(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
未処理のタバコ材料に比べて、前記処理したタバコ材料のタンパク質の含有量を少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、および/または少なくとも90%低減させることを特徴とする請求項1乃至10いずれか1項に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明はタバコ材料を処理して、タバコ材料からタンパク質を除去する、および/またはタバコ材料のタンパク質含有量を低減する方法に関する。
【0014】
タバコ材料を処理して、除去することが望ましい1種以上の他の化学物質を除去してもよい。タバコ材料中のタンパク質は多くの場合、そのような物質である、および/またはそれらの前駆体であることが判明している。
【0015】
これとは別にまたはそれに加えて、タバコ材料の品質向上のために、タバコ材料のタンパク質含有量を低減させることが望ましい場合がある。
【0016】
タンパク質除去を試みる諸方法が提案されてきたが、それらは傾向として、費用、時間が掛かり、および/またはタバコ材料の物理的構造に悪影響を及ぼす、および/または所望のレベルまでタンパク質含有量が低減されないことがある。
【0017】
本発明の方法はタバコ材料からタンパク質を除去する。タバコ材料から除去されるタンパク質の例にはRuBisCOが含まれる。本発明の方法は未処理のタバコ材料に比べてタバコ材料のタンパク質含有量を低減させる。
【0018】
図1は一実施態様によるタバコ材料の処理方法を示すフローチャートである。タバコ材料1はタンパク質分解酵素処理10される。得られた懸濁液の固体成分と液体成分を分離20することで、低タンパク質含量のタバコ材料30および液体成分31が得られる。
【0019】
本明細書で用いる「タバコ材料」という用語は、任意の部分、例えば、タバコ属の任意の種の葉や茎、およびこれらの再構成材料を含む。本発明で用いるタバコ材料はニコチアナ・タバクム(Nicotiana tabacum)種からのものが好ましい。
【0020】
本発明では任意の種類のタバコが用いられる。使用できるタバコの例としてはバージニア種、バーレー種、メリーランド種、オリエンタル種およびルスチカ種のタバコが含まれるがこれらに限定されない。
【0021】
タバコ材料は本発明の方法で処理する前に、任意の好適な方法で処理してもよい。
【0022】
本明細書で用いる「インキュベーション中」および「酵素インキュベーション中」という用語は、タバコ材料を1種以上のタンパク質分解酵素でインキュベートしている期間を指す。
【0023】
本明細書で用いる「最適な操作条件」という用語は、酵素が最適活性を示す反応条件、および/または反応が適切なおよび/または望ましい速度で進むほどの十分な活性を示す反応条件を指す。最適な操作条件には、タンパク質分解酵素が最適活性を示す、および/または反応が適切なおよび/または望ましい速度で進むほどの十分な活性を示すpHおよび/または温度の範囲が含まれる。
【0024】
ある実施態様では、本発明の方法は保存処理したタバコ材料のタンパク質含有量を低減する方法に関する。タバコ材料は本発明の方法で処理する前に、任意の好適な保存処理方法で保存処理してもよい。
【0025】
タバコ材料は任意の好適な形態のタバコであってよい。タバコ材料は、薄層、シート、再構成、細砕および/または粉砕したタバコ材料を含んでもよい。タバコ材料が薄層のタバコ材料からなる場合、その薄層は条片、刻み、または全葉タバコの形態であってもよい。ある実施態様では、タバコ材料の形態は刻んだ屑状(cut rag)または全葉である。ある実施態様では、タバコ材料は保存処理済みの刻んだ屑状または全葉のタバコである。
【0026】
ある実施態様では、タバコ材料はタンパク質分解酵素処理の前に洗浄してもよい。
【0027】
任意の好適な液体媒体をタバコ材料の洗浄に用いてもよい。典型的な洗浄媒体は水溶液である。
【0028】
ある実施態様では、タバコ材料は水で洗浄してもよい。タバコ材料は水道水で洗浄してもよい。これとは別にまたはそれに加えて、タバコ材料は精製水で洗浄してもよい。本明細書で用いる「精製水」とは、汚染物質および/または不純物の除去処理をした水に相当する。ある実施態様では、精製水は脱イオン水である。
【0029】
タバコ材料を洗浄すると、タバコ材料からタンパク質が除去される。例えば、タバコ材料を水で洗浄すると、水溶性タンパク質がタバコ材料から除去される。
【0030】
タバコ材料を洗浄すると、タンパク質分解酵素処理の前にタバコ材料のタンパク質含有量が既に低減されているという利点がある。従って、タンパク質分解酵素を用いてタンパク質含有量を低減させるのに、未洗浄のタバコ材料よりも洗浄したタバコ材料を用いるほうがより効率的および/またはより効果的である。
