特許第6068411号(P6068411)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6068411
(24)【登録日】2017年1月6日
(45)【発行日】2017年1月25日
(54)【発明の名称】光照射装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/48 20100101AFI20170116BHJP
   B01J 19/12 20060101ALI20170116BHJP
【FI】
   H01L33/48
   B01J19/12 C
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-208619(P2014-208619)
(22)【出願日】2014年10月10日
(62)【分割の表示】特願2012-267632(P2012-267632)の分割
【原出願日】2012年12月6日
(65)【公開番号】特開2015-19109(P2015-19109A)
(43)【公開日】2015年1月29日
【審査請求日】2015年9月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000226242
【氏名又は名称】日機装株式会社
(72)【発明者】
【氏名】堀岡 悟
(72)【発明者】
【氏名】藤原 真人
【審査官】 金高 敏康
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−528188(JP,A)
【文献】 特開2007−000618(JP,A)
【文献】 特開平10−216085(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00 − 33/64
B01J 19/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性的に復元可能な可撓性を有する長尺体と、
前記長尺体の先端部に密着して固定され、紫外光を発するLED(Light Emitting Diode)チップと、
前記LEDチップを被覆して保護するとともに、前記LEDチップが発する紫外光を透過する材料で構成される被覆部と、
を備え、
前記長尺体は、
当該長尺体の長手方向に延び、前記LEDチップを発光させるための電流を流す導電部と、
前記導電部を被覆して当該導電部の電気的な絶縁を確保する絶縁部と、
を有し、
当該光照射装置は、前記長尺体を狭小部に挿通した状態で前記LEDチップを発光させることにより、対象物の殺菌処理に用いられることを特徴とする光照射装置。
【請求項2】
前記先端部は、前記長尺体の長手方向に対して垂直な面よりも所定の角度をつけた傾斜面を有し、その傾斜面に前記LEDチップが密着して固定されていることを特徴とする請求項1に記載の光照射装置。
【請求項3】
前記LEDチップは、0.1mm〜1mm角の大きさを有することを特徴とする請求項1または2に記載の光照射装置。
【請求項4】
前記被覆部は、樹脂で構成される請求項1から3のいずれかに記載の光照射装置。
【請求項5】
前記長尺体を配管内に挿入した状態で前記LEDチップを発光させることにより、当該配管内の殺菌処理に用いられることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の光照射装置。
【請求項6】
前記先端部の近傍に設けられ、当該先端部の近傍を屈曲させる屈曲機構と、
前記屈曲機構による屈曲方向を、当該長尺体における前記先端部とは反対側の端部から制御可能とする制御部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の光照射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光照射装置に関し、特に、狭小部に光を照射する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
紫外光は、紫外光による樹脂硬化の分野や、医療や食品分野における滅菌もしくは殺菌処理などで広く用いられている。昨今において、食の安全性や衛生面に対する人々の関心の高まりとともに、O−157をはじめとする細菌やインフルエンザウイルス等の感染予防が重要視されており、効果的に殺菌処理を施すことのできる装置が求められている。
【0003】
食品や医薬品を製造する工場においては、衛生を保つため定期的に製造装置を分解、洗浄することで装置内部の汚れを落としたり、紫外光の照射による殺菌処理が施されたりすることがある。例えば、細い配管や屈曲した配管が用いられる製造装置において、配管の内部を紫外光照射による殺菌ができるよう、配管に挿入する光ファイバを通じて紫外光を照射して殺菌する装置が挙げられる(特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−13723号公報
