(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6067576
(24)【登録日】2017年1月6日
(45)【発行日】2017年1月25日
(54)【発明の名称】警告灯およびダッシュボード
(51)【国際特許分類】
G09F 13/20 20060101AFI20170116BHJP
B60K 35/00 20060101ALI20170116BHJP
【FI】
G09F13/20 L
B60K35/00 Z
【請求項の数】13
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-543848(P2013-543848)
(86)(22)【出願日】2011年12月14日
(65)【公表番号】特表2014-502734(P2014-502734A)
(43)【公表日】2014年2月3日
(86)【国際出願番号】FR2011000646
(87)【国際公開番号】WO2012080595
(87)【国際公開日】20120621
【審査請求日】2014年12月12日
(31)【優先権主張番号】1004879
(32)【優先日】2010年12月14日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】505113632
【氏名又は名称】ヴァレオ システム テルミク
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【弁理士】
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(74)【代理人】
【識別番号】100179338
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 浩之
(72)【発明者】
【氏名】マリリン、トラィエ
【審査官】
砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭58−185889(JP,U)
【文献】
実開昭59−71388(JP,U)
【文献】
米国特許第5775792(US,A)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0114393(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 13/00−13/46
B60K 35/00−37/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源(3)と、
円柱を形成する剛体の光ガイド(5)であって、
前記光ガイド(5)の下部表面の境界を示す入力ジオプタ(9)であり、それを介して前記光源(3)からの光が前記光ガイド(5)に入る、入力ジオプタ(9)と、
前記光ガイド(5)の上部表面の境界を示す出力ジオプタ(7)であり、それを介して前記光源(3)からの光が放出される、出力ジオプタ(7)と、
前記光ガイド(5)の長さの少なくとも大部分にわたる長方形セクション(29)とを含む、剛体の光ガイド(5)と
を備え、
優位出力方向(11a、11b)を中心とした少なくとも1つの開口角(α)について、前記光源(3)によって放出された、逆進する光線の経路に対応する逆仮想光線が規定され、前記光源(3)が、前記入力ジオプタ(9)のそばで、前記光ガイド(5)の長手軸(A)と、前記逆仮想光線(13)の経路との間の交点に置かれ、
前記逆仮想光線(13)が、前記優位出力方向(11a、11b)で前記光ガイド(5)に入射し、前記光ガイド(5)に前記出力ジオプタ(7)を介して入り、前記出力ジオプタ(7)によって屈折され、前記光ガイド(5)の側壁(15)によって少なくとも1回反射され、
前記光ガイド(5)の前記入力ジオプタ(9)が、前記仮想光線(13)の前記経路上で、前記入力ジオプタ(9)において前記仮想光線(13)に垂直に置かれる平坦な表面部分(17a、17b)を含むことを特徴とする
警告灯(1)。
【請求項2】
前記光源(3)が発光ダイオードであることを特徴とする請求項1に記載の警告灯。
【請求項3】
前記光ガイド(5)が硬質プラスチックで製作されることを特徴とする請求項1または2に記載の警告灯。
【請求項4】
前記硬質プラスチックがポリメチルメタクリレートであることを特徴とする請求項3に記載の警告灯。
【請求項5】
前記硬質プラスチックがポリカーボネートであることを特徴とする請求項3に記載の警告灯。
【請求項6】
前記側壁(15)および前記入力ジオプタ(9)が研磨され、0.05ミクロン未満の表面粗さを有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の警告灯。
