧化前に測定され、次に流体噴霧化中に再び測定される。圧力測定は、オプションとして、吸息又は吸入前に、例えば、或る特定の時点で散発的に又は吸入器1を動かしたときに実施可能である。かくして、モニタ装置24は、特に吸入前及び吸入中及び/又は噴霧化前及び/又は噴霧化中に開始する圧力パターンを検出するよう設計されている。これは、好ましくは、オンに切り替え又は作動後に且つモニタ装置24のオプションとしてのリセット又は較正後に圧力センサ29により測定された圧力値が連続的にメモリ28に書き込まれ又は記憶され、或る特定の容量又は量のデータに達した後に古いメモリ値を最も新しい測定又は検出されたメモリ値で再び上書きできるということによって構成又はプロセスの面で達成される。これは、いわゆる周期的記憶とも呼ばれ、メモリ28としていわゆる周期的バッファ又は周期的メモリを用いることによって達成できる。しかしながら、他の設計上の手段又はソフトウェアによる手段も又、採用可能である。
【0082】
図示の実施形態では、例えば、吸入器1の引張り操作後又はモニタ装置24をオンに切り替え又は作動させた後、周期的バッファ又は周期的メモリとして動作し又は形成されたメモリ28中に圧力データの連続記憶が行われる。それと同時に、吸入器1が使用開始されたかどうか、即ち流体2の噴霧化が起こったかどうかに関して連続的なモニタ又は点検が行われる。これは、好ましくはセンサ又は図示の実施形態ではスイッチ41によって確認され又は検出される。吸入(開始要素8を押すことによる)後、噴霧化ストロークが実施され、その間、容器3は、
図2に示されているその端位置又は引張り操作位置から遠ざかる。これは、スイッチ41によって検出される。
【0083】
しかしながら、代替的に又は追加的に、噴霧化の検出は、他の何らかの適当な仕方で実施可能である。スイッチ41に代えて、例えば近接センサを用いることができる。しかしながら、例えばスイッチ(追加のスイッチ)を開始要素8又は吸入器1の他の適当な要素と関連されることも可能であり、その目的は、流体2の噴霧化の開始又は流体2の実際の噴霧化又は吸入器1のトリガを検出することにある。また、例えばエーロゾル14の実際の生成を検出することができるようにするためにスプレーセンサ又は水分センサ等をマウスピース13内に設けることも又、可能である。
【0084】
吸入器1のトリガ及び/又は噴霧化の開始を検出した後、好ましくは、吸息又は吸入時刻の測定を開始する。かくして、例えば、モニタ装置24によって、吸入が十分に長い時間にわたって連続したかどうかを検出すると共に/或いは指示することが可能である。
【0085】
代替的に又は追加的に、モニタ装置24は又、一方において吸入器1の作動又は噴霧化が、他方において吸息又は吸入が、正確に又は適当に又は適正に協調が生じたかどうか及びどの程度生じたかを評価すると共にオプションとして表示することができる。
【0086】
吸入の開始後又は吸入器1の開始の検出後、圧力データは、例えばさらなる期間及び/又は吸入器1の開始又は噴霧化の開始後に現在のメモリ値に対する周期的バッファ又は周期的メモリ(これは、メモリ29内における所定のメモリ領域であっても良い)中のメモリ値の或る特定のしきい値又は或る特定の比率を超えるまで記録され続けると共に記憶され続ける。例えば、メモリ値の絶対数又はメモリ値の百分率で表された数を限度として提供することができる。このように、噴霧化の開始前であっても、測定された圧力値は、記憶され続け、即ち、より最近の圧力値まで上書きされることがないようにすることが可能である。しかしながら、この場合この技術的又は手順上の手段又はソフトウェアによる手段も又、採用可能である。
【0087】
好ましくは、圧力データ及び/又はこれら圧力データから形成された流量データ等は、モニタ装置24によって記憶されると共に/或いは特にインターフェース39を介して送出される。
【0088】
補完的な仕方で、好ましくは、他のデータ又はパラメータ、特に現在の日時、日付、吸息又は吸入持続時間等が検出され、記憶され、表示されると共に/或いは提供される。これら次のデータは、代替的に又は追加的に、統計学的データ又は評価、例えばデータから計算され又は推定される肺気量、推定的にユーザによって服用された投与量等も又含む場合がある。さらに、追加のデータは、一方において吸息又は吸入の開始と他方において噴霧化の開始又は吸入器1の始動との間の時間の遅れ又は測定値、特にモニタ装置24の他のセンサの他の情報又はセンサ値を含むのが良い。
【0089】
それ以上のデータ又は情報は、特に、相対的又は絶対的回数及び/又は互いに異なる事象、例えば吸入器1の互いに異なる使用相互間の持続時間を含むのが良い。
【0090】
代替的又は追加的に、それ以上のデータ及び情報は又、吸入器1の位置、向き及び/又は加速度又は吸入器1の運動経路に関するのが良い。1つ又は複数個の位置センサを用いると、モニタ装置24は、好ましくは、空間内における吸入器1の絶対的位置及び/又は向き及び/又は変更又は加速度又はこれに対するその他を検出することができ、そしてこれに対応して記憶すると共に/或いは表示することができる。例えば、吸入器1の運動経路も又、実際の検出又は測定時刻を考慮に入れて加速度値又はデータから求めることができる。これは、例えば吸入器1の正確な取り扱いに関する有用な情報を提供する。
【0091】
好ましくは、本発明において、「吸入器1の使用を検出する」という表現は、上述のデータ及び/又は情報のうちの1つ又は2つ以上の測定、検出、記憶、出力及び/又は評価に関する。特に好ましくは、この用語は、少なくとも、吸息又は吸入の検出及び/又は吸入器1の作動又は容器3の運動の検出を含む。
【0092】
