(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6067708
(24)【登録日】2017年1月6日
(45)【発行日】2017年1月25日
(54)【発明の名称】ビデオに関係するコンテンツをキャプチャする方法
(51)【国際特許分類】
H04N 21/433 20110101AFI20170116BHJP
H04N 21/436 20110101ALI20170116BHJP
【FI】
H04N21/433
H04N21/436
【請求項の数】15
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-527458(P2014-527458)
(86)(22)【出願日】2011年9月1日
(65)【公表番号】特表2014-527775(P2014-527775A)
(43)【公表日】2014年10月16日
(86)【国際出願番号】CN2011079253
(87)【国際公開番号】WO2013029263
(87)【国際公開日】20130307
【審査請求日】2014年8月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】501263810
【氏名又は名称】トムソン ライセンシング
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ジャンフェン
(72)【発明者】
【氏名】マ,シャオジュン
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ヤンフェン
【審査官】
山▲崎▼ 雄介
(56)【参考文献】
【文献】
特表2010−518659(JP,A)
【文献】
特表2011−512172(JP,A)
【文献】
特表2009−538079(JP,A)
【文献】
特開2007−195195(JP,A)
【文献】
特開2006−023345(JP,A)
【文献】
特開2002−218428(JP,A)
【文献】
特開2010−233036(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00−21/858
H04N 5/76−5/956
G11B 20/10−20/16
G11B 27/00−27/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有線接続または無線接続を介して装置と通信する制御装置で、前記装置に表示されているビデオに関係するコンテンツをキャプチャする方法であって、
前記装置の側で、
ストリーム中の前記ビデオのデータを受け取るステップと、
前記ビデオのデータをバッファにキャッシュするステップと、
前記ビデオのデータを表示するステップと、を有し、
前記方法は、
前記バッファにキャッシュされた前記ビデオのデータが前記装置による表示に用いられた後、前記ビデオのデータはある時間にわたり前記バッファ中にキャッシュされ、
前記方法は、さらに、
前記制御装置から、キャプチャコマンドを受け取るステップと、
前記バッファ中にキャッシュされたデータから、少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを生成するステップと、
前記制御装置に、生成された少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを送るステップとを有することを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記装置が、前記装置の画面の一領域に、前記バッファにキャッシュされたデータから生成された少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを提示するステップをさらに有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップに対して、チャンネルID、チャンネル名、番組名、及び番組カテゴリーのうちの少なくともひとつの情報が生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップは、前記キャプチャコマンドに関連する時間値に基づいて生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
有線接続または無線接続を介して装置と通信する制御装置を用いて、前記装置に表示されているビデオに関係するコンテンツを公表する方法であって、
前記制御装置の側で、
前記装置のバッファにキャッシュされたビデオデータから、少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを生成する前記装置に、キャプチャコマンドを送るステップであって、前記ビデオデータは、受け取られ、前記装置のバッファにキャッシュされ、前記キャッシュは前記装置のバッファにキャッシュされた前記ビデオデータが前記装置による表示に用いられた後、ある時間にわたるステップと、
前記装置から前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを受け取るステップと、