【0031】
これとは別にまたはそれに加えて、酵素処理前に洗浄工程を含めると、所望のレベルのタンパク質除去に要する酵素のインキュベーション時間はより短くてもよく、および/または所望のレベルのタンパク質除去に要する酵素濃度はより低くてもよい。
【0032】
タバコ材料を好適な洗浄媒体に入れて、10分間まで、15分間まで、20分間まで、25分間まで、または30分間まで洗浄してもよい。
【0033】
洗浄媒体の量は、洗浄媒体に可溶性の任意のタンパク質をタバコ材料から除去するのに十分な量であればよい。当業者であれば、タバコ材料に対する洗浄媒体の比率を変えることで抽出効率を最適化できることが分かる。
【0034】
タバコ材料と洗浄媒体の温度は周囲温度より高くてもよく、そうすることで抽出過程が促進される。タバコ材料と洗浄媒体の温度は20℃まで、30℃まで、40℃まで、50℃まで、60℃まで、70℃まで、または80℃までとしてもよい。タバコ材料と洗浄媒体の好適な温度は当業者には周知である。
【0035】
ある実施態様では、タバコ材料と洗浄媒体の温度は50℃であり、タバコ材料は25分間洗浄する。
【0036】
タバコ材料と洗浄媒体は洗浄中に、例えば、かき混ぜるおよび/または振ることで撹拌してもよい。
【0037】
洗浄後、タバコ材料を洗浄媒体から分離してもよい。洗浄媒体からタバコ材料を分離する好適な手段は当業者には周知であり、濾過および/または遠心分離が含まれる。
【0038】
タバコ材料との接触後、洗浄媒体はタバコ材料に保持されるのが望ましい成分を含んでもよい。例えば、洗浄媒体は洗浄媒体に可溶性のタバコタンパク質を含んでもよい。このようなタンパク質はタバコの風味などの特定の官能特性を付与する。これとは別にまたはそれに加えて、洗浄媒体はタバコ材料に保持されるのが望ましいニコチン、糖および/または他の成分を含んでもよい。従って、ある実施態様では、タバコ材料から分離した後、洗浄媒体はタバコ材料に、例えば、タンパク質分解酵素で処理されたタバコ材料に再適用される。
【0039】
本発明の方法はタンパク質分解酵素活性を用いて、タバコ材料のタンパク質含有量を低減する。
【0040】
タンパク質分解酵素はタンパク質をより小さいサイズのペプチド類およびアミノ酸類に分解する。従って、本発明の方法においては、タンパク質分解酵素活性でタバコ材料のタンパク質を分解し、その分解されたものがタバコ材料から放出され、その結果、タバコ材料からタンパク質が除去および/またはタバコ材料のタンパク質含有量が低減される。
【0041】
酵素処理はタバコ材料のタンパク質含有量を低減させる最も効果的な方法の一つと考えられる。更に、タバコ材料のタンパク質含有量の低減に酵素を用いると好都合なのは、酵素は他の材料をそのままの状態に残しながら特定の形質転換だけを触媒する、さらに酵素を用いると有害な化学物質を使わなくて済むからである。これに対して、他のタンパク質低減方法では、例えば、タバコ材料を損なう諸条件が必要となり、タバコ材料の物理的構造を損なうことがある。
【0042】
本発明で用いるタンパク質分解酵素は任意の種類のタンパク質分解酵素であってよい。本発明で用いるタンパク質分解酵素は国際生化学・分子生物学連合により、EC3.4(即ち、ペプチダーゼに属する酵素)に分類される。
【0043】
食品や洗剤業界で商業的に使用されているタンパク質分解酵素であって低コストで利用できるものが本発明の方法に好適である。
【0044】
タンパク質分解酵素は好適であれば任意の供給源から得てよい。例えば、タンパク質分解酵素は植物、動物、真菌、細菌および/またはウイルス由来のものであってもよい。これとは別にまたはそれに加えて、タンパク質分解酵素を合成してもよい。
【0045】
タンパク質分解酵素が細菌由来のある実施態様では、タンパク質分解酵素をバチルス属から得てもよい。市販のバチルス属由来タンパク質分解酵素の例としては、Savinase(登録商標)、Esperase(登録商標)、Neutrase(登録商標)およびAlcalase(登録商標)が挙げられる。ある実施態様では、タンパク質分解酵素はバチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)菌種から得る。他の好適な細菌由来タンパク質分解酵素は当業者には周知である。
【0046】
タンパク質分解酵素が真菌由来のある実施態様では、タンパク質分解酵素をアスペルギルス属から得てもよい。ある実施態様では、タンパク質分解酵素はアスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)菌種から得る。市販のニホンコウジカビ菌由来タンパク質分解酵素の例としては、Enzobake(登録商標)が挙げられる。ある実施態様では、タンパク質分解酵素はアスペルギルス・サイトイ(Aspergillus saitoi)菌種から得る。他の好適な真菌由来タンパク質分解酵素は当業者には周知である。