【特許文献2】特開2007−618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、光ファイバは開口数により定まる所定の入射角の範囲でないと光を入射させることができず、一般に光源が発する光のうち一部の光しかファイバに導入することができない。特に、狭小部に光を照射するためにコア径の細い光ファイバを使用すると、光の導入効率が低下し、選択するコア径によっては、光源からの光のうち数%程度の光しか導光することができない。
【0006】
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、狭小部においても効果的に光を照射することのできる光照射装置の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の光照射装置は、長尺体と、長尺体の先端部に密着して固定されるLED(Light Emitting Diode)チップと、を備える。長尺体は、当該長尺体の長手方向に延び、LEDチップを発光させるための電流を流す導電部と、前記導電部を被覆して当該導電部の電気的な絶縁を確保する絶縁部と、を有する。
【0008】
上記態様の光照射装置によれば、先端部にLEDチップが固定された長尺体を配管に挿入し、その状態で通電部に電流を流してLEDチップから紫外光を発光させることで、配管内などの狭小部に光を照射することができる。また、LEDチップが発する光のほぼ全てを配管の内部に照射することができるため、光ファイバを利用する場合と比較して、光源であるLEDチップが発する光を効率的に利用することができる。
【0009】
上記態様の光照射装置において、LEDチップは、紫外光を発してもよい。
【0010】
上記態様の光照射装置において、LEDチップを被覆して保護するとともに、LEDチップが発する紫外光を透過する被覆部をさらに備えてもよい。
【0011】
上記態様の光照射装置において、長尺体は、弾性的に復元可能な可撓性を有してもよい。
【0012】
上記態様の光照射装置において、先端部の近傍に設けられ、当該先端部の近傍を屈曲させる屈曲機構と、屈曲機構による屈曲方向を、当該長尺体における先端部とは反対側の端部から制御可能とする制御部と、をさらに備えてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の光照射装置によれば、狭小部においても効果的に光を照射することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態に係る光照射装置を示す図である。
図2】内径の細い配管に挿入した長尺体を示す図である。
図3】屈曲した配管に挿入した長尺体を示す図である。
図4】変形例に係る光照射装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0016】
図1は、実施形態に係る光照射装置100を示す。光照射装置100は、後述する図2、3に示すように内径が細い配管や屈曲した配管等に長尺体20を挿入した状態で、長尺体20の先端部22に固定されたLEDチップ10に紫外光を発光させることで、配管の内部や細い間隙などの狭小部に紫外光を照射して殺菌処理等を施す。光照射装置100は、長尺体20の先端部22に固定されたLEDチップ10が紫外光を発するため、LEDチップ10が発する紫外光のほぼ全てを狭小部に照射することができ、効果的に紫外光を照射することができる。
【0017】
光照射装置100は、LEDチップ10と、被覆部12と、長尺体20と、電源部28を備える。長尺体20は、導電部24と絶縁部26を備える。電源部28は、導電部24を介してLEDチップ10が紫外光を発するために必要な直流電力を供給する。
【0018】
LEDチップ10は、長尺体20の先端部22に密着して固定され、導電部24を通じて電源部28から供給される電力により紫外光を発する。LEDチップ10は、中心波長又はピーク波長が約200nm〜360nmの波長帯域に含まれる紫外光を発し、導電部24と接続されるアノード電極およびカソード電極を有する。このようなLEDチップとして、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)を用いたものが知られている。なお、殺菌効果を高めるためには、LEDチップ10として、中心波長が260nm付近の殺菌線と呼ばれる紫外光を照射できるものを選択することが望ましい。また、狭小部にLEDチップ10を導入できるよう、その大きさは0.1〜1mm角程度であることが望ましい。
【0019】
被覆部12は、LEDチップ10を被覆する部材であり、長尺体20を配管等に挿入する際にLEDチップ10が配管等に直接接触しないよう保護する役割を持つ。また被覆部12は、LEDチップ10が発する紫外光を透過する材料であり、かつ配管等に接触しても欠けたり割れたりして損傷しにくい材料であることが望ましい。例えば、被覆部12として、紫外光の透過率が高く、適度な柔軟性を有する非晶性フッ素系樹脂を用いればよい。
【0020】
長尺体20は、先端部22に固定されたLEDチップ10を配管の内部などの狭小部に導くための支持部材であり、弾性的に復元可能な可撓性を有する一方向に長い線状の部材である。ここで、「弾性的に復元可能な可撓性を有する」とは、配管の入口から奥に向けて長尺体20を通していくことのできる程度の剛性と、配管の屈曲部において座屈せずに屈曲させられる程度の柔軟性を兼ね備えることをいう。
