【実施例】
【0061】
実施例1:新規免疫補助剤としての非常に短いリポオリゴ糖(LOS)CIA05の製造
本発明者らは、健康な人間の腸に住む大腸菌からリポ多糖鎖の長さが非常に短いLPSを有する菌株(E.coli EG0021)を既にスクリーニングし、この菌株を寄託機関韓国微生物保存センタに2002年5月2日付にて寄託し、寄託番号KCCM 10374を付与された(参照:大韓民国特許登録第0456681号;WO2004/039413;大韓民国特許登録第0740237号;WO2006/121232)。前記菌株からのLPS精製は、大韓民国特許登録第0456681号;WO2004/039413;大韓民国特許登録第0740237号;及びWO2006/121232に開示された方法にしたがって実施した。精製されたLPSの分子量をMALDI−MASS(Shimadz社、Axima−LNR V 2.3.5(Mode Liner、Power:106))で測定し、測定結果、約3,500Daの分子量を有することを確認した。精製されたLPSを大韓民国特許登録第0456681号;WO2004/039413;大韓民国特許登録第0740237号;及びWO2006/121232に開示されたプロトコールにしたがって脱毒素化した。簡単に述べると、3mg/mLの前記精製されたLPSに2N NaOHを1:1容量で混ぜた後、60℃で10分毎に1回ずつ振って140分間脱アシル化させ、初期0.2N NaOHの約1/5程度の容量の1Nアセト酸を入れてpH7.0に調整した。pH調整後、エタノール沈殿して、非毒性リポオリゴサッカライド(CIA05)を得た。
【0062】
実施例2:新規の免疫補助剤であるCIA05と従来の免疫補助剤であるMPLとの毒性比較実験
本発明のワクチンで免疫補助剤として利用される前記実施例で製造したCIA05と、既存の子宮頸部癌ワクチンに使用しているMPL(モノホスホリルリピドA)の毒性を比較分析した。健康な人間の血液を提供してもらって、PBMC(末梢血単核球)を分離し、これを24−ウェル培養ディッシュに5×10
5細胞/mLの濃度でシーディングした。この際、培養液は、RPMI 1640(Gibco)に10%FBS(Gibco)を混合したものを使用して、一つのウェル当り容量は、1mLに均等にした。用意したディッシュに下記のような条件でそれぞれ処理した:1)陰性対照群:BSS(平衡塩類溶液)100μL;2)脱アシル化非毒性LOS(CIA05)10μg/100μL;3)MPL(E.coli F583 MPL)10μg/100μL。
【0063】
12時間後、処理された培養液を集めて遠心分離し、酵素免疫測定法(ELISA)を利用してTHP−1(急性単球性白血病)で分泌される炎症性タンパク質であるTNF−αの量を、ELISAキット(R&D system、DY210)を使用してそれぞれ測定した。
図1から分かるように、既存のワクチン補助剤として使用しているMPLより毒性が約1/3程度と小さいことを確認した。
【0064】
実施例3:本発明の結核ワクチンの効能分析
結核ワクチン抗原と免疫補助剤CIA05の免疫
結核ワクチンで免疫補助剤CIA05の効能を確認するために結核菌株(
Mycobacterium tuberculosis)の4種の抗原を使用した。その4種の抗原は、Ag85A(32kDa)、HspX(16kDa)、ホスフェート結合タンパク質1(38kDa)及びESAT−6(6kDa)である。抗原(各2μg)単独、或いはAlum(アルミニウムヒドロキシド;Brenntag、Germany)100μg又はCIA05(0.5μg)の混合物(最終容量100μL)を、それぞれ6週齢Balb/cマウス(SLC、Japan)に、1週間隔で3回注射した。
【0065】
結核ワクチン抗原特異抗体の力価測定
免疫後の血清における結核抗原特異抗体の力価を測定するために、エンド−ポイント希釈ELISA法(酵素結合免疫吸着測定法)を使用した。100μLのAg85A(32kDa)、HspX(16kDa)、ホスフェート結合タンパク質1(38kDa)及びESAT−6(6kDa)をそれぞれ1μg/mLの濃度で96−ウェルプレートにコーティング(4℃、一晩中)した後、1%BSA(ウシ血清アルブミン)300μLでブロッキングをした(室温、1時間)。ブロッキング後、0.05%Tween−20を含むPBSで3回洗浄し、免疫後得られた血清100μLを反応させた(37℃、2時間)。結核抗原特異抗体を確認するために、ホースラディッシュペルオキシダーゼ結合抗マウスIgG(Zymed)を反応させた後、TMB(テトラメチルベンジジン、BD Bio science、55555214)を添加して、1N H
2SO
4で反応を停止した。実験結果は、450nmで吸光度を測定して、免疫後回収した血清における結核抗原特異抗体の量を確認した。
【0066】
結核ワクチンにおける免疫補助剤CIA05の効能分析
結核菌株の4種の抗原と免疫補助剤CIA05の効能を分析した結果、Ag85A(32kDa)抗原の場合、Alumを利用した試験群では、抗原単独で使用した試験群に比べ、結核抗原特異抗体の生成が約4倍(Alum 50μg)又は約8倍(Alum 100μg)程度増加し、CIA05を利用した場合は、抗原単独で使用した試験群に比べ、結核抗原特異抗体の生成が約16倍(CIA05 0.5μg)又は約128倍(CIA05 1μg)程度増加した(