【0047】
タンパク質分解酵素は酸性酵素であってもよい。本明細書で用いる「酸性酵素」という用語は、酸性pHで最適活性となる酵素を指す。酸性タンパク質分解酵素の例としてはニホンコウジカビ菌由来のものがあり、この酵素はpH3.0〜7.0の範囲で、任意でpH3.0〜5.0の範囲で、またはpH約7.0で最適活性を示す。
【0048】
タンパク質分解酵素はアルカリ性酵素であってもよい。本明細書で用いる「アルカリ性酵素」という用語は、アルカリ性pHで最適活性となる酵素を指す。アルカリ性タンパク質分解酵素の例としては、バチルス・リケニホルミス菌由来のもの(pH3.0〜11.5の範囲で最適活性を示す)およびSavinase(登録商標)(pH7.0〜11.0の範囲で最適活性を示す)が挙げられる。
【0049】
これとは別にまたはそれに加えて、タンパク質分解酵素は中性のpHで最適活性を示す酵素であってもよい。
【0050】
タバコ材料のタンパク質分解酵素処理は溶液中で行ってもよい。ある実施態様では、タバコ材料のタンパク質分解酵素処理は水溶液中で行われる。
【0051】
タバコ材料のタンパク質分解酵素処理を行う溶液は、用いる特定のタンパク質分解酵素に応じて選択してよい。好適な溶液は当業者には周知である。
【0052】
ある実施態様では、タンパク質分解酵素は選択した溶液にタバコ材料を加えてから添加する。言い換えると、ある実施態様では、タンパク質分解酵素は選択溶液中のタバコ材料に添加する。
【0053】
酵素添加時の条件は、酵素活性の損失が無いように選択する。
【0054】
ある実施態様では、溶液のpHは選択溶液に酵素を添加する前に調整する。pHはタンパク質分解酵素が最適活性を示すpHに対応させる。
【0055】
ある実施態様では、選択溶液中のタバコ材料のpHはタンパク質分解酵素が最適活性を示すpHに対応するので、選択溶液中のタバコ材料のpHを調整する必要がない場合もある。
【0056】
水をタバコ材料に加えると、酸性または中性特性を示す。従って、タバコ材料が酸性タンパク質分解酵素で処理され、かつ選択溶液が脱イオン水などの水である実施態様によっては、選択溶液中のタバコ材料は酸性であり、pHを更に調整する必要がない場合もある。
【0057】
タンパク質分解酵素が最適活性を示すpHに選択溶液中のタバコ材料のpHが対応しない実施態様によっては、pHは所望のpHに調整してもよい。
【0058】
当業者はpHを調整する好適な方法を知っている。ある実施態様では、pHはクエン酸および/または無機酸などの酸を添加して、または水酸化ナトリウムなどのアルカリを添加して調整する。
【0059】
ある実施態様では、溶液のpHを維持するために緩衝剤を添加してもよい。好適な緩衝剤は当業者には周知である。
【0060】
ある実施態様では、溶液の温度は選択溶液に酵素を加える前に調整する。溶液の温度はタンパク質分解酵素が最適活性を示す温度に調整してもよい。
【0061】
ある実施態様では、選択溶液の温度はタンパク質分解酵素が最適活性を示す温度に対応するので、選択溶液の温度を調整する必要がない場合もある。
【0062】
タンパク質分解酵素が最適活性を示す温度に選択溶液の温度が対応しない実施態様によっては、温度を所望の温度に調整してもよい。
【0063】
ある実施態様では、選択溶液の温度は約15℃〜75℃の間である。ある実施態様では、選択溶液の温度は約60℃までにして酵素活性への悪影響を最小限に抑える。タバコ材料がアスペルギルス・オリゼ由来のタンパク質分解酵素で処理される実施態様によっては、選択溶液の温度は約30℃であってもよい。タバコ材料がSavinase(登録商標)で処理される実施態様によっては、選択溶液の温度は約40℃であってもよい。
【0064】
タバコ材料とタンパク質分解酵素を組み合わせて、タバコ/酵素混合物を生成してもよい。
【0065】
ある実施態様では、タンパク質分解酵素処理はタバコ材料を一種のタンパク質分解酵素で処理することを含む。ある別の実施態様では、タンパク質分解酵素処理はタバコ材料を異なるタンパク質分解酵素を組み合わせて処理することを含む。タンパク質分解酵素の組み合わせには異なる最適な操作条件を有する少なくとも2種の酵素を含めてもよい。これとは別にまたはそれに加えて、タンパク質分解酵素の組み合わせには異なる最適な操作条件を有する少なくとも3種の酵素を含めてもよい。
【0066】
異なる最適な操作条件を有するタンパク質分解酵素を組み合わせて用いる実施態様によっては、操作条件を酵素インキュベーション中に調整または変化させてもよい。操作条件の調整はpHおよび/または温度調整を含んでもよい。
【0067】