前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを提示するステップと、
前記制御装置のユーザから前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップの選択を受け取るステップと、
公表するため選択されたコンテンツを送り先に送るステップと
を有することを特徴とする、方法。
【請求項6】
前記送り先はウェブサイト、IPアドレス、あるいは電話番号である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
公表するよう選択された前記コンテンツと共に公表する少なくとも一コメントを前記ユーザから受け取るステップをさらに有する、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記制御装置が、前記装置が前記キャッシュされたデータから前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップをどのフォーマットで生成するか、前記装置が生成するピクチャまたはビデオクリップの数、及び前記装置が各ビデオクリップを生成する時間的長さのうちの少なくとも一入力を、前記ユーザから受け取る少なくとも一インタフェースを提示するステップをさらに有する、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記受け取った少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップとともに、チャンネルID、チャンネル名、番組名、及び番組カテゴリーのうちの少なくともひとつの情報を、前記装置から受け取るステップをさらに有する、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記受け取られた情報は、公表されるように選択された前記コンテンツとともに公表される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記キャプチャコマンドは、前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを生成するのを支援する時間値を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項12】
装置に表示されているビデオに関係するコンテンツを公表する、有線接続または無線接続を介して前記装置と通信する制御装置であって、
前記装置のバッファにキャッシュされたビデオデータから少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを生成する前記装置に、キャプチャコマンドを送信し、前記装置から前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを受信するネットワークインタフェースであって、前記ビデオデータは、受け取られ、前記装置のバッファにキャッシュされ、前記キャッシュは前記装置のバッファにキャッシュされた前記ビデオデータが前記装置による表示に用いられた後、ある時間にわたるネットワークインタフェースと、
受信した少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを格納するデータ受信モジュールと、
前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを提示するユーザインタフェースとを有し、
前記ネットワークインタフェースは、前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップのユーザ選択のとき、公表するコンテンツを送り先に送信するようにさらに構成されている、制御装置。
【請求項13】
前記ユーザインタフェースは、前記装置が前記キャッシュされたデータから前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップをどのフォーマットで生成するか、前記装置が生成するピクチャまたはビデオクリップの数、及び前記装置が各ビデオクリップを生成する時間的長さのうちの少なくとも一入力を、ユーザから受け取る少なくとも一インタフェースを提示するようにさらに構成されている、
請求項12に記載の制御装置。
【請求項14】
表示されているビデオに関係するコンテンツをキャプチャする装置であって、
ストリーム中の前記ビデオのデータを受け取るネットワークインタフェースと、
前記ビデオのデータをキャッシュするバッファと、
前記バッファ中にキャッシュされた前記ビデオのデータを表示するディスプレイ制御モジュールと、を有し、
前記装置は、前記ビデオのデータが前記ディスプレイ制御モジュールにより表示された後ある時間にわたり前記バッファ中にキャッシュされ、前記装置は、さらに、