図2a)。また、CIA05を利用した場合は、結核抗原特異抗体の生成量が投与量に依存的に大いに増加し、CIA05が結核抗原Ag85Aに非常に適した免疫補助剤であることが分かる。一方、免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、0.5μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約2倍(Alum 50μg)又は約4倍(Alum 100μg)増加した。免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、1.0μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約2倍(Alum 50μg)又は約4倍(Alum 100μg)増加した。
【0067】
HspX(16kDa)抗原では、Alumを利用した試験群では、抗原単独で使用した試験群に比べ、結核抗原特異抗体の生成が約4倍(Alum 50μg)又は約8倍(Alum 100μg)程度増加し、CIA05を利用した場合は、抗原単独で使用した試験群に比べ、結核抗原特異抗体の生成が約16倍(CIA05 0.5μg)又は約128倍(CIA05 1μg)程度増加した(
図2b)。また、CIA05を利用した場合は、結核抗原特異抗体の生成量が投与量に依存的に大いに増加し、CIA05が結核抗原HspX(16kDa)に非常に適した免疫補助剤であることが分かる。一方、免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、0.5μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約2倍(Alum 50μg)又は約4倍(Alum 100μg)増加した。免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、1.0μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約2倍(Alum 50μg)又は約4倍(Alum 100μg)増加した。
【0068】
ホスフェート結合タンパク質1(38kDa)抗原に対しては、Alumを利用した試験群では、抗原単独で使用した試験群に比べ、結核抗原特異抗体の生成が約4倍(Alum 50μg)又は約8倍(Alum 100μg)程度増加し、CIA05を利用した場合は、抗原単独で使用した試験群に比べ、結核抗原特異抗体の生成が約8倍(CIA05 0.5μg)又は約64倍(CIA05 1μg)程度増加した(
図2c)。また、CIA05を利用した場合は、結核抗原特異抗体の生成量が投与量に依存的に大いに増加し、CIA05が結核抗原ホスフェート結合タンパク質1(38kDa)に非常に適した免疫補助剤であることが分かる。一方、免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、0.5μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約2倍(Alum 50μg)又は約4倍(Alum 100μg)増加した。免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、1.0μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約2倍(Alum 50μg)又は約4倍(Alum 100μg)増加した。
【0069】
ESAT−6(6kDa)抗原に対しては、Alumを利用した試験群では、抗原単独で使用した試験群に比べ、結核抗原特異抗体の生成が約4倍(Alum 50μg)又は約8倍(Alum 100μg)程度増加し、CIA05を利用した場合は、抗原単独で使用した試験群に比べ、結核抗原特異抗体の生成が約16倍(CIA05 0.5μg)又は約128倍(CIA05 1μg)程度増加した(
図2d)。また、CIA05を利用した場合は、結核抗原特異抗体の生成量が投与量に依存的に大いに増加し、CIA05が結核抗原ESAT−6(6kDa)に非常に適した免疫補助剤であることが分かる。一方、免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、0.5μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約2倍(Alum 50μg)又は約4倍(Alum 100μg)増加した。免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、1.0μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約2倍(Alum 50μg)又は約4倍(Alum 100μg)増加した。
【0070】
結核抗原のうち、免疫促進能に最も優れた抗原を選択するための分析を実施した(
図2e)。実験結果、結核菌抗原のうち、Ag85A、HspX、ESAT−6及び38kDaの順に免疫促進能があって、これにより、本発明のCIA05と最も適した抗原は、Ag85Aであることが分かった。