異なる最適な操作条件を有するタンパク質分解酵素を組み合わせ、これをタバコ材料に同時に加えてタバコ材料を処理すると、タバコ材料のタンパク質含有量を低減させる手順の間に必要となる酵素添加の工程が1回のみという利点があり、この方法を工業または商業規模で実施するのに好適である。
【0068】
異なる最適な操作条件を有するタンパク質分解酵素を組み合わせて用いる実施態様によっては、タンパク質分解酵素の最適pHが異なっていることもある。従って、タバコ/酵素混合物のpHは酵素インキュベーション中に、タバコ/酵素混合物中の1種のタンパク質分解酵素の最適pHから別種のタンパク質分解酵素の最適pHに調整してもよい。
【0069】
タバコ/酵素混合物のpHを低下または増加させることでpHを調整してもよい。
【0070】
アルカリ性および酸性タンパク質分解酵素を組み合わせて用いる実施態様によっては、タバコ/酵素混合物のpHはアルカリ性から酸性pHに、または酸性からアルカリ性pHに調整してもよい。言い換えると、pHは7.0超から7.0未満に、または7.0未満から7.0超に調整してもよい。
【0071】
アルカリ性酵素および中性pHで最適活性を示す酵素を組み合わせて用いる実施態様によっては、タバコ/酵素混合物のpHはアルカリ性から中性pHに、または中性からアルカリ性pHに調整してもよい。言い換えると、pHは7.0超から約7.0に、または約7.0から7.0超に調整してもよい。
【0072】
酸性酵素および中性pHで最適活性を示す酵素を組み合わせて用いる実施態様によっては、タバコ/酵素混合物のpHは酸性から中性pHに、または中性から酸性pHに調整してもよい。言い換えると、pHは7.0未満から約7.0に、または約7.0から7.0未満に調整してもよい。
【0073】
アルカリ性酵素、酸性酵素および中性pHで最適な活性を示す酵素を組み合わせて用いる実施態様によっては、タバコ/酵素混合物のpHは第1酵素の最適活性のpHから、第2酵素の最適活性のpHに、第3酵素の最適活性のpHに調整してもよい。
【0074】
pHの変化は反応の過程で生じることもある。言い換えると、pHは操作者がpHを意図的に調整して変化させなくてもよい場合もある。自然の変化の代わりにまたはそれに加えて、pHを意図的に調整することでpHを変化させてもよい。
【0075】
酵素インキュベーション中のpHを低下させるために酸を添加してもよい。好適な酸類は当業者には周知である。ある実施態様では、pHはクエン酸を添加して低下させる。それに代えて、またはそれに加えて、pHはタバコ/酵素混合物中に二酸化炭素を吹き込むことで低下させる。
【0076】
酵素インキュベーション中のpHを増加させるためにアルカリを添加してもよい。好適なアルカリ類は当業者には周知である。ある実施態様では、pHは水酸化ナトリウムを添加して増加させる。
【0077】
異なる最適な操作条件を有するタンパク質分解酵素を組み合わせて用いる前記方法の実施態様によっては、タンパク質分解酵素の最適温度が異なっていることもある。従って、タバコ/酵素混合物の温度は酵素インキュベーション中に、タバコ/酵素混合物中の1種のタンパク質分解酵素の最適温度から別種のタンパク質分解酵素の最適温度に調整してもよい。
【0078】
タバコ/酵素混合物の温度を低下または上昇させることで温度を調整してもよい。
【0079】
異なる最適な操作条件を有するタンパク質分解酵素を組み合わせて用いる前記方法の実施態様によっては、タンパク質分解酵素の最適pHおよび最適温度が異なっていることもある。従って、タバコ/酵素混合物のpHおよび温度は酵素インキュベーション中に、タバコ/酵素混合物中の1種のタンパク質分解酵素の最適pHおよび温度から別種のタンパク質分解酵素の最適pHおよび温度に調整してもよい。
【0080】
異なる最適な操作条件を有する酵素を組み合わせて用い、かつその操作条件を調整すると、タバコ材料のタンパク質含有量を低減させる酵素処理工程をより効果的および/またはより効率的に行える。この方法の代わりに、またはこの方法に加えて、異なる最適な操作条件を有する酵素を組み合わせて用い、かつその操作条件を調整すると、タバコ材料の物理的特性に対する影響、例えば、タバコ材料の構造への損傷を最小限に抑えられる。
【0081】
タバコ材料はタバコ材料のタンパク質含有量を所望のレベルまで低減させるのに十分な時間をかけて、タンパク質分解酵素でインキュベートしてもよい。
【0082】
異なる最適な操作条件を有するタンパク質分解酵素を組み合わせて用い、インキュベーション中にその操作条件を調整する実施態様では、タバコ材料は1時間まで、2時間まで、3時間まで、4時間まで、または5時間までタンパク質分解酵素でインキュベートしてもよい。異なる最適な操作条件を有するタンパク質分解酵素を組み合わせて用いる実施態様によっては、インキュベーション時間は1時間までである。
【0083】