ネットワークを介して制御装置から受け取ったキャプチャコマンドに応じて、前記バッファ中にキャッシュされたデータから少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを生成し、前記生成された少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを前記ネットワークインタフェースを介して前記制御装置に送る生成モジュールを有することを特徴とする装置。
【請求項15】
プロセッサにより実行された時、前記プロセッサに、請求項1ないし11いずれか一項に記載の方法のステップを実行させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ通信に関し、より具体的には、ビデオに関係するコンテンツをキャプチャする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ソーシャルネットワーキングサービスは、コンテンツをテキスト、ピクチャ(または写真、画像)、ビデオクリップなどの形式で公表することにより、興味を他者と共有する人々の間の社会的なネットワークや関係を構築・反映することにフォーカスしたオンラインサービス、プラットフォーム、あるいはサイトである。ほとんどのソーシャルネットワークサービスはウェブ基盤であり、電子メール及びインスタントメッセージのようなインターネットの上で相互に作用する手段をユーザに提供する。ユーザは、ソーシャルネットワーキングサービスにアカウントを作った後、自分の写真プロフィールにアップロードでき、他者がブラウズできるよう写真を自分のアルバムにアップロードでき、他者が読めるようにブログエントリーをポストでき、同様の興味を有する他のユーザを検索でき、連絡先のリストを編集して共有できる。また、ユーザは、ソーシャルネットワーキングサービスに加えて、コンテンツを、オンラインフォーラムに、あるいはビデオ共有ウェブサイトに公表できる。ここに、オンラインフォーラム(あるいはインターネットフォーラム、メッセージボード)は、人々が掲示されたメッセージの形式で会話することができるオンラインのディスカッションウェブサイトである。最近、人々は、ウェブブラウジングのようなIP接続サービスだけでなく、従来のテレビ視聴経験においても、パーソナライズされたサービスを楽しみたいと思っている。概して、公表されるコンテンツは、事前に周到に準備されており、テキスト、ピクチャ(あるいは写真、画像)、ビデオクリップなどの形式のコンテンツはそうである。TVでサッカーの試合における完璧なゴールや面白いニュースなど、自分が見ているビデオの特定のシーンに対してその場の興味を持つことがある。しかし、例えば自分のブログにこのイベントのスナップショットを公表しようと決めても、その特定のシーンのスクリーンピクチャをキャプチャするには通常遅すぎる。スポーツゲームかテレビ番組の後に、ウェブ検索エンジンで関係するコンテンツを検索するかもしれないが、関係するコンテンツを見つけるのは難しすぎるかもしれない。しかも、その関係するコンテンツを見つけた後に、その特定のシーンを探すのは簡単ではない。従って、テレビを見ている時のその場の興味の場合、ほとんどの人々は、不便ゆえに、関係するスナップショットをキャプチャし公表する努力をしたがらない。テレビ番組を見ている時のその場の興味に対する共有経験及び相互作用をインプリメントするために、テレビ視聴とメッセージングプラットフォームを組み合わせたシステムが、特許文献1で提案され、コミュニティビューイング、レーティング、及びリコメンデーションのためのグループリスト間の通信を改善している。提案されたソリューションは、テレビ視聴の際のバディリスト(buddy list)中の他のユーザとのビュアーの通信を改善し、オンラインゲームへの参加、音楽を聞くことに対しての受け取り、などのイベントを記述するだけである。しかし、テレビ内容の特定のシーンや短いクリップに関係するその場の興味を扱うためには使えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO2006/074304
【発明の概要】
【0004】
本発明の一態様によると、ディスプレイを有し、有線接続または無線接続を介して第1の装置と通信する制御装置で、前記第1の装置に表示されるビデオに関係するコンテンツをキャプチャする方法が提供される。該方法は、第1の装置の側で、前記ビデオのデータをキャッシュするステップと、前記制御装置から、キャプチャするコマンドを受け取るステップと、前記キャッシュされたデータから、少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを生成するステップと、前記制御装置に、前記生成された少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを送るステップとを有する。
【0005】
本発明の他の一態様によると、有線接続または無線接続を介して第1の装置と通信する制御装置を用いて、前記第1の装置に表示されるビデオに関係するコンテンツを公表する方法が提供される。前記制御装置の側で、前記方法は、前記第1の装置によりキャッシュされたビデオデータから、少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを生成する前記第1の装置に、キャプチャするコマンドを送るステップと、前記第1の装置から前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを受け取るステップと、前記ユーザが公表するコンテンツを選択するよう、前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを提示するステップと、公表する前記コンテンツを送り先に送るステップとを有する。