【0071】
結論的に、免疫補助剤としてCIA05を含む本発明の結核ワクチンは、免疫効能、即ち、ワクチン効能に非常に優れており、従来の免疫補助剤であるAlumと比較し、結核抗原に対して著しく優れた免疫促進能を有していることが分かる。
【0072】
実施例4:本発明の炭疽ワクチンの効能分析
炭疽ワクチン抗原であるPAと免疫補助剤CIA05の免疫
炭疽菌(
Bacillus anthracis)は、3種のタンパク質で2種の毒素を生成するが、ここで3種のタンパク質は、PA(感染防御抗原)、LF(致死抗原)及びEA(浮腫抗原)から構成される。このうち、PAが炭疽ワクチンに使用されており、本試験では、組み換え全長PA抗原を使用した。炭疽菌のPA抗原10μgを6週齢雄性Balb/cマウスに2週間隔で3回腹腔注射した。最終容量100μLに含まれる10μgのPA抗原を投与した。最終容量100μLに含まれる0.5μg又は1μgのCIA05を投与した。最終容量100μLに含まれる50μg又は100μgのAlumを投与した。陰性対照群は、PBS(リン酸緩衝食塩水、pH7.3)を毎回100μLずつ注射した。マウスに3回注射後、マウスから全血を採取して、遠心分離を通じて血清を得た。免疫後、血清内PA特異抗体力価を測定するために、実施例3のようにエンドポイントELISA方法を使用した。
【0073】
免疫化後、血清におけるPA特異抗原を分析した結果、PA抗原を単独で免疫化した場合より、免疫補助剤としてCIA05を0.5μg投与した時、10倍、1μg投与した時、21倍、PA特異抗原が増加した(
図3)。これは、炭疽ワクチンにおいて、CIA05が炭疽抗原のPAと共に免疫補助剤として役割をすることを示している。また、CIA05とAlum(アルミニウムヒドロキシド)を混合して免疫補助剤として使用した時、PA特異免疫反応を増進させることを確認することができた(
図3)。
【0074】
結論的に、免疫補助剤としてCIA05を含む本発明の炭疽ワクチン、特にPA抗原とCIA05の組み合わせを利用した炭疽ワクチンは、免疫効能、即ち、ワクチン効能に非常に優れている。
【0075】
実施例5:本発明のA型肝炎(A型肝炎ウイルス;HAV)ワクチンの効能分析
抗原としては、MRC−5細胞株で培養された不活化されたHAVを使用した。6週齢Balb/cマウスに不活化されたHAVを1週間隔で3回注射した。この際、HAV単独又はCIA05を含めて注射した。3回注射1週間後、実施例3のように血清を分離して、HAV特異抗体をエンドポイントELISA方法で測定した。
【0076】
HAV抗原に対してAlumを利用した試験群では、抗原単独で使用した試験群に比べ、HAV抗原特異抗体の生成が約2倍(Alum 50μg)又は約4倍(Alum 100μg)程度増加し、CIA05を利用した場合は、抗原単独で使用した試験群に比べ、HAV抗原特異抗体の生成が約8倍(CIA05 0.5μg)又は約32倍(CIA05 1μg)程度増加した(
図4)。また、CIA05を利用した場合は、HAV抗原特異抗体の生成量が投与量に依存的に大いに増加し、CIA05がHAV抗原(不活化されたHAV)に非常に適した免疫補助剤であることが分かる。一方、免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、0.5μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約2倍(Alum 50μg)又は約4倍(Alum 100μg)増加した。免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、1.0μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約2倍(Alum 50μg)又は約4倍(Alum 100μg)増加した。
【0077】
結論的に、免疫補助剤としてCIA05を含む本発明のHAVワクチン、特に不活化されたHAVとCIA05の組み合わせを利用したHAVワクチンは、免疫効能、即ち、ワクチン効能に非常に優れている。
【0078】
実施例6:本発明のB型肝炎(B型肝炎ウイルス;HBV)ワクチンの効能分析
HBV予防ワクチンにおいて、HBVの表面抗原であるHBsAg(adrサブタイプ)を、
Hansenula polymorphaで組み換えHBsAgを発現、精製し、抗原として使用した。Balb/cマウスにHBV抗原であるHBsAg 2μgを1週間隔で3回注射した。この際、抗原単独又はAlumやCIA05を含めて注射した。3回注射1週間後、実施例3のように血清を分離してHBsAg特異抗体をエンドポイントELISA方法で測定した。
【0079】
HBsAg抗原に対してAlumを利用した試験群では、抗原単独で使用した試験群に比べ、HBsAg抗原特異抗体の生成が約2倍(Alum 50μg)又は約4倍(Alum 100μg)程度増加し、CIA05を利用した場合は、抗原単独で使用した試験群に比べ、HBsAg抗原特異抗体の生成が約8倍(CIA05 0.5μg)又は約16倍(CIA05 1μg)程度増加した(