異なる最適な操作条件を有するタンパク質分解酵素を組み合わせて用いる実施態様では、操作条件はある割合のインキュベーション時間が経過した後に調整してもよい。操作条件はインキュベーション時間の約25%が経過した後、約50%が経過した後、または約75%が経過した後に調整してもよい。例えば、インキュベーション時間が1時間で、タンパク質分解酵素の組み合わせが2通りの異なる最適な操作条件を有する酵素からなる実施態様では、操作条件はインキュベーション時間の約50%が経過した後、即ち、約30分後に調整してもよい。インキュベーション時間が1時間で、タンパク質分解酵素の組み合わせが3通りの異なる最適な操作条件を有する酵素からなる実施態様では、操作条件はインキュベーション時間の約33%が経過した後、即ち、約20分後に1回目の調整をし、インキュベーション時間の約66%が経過した後、即ち、約40分後に2回目の調整をしてもよい。
【0084】
タバコ材料/酵素混合物は酵素インキュベーション中に、例えば、かき混ぜる、揺らすおよび/または振とうすることで撹拌してもよい。タバコ材料/酵素混合物はタバコ材料の構造を損傷する機械的応力にタバコ繊維をさらさずに適度に混合するよう攪拌してもよい。
【0085】
タバコ/酵素混合物中のタンパク質分解酵素の濃度は、所望のインキュベーション時間内に所望のレベルまでタンパク質含有量を低減させるのに十分なものであればよい。また同時に、この方法の間に使用されるタンパク質分解酵素の量は十分なほどの少量でよく、この方法の費用効率が高くなる。
【0086】
タバコ材料に加えるタンパク質分解酵素および溶液の量は所望の酵素濃度に応じて決めてよい。
【0087】
タンパク質分解酵素の濃度は約0.01g/L〜約5.0g/Lの間および/または約0.1g/L〜約2.0g/Lの間であってよい。ある実施態様ではタンパク質分解酵素の濃度は約1.0g/Lである。ある実施態様では、タンパク質分解酵素の濃度は約1.8g/Lである。明確にすると、本明細書中で用いる場合、タンパク質分解酵素の濃度は酵素活性度と同一ではない。
【0088】
ある実施態様では、タバコ材料は異なる最適な操作条件(双方とも濃度は1.0g/Lで)の2種のタンパク質分解酵素で1時間インキュベートする。
【0089】
タバコ材料の酵素処理でタンパク質断片に分解される。得られるタンパク質断片の多くはタバコ/酵素混合物の液体成分中に可溶化および/または分散されるので、タバコ材料から容易に分離される。
【0090】
タンパク質分解酵素でタバコ材料をインキュベートした後、不溶性のタバコ材料はタバコ/酵素混合物の液体成分から分離してもよい。タバコ材料と液体成分は任意の好適な装置を用いて分離してよい。ある実施態様では、タバコ材料と液体成分は濾過で分離する。タバコ材料と液体成分を分離する好適な他の方法は当業者には周知であり、遠心分離および/または圧搾機、ふるいおよび/またはベルトフィルターの使用を含めてもよい。
【0091】
ある実施態様では、タバコ材料と液体成分は1つ以上の濾過工程を用いて分離する。例えば、タバコ/酵素混合物を粗フィルターおよび/または微細フィルターに通してもよい。好適なフィルターは当業者には周知である。
【0092】
図2は一実施態様によるタバコ材料の処理方法を示すフローチャートである。全葉タバコ材料2は必要に応じて洗浄工程3に通す。次に、タバコ材料を選択溶液に添加4し、溶液中のタバコ材料のpHおよび/または温度を必要に応じてタンパク質分解酵素の添加前に調整5する。次いで、タバコ材料はタンパク質分解酵素処理10される。タバコ材料と得られたタバコ/酵素混合物の液体成分を分離20することで、低タンパク質含量のタバコ材料30および液体成分31が得られる。
【0093】
タバコ材料から分離した後、液体成分を廃棄してもよい。あるいは液体成分を残してもよい。例えば、液体成分を残して溶液を回収し、それを再利用してもよい。
【0094】
タバコ/酵素混合物の液体成分から分離した後、タバコ材料を洗浄して任意のタンパク質断片および/または酵素を除去してもよい。タバコ材料は任意の好適な媒体で洗浄してよい。ある実施態様では、洗浄媒体を加熱する。ある実施態様では、洗浄媒体は食塩水である。
【0095】
タバコ材料を処理してタバコ繊維に残存する任意の酵素を不活性化してもよい。好適な不活性化方法は当業者には周知である。ある実施態様では、タバコ材料を熱処理してタバコ繊維に残存する任意の酵素を不活性化してもよい。
【0096】
異なる最適な操作条件を有するタンパク質分解酵素を組み合わせて用い、かつ酵素インキュベーション中にその操作条件を調整することからなる方法でタバコ材料を処理すると、タンパク質含有量は未処理のタバコ材料のタンパク質含有量の少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、または少なくとも95%低減できる。ある実施態様では、タンパク質含有量は少なくとも50%および/または少なくとも75%低減される。