【請求項7】
前記光ガイド(5)が前記出力ジオプタ(9)のそばで円形断面の端部部分(27)を有し、円形断面の前記端部部分(27)が長方形断面の部分(29)に前記断面の形状のゆるやかな移行を介して接続されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の警告灯。
【請求項8】
前記光ガイド(5)の前記入力ジオプタ(9)が、複数の平坦な表面部分(17a、17b)を含み、前記複数の平坦な表面部分(17a、17b)のそれぞれが、いくつかの他の方向と比較して優位にされた優位出力方向(11a、11b)に入射するそれぞれの逆仮想光線(13)に垂直に位置することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の警告灯。
【請求項9】
前記光ガイド(5)の前記入力ジオプタ(9)が互いに平行に位置する複数の平坦な表面部分(17a、17b)を含み、前記平坦な表面部分(17a、17b)のうちの1つが前記入力ジオプタ(9)において逆仮想光線(13)に垂直に向きを定められ、事前設定の厚さ(e)に収められ、前記入力ジオプタ上のこの場所に入射する前記光源から入来の前記光線に平行に位置する表面部分(31)によって分離されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の警告灯。
【請求項10】
前記光ガイド(5)の前記入力ジオプタ(9)が互いに平行に位置する複数の平坦な表面部分(17a、17b)を含み、前記平坦な表面部分(17a、17b)のうちの1つが前記入力ジオプタ(9)において逆仮想光線(13)に垂直に向きを定められ、光軸Aに垂直に位置する表面部分(33)によって分離されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の警告灯。
【請求項11】
前記出力ジオプタ(7)と前記入力ジオプタ(9)との間の前記光ガイドの長さは、前記逆仮想光線(13)がその経路上で側壁(15)によって1回だけ反射されるような長さであることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の警告灯。
【請求項12】
自動車車両用のダッシュボード(25)であって、請求項1から11のいずれか一項に記載の少なくとも1つの警告灯(1)を含み、優位出力方向(11a、11b)が、前記車両のユーザ(19、21)の予想される位置に対応することを特徴とする自動車車両用のダッシュボード(25)。
【請求項13】
請求項8に記載の少なくとも1つの警告灯(1)を含み、優位出力方向(11a、11b)は、数が2であり、車室内の前記車両の運転手(19)および乗客(21)の予想される位置に対応することを特徴とする請求項12に記載のダッシュボード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光信号によってユーザに注意を喚起する、特に車両ダッシュボード用の警告灯または表示灯に関する。
【背景技術】
【0002】
光源、一般に発光ダイオード(LED)によって放出された光を照明されるべき表面の方に誘導する光ガイドを用いて警告灯を作製することが知られている。
【0003】
一般に、光ガイドは、一般には平行六面体または管である細長い透明プラスチック部品の形態をとる。光ガイドは、光源の方に向けられた入力表面またはジオプタ(dioptre)と、表示器の照明されるべき表面に対応する出力表面またはジオプタを有する。照明されるべき表面は、さらに、照明下で明確に目に見えることになる絵文字を形成し、表示灯が関連する機能または警報を表示するように意図されたマスクまたはマークを含むことができる。
【0004】
平坦な入力ジオプタを有する光ガイドはガイドの軸のまわりに明るい照明を発生させるが、警告灯の脇にいる観察者は放出された明るさのうちのわずかな割合しか受け取れない。製造業者の要件を満たすには、そのような光ガイドを含む警告灯は強力な光源を必要とする。しかし、強力な光源はより高価であり、より多くの電力を必要とし、より多くの熱を発生させ、その熱は排出されなければならない。
【0005】
警告灯によって放射されるパワーをあり得る観測角度のすべてにわたって均等に分配させるために、半球の入力ジオプタまたは少なくとも凹形の丸い入力ジオプタを作製することが知られている。
【0006】
その場合、明るさは脇の方に、より良好に分配されるが、観察者の特定の方向に送出されるパワーは、所与の照明パワーに対して、より低い。
【0007】
