【課題を解決するための手段】
【0005】
上記問題を解決するため、以下の技術的解決手段を提案する。
本発明に係る太陽光発電モジュールの追尾装置は、
立柱を含み、
隣接する2つの立柱間に主軸が設けられており、
主軸に太陽光発電モジュールが設けられており、
隣接する2つの主軸は連結軸を介して連結されており、
連結軸は立柱に固定されており、
前記立柱の上端面が立柱取付面であり、
立柱の上部に貫通孔が設けられており、
貫通孔内に軸受構造を介して連結軸が取り付けられており、
連結軸の横断面は主軸の横断面より小さく、
連結軸と主軸は軸連結構造により連結されている。
追尾システム全体は、複数の太陽光発電モジュール、組み合わせた立柱、組み合わせた主軸などからなる。従来、取付の時は、一般的に、立柱を杭打ち機により打ち込み、次に、立柱に軸受及び主軸などを取り付ける。一定の高さの立柱を打ち込んだ後、軸受及び主軸等を取り付けるため、吊上げ及び取付に手間がかかる。本発明において、立柱に貫通孔を設け、貫通孔内に軸受構造を介して連結軸を取り付ける。取り付けた後、組み合わせた立柱全体を杭打ち機により打ち込む。立柱の上部に貫通孔を設けたため、貫通孔が立柱の長手方向と直交し、立柱の取付時の応力面を変更することなく、取付時の手間を省いた。主軸の横断面が大きいので、太陽光発電部材を固定しやすい。また、主軸の横断面が立柱の幅と大体同じで、連結軸の横断面が主軸より小さく、連結軸を立柱の貫通孔内に取り付けやすい。
【0006】
前記軸受構造は、立柱に固定される軸受台を含み、
軸受台内に軸受が設けられており、
軸受台と軸受との間に位置決め構造が設けられており、
軸受構造と連結軸との間に固定部材が設けられている、
ことが好ましい。
軸受台は立柱に溶接され、追加の取付部材が不要であり、構造がシンプルである。固定部材により、連結軸と軸受構造との相対的位置を固定する。主軸は軸受構造内に貫設した後、主軸は軸受内で回転自在であり、固定部材により主軸と軸受構造を軸方向に相対的に固定する。組み合わせた立柱は、予め取り付け、全体で現場に運び、専用の杭打ち機器により地面に打ち込み、組み合わせた立柱の現場での取付作業を終了する。予め取り付けることで、現場の取付速度を大幅に高め、取付時間を省き、作業効率を向上させる。
【0007】
前記軸受は、別体式軸受であり、同じ構造の2つの軸受本体を含み、
軸受本体の端部にフランジが設けられており、
2つの軸受本体が軸受台の両端からそれぞれ軸受台内に挿入されており、
前記軸受本体が半円形であり、
前記軸受台は、円柱形であり、
軸受本体のフランジが軸受台の外縁に当接し、
軸受本体の長さが軸受台の長さ以下である、
ことが好ましい。
軸受本体にフランジが設けられている。軸受本体を両端から軸受台内に挿入し、2つの軸受本体のフランジが軸受台の外輪に当接して完全な軸受を形成する。軸受本体と軸受台の長さがほぼ同じで、係合性に優れ、主軸に対し完全な支持作用を果たすことができる。位置決め構造を用いて、軸受本体と軸受台を互いに固定し軸受構造を形成する。別体式軸受は取り付けやすく、調整及び交換しやすい。
【0008】
前記位置決め構造は、軸受台の2つの端面にそれぞれ2つの位置決め溝が設けられており、
位置決め溝が同一直径の両端に位置し、
前記軸受本体のフランジに位置決め突起が設けられており、
位置決め突起が円弧形のフランジの中部に設けられており、
前記固定部材は、ホールドフープである、
ことが好ましい。