上述したように、種々のデータ及び情報は、好ましくは、表示され、記憶される共に/或いは送り出される。特に、これら種々のデータ及び情報は、インターフェース39を介して且つ/或いは任意他の適当な方法により提供できる。データの出力又は伝送は、吸入器1の毎回の使用後又は任意他の所望の時刻又は事象の際、例えば容器3が空になった後、実施されるのが良い。
【0093】
データ又は情報を読み出すため、モニタ装置24は、特にインターフェース39を介して対応の通信装置又は読み取り装置(図示せず)と連絡することができ又はこれに結合されるのが良い。この目的のため、モニタ装置24又はハウジング部品18は、所望に応じて吸入器1から分離されるのが良い。
【0094】
モニタ装置24は又、ユーザ情報又はユーザ指針向きに設計されるのが良い。特に、ユーザ案内は、音響及び/又は光学的表示の形態、又は対応のデータ、情報及び/又は指示の提供の形態を取るのが良い。例えば、状態又はエラー又は改良の余地をディスプレイ35又は他の何らかの方法の使用により指示することができる。さらに、モニタ装置24のそれぞれの状態を例えば発光ダイオード36,37によって又は他の何らかの仕方で表示することができる。モニタ装置24は又、ユーザに光学的に且つ/或いは音響的に、例えばユーザがどれほど長く且つ/或いはどれほど強力に吸息すると共に/或いは吸入したか及び/又は吸入(所要の吸入)の終わりに、いつ達したかを表示することができる。
【0095】
図示の実施形態では、ハウジング部品18は、構造の面で好ましくは少なくとも部分的に透明である。したがって、ハウジング部品18を介する光学的表示を必要に応じて提供することができる。したがって、対応のコンポーネント、例えばディスプレイ35及び/又は発光ダイオード36,37をプリント回路板25上に直接設けるのが良い。
【0096】
吸入器1又は駆動ばね7の動作開始又は噴霧化の開始は又、必要ならば図示の実施形態では自動的に、特にモニタ装置24がユーザによる吸息又は吸入(十分に強力な吸息又は吸入)を検出した場合に行われるのが良い。この場合、モニタ装置24又はマイクロコントローラ26は、例えばオプションとしてのアクチュエータ33を介して流体2の噴霧化を開始することができる。この目的のため、アクチュエータ33は、駆動ばね7に加わる張力を解除し又はそれに従って開始要素8を作動させることができる。このように、呼吸により制御される噴霧化を達成することができる。
【0097】
代替的に又は追加的に、アクチュエータ33及び/又は別のオプションとしてのアクチュエータも又、例えば指定された使用期間の終了時に又は或る所定の投与回数が与えられた後、吸入器1のそれ以上の作動又はトリガを阻止するために使用可能であり、この場合、吸入器1は、それに従ってモニタ装置24により制御される。代替的に又は追加的に、例えば、特に追加の中毒性のある成分を含む有効物質が投与されているとき、過剰投与を阻止する一時的措置として、妨害を実施可能にする。
【0098】
吸入器1のハウジング又は下側ハウジング部品18は、好ましくは、対応のシール等(図示せず)によってハウジング部品16から、特にハウジング部品16に対して封止され、その結果、圧力センサ29により測定可能な圧力がマウスピース13又は給気通路44内の圧力に少なくとも実質的に一致するようになる。「十分な」シールとは別に、これは、特にマウスピース13と圧力センサ29が設けられている空間領域との間の対応して大きな連結断面により、図示の実施形態では、特に十分に大きな開口部43によって達成でき又は少なくとも支援可能である。
【0099】
好ましくは、モニタ装置24は、これが吸入器1の噴霧化又はトリガから始まって或る特定の(第1の)期間後に自動的にオフに切り替わり又は作動停止され又は待機モードに移行するよう構成されている。吸入器1の引張り操作後、噴霧化又はトリガが行われない場合、自動的なオフへの切り替わり、作動停止又は待機モードへの切り替わりが好ましくは、モニタ装置24の起動又は作動後、即ち吸入器1の引張り操作の検出又は所定の容器位置の検出後、所与の(第2の)期間が経過した後にも起こる。この場合、吸入器1又は流体噴霧化が依然として開始される場合、モニタ装置24は、オプションとして、再びオンに切り替えられ又は作動され又は起動されるのが良い。
【0100】
代替的に又は追加的に、モニタ装置24を作動させ若しくは起動させることができ又は電力供給源34を吸入器1の運動の検出(特に、吸入器1の位置の変化及び/又は向きの変化が検出された場合)、特に加速度センサ30又は別の振動又は振盪センサによってオンに切り替えられても良い。
【0101】
好ましくは、オプションとして追加的に測定される温度及び/又は水分値は、修正値として、特に、給気流量を求める際及び/又はユーザにより服用される流体又は有効物質の服用量(いわゆる、肺投与量)を求める際に修正のため用いられる。代替的に又は追加的に、これらの値は、実際の使用又は吸入器1が用いられる周囲条件に関する情報を提供するためにも使用可能である。
【0102】
吸入器1又はモニタ装置24は又、好ましくは、国際公開第2005/080001(A1)号パンフレットに記載されているように、データ、情報、数値等を測定し、検出し、記憶し、算定し、評価し、表示すると共に/或いは発行するよう設計されている。
【0103】
好ましい医療用流体2の好ましい成分は、特に国際公開第2009/047173(A2)号パンフレットに列挙されており、この国際公開を参照により引用し、その記載内容全体を本明細書の一部とする。特に、流体2は、水性又は非水性溶液、混合物、溶剤、例えばエタノールを含み又は含まない調合薬等であるのが良い。