図5)。また、CIA05を利用した場合は、HBsAg抗原特異抗体の生成量が投与量に依存的に大いに増加し、CIA05がHBsAg抗原に非常に適した免疫補助剤であることが分かる。一方、免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、0.5μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約2倍(Alum 50μg)又は約4倍(Alum 100μg)増加した。免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、1.0μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約4倍(Alum 50μg)又は約8倍(Alum 100μg)増加した。
【0080】
結論的に、免疫補助剤としてCIA05を含む本発明のHBVワクチン、特にHBsAg抗原とCIA05の組み合わせを利用したHBVワクチンは、免疫効能、即ち、ワクチン効能に非常に優れている。
【0081】
実施例7:本発明のC型肝炎(C型肝炎ウイルス;HCV)ワクチンの効能分析
HCVワクチンにおいて、免疫補助剤CIA05の効能を確認するために、抗原としてはHCVの組み換えNS3(Z00042、GenScrpt)を購入して使用した。
【0082】
6週齢Balb/cマウスにNS3抗原2μgを1週間隔で3回注射し、抗原単独又はAlumやCIA05を含めて注射した。3回注射1週間後、実施例1のように血清を分離してNS3特異抗体をエンドポイントELISA方法で測定した。
【0083】
NS3抗原に対してAlumを利用した試験群では、抗原単独で使用した試験群に比べ、NS3抗原特異抗体の生成が約2倍(Alum 50μg)又は約4倍(Alum 100μg)程度増加し、CIA05を利用した場合は、抗原単独で使用した試験群に比べ、NS3抗原特異抗体の生成が約4倍(CIA05 0.5μg)又は約16倍(CIA05 1μg)程度増加した(
図6)。また、CIA05を利用した場合は、NS3抗原特異抗体の生成量が投与量に依存的に大いに増加し、CIA05がNS3抗原に非常に適した免疫補助剤であることが分かる。一方、免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、0.5μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約2倍(Alum 50μg)又は約4倍(Alum 100μg)増加した。免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、1.0μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約2倍(Alum 50μg)又は約4倍(Alum 100μg)増加した。
【0084】
結論的に、免疫補助剤としてCIA05を含む本発明のHCVワクチン、特にNS3抗原とCIA05の組み合わせを利用したHCVワクチンは、免疫効能、即ち、ワクチン効能に非常に優れている。
【0085】
実施例8:本発明のHIVワクチンの効能分析
HIVワクチンにおいて、免疫補助剤CIA05の効能を確認するために、抗原としてはHIV−1エンベロープ(Env)抗原(H9909、Sigma)を購入して使用した。6週齢Balb/cマウスにHIV−1エンベロープ抗原2μgを1週間隔で3回注射し、抗原単独又はAlumやCIA05を含めて注射した。3回注射1週間後、実施例1のように血清を分離してHIV−1エンベロープ抗原特異抗体をエンドポイントELISA方法で測定した。
【0086】
HIV−1エンベロープ抗原に対してAlumを利用した試験群では、抗原単独で使用した試験群に比べ、HIV−1エンベロープ抗原特異抗体の生成が約4倍(Alum 50μg)又は約8倍(Alum 100μg)程度増加し、CIA05を利用した場合は、抗原単独で使用した試験群に比べ、HIV−1エンベロープ抗原特異抗体の生成が約16倍(CIA05 0.5μg)又は約64倍(CIA05 1μg)程度増加した(
図7)。また、CIA05を利用した場合は、HIV−1エンベロープ抗原特異抗体の生成量が投与量に依存的に大いに増加し、CIA05がHIV−1エンベロープ抗原に非常に適した免疫補助剤であることが分かる。一方、免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、0.5μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約4倍(Alum 50μg)又は約8倍(Alum 100μg)増加した。免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、1.0μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約4倍(Alum 50μg)又は約8倍(Alum 100μg)増加した。
【0087】
結論的に、免疫補助剤としてCIA05を含む本発明のHIVワクチン、特にHIV−1エンベロープ抗原とCIA05の組み合わせを利用したHIVワクチンは、免疫効能、即ち、ワクチン効能に非常に優れている。
【0088】
実施例9:本発明のインフルエンザワクチンの効能分析