軸受本体の形状は同じで、両端の任意一端から取付可能である。2つの軸受本体を係合して、軸受台の形状と同じ円柱体を形成する。一方の軸受本体を軸受台の左端から挿入し、上半円の軸受台外縁及び軸受本体のフランジを用いて位置決めする。他方の軸受本体を軸受の右端から挿入し、下半円の軸受台外縁及び軸受本体のフランジを用いて位置決めする。フランジ及び外縁は軸受本体及び軸受台を軸方向において位置決めする。フランジの位置決め突起と、軸受台の位置決め溝との係合により、軸受台及び軸受本体を円周方向に位置決めする。軸受台に2つの位置決め溝が設けられており、軸受本体を取り付けやすい。また、左側に、上半円、下半円のどちらを取り付けてもよく、取付の利便性及び効率を高める。ホールドフープの構造はシンプルで、取り付けやすく、しっかり固定する。
【0009】
前記立柱は、横断面が「H」字形を成し、立柱縁板及び立柱縁の板両側の立柱フラップを含み、
立柱縁板に貫通孔が設けられており、
軸受台は、貫通孔内に挿設されており、
軸受台の外縁が立柱縁板に溶接されており、
軸受台の下方に補強リブが設けられており、
補強リブが2つであり、
補強リブが立柱縁板の表面と裏面に設けられており、
補強リブの両端が立柱フラップに溶接されており、かつ、リブの内円面が軸受台の外円面と溶接されている、
ことが好ましい。
軸受台が立柱中間の立柱縁板に溶接されており、溶接後の安定性を強化するため、軸受台の下方に2枚の補強リブを増加している。つまり、立柱縁板に溶接される軸受台下半円の厚さを増加し、支持面の厚さを増加し、支持強度を高める。
【0010】
前記連結軸の横断面は、トラック形状であり、
前記主軸は、スクエアシャフトであり、
主軸の幅が連結軸の幅より大きく、
主軸の端部に主軸コネクタが設けられており、
主軸コネクタが位置決め構造及び固定構造を含み、
連結軸に主軸コネクタと対応する固定構造が設けられている、
ことが好ましい。
トラック形状の連結軸の加工は円形から互いに平行な2つの平面を研磨する。2つの互いに平行な平面が主軸との固定を容易にし、2つの円弧面が軸受内での回転を容易にする。円形の連結軸が立柱内への取り付けを容易にする。横断面が小さく、連結軸の横断面が立柱より小さい。主軸を立柱に取り付けた後、予め取り付けた立柱構造を現場で取り付ける。主軸の構造は変わらず、主軸と連結軸を主軸端部の主軸コネクタにより連結し、主軸コネクタの位置決め構造により主軸と連結軸を位置決めする。固定構造により主軸と連結軸を連結する。
【0011】
主軸コネクタは、主軸キャップを含み、
主軸キャップが主軸の端部に溶接されており、
固定構造は、互いに平行な2つの固定板を含み、
2つの固定板が主軸キャップに溶接されており、
2つの固定板間の距離が連結軸の直径以上であり、
前記位置決め構造は、円弧形のバッフルであり、
バッフルの角度が連結軸の角度と同じであり、
バッフルが固定構造を構成する2つの平行な固定板間に位置し、
バッフルの両端がそれぞれ両端の固定板に溶接されており、
固定板及びバッフルに固定孔が設けられており、
固定孔は長穴であり、
連結軸の2つの互いに平行な側面及び上下2つの円弧形面に、固定孔と対応する貫通孔が設けられている、
ことが好ましい。
固定孔はそれぞれ主軸及び連結軸の上方及び側面に位置し、2つの方向から固定する。しっかりしており、回転中の高トルクに耐え、回転軸の回転信頼性を確保する。固定孔は長穴に形成され、固定位置を調整しやすく、取付の利便性を高めた。円弧形バッフルの形状は連結軸の角度と一致し、主軸の体積が回転軸より大きいため、両者を位置決めしやすい。このため、主軸を取り付けるとき、主軸を吊上げて上から下へ配置し、バッフルを回転軸に掛けて両者の位置を決定し、固定構造を用いて両者を固定連結する。
【0012】
前記太陽光発電モジュールは、太陽光発電モジュール枠組み内に取り付けられており、