【0006】
本発明の他の一態様によると、第1の装置に表示されるビデオに関係するコンテンツを公表する、有線接続または無線接続を介して第1の装置と通信する制御装置を提供する。前記装置は、前記第1の装置によりキャッシュされたビデオデータから少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを生成する前記第1の装置に、キャプチャするコマンドを送信し、前記第1の装置から前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを受信するネットワークインタフェースと、前記受信した少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを格納するデータ受信モジュールと、前記ユーザが公表するコンテンツを選択するよう、前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを提示するユーザインタフェースとを有し、ユーザの選択時、前記ネットワークインタフェースは公表するコンテンツを送り先に送信するようにさらに構成されている。
【0007】
本発明のより多くの態様と利点は、添付した図面を参照して以下の本発明の詳細な説明を読めば分かるだろう。言うまでもなく、以下の説明は、実施形態に関するものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態による、テレビビデオに関係するコンテンツを公表するシステムを示すブロック図である。
【
図2】本発明の一実施形態を示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施形態による、制御装置の側においてテレビビデオに関係するコンテンツを公表する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一実施形態を図面を参照して詳細に説明する。以下の説明では、明確性と簡潔性のために、既知の機能や構成の詳細な説明を省略することもある。
【0010】
本発明の一実施形態によると、ユーザはテレビを見ている間に自分の個人的なウェブスペースにテレビ番組の特定のシーンに対するその場の興味(instant interest)に関連するコンテンツを公表できる。具体的には、興味があるコンテンツが現れた時、(テレビが接続された)セットトップボックスに加えて制御装置(例えばタブレット)が用いられて、ユーザのコマンドをキャプチャすると、そのコマンドに関連する時間的位置を含む時間(time interval)に表示された対応コンテンツ(例えば、ピクチャ、オーディオ、ビデオクリップなど)を読み出すコマンドを、セットトップボックス(STB)に送信する。読み出された後に返されたコンテンツが制御装置の画面に表示され、ユーザは自分の個人的な好みに応じて、そのコンテンツのうちの一または複数を選択できる。また、選択されたコンテンツにテキストのコメントを追加することもできる。最後に、コンテンツ全体(すなわち、選択されたコンテンツとテキストのコメント)が、有線ネットワークインタフェース(例えば、イーサネット(登録商標)、ファイバー)を介して、または無線ネットワークインタフェース(例えば、WiFi、2G/3G、WiMAX、LTE)を介して、制御装置から、自分の個人的なウェブスペース(例えば、ブログやマイクロブログ)に公表される。さらに、STBからのコンテンツ読み出しプロセスの間に、チャンネルID、番組名、タイムスタンプなどの追加的な固定フォーマット情報が、コンテンツに自動的に挿入され、または付加され得る。追加的な固定的フォーマット情報は、コンテンツが公表される時に同時にサーバーにアップロードされ得る。サーチエンジンのようないくつかの第三者ウェブサービスは、より正確なターゲティング(targeting)と推奨のために、この情報を検出し得る。しかも、この情報は公表されたコンテンツの統計のために用いることができる。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態による、テレビビデオに関係するコンテンツを公表するシステムを示すブロック図である。本システムは、制御装置101、通常はテレビが接続されたSTB(またはビデオフレームをキャッシュする機能を有するテレビ)である第1の装置102、ソーシャルネットワークサービスサーバー103、及び統計エンジン104を有する。STB102は、地上波放送、衛星、光ファイバー、ケーブルあるいはIP接続を介したテレビ放送者からの一または複数のビデオストリームを受信するために使われる。サーバー103は、ソーシャルネットワークサービスや、制御装置101がコンテンツを公表するために起動するアプリケーションプログラムインターフェイスを提供するために使われる。