特に、車両ダッシュボードの場合、観察者、すなわち、運転手および乗客の位置は分かっており、警告灯に対して固定されている。したがって、警告灯は、ユーザがいない不必要な方向、特に車両の床および天井の方にも放出するので、放射パワーの大部分は無駄にされる。したがって、警告灯の見え方を改善するには、比較的高出力の発光ダイオードを使用することがやはり必要である。
【0008】
その上、ダイオードの形状のために、表面が平坦または丸い入力ジオプタを有するそのような光ガイドを備えた表示灯は、まっすぐに観察したとき、照明された表面の中心に照明の少ない暗いゾーンを呈し、それは警告灯の見え方を劣化させる。
【0009】
車両ダッシュボードは、一般に、複数の、一般には約10個のそのような警告灯を含む。それ故、高出力ダイオードの使用は、無視できない追加コストを必要とする。その上、ダイオードの高電力消費は、電力供給源への負担であり、生成された熱を放散するためのデバイスが設けられなければならない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述の弱点を少なくとも部分的に克服するために、本発明の1つの対象は警告灯であり、その警告灯は、
− 光源と、
− 円柱を形成する剛体の光ガイドであり、
・ 光ガイドの下部表面の境界を示す入力ジオプタであり、それを介して光源からの光が光ガイドに入る、入力ジオプタと、
・ 光ガイドの上部表面の境界を示す出力ジオプタであり、それを介して光源からの光が放出される、出力ジオプタと、
・ 光ガイドの長さの少なくとも大部分にわたる長方形セクションと
を含む、剛体の光ガイドと
を含み、
優位出力方向(privileged output direction)を中心とした少なくとも1つの開口角について、光源が、入力ジオプタのそばで、光ガイドの長手軸と、光源によって放出された、逆進する光線の経路に対応する逆仮想光線の経路との間の交点に置かれ、逆仮想光線が、優位方向で光ガイドに入射し、光ガイドに出力ジオプタを介して入り、出力ジオプタによって屈折され、光ガイドの側壁によって少なくとも1回反射され、光ガイドの入力ジオプタが、前記仮想光線の経路上で、入力ジオプタにおいて仮想光線に垂直に置かれる平坦な表面部分を含むことを特徴とする。
【0011】
このようにして得られる警告灯は、それがユーザによって見られることになる方向に放射パワーを集中し、一方、ユーザの予想される位置に対応しない角度はそれほど十分に照明されないか、またはさらに全く照明されないことになる。
【0012】
したがって、ユーザの視点からの所与の見え方のために、それほど強力でない発光ダイオード、それ故、それほど高価でなく、それほど電力を消費せず、排出されるべき熱をそれほど生成しないものを使用することができることになる。その上、照明された表面の中心にある暗いゾーンが消えるのが観察される。
【0013】
さらに、警告灯は、個別で適用されるにせよ、または組合せで適用されるにせよ以下の特徴の1つまたは複数を有することができる。
【0014】
光源は発光ダイオードである。
【0015】
光ガイドは硬質プラスチックで製作される。
【0016】
硬質プラスチックはポリメチルメタクリレートである。
【0017】
硬質プラスチックはポリカーボネートである。
【0018】
側壁および入力ジオプタは研磨され、0.05ミクロン未満の表面粗さを有する。
【0019】
光ガイドは出力ジオプタのそばで円形断面の端部部分を有し、円形断面の端部部分は長方形断面の部分に断面の形状のゆるやかな移行を介して接続される。
【0020】
光ガイドの入力ジオプタは、複数の平坦な表面部分を含み、複数の平坦な表面部分のそれぞれがいくつかの優位方向と比較して優位にされた方向に入射する逆仮想光線に垂直に位置する。
【0021】
光ガイドの入力ジオプタは、互いに平行に位置するとともに、入力ジオプタにおいて逆仮想光線に垂直に向きを定められた平坦な表面部分に平行に位置し、事前設定の厚さに収められ、出力ジオプタに垂直に位置する表面によって分離される複数の平坦な表面部分を含む。
【0022】
光ガイドの入力ジオプタは、互いに平行に位置するとともに、入力ジオプタにおいて逆仮想光線に垂直に向きを定められた平坦な表面部分に平行に位置し、出力ジオプタに平行に位置する表面によって分離される複数の平坦な表面部分を含む。
【0023】
出力ジオプタと入力ジオプタとの間の光ガイドの長さは、逆仮想光線が側壁によって1回反射されるような長さである。
【0024】
本発明の別の対象は、自動車車両用のダッシュボードであり、それが上述のような少なくとも1つの警告灯を含み、優位方向が車両のユーザの予想される位置に対応することを特徴とする。