【0097】
これとは別にまたはそれに加えて、異なる最適な操作条件を有するタンパク質分解酵素を組み合わせて用い、かつ酵素インキュベーション中にその操作条件を調整することからなる方法でタバコ材料を処理すると、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、または少なくとも95%のタンパク質をタバコ材料から除去できる。
【0098】
ある実施態様では、異なる最適な操作条件を有するタンパク質分解酵素を組み合わせて用い、かつ酵素インキュベーション中にその操作条件を調整することからなる方法でタバコ材料を処理すると、未処理のタバコ材料に含有されるタンパク質の少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、または少なくとも95%の量のタンパク質が抽出される。
【0099】
本発明の方法は1つ以上の更なる処理工程を含んでもよい。好適な追加の処理工程としては、これらに限定されないが、1種以上の好適な非イオン性液体、例えば、水でタバコ材料を処理;1種以上の追加の酵素(ポリフェノール類の修飾を触媒する酵素でもよい)、例えば、フェノール酸化酵素でタバコ材料を処理;任意の好適な溶媒中で、1種以上の好適な界面活性剤、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)でタバコ材料を処理;適切な場合、任意の好適な溶媒中で、1種以上の好適な吸着剤、例えば、ポリビニルポリピロリドン(PVPP)、ヒドロキシアパタイト、ベントナイト、活性炭、またはアタパルジャイトでタバコ材料を処理;および1種以上の好適な非水性液体、例えば、イオン性液体でタバコ材料を処理することが挙げられる。
【0100】
その処理工程の代わりに、またはその工程に加えて、本発明の方法で処理したタバコ材料は、その後、更に抽出工程を行ってもよい。
【0101】
本発明の方法で処理した後、低タンパク質含量のタバコ材料を喫煙品にしてもよい。
【0102】
本明細書で用いる「喫煙品」という用語は、喫煙可能な製品、例えば、紙巻きタバコ、シガーおよびシガリロ(タバコ、タバコ派生物、膨張タバコ、再成タバコまたはタバコ代替品の何れからなるものでも)、並びに加熱するが燃焼しない製品(heat-not-burn products)を含む。喫煙品には喫煙者が吸引する気体用のフィルターを設けてもよい。
【0103】
本発明の方法で処理した後、タバコ材料は喫煙品にする前に任意の好適な方法で更に改変してもよい。例えば、タバコ材料を乾燥させて、ある特定の化学物質、例えば、法令で許される範囲の風味物質をタバコ材料に添加し、および/またはタバコ材料を切断および/または細断してから任意の好適な方法で喫煙品にしてもよい。
【0104】
本明細書で用いる「風味」および「風味物質」という用語は、成人消費者向け製品において所望の味や香りを生成するために、法令で許される範囲で、使用できる材料を指す。これらには、抽出物(例えば、甘草、アジサイ、朴葉、カモミール、コロハ、チョウジ、メントール、ハッカ、アニス果、シナモン、ハーブ、ヒメコウジ、サクランボ、ベリー類、桃、林檎、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウィスキー、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、ハチミツエキス、バラ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、カッシア、ヒメウイキョウ、コニャック、ジャスミン、イランイランノキ、セージ、フェンネル、オールスパイス、生姜、アニス、コリアンダー、コーヒー、またはハッカ属の任意の種に由来するハッカ油)、風味増強剤、苦味受容体部位阻害剤、感覚受容体部位活性剤または刺激剤、糖および/または糖代替物(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、チクロ、乳糖、ショ糖、ブドウ糖、果糖、ソルビトールまたはマンニトール)、並びにその他の添加物(例えば、木炭、葉緑素、ミネラル、植物成分、または呼気清涼化剤)を含めてもよい。これらは模造、合成または天然成分であってもよく、若しくはその混合物であってもよい。これらは任意の好適な形態、例えば、油、液体、または粉末であってもよい。
【0105】
図8を参照すると、例示であり限定するものではないが、本発明の一実施態様例による喫煙品101はフィルター102および円筒形の喫煙材ロッド103からなり、その喫煙材ロッド103は喫煙材が、例えば、本明細書に記載の発明により処理されたタバコなどからなり、喫煙材ロッド103の一端がフィルター102の端部に当接するようフィルター102と直線状につながる。従来通り、フィルター102はプラグラッパー(図示せず)で包み、喫煙材ロッド103はチッピング紙(図示せず)でフィルター102と接合させる。