インフルエンザワクチンにおいて免疫補助剤CIA05の効能を確認するために、3種のインフルエンザウイルス株から得たHAサブユニット(CJ Co.、Incheon、Korea)を使用した。3種のインフルエンザウイルス株は、A/New Caledonia/20/99(HIN1)、A/Panama/2007/99(H3N2)、B/Shangdong/7/97である。6週齢Balb/cマウスに上記3種のインフルエンザウイルス株由来のHAサブユニット1.5μgを4週間隔で2回注射した。この際、抗原単独又はAlum 25μgやCIA05 25μgを含めて注射した。2回注射4週間後、実施例1のように、注射したマウスから血清を分離して、インフルエンザHAサブユニット特異抗体をエンドポイントELISA方法で測定した。
【0089】
インフルエンザHAサブユニット抗原に対してAlumを利用した試験群では、抗原単独で使用した試験群に比べ、インフルエンザHAサブユニット抗原特異抗体の生成が約2倍(Alum 50μg)又は約4倍(Alum 100μg)程度増加し、CIA05を利用した場合は、抗原単独で使用した試験群に比べ、インフルエンザHAサブユニット抗原特異抗体の生成が約4倍(CIA05 0.5μg)又は約8倍(CIA05 1μg)程度増加した(
図8)。また、CIA05を利用した場合は、インフルエンザHAサブユニット抗原特異抗体の生成量が投与量に依存的に大いに増加し、CIA05がインフルエンザHAサブユニット抗原に非常に適した免疫補助剤であることが分かる。一方、免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、0.5μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約2倍(Alum 50μg)又は約8倍(Alum 100μg)増加した。免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、1.0μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約2倍(Alum 50μg)又は約8倍(Alum 100μg)増加した。
【0090】
結論的に、免疫補助剤としてCIA05を含む本発明のインフルエンザワクチン、特にインフルエンザHAサブユニット抗原とCIA05の組み合わせを利用したインフルエンザワクチンは、免疫効能、即ち、ワクチン効能に非常に優れている。
【0091】
実施例10:本発明のHSV−2(単純ヘルペスウイルス2型)ワクチンの効能分析
HSV−2ワクチンにおいて免疫補助剤CIA05の効能を確認するために、抗原としては、HSV−2の糖タンパク質gDとgBを使用した。この2種の抗原は、糖化が重要であるため、正確な糖化のために、動物細胞であるCHO細胞株から発現及び精製した(Boucher et al.,Detection of antibodies to herpes simplex virus type 2 with a mammalian cell line expressing glycoprotein gG−2.Clin.Diagn.Virol.1(1):29−38(1993))。CHO細胞株で発現、精製した2種の抗原を6週齢Balb/cマウスにそれぞれ2μgずつ1週間隔で3回注射し、試験群は、抗原単独又はAlumやCIA05を含めて注射した。3回注射1週間後、実施例1のように血清を分離して、HSV−2抗原であるgDとgB特異抗体をエンドポイントELISA方法で測定した。
【0092】
gD抗原に対してAlumを利用した試験群では、抗原単独で使用した試験群に比べ、gD抗原特異抗体の生成が約8倍(Alum 50μg)又は約32倍(Alum 100μg)程度増加し、CIA05を利用した場合は、抗原単独で使用した試験群に比べ、gD抗原特異抗体の生成が約24倍(CIA05 0.5μg)又は約128倍(CIA05 1μg)程度増加した(
図9a)。また、CIA05を利用した場合は、gD抗原特異抗体の生成量が投与量に依存的に大いに増加し、CIA05がgD抗原に非常に適した免疫補助剤であることが分かる。一方、免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、0.5μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約4倍(Alum 50μg)又は約16倍(Alum 100μg)増加した。免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、1.0μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約2倍(Alum 50μg)又は約16倍(Alum 100μg)増加した。
【0093】
gB抗原に対しては、Alumを利用した試験群では、抗原単独で使用した試験群に比べ、gB抗原特異抗体の生成が約8倍(Alum 50μg)又は約32倍(Alum 100μg)程度増加し、CIA05を利用した場合は、抗原単独で使用した試験群に比べ、gB抗原特異抗体の生成が約16倍(CIA05 0.5μg)又は約32倍(CIA05 1μg)程度増加した(