一般的に、ユーザのアカウント名、パスワード、及び(コメントとピクチャを含むがこれに限定されない)公表されるコンテンツが、公表するために、アプリケーションプログラムインタフェースにより必要とされる。制御装置101は、インターネットを介してサーバー103に接続し、有線または無線の接続を介してSTB102に接続する。制御装置101は、以下に説明する機能を実行できる限り、タッチスクリーンを有するタブレット、PC、ラップトップであり得る。制御装置101は、ユーザがSTB102から視聴したばかりのテレビビデオのスクリーンスナップショットであるピクチャを取得し、そのスナップショットピクチャをユーザに提示した後、ユーザに、そのスナップショットピクチャから一または複数のピクチャを選択して、自分が入力したコメントがあればそれとともに公表させるために用いられる。ここで、テレビビデオの画面スナップショットを入手するために、STB102が、ある時間(period of time)の間、写されたテレビビデオをキャッシュするように修正されねばならない。そうすれば、STB102は、制御装置101により送信されたピクチャ取得(capturing)コマンド(例えば、コマンドに関連する時間的位置と期待される読み出しコンテンツ形式とを含むもの)に応じて、キャッシュされたデータからいくつかのスナップショットピクチャをキャプチャできる。ここで、スナップショットピクチャをキャプチャする時、いくつかの固定的なフォーマット情報(例えば、チャンネルID、番組名、タイムスタンプ)が、スナップショットされるピクチャに挿入または付加され、スナップショットされたピクチャとともに制御装置に送信される。固定的なフォーマット情報の豊かさは、テレビコンテンツと共に配信される付随メタデータ情報に依存する。例えば、デジタルEPG(電子プログラムガイド)がテレビ番組伝達の間に利用可能であれば、EPGのサポート無しの番組と比べて、より多くの固定フォーマット情報を提供することができる。すべての固定フォーマット情報は放送事業者による対応する設定からコピーされる(すなわち、統一的情報源)ので、複数のユーザが異なる制御装置を用いて同じチャンネルの同じテレビ番組を要求した場合、固定フォーマット情報は同じである。そのため、統計を取ることが可能になる。その上、スナップショットピクチャの数が、STB102で事前設定でき、あるいは制御装置101から送信されるコマンド、例えばピクチャ取得(capturing)コマンドに含まれるパラメータで伝えられる。統計エンジン104は、定期的にサーバー103にアクセスし、固定フォーマット情報及び場合によってはユーザコメントに基づく情報集計または統計を行う。例えば、多くのユーザが同じテレビ番組の異なる時間的位置におけるスナップショットピクチャを公表してもよい。インデックス情報として固定フォーマット情報中のチャンネルID及び番組名を使うことによって、テレビ番組の統計を取ることができる。しかも、統計的結果が、多くの付加価値サービスによって用いられることができる。例えば、検索サービス、調査サービス(例えば何人の視聴者が特定のテレビ番組に興味があるか計算すること)、共有サービス(例えば、先週のおかしなニューススナップショット)を含むが、これらに限定されない。統計エンジン104は、サーバー103にリンクしたサービスプラットフォームであってもよい。
【0012】
以下、実施形態によるユーザケースの一例を説明する。ユーザは、テレビを見ている間に面白いシーンを見つけた時、STB102にコンテンツをキャプチャするように要求するために、制御装置101のタッチスクリーン上のボタンをクリックする。そして、現在のテレビ番組のキャプチャされたコンテンツを読み出す、ボタンクリックに応じた要求コマンドが、STB102に送られる。ボタンがいつクリックされたかを示す時間位置、期待コンテンツ形式などを含むいくつかのパラメータが要求コマンドに担われる。時間位置に関して、もし番組再生ステータスをチェックすることができれば、現在の再生時間位置を用いる。もしそうでなければ、システム時間クロックを用いる。期待されるコンテンツ形式がピクチャであるとすると、STBは、要求メッセージに担われた時間的位置により決まる時間(time interval)中に、テレビ番組の一連のスナップショットピクチャを送り返す。その上、チャンネルID(「xxx」)及びプログラム名(「yyy」)のようないくつかの固定フォーマット情報が自動的にスナップショットピクチャに加えられる。ユーザは、スナップショットピクチャをブラウズして、そのうちの一または複数を嗜好に基づいて選択できる。ユーザは、制御装置101の画面上で公表(publishing)ボタンをクリックすると、編集ウィンドウがポップアップし、タイトル、コメントなどのいくつかのテキスト情報を入力できる。そして同時に、固定フォーマット情報が、インデックスを提供するデフォルトキーワードフィールドに転送される。さらに、編集ウィンドウにおいて、他のタイプのコンテンツ(例えばアニメーション、ピクチャなど)の挿入もできる。ユーザは、編集を終えると、自分のユーザアカウント(アカウント名とパスワード)によるログインプロセス後、このコンテンツを自分の個人的なウェブスペースに公表できる。最後に、個人的なウェブスペースにおいて、新しいアイテムがテキスト情報と選択されたスナップショットピクチャと追加される。ここで、固定フォーマット情報、すなわちテレビチャンネルID「xxx」とプログラム名「yyy」を示すかいなかは、サーバー103の構成、または公表前のユーザ選択に依存する。