【0106】
ある実施態様では、本明細書に記載の方法は任意の好適な方法でタバコ材料を改変する1つ以上の更なる工程を含んでもよい。例えば、タバコ材料を改変して、タバコ材料に望ましい1つ以上の特性を付与してもよい。例えば、処理済みのタバコ材料を紙巻きタバコなどの喫煙品にする場合、タバコ材料を処理して燃焼時に生じる風味を変えてもよく、および/または1種以上の化学物質を除去してもよい。
【0107】
実験作業
一連の実験はタバコ材料からのタンパク質除去を調べるために異なる最適な操作条件を有するタンパク質分解酵素を組み合わせて用い、酵素インキュベーション中にその操作条件を調整して行った。開示される実験作業は本発明の範囲を限定するものではない。
【0108】
実施例
実施例1−未洗浄タバコ材料を異なる最適な操作条件を有する2種のタンパク質分解酵素で処理
【0109】
タバコ材料の処理
全葉タバコを一定重量になるまで45℃の乾燥室で乾燥してから破砕し、実験室規模でタバコを処理できるようにした。破砕した乾燥タバコ25gを500mLの脱イオン水または緩衝液(用いる酵素の組み合わせに応じて選択し、酵素はSigma Aldrich(登録商標)社より入手)に入れた。
図3を参照すると、第2群および第4群の酵素で処理したタバコは脱イオン水に入れ、アルカリ性緩衝液(0.1Mリン酸ナトリウム、pH8.0)はアルカリ性pHから開始するタバコ処理に使用し、酸性緩衝液(0.1M酢酸ナトリウム、pH4.0)は酸性pHから開始するタバコ処理に使用した。異なる最適な操作条件を有する2種の酵素をそれぞれ1.0g/Lの濃度で添加した後、得られたタバコ材料の懸濁液および酵素を120回転/分(rpm)のインキュベーションシェーカーで1時間インキュベートした。インキュベーションシェーカーの温度は酵素の最適作用温度に応じて設定し、場合により、30分のインキュベーション後に温度を変えた。pH値は酵素の最適作用pHに応じて設定し、インキュベーション中、pHメーターで観察し、場合により、30分のインキュベーション後に40%酢酸を添加して(pHをより酸性にするため)または2M水酸化ナトリウム溶液を添加して(pHをよりアルカリ性にするため)pHを変えた。第2群または第4群の酵素で処理したタバコのpHで反応の過程で低下したものは酸添加の調整はしなかった。酵素でインキュベートした後、タバコ材料は2つの濾過工程で液体成分から分離し、最初の濾過工程は目の粗い濾紙を用いて行い、その濾液を濾紙から0.45μmの親水性PVDF膜シリンジフィルター(Rotilabo(登録商標)、直径25mm、ドイツのCarl Roth社製)で濾過した。
【0110】
タバコ材料の処理に用いるパラメータを
図3に概説する。
【0111】
タンパク質除去の分析
図3に従って調製し、得られた試料の液体成分に含まれる窒素量を分析した。全窒素はTOC−N分析計(島津製作所製)および/または全窒素試験キット(Spectroquant(登録商標)全窒素測光試験、DMP10〜150mg/L、Merck社製)を用いて測定した。
【0112】
液体成分の窒素含有量はニコチンおよび酵素タンパク質による窒素分を、ニコチンの窒素のおおよその割合を17重量%とし、タンパク質の窒素のおおよその割合を16重量%として補正した。
【0113】
ニコチン定量はHPLCを用いて、フェノメネックス・ジェミニ(Phenomenex-Gemini)カラムC18.3μm、150×3mm、アイソクラティックを30℃、流速0.6mL/分、注入量5μLで行った。分離した液体成分の試料はアセトニトリル−水50%、Na2O3、pH9.8で希釈した。277nmでのUV吸収をニコチンの外部較正標準で測定した。
【0114】
分析結果を
図3に示す。表内の略語は以下の通りである。
TN:全窒素
TN−PN:酵素タンパク質による窒素
NN:ニコチンによる窒素
TN最終:酵素タンパク質およびニコチンによる窒素分を補正した液体成分中の全窒素
TN最終(%):窒素除去効率の最も良い群を100%として、残りの群をこの結果と比較
【0115】
実施例2−洗浄タバコ材料を異なる最適な操作条件を有する2種のタンパク質分解酵素で処理
【0116】
タバコ材料の処理
全葉タバコを破砕する前に洗浄および乾燥した以外は実施例1に従って全葉タバコを処理した。タバコ葉を手で5分毎にかき混ぜながら、50℃の脱イオン水で25分間洗浄した。水溶液を手で葉から押し出してから、タバコ葉を一定重量になるまで45℃の乾燥室で乾燥し、次いで、実施例1に記載された通りに酵素処理した。
【0117】
タバコ材料の処理に用いるパラメータを
図4に概説する。実施例1と同様に、第2群および第4群の酵素で処理したタバコは脱イオン水に入れた。
【0118】
タンパク質除去の分析