【0021】
導電部24は、長尺体20の長尺方向に沿って延び、LEDチップ10を発光させるための電流を流す2本の電気ケーブルであり、一端がLEDチップ10のアノード電極またはカソード電極に接続され、他端が電源部28に接続される。導電部24は、長尺体20の柔軟性を阻害しない程度の柔軟性を有することが望ましく、例えば、銅などの電導性の高い材質を含む金属線材を用いればよい。
【0022】
絶縁部26は、長尺体20の長手方向に延びる中空構造であり、中空の領域に導電部24を通すことで導電部24を被覆して電気的な絶縁を確保するとともに、長尺体20の構造体としての役割を果たす。絶縁部26は、上述した剛性と柔軟性を備える材料として、例えば、ポリエチレン、ナイロンなどの樹脂やフッ素系樹脂等を用いればよい。なお、長尺体20に求められる剛性に応じて、絶縁部26の中空領域に導電部24を通した後に、その中空領域の隙間を樹脂で埋めることにより剛性を高めてもよい。
【0023】
以上の構成により、光照射装置100は狭小部においても効果的に紫外光を照射することができる。
図2は、内径dの細い配管49に挿入した長尺体20を示す。本図は、配管49に挿入された長尺体20の先端部22に取り付けられたLEDチップ10から配管49の内部に紫外光が照射されている状態を示している。例えば、LEDチップ10として1mm角のLEDチップを1個使用し、1mm角のLEDチップを密着して固定できるよう先端部22を直径1.5mmの円柱形状とする場合、長尺体20の直径は1.5mm程度となる。そうすると、配管の内径d=2mm程度の細い配管に対しても長尺体20を挿通して内部に紫外光を照射することができる。なお、配管の内部を効果的に殺菌するためには、長尺体20を配管に挿入する方向に移動させる場合と、挿入した長尺体20を配管から抜く方向に移動させる場合のいずれにおいても紫外光を照射することが望ましい。
【0024】
仮に、光ファイバを利用して紫外光を導光する場合、一般に光源が発する紫外光の一部しか光ファイバに導光させることができず、光ファイバを透過するにしたがって光強度が減衰していくため、光ファイバを介して照射される紫外光の光強度は、光源が発する紫外光の一部となる。一方、光照射装置100は、長尺体20の先端部22に固定されるLEDチップ10が紫外光を発光するため、LEDチップ10が発光する紫外光のほぼ全てを配管49の内部に照射することができる。したがって、光照射装置100は、光ファイバを利用する場合と比較して紫外光の利用効率が高く、同じ光強度の紫外光を照射させるために必要な電力を抑えて、電力消費量を低減させることができる。
【0025】
図3は、屈曲した配管50に挿入した長尺体20を示す。本図は、配管50の入口52から配管50の内部に長尺体20が挿入され、先端部22が直角に屈曲する屈曲部54の先に到達した状態を示している。このとき、直角に屈曲する屈曲部54を通過させるためには、屈曲部54を通過する長尺体20の曲率半径rを、配管の内径dに対して、r<3.4×dとなるように屈曲させる必要がある。
【0026】
仮に、配管50の内部に光ファイバを挿入し、光ファイバに導光された紫外光を配管50の内部に照射する場合、その光ファイバはコア径に比例して定まる許容曲率半径を下回らない範囲で使用する必要がある。許容される曲率半径よりも小さな曲率半径に屈曲させて光ファイバを使用すると、屈曲させた箇所で外部に光が漏れ出したり、ファイバが破損して光伝送効率が低下したりして、導光される光強度が低下してしまうためである。
【0027】
例えば、紫外光の透過率が高い石英を材質とする光ファイバを用いる場合、許容される曲率半径は一般にコア径の200倍程度であり、導光できる紫外光の光強度を高めるため比較的太いコア径であるコア径500μmの石英ファイバを使用したとすると、許容される曲率半径は100mmとなる。そうすると、直角に屈曲する屈曲部54を有する配管50に対してコア径500μmの石英ファイバを通そうとする場合には、許容される曲率半径r=100mmに対応する配管の内径dは30mm程度となり、これよりも内径dの小さな配管への導光は困難となる。また、光ファイバのコア径を小さくすることで細い内径の配管に対応させることもできるが、コア径を小さくするほど光ファイバにより導光できる光強度が小さくなってしまう。
【0028】
一方、光照射装置100は、長尺体20として石英よりも柔軟性の高い材質を用いることができるため、同じ直径の石英ファイバと比較して許容される曲率半径を小さくすることができ、より細い内径の配管に挿入して紫外光を照射することができる。特に、長尺体20を同じ直径の石英ファイバの許容曲率半径よりも小さい曲率半径で屈曲させたとしても、LEDチップ10に供給される電流値はほぼ変わらないため、LEDチップ10が発する紫外光の光強度は低下しない。したがって、光照射装置100は、光ファイバを用いた場合には導光が困難である屈曲した配管の内部に対して効果的に紫外光を照射することができる。
【0029】