【0013】
図2は、実施形態によるSTB102と制御装置101を示すブロック図である。STB102では、入って来るテレビコンテンツは、衛星、ケーブル、光ファイバー、IPTV、ウェブテレビなどから、市場で利用可能な任意のタイプのテレビコンテンツであり得る。テレビストリームの復調後、メタデータ情報(例えば、EPG情報)とオーディオ/ビデオコンテンツが分離される。復号後に、フレームシーケンス(例えば一例では1秒につき24フレーム)がフレームバッファに格納され、テレビスクリーン上に提示するためにディスプレイ制御ユニットに送られる。STB102がネットワークインタフェースを通しての制御装置101から要求コマンドを受け取ると、その要求コマンドは解析され、対応するパラメータが得られる。時間位置パラメータが、与えられた時間(time interval)にそのフレームのどの部分が必要かを示すフレーム抽出モデルに送られる。例えば、キャプチャコマンドの時間的位置が番組開始後0分30秒であれば、余分な2秒がフレーム抽出のための境界として確定される。フレーム抽出モジュールは、フレームバッファ中の0分28秒ないし32秒に表示されたキーフレームを抽出する。多くの選択アルゴリズムは実際の製品で展開でき、一実施形態では、一定の時間(time interval)中のフレームを選択する。1秒につき24のフレームがあると仮定すると、8フレームごとに1フレームが選ばれると、全15フレームが、0分28秒ないし32秒のタイムラインにおける代表フレームシリーズとしてキャプチャされる。その上、メタデータ管理モジュールからコピーされた固定フォーマット情報がスナップショットシリーズ生成モジュールにおいてこれらの選ばれたフレームに加えられる。下の表は、フレームシリーズまたは各フレームと関連する追加情報の一例(固定フォーマット情報)を示している。留意点として、追加情報の豊富さは、テレビ放送事業者から受信者にどのくらい多くのメタデータ情報が送信されるかに依存する。
【0014】
【表1】
制御装置101では、ネットワークインタフェースを介してスナップショットシリーズを受け取ると、データがデータ受信モジュールに格納される。そしてスナップショットシリーズはユーザのブラウジングのために、画面に表示される。ユーザは、制御装置101においてピクチャビューイング操作をできる。ピクチャビューイング操作には、次のピクチャ、前のピクチャ、ズームアウト、ズームイン、エリア選択、マージンのカット、回転、色変更、パターン変形などを含むが、これらに限定されない。ユーザは、一または複数のピクチャを選択し、それらを共有し、自分のパーソナルウェブスペースに公表すると決めることができる。公表前に、ユーザは編集者ウィンドウにコメントとコンテンツのタイトルを付加でき、公表プロセスはHTTPまたはHTTPSによりネットワークインタフェースを呼び出し、対応するピクチャとテキスト情報とを専用のパーソナルウェブスペースに送信する。異なる一実施形態によると、いくつかのウェブスペースサービスプロバイダは、編集と公表の機能を統合する独立なクライアントアプリケーションを提供できるかもしれない。この場合、このプロセスは編集と公表をするクライアントアプリケーションを呼び出すことにより簡単になる。
【0015】
図3は、本発明の他の一実施形態による、制御装置101の側においてテレビビデオに関係するコンテンツを公表する方法を示すフローチャートである。この例では、STB102は、テレビ上で対応するフレームが再生された後、所定時間、例えば1分間、テレビビデオの再生されたビデオフレームをキャッシュできるように構成または変更され、制御装置101からのキャプチャコマンドに応じて、キャッシュされたテレビビデオから、またはこの例ではより具体的にはキャッシュされたテレビビデオフレームから、所定数のピクチャ(例えば、15ピクチャ)をキャプチャするように構成または変更されている。
【0016】
このステップ301では、制御装置101は、キャプチャコマンドをトリガーするイベントを受け取る。例えば、制御装置101は、その画面上でユーザにキャプチャボタンを提供する。ユーザがテレビで何かおもしろいものを見た時にボタンを押すと、制御装置101は、STB102にキャッシュされたビデオフレームからピクチャをキャプチャすることを命じるキャプチャコマンドを送信する。
【0017】
ステップ302において、制御装置101はSTB102にキャプチャコマンドを送る。STB102は、キャプチャコマンドを受け取ると、キャッシュされたビデオフレームから15ピクチャをランダムにキャプチャする。
【0018】
ステップ303において、制御装置101は、キャプチャされたピクチャを受け取って、そのピクチャをユーザに提示する。ピクチャは、制御装置101の画面上に、様々な表示用パターンで提示される。例えば、画面の上または下に一列に配置され、ブラウズのためにスクロールできる。または、互いにプロポーショナルスペーシングを有する四角いブロックとして画面上に配置される。当業者には言うまでもなく、ピクチャのブラウズを容易にするため、他のパターンを用いることもできる。