太陽光発電モジュール枠組みが押圧ブロックによりビームに固定されており、
ビームが主軸に固定されており、
ビーム上方に開口溝が設けられており、
ビーム上方に裏板が取り付けられており、
裏板に接地スペーサが取り付けられており、
裏板の下方に締結装置が設けられており、
押圧ブロックが締結装置を介して太陽光発電モジュール枠組みを接地スペーサに固定する、
ことが好ましい。
裏板に接地スペーサが取り付けられている。押圧ブロックを介して太陽光発電モジュールの枠組みを接地スペーサに押圧したとき、接地スペーサが太陽光発電モジュール枠組みの薄膜を刺し通し、太陽光発電モジュール枠組みを接地する。このため、追加の接地部材と外接する必要がない。押圧ブロックがボルトにより裏板下方の締結装置に固定され、押圧ブロックが太陽光発電モジュール枠組みを接地スペーサに押圧し、接地スペーサを固定する。
【0013】
前記裏板は、中心に貫通孔が設けられており、
貫通孔内に押圧部材が設けられており、
前記押圧部材は、押圧板及び押圧板下方に設けられているフックを含み、
押圧板の面積が貫通孔の面積よりも大きく、
押圧板が接地スペーサに押圧されており、
フックが2つあり、
2つのフックが互いに平行であり、
フックの本体の内側に係止溝が形成されており、
係止溝内に締結装置が設けられており、
締結装置が細長いナットであり、
細長いナットの中心にねじ穴が設けられており、
細長いナットと裏板下面との間の距離が開口溝の爪の厚さと同じである、
ことが好ましい。
押圧板は接地スペーサを裏板に押圧する。接地スペーサの中心に貫通孔が設けられている。貫通孔をフックが通されており、2つのフック本体は内側に湾曲して弾性係止溝を形成する。細長いナットは、係止溝内に固定されており、押圧ブロックに穿設されるボルトと連結され、押圧ブロックを固定する。同時に、細長いナットは更に押圧部材を裏板に固定することができる。細長いナットの長手方向が裏板の長手方向と一致する。細長いナットは狭い面から開口溝内に挿入され、裏板を所定位置まで動かした後、90°回転させ、細長いナットの長さがビームの横断面の内縁幅と等しく、細長いナットをビーム内に係止し、裏板をビームに固定させる。
【0014】
太陽光発電モジュールの追尾装置の取付方法は、
軸受及び軸受台を用いて立柱の貫通孔内に連結軸を取り付け、立柱の上端面を杭打ち機器の応力面として、杭打ち機器を用いて軸受構造及び連結軸を付けた立柱を地面に打ち込み、主軸を連結軸と一体に連結させる、組み合わせた立柱の取付ステップと、
ビームを連結軸に取り付け、太陽光発電モジュールを太陽光発電モジュール枠組み内に取り付け、太陽光発電モジュール枠組みを押圧板によりビームに固定させ、ビームの接地スペーサが太陽光発電モジュール枠組み外の薄膜を刺し通して接地を実現し、太陽光発電モジュールをビームに取り付けた後、押圧ブロックで押圧し、ボルトで捻じ込む、組み合わせた主軸の取付ステップと、
吊り上げ機器を用いて組み合わせた主軸を施工終了後の組み合わせた立柱に取り付けるステップと、
を含む。
【0015】
組み合わせた立柱、組み合わせた主軸の構造は、上記の追尾装置の構造のように、連結軸を軸受構造により立柱に予め取り付け、太陽光発電モジュールの枠組みをビームに予め取り付ける。立柱を杭打ち機により地面に打ち込む。主軸を立柱に取り付け、吊り上げ機器で組み合わせた主軸を吊上げて、太陽光発電モジュール枠組みのある組み合せた主軸を主軸に取り付けるだけで良い。搬送し難く、取付難度の高い多くの部品は作業台において生産ラインの方式で快速に取り付け可能で、現場の取付時間は短く、取付難度は低い。