例えば、1mm角のLEDチップ10を1個使用し、長尺体20の直径を1.5mm程度とした場合、一般に、絶縁部26を樹脂材料とする電気ケーブルの許容曲率半径は直径の10倍程度であることから、長尺体20の許容曲率半径はr=15mmとなる。そうすると、屈曲部を有する配管であっても、許容曲率半径r=15mmに対応する内径d=5mm程度の細い配管に対して長尺体20を挿通して内部に紫外光を照射することができる。
【0030】
図4は、変形例に係る光照射装置200を示す図である。光照射装置200は、上述した実施形態に係る光照射装置100の構成に加えて、長尺体20の先端部22の近傍に設けられる屈曲機構30と、先端部22の屈曲方向を長尺体20における先端部22とは反対側の端部から制御可能とする制御部46をさらに備える。屈曲機構30および制御部46を備えることで、折れ曲がった配管内に長尺体20を通していく際に先端部22を所定の方向に屈曲させて先端部22を奥まで通しやすくしたり、LEDチップ10からの紫外光の照射方向を変化させたりすることができる。
【0031】
屈曲機構30は、回転部32と、保持部40を備える。回転部32は、円柱部材の底面に円柱と直径が同じ半球体をつなげた形状を有する部材である。回転部32は、半球体がつながっていない上面にはLEDチップ10が密着して固定され、長尺体20の先端部22となる。回転部32の半球体には、長尺体20の長尺方向に垂直な方向に挿通孔34が設けられており、後述する回転軸42が挿通される。回転部32の側面には接続部36が設けられ、制御部46とワイヤ48を介して接続される。
【0032】
保持部40は、回転部32の挿通孔34に挿通される回転軸42と、回転部32の半球体を収容する溝部44を備える。これにより、保持部40は、回転軸42を中心にして回転自在に回転部32を保持する。
【0033】
制御部46は、屈曲機構30の屈曲方向を制御するためのワイヤ48を有する。ワイヤ48は、長尺体20の内部に長手方向に延びて設けられ、その一端が接続部36に接続される。制御部46は、接続部36に接続されるワイヤ48を引くことにより、回転部32の屈曲方向を制御する。なお、ワイヤ48は、LEDチップ10に電力を供給する導電部24と兼用してもよいし、導電部24と別に設けられてもよい。
【0034】
本発明は、上述の各実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうるものである。
【0035】
光照射装置として、配管の内部に殺菌処理を施す目的で使用する場合について示したが、その他の用途に利用してもよい。例えば、配管の内部等の狭小部に亀裂が生じた場合に、その亀裂を埋めるために紫外光硬化樹脂を塗布し、塗布した樹脂に紫外光を照射することで樹脂を硬化させる目的で本実施形態および変形例に係る光照射装置を用いてもよい。
【0036】
またLEDチップ10を長尺体20の長手方向に対して先端部22の垂直な面に密着して固定する場合について示したが、先端部22に所定の角度をつけた傾斜面を形成し、その傾斜面にLEDチップ10を密着して固定させてもよい。これにより、配管などに挿入した長尺体20における先端部22の前方だけでなく、側方や後方に対しても効果的に紫外光を照射することができる。なお、LEDチップ10は、長尺体20の側面に取り付けてもよいし、先端部22にLEDチップ10を取り付けた上で長尺体20の側面に複数個取り付けてもよい。
【0037】
LEDチップ10として1mm角のLEDチップを1個使用し、長尺体20の直径を1.5mm程度とする場合を示したが、必要とする紫外光の光強度に応じてより大きなLEDチップや、複数のLEDチップを先端部22に固定して用いてもよい。例えば、1mm角のLEDチップを4個使用し、長尺体20の直径を3mm程度とすることで、LEDチップを1個使用した場合と比較して、紫外光の光強度を高めることができる。一方で、さらに狭い箇所や複雑に屈曲した箇所に対応できるよう、より小さなLEDチップを使用するとともに長尺体20の直径をより細くしてもよい。
【0038】
LEDチップとして、紫外光を発する場合について示したが、可視光を発するものや、赤外光を発するLEDチップを用いてもよい。
【0039】
また、長尺体20として可撓性を有する場合について示したが、外力によって容易に変形しない直線的な棒状部材を長尺体として用いてもよい。例えば、フィルタなどを備える狭小部において、フィルタの向こう側に光を照射する必要がある場合、フィルタの網目に長尺体20を挿通することにより、フィルタの奥の部位に対しても効果的に光を照射することができる。
【0040】
屈曲機構30として、保持部40に対して回転自在に保持される回転部32を備える構成を示したが、先端部22の屈曲させる機構はこれに限られない。例えば、長尺体20と比較して柔軟性の高い材料を先端部22の近傍に配置し、その内部に配置した圧電素子に電圧を印加することにより屈曲方向を変化させる機構を採用してもよい。その他、形状記憶合金を利用した屈曲機構を採用してもよい。
【符号の説明】
【0041】
10…LEDチップ、12…被覆部、20…長尺体、22…先端部、24…導電部、26…絶縁部、30…屈曲機構、46…制御部、100、200…光照射装置。
図1
図2
図3
図4