【0019】
ステップ304において、制御装置101は、選択されたピクチャを、ユーザのコメントがあればそれとともに、サーバー103に公表する。具体的に、ユーザが一または複数のピクチャを選択すると、制御装置101は、ユーザが自分のコメントを入力するテキストボックスを提供する。ユーザが制御装置101に選択されたピクチャを自分のコメントとともに公表するように命令した後、制御装置101は、サーバー103により提供されるアプリケーションプログラムインタフェースを、予め記憶されたまたは予め設定されたアカウント名、パスワード、選択されたピクチャ、及びもしあればコメントで、呼び出す。
【0020】
一変形例によると、ステップ303において、制御装置101は、表1に示したように、キャプチャされたピクチャと共に送信された固定フォーマット情報またはそれ以上の情報を受け取る。留意点として、当業者は、本発明を実施する際、他の情報を提案することもできる。情報またはその情報の一部を表示すべきかどうかは、ユーザの選択または制御装置101の設定に依存する。その上、ステップ304で、その情報は選ばれたピクチャとともに公表されてもよい。
【0021】
一変形例では、STB102は、キャッシュされたビデオフレームからピクチャをランダムにキャプチャするのではなく、時間的な開始点(例えば、STB102がキャプチャコマンドを受け取る40秒前)から所定時間(例えば、2秒)で定期的にピクチャをキャプチャする。ここで、所定の時間(time interval)及び/または時間的な開始位置は、STB102で事前に設定されていてもよいし、ユーザにより指定され、キャプチャコマンドとともに、または別のコマンドで送信されてもよい。後者の、ユーザにより指定される場合、制御装置101は、ユーザが値を指定する入力インタフェースを提供する必要がある。
【0022】
他の一変形例によると、時間的な開始位置は、所定時間(例えば、40秒)中の、制御装置101がキャプチャコマンドをトリガーするイベントを受け取った時より前の時点である。この場合には、制御装置101は、イベントを受け取った直後に、現在時刻を記録する必要があり、記録された時刻をSTB102に送る。
【0023】
他の一変形例によると、制御装置101は、キャプチャされたビデオフレームからSTB102にキャプチャさせたいピクチャの数をユーザが選択または入力する入力インタフェースを提供する。そして選択されたまたは入力された数は、キャプチャコマンドとともに、または別のコマンドとともに、STB102に送られる。
【0024】
他の一変形例によると、STB102は、キャプチャコマンドに応じて、ピクチャの代わりに一または複数のビデオクリップを返す。上記の例と同様に、ビデオクリップの長さは、STB102で予め設定されても、あるいは制御装置101の入力インタフェースを介してユーザにより指定されてもよい。1つのみのビデオクリップをキャプチャする場合、ユーザは開始時間を指定できる。
【0025】
他の一変形例によると、制御装置101は、ピクチャとビデオクリップの間でSTB102によりコンテンツがキャプチャされ返される形式をユーザが、選択できる入力インタフェースを提供する。選択された形式は、キャプチャコマンドとともに、または別のコマンドで、STB102に送られる。
【0026】
他の一変形例によると、従来のケーブルテレビに加えて、本発明は、例えばVoD(ビデオ・オン・デマンド)などのインターネットビデオや、STB102がPC、インターネットテレビなどにより置換されるインターネットテレビで利用することができる。
【0027】
第3の実施形態によると、制御装置101の昨日はSTB102に統合することができる。この場合、ユーザ入力、例えばピクチャまたはビデオクリップのキャプチャをトリガーすること、ピクチャの選択、自分のコメントの入力、ピクチャまたはビデオクリップの公表などは、リモートその他の周辺装置、例えばキーボードにより行われる。その他、表示する画面はひとつだけなので、キャプチャ機能が起動されると、画面はキャプチャ機能によりそれが終了するまで、排他的に占有される。これはテレビビデオが表示されないことを意味する。一変形例では、キャプチャ機能の起動時、画面は2つの領域に分割され、一方がテレビビデオの表示用であり、他方がキャプチャ機能の表示用である。一変形例によると、選択されたピクチャまたはビデオクリップは、IPアドレスまたは電話番号に送られる。ここで、IPアドレスと電話番号は装置、例えばPCや携帯電話を特定するものである。
なお、次の付記を記す。
(付記1) ディスプレイを有し、有線接続または無線接続を介して第1の装置と通信する制御装置で、前記第1の装置に表示されるビデオに関係するコンテンツをキャプチャする方法であって、
前記第1の装置の側で、
前記ビデオのデータをキャッシュするステップと、
前記制御装置から、キャプチャするコマンドを受け取るステップと、
前記キャッシュされたデータから、少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを生成するステップと、