図9b)。また、CIA05を利用した場合は、gB抗原特異抗体の生成量が投与量に依存的に大いに増加し、CIA05がgB抗原に非常に適した免疫補助剤であることが分かる。一方、免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、0.5μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約4倍(Alum 50μg)又は約16倍(Alum 100μg)増加した。免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、1.0μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約4倍(Alum 50μg)又は約16倍(Alum 100μg)増加した。
【0094】
HSV−2抗原のうち、免疫促進能に最も優れた抗原を選択するための分析を実施した(
図9c)。実験結果、HSV−2抗原のうち、gD抗原がgB抗原より免疫促進能に優れており、これにより、本発明のCIA05と最も適した抗原は、gD抗原であることが分かった。
【0095】
結論的に、免疫補助剤としてCIA05を含む本発明のHSV−2ワクチン、特にgD抗原とCIA05の組み合わせを利用したHSV−2ワクチンは、免疫効能、即ち、ワクチン効能に非常に優れている。
【0096】
実施例11:本発明のHib(ヘモフィルスインフルエンザb菌)ワクチンの効能分析
Hib抗原としては、ActHIB(Haemophilus b conjugate Vaccine、Tetanus Toxoid Conjugate、Sanofi Pasteur SA)を購入して使用した。Balb/cマウスにActHIBを2週間隔で2回注射した。この際、ワクチン単独又はAlumやCIA05を含めて注射した。2回注射1週間後、実施例1のように、注射したマウスから血清を分離して、Hib特異抗体をエンドポイントELISA方法で測定した。
【0097】
ActHIB抗原に対してAlumを利用した試験群では、抗原単独で使用した試験群に比べ、ActHIB抗原特異抗体の生成が約4倍(Alum 50μg)又は約16倍(Alum 100μg)程度増加し、CIA05を利用した場合は、抗原単独で使用した試験群に比べ、ActHIB抗原特異抗体の生成が約16倍(CIA05 0.5μg)又は約32倍(CIA05 1μg)程度増加した(
図10)。また、CIA05を利用した場合は、ActHIB特異抗体の生成量が投与量に依存的に大いに増加し、CIA05がActHIBに非常に適した免疫補助剤であることが分かる。一方、免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、0.5μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約8倍(Alum 50μg)又は約16倍(Alum 100μg)増加した。免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、1.0μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約4倍(Alum 50μg)又は約24倍(Alum 100μg)増加した。
【0098】
結論的に、免疫補助剤としてCIA05を含む本発明のHibワクチン、特にActHIBとCIA05の組み合わせを利用したHibワクチンは、免疫効能、即ち、ワクチン効能に非常に優れている。
【0099】
実施例12:本発明の髄膜炎菌(
Neisseria meningitidis)ワクチンの効能分析
髄膜炎菌(
Neisseria meningitidis)ワクチンで免疫補助剤CIA05の効能を確認するために、弱毒化された髄膜炎菌からプロテオソームを分離して抗原として使用した(Lowell et al.,Proteosome−lipopeptide vaccines:enhancement of immunogenicity for malaria CS peptides.Science,240:800−802(1980))。6週齢Balb/cマウスに抗原を2週間隔で2回注射し、試験群は、ワクチン単独又はCIA05を含む二つの試験群を構成した。2回注射1週間後、実施例1のように血清を分離して、抗原として使用した髄膜炎菌プロテオソーム特異抗体をエンドポイントELISA方法で測定した。
【0100】
髄膜炎菌プロテオソーム抗原に対してAlumを利用した試験群では、抗原単独で使用した試験群に比べ、抗原特異抗体の生成が約4倍(Alum 50μg)又は約8倍(Alum 100μg)程度増加し、CIA05を利用した場合は、抗原単独で使用した試験群に比べ、抗原特異抗体の生成が約8倍(CIA05 0.5μg)又は約16倍(CIA05 1μg)程度増加した(
図11)。また、CIA05を利用した場合は、抗原特異抗体の生成量が投与量に依存的に大いに増加し、CIA05が髄膜炎菌プロテオソーム抗原に非常に適した免疫補助剤であることが分かる。一方、免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、0.5μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約4倍(Alum 50μg)又は約16倍(Alum 100μg)増加した。免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、1.0μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約4倍(Alum 50μg)又は約16倍(Alum 100μg)増加した。