【0025】
特に、ダッシュボードは少なくとも1つの警告灯を含むことができ、警告灯に関して、優位方向は、数が2であり、車室内の車両の運転手および車両の乗客の予想される位置に対応する。
【0026】
他の利点および特徴は、以下の図の説明を読むことにより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明による警告灯光ガイドの概略断面図である。
【
図2】本発明による警告灯を含む車両の車室の内部の上からの概略図である。
【
図3a】本発明による警告灯の変形形態の概略正面図である。
【
図3b】
図3aにおける変形形態の概略側面図である。
【
図5】本発明による警告灯光ガイドの代替の実施形態の概略断面図である。
【
図6】本発明による警告灯光ガイドの第2の代替の実施形態の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
すべての図において、同じ参照は同じ要素に関連する。
【0029】
本発明は、特に車両ダッシュボード用の警告灯に関する。警告灯1は光源3および光ガイド5を含む。
【0030】
図1において、光ガイド5は長手軸Aを有する円柱を形成する全体的に細長い形状を有することが分かる。光ガイド5のユーザ側に位置づけられる上部表面は、例えば、平坦であり、出力ジオプタ7を形成し、それを介して光源3からの光が放出される。あるいは、出力ジオプタは、湾曲した、特に、わずかに丸い表面とすることができる。光源3と同じ側に位置づけられた光ガイド5の下部表面は入力ジオプタ9を形成し、それを介して光源3からの光は光ガイド5に入る。光ガイド5は、その長さの大部分にわたって、さらに本実例でのようにその長さのすべてにわたって、長方形の、さらにオプションとして正方形の断面を有する。長方形の断面のこの長さ部分はその中心軸として長手軸Aを有する。
【0031】
光源3は、例えば、発光ダイオード(LED)である。光ガイドは、好ましくは、硬質プラスチック、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMAもしくはプレキシガラス(商標))、またはさらにポリカーボネートで製作される。
【0032】
優位出力方向11aを中心とした開口角αについて、光源3によって放出された、逆進する光線の経路に対応する逆仮想光線13が規定され得る。
【0033】
逆仮想光線13は、優位方向11aで光ガイド5に入射し、その中に出力ジオプタ7を介して入る。それは出力ジオプタ7によって屈折され、光ガイド5の側壁15によって少なくとも1回反射される。
【0034】
前記仮想光線13の経路に置かれた入力ジオプタ9の表面の半分17aは、平坦で、かつ入力ジオプタ9において前記光線に垂直に配置される。
【0035】
光源3は、入力ジオプタ9のそばで、光ガイドの長手軸Aと逆仮想光線13の経路との間の交点に置かれる。
【0036】
したがって、平坦な表面部分17aの方向に光源3によって放出された光は、仮想光線13の経路を引き返し、優位方向11aを中心とした開口角αを有するビームとして出力ジオプタ7で放出される。
【0037】
このビームは、仮想光線13の経路に沿って、平坦な表面部分17aの画像の投影に対応し、開口角αは、平坦な表面部分17aのサイズと、表面部分17aと光源3との間の距離との関数として変化する。前記平坦な表面17aを光源3の近くに置くことは開口αを増加させる。対照的に、平坦な表面17aと光源3との間の距離の増加は開口αを減少させる。
【0038】
壁15からの反射に起因するパワー損失を最小にするために、入力ジオプタ
9から出力ジオプタ
7までの光ガイド5の長さは、仮想光線13がその経路上で1回だけ反射されるように選ばれ得る。
【0039】
反射および屈折を最適化するために、光ガイド3の側壁15および入力ジオプタ9は研磨され、約0.05マイクロメートルの表面粗さ、すなわち、使用される波長よりも一桁小さい表面粗さを有していなければならない。出力ジオプタ7は大きい粒度を得るために粗化され、それによって、光散乱を促進し、警告灯の見え方を改善する。
【0040】
本実例では、入力ジオプタ9の他方の半分は第2の平坦な表面17bを形成し、それは、軸Aのまわりでの第1の表面17aの軸対称回転によって得られる。この第2の平坦な表面17bは、完全に類似した原理に従って、第1の方向11aと対称をなす第2の方向11bへの放射を可能にする。そのとき、光源3からの放射の大部分はこれらの2つの優位方向11a、11bの間で均等に分配される。
【0041】