前記制御装置に、前記生成された少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを送るステップとを有する、方法。
(付記2) 前記第1の装置は、前記ビデオのデータを、前記第1の装置によって表示された後に、ある期間にわたりキャッシュする、付記1に記載の方法。
(付記3) 前記第1の装置が、前記第1の装置の画面の一領域に、前記キャッシュされたデータから生成した少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを提示するステップをさらに有する、付記1に記載の方法。
(付記4) 前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップに対して、チャンネルID、チャンネル名、番組名、及び番組カテゴリーのうちの少なくともひとつが生成される、付記1に記載の方法。
(付記5) 前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップは、前記キャプチャコマンドに関連する時間値に基づいて生成される、付記1に記載の方法。
(付記6) 有線接続または無線接続を介して第1の装置と通信する制御装置を用いて、前記第1の装置に表示されるビデオに関係するコンテンツを公表する方法であって、
前記制御装置の側で、
前記第1の装置によりキャッシュされたビデオデータから、少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを生成する前記第1の装置に、キャプチャするコマンドを送るステップと、
前記第1の装置から前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを受け取るステップと、
前記ユーザが公表するコンテンツを選択するよう、前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを提示するステップと、
公表する前記コンテンツを送り先に送るステップとを有する、方法。
(付記7) 前記送り先はウェブサイト、IPアドレス、あるいは電話番号である、付記6に記載の方法。
(付記8) 前記ユーザから、公表するのに選択されたコンテンツと共に公表する少なくとも一コメントを受け取るステップをさらに有する、付記6に記載の方法。
(付記9) 前記制御装置が、前記第1の装置が前記キャッシュされたデータから前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップをどのフォーマットで生成するか、前記第1の装置が生成するピクチャまたはビデオクリップの数、前記第1の装置が角ビデオクリップに対して生成する時間的長さのうちの少なくとも一入力を、前記ユーザから受け取る少なくとも一インタフェースを提示するステップをさらに有する、付記6に記載の方法。
(付記10) 前記受け取った少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップとともに、チャンネルID、チャンネル名、番組名、及び番組カテゴリーのうちの少なくともひとつを、前記第1の装置から受け取るステップをさらに有する、付記6に記載の方法。
(付記11) 前記受けられた情報は、公表されるように選択されたコンテンツとともに公表される、付記10に記載の方法。
(付記12) キャプチャコマンドは、前記一ピクチャまたはビデオクリップを生成するのを支援する時間値を含む、付記6に記載の方法。
(付記13) 第1の装置に表示されるビデオに関係するコンテンツを公表する、有線接続または無線接続を介して第1の装置と通信する制御装置であって、
前記第1の装置によりキャッシュされたビデオデータから少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを生成する前記第1の装置に、キャプチャするコマンドを送信し、前記第1の装置から前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを受信するネットワークインタフェースと、
前記受信した少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを格納するデータ受信モジュールと、
前記ユーザが公表するコンテンツを選択するよう、前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップを提示するユーザインタフェースとを有し、
ユーザの選択時、前記ネットワークインタフェースは公表するコンテンツを送り先に送信するようにさらに構成されている、制御装置。
(付記14) 前記送り先はウェブサイト、IPアドレス、あるいは電話番号である、付記13に記載の制御装置。
(付記15) 前記ユーザインタフェースは、前記第1の装置が前記キャッシュされたデータから前記少なくとも一ピクチャまたはビデオクリップをどのフォーマットで生成するか、前記第1の装置が生成するピクチャまたはビデオクリップの数、前記第1の装置が角ビデオクリップに対して生成する時間的長さのうちの少なくとも一入力を、前記ユーザから受け取る少なくとも一インタフェースを提示するようにさらに構成されている、
付記13に記載の制御装置。