【0101】
結論的に、免疫補助剤としてCIA05を含む本発明の髄膜炎菌ワクチン、特に髄膜炎菌プロテオソームとCIA05の組み合わせを利用した髄膜炎菌ワクチンは、免疫効能、即ち、ワクチン効能に非常に優れている。
【0102】
実施例13:本発明のジフテリア、破傷風、百日咳(DPT)ワクチンの効能分析
DPTは、ジフテリア、百日咳菌、破傷風菌により誘発される疾病を予防するワクチンである。
【0103】
これら疾病のワクチンに対してCIA05の免疫補助剤効能を確認するために、ジフテリアは、コリネバクテリウムジフテリア(
Corynebacterium diphtheria)由来のジフテリア毒素(D0564、Sigma)を、百日咳は、百日咳菌(
Bordetella pertussis)由来の百日咳毒素(P7208、Sigma)を、破傷風は、破傷風菌(
Clostridium tetani)由来の破傷風毒素(T3194、Sigma)を購入して使用した。3種の毒素を6週齢Balb/cマウスにそれぞれ2μgずつを混合して2週間隔で2回注射した。この際、抗原単独又はAlumやCIA05を含めて注射した。2回注射1週間後、実施例1のように血清を分離して、3種の毒素に対する特異抗体をエンドポイントELISA方法で測定した。
【0104】
ジフテリア毒素抗原に対してAlumを利用した試験群では、抗原単独で使用した試験群に比べ、抗原特異抗体の生成が約32倍(Alum 50μg)又は約64倍(Alum 100μg)程度増加し、CIA05を利用した場合は、抗原単独で使用した試験群に比べ、抗原特異抗体の生成が約32倍(CIA05 0.5μg)又は約128倍(CIA05 1μg)程度増加した(
図12a)。また、CIA05を利用した場合は、抗原特異抗体の生成量が投与量に依存的に大いに増加し、CIA05がジフテリア毒素に非常に適した免疫補助剤であることが分かる。一方、免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、0.5μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約8倍(Alum 50μg)又は約16倍(Alum 100μg)増加した。免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、1.0μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約4倍(Alum 50μg)又は約8倍(Alum 100μg)増加した。
【0105】
百日咳毒素抗原に対してAlumを利用した試験群では、抗原単独で使用した試験群に比べ、抗原特異抗体の生成が約4倍(Alum 50μg)又は約16倍(Alum 100μg)程度増加し、CIA05を利用した場合は、抗原単独で使用した試験群に比べ、抗原特異抗体の生成が約16倍(CIA05 0.5μg)又は約24倍(CIA05 1μg)程度増加した(
図12b)。また、CIA05を利用した場合は、抗原特異抗体の生成量が投与量に依存的に大いに増加し、CIA05が百日咳毒素抗原に非常に適した免疫補助剤であることが分かる。一方、免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、0.5μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約4倍(Alum 50μg)又は約32倍(Alum 100μg)増加した。免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、1.0μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約8倍(Alum 50μg)又は約32倍(Alum 100μg)増加した。
【0106】
破傷風毒素抗原に対してAlumを利用した試験群では、抗原単独で使用した試験群に比べ、抗原特異抗体の生成が約4倍(Alum 50μg)又は約8倍(Alum 100μg)程度増加し、CIA05を利用した場合は、抗原単独で使用した試験群に比べ、抗原特異抗体の生成が約16倍(CIA05 0.5μg)又は約32倍(CIA05 1μg)程度増加した(
図12c)。また、CIA05を利用した場合は、抗原特異抗体の生成量が投与量に依存的に大いに増加し、CIA05が破傷風毒素抗原に非常に適した免疫補助剤であることが分かる。一方、免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、0.5μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約4倍(Alum 50μg)又は約8倍(Alum 100μg)増加した。免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、1.0μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約4倍(Alum 50μg)又は約8倍(Alum 100μg)増加した。