警告灯1はまた、2つを超える表面部分17a、17bを有することができ、各表面部分は、例えば、少なくとも一人のユーザの予想される複数の位置に至るいくつかの方向の中で方向11a、11bに入射する逆仮想光線13に垂直に位置する。さらに、表面17a、17bのうちの少なくとも1つが占める入力ジオプタ9の相対的な部分を減少させ、対応する方向11aまたは11bの照明の輝度を減少させることが可能である。
【0042】
図2は、上から見た車両の車室の内部を概略的に示す。車両のユーザ19、21はシート23に座っており、ダッシュボード25に面する。ダッシュボード25はいくつかの警告灯1を含む。
【0043】
警告灯1の光ガイド5は、その出力ジオプタ7のみが見られ得るが、運転手19および乗客21の顔に至る方向11a、11bを優位にするように向きを定められた2つの平坦な表面部分17を含む。
【0044】
警告灯1が、特に、車両のユーザ19または21のうちの1人にのみ見えるように方向11aまたは11bの一方のみを優位にすることも想定される。
【0045】
図3aおよび
図3bは、上述したものなどのダッシュボード25に組み込まれ得る光ガイド5の特定の実施形態を示す。
【0046】
図3aにおいて、光源3の方向に開いており、2つの半表面(half−surface)17a、17bからなるV形状を光ガイド5の入力ジオプタ9は有する。2つの半表面17a、17bは、図の面内で、長手軸Aに対して55°の角度をなす。光ガイド5の長さは、光源によって放出され、半表面17a、17bの一方に垂直である光線が、光ガイド5の側壁15から3回反射され、光ガイド5の中心で出力ジオプタ7から出ていくような長さである。
【0047】
前記光線13の出力方向11aまたは11bは、半表面17aまたは17bと軸Aとの間の角度によって設定され、本実例では、光ガイド5がポリカーボネートで製作され、約60°の角度をなす。この角度により、優位方向11aまたは11bは水平面において向きを定められるようになる。
【0048】
図3bは、半表面17aおよび17bが、図の面内で、長手軸Aに対する垂線と15°の角度をなすことを示す。この角度により、優位方向11aまたは11bは垂直面において向きを定められるようになる。特に、この角度のために使用される値の範囲により、通常のダッシュボード25の高さから顔の高さまでビームを持ち上げることができるようになる。
【0049】
図4は、出力ジオプタ7のそばで円形断面の端部部分27を含む光ガイド5の変形を示す。円形断面の端部部分27は長方形断面の部分29に断面の形状のゆるやかな移行を介して接続される。
【0050】
したがって、ユーザは照明された円形表面を見る。類似して、他の幾何学的形状が得られ得る。
【0051】
図5は、フレネル・レンズによってもたらされる光ガイド5を含む警告灯1の代替の実施形態を示す。
【0052】
光ガイド5の入力ジオプタ9は、優位方向11a、11bの各々について、互いに平行に位置するとともに、当該の方向11aまたは11bに対応する逆仮想光線13に垂直に向きを定められた平坦な表面部分に平行に位置する複数の平坦な表面部分17a、17bを含む。複数の表面部分17a、17bの各々はすべて事前設定の厚さeに収められ、ジオプタ上のこの場所に入射する光源から入来の光線に平行に位置する表面部分31によって分離される。
【0053】
そのような光ガイド5により、長手軸Aに沿った警告灯1のコンパクトさが向上され得る。
【0054】
図6は、警告灯1の光ガイド5の第2の実施形態を示す。
【0055】
この実施形態では、光ガイド5の入力ジオプタ9は、優位方向11a、11bの各々について、互いに平行に位置するとともに、当該の方向11aまたは11bに対応する逆仮想光線13に垂直に向きを定められた平坦な表面部分に平行に位置する複数の平坦な表面部分17a、17bを含む。複数の表面部分17a、17bの各々は長手軸Aに垂直に位置する表面部分33によってペアで分離される。
【0056】
長手軸Aに垂直に位置する前記表面部分33は、長手軸Aを中心とした開口角に送出される光を捕捉して、前記光を直視する観察者にとっての警告灯1の明るさを増加させ、観察者が視野角をわずかに変化させたときの警告灯1の見え方をより均一にする。
【0057】
上述の警告灯1は、他の方向を犠牲にして、ある優位方向11a、11bが照明されることを可能にする。それ故に、警告灯は、特に、車両の車室内のある場所(運転手19または乗客21)からのみ目に見え、照明パワーのある一定の節約がなされ得る。したがって、より低いパワーのダイオード、それ故、よりコストがかからないダイオードが光源3として使用され得る。前記ダイオードはまた、熱の生成が少なく、警告灯1をダッシュボード25に取り付けるのに使用される手段はこの熱の排出に関する最適化への要求が少ない。