図4に従って調製し、得られた試料の液体成分に含まれる窒素量を実施例1に記載の方法に従って分析し、ニコチンおよび酵素タンパク質による窒素分を補正した。
【0120】
実施例2(洗浄タバコ、
図4)に従って調製したタバコ材料では、第1群と第4群の液体成分中の全窒素が最も高かった(即ち、より多くのタンパク質がタバコ原料から除去されたことを示す)。第4群は酵素インキュベーション中にpHを低下させて処理し、第1群は温度を30℃〜40℃に変化させた。酵素インキュベーション中のpH増加もまた第5群で効果が見られた。
【0121】
第2群および第3群に見られたように、酵素インキュベーション中のpHの低下は実施例1(未洗浄タバコ、
図3)に従って調製した未洗浄タバコ材料からのタンパク質除去に効果が見られた。酵素インキュベーション中のpH増加(第5群で行われた様に)は未洗浄タバコ材料からのタンパク質除去にも効果があった。
【0122】
実施例3−未洗浄および洗浄タバコ材料を一定の操作条件下の1種の酵素で処理
【0123】
タバコ材料の処理
タバコ材料を1種の酵素で、即ち、同一の最適な操作条件で処理した以外は実施例1または2に従って全葉タバコを処理した。pHおよび温度は酵素インキュベーション中、一定に保った。
【0124】
タバコ材料の処理に用いるパラメータを
図5に概説する。
【0125】
タンパク質除去の分析
図5に従って調製し、得られた試料の液体成分に含まれる窒素量を実施例1に記載の方法に従って分析し、ニコチンおよび酵素タンパク質による窒素分を補正した。
【0127】
1種の酵素で、かつ酵素インキュベーション中に一定のpHおよび温度で処理したタバコ材料では、タバコ材料を濃度1.0g/L、pH7.5、温度40℃のバチルス菌種の酵素で処理した時が、液体成分中の全窒素が最も高かった(即ち、より多くのタンパク質がタバコ原料から除去されたことを示す)。しかし、タンパク質除去のレベルは実施例1または2に従って処理される時のタンパク質除去のレベルよりも更に低く、これは異なる最適な操作条件を有する酵素を組み合わせてタバコ材料を処理し、かつ酵素インキュベーション中に操作条件を変化させる場合のほうが、1種の酵素のみでタバコ材料を処理し、かつ/または酵素インキュベーション中に操作条件を変化させない場合よりも効果的であることを示す。
【0128】
実施例4−洗浄タバコ材料を異なる最適な操作条件を有する2種のタンパク質分解酵素で処理
【0129】
タバコ材料の処理
酵素インキュベーション中にpHを10分毎に約1pH単位で変化させた以外は実施例1または2に従って全葉タバコを処理した。pHを低下させるのに、30%酢酸溶液を用いた。pHを増加させるのに、1M水酸化ナトリウム溶液を用いた。
【0130】
用いたタンパク質分解酵素はSavinase(登録商標)(バチルス菌種由来のタンパク質分解酵素)およびA.オリゼ由来のタンパク質分解酵素で、どちらも1.0g/Lの濃度であった。酵素インキュベーション時間の合計は1時間で、酵素インキュベーション中の温度は35℃に維持した。
【0131】
タンパク質除去の分析
得られた試料の液体成分に含まれる窒素量は、液体成分にニコチンおよび酵素タンパク質による窒素分の補正をしなかったこと以外は実施例1に記載の方法に従って分析した。
【0133】
図6および
図7は液体成分の全窒素含有量が増加(これによって、タバコ材料からのタンパク質除去が増加)するにつれて、酵素インキュベーション時間が増加し、pHが変化することを示す。pHが10〜4に低下(
図6に示す)する場合よりも、pHが4〜10に増加(
図7に示す)する場合のほうが液体成分の窒素含有量がより連続的に増加する。pHがpH10〜4に変化した時に最高窒素除去が酵素インキュベーションの40分後に見られ、その時のpHは約7〜5の間であった。
【0134】
種々の問題に対処し、本技術を進歩させるために、本開示の全体は例として種々の実施態様を示し、その実施態様では特許請求された発明が実施され、優れたタバコ処理、タバコ材料、およびタバコ材料を含む製品が提供される。本開示の利点および特徴は実施態様の単なる代表例であって、包括するおよび/または他を排除するものではない。これらは単に特許請求された特徴の理解を助け、教示するために提示されているに過ぎない。当然のことながら、本開示の利点、実施態様、実施例、機能、特徴、構造、および/または他の態様は特許請求の範囲で規定される本開示またはその均等物を限定するものではなく、本開示の範囲および/または概念から逸脱することなく他の実施態様を用いても、改変してもよい。種々の実施態様は、開示された要素、構成要素、特徴、部分、工程、手段等の種々の組み合わせを好適に含んでも、それらで構成されても、または本質的にそれらで構成されてもよい。更に本開示には、現在特許請求されていないが、将来特許請求される可能性がある他の発明も含まれる。