【0107】
DPT抗原のうち、免疫促進能に最も優れた抗原を選択するための分析を実施した(
図12d)。実験結果、ジフテリア毒素、百日咳毒素及び破傷風毒素の順に免疫促進能に優れており、これにより、本発明のCIA05と最も適した抗原は、ジフテリア毒素であることが分かった。
【0108】
結論的に、免疫補助剤としてCIA05を含む本発明のDPT、特にジフテリア毒素とCIA05の組み合わせを利用したDPTワクチンは、免疫効能、即ち、ワクチン効能に非常に優れている。
【0109】
実施例14:本発明の水痘ワクチンの効能分析
水痘ワクチンにおいて、免疫補助剤CIA05の効能を確認するために、抗原として1VIA Suduvax株(1VIA Suduvax inj、ミドリ十字(株))を使用した。前記Suduvax株は、水痘の弱毒生ワクチン(live attenuated)形態の水痘ワクチンである。Suduvax株を6週齢のBalb/cマウスに2週間隔で2回注射した。この際、ワクチン単独又はCIA05を含めて注射した。2回注射1週間後、実施例1のように血清を分離して、水痘菌株特異抗体をエンドポイントELISA方法で測定した。
【0110】
水痘菌株抗原に対してAlumを利用した試験群では、抗原単独で使用した試験群に比べ、抗原特異抗体の生成が約4倍(Alum 50μg)又は約8倍(Alum 100μg)程度増加し、CIA05を利用した場合は、抗原単独で使用した試験群に比べ、抗原特異抗体の生成が約16倍(CIA05 0.5μg)又は約64倍(CIA05 1μg)程度増加した(
図13)。また、CIA05を利用した場合は、抗原特異抗体の生成量が投与量に依存的に大いに増加し、CIA05が水痘菌株抗原(弱毒化水痘菌株)に非常に適した免疫補助剤であることが分かる。一方、免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、0.5μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約4倍(Alum 50μg)又は約8倍(Alum 100μg)増加した。免疫補助剤としてCIA05とAlumを同時に利用した場合、1.0μgのCIA05のみを利用した場合より、抗体生成量が約4倍(Alum 50μg)又は約32倍(Alum 100μg)増加した。
【0111】
結論的に、免疫補助剤としてCIA05を含む本発明の水痘ワクチン、特に弱毒化水痘菌株とCIA05の組み合わせを利用した水痘ワクチンは、免疫効能、即ち、ワクチン効能に非常に優れている。
【0112】
実施例15:樹状細胞の成熟化に対するCIA05の効能分析
ヒトMDDC(単球由来樹状細胞)とマウスBMDC(骨髄樹状細胞)の分離
健康なヒトから約80mLの血液を採取した後、Ficoll−Paque
TM gradient分離法で末梢血単核球(PBMCs)を分離した。単核球(monocyte)は、末梢血単核球(PBMCs)からanti−CD14マイクロビーズ(MACS system)を利用して分離し、24ウェルプレートに1x10
8細胞/ウェルの濃度で10%FBS、IL−4、GM−CSFを含むRPMI1640培地に希釈して培養し、ヒトMDDCを得た。BMDCは、雌性BALB/cマウスから骨髄細胞をIL−4、GM−CSFを含む培地で6日間培養して、7日目にanti−CD11cコートされた磁気ビーズを利用してCD11c
+細胞を分離した。
【0113】
免疫補助剤CIA05によるDC(樹状細胞)表面マーカー発現増加分析
上述の方法でヒトMDDCとマウスのBMDCを分離した後、LPS、MPL、CIA05をそれぞれ1μg/mLの濃度で処理し、37℃で24時間反応した。反応後、マウスBMDC表面では、CD40、CD80及びCD86を、ヒトMDDCでは、HLA−DR、CD80及びCD86をそれぞれフローサイトメトリーで確認した。マウスBMDCの場合は、LPS、MPL、CIA05の全てで、DC表面マーカーであるCD40、CD80及びCD86の発現がほぼ類似の分布を示すことが分かる(
図14a)。しかし、ヒトMDDCでは、現在ワクチン免疫補助剤としてよく使用されているMPLと比較してCIA05では、MDDCの表面マーカーであるHLA−DR、CD80及びCD86の3つともがさらに多く発現することを確認できた(
図14b)。これは、MPLが、マウスではLPSレベルの効能を維持するが、ヒトではその効能が制限されていることを示し、CIA05がこのような問題を解決できることを示す。
【0114】
結論的に、前記実験の結果、免疫補助剤CIA05は、種々のワクチンにおいて免疫効能、即ち、ワクチン効能を大いに増加させる作用を有し、特に、ヒト樹状細胞の成熟化にも大きい効果を示す。
【0115】
本発明の好ましい実施形態を示したが、当業者にとって、実施形態の等価物及び変形物が本願発明の精神に該当することが明らかであることが理解されるであろう。また、本願発明の範囲は、以下の請求項の範囲及びその等価物により判断されるべきである。